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矢嶋三義君 私は簡單に済みます。岩間君の問題は
質疑応答が盡されたようでありますので、ずつと角度を変えまして一点だけはつきりさしたいと思います。
それは今の新
教育の進みかたからい
つて、恐らく小
学校、中
学校、
高等学校で、この外交の問題というのは随分とやはり取上げられるだろうと思う。で彼らの自由討議の時間あたりに随分出て来ると思います。それでこれをどういうふうに取扱うかということは、一層教師諸君は悩んでおると思いますが、ここで私がお伺いいたしたい点は、今朝朝日新聞に出たあの記事を見ますと、
先生がたの中に、子供は知ろうという意欲があるのに、そんなことを聞くんじやありません、それは言われんことにな
つております。そういうような態度をとられるような
先生がたが出て来やしないか。そういうふうに記事を読まれはしないかという点を私は懸念するわけであります。そこで質問にな
つて来るわけなんですが、そういうふうにとる教師があるというと、
文部大臣が
教育基本法第
八條の政治
教育を、この問題に関する限りは否定した、こういうようにとられはしないか。
教育基本法は御存じのように「
日本国憲法を確定し、」そうしてあとのほうで「根本において
教育の力にまつべきものである。」というふうに前文で示されて、それから第
八條で第一段と第二段があるわけですが、この二段では、「
法律に定める
学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治
教育その他政治的
活動をしてはならない。」こう出ているわけなんですから、教師諸君は具体的にそういう問題が出て来た場合は、然るべき良識によ
つて教授しているだろうとは思うのですけれ
ども、今朝の朝日新聞だけで見ますと、政治
教育を否定した、こういうふうにとられはしないか。で、もう少し具体的に申上げますが、私は外交上の問題につきましても、これは螺旋状に小
学校の生徒は小学生らしく、中
学校の生徒は中学生らしく、
大学は
大学生らしく、らしさをやはり時事問題としてとり上げなくちやならない政治
教育の問題があると思うのであります。もう
一つ具体的に申しますというと、例えば
教育の場において全面講和ということを、それだけを主張するということになると、若干問題も起
つて来るかと思いますけれ
ども、生徒の問題に
なつた場合、全面講和というのはこうなんだ、多数講和というのはこうなんだ、單独講和というのはこうなんだ、こういう
考えかたがあるというような
教育というものも
大臣は否定されているのか、その点を私承わりたいと思います。でないと教師諸君の中には生徒から聞かれた場合、生徒が最も関心を持
つている事柄だから聞くと思います、そのときに、聞くのじやありません、というと、生徒は疑惑を持ちますし、うつかり言うと
教育委員会から首にでもなるのじやないかと、こういうふうに
考える
先生がいるのじやないかと思います。その点をもう少し私は
大臣に、衆議院で
答弁された
気持をはつきりここで承わ
つておく必要があるのでその点だけお伺いします。