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政府委員(
山本豐君) 先ほどから
水産に関する
考えかたが非常は微温的であるという御
指摘であ
つたのであります。一般的に申しますと、我々も至極同感に思うのでありますけれ
ども、ただこの
法律の建前が、先ほど
政務次官からたびたび申しておられますように、公共性のある固定
施設、而も
長期のもの、こういうふうなところを看板に掲げまして当初出発して参つた経緯もあるのでありまするが、当初の
資金が百二十億という
予定のものが六十億に圧縮したというような両面からいたしまして、いろいろと
制限をつけて参つた次第があるわけであります。
水産につきましては、公共的なものと申しますと、現在
漁港のみしかないわけであります。従いまして
漁港はとにかく、当然これは入つたわけであります。次に
共同施設的なものにつきましては、先ほど
秋山委員等から申されましたように、我々としましては單に冷凍
施設のみならず、例えばいわゆる沿岸の
増殖施設、或いは又
漁港のいわゆる機能
施設と申しますか、
秋山委員も申されましたように、大体
漁港の機能
施設、そういうもの等いろいろ
考えておるのでありますが、そういうものを持出した場合に、
農業のほうにおきましても、例えば農村工業の
加工場というふうなものも当然出て参ります。いろいろなものが出て参りまするので、そういう経緯の下に一応
共同施設の線は、現在としては枠はないのだけれ
ども、更に
増額をするという前提の下に最も大切なものだけに限局しようじやないふというふうなことで、
農業等につきましては
農業倉庫だけ、又従
つて水産につきましては何が一等大事かというわけで、先ず
製氷冷凍施設だけを取出したわけであります。従いまして第二
段階或いは第三段といたしましてはいろいろ御意見が出ておりますが、例えば
増殖施設でありますとか、或いは又機能
施設でありますとか、そういうものも我々としましては十分
検討いたしまして、
一つ加えて参りたいという
希望を持
つておるわけであります。ただこの
漁港の機能
施設につきましては、或いは又沿岸の
増殖等の問題につきましては、單に
融資だけで行くのがいいか、或いは又むしろ補助
事業として持
つて行くのが好ましいのじやないかというふうな点も、まだ実は割切れていない事情もありまするので、而も又現在といたしましては
資金の枠が、とにかく
共同施設の名目を入れましても、現在の枠ではかからんというような事情もありまして、こういうふうな單に
製氷冷凍施設だけにな
つておるのであります。併し私
どものほうの
考えでは、
製氷冷凍施設だけでも取りあえず全国で
共同施設として最も適当だと
考えまして、予想されまするものは
事業費として約十七億くらいは
考えられ得るのであります。そのうちの仮に七〇%
融資をするとしますと、十二、三億というようなことになるかと思うのでありますが、現状では決して満足していないのでありますけれ
どもいろいろの先ほど申上げましたような事情の下に、一応差当りはというような
意味でこういうふうに一応
製氷冷凍施設として、
只今最も大切なものだけを掲げておるような恰好にな
つておるわけでございます。