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1951-02-09 第10回国会 参議院 電気通信委員会 第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年二月九日(金曜日)    午前十時二十七分開会   —————————————   本日の会議に付した事件 ○電波行政に関する調査の件  (日本放送協会予算及び事業計画  等に関し承認を求めることに関する  件)  (電波監理委員会委員選任の件) ○電気通信事業運営状況に関する調査  の件  (札幌電話局交換状況に関する  件)  (電気通信大臣郵政大臣兼任問題  に関する件)   —————————————
  2. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) これより会議を開きます。
  3. 新谷寅三郎

    新谷寅三郎君 質疑に入るのですが、その前に委員長からお諮り置き願いたいのですが、この委員会としていろいろ委員だけで御相談したい事項もありますので、本日の委員会を或る程度審議いたしましたら、大体二十分ばかり委員だけで懇談する機会を作つて頂くように、あらかじめその点各位に諮つて頂きたいと思います。
  4. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) お諮りいたします。只今新谷委員からの御提議のようにこの委員会を適当な時間に一応閉じまして、続いて若干時間懇談会のようなものをいたしたいと思います。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) では、さように決定いたしました。
  6. 新谷寅三郎

    新谷寅三郎君 二、三お尋ねしたいことができたのでございますが、電波監理委員会のかたに先ず伺いたいのは、近く放送法によりまして日本放送協会予算とか事業計画等につきまして国会承認を求められる手筈になつております。これはこの国会としては初めてのことでありましてこの法律を見ましても必ずしも手続までは明瞭になつていないのであります。従来こういう国会承認を要する事柄につきましては、案件によりましていろいろ扱いかたが違つたことがあるのであります。私どもこの法律を運用して参ります場合に今後の先例にもなることでありますから、この承認を求める件の取扱について特に本国会においては注意して扱つて頂きたいと思うのでありますが、ここでお伺いいたしたいのは、この承認というものについて政府がどういうふうなお考えを持つておられますか。  二三例を挙げて申上げますと、承認を受けなければならない、承認の要求がありました場合に、国会としてこれを修正をして承認をする、ということについて勿論差支えないという意見もありましようし、或いは総括的に同意、不同意意思を表示するのにとどめるのだという意見もあると思うのであります。昨年来国鉄裁定承認をめぐりまして政府側のそれに対する解釈もいろいろ変つて来ております。そういう例もありますので、この修正をして承認をすることが可能であるかどうかということは、本委員会としても決定をしておかなければならんことだと思うのであります。それからこの承認を受けた場合に、修正承認とか、或いは全体の承認とかは別といたしまして、承認を受けた場合に政府はその承認に基いてどういうふうな実際的な手続きをされるのでありますか。即ち單に日本放送協会收支予算とか、事業計画資金計画承認されたということを官報に公示されるのみにおとどめになるのか。承認せられた收支予算事業計画資金計画を公示されて、この内容計画に対して承認があつたのだということを国民一般に示されるような方法をお取りになるのか。そういつた問題が考えられるのでありまして、これについては政府のほうでもいろいろ御研究中だと思うのでありますが、政府見解によりましては、この国会における取扱についてもいろいろ考慮すべき問題がありますので、一応その御見解を伺つておきたいのであります。
  7. 富安謙次

    政府委員富安謙次君) お答えを申上げます。  お尋ね放送法第三十七條によりまする、協会から出て参る收支予算事業計画資金計画、それを国会承認を経なければならないとあるが、その承認という意味はどういう意味であるか。例えて申すならばこれを修正するというような権限国会が持つておるものと解するのかどうかというお尋ねの御趣旨であつたように存じております。その点につきましては、私どものほうの見解といたしましては、この承認というのは極く通俗の意味に申しまする、私法律は極めて不案内でありますけれども、この承認意味同意というような場合に取つておるのでありまして、只今御例示になりましたような、これを修正する権限というような点になりますると、そういう意味ではない、言い換えますればこれを全面的に同意をするか、又不同意を表するかいずれかであつて、その内容立入つて、例えば国家の予算国会審議なさるような工合に修正をするという意味ではない。そのために承認というような言葉を特に用いたとかように解しております。併しこれは放送協会というものに対する国会の、極く通俗の意味における監督の親疎厚薄程度をどの程度まで深めて参るかということに触れるのでありまして、立法の当時にも相当突込んだ議論があつた事柄であるように私は伺つておるのであります。他の政府委員にして当時その立法のときに御審議の席上でいろいろ御説明を申上げたりしたのを記憶しておりまするので、その当時の詳しき経緯結論等につきましては他の政府委員から御説明をさせて頂きたいと思いまするけれども、私としまして結論的に申しまするならば、只今申しましたように全面的にイエスかノーかという意味承認という言葉でこの場合には表現しているのだ、かように解しております。尚詳細の点につきましては他の政府委員かた説明をさせて頂きたいと存じます。
  8. 網島毅

    政府委員網島毅君) 当時の放送法立案のときに、当時の政府委員といたしまして国会におきまして御説明を申上げた関係上、只今委員長から申上げた点につきまして多少補足させて頂きたいと思います。  只今委員長から御説明のございましたように、放送法の第三十七條におきましては、国会承認を受けなければならないという言葉を使つてございます。当時この承認という意味はどういう意味であるかということは、国会におきましてもいろいろ論議されたのであります。私どもの当時の見解といたしましては、御承知のように国の予算につきましてはこれは議決という言葉を使つております。又公共団体一つとしての国鉄予算につきましても、やはり国会議決という言葉を使つております。放送協会につきまして特にこの承認という言葉を使いましたのは、国の予算と違いまして、これは国会に提出いたしましてその一括同意、或いは不同意を得るという意味合からこの言葉を用いたのでありまして、御承知のように国の予算或いは国鉄予算等につきましては、大蔵省におきまして適当な調整を行い、これを国の予算と一緒に国会へ提出して、予算委員会におきましていろいろ御審議願うことになつております。ところがこの放送協会予算につきましては国は修正を行わないのでありまして、第三十七條にもございまするように、電波監理委員会において意見があれば意見を附して、そうして内閣を経由して国会へ提出して承認を受けるということになつておりまして、大分その手続が変つております。  なおこの問題につきまして昨年の四月四日の衆議院電気通信委員会におきまして、当時の中村純一委員からこの点につきまして質問がございました。それに対しまして小澤国務大臣からこれは一括同意を求めるという意味である、例えばいろいろなこの委員会その他の委員の任命につきまして、政府国会承認を得て委員を任命するということがございまするが、その承認はこれは同意、不同意であるということであつて、この人をどう、あの人をどう、この人をこういうふうに入替えるというような意味までは含んでおらない、それと同じような意味であるということをはつきり申されまして、当時の衆議院電気通信委員会におきましてはそれでよろしい、委員会としてもそういう方針で考えるということをはつきりきめられておる経緯もございます。  併し只今申上げましたのは立法当時の立法者側考え及び国会でいろいろ行われました当時の模様でございまして、これを今後どういうふうに運用するかということにつきましては、なお私どもといたしましても十分考えなければならん点がございまするし、又当国会委員会におきましてもいろいろ御研究されておることと存じます。先ほどお話ございましたように、同じような承認という言葉を使いながらも、国鉄裁定のときには国会において修正承認をされておる例もございます。従いまして尚この問題につきましては今後私どもも十分研究し、又皆さんの御意見を伺いまして最も適当と思われる手続をとりたいというふうに考えておる次第であります。
  9. 新谷寅三郎

    新谷寅三郎君 大体政府側の御意向了承いたしましたのでありますが、私もそういうふうに運用したほうがいいかと思うのでありますけれども、恐らくこれはこの放送法政府原案とは多少違つて、つまり修正がありましたのでそういう疑いが特に濃くなつているのであります。具体的に申上げますと、三十七條の第四項で「受信料の月額は、国会が、第一項の收支予算承認することによつて、定める。」ということになつております。こういうように受信料が三十五円がよろしいか四十円がよろしいかということを定める、承認ということによつて定めるということになつておるわけでありますから、この承認という行為内容が多少変つて来ておるのではないかということも考えなければならんと思うのであります。つまり政府を経由して協会から出して参ります。出して参ります受信料が仮に百円というものを出して来た場合にこの百円は高過ぎる、それは五十円にすべきであるというような意見国会承認することは考えられないものであろうか、又そういう必要があるのではないかということも考えられるのであります。ただそのいいか惡いかという可否の決定だけを国会はするのだということでは、受信料の問題に関連いたしますと実際運用も困るし、承認ということの解釈についても疑義を生じて来るのではないかというように私は考えておるのでありまして、この点網島君も言われましたように国会の初めてのケースでありますから、政府側でももう少しその点を検討され、本委員会でも実際にこの收支予算等が出て参りますまでに、その扱いかた委員会としても検討する必要があるかと思つておりますから、これについてはこれ以上御答弁は入りません。  もう一つつておきたいと思いますのは、これは或いは電波監理委員長からお答えが困難なことかと思いますけれども、できる範囲お答え願いたいと思うのであります。それは電波監理委員選任の問題でございます。この電波監理委員をどういう分野からどういうように選任するかということにつきましては、法案を審議いたしました際に再々私からも意見も申上げまして、ここにおられる千葉君も当時電通委員でありまして、千葉君からも意見がございました。僅かな人数ではありますけれどもこの放送事業というものの性格のみならず、電波行政というものの性格から見まして、成るべくバラエテーのある者、各界から適当な人を選ぶようにしたい、その選ばれた人たち集合体になつて会議をされて、そうしてそれが一体となつて電波監理の仕事を十分にやつて行けるような、そういう委員会を作つて頂きたいということを再三希望いたしまして、当時の電通大臣小澤君も全然同感であるということを再三申しておられるのであります。ところがこれはどの委員がどうだということを私は申上げませんが委員のでき上りました構成を見ますると、果してあの委員構成で本当に電波監理行政に必要なような各分野から必要なかたが出ておられるかどうかということにつきましては、私疑いを持つておるのであります。第一回の選任に当りましてはいろいろ御苦心もあつたようでありますから、我々も一応同意をいたしまして現在のような委員会構成になつたのでありますけれども電波行政の将来ということを考えますると、もつと経済界方面に非常に経験もあり或いはそれに深い関心を持つているようなかたもあつて然るべきだと思います。又言論報道方面経験もありそういうほうに関心を持つている人も必要ではないかと思うのでありまして、不幸にしてそういうかたは委員の中に見当らないのであります。どの委員がどうということでありませんけれども全体の構成としては何か物足りない点があるのであります。当時の政府の言明とも違つた構成になつておるのじやないか、私は率直に申上げますとそういう感じがいたします。でありますからこれに対しまして今後委員更迭のありまする場合、そういう方向に向つてお進めになるお気持を持つていらつしやるか、これが一つであります。  それからもう一つは、それに関連しまして、委員会設置法八條に書いてあります「委員長及び委員は、営利目的とする団体役員となり、自ら営利事業に従事し、その他金銭上の利益目的上する業務行つてはならない。」というこの解釈の問題でございます。これは例えば営利法人であればいけないことは勿論でありますけれども営利法人でない、つまり社団法人とか財団法人というような営利目的としない公益法人役員であれば、それは兼職はかまわないというふうにその條文は書いてあるのであります。その点について解釈を明確にして置く必要があると思う。それから「自ら営利事業に従事し、その他金銭上の利益目的とする業務行つてはならない」ということは、例えば今申上げましたような公益法人役員をしておつても、従つてその役員に附随する報酬というようなものを受けましても、それは自ら営利事業に従事しておるのではない、又金銭上の利益目的とする業務でもないということははつきりと法文からは言えると思うのでありますけれども、この点についての解釈はどうでございましようか。これについていろいろの解釈も行われておるように聞き及んでおりますので、第八條解釈につきましても委員選任の問題に関連いたしまして一応解釈を明確にして置く必要があると思います。その点をお答え願いたいと思います。
  10. 富安謙次

    政府委員富安謙次君) お答えを申上げます。お尋ねの二つの第一のほうでありまするけれども委員会構成の問題であります。これは普通に微妙な点にまでだんだん触れて行く問題でありまして、私が御答弁を申上げる筋合いのものかとさえ思うくらいのものでありますが、委員会構成に関する心持ちということについてならば、お答えを申上げることができると思うのでありまして、只今発言の御趣旨の各方面、各分野亘つて我々の知識、経験を最もよく、最も公正に代表するような者を以て構成するべきではないか、したいではないかという御意見、そういう線に沿つて人選をされるべきではないかという点については、私もその通り考えております。ただそれが今の構成の実際を見て果してそういうことになつているかいないかということにつきましては、これは何ともこの席で私より申上げるのがどうかと思うような点であります。ただその問題に触れて只今のような御発言のあつたというようなことは、私十分心にとめまして、この後委員更迭等の際におきまして、私どもとしましてなすべき又はなし得る程度力等におきまして、その御趣旨に副うように十分なことをするということはしかと申上げてよろしいのであります。その程度のことを以て御了承を願いたいのであります。  なお第二のほうの設置法八條、こういうことにつきましては立法当時どういうような論議が交されてあつたのか、その立法趣旨がどういう点に存したのかというような点につきましては、やはり当時その政府委員としてこちらで御説明をいたした者もおりますので、そのほうから詳しくそういうような立法趣旨経緯等にも触れてお答えを申上げさせて頂くということにいたしたいと思いますが、どうでありましようか。
  11. 平林太一

    平林太一君 先刻新谷君からの承認問題に対する性格に対して重大の御発言をしておるが、これに対して政府委員説明、殊に国務相のこれに対する見解を承わつたのでありますが、この程度のことを承わつておる程度におきましては、まさに承認性格有名無実のものである。国会のこれに対する行為に対してこれはそういうふうに受取れるので、一応これは反復してこの問題に対する見解を私としては明らかにしておきたいと思います。  御承知通り放送協会に対しまする先刻のお話でありますが、電波行政上のことであるのでありますが、国会のほうは議決ということは非常に煩瑣に堪えない場合が、多々議決をなすべき範囲内においても生じて参るのでありまして、その議決の煩瑣に堪えない部分国会としては承認という字句によつて現わしておるということをも、一つ常識的にこれはお考えに相成るべきだと思う。その常識的な性格考えかた国務相説明の要旨と思われますと、殆んどそういうものを考えていないというふうに考えるので、私としてはこの際十分に注意を喚起したいと思うのでありますが、同意、不同意の問題だと、こういうのでありますが、今の説明によりますと、同意つて同意の必要というものは伴わないというような、その内容的説明でありますが、それならば同意があつて同意が極めて稀薄弱体のものであるとするならば、あえて同意、不同意ということの発生する必要もない。従つてそれは承認なる字句も必要ないことになります。併しその場合承認ということを明確にしておるということは、ときしては議決行為と同様な性格のものであるということを良心的に、或いは常識的に考えて行く必要があると思う。若しこれがそういうことを考えないということになりますと、いわゆる官僚独善であり、従つてその行為が無秩序いわゆる專横の弊に陷ることが多々生ずるのでありますから、承認事項に対しましては、只今新谷君からも一応了承されたので私もそれに同感を表しますが、以上のような趣旨を通じまして、いわゆる事前国会に対しましては極めて誠実の態度を以て同意を求める、或いは賛否、是非に対しての国会に対する妥当な指導を受けるという態度に向けられるべきが承認のこれが内容性格である、かように私は思うのでありまして、結論といたしましては新谷君に同意をいたしますが、この場合いわゆる良心、常識、誠実を以て承認事項に対しては事前に十分なる連絡を国会にとることに対していささかもおろそかのないようにいたすということを、十分承認に対する請求としては当局に対してこれを考えられるべきであるということを私この際申上げておきたいと思います。  なお政府委員に一応伺つておきたいことは、不同意をいたした場合にはそれをどうするか、国会が不同意のいわゆる意思表示をいたしました場合は、それに対してどのような態度、処置をとられるかということを国会で明らかにいたしておかなければ相成らんと思いますが、これだけを伺つておきます。
  12. 富安謙次

    政府委員富安謙次君) お答えを申上げます。発言の全般の事柄につきましては篤と了承いたしました。十分御趣旨のあるところに副うように、私どもとしては最善を盡したいと存じております。  それから後の部分即ち不同意国会が表明されたならばどうなるかということでありまするが、それにつきましては法律にはそういう場合が予想されておりません。普通の国の予算のように否決になりました場合を想像した規定が設けてあるのではなく、この放送協会予算国会の御審議の場合には規定がないのであります。不同意ということでありまするならば、その提出せられました放送協会予算不成立になるのであります。その結果は、そういうことは明らかでありまするけれども不成立なつたときに、例えば前年度の予算をどうとかというようなことにまで亘つて予想をした規定はできていないのであります。そのときに応じましてどの方面から見てもそうするほかはない、最も妥当だという最善を盡すほかない状態だと心得ております。
  13. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 只今新谷委員平林委員から三十七條承認の問題が提出されております。この問題は恐らくこの放送法審議せられましたときに十分立法の理由については解明されておると私は思うのであります。当時私も立案の一人としておりましたのでありまするが、この問題につきましては相当苦労をいたしたのでございまして、勿論只今平林さんがおつしやいましたように、この承認を受けるに際しましては、十分誠意を以て国会の妥当な指導を受けるように心がけねばならないと言われる意味はよくわかるのでありますけれども、この放送事業というものが、どこまでも第一條にいう不偏不党という原則的目的を持つておるのでありまして、それに対しては政府国会不偏不党原則に従わなければならない。そういう意味において電波監理委員会というものも委員七人を以て構成され、又国会審議に対してもそういう見地からこれを眺めて行くときに、初めて放送が自由な一つ事業として報道の自由がかち得られるのだという原則からも来ておると私は思うのでありまして、そういう点についてはいろいろこの法律ができました際に、衆議院或いは本国会におきましても議論が出たのであります。結局承認ということは、或いは條約の承認であるとか、或いは予備費承認であるとか、承認といい言葉法律上いろいろあるわけでありまして、やはりこれに対しましては、先般委員長が言われましたように、全面的に同意、不同意を問う、そこに私は單なる国会に対する報告と違つた国会意思がそこに反映しておる、その程度の勧告というところに三十七條意味がある。又放送法の貫く精神がそこにあるような気がいたすのであります。そこで網島委員から先ほど承認に対する修正の問題に対しては、政府もこれを考慮するというふうな意味がございましたが、私はそういつたような問題は、少くともこれは承認という問題につきましてはないのではないか、ということを考えておるのでありまするが、その点いま一度はつきりした御意見を伺いたいと思います。
  14. 網島毅

    政府委員網島毅君) 先ほど私が申上げましたのは、修正ができるという意味において考慮するという意味で申上げたのではないのでありまして、先ほど申上げましたように、立法当時は只今お話のような経過をとりまして、その当時は私どもといたしましても解釈はきまつてつた思つたのでありますが、その後国鉄裁定の問題になりまして、同じ承認という言葉を使われながらも国会修正したと、修正して承認したという経緯もございまするので、その間の経緯並びに法律的な解釈というものをもう少し研究してみたいという意味合で申上げたのであります。
  15. 新谷寅三郎

    新谷寅三郎君 只今承認の問題につきましては、私の意見では政府の御説明趣旨はよく了承したということを申上げたのであります。結論的に国会修正権がないということについて私は了承したのではない。その意味において私は本委員会としてはよほどこれは検討しなければいかんと思つております。成るほど鈴木君の言われるように、初めはこれは收支予算事業計画資金計画につきまして国会承認を受けなきやならないということだけがありまして、聴取料の問題のごときは実は法律できめられておつたのであります。原案によりますと、それが変りまして只今のような法律になつておりますので、この聴取料の問題のごときにつきましては、これを法律規定するのがいいかどうかというような問題は又別途にありますけれども、とにかく初めからの経緯もずつと考えますと、法律で明定されておつた聴取料というものを、承認ということによつて定められるように修正されておるのであります。非常に承認というものの内容がその意味においては変つて来ておる。御承知のように、この承認という字を使いましても、事柄案件によりまして、国会のこれに対する審議の仕方も違つて然るべきであります。例えば人事の承認のごときはこれは変更をする余地がないのでありまして、いいか惡いかどちらかにきめることになるのでありますけれども、こういう内容を持つておりますものにつきましては、必ずしも承認という字を使つてあるから、国会修正権はない趣旨であるというふうに、言葉だけで考えて行くのは私は避けたいと思つておるのでありまして、その意味において本委員会でも、この三十七條承認ということをどういうふうに扱うかということは、この国会において先例を作る意味で十分に私は検討してもらいたいと思います。ちよつと私がさように了承したということについて委員の間に誤解があるようでありますから、この点は釈明をして置く次第であります。先ほど申上げたころについてまだ答弁が残つておりますから、その点お聞きしたいと思います。
  16. 富安謙次

    政府委員富安謙次君) 先ほど平林委員の御質問に対しまして、私の申上げたことをもうちよつと補足さして頂きたいと思います。国会が不同意を表して承認を得ることができなかつた場合にはどうなるかということでありましたが、それに対してその場合を予想した規定は、先ほど申しましたようにないのでありまするが、実際の措置としてそういう場合にはどうするかということになりますると、新たに予算を提出しまして更に御審議を願つてどこまでも承認をして頂く、その承認された予算従つて事業を運行して行くという結果を獲得するまでは、それだけのことをしなければならんという行為であり、実際のやりかたでなければならん、さように考えておるのであります。その点を補足さして頂きます。
  17. 網島毅

    政府委員網島毅君) 先ほど新谷委員からお尋ねのありました設置法八條の兼職の禁止の問題でありますが、私どもといたしましては、先ほど新谷委員のお説の通りでいいのではないかとは考えております。併しながら御承知のように設置法によりまして、委員の任命権者は内閣総理大臣というようなことになつておりまするので、任命権者がどういうふうにお考えになるかということは又別の問題でございます。従いまして若しも必要がありましたなら私どものほうから内閣のこの点について意見も十分質してみたいと思いますし、又直接内閣のほうにお質しになつて頂くことも結構でないかと考えておる次第であります。
  18. 新谷寅三郎

    新谷寅三郎君 適当な機会に第八條解釈につきまして、内閣の然るべき政府委員から説明を求めたいと思つております。  それからもう一つ電波監理委員会のほうにお願いしておきますが、次の然るべき機会に前の国会以来問題になつておりますように、受信機問題からその他各般の問題について、放送に関する総合的な政策というものを一応審議してみたいと思うのであります。民間放送もやがてできるようでありますし、又将来を目指して例えばテレビジヨンなんかにつきましてもそろそろ準備を始めなければならんときに来ておるかと思うのであります。通産省のほうにも関係のあることでありますから、次の機会までにできれば電波監理委員会のほうと通産省のほうとよくお打合せを願つておきまして、放送に関する各般の施策を総合いたしまして、できればそれをこの国会で推進をして行くように考えたい上思つておりますが、この点十分御準備おき願いたいと思います。
  19. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) 電波関係の質疑が一応終つたようでありますから、続いて電気通信事業運営に関する御質疑に入りたいと思います。なおこの際委員外議員千葉君より質疑をしたいとの要求が出ておりますが、許可することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  20. 千葉信

    委員外議員(千葉信君) 電気通信省当局に対してお尋ねいたします。地方的な問題でございますけれども、併しこれは又電話の復興促進の問題にも関連ございまするし、予算の問題にも関連して参りますので、私は決してこれは軽少な問題でないという見解の下に取上げて御質問申上げたいのであります。  札幌電話局交換状況に関連する問題ですが、あらかじめ申上げておきたいことは、札幌市の場合は他の都市といささか趣を異にしておりまして、終戰後五年間のうちに従来の漸進的に膨脹して参りました人口が終戰後極度に人口の増大がございまして、戰前の五割程度、大体二十万程度でございました人口がこの五年間くらいに三十三万人という数字を示しておるという形で、非常に人口が殖えていると同時に、産業経済その他のことにおきましても飛躍的な発展を遂げておる状態でございますが、こういう状態の中で相も変らず電気通信関係の設備等が非常に立遅れているという形にあるのでございます。併しまあこの点につきましてもどういうふうにその設備を拡大していくかということについては、予算その他の関係もございまして、その点については又別の機会にお尋ね申上げたいと思うのですが、併し今日私がお尋ね申上げる既存設備の能率的な運用という問題に関連して御質問申上げていつた結果から、或いはやつぱり予算上の措置も考慮しなければならないとか、或いは設備をもつともつと増大しなければならないという問題にも関連してくる点が十分あろうと思うのでありますが、併し今日は一応現在の設備の中におきまして、どういうふうにすれば一般の市民の世論に応えることができるかという点に局限してお尋ねしたいと思うのでございます。これはまあすでに御承知でもございましようが、先ほど申上げたように非常に札幌市の膨脹が極端な形で行われております関係上、他の都市と比べて、例えば他の都市の電話の一般民間における非公式な販売値段などというものとは比較にならない形で、税務当局で差押えた電話器が十三万円以上で入札されたというようなそういう極端な状況があるのでございます。こういう点については十分考慮しなければならない点だろうと思うのですが、私の今日御質問申上げたいことは、そういうふうな電話の不足であるという現象ばかりではなく、現在の電話交換設備の中で非常に交換の能率が低い。他の都市の場合ではこれは六秒乃至七秒という形で接続されている状況でございますが、札幌市の場合には平均して二十七秒ぐらいかかつている。而もそれが余り長いためにもう通話するという意思を放棄する部分が全然その計算に入つておらない。それでいて二十七秒もかかつているという、こういう状態のために、私ども地元の新聞なんかをときどき読んでおりまするが、もう従業員の立場からいつても、電通当局の立場からいつても顔色なしという漫画や非難がしよつちう掲げられております。そうして極端な漫画などを見ますると、交換台に坐つている交換手諸君が同僚と脇を向いて話をしながら鼻の頭をパフで叩いている。そうしてもう交換なんかは全然ほつたらかしているというような恰好の漫画さえ出ているというような状態でございます。従つてこれは非常に惡意に満ちた漫画でございましようけれども、併し一方から言えばやはりこういうふうな非難があるということについては、やはり電通当局としては相当急速に対策を講ずる必要がある。ところが私の承るところによりますと、勿論札幌電気通信局におきましても或いは札幌電話局におきましてもいろいろと対策は従来やつているのでございますが、遺憾ながらなぜ札幌電話局だけこういうふうに非常に非能率的な接続状況にあるかということが容易に原因がわからない。電通省当局からも專門の係官がおいでになつて調査をされたそうでございますが、遺憾ながらやはりどこにはつきりした原因があるのか明確に掴むことができなくて、世界の七不思議が一つ殖えて八不思議になつてしまつた、こんな恰好が結論として出たわけでございます。併しこういうふうな状態でたとえ原因が明確に掴めなくても、私の承知する限りではいろいろな雑多な原因があるようですから、あらゆる角度から手を打つ必要があると思うのですが、一体電通省当局としてこの問題についてどういうふうなところに原因があるというふうにお考えになつておられるか。それから又どういう対策を現在講じられており、更に将来に向つてどういう程度の具体的な方針をお持ちであるか、あらかじめその点から先ず承りたいと思います。
  21. 山下知二郎

    政府委員(山下知二郎君) お答えいたします。只今御指摘のございました札幌電話局の問題でございますが、るる御注意頂きましたように、私ども現在の札幌の電話の状態は決してよくないということは認識しております。その事情をかいつまんで申上げますと、現在札幌の加入数は約七千五百、これは前はみな手動式だつたのでございますが、昨年の八月にその約半分の三千五百ばかりを自動式にいたしまして、残り四千というものはこれはまあ自動式となつております。只今応答時間なんか非常に遅延しておるというようなお叱言も一部の原因はそこにあると見ております。  なお又只今御指摘のように人口の発展率に対しまして加入数が十分に普及していない、つまり我々のほうの予算が十分にないために拡張が十分にできてないという点からも非常に通話の不足を来たしておるということは考えられるのであります。これに対しまして自動関係では今年の五月までに約八百ほどの増設をする。それから手動関係では本年の七月までの間に四千二百、手動を自動化してしまう。そうしますれば七月以後には札幌の電話は全部自動化いたしますわけでございます。で只今同じ市内で自動と手動の両者がありますから、一方から呼びまして自動は自動のグループだけ、手動は手動のグループだけだというとまだ能率はいいのでありますが、自動から手動を呼び、手動から自動を呼ぶということになりますと、その間に交換手が介在しなければならん。それが又特殊の操作をしなければならんというようなことで相当に手間どつておるのであります。御調査のように現在応答時秒は私ども二十六、七秒と仮に抑えております。これが手動時代には三十八秒ぐらいでありました。その手動の交換の座敷の中に中間中継機を一つ置きまして、そうしてこの二月頃までには先刻御指摘のような十秒以内というわけには行きませんが、その二十六、七秒を二十秒くらいに切詰めようという考えでおります。併しやがて夏頃からは全部自動化いたしますから、そうすれば相当能率はよくなると考えております。  それから只今の御指摘にありました交換手の点でございますが、現在交換手の勤務年数というものは過去よりずつと縮まつております。相当ほかのほうにいいことがあると見えまして平均しまして一年内外の勤務状態でございます。特にこの札幌を調査しました資料によりますと八カ月内外、そうしてようやく馴れた時分にはもう変るという恰好でございます。これは給與のような面におきまして、現業関係の者は特に考えて頂かなければならんということを私どもは声を大にして、内輪でも言い言いし外側にも折あるごとにお願いいたしたいんでございますが、折角訓練いたしましてその座席に着くようになつた、そして幾らか馴れて来たら他の民間の増設交換に持つて行かれるとか或いは又ほかのいい仕事があつて、折角技倆を修めながら他にその技倆を捨てたようなことに転換されるというようなことは、これは全く私どもの第一線を預かつてくれているこういつた交換手とかオペレーターとかいう人たちは誘惑に陷りやすい。何とかしてこれを食いとめるようないろいろな厚生施設とかその他の方法も考えておりますけれども、これは限られた場所と極めて制約された制限の中でやつていることでありますから、やはり規定にひつかかるような面がありますために十分手が届かない。これはどうか一つ委員諸公の十分なる御洞察と御同情によりまして、従業員がとにかく世間並に、又技能のある者はその面でもつてぐんぐん伸びて行く、給與の面では相当の給與をもらう、併し監督の面では或る程度の給與の下の者からでも監督されてもいいというような職で、或る程度こういうところでは給與が離れてもよろしいといつたような方策を実行することができるようになりますれば、私はこんなむずかしいところ、特に札幌のようなむずかしいところの交換は、更に優秀な人を養成して、それをずつと落着いて仕事をしてもらうことができるのではないか、かように考えております。ついでのことで甚だこういうことをお願い申上げては恐縮でございますけれども、これは切実なる私どもの悩みでございますから、丁度御指摘になりました節にお願い申上げるわけであります。  それから障害原因はどういうところにあるかという御指摘でございますが、この原因につきましては私ども決してのほほんでいるわけではございません。ただ手動と自動とが現在一体となつて使われている、これが大きな原因でありますが、まだその他にも原因があると私どもは見ております。例えば障害のごときも外部の障害は、つまり加入者からの申出によるところの障害は百回につきまして月に五十八回ぐらいのものが曾つてはあつたのでございます。ところが現在ではもうそういつた夜間の障害というような申出以外におきましては、もう持越しているところの障害はないのでございます。ところが残念ながら自動化しましたその自動化の機械の中に惡いのがございまして、スイツチの惡いのがございまして、いろいろ聞いてみますと濕度とか温度とかいうことが十分に対策が講じてなかつたという点、金具類が直ぐ不在みましてネジが緩むというようなところからスイツチが十分働かなくなつたというような、折角新らしい機械を敷設しながらそれが十分でないという面がございます。これは只今メーカーの責任におきまして大至急に取替えつつありまして、今月或いは来月あたりには完全に直る見込でおります。そういたしますれば、現在あります自動式の機械のほうも相当に活用されて来る。やがて手動を自動化いたしますれば他のほうと同じようになるものと思うのであります。  札幌が電話の市価、私どもからいえば闇価と申しますが市価は非常に高い。これは前にも当委員会のかたがたで北海道を御覧頂きました委員のかたからも、御指摘を受けておりまして、そういつた市価はできるだけ早く減殺しようと思つておりますが、この面は今後増設さえすれば需要供給の問題でありますから或る程度抑えることはできると考えております。この意味におきましても、そういつた方面までも十分に増設でき得ますように、資金獲得の上におきましても一段と御援助のほどをお願い申上げます。
  22. 千葉信

    委員外議員(千葉信君) 重ねてお尋ねいたしますが、いろいろ他に問題もありましようけれども、現在の状態から言いますと、自動式に全部切替えられれば私はこういう問題は簡單に解決するのじやないかと思うのでありますが、只今お話で今年の七月までには殆んど切替えられるというふうに了解して差支えございませんか。
  23. 山下知二郎

    政府委員(山下知二郎君) 只今計画ではまさしくその通りに進んでおります。
  24. 千葉信

    委員外議員(千葉信君) いろいろ私も心配して参りましたけれども、そういう御計画が実際に実施されるということになりますと、これは他のいろいろな点については又考慮の余地もありましようけれども、大体において問題はスムースに解決するのではないかと思いますから、その点については只今の御答弁のように是非実施されるように、私からも特に御要望申上げておく次第でございます。  又この問題に関連しまして、その従業員の能率の惡いという原因として、勤続年数が非常に短い、こういう点を御指摘になられたようでございますが、私もこの点については実は全く同感なんでございますけれども、例えば第一回に手動式から自動式に切替えたその途端には、何か知りませんけれども、非常に交換問題が早くなつて七秒乃至八秒という状態で、一度はそういうふうに非常によい成績を挙げたと、それがもう間もなく又一カ月足らずのうちに元に戻つたというような形がありますから、その点から言いますと他にも原因があるようにも考えられますけれども、併しおつしやる通り従業員の待遇というか、或いは給與というか、そういう点については私も全く同感でございますので、この問題についても又重ねてお尋ね申上げたいと思うのですが、他の一般職の職員の場合では、これは一律に一般俸給表で扱われておるようですが、その中で特に郵政、電通の従業員の場合には、この人々も又一般俸給表で律するということは、相当仕事の内容からいつて無理があるのではないかというふうに私は考えておりますし、又この問題については人事院当局としても、現在の段階ではそろそろ、つい最近に職階制が実施されて、そうして職階制によるところの職種の分類や或いは職級明細というものがはつきりする時期が近いとは思いますけれども、併しそういう場合といえども、現在行われているところの一般俸給表であるとか、或いは特別俸給表というものが相当その切替のときに大きく影響を與えると、そういう点から言いますと、私は單に近い将来にそういう形で能率給の形に移行するかどうか知りませんけれども、そういう職階制の実施に伴つて切替えられて行くときが近いといたしましても、私はやはり電通当局なり郵政当局としては、たとえ時間の問題がどうあろうとも、現在の段階において一般俸給表で律して行くということが無理だということがわかつている場合には、やはり特別俸給表の適用というようなことを考える必要があるのではないか。その点については、人事院としましても一応の見解としては、やはり電通、郵政従業員に対しては特別俸給表の適用が至当ではないかというふうに考えておられるようでございますが、この点について一体電通当局としてはどういうふうに人事院当局と折衝するなり、或いは省内でこの問題に対する意見というものがどの程度の状態にあるか、この点について人事部長から御答弁を承わつておきたいと思う。  実は私昨年の八月に、参議院の人事委員会から公務員の給與の実態調査に参りまして、各地方においていろいろと公務員全体の待遇水準というものを調査いたしましたが、そのときにもはつきりと電通、郵政関係の従業員が非常に他の場合に比べてみじめな状態にある。これは同様な條件を持つている人の場合も又相当差があるようですし、又仕事の内容というようなもの、職務の内容というようなものもかなり煩雑であつたり、責任のある仕事をやつておりながら、電通従業員或いは郵政従業員の場合には、下廻つた待遇を受けているということが相当明瞭に把握されるというような点がございます。特に私は次のような話を聞いたのですが、それは或る地方に行つて、官民一緒にお集り願つて、労働組合の諸君なんかも参加しまして懇談会をいたしました席上で、地方の郵政、電通関係の管理者からこういう話が出たのです。それは、自分のほうにもう二十五年なり三十年なり長年勤続して、そうしてこの職場の幹部級の諸君がたくさんいるけれども、そういう諸君の中から当分の間よそへ転任させるような、転任といいましても、これは局長さんがたの考えとしては、相当長く勤務したのだからそろそろよその課長だとか局長だとかいう形に栄転さしてやろうという意味の転任なんですが、そういう転任ということを局長さんのほうでいろいろと画策されておつた。それに対してその局長の幹部諸君が皆で相談した結論として、当分の間よそへ栄転さしたり転任させるというような方法はやめて頂いてここで使つていて欲しい、この職場で働かしておいて欲しいということを申出た。ところが一生懸命もう二十年も三十年も働いた諸君が課長や局長さんになつて行くということは、これは人間誰しも希望するところなんで、そういう点を放棄してここでもつともつと働いていたいということがちよつと腑に落ちないので、一体どういうわけで自分が折角引立ててやろうと思つているのに反対するかということを聞いたというのです。ところがその人たちが、つい最近自分たちの同僚がよそへ栄転した、ところがその栄転する自分たちの同僚を駅頭へ見送つてつたところが、この人たちは御承知のように物価の高い終戰後のこういう混乱した状態の中に、やはり今でも依然として竹の子生活という状態を繰返しておる。新らしい衣服を買うどころか、むしろ自分たちの手持の衣服類から家具類から大体金目のものは続々売り佛つて殆んど裸同様で暮しておる、そういう恰好が、たまたま駅頭の見送りのときに、同僚の姿や家族の服装の点に現われておつた、もう奧さんの服装にしても、子供の服装にしても、晴れかましいそういう席上で見送られる立場、そういう立場での服装とは到底受取れなかつた、非常にみじめな、顔を背けざるを得ないような恰好だつたと、ところが考えてみると、そういう状態というのは單に自分の同僚の場合ばかりでなくて、自分たち自身の問題だと、若し仮に自分たちがそういう立場で、自分が栄転ということであれば一応功成り名を遂げたという立場で送られる恰好だから、気持は晴れがましいかも知れないけれども、そういう晴れがましい駅頭の多数の同僚の見送りのときに、自分の家内や自分の子供をその同僚の前から蔽い隠したいようなみじめな恰好で見送られるかと思うと、自分はそういう目に会いたくない、もう少し何とかなつてからそういう転任とか何とかいうことなら、これは勿論気持もはればれとして行くかも知れないけれども、こういう状態は自分たちとしては到底我慢ができない。従つて、そういうような栄転とか或いは又転任とかいうようなことについては、当分の問題下げにしたい。これが実際に二十年も三十年も一生懸命自分の一生を棒に振つて働いて来ておる従業員諸君の実情なんです。従つて、こういうふうな点を何とか考えてやらないと、これはまあ單に電通、郵政関係の従業員だけの問題ではないかも知れませんけれども、併し少くとも、これは戰前もそうなんですが、逓信省時代から従業員の待遇というものはかなり他の官庁と比べると大きなハンデイがあつた。これはいろいろな原因もありましようけれども、そういう状態が、やはり官公吏諸君の俸給が全国一律というような形で扱われておる段階でも、そういうような従来のハンデイというものが、従来の状態というものが相当尾を引いている。こういう点があるにもかかわらず、一方その仕事の内容はどうかというと、決して他の官庁の職員に比べて楽な仕事をしているのでもなければ、むしろ個々の状態を比べると相当困難な仕事や複雑な仕事を、特に現業職員の場合にはその仕事は相当むずかしい、責任のある仕事を皆背負わせられておる。こういう点から考えると私はそろそろもうここらあたりで、特別俸給表というものをがつちりとお考えつて、こういう状態を救済してやるような方法について至急にお考えを願いたいと思うのですが、こういう点について人事部長のほうから、先ほどお尋ねしたように特別俸給表の問題に関連してお答えを願いたいと思います。かように考える次第であります。
  25. 楠瀬熊彦

    説明員(楠瀬熊彦君) 只今千葉委員の電気通信省従業員に関しまする特別俸給表その他の問題につきましては、私ども全く同感でございます。くどくどしく申上げるまでもないと思うのでありますが、電気通信省とか郵政省のような多数の従業員を持つております事業官庁といたしましては、一般監督行政の官庁と違いました給與を実施して行かなければならないということは、以前から私どもも痛感いたしておつた次第でございます。と申しますのは何と申しましても多数現業員を擁しておりまする現業官庁といたしまして、すべての人が順調に管理者層にずんずん上つて行くということは望まれませんし、又事業の性質上優秀な技能者が現業に長くとどまりまして、事業のために奮闘して頂くということが必要であるということは申すまでもないのでございまして、こういう意味合いからいたしまして、事業官庁におきまする給與体系と申しますか、そういうものをいま少し事業性格なり本質なりに適合いたしました体系をとつて行きたいということは全くお説の通りでございます。これにつきまして結論を先に申上げますと、私どももそういうことを痛感いたしまして、先般電気通信省といたしましても、省といたしまして何らかの形において特別俸給表を実施したいという方針を決定いたしたわけでございます。同時に御承知のように事業官庁におきましては従業員の能率を上げて行くこと、多数の従業員に、勤勉で非常によく働く者に対しましてはそれに応じた何らかの給與制度、報奨制度というものがあるほうが実際問題といたしましても非常に工合がいいという建前から、いわゆる刺戟的な給與も併せて行う報奨手当と申しますか、或いは能率手当と申しますか、言葉はまだ決定いたしておりませんが、いずれにいたしましてもこの刺戟的な給與を併せてやつて貰いたい。と申しますのは民間の事業を見ましても、大体全国的に見まして多数の民間工場、職場におきまして、約七〇%乃至八〇%のものがいわゆる能率給的なシステムを採用いたしております。それによつてやはり事業の能率が上つておるということが窺えるのでありまして、電気通信省におきましても同様にそういつた給與体系を併せて行なつて参りたいと、これも省の方針といたしまして先般決定いたした問題でございます。人事院に対しましては下相談を目下いたしておりまして、更にひとり電気通信省のみならず、郵政省、印刷庁とアルコール工場を持つております通産省、その他関係の事業官庁の当事者も集まりまして、いろいろな相談をいたしておりまして、人事院を中心にいたしまして目下下相談を進めておる最中でございまして、でき得ましたならばこれを一つの單を打法令といたしまして今議会に提出いたしたいという意気込でやつておるわけでありますが、何しろ非常にむずかしい細かな作業をいたさなければなりません関係上全力を挙げてはおりますが、この点を御了承願いまして当委員会におかれましても御支援を賜わらんことをお願いする次第でございます。
  26. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) ちよつと千葉君に申上げます。今日はあとで懇談会がありますし、瞬間も相当何ですから成るべく簡單に。
  27. 平林太一

    平林太一君 この場合にこの運営につきまして申上げます。関連質疑は、例えば千葉君のような場合にはそれに関連して他の委員のそれに関する発言もございます。千葉君のみに一方的にこだわらず交互にやられて、やはり運営の円滑を期せられたらよいと思います。
  28. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) それでは千葉君、簡單に。
  29. 千葉信

    委員外議員(千葉信君) 承知しました。只今の御答弁了承いたしました。  次に関連する問題として、実は小樽市のほうではその都市全体として小樽に対する電話設備の増強ということは非常に大きく町全体として取上げておるようですが、これは特に交換方式の問題について、自動式にいつ頃切替えるというふうにして頂けるか。その点についての請願が近く国会に出ようとしておりますが、一応現在それに対するお見通しを承わつて置きたいと思いますが如何ですか。
  30. 山下知二郎

    政府委員(山下知二郎君) 只今のような要望は大袈裟に言えば殆んど全国的でありまして、もうどこも都会という都会、或いは町あたりでもこういう要望に相成つております。それは皆我我のほうの施設の現状、この施設がまだ十分に働き得るかどうかということを見極めて、それからその都会の発展性というものを兼ね合せて考えるわけでございます。只今手許に持つております資料から見ますと、二十六年度の計画はまだ遺憾ながら載つかつておりません。併し各地元のそのためにそういうことを十分に把握しますために置いております通信部で以て十分に研究いたしまして、その地方内において重点的の計画を立て、これを通信局に持つて行く。通信局では又管内全体を見合せまして、それを本省に持つて参りまして本省でば又それを相互見合つてきめるわけでございます。決して厚薄のある扱いは考えてはおりませんけれども、勿論御指摘のような線に今後どんどん進んで行く考えでおります。ただ現在二十六年度には載つておりませんということを申上げて置きます。
  31. 千葉信

    委員外議員(千葉信君) それ以外には具体的にはわかつておりませんか。いつ頃やるかということはまだ具体的にはきまつておりませんか。
  32. 山下知二郎

    政府委員(山下知二郎君) 将来の年度計画的な地方的のことはまだ考えるまでには我々のほうの懐勘定はそこまで行かないものですから、大雑把に三年計画、若し五年ならばどうだということは考えておりますが、地方々々的にここはどうする、あすこはどうすると申上げるだけの何はしていないわけであります。ただ全体的には見ております。
  33. 平林太一

    平林太一君 只今委員外議員の千原君から北海道札幌電話局を中心とする北海道における電気通信事業に対しての発言がありまして、私ども承わりまして大体御趣旨には私も同感する点もありますが、この場合委員会として明らかにして置きたいと思いますことは、只今千葉君の御発言内容に対しましては、委員会はすでに昨年の九月北海道に電気通信委員会の視察団を派遣いたしまして、詳細な事情を調査いたして参りまして、従いましてその結果報告といたしまして千葉君の御指摘のことはそれ以上にもこれをお伺いいたしまして報告をいたし、当局に対しましてはその際十分にこの善処を要望いたしたのであります。従いまして昨年来視察後におきまして当局のとつております措置は、これを十分に実行いたしていることと私は承知いたしております。但し予算上の措置におきまして至らざるものがありまして、未だその実施に至つていないことも若干認めざるを得ない。さようなことも今千葉君御指摘の内容にございましたので、委員会といたしましては甚だ責任を痛感している次第であります。  当局におきましてはどうか十分一つこの予算措置に対しまして、特に北海道の持つております五大産業、これが国内の生業進展のために非常な関係を持ち、北海道の持つている性格、使命というようなものをも十分この際改めて考慮に入れられ、殊に最近における諸般の国際情勢に対しまする北海道の使命、性格、こういうものが電気通信事業に非常な関連を持つのでありまするから、予算上の措置に対しましてはこの際大いに従来と異なつた方向を新たに確立されまして、千葉君の御指摘に対します処置を急速に実現せられるように要望いたしたいのであります。(「同感々々」と呼ぶ者あり)  なおこの場合に申上げておきたいと思いますことは、実は先刻千葉君が北海道札幌市の電話局の従事員に対しまする怠慢、疎漏の点を御指摘に相成つておりますが、無論そういう方面に対しましても大いに一つして頂きたいが、ただ当時視察団の報告中から私が抜萃いたしましたものとして記憶いたしておりますのは、札幌市電話局の通信従事員の業務状態というものは極めて薄給冷遇に甘んじている、交換手の待遇は最低三千円、最高といえども四千円内外しか支給していないという報告を受けておりますので、これらの事柄は如何に最低俸給に甘んじており、而も業務の実態というものは誠に交換手というものが妙齢青春の婦人が多いので、そういうような打算的なことに拘泥せずに、本当にこの若さを機械に没入いたしまして、非常な精励恪勤を以ていたしているという報告でありまして、その通りでこれは承認して差支ないと思います。それでありますから、何か非常な怠慢の行動とは私は逆だと思います。これは恐らくそういうような何か機械の上においてそういうようなことがたまたま出て来たのではないかと思うのでありまして、これは千葉君の御質問の御趣意も或いはそうかと思いまするが、現在札幌市における電話従事員が非常な精励をしている、一生懸命に仕事をしているということを一つ速記録の上におきましても同従事員の名誉のためにここに私は一つ訂正をして頂きたいと思います。その点報告にもありましたのでありますから、何分当局におきましてはこれらを十分に勘案をいたされまして、北海道に対しまする電話通信事業の進展に格段の御努力を願いたいということをこの際関連いたしまして、殊に委員会の責任者といたしまして、又現地を実地調査をいたしました結果といたしまして、これだけのことを明らかにいたしておきたいのであります。
  34. 水橋藤作

    ○水橋藤作君 只今北海道特に札幌電話局の問題が出ましたが、これはまあ一応千葉君からの説明通りで、私から言うまでもありませんが、併しこれはもう全国的な問題でありまして、電話ばかりでなく電信もその通りなのであります。これら我々の要望が充たし得ないのは那辺にあるかということが、電気通産省に対する政府の要するに見解ですね、見かた或いは誠意が我々に認められないという結論からして、本会議でも満場一致で決議されたのであります。これに対しましてその後政府は或いは大蔵省、関係各省がどのような態度でどのような誠意を示してくれたか、そういう方面につきまして説明を願いたいのであります。又どういうふうに取扱われたかということも合わせて御説明願いたいと思います。
  35. 加藤隆太郎

    政府委員(加藤隆太郎君) 水橋さんの御質問御尤もでございまして、この点につきましては、只今北海道の実状を指摘相成りましたが、その点につきましては私も実は北海道を視察いたしまして、北海道の電通の施設の不十分な点について更に北海道の持つ性格等に鑑みまして、かような区域の広大な所、而も人口の稀薄な所、而うしてその持つ性格が今後一歩前進して北海道の開発というような機関まで設けられて、国策の遂行に推進せんとするときに、私は電通の施設の拡充をこれと並行し、或いは優先して行うべきであるという観点に立つて、実は北海道の施設につきましては、格別考慮を拂うべきであるということを実は痛感し、その方針を以て臨んでおつたのであります。而して今水橋さんの御指摘の通り而もこうした実状に即して電通のいわゆる施策がこれに伴わないような現状は、これは要するに御指摘の通りいわゆる資金の欠乏にあるということは申上げるまでもないのであり、而してこの点につきましては電通本省の我々といたしましても、国会の皆様におかれましても特に痛感されまして、再度に亘り御決議も得た次第であります。参議院におきまして復興促進の御決議を頂きまして以来、我々は肝に銘じてこれに敬意を拂い、更にその御趣旨に即してこれを推進すべくあらゆる努力を拂つておりますが、たまたま二十六年度の予算の査定もすでに結了済でありますし、今本年度に互り別段具体化した現われとしては見ることはできませんが、要するに政府といたしましても国会並びに国民の世論の反響には十二分の考慮を持つておらるると信じられるのであります。従つてどもは現下のこの窮状を打開するために必ずや二十六年度の補正予算は当然私どもは要求せざるを得ない立場と考えておりますし、而して更に進んで二十七年度はかような欠陷についてこの際どうしても国民の御要望にかなうような施設の拡充を図ることにつきまして、積極的な建設資金の獲得に万全の考えを以て対処いたしておるような次第でありまして、何とぞこの点につきましては各位の又一段の御支援を賜わるよう切にお願い申上げたいと思つておるような次第であります。  大体私どもは今御指摘の通り私は全幅の賛意を表しておる一人でありまして、微力ながらその点に対しましては鋭意皆様の御期待に副うべく努力をいたしておる次第であります。
  36. 水橋藤作

    ○水橋藤作君 ついでにもう一つお伺いしたいのですが、田村大臣はこの郵政、電通兼任で大臣になつておられる。我々は兼任をされた当時は、当初は同一省が二つに分れるのに各大臣が両方にできることは非常にやり辛いだろうというので一時的に兼任されるものと、かように承知しておつたのであります。ところが幾らたつても大臣は兼任で押して行かれる。先刻田村大臣に聞いたらばそれでやれると思うと、こういう大臣の所見はやはり今もつて兼任で足りるという考えを持つておられるのでありまするが、これは大臣の御意見ですが、事務当局なり或いは次官等が大臣と同じ考えを持つておられるか、或いは又予算面で交渉されるについてもやはり兼任で強引に行く、そういうのではやはり我々は力足りんのじないかというような感じがするのであります。でありまするからしてやはり我々の要望としては、やはり專任の大臣によつて十分仕事を促進してもらいたいという要望を持つているのでありまするが、先ほど申しました通り大臣は兼任でたくさんだと、こう言われるのですが、事務当局なり或いは政務次官の立場からお考えになつてそれでたくさんだとお考えになるか、或いは專任のかたができたほうがいいが、事務能率上或いは閣議においての力、そういう方面からいたしましてどういうふうにお考えになつておりますか、ちよつとお聞きいたします。
  37. 加藤隆太郎

    政府委員(加藤隆太郎君) この問題につきましては最近かようなことをたまたま耳にします。この間も水橋さんから御発言のように承知いたしておりましたが、実はお説の通りそれはかけ持ちまり專任というほうがよいには違いないと思います。併し実はこの電通の事業はまだ逓信省から二省分割いたしまして分れて間もないことであります。而もまだその実体におきましてはまだ離れんとして離れ得ざる関係にありまして、委託局もまだ随分ございますし更にまだ委託局は続々増加するような傾向にあります。かような点から考えて私どもも実はまま地方に視察を遂げまして、特に特定局に参りまして郵便局長さんにも面接しまして、ひたすら円滑な運営を期待してお願いして参るような、時々にいろいろと御懇談を交わして見ますときに、何としてもそうした面におきまして電通と郵政は或る意味において頭は二つになつたが実際は胴体は一つであるというような現状から見まして、而して頭を実際に大臣を二人にすることによつてよいか惡いか、よいほうが私は実は少くて、惡いほうが多くなる結果になりはしないかということを実は恐れておるのであります。従つて私はこれはまだ或る時期までは兼任で差支えないと私はかように考えておるのであります。特に現在の田村大臣は実ば私のよき大臣として、私は大臣の御方針にあくまで即応して大臣の方針を実現すべく、そのよき女房役として万全を期する考えを持ちまして微力ながらお助けいたす気持に何ら変りはありませんので、今諸般の実情を見ましても別段何ら兼任で差支えないと、かように考えておる次第であります。又大臣自身もいろいろそういう問題について、実は組合からもそういうお話がありまして、又過ぐる委員会において御発言お答えもあつたようでありまして、御自身も自信を持つておられると信ずるのであります。私はこの信念の下に全幅の信頼を以てあくまでその足らざるところと申しては失礼ですが、できるだけお助けすることができますれば結構だと、かように考えておりますので、お尋ねの点につきましては私から申すのは甚だ失礼でございますが、現状は兼任で差支えないものなりと、かように考えておる次第でございますから、よろしく御理解を頂きたいと思います。
  38. 水橋藤作

    ○水橋藤作君 只今加藤次官の兼任でも十分という自信のほどに我々も満足するのですが、先だつて大臣の回答は兼任でたくさんだという回答だつたんです。今加藤さんの回答ではなるほど我々もよく通信事務のことは知つておりまして、地方へ行きまして特定局のごときはまだ分れていない、そういう事務的の方面から大臣が兼任されたほうが便利であるという加藤さんの見解、これは見解の相違でありましても我々も一応納得できるのであります。併し私の言わんとするところは、参議院で決議いたしましてもその決議が何らの効果も現われない。そうしたことが、やはり閣議なり中央部で、郵政関係と電通関係の大臣とに力が多くなれば事業の発展に寄與することが大であるという見解に立つて私はお願いするのであつて、事務のこととか或いは何らかのことは、私は加藤さんが大臣の代りに留守しておられるとするならば次官として十分であるということは私は認めているのであります。やはり政府内或いは閣議等によつて大きな力を反映させてもらうことが我々望ましいのでありまして、まだ地方的には本当に分離されていないということも我々もわかりまするが、少しも早くこれが解決したら專属の大臣がお出になられんことを要望して、私の質問は終ります。
  39. 加藤隆太郎

    政府委員(加藤隆太郎君) 御心配の点誠に御尤もでございます。要は現下の電通の事業の不備な点から、従つて二十六年度の建設資金、この獲得の面に誠に不満を表さざるを得ないような状況から、皆さまがいろいろそれについて御論難があるとお察しができるのであります。私は二十六年度の建設資金の面につきまして誠に物足らない、不満の意を表さざるを得ないものであります。この点につきまして、大臣も勿論かように考えておられると思うのであります。従つて国会の御鞭撻により世論の御指示によりまして、必ずや政府自身におきましても認識を深められたことと信ずる次第でありまして、今後一層かような轍を踏まないように、私も微力ながらでき得るだけ大臣を補佐いたしまして、今後皆さまの御期待に副うべく万全の努力をいたしたいと考えてありますから、どうか相変らざる一つ御鞭撻を賜わるべく併せお願い申上げます。
  40. 水橋藤作

    ○水橋藤作君 もう一つちよつとお伺いしたいのですが、現業官庁としては非常に現業と、それから非現業と申しますか管理者側とのバランスが、電通はとれていないというふうな感がするし、又組合方面からも非常に要望があるのですが、現在では六人に一人の管理者の割合になつておるそうでありまするが、ひときりは例から申しますとその管理者の人数が十五人に一人くらいの時期もあつたのですが、最近は六人に一人の割合で管理者がいるということで、組合はこれに対して非常に不満を持つておるのでありまするが、どうかそういう方面につきましても、本当の現業官庁であるというような建前から、そういう方面をもう少し考慮に入れて頂きたいことを要望いたしまして私の質問を終ります。
  41. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) 本日はこれにて散会をいたします。    午後零時十二分散会  出席者は左の通り。    委員長     寺尾  豊君    理事            新谷寅三郎君    委員            大島 定吉君            鈴木 恭一君            山田 節男君            稻垣平太郎君            水橋 藤作君            平林 太一君   委員外議員            千葉  信君   政府委員    電波監理委員会    委員長     富安 謙次君    電波監理委員会    副委員長    網島  毅君    電気通信政務次    官       加藤隆太郎君    電気通信省電気    通信監     山下知二郎君   事務局側    常任委員会專門    員       後藤 隆吉君    常任委員会專門    員       柏原 榮一君   説明員    電気通信省大臣    官房人事部長  楠瀬 熊彦君