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1951-05-24 第10回国会 参議院 電気通信委員会 第17号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年五月二十四日(木曜日)    午前十時五十分開会   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○電信電話料金法の一部を改正する法  律案内閣提出衆議院送付) ○電気通信事業運営状況に関する調査  の件   ―――――――――――――
  2. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) 只今より委員会を開会いたします。  ちよつと速記を止めて下さい。    午前十時五十一分速記中止    ―――――・―――――    午前十一時二十六分速記開始
  3. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) それでは速記を始めて下さい。
  4. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 共同加入によりまして、このサービスを上げてもらうということは、大臣の御説明にもあります通り、資材を節約することは勿論でありまするし、それで多数の需要に応ずることができるのであります。これは私は非常に結構だと思うのでありますが、そこでこの料金を見ますと、度数料金制による場合においては二つ共同、いわゆる二加入だけしか認めておりません。これは大体今のお話のように田舎のほうにこの恩沢を與えたんだとおつしやいますが、むしろこういうふうな制度度数料金制によるような都会地、まあ天体都会地と思うのでありますが、そういう所でも私は必要だと思うのです。均一料金制による場合だけが三又は四以上の共同というものを認められておられますが、その理由はどこにあるのですか。
  5. 伊藤誠

    説明員伊藤誠君) 只今の御質問度数料金制を施行しております大きな局はなぜ多数共同でやられないのかというお話と思いますが、大体度数料金制を施行しております局は大部分……全部自動式でございまして、自動式の局に多数共同ができるかできないかという問題になると思うのでございます。御承知のように共同加入は、二本の線を使いまして、それに單独の場合は電話機一個を附けるのでございますが、二加入共同の場合には二個、三加入には三個という二本の線を使いまして、それに電話機をぶら下げて参るのでございまして、そこで問題になりますのは相手を呼び出します際に如何にして信号を区別しながら送ることができるかということに相成るのでございます。現在のところ二本の線を使いまして二つ電話機を附けるまではすでに交換機設計がそういうふうにできておりましてこれは容易にできるのでございますが、三つ以上の電話機二つの線に、二本の線に下げます場合には、交換機設計を初めから根本的にやり変えなければならないということに相成るのでございまして、絶対不可能とは申しませんが、相当多額経費がかかるのじやないかというふうに考えられるのでございまして、今日のところ、大都市のような自動交換局におきましては共同加入は、多数共同は困難であろうというふうに考えられますので……。
  6. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 アメリカあたりもやはり自動式をやつておりますか。
  7. 伊藤誠

    説明員伊藤誠君) 私詳しいことは存じませんが、設計を適当にすればできると思いますので、或いはやつているかも知つれませんが……、その点詳しくは存じません。
  8. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 ではちよつと細かい点ですが、この第三の附加使用料ですね。このところの特別の加入区域内にあるものに対する加算額、これの料金額の欄にあります度数料金制を施行する自動式局においては、「自動接続市外通話方式による市外通話料を含む。」と同額とこう書いてある。今度それが自動式局になつておるんですね。度数料金制による加入については云々とこれは同じことで、ただこれは言葉を変えられただけでしようか、これが一点。それからその次の同じく附加使用料の(六)の点で共同加入の場合が入つて参りまするから(六)が変るのはいいのですけれども乙種増設というものを削られたのはどういうわけですか、その二点をちよつと……。
  9. 田邊正

    政府委員田邊正君) お尋ねの第一点は今と同じでありまして、字句を変えただけでございます。それから第二点でございまするが、これは今度甲種増設電話電話機につきましても加入回線共通することを認めました。乙種というのをやめましたのは乙種というのは制限になりますのでやめました。
  10. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 そうすると、乙種増設という限定があつたのですね、ところが今度はこれが消えたえた以上は二個以上の加入回線共通に接続する乙種でも甲種でも或いは接続電話でもよろしい、そういうものの電話に対する加算額、こう読んでいいのですか。
  11. 岡本茂

    説明員岡本茂君) 従来は乙種増設電話だけにつきまして二回線共通線を認めておつたのでありますが、それを今度は甲種増設電話機につきましても甲種増設電話機のいわゆるブランチでありますが、交換機から出ております回線甲種電話機を二個ぶら下げるということを認めております。それから本電話機につきましてはやはり同じように共通回線にぶら下がるということを認める、こういうことになりますので、従事は乙種増設電話しかございませんでしたのを本電話機乙種増設電話機甲種増設電話機もみんなそういうことを認めることになりまして、全部についてそういうものを課する、こういうことになるのです。
  12. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 そうするとその次の三に接続電話機というのがありますね。この料金は取つておるのでしよう。その場合にはこの(六)の中の接続電話機のほうは取らないでこの分を取るわけですか。当然接続電話機というものもこの場合にも考えられるでしよう、料金としては……。
  13. 岡本茂

    説明員岡本茂君) 接続電話機私設電話機を接続するわけでもございますので、そういう装置は全部施設者がやることになつておりますので、その場合は別にこちらのほうでは料金を加算したいことになつております。従つて加算料金はないということになります。
  14. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 併しここに二個以上の加入回線又は甲種増設電話機回線共通に接続する電話機といつておる以上は、その中には今のお話のような甲種もあれば乙種もある、それから接続電話機もあるのじやありませんか。そうでなければ乙種を切られた理由は僕にはわからないのです。
  15. 岡本茂

    説明員岡本茂君) それはただ料金法料金の額だけを規定してありますので、そういう御疑問もお持ちになると思いますが、料金をどういう場合に徴収するかということは省令であります電話規則によつてきまつておりますので、電話規則のほうを御覧になつて頂きますと、そういう御疑問がなくなるかと考えます。従いましてこれに関連しまして電話規則のほうのその関係條文も多少変つて来るかと思いますが、そちらのほうではつきりそういう場合取らないということにいたしたいと思います。
  16. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 それから五以上の共同だけで料金をそこで抑えられておるが、大臣の御説明によれば十加入までこしらえるというお話でございますね。ここでは二つ共同三又は四の共同、そして五以上の共同、ここでとめられてあるのですね。そのうち私あまりこれが料金構成としては初めのほうは法案として規定されてあると思いますが、五以上そこまでは十までできるにもかかわらず、ここらで料金をきめてしまうということはそれでいいのかも知れませんが、何か構成の上でとめられる点が早過ぎるのじやないか、こう思いますがどうでしようか。
  17. 田邊正

    政府委員田邊正君) これは御説御尤もの点もございますが、私たちが考えましたのは二とか三とかそれから五でありますが、五以上になりますとこれはまあ五乃至十でございますが、必ずしも全部十ということも参りませんで、或いは八とか七とかいうのもあります。従つて五以上の使用価値といいますか、利用価値といいますか、それを考えますというと三、四或いは二との間に相当の開きがある、そういう点も一応考えております。それからもう一つは従前の制度では成るべく簡單にいたしたいというのでございまして、理窟を申しますというと、五、六、七、八、九、十こういうようになるのでありますが、その点も相当複雑になつておりますので、五以上というふうになつております。それからもう一つはこれはコストの点を考えて見ますというと、先ほど申し上げましたように、五乃至十という場合に五のもありますし、十のもありますが、必ず全部十というわけじやありませんで、大体平均いなしますと或いは七、八、九くらいのところで以て収まりはせんかというふうな点も考えますので、そういうことにいたしたいと思つております。
  18. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 最後に本年度この共同をどの程度おやりになる御計画でございましようか。
  19. 田邊正

    政府委員田邊正君) 只今のところ一万四千程度予定いたしております。
  20. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 料金の問題は私これで終りたいのでありますが、ほかの問題を質問してよろしうございますか。
  21. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) どうぞ。
  22. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 今後の電気料金は全くサービスの改善に伴うもので、料金の根本的な考慮は払われていないのでありますが、いずれ料金問題等も私は問題になつて来る趨勢にあるのではないかと思います。そこで現在の諸物価相当つておりますので、需品関係或いは工事関係等について最近の情勢をり一つお話願いたいと思います。
  23. 肥爪龜三

    政府委員肥爪龜三君) 最近物価も大分上つて参りまして、大蔵省からもいろいろ話がございますのですが、損益勘定差向きの問題と思いますが、その損益勘定方面におきましては大体甲種物品関係で三十三億、乙種被服類その他の関係におきまして十数億、合せまして約五十億ほど物価騰貴という状態でございます。でそういうふうな状態でございますので、大体そういう状態になるのでありますが、なおそのほかにいろいろ金の要つる面があるのではなかろうかということが考えられる状態であります。建設勘定方面におきましては大体物価が本年度予算で予想いたしまして、それよりは五、六〇%くらい余計上廻るのではなかろうかということを考えておりますが、現在物価がやや横這いの関係もございますので、一応そういう数字建設におきましてはまだ的確な数字を申上げることは困難でございますが、大体そういうふうな状態でございます。
  24. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 それに対しまして、今政府としてはどういうふうな措置をお考えになつておるのでございますか。
  25. 肥爪龜三

    政府委員肥爪龜三君) 大蔵省方面から、このままでは損益勘定におきましても―経営が到底困難であるということで、いろいろ資料を取交しまして検討中でございます。或いは私からお答えすべき限りではないかも知れませんが、補正予算というようなことをお願いしなければならんような事態に立入るのではないかということを予想いたしております。建設勘定方面につきましては相当値上りもございまして、いろいろ大臣或いは上層部のほうにおきまして資金獲得に御努力中でございますのですつが、この方面につきましても相当補正というものがなければ、現在当初の予算に予定いたしました工事量ができないのではないかということを心配いたしておりまして、いろいろ話合いも進めなければならん立場に至つておりますう
  26. 水橋藤作

    水橋藤作君 先ほど電信電話復興状態につきましての案に引続いて、人事院給與局次長の慶徳さんがおいでになつているそうでありまするので、この、人の力を必要だとするということにつきまして、関連いたしまして人事院ちよつと……。
  27. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 ちよつと待つて下さい。人事院もあれですが、大臣一つ予算のことを聞きたい。
  28. 水橋藤作

    水橋藤作君 終つたのではないんですか、ではあとへ廻します。
  29. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 物価値上り、勿論人件費の問題も当然関連して参るのでありますが、恐らく予算といたしましては三割乃至四割、夥しきに至つては七〇%の値上りもあるというふうにも聞いております。物によりましては、到底私は本年度計画というものは現在の予算ではできないと思つておるのでありまするが、只今経理局長お話によれば上司におかれても非常に今資金獲得に対しで御努力中というお話でございますが、実際これは私、本年度予算遂行の上においては非常に心配なことではないかと思つております。国会といたしましても、その点については十分考慮をいたさなければならない点とも思つておるのでありまするが、政府としてはいろいろ新聞等で拝見いたしますると補正予算の問題も出ております。又近く臨時国会も開かれるというふうなことも聞くのでありまするけれども、特に事業官庁であられる電通省等におきましては、この点極めて深刻な問題ではないかと思われるので、特に大臣もこの方面に対して御心配のあるということも承わつておるので、どういうふうに資金面で今日の状況があるか、将来の見通等について若しお差支えなければ伺いたいと思います。
  30. 田村文吉

    国務大臣田村文吉君) 御尤ものお尋ねでございます。先般予算の御審議を願います場合において当然補正予算の必要が起つて来るのではないかというような御質問もあつたのであります。当時におきましては、或る程度物価値上りは見込むのであるが、それ以上の実際の値上り情勢にあるのでどうかというお尋ねであつたのでありまするが、まだ当時見通しもはつきりいたしませんので、一応は先般の予算で御審議願つたのでありますが、併しその後の情勢、最近において若干頭打ちの傾向がないではありませんけれども、併しすでに今日まで上つておる物価というものはそう急に下るような傾向もないというような状況下にありまするので、先ず建設予算におきましては相当補正の必要が起る。そこで補正の必要が起る場合に事業分量を減らしてはどうかという問題が当然起つて来るわけです。併し当初の考えは、私の考えといたしましては事業分量を減らすどころではない。なお機会があればもつと分量を殖やして行く、こういうように考えておりまするので、当然建設予算に対しての補正の必要が起つて来る。こういうふうに考えております。又損益計算におきましても、只今説明申上げましたように各種の物価が騰貴いたしております。又賃金ベースにいたしましても政府としては或る時期にはどうしてもこれを上げなければならんということも考えておりますので、それこれを睨み合せて当然相当多額赤字が出るごとになりまするので、これが補給はどうするか、場合によれば無論企業合理化等によりましてできるだけ経費の節約は図りますけれども、より以上に電話料金改正電信料金改正等もして行かなければならんのではないか、こういうふうに考えておりまして目下そのような点につきまして慎重に検討を進めておるような状況であります。
  31. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 只今大臣お話を聞いて私非常に力強く存ずるのであります。是非この今日の電話電信の現状から見まして、物価騰貴その他の事情がありましても計画だけは遂行して頂きたい、その線で一つ努力して頂きたいということを私念願いたしておるのであります。只今はつきりと大臣から事務分量を減らしたくない、減らさないで行きたいという御発言を承わりまして、力強く感じたのでございまするが、是非最初きめられました計画は少くとも遂行して頂くようにお願いいたします。
  32. 山田節男

    山田節男君 料金問題に関連して一つ質問しますが、昨日国際放送電報状況を見せて頂いたのですが、そのときの一カ月の各通信社からの手数料として出すものが総計八十万円で、経費は約七千万円かかると、こういうお話つたのですが、今度料金改正で案が出ているわけですが、この山下通信監がさつき、こういうようにペイしないものは宿命であるということを言われましたが、この事業曾つて国際電気或いは同盟通信等がやつてつたように了解するのですが、その当時やはりペイしないで国庫から若干の補助があつてつてつたのかどうか。例えば昭和十年の料金が出ておりますが、その当時の物価から言いましてこの料金収支償つてつたかどうかといううとを一つ……。
  33. 靱勉

    説明員(靱勉君) 只今の御質問は、国際放送電市報と関連しまして、ほかのいわゆる国際電報でございますね、これも併せてのようにお聞きしたのですが、国際電報におきましては現在相当の収入を挙げておることは御承知通りであります。ただ、今ここに問題になつておりまする放送電報が非常にコストを割つた料金に定められたままになつておる。基準年次昭和十年、十一年当時から見ましても、今度の料金値上は発信において五、六倍、受信におきましては十九倍からになつておるのでありますが、それでもなお基準年次に比べまして二十倍から二十五倍で、一般電報は御承知通り大体百三、三十倍になつておるので、そういうふうに非常に置去りにされておつたのですか、当時それでは収支ペイしておつたかという問題でございますが、この放送電報におきましては、私の考えといたしまして、当時かなり政策料金であつたというふうに申上げ得ると思いますので、ペイしていなかつたと私は申上げて差支えないように考えます。そこで、それでは昔一般国内電報というものは果してペイしておつたかという問題でございますが、当時勘定が一時つ的になつておりましたので、この点必ずしも明確に申上げられないのでありますけれども、大体当時の計算の結果としましては、やはり電信は当時におきましても若干の赤字であつたというふうに、一般にそういうふうな解釈、或いは意見、決定というような形になつてつたようでございます。
  34. 山田節男

    山田節男君 今度のこの改正案によると、発信においては約四倍、それから受信では十二倍という改訂料金になるわけですが、このアメリカ国際放送電報料比較の欄を見ると、R・C・Aの発信受信日本発信受信との比較を見ると、やはりR・C・Aのほうが発信のほうにおいても二倍半、それから受信のほうにおいてもやはり約二倍半、これだけの差があるのですね。日本がなぜこういうやることは同じであり々がら料金においてアメリカのR・C・Aの二分の一以下でやらなければならんか、その理由はどこにあるかということを伺いたい。
  35. 田邊正

    政府委員田邊正君) お尋ねは、アメリカのR・C・Aの料金に対して日本料金が大体半分以下である。なぜアメリカと同じにしないかというお尋ねであつたかと存じますが、私どもといたしましても、新聞或いは通信社料金もできるだけコストだけは欲しいという気持はあるわけでありまするが、一つには普通の電報におきましても、新聞電報料金を安くしてございまするし、それから何と申しましても、コストまで持つて参りまするというと、今度の料金ではもう三十何倍というようなものになります。従つて、そういう点も考えまして、今度は大体経費半額程度にとめて置こうというふうに考えたわけでございます。
  36. 山田節男

    山田節男君 そうすると、今の一遍に三十何倍も上げるということはあまり上げ過ぎるから暫定的に上げるという意味ですか。
  37. 田邊正

    政府委員田邊正君) 暫定的と申しますとまあ暫定的かも知れませんが、まあこの際は一応この程度にして置こうというわけでありまして、無論先ほども話が出ておりましたように、若し将来料金改正というものを全面的に考えなければならない機会が参りました場合には、又この問題につきましても或る種の考慮を加えなければならないのではないかというふうな気もいたしております。
  38. 山田節男

    山田節男君 これはR・C・Aはやはりアソシエーシヨンとして協会のような経営体になつておるわけで、日本では国営になつておるわけですね。アメリカではやはりこういつたものを飽くまで経営体としていわゆる収支償うコストにおいてやるという建前ではないかと思うのです。連邦政府補助金があるかどうかこれは知りませんけれども、少つくとも国営であるから国策から見て赤字であつてもよいというようなつことは、ちよつと私は電気通信事業形体の観念から見ると、これはあまりにサービスが過ぎるのではないかと思うのです。こういつたよう経営部面電通省、郵政省にたくさんあるとは思いませんけれども、これは相当な額になつて来ておる。殊にインフレというものが必至の状況にあつて国際価格の点から見ても、一般物価日本がむしろ非常に高い。然るにこういうものについては向うの半分以下であるというようなことであつては、バランスがとれない。或いは電気通信事業企業性というものから見て私はそこまで遠慮する必要はないと思うのですが、これは無條件降伏占領下にある日本であるからこういうように謙遜をして非常に低い価格をきめておるというのか、或いはさつき言つておられたように、非常に損をすることは覚悟の上でこれをやつておるのであるというその心がまえがやはり国営としての電気通信省の今までの心がまえとして正しいのかどうかということを私は非常に疑念を持つのです。ですから今のように御質問申上げたのですが、これは大臣はどういうふうにお考えになつておるか。金額は大したものでないと思うのですが、この改訂料金によつて三千万円か四千万円の赤字にしても、こういう一つ電気通信省管轄下にあるものがこういう赤字をあえてするという経営方針がいいかどうか、これは電気通信の一部門の形体としてどういう決心でおられるかということを聞きたい。
  39. 田村文吉

    国務大臣田村文吉君) 第一に三百六十円のレートアメリカ物価日本物価を比べたということ自体が、これは正当に考えるべきであるかどうかという問題が一つ出るのでありますが、と申しますのは、例えば度数料制度、今やつておりますが、度数料アメリカの一電話料金日本料金ですと、日本のは三分の一以下或いは五分の一近くにかつておるのであります。そういうようなわけで必ずしもはつきりと三百六十円のレートで、アメリカ物価日本物価と比べることは少し無理じやないかという考え一つございます。それから今まで大体ただみたいな料金でやつておるということはどうしたことかということから当局で研究いたしまして、今度上げる。直そうじやないかということになつたのでありますが、さりとてあまりに一挙に十二倍のものを二十四倍にする、それからもつと五倍のものを十倍にするということは、御承知のようにこれは無論外国通信社が一番利用されておりますが、日本通信社もかなりに利用されておる。一年間で通信社によりましては六百万円ぐらいずつ払つておる。あまりにそういうふうに急激になり過ぎるということはどうかと思うということから加減をして、そうして今度のような料金を作つた。それでもまだ原価に比べて半分しかなつておりません。こういうことなんであります。無論私どものほうとしましても、この経営合理化によりまして、果して現在のような経費をそういつまでかけられるものかということも検討はして参りましたが、電気通信省としては今日としてはそういうことは遠慮する必要はない。原価に合うまでは或る程度上げていいのじやないか、殊に戰争前の比率をさつき政府委員説明されましたが、まだ今日といたしましても非常に安いのであります。ほかの物価に比べまして非常に安いのであります。でありまするから又次の機会にもこれを直して行きたいと、こう考えております。ただ一般商業通信新聞通信というようなものはその公益性がございます点から言つて、国が経営しておる限りにおいてはどうしても或る程度新聞通信というようなものに安い料金を適用して行くということは止むを得ないのじやなかろうか、これは外国もそういうふうに承わつております。これは或る程度は止むを得なついと思いますが、今の料金はこれでもう半分損して行つてもなお今後やる気か、こういうことでありまするが、あまり商売的でありますけれども、そう一気にすることはこれを受ける人の身にもなつて考えて行かなければならぬ、先ず以てこのたびは一応この程度にいたして又次の機会を待つて改めて行きたいと、こういうふうに考えておる次第であります。
  40. 新谷寅三郎

    新谷寅三郎君 途中出席できませんでしたので、或いは重復するかも知れませんが、この料金政策の問題で大臣一つお聞きしたいと思うのですが、今度の改正では一応従来引合わなかつたところを或る程度引上げて、更に次の改正によつて更に独立採算制に立つた料金というものを出したいというような御説明であつたのでありますが、これは私は單にこの法律案に盛られておる料金だけではなしに、電信電話料金の全体に亘つての問題ではないかと思うのであります。昨年来この委員会で取上げておりますように、建設費の足りない点を何とか打開して行かなければならぬ、これも業務勘定から施設勘定に繰入れます金額の問題、従つて具体的に申上げますと償却の問題でありますとか、その他の積立金の問題でありますが、根本的には検討しなければならぬような問題も相当あるわけでございます。業務勘定のほうの経費にいたしましても一方では節約して行かなければならぬ部分もありますけれども、又一方では今日問題になつておりますような従業員関係経費の増、或いはそれがべース・アツプのようなかつこうになつても現われて参りましようし、電通省のほうで御計画の特別の俸給表の設定、或いは報奨制度、こういつたようなことを一連の給與制度の改善として考えますと、これについても相当のやはり経費を要することは確かであります。私先般来申上げましたように、そういう独立採算制をとつておる企業体として現在のところまだなすべきことを十分なしていないという感じがするのでありますが、そういうつなすべきことをなして果して料金がどういうふうにすれば妥当であるかということを根本的に考えんて頂きでたいのであります。この点は或いは理窟から申しますと物価関係するとか、或いは他のこういう公益関係事業に影響するとか、いろいろ理窟はありましようけれども、それならばそれで、例えば郵政事業のように公益事業であるから上げられぬということであれば、一般会計からの交付金なり、補給金というようなものが考えられなければならんわけであります。その点は、或いは電通省には十分御研究になつておる資料があるかも知れませんが、私どもはまだ根本的に料金の改訂をどうしたらいいかということの資料も、又御見解もはつきりと伺つていないので、私は何もすべての料金を引上げたほうがいいということではありませんで、料金全体に亘つてこういう独立採算制であり、而も公益事業であり、而も建設費も非常に足りないという現状から見まして、次の機会には必ず部分的な料金改訂でない、全体的な電信電話料金改正案を御提出になることを期待しておるのであります。この点について料金の方針の問題として大臣から御意見を承わつて置きたいのであります。
  41. 田村文吉

    国務大臣田村文吉君) 先刻も御質問によりまして、一部分お答えして置きましたが、なお総合的に申上げたいと思います。御指摘の通り大体電信電話企業、つまり電気通信省がやつております企業は、一応は独立採算制によつてつて行きます。こういう大方針がきまつております。これは私の考えでございますが、電気通信事業の中でも重信、これはかなり郵便と似か寄つた性質を持つております。料金政策の上から言つて、と申しますのは、その利用者の範囲が非常に広汎であるという点がございますので、電信料金については果して飽くまでもこれを独立採算で原価計算によつてすべてをやるか、或いは或る程度まで郵便料金が若干その公共性において今日独立採算とは言いながら、一般会計から補給金をもらつておる、こういうような点において落ちつかすべきものかというような点に多少まだ検討の余地が残つておると思います。少くとも電話におきましては、私は純然たる独立採算でやつて行く、こういうように考えておりますので、この電話料金が今度事業費の殖えたために当然引合わないという場合には、料金はそれに伴つて修正されて行かなければならない、こういうふうに考えております。ただその損益勘定の利益を以て建設勘定を賄うかという問題が浅つて行くのであります。これは今日のように、非常に資金を得ることが困難な場合に或る程度までこれを考慮してはどうかということも考えられないではないのでありますが、一応一般の社会政策その他の点から考えて、果してそこまで進むことがいいかどうかということについては多少のまだ疑念を持つております。併し現在のように固定資産の償却が頗る不十分でありますので、今年度は八十四億でありますが、当然今のこの資産勘定物価値上り等も考えますと、或いは二千五百億くらい程度の、電話事業の投資があつたのではないか、それに対する償却とすれば少くも百五十億、百六十億くらいの固定資産償却があつて然るべきだ、こういうふうな点が現在不十分なのであります。そういうような不十分な減価償却の下で料金がきめられておるということは、不合理であると考えられますので、こういう点につきましては、十分に減価償却費を見て料金は決定して然るべきだ、こういうように考えております。なおそれに事業の利潤を見込み、その利潤によつて増設をするとかいうようなことまで、進むべきかどうかということについては、暫らく又検討の余地がありますので、省内において始終その問題については討論をいたしておるような状況でございます。現在の状況を申上げ、今後の大体の考え方を申上げた次第であります。
  42. 新谷寅三郎

    新谷寅三郎君 電通大臣の御説明は、現情についてでありましたが、その点は了承いたした次第でありますが、私は電信電話事業を双方とも現状を見ますと、実は相当行詰つてしまつた、財政的に行詰つてしまつたという感じが強いのであります。そこでこれを打開いたします意味で、只今申上げたような全般の料金政策の問題を区取上げておるのであります。一面において、今後の建設資金を殖やして行くという御努力も必要でありましようが、一面におきましてはこの電信電話料金の全般についての再検討が必要じやないかという意思味でお尋ねいたしておるのであります。非常に問題は、私は急を要する問題であろうと思うのでありますが、この料金制度の改革につきましては、来年度予算を待たないでおやりになる御計画がおありになりますかどうか、来年度予算においては当然これを練られないと、どうにもしようがないという事態になると思うのでありますが、本年度計画を実行して参ります上にも、或る程度私は建設資金の問題と、料金制度の問題を併せて考えて行かないと、到底計画が進捗しないのじやないかと、こういう感じがいたしますので、年度内におきましても、更に料金問題について、臨時国会等において御提案になる御計画があるかどうかということをお聞きしたいのであります。聞くところによりますと、これはまだ公式の意見ではないようでありますけれども、国鉄におきましても、貨物運賃の値上げをやりたいという意向を表明しておるようでありますが、今度のあらゆる物価を見て、補正予算政府で出そうという計画であろうと思います。そういう際に料金問題をもお取上げになる御計画があるかどうか。私の意見としては、お取上げになるのが至当であると考えております。この点について見通しは困難かも知れませんが、大臣の御見解を伺つて置きたい。
  43. 田村文吉

    国務大臣田村文吉君) 増設資金の問題は先ずおきましても、物価値上り、つまり……損益勘定物価値上り、それからさつき申したのですが賃金ベースの問題等もございますので、これを少くとも物価値上りは事実なのでありますから、こういうものを、そのままにして置いて、この独立会計を、独立採算制を維持して行くということになりますと、或いは一般会計から補給する、それ以外に方法はないのであります。そういたしますと、今の御説のような料金改正するということも、止むを得ないことになるのではないか、というように現在においては観測しております。若しさような場合になります場合には、この機会に今まで考えております電気通信事業の根本的料金制度検討する、こういうような考えを持つておるのであります。今御審議を願つておりますのは非常にこれは細かい部分的なものであります。これはサービスをいたし、それからあまりに不当にただみたいになつておる国際放送、これに対しては、若干この際修正するという程度にとどめたわけでありますが、ただその時の流れによつて金が足らんから、ただこれだけ上げるということだけでなしに、料金改正いたしますようなことになりましたならば、その場合には根本的に一つ料金の体制を整えて、企業の安定と、将来の発展性を十分持つた料金にしよう、こういうふうに考えております。意見は全く同じであります。
  44. 新谷寅三郎

    新谷寅三郎君 これは質問でございませんが、私は今の電気通信事業の現状を見まして、補正予算をお組みになる、恐らく臨時国会において、電信電話料金の根本的な料金の改訂案をお出しになる必要があるし、又そうしないと、本年度、来年度電信電話事業建設もうまく行かないだろうという考えを持つておりますので、是非臨時国会に御提案をしなさるように希望いたしまして私の質問を打切ります。
  45. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) ほかに御質問もありませんようですから、質疑は盡きたものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  46. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) 御異議ないものと認めます。  それではこれより討論に入ります。御意見のおありのかたはそれぞれ賛否を明らかにしてお述べを願います。ほかに御発言はございませんか……、御意見もないようでございますが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  47. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) 御異議ないものと認めます。それではこれより採決に移ります。  重信電話料金沖の一部を改正する法律案について採決いたします。電信電話料金法の一部を改正する法律案を原案通り可決することに賛成のかたの挙手を願います。    〔総員挙手〕
  48. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) 全会一致と認めます。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。  なお本会議における委員長の口頭報告の内容は、本院規則第百四條によつてあらかじめ多数意見者の承認を経なければならないことになつております。これは委員長において、本案の内容、本委員会における質疑応答の要旨、討論の要旨及び表決の結果を報告することとし、承認を願うことに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  49. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) 御異議ないものと認めます。  それから本院規則第七十二條によりまして委員長が議院に提出する報告書について、多数意見者の署名を附することになつておりますから、本案を可とされたかたは順次御署名をお願いいたします。   多数意見者署名     鈴木 恭一  大島 定吉     水橋 藤作  山田 節男     村尾 重雄  新谷寅三郎
  50. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) 御署名漏れはございまけんか。御署名漏れはないものと認めます。   ―――――――――――――
  51. 水橋藤作

    水橋藤作君 先ほどに引続きまして、人事院のほうから、人事院事務総局給與局次長、慶徳さんがおいでになつておりますので、先ほどの電信の四十億の枠外を回収するには、如何なる方法によつてこれから通信の発達、及び赤字を補填するかということにつきましての関連質問をしたいと思うのであります。先ず機械化によつて或いは電報公衆化によつて、若干の補填をするという説明でありましたので、先ずそれには、機械化するには予算である、電報を公衆化するには人の力である。その目的を達するためには両面のかに相待たなければ、その目的を達し得ないということで、先ほど大臣から予算を取るためには、相当いろいろな意見を付したのでありますが、重複いたしますので、それは省略いたしまして人の力によつてこの通信事業の真の発達があるのである、にもかかわらず従事員の待遇その他についての不十分の点を指摘したのでありまするが、その際私はやはりこれも大臣の力が足りないというふうなことを申上げたのでありまするが、特にこの人に関連いたしましては人事院によることが多いのでございまして、成るほど主管官庁といたしましての努力も必要ではありまするが、先ず人事院がこの通信事業電信事業電信電話及び郵政従事員に対しての理解が不十分であることによつて人の力が一〇〇%動かすことができないという結論になるのでありましてそこで先ほども申しました通り、非常に勤続年限が高いので、俗に言う頭打ちで抑えられている従事員が、はたの官庁に比較いたしましてそのパーセンテージが多いことは私が説明するまでもないので、その点についてお伺いしたいのと、昨日警察の無線電報局へ視察に行きましたらば、人員の過不足の間に、事務員が十一人過剰になつて、それからその他が十一人不足になつている表を見まして私は質問したのですが、これはやはり総計九十九人のり従事員のうちで十一人が頭打ちになつているということになるのでありましてこれは昨日の現在であります、総体的に見ました比率から見ますると、あまり率は多いほうでもありませんが、ほかの方面でもつと。パーセンテージが多いかと思うのであります。それで警察及び税務官吏が特殊の手当を受けているにもかかわらず、この通信事業に従事している人の勤務に対しての人事院の見解は如何なる見解をお持ちになつでおられえるか、先す説明を願いたいと思うのであります。
  52. 慶徳庄意

    政府委員(慶徳庄意君) お答えいたします。電通省の職員の企業に対する特殊的な事由からいたしまして特別俸給表を設定して欲しいという御要求に接しておりますことは、いわゆる官側のほうばかりでなく、組合側のほうからも要求を受けておりまして、目下事務的に検討中でございます。私どものほうの考え方といたしましては、勿論経常的給與の特別俸給表の設定それ自体も必要であることを考えておるのでございますが、所詮人事行政全般の問題といたしまして、企業にふさわしいところのものにいわば切替えるというようか作業を必要とするのではないかというふうに考えておりますので、経常的給與は勿論のこと、例えば現在の恩給の制度或いは共済組合の制度更に又結核対策の問題というような、人に関連する広汎な問題といたしまして目下研究を進めておるわけでございます。従いまして、相当広汎な問題になりまするので、若干時間はかかるかも知れませんが、人事院の現在考えでおりまする考え方の根本と、それに対する暫定措置の考え方というような、基本的な考え方と暫定的措置の二つに分けまして一応説明させて頂きたいというふうに存じます。  先ず経常的給與の特別俸給表の問題でありますが、御配付申上げてありまするところの資料によつても明瞭でありまするように、特に電通或いは郵政というような現業官庁におきまして頭打ちが非常に多いということは、否定することのできない事実でございます。これは私どもも率直に認めておるわけでありまして、これはどういうところに誘因するかと申しますと、元来従来の我が国の人事行政なり給與行政なりのやり方が、いわば文治各省と申しますか、いわゆる一般官庁組織のみを中心として考えまして、企業経営というような方面に対する考え方がもう殆んど、殆んどと申上げることは少し極端であるかも知れませんが、比較的軽視されたようなすべての機構体系であつたというふうに率直に申上げてもあえて過言ではなかろうかと私ども考えておるのであります。従いまして、経常的給與の問題につきましても、企業にふさわしいところの給與体系の確立を図るという点につきましては、電通、郵政の考え方と全く私ども考え方は同じでございます。ただ問題はその方法論でございます。申すまでもなく今直ちにこれを実施するというようなことになりますると、いろいろな関係がありまして、俄かにこれを今直ちに実施をするということにつきましては、若干の困難性があるのではなかろうかというふうに考えます。従いまして、私どものほうの考えといたしましては、来たるべきいわゆるベース改訂の勧告、正確に申上げまするならば、国家公務員法第二十八條の規定に基く給與改訂の勧告の際、問題になつておりまするところの電通、郵政等現業職員の特別俸給表の問題、更に別途同じような特殊性を持つておりまするところの教育公務員というような方面のことを併せ考えまして、ベース改訂の際に堂々と勧告をいたしたい、いわゆる特別俸給表を設定するという前提に立つところのべース改訂の勧告の際に、そういう内容を含めて勧告いたしたいというふうに考えております。然らばそれまでの暫定的な措置はどういうふうの考え方を以て進んでおるか、暫定措置についてちよつと申上げて見たいと存じます。先ず暫定措置の第一点といたしましては、級別定数の改訂を計画いたしております。事務的にはすでに具体案が成立いたしまして、年度中途でございまするので、目下財政当局と折衝しつつございます。従いまして私のほうで計画いたしておりまするところの級別定数が若し仮にその通りきまつたといたしまするならば、差当り問題になつておりまするところの頭打ちが、その大部分が解消されるであろうというふうに考えております。更に又級別定数の内容のもう一つの問題といたしましては、曾つて郵政と電通が分れましたときに、電通は電通としての新らしい機構が確立されたのでありまするが、現在設けられておりまするところの級別定数の内容は、必ずしも新たに設置されました電通の組織機構とうまく一致していない点が相当あるのであります。卑近な例といたしまして申上げまするならば、地方における電報局の例をとりますると、例えば局長が八級である、その下も八級であるというような所が、例示的に申上げまするならば随所にあるわけでございます。申上げるまでもなく、局長とその下の人とにおきましては職務の責任内容が違うことは今更申上げる必要もないのでありますが、それにかかわらず同じような状態になつておるというようなことは、所詮給與自体は励みのある給與制度であるべきでありまして、給與を通じまして勤労意欲の高揚を図りまして企業にふさわしいところのものに持つて行くという根本要件と不一致の点があるわけであります。かような点につきましても現在計画しておりまするところの総別定数がそのまま実現いたしするならば、今代表的に申上げましたような問題につきましても当然解決されるものと考えておるのであります。暫定措置の第二の問題といたしましては、いわゆる特別昇給でございます。従来の給與法におきましては、如何に功績が顯著であり、或いは又成績極めて優秀でありましても、一号俸以上の昇給は認められていなかつたのでございます。幸いにして先般改正されましたところの給與法におきましては、特に成績優秀な者につきましては昇給期間を短縮したい、或いは必要に応じまして三号俸以上の昇給をも認むるというような條項が設けられたのでございます。現在人事院に設けられておりまするところの各省人事官を以て組織しておりまする人事官会議というものがあるのでありまするが、その中に又一つの部会を設けまして給與委員会という制度がございます。その給與委員会委員長は、郵政省の人事部長が委員長になつておられます。そこで只今申上げましたところの特別昇給の方法を目下研究中でございまして、委員会としての結論を一応得ております。今は人事院としての最後の決定版を御披露申上げるという段階に実はなつておるのでございまするが、この特別昇給というような方法によりまして或る程度暫定的に緩和される点があるのではなかろうか、かように考えておるわけでございます。経常的給與の問題につきましては大体以上で終るのでありまするが、更に又新らしい恩給制度につきましても、折角目下検討中でございます。御承知通りマイヤース勧告が行われたのでございまするが、專らマイヤース勧告を中心といたしまして検討を加えておるのであります。勿論新らしい恩給制度は、豈ひとり電通なり郵政のみに関係する問題りではありませんで、国家公務員全体に関する問題ではありまするけれども、特に郵政、電通のごとく雇傭人の期間が極めて長い職員というようなものにつきましては、この新らしい恩給制度はもう非常に大きな影響を持つ問題であろうと考えております。私のところに先日たしか電通のかたであつたかと思うのでありますが、切々涙の流れるような書面を頂戴いたしました。これは只今申上げまするところの恩給制度と電通、郵政の現業員に直接関係を持つ問題でありまするので、極めて簡單に披露することをお許しを願いたいと存じます。内容といたしましては、或る下から叩き上げました工員でございます。その工員が、勤続三十数年の工員であるのでありますが、そのかたが、昔の制度といたしましていわゆる高等官六等まで進みました、いわば電通なら電通における唯一の功労者であると自他共に任じておる。ところが従来の制度の不備欠陷のために、御承知通り恩給制度は官吏になりましてからその在職期間十七年以上にならなければ恩給にありつけないのであります。刻苦勉励三十数年勤めまして、而も電通のいわば極めて大きな功績者であるにかかわらず、雇傭人の期間が非常に長うございましたので、漸く十七年すれすれ、というところで恩給にまあいわばありついた。ところが雇傭人時代の十数年というものは全然通算されておらない。その結果といたしまして、現在もらつていまするところの恩給は年額僅かに五万そこそこである。もう殆んど食うに困つておる。而も電通唯一の功労者である我輩に対してかくのごとき待遇は何ぞやという意味合いの書面でございます。まあこれは一つの例でございまするが、恐らくや郵政、電通のごとく雇傭人の期間の極めて長いところにおきましては共済組合における年金も受けることもできない、更に成績優秀で官吏になりました場合においても、官吏になつてから十七という条件が附いておりまするので、官吏に対する恩給ももらうことができないというような現在の制度は、大きな不備欠陷があるのであります。私どもといたしましては、このような不備欠陷を是正いたしまして官吏と雇傭人の差別待遇を完全に撤廃いたしまして、これを全部通算することといたしまして、官吏も雇傭人も全く同等の待遇をするというような新らしい恩給制度の確立を目指して目下検討を進めておるわけでございます。先ほど申上げましたごとく、これ自体は国家公務員全般に関する問題ではありまするけれども、特に雇傭人の期間が長い現業庁における特殊性と結び付けて考えまするときに、これは電通の企業経営に効率的に寄與する面がけりだし極めて大きい点があるのではなかろうかというふうに考えている次第でございます。  その次の結核対策の問題であります。結核対策の問題につきましても、勿論国公務員全般に関する問題でありまするので、これもひとり郵政なり電通のみに関係あるわけではございません。併し電通なり郵政におきまして結核患者が非常に多いというこの事実と結び付けて考えましたとき、更に又現在共済組合におけるところの專ら療養給付のために起つて参りまするところの赤字との関係というような問題に結び付けて考えましたときに、この結核対策が首尾よく、いわゆるあなた様の先ほど申された、花も実もあるというお話でございましたが、花も実もあるということにでき上りました曉におきましては、企業経営に寄與するところ極めて大きい点があるのではなかろうかというふうに思うのであります。従いまして現在の結核問題に対するやり方といたしまして、太平洋戦争中にできました次官会議決定官庁職員結核対策要項というような、まあいわば訳のわからないもので現在運営されておるのであります。従いましてその次官会議決定という陳腐なものに基きまして、一カ年間は俸給の金額を支給する、それを超えました場合には俸給を半減するというようなあいまい模糊としたやり方をとつておるのであります。ところが一方教育公務員につきましては、教育公務員特例法によりまして二年間は休職といたしまするけれども給與の全額を支給するという制度になつておりまして、更に又今国会において教育公務員特例法の改正審議されておるようでありまするが、今の二年というやつは三年に延ばすとかというような問題で盛んにまあ論議されておるというようなことも伺つております。もうすでにこのような処遇自体におきましても、教育公務員と一般公務員との間においては大きな差があるわけであります。更に又現在の休暇制度におきましても、極めて陳腐でございまして昔の制度のままで運営しているわけでございまして、結核性疾病者に対するところの休暇制度それ自体すらも極めてあいまいになつております。更に又健康管理の面につきましても不十分の点が相当ございます。従いまして私どもといたしましては、先ず健康管理の面、休暇制度の面、それに対する給與の裏付の面というような一連の作業を完成いたしまして、先ず以て国家公務員から結核性疾病の撲滅を図るというような大きなラインに基きまして目下着々検討を進めておるわけでございます。恐らく結核性患者の極めて多い……企業の効率的経営、運営を阻害しておりまするところの結核性疾病を、若し仮に相当完全に近い程度まで駆逐し得るといたしまするならば、今の特別俸給表の問題と併せましてその効果は極めていいものが出て来るのではないかというふうに考えておる次第でございます。  只今申上げましたのが大体基本的な問題でありまするが、以上申上げましたように特別俸給表の問題や、或いは又新らしい恩給制度の問題や、結核対策の問題、それは勿論共済組合の問題とも関連を持つておると思います。これら全般の問題につきまして、今申上げましたような構想のものが完全に実を結ぶというようなことに最善の努力を捧げておるのでありまするが、これらの諸制度ができ上りました暁においては、勿論皆様方の御審議を願うことになろうかと思うのでありまして、これらの点がより以上一日も早く実の結ばれるように御援助と御協力を願えますれば幸いと存ずる次第でございます。
  53. 水橋藤作

    水橋藤作君 誠に懇切丁寧に、而も我々の望んだことをそつくり回答して頂きまして、あと質問はたんとありませんが、要は先ほども申上げました通り、いろいろな種を蒔いても花も咲かない、実も結ばないようなものでは蒔かないほうがいいとこういうことになります。今の特別俸給表から重ねてお伺いいたしまするが、この実現に対しては相当誠意があるならば、この従業員が、今考慮しておるとか或いは今考え中だとか、暫定的に事をするとかいうようなことは従業員にとつては待つていられない。それほどのんきなものではないのです。ですから先ほどからあなたが言われるように、それだけの親心があつて人事院の使命を全うされんとするならば、すでに今日までにこの問題は解決がついていなければならん。だから一つつたくさん並べないで、我々の要求しておるところの官側及び組合が今始まつたことじやないのでありまして、もうすでに相当の日限がたつておるのでありまして、良心的に判断してもこれがやるべきであるとしたらもう実現に移つていなければならない。にもかかわらず、これからまだ検討中とか、或いは暫定的とかいうことをおつしやられることが、只今述べられたことは誠に有難いけれども、これと同じような結果になるならば今述べられたことが我々は花も実も咲かない種を蒔いたことになるのでありまして、私はくどく申しませんが、今日の速記録を大事に私はしまつて置きまして、そうしてその実現しましたときに私は従業員と共に喜びたいと思うのであります。先ず先ほどの説明の中で財政当局とも相談の上でとこう言われまするが、この点につきましてちよつと質問したいのですが、人事院の使命は財政当局と相談してそして財政と睨み合せてからこれをやるという考え方が正しいか、私はその点がわからんのですが、説明願いたいのですが、私はそれでなく本当の従業員の給與というものが今の物価水準及びあらゆる生活状態、或いはカロリー等を計算してありのままの姿、要するに仕事のでき得るカロリーを取り、又文化的に生活ができ得る体系を調べてそうして人事院予算当局と相談するというのでなくて、正々堂々とお出しになり、又考慮をするとかいうことを考えておられる、即ちそのこと自体がおかしいと思う。従業員はこれでカロリーを取つて仕事ができるかどうかという面に重点を置かれるのが私は使命じやないか、かように考えますので、この点をちよつと説明を願いたいと思います。
  54. 慶徳庄意

    政府委員(慶徳庄意君) 私の財政当局と相談しておると申上げましたのは、暫定措置としての現在の級別定数改訂の問題について申上げたのでございます。問題は二つに分けてやはりお答え申上げなければならないと思うのでありますが、国家公務員法第二十八條の規定に基くところのいわゆるベース改訂の勧告につきましては御質問のように財政当局と相談もいたしません。人事院独自の立場に立ちまして勧告するのでございます。ところが暫定的にと申上げました級別定数は少くとも国権の最高機関たる国会によつてきめられましたところの法律執行の一部分でございます。いわんや年度の中途でございます。而も法律におきまして予算の範囲内においても定められております。従いまして人事院といたしましては、実施する場合におきましても当然法律の執行面といたしましては財政当局と相談をせねばならないということになるわけでありまして、ペース改訂勧告の問題といわゆる執行面における問題とは違いますのでさように申上げた次第でございます。
  55. 水橋藤作

    水橋藤作君 もう一つ伺いますが、この特別俸給表の制定に当りましての予算措置は今どういうふうに考えておられますか。特別俸給表を採用する場合の予算措置はどういうふうに考えておられますか。
  56. 慶徳庄意

    政府委員(慶徳庄意君) 先ほど私はベース改訂勧告の際には、電通の特殊性に基き特別俸給表を十分取入れまして勧告いたしたいというふうにお答え申上げたのでありますが、その際に今直ちに実施することについてはまだ困難があるということもお答え申上げたのでありますが、何分にも現在年度の中途でございます。本年度予算はすでに確定されておるわけでございます。従いまして本年度予算措置のみにおきまして直ちに穂別俸給表の制定が可能かどうかという問題は少しおのずから別な問題として考えなければならない点があるのではなかろうか。要すれば特別俸給表を実施し得るだけの予算の措置が本年度予算に完全に計上されているかどうかと申しまするというと、今年度の中途におきましてこの法律を出すというものに結び付けますると、少し検討を要する問題があるのではなかろうかというふうに考えます。
  57. 水橋藤作

    水橋藤作君 その検討を要するということを私は開いておるのですが、仮に今の予算措置内で特別俸給表の実現した場合に、予算措置は予算の枠内でやるべきであるか、枠外でやるべきかというのが問題になるので、人事院としてはどういう見解に立つておられるかどうつかということをお伺いしたいのです。
  58. 慶徳庄意

    政府委員(慶徳庄意君) 勿論特別俸給表の作り方なり、内容なりによりまして予算ともいろいろの関係が出て来ようかと思いますが、人事院の方針としましては先ほど申しげましたように、現在教育公務員等とも関係がございまするので、電通の特別俸給表のみを今すぐに取上げて問題にするということ自体についても相当むずかしい問題がありまするので、ベース改訂勧告の際に取上げて行きたい、かように考えておる次第であります。
  59. 新谷寅三郎

    新谷寅三郎君 今日は人事院総裁なり、山下人事官に御出席願つて、実は最後的な特別俸給表の問題について人事院の最高責任者から最後的な意見を聞きたいと思つてつたのですが、出られないで非常に残念でございます。この問題については先般給與局長に十分に意見を質してありますので、重複するかも知れませんが、給與局の次長がお見えになつていろいろ水橋委員との間に質疑応答がございましたので、私も一、二点伺つて置きたいのであります。人事院側の御意見は次の給與べース改訂のときに必らず電通及び郵政職員の特別俸給表に対する問題は一緒に勧告したいという考えで以て今準備中である。こういうことも事務を処理せられる上からいつて或いは止むを得ないかも知れませんが、私はこういう点を心配するのであります。と申しますのは大蔵省の現業、例えば印刷庁とか或いは造幣庁、或いはアルコールの専売事業、こういつた現業かあるわけでありますが、今残つておるこういう現業について郵政、電通を並べて考えて、その間に不公平な処置をしたくないから、公平に何とかしてこれの現業に対する給與体系を確立するように努力したいというお考えはわからんわけじやない。併し私ども考えはそうじやなくて、これはもう第一回の公務員の給與に関する法律をお出しになるときに、鉄道とか或いは警察官とか、或いは税務官吏なんかについて特別俸給表をお作りになるときに、この通信事業についてはすでにお出しにならなければならなかつた筋のものではなかつたかと考えるのです。これらの大蔵省の現業について、それぞれの勤務の特殊性から特別の給與体系を作るということは、私もこれは結構だと思うのです。併し郵政なり電気通信の仕事は私から言うまでもございませんけれども、非常に特殊だと思うのです。こういうふうに、終夜一分も一秒間も休んじやいけないという現業というものは恐らく他に、鉄道とか、警察とかいうもの以外には私はないだろうと思う。大蔵省の現業のごときはこれは終夜勤務するなんということはこれは原則じやない。でありますから、本来私は第一次に取上げられるべきはずのものが今日まで実は遅れておるのだ、こういう感じを持つておるわけであります。でありますから、人事院で公正に扱うのだというお考え、これは御尤もですけれども、他のものが揃つて来ないと郵政及び電通に関しましても勧告が遅れるということにつなりますと、これは私たちこの委員会考えておりますことと非常に違つて来ると思いますから、できればこの国会に実はこの問題を取上げたかつたのでありましてそういういろいろ事務上の作業の都合で多少遅れるということであれば或る程度は止むを得ないかも知れませんが、この次の臨時国会にはこれはもうどうしても出してもらわんと困る。ほかのほうの現業がまだ調査が不十分であつたりいろいろな関係で遅れましても、この通信関係のほうはこれはもうこれだけ切離してでも先に勧告をせられるのが至当であると私は考えておるのであります。いろいろこれは公平に公平にということもこれは人事院の使命でありましようが、今日郵政なり電通職員の給與を一般公務員並みにして置くということが、一つのこれは不公平であると私は考えるのでありまて、一つでもそういう不公平なものを一つ一つ是正して行かれるのが人事院としては職責を盡されるゆえんであると思うのですが、そういう観点から人事院では事務当局も御一緒になつて必ず次の臨時国会を目指してこの特別俸給表の設定について御準備をされるのが当然であると思うのであります。この点についてのあなたの御意見を伺つて置きたい。
  60. 慶徳庄意

    政府委員(慶徳庄意君) 率直に申しまして、何分にも人事院は発足いたしまして日が浅うございます。給與局の人的構成の成立されましたのもいわば最低と申上げてよかろうと思います。従いまして、電通なり郵政というような企業にふさわしい制度、それ自体はもつと早く只今のお言葉のように取上げるべきであつたろうと本当に思います。併し何分にもできて日が浅いのと、人的機構が整備されておらなかつたというようないろいろの関係からいたしまして、遅れておりましたことにつきましては誠に申訳ないと存じております。従いまして、できる限り御期待に副うように努力いたしたいと思つておりますし、更に又現業の特殊性の問題でありまするので、人事院だけの作業ではなくして、電通、郵政のかたがたと、いわば共同作業というようなことで、より合理的なものを作りたい。かように考えておる次第でございます。
  61. 新谷寅三郎

    新谷寅三郎君 大体結構だと思います。併し聞くところによりますと、郵政省も電気通信省も非常に詳細な調査をせられまして、一応の資料なり腹案というのができておるように聞いております。人事院としてはこれが正しいかどうかということを検討せられればいいんじやないかと思う。人事院が特に新らしく調査をする必要はない。私は先ほど申上げましたように、心配いたしますのは、他のあらゆる現業官庁の事業についての調査も揃つた上で、それを机の上に並べて見てどうしたらよかろうかというような悠長なことでは私は追付かないということを申上げておるわけであります。すでに調査もできておる、腹案もできておるということであれば、それを基礎にして急速にこれを取上げて進めてもらいたい。そして次の国会には必ずこれが間に合うように人事院としても責任を持つてつてもらいたいということを先ほどから私が申上げておるわけであります。あなたのお立場もわかりますが、事務当局もそのつもりで勉強して頂いて、我々の期待に副うようにやつて頂きたいと思います。
  62. 慶徳庄意

    政府委員(慶徳庄意君) 御期待に副うように折角努力いたしたいと考えます。
  63. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) なおお手許に電気通信事業運営状況に関する調査、電波行政に関する調査の報告草案をお配りしてあります。これは閉会の際に議長に提出しなければならないことになりておりますので、御覧置き願いまして、御意見等がありましたならばお知らせを願いたいのであります。なお請願等もございますので、明日も委員会を開催をいたしたいと思います。御異議ございませんか……。
  64. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 明日委員会を開かれることは異議ないのでないのでありますが、この際に人事院の総裁なり、山下人事官の御出席を願いたいと思います。慶徳君のお活非常に巧みにお話になつておるが、結論に行くとぼけちやつて何だかわからない。今少し具体的に究めて見る必要がこの際あると思うので、慶徳君のも多少わかりますが、今少し聞きたいと思いますので、この点動議として提出いたします。
  65. 水橋藤作

    水橋藤作君 私はいろいろ大臣の選任問題につきまして大臣お尋ねしたいんですが、この際大臣は総理大臣が任命するので、総理大臣は可としておられるから止むを得ないと、こういうお話でしたが、この選任問題については、この通信事業の発展のために大きな問題でありますので、総理大臣の出席がなかなかむずかしいと思いますが、できれば総理大臣の出席を要求します。で万が一総理大臣が工合が悪くて出席できなかつたならば、官房長官で結構ですから、その官房長官の出席を要求いたして置きます。
  66. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) それでは今鈴木委員からの御請求の人事院総裁、或いは事務総長山下人事官等の要求も、実はいたしたのでありますが、総裁がG・H・Qのほうへ行かれ、山下君は病気である、それから事務総長は至急の問題で手が離されない。この前には必ず次回には出るというようなお約束もあつたようなわけであります。そういう点において誠に人事院の当委員会に対する態度が遺憾な点も見受けられないではないのであります。明日はなお連絡いたしまして、責任者に出てもらうように努力をいたします。総理の出席を要求し、不可能の場合は官房長官に出席を要求いたします。  本日はこれにて散会いなします。    午後零時五十九分散会  出席者は左の通り。    委員長     寺尾  豊君    理事            村尾 重雄君            新谷寅三郎君    委員            大島 定吉君            鈴木 恭一君            山田 節男君            水橋 藤作君   国務大臣    郵政大臣電気通    信大臣     田村 文吉君   政府委員    人事院事務総局    給與局次長   慶徳 庄意君    電気通信省電気    通信監     山下知二郎君    電気通信省業務    局長      田邊  正君    電気通信省経理    局長      肥爪 龜三君   事務局側    常任委員会專門    員       後藤 隆吉君    常任委員会專門    員       柏原 榮一君   説明員    電気通信省施設    局長附     伊藤  誠君    電気通信省通信    部営業課長   岡本  茂君