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木村禧八郎君 お聞きしたいこともありますが、この
金庫ということで今まで民間の営利
事業に使
つたことのない言葉を使
つて昨日御
答弁がありましたが、私はこれについてもまだ疑問があるのですが、そういうものを使い、そうして従来の
信用協同組合をだんだん
名前だけでも私は非常に弱体化されると思うのです。それは
金庫の方が
名前は立派ですから、今まで商工中金とか農林中金とかい
つたのが今後は
信用金庫に
なつたら何だか
政府の補償或いは
出資でもあるような
考えを抱きますよ、
一般の低い人は。これは諸
外国においても
金庫ということはそうだと思います。今後は従来と商工中金も農林中金も変
つたと思いますけれども、第七回
国会を通過した
銀行等債券発行に関するあれで見返資金が優先株を持
つてもいいし、債券発行もできるのですから、これとちつとも違わないのです。昨日の御
答弁は我々を何ですか騙したような
答弁で、甚だ不満なんです。そうしまして、今度は
信用組合が地方庁の
認可になりました。そうすると
大蔵省免許というものと、
大蔵省認可ということと地方庁
認可というのと、私は非常に心理的には違うと思います。大衆というものはそういうものです。成るほど地方庁ではどんどん
認可できるとはいうものの、
認可しろと言えば、皆やはり
信用金庫の方がそれは非常に信用があると思い、又組織も大きいのでしようから、結局において
認可できることにはな
つておりますけれども弱体化して来るのは明らかだと思います。例えば員外
預金でも
信用金庫の方が集まる、私はそう思います、それは明らかだと思います。大体の
最初のスタートの
考え方が
市街地信用組合の復活を目指しておるからそうなるのです。そのそもそもの起りがそうなんです。
市街地信用組合を解散させられたのを、
連合会を作ろうとして
司令部から叱られたわけです。叱られてこういう
協同組合のものができないから復活を図ろうとしたのですから、それで
信用協同組合の方へいつか又そういう復活を図ろうとしたのですからそれで
信用協同組合に
なつたんで、いつか又そういう復活を図ろうというのでこういう
信用金庫という形で出て来たと私は理解している。ですから
信用協同組合と違
つている。それで何とかして、前は折角
国会で
法規裁量で
大蔵省の役人が
国会に一杯食わされたから、何とかして今度はこれをひつくり返そう、まあそういう意図はないかも知れませんが、議員提出
法案でありますから。併し
質問してみますと
提案者はよくおわかりにならないで、
特金課長のほうがよく御存じでよく
答弁されておる。それが実際には
政府提案のような形にな
つている。いろいろそういう点で我々には
はつきりしない点もあるのです。ですから今の御
説明では、それは地方庁がどんどんこれから
認可できるのだからそんな心配はないと言
つておりますけれども、実際の問題として私は圧迫されておると思うのです。ですから
救済策を講ずべきじやないかと思う。私は若しこの
法案をどうしてもお通しになるというのならば、それはそれとして一歩を讓
つてもいいと思うのです。その場合には
協同組合主義を抹殺しないように、
事業協同組合が信用
事業を行えるようなそういう考慮をなぜ払わなか
つたか。一方的にこれだけぽつと出して来て、更に又総合的に
金融制度の改革を
考えなきやならんそのときに、この
信用金庫の問題も相互
保險会社の問題も併せて総合的に
日本の
金融制度の改革として
考えるべきはずであ
つたのです。それが相互
金庫というだけでほかに総合的関連を
考えずにぽこつと出て来た。或いは
信用金庫としてぽこつと出て来た。これでは総合性がちつとも
考えられていない。これによ
つてプラスになる面もあるかも知れませんがマイナスになる面もあるのですから、
協同組合主義が弱体化されるのですから、なぜそういう
法律案或いはそういう考慮を払われなか
つたのか。弱体化されることは明らかだと思うのです。その点如何ですか。