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岩間正男君 それではそういうことを前提として
一つお伺いするのですが、その第一の問題で二十七年度の
予算編成の問題について
考えられる二、三点、この点についてお伺いしたいと思います。
第一の問題は
先ほど荒木委員から
質問があ
つたのですが、教員確保の問題、この教員確保の問題については、すでに結論的に文相から教員の人員を現状よりも削減するというようなことは
考えていないというような点を御答弁に
なつたと思います。この点につきましてこれはそういうような前提が与えられたのでありますが、現状の動いておりますいろいろなその後の動きを見ますというと、その点を文相としては堅持して行かれる上にいろいろな問題に遭遇されるんじやないか、こういうことを
考えるのであります。こういう点でやはりいろいろこれは事務当局からもこういうような資料は、文相はいうまでもなくこれはそこを理論付けるものはつかまれると思うのでありますが、我々としての意見から言いましても、これは無論現状を変更するというようなことは、最低限度において全然これは不可能である。むしろ
要求としてはこれはもつと
拡大すべき
要求が今までも起
つておる。それから
教育の
実態を見ますと、そういう
要求は非常に起
つておる、こういうふうに思います。大体昨日もこれは事務当局から伺
つたのでありますが、小
学校のごときは一・五の大体の定員が一・一五或いは一・二というような現状にな
つておる。そこに非常な人員のこれは欠員がある、
予算定員と実数の間に非常に開きがある。そういう形であ
つて現状はそうな
つておる。だから
従つてそれで賄えるじやないか、こういう議論がいつでも発生する、それが私は非常に大きな問題だと思いますが、それでは現状はどうかと言いますと、これはしばしば問題になりました結核とか三級の補助教員の問題、こういうようなものが十分にまだ確保されていないというような問題もありますが、それよりももつと全般的な大きな問題はやはり一学級の兒童数の問題であるというふうに我々は今把握しておりますし。一学級の兒童数を仔細に
検討する、このことが非常に重要だと思いますが、これは定員定額制なんかが一昨年あたりにとられたのでありますが、こういうような影響も完全にまだ払拭されていない、その結果これは候補者が
不足である、それとも
関連する問題でありますが、一学級の兒童数の人員はますます増加の傾向を辿
つておるというのが現状だろうと思います。
従つてこの問題をやはり我々ははつきりつかんで、そうしてこの問題を解決することなしにはやはり
教育の徹底的な民主化の線というものは打ち立てられていない、ところが何とか間に合うじやないか、それから或る場合には教員室で授業をしないで遊んでおる先生も
現実にいるじやないか、授業をしない人もおる、余
つておる人もおるじやないか、こういうような表面的な現象面を捉えて言
つておる人もありますが、これは私は我々が近付かなくちやならん線、つまり現在
文部省が堅持しておりますところの一学級五十人の生徒、こういう線が実質的には非常に破られて、そうしてこれは東北、北海道あたりの例でありますけれども、七十人、八十人というところに追い込まれておる線が非常に多いわけであります。こういうものを実際は具体的に解決するということがやはり
文部行政の今後の動向として大きな私は
教育内容とも
関連して当然の課題であるというふうに
考える。これは
文部省としてそういう意欲は持
つておられると思いますが、それが
予算面で非常に不可能で、そういう壁に突き当
つておられる。そういうところに逆に今度は人員が一方行政改革というような大きな上から来た枠によりまして、大体一般
公務員には三割減員というものが
考えられる。教員のほうではそれは一割或いは一割五分というような減員をしなければならないというようなお附合的な形で以てそれが押して来られる。これが非常に一般の官庁やそれから
教育の
実態、殊に日本の今の
教育、当面しておる一学級の児童数の問題、この問題は非常に大きな問題なんですが、この問題と
関連して非常に
実態は私は違う、こういう点についてこれは閣議なんかで文相は十分にこれは力説して頂きたい。若しこの線が確保されなければ、
教育の形は一応できたというふうにな
つても、
教育の
一つ一つの單位、
教室におけるその單位が崩れて
行つて、そうして御承知のようにこれは戰争前から問題にな
つておりますところの多数生産的な
教育ができる、当然今個性を尊重してそうして本当にこれを伸すというような
教育のこれは世界的な輿論でもあるところの、どうしてもこれは一学級の兒童数は少くして、そうして一人々々に手が十分廻るようにするという
方向から逆な
方向にこれは行く。そうしてそれが日本の現在の
財政的な
立場から止むを得ないんだというような、
一つの見通しのない議論のために圧倒されてそれで以てどうしてもお附合いをさせられるというようなことに
なつたならば、これは私は非常に
教育の体系のために恐るべき禍根を残す、こういうふうに思うのでありますけれども、その点について文相はどういうような決意を持
つておられますか、先ずこの点を伺いたいと思います。