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政府委員(
瀧本忠男君)
郵政、
電通の
特別俸給表の問題につきましては、過日やはり同様の問題で
参議院の
郵政並びに
電通委員会に呼出しを受けまして同様な
趣旨の
質問を受けたのであります。まだ
人事院といたしましては、
給與局におきまして
作業をいたしておるという
段階でございまして、
人事院としての
正式決定をいたしておりません。従いまして、
はつきりしたことは現在のところ申上げかねる
段階であります。併しながら
給與局におきましては、やはり
給與行政を合理化するという建前から、今
千葉さんの
お話になりましたことは誠に御尤もな点でございまするので、もとよりそのように考えておるのであります。で、むしろこの問題は
郵政並びに
電通の
人事当局と密接な連繋をいたしまして、
共同作業のごとき形態をもちまして
研究を進めておると申上げたほうが適当かと思います。なお
郵政並びに
電通の
現業の
職員組合のほうからもいろいろ我々話を聞いておるのであります。
事務当局のほう並びに
組合のほうからもいろいろ
お話を承わ
つて参つております。
お話を承わるだけでなしに、
人事院としてもこの問題については当然
作業を進めておるのでありまして、直ちに
特別俸給表を
設定するのがいいかどうかという点につきましては、まだまだ問題があると思うのであります。
趣旨には全く反対の
気持はないのであります。問題があると申しまするのは、現在の
一般官庁におきまして事務職に従事されておりまする
職員の中で、
電通或いは
郵政と同じような学歴を持
つて入
つて来られてまあ大体同様の職務に従事されておる、同様のと言いましてもいろいろ意味がございましようが、頭打ちというような、ずつと将来に向
つて昇進の
機会が少いような人もおるわけであります。こういう人とのバランスをとるということも相当考えなければならん問題じやないか。若しそういうことであれば、
特別俸給表というものを考えなくても、むしろ現在の
一般俸給表をもう少し形を変えることによりまして、そういうことは救い得るのではないかというような点について
研究をしておるのであります。併しながら又一方
国鉄が
公共企業体に
なつておりますが、
電通或いは
郵政というようなものがこれは
事業官庁でありまするが、同様の
性格があるのでございまするから、そういう面からむしろ考えたほうがいいのではないかという考え方も勿論あるわけであります。いずれにいたしましても、この
郵政、
電通の
職員一般、
現業における
職員が直接
責任を持
つておられるというようなこと、又
勤務の
態様が
一般官庁の
非現業の
職員と非常に趣を異にしておるというような点から、これはやはりそれに適したようなこの
勤務態様を考え、なお且つ
俸給表を考える必要があるということは勿論申上げるまでもないのであります。現在はそのことにつきまして
作業を進めておる。我々はこの問題は
給與準則を作ります際には当然解決される問題であるというふうに思
つております。併しながら
給與準則ということになりますというと、やはり又どうしましてもいろいろ問題がありまして、それの
実施に移されます問題というのは、ここ一月や二月の問題ではございませんので、そのときには勿論考えるわけでございまするけれ
ども、その以前におきましても
給與ベース勧告というような
機会がありまするならば、そういう
機会にでき得るだけこういう問題を考えて行く。併し何もこれは
郵政、
電通に限つたことではないのであります。例えば
教育職員等につきましても、やはり現在は
一般俸給表が適用されておりますが、相当不都合があるのではないかというようなことも考えておるのでございまして、併せて考えて行くということで現在
準備を進めております。