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1951-02-05 第10回国会 参議院 人事委員会 第6号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年二月五日(月曜日)    午前十一時二十二分開会   —————————————   本日の会議に付した事件 ○議員派遣要求の件 ○国家公務員給與問題に関する調査  の件  (給與問題の件) ○請願及び陳情取扱に関する件   —————————————
  2. 加藤武徳

    理事加藤武徳君) それでは只今から会議を開きます。前回のこの委員会あと懇談会で、この委員会から議員を派遣する日程なり、或いは派遣議員につきまして協議をしたのでありまするが、大体の案ができておりまするので、専門員のほうから御説明一つ聞いて頂きたいと思います。
  3. 川島孝彦

    専門員川島孝彦君) いろいろ御出張の可能の委員のかたがた、或いは御希望等を参酌しまして、又議運のほうの今までの方針等も参酌いたしまして、この前は方面がかなり沢山あるような御希望がございましたが、方面は二にいたしまして、第一班と第二班、第一班は北九州中国地方予定地といたしましては、福岡地区、佐世保、呉、主としてこの朝鮮動乱のために経済上の変化の多い地方を目標にいたしました。それから第二班は東北、北信越地方でありまして、予定地は富山、石川、宮城の方面にいたしました。期間は北九州中国地方の第一班が八日間、第二班が七日間、派遣議員かたは第一班が木下委員重盛委員でございまして、第二班が千葉委員森田委員、大体そういうふうな予定を立てました。
  4. 千葉信

    千葉信君 この問題は一応委員会にもかけられて審議されましたし、なおその後各党の諸君がお集まりになつて、懇談の席上でも、今専門員から報告がありました形については、皆これは了解済みのことでございますから、これは一つ、この出張の件について格別御審議がなければ、そういうふうに一応委員会としては決定して、それに対する爾後の事務処理或いは議院運営委員会にこの問題をお考え願うということについては、委員長のほうから然るべくお手配願うことにして、御異議なければ賛成願いたいと思いますが、如何でございましようか。
  5. 加藤武徳

    理事加藤武徳君) 只今千葉委員発言に御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 加藤武徳

    理事加藤武徳君) ではさように決しまして、委員長のほうで、只今出張につきましては、関係常任委員会とも連絡をして、そうしてこの委員会の決定が貫き得るよう措置をしたいと、こういうふうに思います。   —————————————
  7. 加藤武徳

    理事加藤武徳君) 只今大蔵省からは磯田給與課長出席されておりますから、御質問のあるかたは……。
  8. 千葉信

    千葉信君 大蔵省当局に御質問申上げたいと思います。休会前の国会におきまして、閉鎖機関処理委員会或いは持株会社整理委員会職員等の待遇に関する問題が日程に上りましたけれども、この問題についてのその後の経過なり、処理状況等について、大蔵省当局なり一応御説明を承わりたいと思います。
  9. 磯田好祐

    政府委員磯田好祐君) 只今千葉委員から御質問になりました政府関係機関給與改訂の問題につきまして、この前の休会前の国会におきまして、この四機関給與も、一般公務員給與改訂に際して、これを改訂すべきではないかという御意見があつたのでございます。その当時におきまして政府当局におきまするいわゆる現員現給の調べによりますると、政府関係機関給與一般公務員給與に比べて高い、割高である。従つて一般公務員給與と同じような形において、これを改訂することは考えていない。まあ併しこの給與の問題は全体の権衡の問題を考慮して考えなければいけない問題でありますので、なおこの問題については十分研究をいたして見ますという御答弁を申上げたように記憶しております。その後この四機関の問題につきましては、政府部内におきまして、いろいろ検討いたしました結果、いわゆる政府関係機関といたしまして、復興金融金庫閉鎖機関処理委員会持株会社整理委員会証券処理調整協議会という四機関があるのでございますが、この給與につきましては、この前の国会にも答弁いたしました通り一般公務員に比べまして極めて給與水準が高い。併し一般公務員給與改訂に際しまして、何らの措置をとらないということは、いささか問題もあるという点も考えまして、その昇給資金におきまして、一般公務員と比べて或る程度有利にこれを見込むようにしたらどうか、こういう考え方を考慮いたしました。これを具体的に、例えば閉鎖機関処理委員会の場合について申述べまするならば、閉鎖機関処理委員会につきましては、来年度におきましては相当の人員整理も行われる、そういう事情も勘案して、これを処理すべきではないかということを考えましても、当初政府として考えておりました以上に、この昇給財源を見込むということにいたしてあります。昇給財源の見込み方といたしましては、各四機関給與規定によりまする年間昇給財源というものを大体一年間分フルに見込み、更に閉鎖処理委員会等の場合におきましては、今後人員整理が或る程度行われるということをも見込みまして、一般公務員よりは有利なる昇給財源を見込む、それによりまして来年度の給與單価をきめる、さようなことに決定いたしたわけでございます。それによりまして、政府関係機関の問題も現在の段階におきまして、すでに話が解決いたしたように私どもとしては聞いておるわけでございます。
  10. 加藤武徳

    理事加藤武徳君) 只今菅野長官が御出席になりましたから……。
  11. 千葉信

    千葉信君 只今の御説明で一応了承いたしましたけれども、なお具体的にお話になりました昇給規定によるところの昇給、或いは又当然整理されるという形に進んでおるようですが、そういう整理をすることによつて生じた余剰人件費というようなものを全部注ぎ込むのか、それとも或る程度その点には含みがあるのか、それからそういう形において昇給させるということになりますと、一体具体的にはどの程度これらの職員諸君平均して昇給する金額になるのか、その点おわかりになつておりましたならば、併せて御答弁願いたいと思います。
  12. 磯田好祐

    政府委員磯田好祐君) 只今千葉委員から御質問のありました具体的に各機関におきまして幾ら昇給財源を見込んでおるかという問題でございますが、只今手許資料を持ち合せておりませんのでございますが、大体昇給規定によりますると、各機関とも一年に一回昇給するという形になつておりまして、而もその昇給の率は、その給與の本俸に対しまして五%程度昇給をするという形になつております。従いまして、具体的な数字といたしましては、例えば一万五千円の仮に給與平均水準なつておるといたしまするならば、これに対しまして、五%の昇給財源を見込むということになるようなわけであります。計算方法といたしましては、その結果として例えば一万五千円の場合におきましては、五%の七百五十円というようなことになるわけであります。
  13. 千葉信

    千葉信君 その具体的な数字としての七百五十円というのは、整理をされることによつて生じた余剰人件費も含んで、そういう数字になるということでございますか。
  14. 磯田好祐

    政府委員磯田好祐君) 只今申上げました五%と申しますのは、その昇給規定を機械的に適用いたしました場合でございまして、そのほかに整理をされる場合の、何と申しますか、平均の賃金の上昇率というものも或る程度別に見込むという形にいたしてあります。
  15. 千葉信

    千葉信君 重ねてお尋ねいたしますが、その整理をされたことによつて生じて来る人件費による昇給の具体的な数字が或る程度おわかりになれば、御答弁願いたいと思うのですが、その点は如何なんでしようか。
  16. 磯田好祐

    政府委員磯田好祐君) 整理をされた結果によるところの給與余剰財源というお話でございますが、来年度の予算におきまして、たしか私の記憶によりますると、閉鎖機関処理委員会の場合におきましては、千三百人ぐらいの現在定員に対しまして、たしか五百人程度整理が行われるように聞いておるのであります。その結果といたしまして、幾ら余剰財源が出るかという問題でございますが、私ども計算では一応年間平均人員を、例えば八百名なら八百名ときまつたもので計算するわけでございます。従いまして余剰財源がその中において幾ら出るかというよう計算はいたしておりませんので、只今そういう資料手許に持ち合せておりません。さよう御了承願いたいと思います。
  17. 千葉信

    千葉信君 最後に一つお尋ねしたいことは、これは正式な発表でもございませんし、又ここでこの問題に触れることはどうかと思われるような問題なんですが、私の聞きましたところによりますと、いろいろ争議中で、而もなかなか団体交渉解決もむずかしいというような形に対して、一つ解決方法として、各機関におけるところの役員諸君昇給を抑えて、その分を一般従業員諸君昇給の原資に当てるというよう方法について、一応の解決策が提示されたということを承わりましたが、そういう事実はございましたか。
  18. 磯田好祐

    政府委員磯田好祐君) 只今千葉委員からお話のありましたような、役員給與を抑えまして、それによりまして、その余剰財源を以て組合員ベース改訂財源に当てる、そういう意味での解決案を出したことはございません。私どもとして考えましたのは、御承知ように今度の給與改訂におきまして、一応建前といたしまして、この政府関係の四機関におきましては、給與改訂が行われないという形になつておるわけであります。従いましてその間におきまして、ひとり役員給與を引上げることはどうであろうか。そういう関係から、少くともこの政府関係機関における現在の給與問題が話の付くまでの段階においては、役員給與改訂することは待つてもらいたい。そういうことは申上げてあつたわけであります。それはこの政府関係機関給與は、それぞれ今まで沿革的に、例えば国務大臣とか、他の特別職との権衡を図つてきめられておるわけで、これは本来ならば自働的に改訂せらるべきものと思うのであります。併しながら、他の一般職員改訂が行われないのに役員の分だけを改訂するのは果して如何であろうか、そういう観点から少くとも話の付くまで待つてもらいたい。さよう意味でこれを抑えておるわけであります。併しもともと現在の段階におきましても、この政府関係機関役員給與は、或るところにおきましては、職員給與よりも相当低いところもある。従いまして、そういう関係から申しまして、これを改訂するということは、事情が許すに至つたならば、これは極めて早い機会において改訂すべきだ、さように考えておるわけでありまして、先般閉鎖機関並びに各四機関とも給與に関する話合いが付いたというふうに聞いたものでございますから、この四機関給與につきましても、他の特別職給與と同じよう改訂するというようなことにいたした次第でございます。
  19. 千葉信

    千葉信君 大体了承いたしましたが、ただこの問題について両者の話合いが付いたというようお話でございましたが、私の知つている限りではまだ付いておらないというふうに今日も確認いたしましたので、この問題についての質問は又あとで適当な機会にやることにいたしまして、希望としては政府当局としても十分この問題に善処されるよう要望いたしまして、大蔵当局に対する質問をこれで打切ります。  次に菅野長官がお見えのようでございますから、お尋ねいたしたいと思います。この問題も又昨年十二月における給與改訂当時に十分審議されたところでございますが、御承知通り十二月の給與改訂の場合に行われました調整号俸切下の問題に関連いたしまして、正式ではございませんでしたけれども、各会合の席上において、特に非公式の人事委員会の打合会等の席上、或いは又岡崎官房長官当該従業員諸君との会合等におきましても、いろいろ論議された癩、結核療養所職員諸君調整号俸切下の問題に対する何らかの救済措置を講じて欲しいというこの問題についてのお尋ねをしたいと思うのでございますが、実は当時官房長官厚生省職員諸君との団体交渉の席上に私は参加いたしまして、岡崎官房長官からこの問題については十分善処するというような御返事もございましたし、それから又委員会非公式会合の席上、或いは打合会席上等においても、この問題についてはできるだけ善処するという、そういう御答弁もございましたし、それから又正式な委員会の席上におきましては、十二月十五日の委員会つたと思いますが、その委員会の席上において、特に郵政省或いは電気通信省等職員に対する調整号俸切下の問題に対して、〇・五号俸程度の何らかの救済措置を講ずるということについて、これは明確に速記録にも残つておりますが、それと同時に私から岡崎官房長官並びに池田大蔵大臣に対して爾余の調整号俸切下を受ける諸君に対しても、十分何らかの対策を講じて欲しいということについて御質問申しあげたときにも、大蔵大臣からも或いは官房長官からも、予算上のいろいろな権限内ににおける操作等を行なつて、できるだけこの問題については善処をしよう。こういう御答弁はつきりとあつたのでございますが、その後具体的に触れなかつたからという、そういう立場から、人事院当局といたしましても、癩、結核療養所職員等に対する何らかの措置を講じたいということを考えておりながら、この問題についてまだ明確な手を打つことができない、こういう形で審議しておるようでございますが、御承知通りに、今度の調整号俸切下を受けました諸君の中で、特にこれらの療養所における職員諸君は、その仕事性質から言いましても、或いは又公務員諸君の中での給與考え方の一律にとられておるという立場から、これらの諸君確保ということが非常にむずかしいという状況さえも起つて来ておる。という意味は、一般に現在の公務員諸君の中で、こういう仕事に、こういう危険な仕事に携わつていて、而もその仕事の内容が複雑でありながら、一般民間企業に比べて非常に低い水準になる。特にお医者さんその他の場合には民間とり開きが多いというために、どしどし民間に転出して行くという傾向が強いために、癩療養所におきましても、結核療養所におきましても、職員確保ということが困難な情勢さえ現実にその問題として出て来ておりますので、この際政府として、これらの諸君に対してどういう方法を現在お考えになつておられるか。その点について副長官から御答弁を先ず承わりたいと思います。
  20. 菅野義丸

    政府委員菅野義丸君) 只今千葉委員からのお話の点につきましては、詳細の経過のお話がございましたので省略いたしますが、十二月の御審議のときにいろいろ問題になりました点を要約いたしますと、調整号俸につきましては、電通郵政職員或いは大蔵省の現業というようなところにつきましては、職名として全部法律の面におきましては、あたかも調整号俸がなくなつたではないかと思われるような切替の表になつておるので、これに対しましては〇・五号俸に相当する額の調整的な給與は依然として付けることを十分考慮いたします。こういうことははつきり申上げました。その他の今申上げました電通郵政その他の職員も含めて全部職員に対しまして、今回の給與法の改正によりまして、調整号俸の減少をされた職員全般に対しましては、予算の許す限り昇給その他で以て特に考慮をいたしまして、その不利益を多少でも補うようにいたしたいというのが、大蔵大臣並びに官房長官の御答弁であつたように記憶しております。従いまして、今お尋ね癩療養所或いは結核病棟勤務職員に対して、特に電通郵政職員に対すると同様に、具体的にどうするという特別な措置については、政府としてお答えしたとは思つておらないのでありますが、ただこの問題につきましては、先般の法律案の御審議のときにもたびたび申上げました通り調整号俸の今回の減額につきまして、勤務時間或いは仕事難易等変化によりまして、一般調整号俸を受けておる職員に対しましては、おおむねその半分にしたのでございますが、今申しました癩療養所とか、結核病棟に勤めておる職員に対しましては、三分の二を残して、三分の一を削つたというふうなことを考えておるのであります。これは勤務時間の差は成るほど一般職員との間に起つておりますけれども仕事性質が全然変らない以上は特別に考慮する必要があるというので、三分の二残したような次第であります。而も最下級の級の人たちに対しましては、全然今までと変らない調整号俸を残すようにいたしたものもございます。そういうふうにして、特に今申しました二つ職種に対しましては、考慮いたしておるのでございますが、今千葉委員からお話がございましたことは、今回の一般職給與に関する法律の切換えの問題ではなく、現在の実情からいたしまして、結核病棟とか、或いは癩療養所とかに勤めておる職員が、ほかの一般職職員に比べまして、特に非常に人を得がたいとか、或いは給與の均衡を失するかというよう事情を新らしく認識して、そうして調整号俸なり、或いは他の何らかの形の給與をそこに考えまして、権衡を図らなければならんという考え方に出た一つ方法をとるべきではないかということではないかと、私のほうでは承知しております。その点につきましては、この二つ職種とは限りませんが、政府全般といたしまして、人事院が常にこの各種の職務の実態を調査検討されまして、予算の許す限りにおきまして、他の職員との間の権衡給與権衡合理化を図る意味において、常にそういう特別の船脚について考慮されるということは全面的に賛成でありまして、今千葉委員の仰せになりました癩療養所とか、或いは結核病棟勤務する職員のごときは、その最も顯著なる例であると、かように考えておる次第であります。
  21. 千葉信

    千葉信君 了承いたしました。それでは次に本日の議題になつております請願陳情、主としてこれは地域給関係請願が相当多数出ておるのでございますが、聞くところによりますと、現在まだ参議院の事務当局に提出されておりまする請願陳情で未処理の分が相当あるようでございます。従いまして、本日これらの請願審議するといたしましても、又更にこのあとに続々と提出されておりまして、当然本委員会に付託されるべき請願陳情の件を考えますと、問題が非常に切迫しておりますだけに、できるだけ現在提出されておる、本委員会に付託になつておりませんけれども、提出せられておる請願陳情その他を一括して審議するということのほうがより合理的でもあり、又公平でもあるというように考えられますので、本日の委員会では、これらの請願を更に次の人事委員会において併せて審議するという方法を私は動議として提出いたしますが、如何でございましようか。(「賛成」と呼ぶ者あり)
  22. 加藤武徳

    理事加藤武徳君) 只今千原委員から請願及び陳情書取扱方法につきましての動議がございましたが、この動議に御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  23. 加藤武徳

    理事加藤武徳君) それではさように取計らいます。他に何か御発言はございませんか……。それでは本日はこれで会議を閉じてよろしうございましようか。御職議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  24. 加藤武徳

    理事加藤武徳君) 御異議ないと認めます。それでは本日はこれを以て散会いたします。    午前十一時五十六分散会  出席者は左の通り。    理事            加藤 武徳君            千葉  信君    委員            西川甚五郎君            重盛 壽治君            小野  哲君            大隈 信幸君            紅露 みつ君   政府委員    内閣官房長官 菅野 義丸君    大蔵省主計局給    與課長     磯田 好祐君   事務局側    常任委員会專門    員       川島 孝彦