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1950-12-12 第10回国会 参議院 大蔵委員会 第1号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十五年十二月十二日(火曜日) 午後一時三十七分開会
—————————————
委員氏名
委員長
小串
清一
君
理事
大矢半次郎
君
理事
佐多
忠隆
君
理事
山崎 恒君
理事
木内 四郎君 愛知 揆一君 岡崎 真一君
九鬼紋十郎
君 黒田 英雄君
清澤
俊英君 野溝 勝君 松永 義雄君 森下 政一君 小林 政夫君
小宮山常吉
君 杉山 昌作君
高橋龍太郎
君
油井賢太郎
君 森 八三一君
木村禧八郎
君
—————————————
本日の会議に付した事件 ○
外国為替特別会計
の
資本
の
増加
に充 てるための
一般会計
からする
繰入金
に関する
法律案
(
内閣提出
、
衆議院
送付
) ○
特別職
の
職員
の
給與
に関する
法律
の 一部を
改正
する
法律案
(
内閣提出
、
衆議院送付
)
—————————————
小串清一
1
○
委員長
(
小串清一
君) これより第一回
大蔵委員会
を開会いたします。
外国為替特別会計
の
資本
の
増加
に充てるための
一般会計
からする
繰入金
に関する
法律案
を
議題
といたします。同時に
特別職
の
職員
の
給與
に関する
法律
の一部を
改正
する
法律案
両案を
議題
といたします。
大蔵大臣
より説明を求められております。
池田勇人
2
○
国務大臣
(
池田勇人
君)
只今議題
となりました
特別職
の
職員
の
給與
に関する
法律
の一部を
改正
する
法律案
ほか一
法律案
につきまして提案の
理由
を御説明申上げます。 先ず
特別職
の
職員
の
給與
に関する
法律
の一部を
改正
する
法律案
につきまして御説明申上げます。
特別職
の
職員
の
給與
については、従来
一般職
の
職員
の
給與
との
権衡
においてその
職務
の
内容
に応じた
給與
が定められた
参つたの
でありますが、今般人事院の勧告に基き
一般職
の
職員
の
給與
が
改訂
されることとなりましたので、
特別職
におきましても
一般職
と
同様特別職
の
職員
の
給與
に関する
法律
に所要の
改正
を加え、
給與
の
改訂
を行い、併せて
国会閉会
中に新たに
特別職
の
職員
となりました者を
適用範囲
に加えたいと存ずるのであります。 次に、
改正
の要点を簡單に御説明申上げます。 第一に
国会閉会
中新たに
特別職
の
職員
となり政令で定められておりました者を
適用範囲
に挿入いたしました。 第二に
内閣総理大臣等
の
給與
につきましては、
一般職
の
職員
の
給與改訂
と
権衡
を図り、且つその
職務内容
に応じ
俸給月額
を、現行のおおむね三割乃至五割増給することとし
別表
を改めました。 第三に
首都建設委員会委員等
の
給與
は、従来
日額
千円の
範囲
内で
手当
が支給されていたのでありますが、これも
一般職
の
非常動職員
である
委員
、顧問、
参與等
と同様、
日額
を千八百五十円に改めました。 第四に
食糧配給公団
の
特別手当
を
一般職
の
公団
の
職員
と同様、従来の三割を一割に改めることといたしました。 以上が、この
法律案
を
提出
致しました
理由
であります。何とぞ御
審議
の
上速
かに御賛成あらんことを希望いたします。 次に
外国為替特別会計
の
資本
の
増加
に充てるための
一般会計
から
繰入金
に関する
法律案
の
提出
の
理由
を御説明申上げます。
外国為替特別会計
におきましては、
昭和
二十四年度以降
輸出
の
増加
に伴いまして
外貨手持
の激増を来し、これがため
円資金
は
予算
に比し著しく不定を生ずる
実情
にあ
つたの
であります。
昭和
二十四年度におきましては、右の
不足
を借入金により
賄つて参つたの
でありまして、今年度におきましては
日本
銀行の
外貨貸付制度
の運用により右の困難は著しく緩和されることと相成りましたが、なお
相当
の
不足
を生じますので
貿易特別会計
より二百六十億円繰り入れる外、
一般会計
より百億円の繰入を行うことといたしましてこの
会計
の
運営
を円滑にしようとするものであります。 以上がこの
法律案
を
提出
いたしました
理由
であります。何とぞ御
審議
の上
右法律案
につきまして速かに御賛成あらんことを希望いたします。
小串清一
3
○
委員長
(
小串清一
君) 本案に関連をいたしまして、
波多野予算委員長
より
発言
を求められております。これを許します。
波多野鼎
4
○
委員外議員
(
波多野鼎
君)
外為
の問題に関連いたしまして、
ちよ
つと御
質問
を申上げたい点があるのであります。それは十二月の八日の
日本経済
新聞
に総
司令部
から
関税
の問題について
覚書
が一日
大蔵省あて参つた
ということが出ております。そうして而も
新聞
に報ぜられた
内容
では、甚だ理解しがたい点が大分沢山ありまして、その点についてお伺いしたいのでありますが先ず
最初
に
関税
問題というのは、いうまでもなく
日本経済自立計画
と非常に重要な
関係
があるのでありまして、
政府
のほうでは三カ年を
目標
として
自立計画
を立てて参られましたのでありますが、この
日本
のような
生産力
の非常に落ちておる国と、それからアメリカのような非常に高度の国との
経済関係
におきまして、
関税
の問題というものは、
日本経済自立
のために非常に大きな
意義
を持
つて
おると思う。若し非常に低い率の
関税
ということにでもなれば、
日本経済
は恐らく競争に堪えられないで、段々崩壊して行くのじやないかということが恐れられておりまして、
自立経済建設
の達成の上から、
関税政策
の持つ
重大意義
というものは、これは皆さんどなたでもお
考え
のことと思います。ところが今申し上げました、十二月一日に示されたと伝えられるこの
覚書
を見ておりますと、甚だまあ我々の立場から言うと感心し得ないような
覚書
の
内容
なのでありまして、そこで而も
覚書
の一部として
新聞
には報道されております。そのために、
業界
におきましては、いろいろの
揣摩臆測
が行われているし、又非常な不安も省き起されている
状態
なんで、特に
食糧
だとか、ガソリンだとか、
乗用自動車
というものは、
無税
でどんどん
日本
に入れるのだとい
つた
ようなことも出ているし、従いまして不安が起るのは当然だと思います。そこでどういう
品目
について、どのような
税率
が勧告されたのかということをできるだけ明らかにして置きたいと思う。そこで先ずお伺いしたい第一の点は、この総
司会部
から出された
覚書
と
新聞
が報しておりますものは、どういう性格のものであるかということを先ずお伺いいたします。
池田勇人
5
○
国務大臣
(
池田勇人
君)
司令部
より
関税率
の
一般改正
につきまして、
向う
からの或る
程度
の
意思表示
があ
つた
ということは事実でございます。実は
関税率
の
一般的改正
につきまして、
日本政府
におきましても
検討
を加えて、非公式に
向う
と話を進めてお
つた
わけであります。その案につきまして、
向う
の
意見
が何と言いますか、
一つ
のまとま
つた
ものというのでなしに、ただ断片的というのがよろしうございますか、或る
事柄
につきまして、私の
意目
を聞いて来ておるわけなのであります。普通の
覚書
のような
最後
的なものではございません。こういうふうな点について、自分はこう
考え
るが、
日本政府
はどう
考え
るかというくらいな、との分についてはいついつまでにこちらの
考え
方を
返事
せよ、そういうようなことであるのであります。普通の
覚書
というところまで
行つて
おりません。従いまして、どの
品目
についてどういう
意見
だということを、ここで申上げることは少し早過ぎるのではないかと思います。いろいろなデリケートな問題がございますので、私は
向う
さんの
意見
も
十分検討
をし、こちらの
意見
も
十分練つて
、そうして話を進めて行きたいと思
つて
おります。
お話
の
通り
に
関税率
の
改正
ということは、我が国の
自立経済
に最も重要な
事柄
でありますので、各般に亘りまして愼重に
研究
を続けておる次第でございます。
波多野鼎
6
○
委員外議員
(
波多野鼎
君) そうしますと、
新聞
に
覚書
という形で発表されているのは、間違いというように理解していいわけですか。つまり従来ならば
日本
の
政府側
の
事務当局
と、
向う
の
事務当局
とがいろいろな問題について
折衝
する。その
折衝
の
過程
というものは、いつも秘密にせられておるのは当然だと思いますが、その
折衝
の
過程
、
折衝
の
やり方
の
一つ
として、このような手紙が来たという
程度
のことと理解して差支えないのですか。
池田勇人
7
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 私はそう
考え
ております。
波多野鼎
8
○
委員外議員
(
波多野鼎
君) そうしますと、ここに
新聞
に発表されているものは、
日本政府
が
考え
ておる
関税定率
の全貌についての
向う
の
意見
の
問合せ
でなくて、一部の、極く一部のものについての
向う
の
問合せ
、こういうふうに理解していいわけですね。
池田勇人
9
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 実は私、
向う
から来たいわゆる中間的の
向う
の
意見
の書類は、実はまだ見ていないのであります。全体の中の一部か、或いは半分以上かお答え申上げられませんが、
大蔵大臣
としては、まだそれを
検討
して
返事
を出していない
段階
であるのであります。いずれ今月中には何とか
研究
の上、
返事
をいたしたいと思
つて
おります。
波多野鼎
10
○
委員外議員
(
波多野鼎
君)
関税定率
の
改正
の問題は、もう大分前からいろいろ問題にな
つて
おるのでありますが、できるだけ早い
機会
に自主的な
関税
をきめるということは、我々の希望なんでありますが、
政府
として今度の
通常国会
に、この
関税定率法
の
改正
について
法律
を出される用意をしておられますか、どうですか。
池田勇人
11
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 前から
研究
をいたしまして、大体国内的には殆んどまとまる
程度
のところまで
行つて
お
つた
と了承いたしております。従いまして
向う
の
意見
を聞いておるような
状態
でございますので、私といたしましては、本
国会
に出したいというので進んでおります。
波多野鼎
12
○
委員外議員
(
波多野鼎
君) 本
国会提出
の準備をしておられると思いますが、その
関税定率法
の
改正
の
基本方針
、どういうところに
方針
を置いておられるかというような点について、若し御説明願えれば結構だと思います。
池田勇人
13
○
国務大臣
(
池田勇人
君)
保護政策
で行くか、
自由政策
で行くか、この点は問題があると思うのでありまするが、やはり従価税から従量税というふうなことになれば大分変
つて
行くと思います。何分にも今の
税率
は非常に低過ぎて合わない
状態
でありますので、実態に副うような
方法
で行きたいと思います。私は
産業保護
という建前と、
自由通商
というこの両建てをマツチさすような
方法
で行きたいという
気持
を持
つて
いるのであります。余りに
自由主義
で参りましても、
日本
の育成すべき
産業
が立
つて
行かんというふうでは困りますので、十分その点を
考え
て行きたい思
つて
おります。而して問題は
食糧
その他につきましては
関税率
を今でも置いておりますが、置いといて別の
法律
で
無税
にしている、こういうやり
かた
で行くか、一応
税率
をきめて置いて、
無税
という
法律手段
をと
つて
おりますが、そうでなしに
税率
を今のような
方法
で行く
考えかた
と、或いは今
主食等
に課税しても
意味
をなさないのだから
無税
にして置いて、そうして適当なときを以て
税率
をきめるという
方法
で行くか、こういう点が私はあると思うのであります。併し全般としては、
一つ
のまとま
つた
一般的改正税率
でやりたい、こういう
気持
で進んでおります。
波多野鼎
14
○
委員外議員
(
波多野鼎
君)
主食
の問題もありますが、
主食
とか
銑鉄
、
鉱油
、
石油
なんですが、こうい
つた
ような
主要品品目
についていろいろ
関税
の
改正
のし
かた
、
関税
の
運営
のし
かた
というものはいろいろあると思いますが、激変する
世界情勢
に応じて弾力的な、機動的な
関税
を運用しなければならんと思うのですが、こういう
主食
、
銑鉄
或いは
鉱油
などにつきまして、或る
程度
これを保護する必要が勿論十分あると思うので、こういうものを保護するという趣旨の
関税
を立てながら、なお且つこういうものにおいて重要な要素とな
つて
いるその他の
品目
などについては、やはり関連的に保護的な手を伸ばさなければならんのですが、そういう点はどうなんですか。
池田勇人
15
○
国務大臣
(
池田勇人
君)
お話
の
通り
で、実は鉄鋼、
銑鉄
の
補給価格
の
税率
にいたしましても、
一貫メーカー
と
平炉メーカー
と勿論
意見
は違
つて
おります。なかなか厄介な点があるのであります。
石油関係
におきましてもそういうことがございます。併しやはり全体を見合せまして、適当な案を今作成中であるのであります。
波多野鼎
16
○
委員外議員
(
波多野鼎
君)
最後
にもう
一つ
お伺いして置きたいと思いますが、
関税定率法
の
改正
の問題は随分長い
間日本
でも論議されておりまして、未だに
結論
が出て来ないような
状態
で甚だ遺憾なのであります。
結論
が出ない
理由
がどこにあるか私はよくわかりませんが、こういうようなことをお
考え
になることはどうだろうかと思うのですが、即ち税制の問題についてシヤウプ氏がや
つて
来た。
金融
の問題についてドツジ氏が来るとい
つた
ようなことで、まあ伺う側の
相当
の
権威者
をこちらに招聘いたしまして、そうして総
司令部
、或いは
日本
の役所、或いは又
業界
、そういうものの
意見
をそういう
人たち
に、
使節団
といいますか、それに十分伝えまして、そしてもうできるだけ早くこの
関税定率法
を成立できるような
段取り
を、どうも
段取り
の点においてすでに
障害
があるのじやないかという気がするので、その
障害
を除くためにそうい
つた
段取り
をとることが近道じやないかと思うのであるが、こういう点について
大蔵大臣
はどういうお
考え
ですか。
池田勇人
17
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 御説誠に御尤もでございまして、私はワシントンでその話をいたしまして、有力な非常に
学識経験
のある
かた
を寄越す、こういうような話にな
つて
お
つたの
であります。併し先般
向う
からおいでになりましたが、その
かたは上海税関
に三十何年か、二十何年かおられ、非常に
税関通
でございます。
関税行政通
でございまして、又立派な
かた
で、
日本
の
税関
をずつと実施について御覧にな
つた
ようであります。併し
定率法
ということよりも
税関行政
というほうの
エキスパート
でございまして、私も話をいたしましたが、その
かた
も、やはり或る
程度
の
税関
につきましての
考えかた
は、お述べにな
つたの
じやないかと思います。特にこういうふうな何と申しまするか、
関税関係
の
エキスパート
というよりも、
税関行政
の
エキスパート
、こういうことになります。併し私はそういう
かた
の
意見
を聞き、又我々も従来からこの問題につきましては
相当
日本政府
としても
検討
を進めてお
つた
問題でございまするので、大体の案はできつつある
状態
でございす。
波多野鼎
18
○
委員外議員
(
波多野鼎
君)
最後
にもう
一つ
……。そこで今のこの問題は
最初
に申上げたように、単なる
関税技術
の問題じやないのです。そんな低い
程度
の問題じやない、もつと高度の問題、これは
日本経済
の在り方がどうなるか、
自立経済
をどういうふうにして達成するか、その後の
日本経済
の在り方如何という高度の政治的な判断が先行しなければならない問題だと私は思うので、そこでそういうふうな点については
権威者
をむしろ招聘すべきであると思う。そういう点について
大蔵大臣
は同感のようでありますから、なお一層の
努力
をお願いしたいと思うのであります。ただ技術的な問題じやどうにも解決のつかん問題がたくさんあるのですから、そういう点を更にお
考え
の上御
努力
を願いたい。そうして
日本
の
産業界
に
自立経済
の
一つ
の具体的な
目標
を與えるということ、これが非常に大事なことだと思うので、而もその
目標
が
関税率
の如何によ
つて
ぐらぐらするようなことになるのですから、それほど
世界経済
の
影響
を
日本
は強く受けておりますから、その
防波堤
と申しますか、
関税
の
防波堤
の高さを大体この
程度
で……この
程度
の
防波堤
のなかでこういう
自立
をや
つて
行く
努力
をするのだ、こういう
目標
を早く與えることが必要でありますから、そういう政治的な、而も政治的の見識の高いそういう人を招聘して、早く
結論
を出す
段取り
をつけるように希望したいと思うのであります。
油井賢太郎
19
○
油井賢太郎
君
ちよ
つと今のに関連してお伺いしたいと思うのですが、大体
昭和
二十六年度の
予算
におきましては、
大臣
としては
関税
の
收入
はどのくらいのパーセンテージに、いわゆる
国家財政
の面に置いておかれるような御
方針
にな
つて
おりますか。
池田勇人
20
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 御
承知
の
通り
今年は
関税收入
が十四、五億であ
つた
かと思います。私は来年度におきまして
相当
、七十億
程度
の
收入
になれるのではないかというふうな
気持
で
行つて
おります。これは併しまだ固めておりませんのではつきりした数字は申上げかねます。その
程度
の
收入
があるのではないかという想像をいたしております。
油井賢太郎
21
○
油井賢太郎
君 御
承知
の
通り
今
日本
の
貿易界
は、
輸入
は大体
原材料
を主として
輸入
しておるのです。
従つて
その
原材料
によ
つて
結局
輸出
の振興を図るという
段階
にあるもの、例えば綿花であるとか或いは鉄であるとかマンガンであるとかというようなものの
輸入
は
相当
あると思う。そういう
原材料
に対して余りそう高い
関税
をかけると、結局
輸出
のコストが高くな
つて藪蛇
にな
つて意味
をなさないということが危惧されておりますから、
そうい点
については
原材料
に対しての税は
相当
軽減するとか或いは
無税
にするというようなお
考え
はないのですか。
池田勇人
22
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 昔から
原材料
の問題につきましてはおおむね
無税
にな
つて
おるのでありまして、今問題になりました
原材料
につきましても
銑鉄
をどうするかというふうなことになりますと、なかなか議論のあるところでございまして、そういうところは一方では安い原料を
製造業者
に與えるようにしなければならん。又片一方では
一貫作業
のことも
考え
なければならん、いろいろなむずかしい問題もございますが、
原材料
で
向う
に出て行くものにつきましては、これは
原則
として
無税
にすることは適当であろうと
考え
ております。
油井賢太郎
23
○
油井賢太郎
君 もう一点
税関手続
上において、この
品目
の
検討
をすることも、どこに当てはめるかわからないという品物が
ちよ
い
ちよ
い出るのですね。そういう際において、
税関
では大抵成るべく高いところに当てはめようという気分で税金を取るということにな
つて
おるのです。そのために
輸入業者等
においても思わぬ狂いが出て、
日本
の
産業界
にも
相当
大きな
影響
が来るということもあるのです。それは
大蔵省
の
方針
としては、若し当てはまる、該当すべきものがない場合には、すべて高いところに適用させるという御
方針
なのですか。それをひとつ明確にして置いて頂きたいと思います。
池田勇人
24
○
国務大臣
(
池田勇人
君) そういう
考え
を持
つて
おりません。税というものは疑わしいときには、安いところに持
つて
行くのが
原則
です。高いところに持
つて
行くことは私としてはとるべきではないと思います。
税関
の問題が出ましたが、御
承知
の
通り戰争中
は殆んど
税関
の機能がなくな
つて
おります。最近になりましてから又
為替管理
の問題から
税関
の
状況
が漸くもとに戻りつつある
状況
でございますが、
貿易
が国策の
重要部分
でありますので、今この人員を急速に殖やすような強い要望が
関係方面
からあるのです。私は
行政整理
をや
つた
直後そういうことは如何なことかと可思いますが、とにかくこの
関税收入
を図る
税関行政
というものを急速によくするためには、
相当
の人を入れなければいかんというので、急速に増員を
行つて関税行政
の完璧を期したいとこう思
つて
おります。
木村禧八郎
25
○
木村禧八郎
君
外為
の問題についてお伺いしたいと思うのです。この
外為特別会計
の法案は第九
臨時国会
で
審議未了
となり、再び取扱うことにな
つたの
ですが、ゆつくりと
大蔵大臣
にこの問題について
質問
される
機会
を與えられたことを非常に辛いだと思うのです。で私はこの
外為
に百億
一般会計
から繰入れるということが、この問題がこの
金融
の問題、減税の問題、いろいろな問題に響いて来たと思いますし、又私はこれに関連してやはり見返
資金
のほうが非常に問題にな
つて
来ると思いますので、
外為
に
一般会計
から百億円繰入れることにな
つた
その経過について
大蔵大臣
にお伺いしたいと思うのです。
最初
これは見返
資金
のほうから一応繰入れるような
計画
があ
つた
ように聞いたのですが、
最初
はそういうプランであ
つたの
ですか。
池田勇人
26
○
国務大臣
(
池田勇人
君)
木村
さんにはもう十分に
お話
し申上げたと思うのでありますが、まあ
質問
があればいたします。これはもう幾ら繰返して申上げたとて……併し、今の御
質問
は見返りから繰入れるということでございます。これは全然
考え
ておりません。
小串清一
27
○
委員長
(
小串清一
君)
ちよ
つと待
つて
下さい。御
発言
中ですがね、
委員外
から一松さんが
質問
したいというので前から御
通告
を受けているのです。その御
通告
をひとつ先にやらせて頂くようにお願いします。
木村禧八郎
28
○
木村禧八郎
君 いや、その前に……。
一松定吉
29
○
委員外議員
(
一松定吉
君) 大した問題じやないですから。
小串清一
30
○
委員長
(
小串清一
君) 前から御
通告
を受けておりますから、ひとつ先にやらして頂くように御同意をお願いします。
一松定吉
31
○
委員外議員
(
一松定吉
君)
大蔵大臣
にお伺いしますが、
只今
御
審議
中の
特別職職員
の
給與
に関する
法律案
ですね。
別表
について少し伺いたい。これによりますと私のどうも理解しがたいのは、
国務大臣
と他の
人事官
及び検査官、
国立国会図書館長
、
国家公安委員会委員
、
公正取引委員会委員長
、
地方財政委員会委員長
、
全国選挙管理委員会委員長
、
公益事業委員会委員長
、
文化財保護委員会委員長
、大使に対し、これが
国務大臣
と同じように
俸給
が四万八千円ということにな
つて
いる。これは私甚だ理解に苦しむ。
国務大臣
は御
承知
の
通り総理大臣
の勿論命を受けるのであるが、国政のすべてに干與して重大な任務を負わされている
地位
にある。
明治憲法
の
時代
は
総理大臣
とも同じであ
つた
けれども、今の
憲法
では
総理大臣
の任命ということにはなりましたけれども、
職務
の
範囲
においてはやはり
明治憲法時代
の
大臣
と同じ、
範囲
が変わ
つて
いない。
従つて国務大臣
に対する国民の感情も、
総理
の次は
国務大臣
だというぐらいの
考え
を持
つて
お
つた
。然るにこの
待遇
に
至つて
、今私が読み上げた
人々
と同じ四万八千円の
俸給
を支給するということはどうしても私は常識上許せない。これは多分こうではないかと推測はしております。例の
国務大臣
がほかの
官公職員
の
俸給
を上げるときに、
片山内閣
で下級の
人々
の
俸給
がまだ
審議
が十分できていないときに、
国務大臣
の
俸給
を上げるということはよくないから、このままに
据置きし
て置こうではないかということで閣議で
話合
をして、それがために
国会議員
などの歳費が
上つた
にもかかわらず、
国務大臣
の
俸給
が上らなか
つた
ことは、
大蔵大臣
はその当時御
承知
であ
つた
。そこで各
大臣
はいわゆる
大臣
の
俸給
をもらわずして、
国会議員なみ
な
俸給
をもら
つて
お
つた
、そういうようなことであるから、どうかというと
大臣
の
俸給
というものは極く稀薄であ
つた
。そのときに今私が読み上げた職を設けるということについては、これはやはり今
国務大臣
がもら
つて
いるような
俸給
から
考え
れば、それくらいにしなければならないのじやないかということで、そういうようにしたと私は
考え
る。ところが爾来
国務大臣
の
俸給
はずつと上
つて
来た。それが上
つて
来たにつれて
国務大臣
の
俸給
が
国会議員
よりも少なか
つた
当時に
均衡
を保
つた
めにこしらえたのが、
国務大臣
と同じ
待遇
だという
法律
上の根幹があるために、
国務大臣
の
地位
を上げたためにこれがずつとつり上げられたというのが私は
実情
ではないかと思う。それならば、今回あなたがこれらの
一般職
を上げたために、
特別職
も
均衡
を保
つた
めにこれを上げなければならんということで、この修正の案をお出しにな
つたの
ならば、こういう
機会
に
国務大臣
と今私が読み上げたところの
職務
の人の
待遇
は異にするというのが私は正しい
やり方
ではないかと実は
考え
ております。これについてあなたはどうお
考え
になるかということが
一つ
。 その次に私のどうも腑に落ちないのは、
国会議員
の
俸給
は四万三千ということである。ところがこの
特別職
のうちの
衆議院
及び
参議院
の
事務総長
、これらの人が
国会議員
より高い四万五千円という
給與
を受ける。これは一体どういうわけか、私の理解するところによると、いわゆる
衆議院
及び
参議院
の
事務総長
、昔の
書記官長
は、
明治憲法
のときには
勅任官
であ
つた
。
国会議員
は
奏任官
と
勅任官
の間に位するという
待遇
を受けてお
つた
。だからして
内閣書記官長
というものは
国会議員
よりも当然高い
俸給
を受けてお
つた
。ところが今日のようにいわゆる
主権在
民の新
憲法
の下では、
主権在
民という立場から
国会議員
の
地位
は非常に高ま
つて
来た。
事務総長
だとかいうような属僚とは違う。然るに
明治憲法時代
の
勅任官
であ
つた
という頭でこれらの人の
待遇
は
国会議員
よりも高くしなければならんという根拠はどこにあるか。私どもはそういう点についてどうも御理解ができない。それから私が申した先刻の
国務大臣
と同一
待遇
を受ける者のうちでも、長、即ち長の人は、これはまあいろいろ
理由
もあるでしようが、長でも何でもない国家公安
委員
会の
委員
が
国務大臣
と同じにやはり四万八千円の
俸給
を取るというのは一体どういうわけか、こういうようなことは私どもは何も
国会議員
の
俸給
を高くせよというのではありませんよ。
国会議員
は、
主権在
民の今日においては国権の最高機関を形成する
国会議員
、その
国会議員
の指揮命令を受けているところの
事務総長
などが、或いは
国会議員
よりも国事を処理する上において極く狭
範囲
の立場におる私が今列挙したような
人々
が
国会議員
よりも五千円も高く而も
国務大臣
と同一であるということは、今日あなたが
一般職
を上げるために
特別職
の
均衡
を保つ
意味
において上げたということは、ただ以前が高か
つた
から今度上げるということではいけません。やはりそういうようなそれぞれの
人々
の
地位
を
考え
、そうしてこれが国民の納得する
待遇
であるということでなければならんと思うのでありますが、然るにこういうような
国務大臣
と同じにするというようなことはどういうわけであるか。或いは
事務総長
が、即ち
国会議員
、国権の最高機関として国務のために働く非常な
地位
の高くな
つた
国会議員
がその
国会議員
の指揮命令を受けるところの
事務総長
よりも下である、そういう
待遇
をしなければならんとはどういうわけか。或いはこれらの人はほかに
收入
がないからというようなことであれば、ほかに
收入
を
考え
ればいい。こういうような比較をしてすぐにどちらが
地位
が高いか低かということを比較することの材料の
目標
となる
俸給
の階級について、一方は四万五千円であり、一方は四万三千円であり、二千円
国会議員
より高くしなければならんという、こういう
理由
を私どもが
一つ
納得するように御説明を願いたい。いずれあとから又
質問
いたします。
池田勇人
32
○
国務大臣
(
池田勇人
君)
特別職
のうち、
お話
の点につきましては
検討
は私としてはいたしたのであります。併しおおむね
法律
で
国務大臣
と一緒にするという規定がございますし、既成事実と相成
つて
おりますので、私はこのままで行
つた
ほうがいいという
結論
に相成
つたの
であります。次に
国会
の
事務総長
の点につきますると、これは
お話
の
通り
沿革の問題もございます。それから内閣の官房長官そして
国会
の
事務総長
、大体似たものであるというふうな
考え
方の下に一緒にいたしておるのであります。
一松定吉
33
○
委員外議員
(
一松定吉
君) 今あなたのお答えのような沿革から来たものであろうと私も
考え
てお
つたの
です。それならば、その沿革は今日の新
憲法
では覆されたものだ、即ち以前は
勅任官
であ
つた
ものが、今度は
国会議員
あたりの下風に立たなきやならん
事務総長
、以前は
勅任官
と
奏任官
との中間に
待遇
を受けてお
つた
国会議員
が今日では国権の最高機関を組織する
国会議員
ということになれば、もと
明治憲法時代
にそうであ
つた
からとい
つて
、そういうようなことは政治を掌る立場から当然考慮に入れなければならん問題であろうと私は
考え
る。今あなたのお言葉では、以前からそういう沿革があ
つた
から今度はそういうふうにしたほうがいいと思うとおつしやられるけれども、私の
質問
に対して如何に
考え
るか、
国会議員
と、
国会議員
から指揮命令を受くべき立場におる、
国会
法の二十八條によりましても、
国会議員
の下風に立つ立場におる
事務総長
、もつと私をして言わしむるならば、副議長は四万五千円、
衆議院
も
参議院
も、その副議長と同一に
参議院
なり
衆議院
の
事務総長
を
待遇
しなくちやならんというのはどういうわけか。副議長というのは議長不在のときには、議長を助けて万般の行政事務その他立法事務を監督指揮する立場におる副議長、その副議長といわゆる下僚、属僚であるところの
事務総長
とを同一に
待遇
しなきやならんのは、どういうわけか。そういう点についてはあなたは正しい
やり方
だとお
考え
ですか、或いは私の
質問
によ
つて
、成るほどその点は考慮に入れなきやならんものだとお
考え
になりますか。その点を
一つ
お尋ねいたします。
池田勇人
34
○
国務大臣
(
池田勇人
君) これはきめますときに、やはり従来の沿革等も
考え
なきやなりませんし、そうして又官房長官も多分
上つた
と思います。そして官房長官をここへ持
つて
来る場合においては、
国会
の
事務総長
は大体
均衡
をとるべきではないか、こういうふうな
考え
の下にや
つたの
であります。私は
只今
のところ、将来は別問題として、
只今
のところ、やはり沿革も
考え
なければなりませんし、
権衡
その他いろいろな点から
検討
して行かなきやいかんと思
つて
おるのでありまするが、先程来申上げましたような規定もありますし、又
権衡
の問題等も
考え
まして、なかなか上げずに置いておくというのは困難な問題、一松先生も御存じだと思いますが、一度は私は
考え
てみたのでありますが、例えば人事院総裁と
人事官
とは違うのではないか、
会計
検査院の三人が同じようにとるのも如何なものか、こういうような点がありますが、なかなか急にやるというのは困難な点がありますので、一応
国務大臣
というようなところは、そういうふうに
法律
もある、こういうのでや
つて
おるのであります。それから
事務総長
の分につきましては、官房長官と
権衡
をとらざるを得んじやないか、こういうところからこういうところをと
つたの
であります。
一松定吉
35
○
委員外議員
(
一松定吉
君)
事務総長
は、官房長官と
均衡
を保
つた
めにや
つた
ということはわかります。然らば
国務大臣
との調和をとるとかいうようなことではあなたは
考え
なか
つた
か、或いは
国会議員
との
権衡
を維持するということについては
考え
なか
つた
か、その点はどうです。
池田勇人
36
○
国務大臣
(
池田勇人
君) なかなか理窟をいうと厄介なのでありまするが、官房長官という仕事は、これは
国務大臣
が兼ねておる場合が多いのであります。なかなかむずかしい厄介な仕事であるのであります。そこで先ず官房長官は現状からい
つて
上ぐべきだというので、官房長官を上げる、然るところ
事務総長
も出て来たわけであるのであります。それは
お話
のように、実際の執務の
状況
から見ますと、
事務総長
と官房長官はどうかということになりますと、私は或る
程度
違
つて
もいいのじやないかというような気が実質的にはありますが、併し問題としましては、やはり
権衡
をとるのがいいのじやないかというので、こういうようにいたしたのでございます。
国会議員
と官房長官と或いは
事務総長
という問題になりますと、
国会議員
のほうが上か下かという問題、これは
お話
の
通り
でありまするが、
俸給
というものは必ずしもそれによれないもの、先ほど来の言葉を繰返すようでございますが、
権衡
と沿革というものが可なり入
つて
来るのであります。
国会議員
のほうは、理窟から申しますと
国会議員
のほうは
国会
でおきめになることでありますが、私は
国会議員
と
事務総長
を常に
権衡
を常に
権衡
をと
つて
下へ置かなければならん理窟も今のところどうかという気がいたしておるのであります。
一松定吉
37
○
委員外議員
(
一松定吉
君) あなたは官房長官と
事務総長
を比較していなさる、私のほうは
国会議員
と
事務総長
との
権衡
がとれるか又
国務大臣
と
国務大臣
以外の公安
委員
会の
委員
だとか
委員長
というものを同一
待遇
にしなければならんかということを聞く。ここです。
事務総長
と官房長官、私をして言わしむれば、官房長官は大概
国務大臣
、今の岡崎君は
国務大臣
ではないようだけれども、
国務大臣
ならば問題は起らないけれども、私の言うのは、
事務総長
というような、
国会
において指揮、命令を受ける、これは事務官であります、属僚です。それが国権の最高機関である
国会議員
よりも
待遇
を上にするとか、或いは国政万般に参画するところの
国務大臣
と国家公安
委員
の
委員
と同じであるというようなことは、あなたは
均衡
を保つとお
考え
ですか。ではこういうことを聞きましよう。あなたは今
大蔵大臣
、
大蔵大臣
というあなたの
地位
と、それと国家公安
委員
の
委員
という
地位
と、社会上、
法律
上、
職務
上どちらが高いと思
つて
いるか、お
考え
なさ
つて
いますか、これを聞きます。
池田勇人
38
○
国務大臣
(
池田勇人
君)
地位
の高い低いという問題もさることでありまするが、私はこれまでも、
国務大臣
なみに取扱うという既定の事実がありますので、それにのつか
つて
言
つた
わけであるのであります。仕事の忙がしい、ひまという問題もありましようが、やはりその
地位
、
地位
によ
つて
一定の
俸給
を設ける必要があるとも
考え
ているのであります。
一松定吉
39
○
委員外議員
(
一松定吉
君)
大蔵大臣
と同一
待遇
をするという、その沿革は、先刻私が申したような、あなたはそのときは事務次官であ
つた
と思う。そのときは
国務大臣
の
俸給
というものは
国会議員
より少か
つた
。それを御存じでしようね。
池田勇人
40
○
国務大臣
(
池田勇人
君) はつきり覚えておりませんがそういうこともあ
つた
かと思います。
一松定吉
41
○
委員外議員
(
一松定吉
君) それは確かにあ
つた
。私は
国務大臣
であ
つた
から知
つて
いる。(笑声)そのときにその低い
国務大臣
と同じくらいには
待遇
しなければならんだろう、
国会議員
より
俸給
は低いけれども、とい
つたの
が沿革です。ところがその後
国務大臣
の
待遇
は上げられた。そこで上げられたときにすぐにこれらの人の
待遇
を
考え
なければならんので、
法律
にそういう條文があるからとい
つて
ずつと引張り上げられた。
国務大臣
の
上つた
ことによ
つて
引張り上げられた。引張り上げられたその瞬間に不
均衡
を来たしている。それならばそういうときに、いわゆるそれらのことに干與しているあなた方のお立場から、これは上げてはいかんということにしなければならんと思う。それで私はあなたを追求しませんが、こういうことは私の
考え
では、不
均衡
だと思う。恐らく居並ぶ
委員
諸君も全部これは私の
質問
は普通だとお
考え
になろうと思う。私の
質問
は私正しい
考え
だと思
つて
いますから、今度は
改正
にな
つた
ならば、将来これらの点について一応十分に
検討
して是正する意思ありや否や、これをお尋ねしましよう。
池田勇人
42
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 先ほど申上げましたように一応
検討
はいたしたのであります。併し将来におきまして
十分検討
いたしたいと思います。
一松定吉
43
○
委員外議員
(
一松定吉
君) どうか将来これらのことを
研究
して、こういう不
均衡
で世間の人から
国会議員
の
地位
を、自分から卑められるようなの
待遇
の仕方をしないように
最後
に申上げておきます。これは
国会議員
の
俸給
を上げろというのではありません。これらの人のものをこの
国会議員
と
均衡
を保つようにして欲しい。それを誤解なきようにして頂きたいと、それだけのことを申上げて
質問
を終ります。
木村禧八郎
44
○
木村禧八郎
君 先ほどに引続きまして
質問
申上げたいのでありますが、この二十五年度の補正
予算
の予備審査のときは二回に亘
つて
河野主計局長から
外為
の
不足
は見返
資金
のほうから補填するから心配ないということを我々答弁を受けている。私は非常にしつこか
つたの
ですけれども、河野主計局長にそれで大丈夫かということを二回念を押した。それは速記にあると思う。見返
資金
のほうから廻ることになるから心配ない、殆んどもう問題にならんようなふうに扱われまして、それならばいいのかと思
つて
お
つた
。ところが突如非常な大きな問題になりましたので、私は單にそれを責めるという
意味
で伺
つて
いるのではなくて、それを続いて、見返
資金
というものが、今後どうなるかということを
大蔵大臣
に前提として
質問
しているのです。そこでもう
一つ
進めてお伺いしたいのは、
委員
会で来年度、アメリカ年度で言えば一九五一年乃至五二年と思うのですが、援助
資金
が一億ドルくらいの見当の予想をつけている、こういう御答弁があ
つたの
ですが、大体そのように了解してよいのですか。
池田勇人
45
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 一九五一乃至五二のアメリカの
予算
で、どういうふうにもらえるか分りません。一億五千万ドルといい、或いは一億ドルとい
つて
おります。私といたしましては、一億ドルを予定して
予算
を組むのがいいのではないかというので、一億ドルを予定いたしております。御
承知
の
通り
に今年度の二億足らずの分がそこへずれてまいりますから、そういうものを入れますと、一億ドルの議決があ
つた
にいたしましても、一億四千万ドルくらいの
收入
になるのではないかという
考え
でおります。
木村禧八郎
46
○
木村禧八郎
君 そうしますと、それを今度は見返
資金
に換算するとしますと、仮に一億ドルとしますと、三百六十億ですね。一億五千万ドルとしますと五、六百億円、そうすると再来年度の見返
資金
は大体そのくらいの、アメリカ援助は見返
資金
になるのですが、その
程度
として、それで足りないわけだと思うのですね。今までの
資金
計画
によれば、それでこれは私の推測ですけれども、
大蔵大臣
は特にドツジさんとお会いにな
つて
、二カ月も
検討
されたのだから、その結果を伺いたいので、すが、ドツジさんとの
お話
合は、そこから段々せめてい
つて
、結局見返
資金
が一九五一年乃至二年度に一億ドル乃至一億五千万ドルというようなことになる、大体……。その後一応なくなるとしまして、そのときに見返
資金
は幾ら、今度は、来年度の見返
資金
は幾ら、それを通じて
考え
ますと、見返
資金
は今ここでは余り使つちやいけない、もう少し繰越す必要がある。対日援助がなくな
つた
ときの
産業
資金
その他を賄うための見返
資金
は今すぐそんなに使つちやいけない。
従つて
見返
資金
をここのところベレザーヴしておいて、来年、再来年までに段々使うという
計画
の下に、
最初
見返りからインベントリーに廻そうとしたのを、これを止めて、そうして
一般会計
から繰入れる。或いは見返
資金
のほうで償還すべきはずだ
つた
公債を来年度に繰越す、こういうふうにして、見返
資金
を中心とする
資金
計画
をまず前提として、それがそのはね返りがインベントリーに来て、そのはね返りが
給與
ベースに来て、そうして又現在のほうに来た、こういうふうに
考え
ることは間違いですか。
池田勇人
47
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 見返りからインベントリーをする
考え
方は初めから持
つて
おりません。次の見返
資金
の使い方の問題で、債務償還をする予定でありました五百億円を今年度を来年度に持ち越しまして、そうして見返
資金
が少なか
つた
場合の見返
資金
のフアンドの一部に充てよう、或いは債務償還があるかも知れませんが、一応今年度においては債務償還をせずに、見返
資金
が少くなることなどを
考え
まして繰越そう、こういうことにいたそうとしているのであります。まだきま
つて
いるわけではありませんが……。第三の御
質問
の見返
資金
を繰越したらこれを
一般会計
からインバントリー・ファイナンスをするとか、そうやるならば
給與
の分は出せないということは、順序は全部一遍にきめるわけでありますから、これはもう見返りが先で
一般会計
への繰越しがその次で、そうして
給與
の一カ月が半月にな
つたの
が後で、税金がどう、こういうのはこれは一回限りで、
予算
というものは
最後
にきまるものでありますから、どの科目がどうな
つた
からこの科目はこうなるというものではございません。大体問題は
金融
的に見ますれば見返
資金
がいいか、預金部がいいかという問題につきましてはやりくりの点はありましよう。
木村禧八郎
48
○
木村禧八郎
君
只今
の見返りからインベントリー、税の問題、
給與
の問題、これで
最後
に一遍にきまるという
お話
はその
通り
だと思う。併し我々が
大蔵大臣
に
質問
したいのは、今後の
日本経済
の見通しと非常に重要な
関係
があるので、ドツジさんと
大蔵大臣
が二カ月に亘
つて
検討
したのですが、それは何を中心にして
検討
されたか。又ドツジさんはどういう構想で来られたか。この点は
相当
重要視しなければならないのですし、私は今度の
国会
でこれを十分にどうも明らかにできなか
つた
ことを遺憾に思う。併し非常に幸か、不幸か
外為
の
法律案
が持越されたので、私はこれを幸いとして十分にここで姿をはつきり
大蔵大臣
にして頂きたいと思
つて
質問
しておるわけなんです。それで私は一番重点を置いて
お話
したいのは、
大蔵大臣
の
予算
の編成の姿を私はこういうふうに
考え
たいと思う。大体
大蔵大臣
は財政規模を縮小し、これは前からの
考え
ですね、
委員
会でも答弁された。先ず財政規模を縮小、これだけ減税、先ず減税が先に頭に浮ぶ、これだけ減税するのにどれだけ財政規模を縮小したらいいか。それからいろいろな点に
行つて
おると思う。そこで朝鮮動乱の
影響
等々も
大蔵大臣
は中味は余り
考え
なか
つた
じやないか。ドツジさんが来られたのは、見返
資金
がなくな
つた
後に
日本
の
産業
資金
とか、そういうものをどうするかということをドツジさんは頭に画いて来ました。ところが朝鮮動乱が起
つた
から、その
日本
の
自立経済
をやる場合百に、アメリカ援助がなくな
つた
とき見返
資金
をどうするか、こういう
考え
でそれに対して朝鮮動乱の
影響
をどう織込むかということがドツジさんの
検討
の中心であ
つた
じやないかと思う。ところが
大蔵大臣
のほうはそれとズレて、先ず財政規模の縮小、減税ということが頭にあ
つて
、そういう
内容
的のことについてドツジさんとの間に十分一致するところがなか
つた
。そこで二カ月もかかり、それで見返
資金
の運用ということが非常に大きくクローズ・アツプされた。恐らく
新聞
に出ておりましたが、
最後
の一番の
折衝
の重点は見返
資金
にあ
つた
じやないかと思う。それから預金部
資金
にあ
つた
じやないかと思う。そういう
金融
的な面にあ
つた
と思うのですが、その点について十分に明らかにされていないわけです。そこで
大蔵大臣
にお伺いしたいのは、本年度と来年度ですね、再来年度の見返
資金
を中心とする
資金
計画
ですな、
資金
計画
はどういうふうにな
つて
おるかを伺いたいのです。
池田勇人
49
○
国務大臣
(
池田勇人
君)
只今
研究
中でございます。
木村禧八郎
50
○
木村禧八郎
君 それでは千九百五十一年、乃至五十二年度の対日援助は一億ドル、乃至一億五千万ドル、その後は大体援助はなくなるという想定の下にや
つて
おられるわけですか。
池田勇人
51
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 私はなくなるじやないかという
気持
でおりまするが、再来年度の見返
資金
の
計画
につきましては、先ほど申上げましたように来年度の分を作りまして、一応
検討
はしたいと思
つて
おります。その際において五一から五二が一億ドル、こうやりました
関係
上、五二から五三の分はなかなか困難じやないかと思います。
木村禧八郎
52
○
木村禧八郎
君 そこでこれは、非常にそうなりますと大きな問題で、
大蔵大臣
は財政演説でもやはり
最後
にその不安が出てお
つて
、
資本
蓄積とい
つて
もそう急に蓄積することは困難で、今言
つた
五二、五三年度は困難かもしれないが、外資導入ということを
大蔵大臣
は言
つて
、逃げていると言
つて
は変ですが、そういうところで一応理論的には辻棲を合せていると思うのですが、
大蔵大臣
は援助がなくな
つた
後において、見返
資金
というものの身代りのあれがなくなると思うので、それはそれでいろいろな
産業
資金
とか、そういう
資本
の蓄積の問題、そういう問題をどうするわけですか。財政演説ではどうしても足りないと言
つて
おるのですから、そのときに外資が入
つて
来ないと、あれは外資を前提として言われたのですが、そのときにどういうふうにされるのか。非常に重要な問題にな
つて
来ると思うのですが、その点はどういうふうにお
考え
ですか。
池田勇人
53
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 今の
状態
から一九五二年から五三年の
計画
は、なかなか立ちにくいと思います。早い話が二十六年度の
輸出
入
貿易
をどの
程度
に見込むか、こういう問題もあるのであります。御
承知
の
通り
、今年度は六億一千万ドル
程度
の
輸入
だと、こういうことでこの四月あなたと議論したわけです。併し実際は八億ドルを超える、こういうふうなことにな
つて
来るのであります。我々の財政経済政策がうまく行き、国民がこれにマツチして、
資本
蓄積或いは勤労の効率を高めて下さるならば、
相当
私は伸びて行くじやないかと思う、徒らに悲観しないと同時に又楽観も禁物でございますが、そのときそのときに適当な方策を立てて行けば私は外資導入も期待されるので、二十七年度の
予算
につきまして今ここではつきり申上げられませんが、援助がなくな
つて
も、とにかく立行くように早く建直す、安定の度を加えて行かなければならん、こういうふうに
考え
ております。
木村禧八郎
54
○
木村禧八郎
君 私はいつも大体悲観論ばかり述べておるのですが、それはいつも最悪のことを
考え
て置くことがいいのであ
つて
、私は
政府
のことでほめたことはないので、
政府
のことは野党は必ず批判的にならなければいけないと思うのです。それがいいことなんであ
つて
、ただ私はめちやくちやくに悲観論をしておるのではないのでして、ただ一番心配するのは、先ほど大藏
大臣
も言
つて
おられるのですが、援助がなくなる場合は
自立経済
をやらなければならない。そのときに、
輸出
は、
大蔵大臣
が言われたように、予想外に殖えましたけれども、その
輸出
の植えたことによ
つて
これが再生産に役
つて
、国民生活の水準が高まるならいい。ところが我々心配することは、援助がなくな
つて
、而も
自立経済
をやらなければならんということにな
つて
来ると、而も
自立経済
を無理に強行しようとすると、国民生活水準を
相当
低めなければ
自立経済
は
相当
困難になる。そこに問題があるのである。それでもうすでに朝鮮動乱の結果国民生活水準が低くな
つて
、
大蔵大臣
は
輸出
が殖えたというけれども、再生産的な
輸出
の殖え
かた
でない。特需とか
輸出
が殖えても、これは外貨がたま
つて
すぐにそれが再生産的に
増加
して来ない。そういうところに問題があるわけんですから、その点を注意、警戒しないと、
自立経済
はいいとして、非常な低い水準で
自立経済
をさせられる。話に聞くところによると、ドイツとかイタリーの水準は戰前の生活水準に達している、
日本
より高い水準に達しておる。ところがそれより
日本
では更に低い水準で
自立経済
に持
つて
行かれるか、非常に重大な問題なんですが、
大蔵大臣
あくびなんかしておるときじやないんですよ、冗談じやないですよ。その点どういうふうに
大蔵大臣
お
考え
にな
つて
おられるか、
自立経済
の水準の問題についてどう
考え
られますか。
池田勇人
55
○
国務大臣
(
池田勇人
君) この問題も先ほど安本長官と御議論にな
つた
ところでありますが、我々は経済政策として実質賃金の引上、生活水準の向上ということは最も願
つて
おるところであるのであります。従いまして
輸出
入の振興その他各般の施策をその点に持
つて
行つて
おるつもりであります。
木村禧八郎
56
○
木村禧八郎
君 大体再来年度、来年下期から、一九五一年乃至二年度の対日援助というものは一億ドル、或いは一億五千万ドル、その後はなくなる。そういう想定が立
つて
おるとすれば、それを基礎にして見返
資金
がどのくらいになり、それからずつと逆算して
行つて
今後の
資金
計画
というものが一応立たなければならんはずだと思うのです。そういうところから、これは財政にも非常に響いて来ておるし、預金部
資金
運用の仕方のほうに響いて来ておるし、ドツジさんの預金部に運用部を作るという構想などもそういうところから来ておると思うし、そういう
計画
がなければならんはずだと思うのです。ドツジさんと二カ月に亘
つて
折衝
された一番ポイントはどこにあ
つたの
か、そういうところにあ
つたの
ではないのですか。この点もう一度くどいようですが
質問
いたします。
池田勇人
57
○
国務大臣
(
池田勇人
君)
一般会計
、特別
会計
並びに見返
資金
、或いは預金部のほうの話をしたのであります。ニカ月おられましても、初めの二週間あまりは私会いませんでした。その後におきましてもそうたびたび会
つた
わけではございません。併し今度の
予算
、或いは来年度の
予算
につきましても、主なる点は大体もう六月に
向う
で
相当
打合せをいたしました。十九日おります間に十四、五くらいドツジ氏と殆んど毎日話をした、今度の
予算
に出しました点も大体話をしてお
つたの
であります。ただ朝鮮事変という問題がその後に発生したものでございますから、これをどういうふうに見通して行くか、そうして
日本
のインフレをどういうふうな恰好で抑える
方法
をとるかということが、ドツジ氏が来られてから最も
研究
された点でありましようし、私もその点につきまして最も力を注いだのであります。
木村禧八郎
58
○
木村禧八郎
君 河野主計局長がお見えにな
つて
おるから主計局長にお伺いしたいのです。
最初
外為
のほうの
資金
不足
に対して見返
資金
からこれを補う途があるから心配はないということを、主計局長は二十五年度の補正
予算
の予備審査のとき二回お答えにな
つて
おると思うが、それに間違いないと思うが、どうですか。
河野一之
59
○
政府
委員
(河野一之君) 或いはそういうことを申上げたかも存じません。当時は非常に、ユーザンスの開かれる前でありまして
外為
として非常に
資金
が
不足
してお
つたの
で、見返
資金
からそういうふうなことになるかも知れんというようなことは申上げたことがあるかと思います。併しこの補正
予算
の問題に関連いたしまして、一方見返
資金
を私企業に
相当
出すとか、或いはその他の問題で見返
資金
に
相当
余裕をとらなければならんというような情勢もありまするので、必ずしも前に申上げたような方向が正しい、そう進むべきであ
つた
というふうなことは現在
考え
ておらない次第であります。
木村禧八郎
60
○
木村禧八郎
君 現在の話を聞いておるのでなくて、私先ほど
大蔵大臣
に、
最初
は
外為
のほうに見返りから出す
計画
ではなか
つた
かと
質問
したら、そんなことは全然
考え
ていなか
つた
、これは速記を見れば分ります。
大蔵大臣
はそういう答弁であ
つた
から、私は二回に亘
つて
主計局長から
最初
そういう話であ
つた
ということを聞いたのであります。それで私は非常にしつこく
外為
のことは私は二回に亘
つて
河野主計局長に聞いたわけです。そのとき、いやこれはもう見返りのほうから補填できるから大して心配ないというように至極く簡單に扱われたわけです。それで私はこれは大した問題でない。そんならいいと思
つて
いたのです。それが非常に重大化したから、それで又今度は
一般会計
から
外為
に百億入れるということが
予算
編成
過程
において一番大きな問題の焦点にな
つた
だけにくどく御
質問
をしておるのですが、それが見返
資金
の運用に大きく
影響
して、その見返
資金
の運用ということが更に発展して、援助
資金
がなくな
つた
ときと関連して見返
資金
の長期的
計画
ですか、そういう観点から成るべく見返
資金
をどんどんずらして行く。そういうことからの一環として問題にな
つて
来たと思われるので
質問
したわけです。ですから現在ではなくて、当時、これは速記を見ればわかると思いますが、そういう
計画
で一応あ
つた
わけじやないのですか。その後は変
つたの
でしようけれども、
最初
はそういう
計画
であ
つた
と思いますが、それと違いますか。
池田勇人
61
○
国務大臣
(
池田勇人
君)
大蔵大臣
としては先ほど申上げた
通り
、見返から
外為
のほうに持
つて
行くということは頭に
一つ
も置いたことはございません。
木村禧八郎
62
○
木村禧八郎
君
大蔵大臣
は全然そうでなか
つた
。それは併しおかしいですね。主計局長と全然連絡がなくや
つて
おるのか。この重大な
予算
作成の上に当
つて
、主計局長は全然浮いちや
つて
おるわけです。事務局としてはですね、非常におかしいと思います。そんな不徹底なことで我々に説明してよろしいのですか。それでは我々を愚弄しておるようなものじやないですか。
池田勇人
63
○
国務大臣
(
池田勇人
君) こういう重大な問題は
大蔵大臣
の責任でやります。
木村禧八郎
64
○
木村禧八郎
君 やりますけれども、
過程
においてそういうプランもあ
つたの
じやないですか。結果がそうな
つた
から改めておるのじやないか。そういうことの
過程
を説明して貰いたい。
池田勇人
65
○
国務大臣
(
池田勇人
君)
過程
は、主計局長が自分でそういうことを
考え
たかどうか知りませんが、私は初めからそういう
気持
を持
つた
ことはないのです。
木村禧八郎
66
○
木村禧八郎
君 それは省議を開いてそういうことは
検討
されるのじやないですか。そのときに主計局長からそういう
意見
が出たけれども、
大蔵大臣
は反対であ
つた
、こういう
意味
なんですか。
池田勇人
67
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 私はそういうようなことを省議で問題にしたことはございません。
木村禧八郎
68
○
木村禧八郎
君 それでは主計局長は我々に説明されるときに、それは主計局長個人だけの
考え
として説明されたのですか。
河野一之
69
○
政府
委員
(河野一之君) 別にその問題について
大臣
と御相談したことはないのでありますが、私はそういうこともあろうかというような立場で申上げたわけであります。
木村禧八郎
70
○
木村禧八郎
君 それではまあ今後主計局長から
意見
を聞くときにはそういうふうにして聞かないと、我々は
相当
やはり信頼を置いて、
予算
審議
の参考のために聞いておるのですから、そういう点は
相当
愼重に答えてもらわないと、まるで我々に対していいからかんにその場をしのげばいいという、こういうような形で答弁されたのでは困ると思います。それで今度一番国民も不満であるのは、我々も不満であるのは、恐らく
国会
でもそうだと思うけれども、ドツジさんと二カ月もあれだけ
折衝
をされて、その
結論
として
最後
において
外為
の問題が大きくな
つて
、
一般会計
から繰入れとな
つた
。その一番の中心は見返
資金
をどうするかということにな
つて
、これを明らかにできないということが私はおかしいのです。その
最後
に御
質問
しますが、この見返
資金
の運用の構想ですね。もう大体大きなラインはわか
つた
わけですから、一九五一年、一九五二年には一億乃至一億五千万ドル減るが、次はなくなると、こういう想定の下に今後見返
資金
の運用の
計画
ですね、これはどういうふうになるか、数字的に今
検討
しているでしようが、一体どういうふうになるのか。それがいわゆる
大蔵大臣
の
資本
の蓄積だ、
大蔵大臣
が財政演説で、
資本
蓄積を強調したことは、結局その本当の裏は、ドツジさんが
自立経済
の問題を引つ下げて来たのだが、それをはつきりと正面に出していない。援助
資金
がなくな
つた
ときに、見返りがなくなると困るから、今余り使わないで、公共事業のほうに廻すのも減るし、私企業のほうに廻すのも減
つて
来るわけです。非常に大きな変化がそこに来ているんです。この見返
資金
運用の問題をはつきりさせないでぼんやりさせてこの
国会
を通してしま
つた
わけです。本当は見返
資金
がどういうふうにな
つて
行くかということが一番大きな焦点でなくちやならなか
つた
と思うのですが、今度見返
資金
のあれはどういうふうになるのか。今数字があれば一番いいんですけれども、その方向です。その方向をこれはもうドツジさんと
話合
つて
、大体は
結論
が出ているはずなんですから、その点今後二十六年度
予算
を我々又これから
検討
し、
研究
する上に非常な参考になると思うのですからその点御答弁願いたいと思うのです。
池田勇人
71
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 二十六年の
予算
案を
審議
いたします場合におきまして、見返
資金
の運用等につきましても詳しく御説明できると思います。大体この前御
審議
願
つた
昭和
二十五年度の
計画
通り
でや
つて
行こうと思
つて
おります。なお預金部との
関係
におきまして、又
金融
事情その他の
状況
によりまして御
審議
願いましたところに変更があるのは、五百億円の債務償還は今のところ本年度内に行わずに繰越そうか、こういうところであるのであります。
木村禧八郎
72
○
木村禧八郎
君
一般会計
のほうで未償還の公債は、これはどうなんですか。
池田勇人
73
○
国務大臣
(
池田勇人
君) これは
只今
のところ二百五、六十億円債務償還に充つべき金額が残
つて
おります。御
承知
の
通り
当初は七百四、五十億円だ
つた
と思いますが、すでに二百億円ばかり債務償還いたしまして、今主として農地証券その他の分でございます。それから警察予備隊、海上保安庁のほうにポ政令で二百四十六億円出しました。残りが二百四十億と思いますが、これが今年度内に預金部の持
つて
いる国債の償還に充て、そしてその金を一般
産業
資金
、或いは地方債に廻わそう、こういう
考え
でおります。
木村禧八郎
74
○
木村禧八郎
君 ポ政令のは二百四十六億ですか。
池田勇人
75
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 警察予備隊のものは二百億円、海上保安庁
関係
が四十六億かと記憶しております。
木村禧八郎
76
○
木村禧八郎
君 それから見返りのほうの五百億を繰越ししたということは、その償還は
日本
銀行の持
つて
いる国債を償還するようになるので、これは繰越ししたのですか。
池田勇人
77
○
国務大臣
(
池田勇人
君) そういうことではございません。そればかりという
意味
じやございません。預金部でもまだ残
つて
おりますし、又市中銀行もまだ持
つて
おります。こういう
関係
で今暫く債務償還を持
つて
見よう、こういう
考え
方であります。
木村禧八郎
78
○
木村禧八郎
君 そうしますと、一応この五百億償還するという建前には変りなくて、一時時期をずらす、これが何かはかに公債償還という形でなく変るという可能性はないのですか。
池田勇人
79
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 本年度内におきまして債務償還はしないつもりで案を作りつつあるのであります。二十六年度にな
つた
らどうするかということにつきましては、まだ答える
段階
に達しておりません。
愛知揆一
80
○愛知揆一君
外為
の繰入れに関する
法律案
の質疑は、大体この
程度
で打切ることにしたらどうでしようか。
松永義雄
81
○松永義雄君 今のに関連して簡單に
一つ
聞きたいのですが……。
小串清一
82
○
委員長
(
小串清一
君) ああいう
意見
が出ておりますので、皆さんに御相談をと思
つて
お
つたの
ですが……。
木村禧八郎
83
○
木村禧八郎
君 重要な問題ですから、そう簡單に繰上げては……。
小串清一
84
○
委員長
(
小串清一
君) お諮りいたしますが、
只今
外為
の問題はこの
程度
で
質問
を終結したらどうかという御
発言
が出ておるのですが、議事進行に関することですから、皆さんの御
意見
を伺いたいと思います。
木村禧八郎
85
○
木村禧八郎
君 まだ
質問
は終らないのです。そう余り……、
小串清一
86
○
委員長
(
小串清一
君) ただ皆さんの御意向をお聞きすることは、私としては……、まだやりたいとおつしやれば……。皆さんの御
意見
が出ないようですから、どうぞおやりにな
つて
下さい。
木村禧八郎
87
○
木村禧八郎
君 その見返り、或いは預金部
資金
、そういうものの運用
計画
ですね。これは先程作業をしておるという
お話
でしたが、これは安本を中心でやるわけですか。その作業は……。
池田勇人
88
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 見返
資金
のほうにつきましては安本が主でございますが、預金部
資金
と非常に繋がりを持
つて
おりますので、而もドツジ氏と私が
政府
を代表して話をいたしましたので、一応
大蔵省
で案をこしらえまして、そうして閣議にかけます前に安本長官と相談いたしまして、それからきめる、こういうふうな
段階
にいたしたいと思
つて
おります。
木村禧八郎
89
○
木村禧八郎
君 そういう
計画
はこの二十六年度
予算
を
審議
するときには、大体
結論
が出るわけですか。
池田勇人
90
○
国務大臣
(
池田勇人
君) それは当然そのときには
結論
を出さなければいけません。今までにもまして預金部或いは見返りが
一般会計
と
関係
を持
つて
おるのが多くな
つて
来ると思います。
木村禧八郎
91
○
木村禧八郎
君 それからお伺いしたいのは、
金融
債券の引受けは、大体予定
通り
に行くわけですか。
池田勇人
92
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 予定
通り
という言葉が何でございますが、
只今
検討
いたしておるのでありますが、私は大体預金部の
金融
債今年度二百億円、来年度二百億円くらいの
計画
を持
つて
おりますが、何分にも
国会
開会中はそういう事務が殆んど見られない。こういう
状況
でありまして、今日も一時頃まで役所におりましたが、その預金部の今年度の二百億円
金融
債引受けの
計画
の会議をしようと思
つて
いたのですが、こつちに来る
関係
でそれを又延ばしたのですが、会議をや
つた
ら少しは
お話
できるかと思うのであります。本当に
大蔵大臣
としてはゆつくり事務を見る暇がないような
状況
でありますが、成るべく早い
機会
に
結論
を出したいと思
つて
おります。
木村禧八郎
93
○
木村禧八郎
君 私はどうしてこういう
質問
をするかというと、この間も
大蔵大臣
に一応
質問
したのですが、ドツジさんはプランを作りに来たのだ、大体
大蔵大臣
とドツジさんといろいろの
話合
というのは
新聞
などに出ておりますけれども、大体その
通り
行くか、行かないかはわからない。わからないというと語弊がありますけれども……。ですから
新聞
なんか見ると
金融
債の問題はスムースに行くのかと思うと、行かないようにな
つて
見えたり、
新聞
のことですからその真偽はわかりませんけれども、非常に難航する。そういう
意味
で何だか我々としては頼りない。そこでその予定
通り
行くのかどうかということを聞いておるのですが、そうすると今の二百億
金融
債の金の問題を
検討
しているのですけれども、これもわからない。そういうことになると何だか我々非常にその点がはつきり掴めないのですが、大体こういうようなことは、二十六年度
予算
を
審議
する場合には大体みんな目鼻がついて来る、こういうふうに了解してよろしいですか。
池田勇人
94
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 大体目鼻をつけたいと思います。これはこの二百億の
金融
債を預金部から出すということにつきましても、今百億円の預託をや
つて
おりますが、これをいつ引上げるかということと関連して、それから又百億円の中でも
つて
金融
機関中無盡とか信用協同組合の方も又別に
考え
なければなりません。それから今二百億出すとい
つて
もさあ興銀がどれだけ引受けて農林中金、商工中金がどれだけ引受けるか、こういう問題があります。興銀なんかは今のところ
相当
出しておるので、増資をしなければならんのではないかという問題もあるので、私は
只今
のところ見返
資金
から今年度内に優先株出資は
計画
していなか
つたの
でありますが、二百億のあれを出そうということになりますと、これは優先株の出資もこれは又やらなければいかんのでありますが、これは興銀のほうへうんと引受けさそうと思いますが、なかなか限度が、三十六億か四十億くらいしか残
つて
いないと思いますので、今度それじや商工中金に余力があるから、
金融
債を引受けさしたらどうか、商工中金のほうは、やはりいつも十億も十五億も金を貸出すだけの規模ができておりません。こういうわけで
計画
は二百億立
つて
おりますが、これが今年度内までにどのくらいの
程度
まで行くか、今の
状態
で全部引受けさせるのに、どういうふうなほかの措置をとらなければならないか。これはいろいろな問題があります。従いましてどうなるかわからん、こういうふうにあなたは変なほうばかりおとりになりますが、二百億やるには、どういうふうにしてや
つた
ら一番うまく使えるかということを
研究
しなければならん。御
承知
の
通り
に
国会
が始まりまして、殆どそういうようなところに
大蔵大臣
として時間が十分ない。ではつきりお答えするためには、
相当
な時間をもら
つて
、案を練
つて
来ないといかないのでございます。
方針
だけは
お話
し申した
通り
でございます。何にもわからんじやないかというほど、我々無責任な仕事はいたしていないのであります。
木村禧八郎
95
○
木村禧八郎
君 それは地方債の問題と関連しておるのです。例えば
金融
債二百億引受一けるとしましても、いよいよ実際にそれだけ引受けられないとすれば、実際問題として地方債の方の枠を廻すということが出て来ますし、そういうような
金融
債を引受けるというので、地方債はもう少し拡げてもいいのに、
金融
債のほうが押込んで来たので、地方債の枠が拡がらない。こういうようなことにも非常な
関係
をして来ると思うので、はつきりしない、という言葉は、我々としてはなんですか、地方債の枠の問題なんかを
考え
て、実際問題として困るわけなんですよ。そういう
意味
で伺
つて
おるのです。
池田勇人
96
○
国務大臣
(
池田勇人
君) あなたの議論は、地方債のほうの枠を殖やすためには、
金融
債のほうの二百億を少くして、地方債へや
つた
らどうか。こういうふうなお
考え
のようですが、これはとんでもないことです。預金部は金が足りないので地方債が引受けられないというのじやない。これは地方の財政
状況
からい
つて
、そういう地方債をどんどん出すことがよくないという
考え
方です。この問題は
最後
まで
折衝
いたしまして、実は悪い言葉でいえば、喧嘩別れ……、結局ドツジ氏が帰るときにメモランダムを送
つて
来た。こういうふうな
状態
であります。つまり預金部の金、これだけで
金融
債二百億を引受けるが、あとは融資する金がないというような場合は、
金融
債はこちらへ廻すということがあるが、預金部には金はまだある。あるが、それは今の
状況
からい
つて
地方債へやつちやいかん。こうい
つて
覚え書きが来ておるのです。そこで私はこの前ほかの
機会
で申上げたと思いますが、一般
金融
機関が地方公共団体に融資しております。これは枠がないのであります。そこで私は今まで私のところで
計画
いたしておりました公共団体の一般
金融
機関から借りておるのは、これは高い利子でございますが、一割以上の分もありますから、預金部で六分五厘で肩代りしよう、こういう
計画
を立
つて
、すでに二十億は肩代りいたしております。十二月の二十億の分、これは待たして、そして預金部から肩代りするので、その金額は地方団体へ貸してや
つて
くれということであれば、三百七十億が三百九十億になり、なお別の方面で
金融
を、地方公共団体が一般
金融
機関から借りるような
方法
を何とか
考え
てこの年を越さなければいかない。こういうふうな
気持
でおりまして、そういう
計画
を、私の所で地方債も、平衡交付金も、何も
考え
ないというお叱りを受けますが、私は自分の力の及ぶ限りにおいては、地方公共団体の財政の切り盛りに
努力
をしておるということを御
承知
置き願いたいと思います。
木村禧八郎
97
○
木村禧八郎
君
只今
の預金部
資金
がなくて地方債を引受けないのではないということは、
委員
会で聞きまして明らかにされましたので我々
承知
しております。
金融
債のほうは、二百億引受けるとい
つて
も、引受けられない。余裕ができたときに、余裕というよりも、引受けようと思
つて
も引受けられない。そういうときの
資金
をどうするかということに問題が残ると思います。それで地方債の枠をこのくらいにきめるのはいいか悪いかは、
相当
やはり議論があるところだと思います。
大蔵省
のほうはこのくらいでいいと言うと、
相当
議論があると思います。 もう
一つ
お伺いしたいのは、オーバー・ローンの問題でありますが、
金融
債引受によ
つて
、そういう
金融
債を発行できる。ところがオーバー・ローンの問題は、それをいわゆる解決できるかも知れませんが、特に市中の銀行等は、
金融
債は発行できない
状態
にあるとすると、オーバー・ローンの問題はどういうふうにな
つて
行くのか。その点はドツジさんとの
折衝
で問題にな
つたの
か、ならないのか。結局オーバー・ローンの問題については、今後
大蔵大臣
としてはどういう対策をお立てにな
つて
行くか。この点をお伺いいたします。
池田勇人
98
○
国務大臣
(
池田勇人
君) これは財政
資金
の
関係
がありますので、そのオーバー・ローンのこと等も
計画
を立
つて
おるのであります。オーバー・ローンというのはどの
程度
のオーバー・ローンか、こういう問題になるのであります。
日本
銀行の貸出が一時千六百億を超えた場合がありましたが、昨日、今日は千二百億
程度
にな
つて
おります。昨年の
状態
も千億円くらいだ
つた
と思いますので、今貸出がそう多いということでもないと思います。片一方市中銀行でも、オーバー・ローンということにすると、預金に対して
日本
銀行の貸出が
相当
行つて
おりますので、オーバー・ローンの銀行もありましよう。併しこういうものを仔細にや
つて
見るというと、オーバー・ローンというのは、貸出先が社債を発行するとか、いろいろな調整をや
つて
行
つた
り、そして又市中銀行も長期の貸出をする。或いは長期の市中銀行の貸出を他のほうべ振り替わるとか、いろいろな
方法
が出てくると思います。今度は見返
資金
の使い方についても、そういう点を考慮してあるので徐々に正常な姿にな
つて
来るのではないかと私は思います。いずれにいたしましても、このオーバー・ローンの問題を解決するためには、やはり
資本
の蓄積が必要でございます。金利の引上等いろいろな
方法
があると思いますが、そのうちにだんだんこういう問題も解決して行きたいと
考え
ております。
木村禧八郎
99
○
木村禧八郎
君
最後
に
一つ
……、余り時間をとるのも恐縮ですから、
最後
に
一つ
お伺いしますが、オーバー・ローンの問題は、ドツジ氏あたりから非常にやかましく言われたということ等は
新聞
に出ておりまして、国内でも随分オーバー・ローン、オーバー・ローンと言
つて
問題にな
つた
ようですが、この問題はドツジ氏と
大蔵大臣
との会談の
折衝
というのですか、それにおいては大きなウエイトは置かれなか
つたの
ですか。これまで言われたようなドツジさんは、それに対して
相当
強くオーバー・ローン解決の問題について何か要望されたとか、こういう手を打てとかいう点については問題にならなか
つたの
ですか。
池田勇人
100
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 会談の
内容
は避けたいと思いまするが、一般の人が
考え
ているよりも、余程ドツジ氏は
日本
の経済の実態を掴んでおられる。ワシントンへ行きましたときに、陸軍省、国務省の人がオーバー・ローンの問題をとやかく言
つて
おられましたが、もうドツジ氏の頭には、話題が古い、これを議論するよりも、これを直すのにどういうふうにしたらいいかということを
考え
られてお
つた
ようでございます。従いましてオーバー・ローンの問題は余り話題には上りませんでした。
松永義雄
101
○松永義雄君 今
木村
さんの御
質問
の中にもあ
つたの
ですが、今日の
新聞
にも定期預金の金利引上の問題について問題があるようですが、定期預金の利息の引上に関する時期ですね。或いはこれに対する反対の
意見
ですね。これに対する反対の
意見
というのはどんなものでしようか。
池田勇人
102
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 金利の問題は、私は貯蓄増強の点からい
つて
、成るべく上げたほうがいいだろうということで勧奨いたしておりまするが、
大蔵省
は面接に
関係
ございません。銀行が
日本
銀行の政策
委員
会等と
話合
つて
きめて、そうして
大蔵大臣
の許可を受ける、こういうことに相成
つて
おると思います。その間の、例えば地方銀行が上げることに賛成、中央の大銀行は余り賛成していないということは、仄かに聞いておりまするが、実際どこがどうだということは聞いておりません。ただいつから上げるかという問題は、一日も早くという説と、来年の一月一日からという説とあるようです。まあこれは
日本
銀行その他の
金融
機関がとにかく上げるということについて承認してくれれば、余り誰が反対、誰が賛成ということは、私は強いて咎めない。こういう態度でおります。
松永義雄
103
○松永義雄君
大蔵大臣
は何も知らないようなことをおつしや
つて
おるようですけれども、重大なことを知らないでよいとも
考え
られないのですが、どういうわけで反対しておるのですか。普通銀行が。
池田勇人
104
○
国務大臣
(
池田勇人
君) そういうようなことを言
つて
おるというだけで、
理由
なんか私は聞いておりません。
松永義雄
105
○松永義雄君
理由
は分らないのですか。
池田勇人
106
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 聞いておりません。
松永義雄
107
○松永義雄君 最近の市中銀行に対する預金の
増加
率、預金部に対する
増加
率はどんなものですか。
池田勇人
108
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 十一月は預金部に対する
増加
率は少し落ちてお
つた
と聞いております。銀行のほうも余りよくないと思いますが、十二月にな
つて
貯蓄増強の運動を起したので、少しぐらい盛り返しておると思います。尚十二月は預金の
相当
殖える月であるのであります。私は
政府
の支拂いその他が順調に行けば、本月は
相当
殖えるのではないかと思
つて
おります。
松永義雄
109
○松永義雄君
大蔵省
の銀行に対する監督権というものはひところよりは強くないかも知れませんが、国民の大部分は郵便局のほうを安心して貯金をして行くようですけれども、銀行に対する不信の念というものは強くな
つて
来ておるという気運は
考え
られないのですか。銀行のやり口ということを
考え
られないのですか。
池田勇人
110
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 銀行に対して国民の不信があるとは
考え
ておりません。
大蔵省
は銀行に対しましては
相当
の監督権は持
つて
おります。金利の問題につきましては、私どもの方で幾らにしろということは、命令はできないと、こういうことでございます。
愛知揆一
111
○愛知揆一君 先ほど動議を出しましたように、
外為
の
繰入金
の法案については、これを以て質疑打切りの動議を
提出
いたします。 〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
小串清一
112
○
委員長
(
小串清一
君) 如何でございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
小串清一
113
○
委員長
(
小串清一
君) では御異議はないものと認めまして、質疑はこれにて打切ります。お諮りいたしますが、この案並びに
特別職
の
給與
に関する
法律
と二つでありますが、この案も
委員
諸君がなお党に帰
つて
御協議をする必要もあると思いますから、今日はこの
程度
にとどめたいと思いますが、如何でございますか。御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
小串清一
114
○
委員長
(
小串清一
君) ではこの
程度
にとどめます。それでは本日はこの
程度
で散会いたします。 午後三時十五分散会 出席者は左の
通り
。
委員長
小串
清一
君
理事
大矢半次郎
君 佐多
忠隆
君
委員
愛知 揆一君 岡崎 真一君 黒田 英雄君
九鬼紋十郎
君
清澤
俊英君 松永 義雄君
小宮山常吉
君 杉山 昌作君
高橋龍太郎
君
油井賢太郎
君 森 八三一君
木村禧八郎
君
委員外議員
予算
委員長
波多野 鼎君 一松 定吉君
国務大臣
大 蔵 大 臣 池田 勇人君
政府
委員
大蔵政務次官 西川甚五郎君
大蔵省
主計局長 河野 一之君
大蔵大臣
官房長 森永貞一郎君