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1951-05-26 第10回国会 参議院 内閣委員会 第30号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年五月二十六日(土曜日)    午前十一時四十五分開会   —————————————   本日の会議に付した事件水産省設置法案木下辰雄君外八十  三名発議) ○水産省設置法施行に伴う関係法令  の整理に関する法律案木下辰雄君  外五名発議) ○元戰傷病者に対する恩給増額請願  (第一四四四号) ○元戰傷病者恩給制度階級別撤廃等  に関する請願(第一五四四号) ○元軍人老齢者恩給復活に関する請  願(第一五七五号) ○恩給法中一部改正に関する請願(第  一六四五号) ○警察予備隊経費全額国庫負担に関す  る請願(第一七三〇号) ○元軍人老齢者恩給復活等に関する  請願(第一八三九号)   —————————————
  2. 河井彌八

    委員長河井彌八君) これより内閣委員会開会いたします。  水産省設置法案並びに水産省設置法施行に伴う関係法令整理に関する法律案、この両案を議題といたします。昨日に引続きまして質疑を続行いたします。今官房長官がお見えになつていらつしやいますから、官房長官に対する質疑をお願いいたします。
  3. 梅津錦一

    梅津錦一君 一回か二回ダレス氏が日本を訪問されまして、いろいろ政府として折衝が行われたと思いますが、特に水産関係日本漁業の問題について何か向う意向がおわかりになつているならばお尋ねをしたいと思うのですが、特に議員立法である水産省設置の問題に関係しますので、何か水産省設置の問題に対して向う意向が伺われるならば更に伺いたいと思うわけです。そういう点に対しまして、速記をとめても結構でございますから資料としてお伺いしたいと思います。成るべく詳細に亘つて具体的にお話を頂きたいと思うわけです。
  4. 河井彌八

    委員長河井彌八君) じや速記をとめて。    〔速記中止
  5. 河井彌八

    委員長河井彌八君) 速記を始めて。官房長官に対して何か御質疑がありますか、ありませんか。
  6. 郡祐一

    郡祐一君 このたびの審議会整理等政府行政簡素化の一貫した方針を持つておられるふうでありますが、ただ審議会整理というようなところは、本当の行政簡素化としましては極く小さい部分でありまして、やはり一貫した行政簡素化の御方針というようなものを持つておられるだろうと思いますし、その場合に、現在の政府各省行政機構についても、何と申しますか、各省の、現存の各省のお扱い等についても、やはり行政簡素化方針で、相当徹底した成果が得られるものと期待しておりまするが、そういうようなお考えを持つておいででいらつしやいましようか。
  7. 岡崎勝男

    政府委員岡崎勝男君) 一般の問題としましては、できるだけ行政機構を單純な簡単なものにいたしたいという希望は強く持つております。これは一つ経費の節減ということでございまするし、又一つは今までの制度があまり複雑で、書類がたくさん要つたりなんかするということと、内部の仕事も時間ばかりかかつて簡単に行かないという両方面から考えておりまして、要らないものは課にしろ、局にしろ、或いは場合によつたら省にしろ、若し要らないとか、或いはほかに合せてやつて行かれるというようなものがありますれば、できるだけ簡素化をしたいという方針でかねてから研究をいたしております。併しこれは原則でありまして、片方において要らないものは極力削減いたしますが、場合によつて必要なものがあれば、これは特別に殖やすということも考えられないわけではないのでありまして、ここに御提案になつておりまする水産省設置という問題につきましては、実はまだ非常によく研究いたしておりませんので、はつきりしたことは申上げられませんが、原則的に申上げますれば、我々はむしろ逆のほうといつては恐縮でありますが、減らすほうに非常に頭を使つて、税金をこれによつてできるだけ少くして、政府機構が動くように、原則的にはこういう考えを持つております。この問題自身につきましてはまだ研究中でありまして、はつきりした結論は出ておりません。そういう程度であります。
  8. 竹下豐次

    竹下豐次君 今の問題について関連してお尋ねしたいのですが、行政機構改革はいつ頃になつたら御発表の御予定でございましようか。お伺いいたします。
  9. 岡崎勝男

    政府委員岡崎勝男君) これは二つのやり方がありまして、只今でも要らなくなつた人は常に減らしております。これは例えば公団関係の人などは常に減らしておりまして、どんどん毎日人が減つております。或いは持株整理委員会というようなものの、仕事が終わればそれでやめるというので、退職金を特別の特例を設けましてどんどんやめております。地方の出先の事務所等でも不必要なものはそれぞれやめております。こうやつて目に見えないようですけれども、人を減らしつつあります。それからもう一つはずつと全体を見ますと、行政の全般的な整理統合と言いますか、このほうはいつ頃になりますか、まだはつきり見当はつきませんけれども、でき得るならばこの次の……これはどうしても法律で出さなければなりませんから、この次の国会に間に合うように、かなりはつきりした全般的のものを見た、新らしい行政簡素化法案提出したいと、自分では考えておりますが、これはいろいろ関係する向きもありまして、果して希望通り行くかどうかは今約束はできませんけれども、御承知のように吉田内閣は一昨年もかなり大きな行政整理をやりまして、それでまだ同じ方針で進んでおるのでありまして、これは片方においては職を失うという人が出て来ますからして、この方面の手当も十分しなければなりませんが、これは産業等の復興によつて就職口と申しますか、雇用量の増加を図りまして、そのほうにできるだけ廻して行きまして、失業者というようなもののないように、できるだけ手配をいたしまして、それと睨み合せてやつて行きたい、こうは考えております。ただ制度の上のものは国会の承認を得る必要がありますから、できれは次の国会に…こういうわけであります。
  10. 竹下豐次

    竹下豐次君 次の国会という言葉ですが、これは通常国会という意味でなくして、次の国会であつた臨時国会でもという意味でおつしやるのですか。
  11. 岡崎勝男

    政府委員岡崎勝男君) できれば臨時国会が若しある場合にはそれのときと、こう思つておりますが、御承知のように行政機構の全般の改革と言いますと、各方面に及ぼす利害が大きいのでありまして、到底国会審議も時間では済まないと思つております。仮に将来の臨時国会が、例えば追加予算とか何とか特殊の問題で極く短期間でやるという場合には、時間的に提出が困難かも知れないと考えておりますが、若し提出が時間的にできるようならば、間に合いますればできるだけ早くと考えておりますから、臨時国会も頭には入れてはおります。
  12. 溝淵春次

    溝淵春次君 これはお聞きすることがいいかどうか、ちよつと判断に何するのでありますが、新らしい行政機構改革で特に省が殖えるというようなことにつきましては、今まで連合国側政府が御折衝なさつておられた経過に照らして、若し新らしく一つの省を殖やすというような場合に、基本的に連合国側との折衝を前提的に政府としてせられるような必要はないでしようか。
  13. 岡崎勝男

    政府委員岡崎勝男君) やはり関係向きには相談する必要があると思つておりますが、只今のところは政府なり、国会なりが定めますれば、これに特によほどの理由がなければ反対意思表示はないだろうと考えます。ただくまでの政府側でも随分行政管理庁を中心として内輪に研究は重ねて参つております。これには省を殖やすかということは実は思いもよらないことで、減らすほうばかり考えておつたのでありまして、その方面は、まだ殖やすほうについては何ら今まで考慮を払つたことがないのであります。
  14. 溝淵春次

    溝淵春次君 関連しましたことでもう一点。例えば漁区の問題でもマツカーサー・ライン侵犯事件等福岡等で相当起きているようでありますが、従来の水産庁水産省という大きな機構にして、大臣、次官という独立した省にするということによりまして、従来日本の漁船がラインを越えて漁族を滅亡に導くというような非難を相当受けつあるときに、水産庁から水産省へ昇格することは更にその漁獲の上に力が加わつて……、これは考え方によれば完全に独立した省になる、農林省の管轄を離脱するならば、すべてが完全に滑らかに行くという見解も立つとは思いますが、又一面独立の省によつてうんと日本漁業というものの大発展を期するというようなことで、太平洋、日本海を中心に北鮮なり、中国なり、或いは更に特にフイリツピン、濠洲等に与える影響等につきまして独立の省にするということについての影響が、講和会議を前に不利益な判断をする資料になりはせんかというようなことも一面考えもれるのでありますけれども、官房長官としてもそれらのことについてお教え願いたいと思います。
  15. 岡崎勝男

    政府委員岡崎勝男君) 私も実はこの水産省設置という問題を伺いましたのは極く最近でありまして、従いましてそういう方面研究をいたしたわけではないのでありますが、自分感じから申しますと、これは内容にもよりましようし、それから日本政府の決意にもよると思いますから、直ちに省を作つた外国誤解を招くとか或いは誤解を招くから困るということはない。必要があれば仮に誤解があつてもやらなければならんだろうと思いますけれども、今仰せのような、多少そつちのほうに、そういうような気が外国のほうにするであろうということは事実かも知れません。これは誤解を解く必要があれば解くだけのことでありますが、感じから言えば、何かと言えばそういうふうにもとれやしないかとちよつとは思いますが、これはこれで別問題としてお考えになつていいんじないかとも思うのであります。よく研究しておりませんからはつきりした返事はちよつとむずかしいと思います。
  16. 溝淵春次

    溝淵春次君 その場合この問題を内閣委員会として質疑で、或る程度結論に入る前に一遍連合国側の御意見政府として、何と言いますか研究をお願いするとか、或いは意見を聞いて頂いて置く必要があるのじやないかということも考えられまするし、そういう必要は事前にはございませんか。
  17. 岡崎勝男

    政府委員岡崎勝男君) これは私はよく存じませんが、恐らく議員提出法案として出されたときは司令都側と御連絡をなさつたのじやないかと思つております。司令部側としては恐らく日本国会等で検討する問題については、特別の理由がなければこれに反対とかいうようなことは言わないで、日本側自体の決定に任せようと、こういう態度じやないかと思つております。
  18. 河井彌八

    委員長河井彌八君) 長官に対する質疑はもう盡きたものと認めます。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  19. 郡祐一

    郡祐一君 先般私公聽会或いはそれに代る参考人等を招きますことを動議いたしましたけれども、会期もすでに相当差迫つておるかのように見えますので、私の申しました意味合いは、十分に愼重な議を盡したい気持でお願いいたしましたが、考え方には変りはございませんけれども、公聽会又はこれに代るべきものを開くなり、呼んで頂きたいという動議は私撤回いたします。
  20. 河井彌八

    委員長河井彌八君) 郡君から過日、公聽会或いはこれに準ずるものを開くという動議が出まして、それが成立しておつたので、それ故にこのまま参りますればこれについて採決しなければならんと思いますが、今撤回されましたのですから、それは郡君の御要求の通り撤回を認めますから、さよう御承知を願います。それでなおこの委員会の運営につきまして御相談したいことがありますから、これで暫時休憩いたします。    午後零時十五分休憩    ——————————    午後二時二十二分開会
  21. 河井彌八

    委員長河井彌八君) それでは只今より内閣委員会を再開します。速記をとめて。    午後二時二十三分速記中止    ——————————    午後三時四分速記開始
  22. 河井彌八

    委員長河井彌八君) 速記を始めて。本日審査いたしました請願、陳情中第一四四四号元戰傷病者に対する恩給増額請願、第一五四四号元戰傷病者恩給制度階級別撤廃等に関する請願、第一五七五号元軍人老齢者恩給復活に関する請願、第一六四五号恩給法中一部改正に関する請願、第一七三 ○号警察予備隊経費全額国庫負担に関する請願及び第一八三九号元軍人老齢者恩給復活等に関する請願、以上六件は、議院の会議に付するを要するものであつて内閣に送付するを要するものと決定いたしました。  本日はこれで散会いたします。    午後三時六分散会  出席者は左の通り。    委員長     河井 彌八君    理事            楠瀬 常猪君            梅津 錦一君    委員            郡  祐一君            松平 勇雄君            溝淵 春次君            上條 愛一君            楠見 義男君            竹下 豐次君            栗栖 赳夫君            林屋亀次郎君   政府委員    内閣官房長官  岡崎 勝男君    総理府恩給局長 三橋 則雄君    総理府新聞出版    用紙割当局長  鈴木 政勝君    警察予備隊本部    次長      江口見登留君   事務局側    常任委員会專門    員       杉田正三郎君    常任委員会專門    員       藤田 友作君