○衆議院議員(長野長廣君) ちよつと私から補足いたします。実は短期大学をどうするかという問題につきましては、いろいろ
関係方面でも心配してくれました。それで私
どもも深刻な研究をしました。大学ということになりますると、非常に当面において予算が厖大にな
つて来るのであります。
学校の数も多うございます。そこでやはり大学は
産業教育に従事する教員又は指導者の現職
教育又は養成云々というその範囲において短期大学も成るべくこれを認めて行くようにする、併し現在におきましてはお示しの通りいろいろ
法律上の
関係で教員資格等で規定されておりますので、そこでこれについては私はこれは或いは又個人の
意見に片寄るかも知れませんけれ
ども、私はこういう
意見を持
つております。これからの
日本の産業体系から行きますと、非常に分業的にな
つて来ますから、
工業のごときはそれでまあ具体的に挙げるまでもなく御承知の通りの、精密
工業の
立場につきましても各種の分業的な
立場にな
つて来ます。殊に最近私立
学校関係、特に短期大学
関係においての陳情書をずつと眺めて見て行くと非常に細分せられた、言い換えたら間口を狭くして技術的にも奥行きの深いような教課がだんだん創設せられて行く傾向があります。そこが我々の非常な狙いでありまして、今後はその
意味において私は短期大学というものは他の四カ年大学に比べて、或いはそれと併行して非常に
重要性を帯びて来るものと思いますし、又教員につきましてもそうい
つた間口の狭い奥行の深い非常な高能率的な真の技術的な指導者を
要求することがもうすぐこれは切実にな
つて来ますから、その
意味においても短期大学に多少の手を加えてこれを教員養成の、資格あるものを出すという、いわゆる新らしい今申上げた
意味の指導者を、教員を養成するという必要が出て来るのではないか、こういうふうに
考えます。又家事が非常に
関係方面でもやかましく言いましたが、洋裁とか何とかいう面から言いましても、むしろ私は短期大学の形において非常に充実して能率的な刺繍であるとか何とかというような非常な能率的なものを、高能率的な指導者を養成する。指導者が言い方が悪ければ
教育者的な
一つ各種の施設を充実いたしましてや
つて行くと、こういうようにいたしたいという
考えであります。
それからすでに前のほうにありました教員資格の点につきましては、これは思い切
つて現在の実業
学校、現在のいわゆる実業高等
学校、この実業高等
学校の教員養成の制度はどうしても改善せにやならんと思うのであります。
只今申上げたように時代の分業的産業の徹底的な高度の
教育に応ずるような人を養成する。この
意味においてはむしろ学問的に
割合に間口の広い大学よりも間口を狭くして、奥行の深い技術的な短期大学を
要求する面も非常に多い。又私が今申上げたような
意味でなく、当
つていない
意味の短期大学につきましても、およそ今後においては
教育面から見ても非常に必要でないかと私は思います。そこをどうぞ御考慮願いたいと思いまするし、なお教員養成以外の面において一般大学及びこれに含まれておる短期大学というものの全般に補助を加えまして十分なる充実をする必要が迫
つておるのであります。現に、これは速記に入れていいかどうかわかりませんが、某一流の
地方における大学におきましても明治時代の機械をそのままに持
つて、そうしてそれとは全然離れた技術的
教育をや
つておるという事実があるのであります。我々はここに議会の人間としても責任を非常に痛感しておる次第であります。かような
意味で一般大学も、それから短期大学も、共に教員の養成如何を問わず、私はこの次にはこの方面に力を十分に加えるべき予算を増額すべきものがあると思います。そういう
意味も実は構想に入れましてこの法規を作
つておる次第でございますのでどうぞ御了承を正願います。