○岩間正男君 私は
レツド・パージの問題につきまして、先ほど
波多野委員からどういうような
質問がされましたか、
ちよつと所用がありまして遅れまして存じないのでありますけれども、何かあとのほうで
文部省の態度を
はつきりすべきである。やるのならば
はつきりやるべきではないかというようなことが話されたと思うのでありますが、この
レツド・パージに対しましては私は絶対反対であります。先ずこの態度を明らかにします。で、私がここでお伺いしたい点は、実は赤い教員とか何とかいう名前で言われておるそういう教員が、一体どのような形で……、現在の文部行政、これを大きくいいますれば、吉田内閣の政策、この政策の如何なる面によ
つて一体発生せざるを得ない実情にあ
つたか。こういう点について
文部省が真剣にこれを検討しているかどうか。この点が非常に重要な問題でなければならない、こういう工合に
考えます。私はお伺いするのですが、例えば池上の特飲街の問題が起りました。これについては実際問題として父兄の、大衆の輿論が非常に大きく結集されて、結局あのような余りこの頃ないような、実に
日本国民としては
一つの希望の持てる、そういうようなささやかな成果ではありましたけれども、それがなされた。我々はこの
動きの中にいろいろなものをいろいろ分析して見ているわけです。例えばこの運動がそもそも始められたのは、これは共産党のあすこの大田地区
委員会の細胞がこの問題を取上げて大衆に訴えた問題であるということは事実である。これは隠すことのできない事実である。そういうような問題の中で、例えばこれに対して警察がこれに水をさし、赤の手先に踊るなと一方で抑えることによ
つて、あの業者たちの建築をぐんぐん進めて行
つた、こういうことも事実であります。併しそういうような彈圧が一方にあ
つたにかかわらず、併し
自分の子供を飽くまで守り抜くという親の
教育に対する、子供たちに対する愛情、更に大きくいえば、民族の将来、こういうものに対して深く憂えるところのこういう大きな親心が結集されまして、あのような輿論を形成されて勝抜いた、その
動きの中に、私たちは現地を視察しましてゆくりなくも
一つの実に激しい情熱にぶつか
つた。それは何かといいますと、あの中の
先生が、あそこの多分池上の
学校の
先生だ
つたと思いますけれども、こういうような環境の中に子供を放置することはできない。従
つて我々はこれを阻止するためには或いは命を賭けても
断乎として守り抜くというような、実に
教育に対する情熱が披瀝されて、我々は実にこれを感動なしには聞けなか
つたのが実情であります。ところがこういうような
先生たちに対しまして、運よくあのような成果が挙げられたから、このような
先生は輿論の中で守られている。ところが逆にこれが非常に保守勢力の強い田舎なんかでこういうような叫びが仮に上げられたとすれば、それが警察あたりで、十分に、本当にこれを彈圧するというような形でや
つて行く。恐らく一般の人民のこれに対するところの輿論も十分にこれをバツク・アツプすることができないという場合には、恐らくこの
先生は孤立し、そうしてそこに附け加えられるのは、恐らくあの
先生は赤いとか、激しいとか、常識外れだとか言われるのが落ちであるということは、これは私自身の田舎における教員生活を通じて実に感じて来たところです。ああいう場合に、これは文相に私は伺いますけれども、あのような教師に対して
文部省はどのような一体
考えを持たれるか、これは当時私は本院におきますところの厚生、文部合同
委員会のときに、東京都の
教育行政者にも伺
つたことですけれども、これは
文部大臣にもこの点をお伺いしたいと思う。ああいう破壊の中から、そして実に激しい、或る
意味においてはこういう
公務員の型を抜けているかも知れない、それは
政治活動をするということで、そんなことは
政治活動に属するので、そういうものはや
つていかん。こういうような一方で批判さえ起りかけているような、そういう
先生に対しまして、これは
文部大臣としては一体どういうふうにお
考えになるか、この点は非常に重要でありますから、先ずお伺いしたい。