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1951-03-05 第10回国会 参議院 決算委員会 第10号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年三月五日(月曜日)    午後一時五十一分開会   ―――――――――――――   委員の異動 二月二十三日委員深川タマヱ君辞任に つき、その補欠として岩木哲夫君を議 長において指名した。   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件昭和二十三年度一般会計歳入歳出決  算(内閣提出) ○昭和二十三年度特別会計歳入歳出決  算(内閣提出)   ―――――――――――――
  2. 溝口三郎

    理事溝口三郎君) 只今から決算委員会を開会いたします。本日は逓信省建設省大蔵省及び農林省関係の残りの分を御審議をお願いいたしますが、只今郵政大臣が御出席なつておられますから、最初逓信省関係批難事項のうち、郵政省関係の御質疑をお願いいたしまして、順次建設省大蔵省農林省関係質疑に入りたいと存じます。では逓信省関係の御質疑をお願いいたします。
  3. 棚橋小虎

    棚橋小虎君 前回において一度質問をいたしたのでありますが、郵政省関係では、五百五十三からして五百五十六まで、これはすでに質問をされて一通りの御答弁を得たと思います。併しこれらの批難事項の中には、随分悪質なものがある、それは物品を非常に著るしく高い値段で購入をしておる。五百五十五番の事項などはその例でありますが、こういうようなものは当該関係官と、それから物品納入人との間に醜悪なる関係があるということは、十分に推測することができると思うのであります。それから又五百五十四番の事濱のごときは、これは印刷先印刷局に対して通告をしておるならば、こういう誤りはなかつたのであるにもかかわらず、その当然なすべき簡単な通告をしておらんということは、これは過失でもなければ、錯誤でもないのでありまして、当該関係官吏が自分の責任を全然弁えておらんという結果がこういうことになつたものと思うのであります。要するにこういういろいろな事件に対しまして、同じ前逓信省所管事項でありましても、電通劣等はそれぞれ皆この責任者処分しておるにもかかわらず、郵政省はこれらの事項に当つて一つもその責任者処分しておらんというのは、どういうわけであるかをお尋ねしたいのであります。
  4. 田村文吉

    国務大臣田村文吉君) 前回の先月の二十一日の本委員会におきまして、委員長その他のかたがたから、昭和二十三年度決算検査報告において、会計検査院から批難を蒙りました事項の中で、電気通信省関係事項に対する責任者処分は、現在電気通信省に勤務する者については、すでに処分を完了しているにかかわらず、郵政省に勤務する者については、処分行なつていない。この点につきまして只今棚橋委員からの御質問があつたわけでありますが、誠に御尤もなことであります。なおその上郵政省関係批難事項に対する責任者処分は大体終つているが、二、三まだ処分行なつていない事項があるのはどういうわけであるかという点についての御質疑があつたのでありまするし、又只今お尋ねがあつたわけでありまするが、電通省関係事項の五百五十三、五百五十五、五百五十六につきましては電通省における処分状況を勘案いたしまして、その後処分行つたのであります。又処分行なつたと申上げましたが、行うことに今度決定いたしたのであります。又先日御指摘のありました郵政省関係事項五百五十二、五百五十四につきましては、それぞれ適当な処分を行うことにいたしたい所存でおります。又郵政省関係事事に対する当時の責任者の中には、現在電通省に勤務する職員も混つておりまするが、それらにつきましては同省と早速連絡いたさせまして、同様の処分を行う見込でありますから、何とぞ御了承を賜わりたいと存じます。なお各事項別処分者名前及び処分程度等につきましては、説明員から、詳しく御説明申上げることにいたしたいと存ずるのであります。なお全般的にさような間違いのありましたり、手続の遅れておりましたことにつきましては誠に恐縮に存ずる次第でありまして、今後綱紀粛正を十分にいたし、かような間違いのないように最善の努力をいたしたいと大臣として固く決心をいたしておりまする次第であります。
  5. 棚橋小虎

    棚橋小虎君 只今の御答弁は一応了承いたしました。併しなお詳細にこの責任者に対してどういう処分をするかということを承わりまして更に申上げたいと思うのでありますが、併しかようないろいろ不都合な事件があるにもかかわらず、現にこれは昭和二十三年度の事件でありまして、今日まで二年余りの日子を経過しておるにもかかわらず、決算委員会においてこういうことが問題となつて、そうしてその質問を受けて初めて処分をするというようなことは、非常に責任者として大臣におかれてもこれは怠慢であるのではないかと考えるのであります。このような事件が起りました際には、一日も早くその事実を調査されまして、そうして処罰されるものは処罰されるということが官紀を振粛して官吏責任観念を深くさせるゆえんではないかと私は考えるのであります。一応これは大臣に申上げて、今後の御処分についてもよくそういう宿駅必罰方針を堅持されることを希望いたすものであります。
  6. 田村文吉

    国務大臣田村文吉君) 今の詳細につきましては説明員から申上げまする前に、信賞必罰、私の責任において間違のあつた場合には早くこれを処分すべきじやないか、その処分の遅れておつたことについては誠に恐縮に存ずるのでありますが、御承知のように二省に分れましてから、二省分割以前におけるさようなことについては、両省の間によく連絡をとつて参るはずでありましたが、いろいろ混雑いたしておりましたような関係で、つい電通省における処分方法等も打合せが十分に行かなかつたために、今日まで延引いたしておりましたことは、誠に申訳なかつたと存ずるのでありまするが、今後につきましてはさような点について先刻申上げましたように、必ず信賞必罰を早くいたしまして、事実の改良に資して参るようにいたしたいと増えておる次第でございます。
  7. 小林亦治

    小林亦治君 只今大臣の御釈明は一応了承いたします。でありまするが、これは何も郵政省のみではございません。政府一般に関して、会計職員末端の者だけが罰せられる、或るいは重く罰する。ところか罰せられるところ上司、つまり命令者といいましようか、或いは監督者地位にある者は殆んど罰せられない。これは一般行政面の通弊になつておるのであります。ところが今般この電通省処分を見まするというと、五百五十三、五百六十二などにおきましてはこの弊害が殆んど改まつておらないが、上官を従来の例からしますると比較的重く処罰をしておるのであります。これは甚だいい傾向だと思つております。これに関してこれは将来のために参考までに一つ電通省かたがたの意見を聞いて置くことは甚だ結構なことなんであります。是非それを聞かしてもらいたいし思います。
  8. 田村文吉

    国務大臣田村文吉君) 御尤ものお尋ねでございますが、電通省郵政省におきましても、又或いはほかの役所でもそういうような弊害もあつたかも知れませんが、上級の位置にあつた人が何らの処分を受けないで、ただ下級の人だけが処罰されるというようなことが多く起り勝ちであつたという御指摘、御尤もなのでありますが、私どものほうといたしましては、たとえ実際にその行なつたことが下級の人によつて発意され、行われたことでありましても、監督責任上において、その上に立つ人が真に綱紀をしつかり持つて行くという点からして相当責任を負うべきにである、こういうふうな考え方でおりますので、今後とも今御指摘のような考え方には全く同感のつもりで同感の意を表する次第であります。
  9. 溝口三郎

    理事溝口三郎君) 郵政大臣には別にほかに御質問ございませんか。それでは只今事項につきまして郵政省監査課長が御出席なつておりますが、事項別にその要点だけ御説明願いたいと思います。
  10. 内海信夫

    説明員内海信夫君) 只今郵政大臣からお答え申上げました処分の内容につきまして御説明申上げます。  最初電通者関係事項責任者のうちに、郵政省に現在勤務しておる者についての処分状況を御説明申上げます。五百五十三の予算使用当を得ないものの中に、当時の需給課の第二倉庫係長でありました後藤清太郎に対しましては、決定者の故を以ちまして訓告処分をすることにいたしました。それから当時の東京逓信局資材部長荒井一雄に対しましては、関係事項が二件ございますので、それを一括いたしまして注意処分をいたしました。それから当時の札幌逓信局資材部長森井節雄に対しましては関係事項が三件ございますので訓告処分をいたすことに決定しております。それから当時の札幌逓信局長白根玉喜に対しましては、当時監督者でありましたので注意処分をいたし、又その同一事件決定者でございまする森井節雄に対しましては、前の三件と合併いたしまして訓告処分をいたすことにいたしました。それから五百五十五番の著しく同価に物品を購入したものの監督者でありまする当時の本省需品課長西村両治に対しましては訓告、それから決定者でありまする需品課統轄係長山根倉吉に対しましては訓告処分、それから同一事件実行者である需品課統轄係員尾藤藤之助に対しまして注意処分をいたすことになつております。それから次の五百五十六番、運送費の支弁に当り処置当を得ないもの、この問題の決定者でありまする本省配給課長秋野学に対しましては注意処分をいたすことになつております。それから五百五十八の予算目的に反した工事を施行し、損失を来たしたもの、この問題の決定者でございまする当時の東京逓信局営繕課長薬師寺厚に対しましては訓告処分をいたすことにいたしました。以上電通関係事項で現在郵政省に勤務しておる者に対する処分状況を終りました。  次は郵政省関係事項で現在郵政省に勤務する者に対する処分状況を御説明申上げます。最初に五百五十二の予管理の使用当を得ないもの、この問題の監督首でありまする当時の総務局長大野勝三、それから労務局長浦島喜兵衛、この両名に対しまして注意処分、それから決定者でありまする労務局厚生課長安原武夫に対しましては訓告処分、それから実行者でありまする厚生課精算係長天田輝夫に対しましては注意処分それからなおこの問題の関係者でありまする当時の総務局主計課長横田信夫、それから実行者でありまする主計課経理係長中井保胤に対しましては、これは所属が電通省なつておりまするので同省連絡の上同様の処分を行うことに予定されております。それからつ次の五百五十四番の郵便葉書製造計画当を得ないもの、これの監督者である資材局長林一郎電通省に現在勤務いたしておりまするので、同省連絡の上に処分を行う予定になつております。同じく同一の問題の決定者でございまする資材局需品課長西村間治に対しましては訓告処分を行い、又その実打者である需品課切手係長福森辰二に対しましては減約二カ月間の処分を行う見込でございます。この問題はこの福森辰二は二十四年度の決算報告の中にも会計検査院批難を蒙りました事項がございまするので、それと並行いたしまして、かように重い処分になつたのでございます。それから五百六十一の職員犯罪に因る欠損を補てんしたもの、これは処分が大体済んでおりまするが、そのうちに一つ見合わしたものがありますが、これは当時、の監督者でございまする熊本逓信局長磯野直考本人が二十二年の三月六日死亡いたしましたので、処分を見台せたような次第でございまするが、御了承を願いたいと思います。
  11. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 只今のそれぞれの処分でありますが、承わつておりますと減俸、三カ月という処分のほかは、訓告又は注意ということになつておるんですが、訓告注意というものは法的には行政処分になるのですか、その点伺いたいと思います。
  12. 内海信夫

    説明員内海信夫君) その点深く研究したことはございませんが、私ども考えを卒直に申しますと、厳密な意味においてはいわゆる行政処分ということは、少くとも人事院の定めました懲戒規則にいう行政処分ではなかろうと思うのであります。併しながら御承知のように、各省大臣はその省員に対しましていわゆる処分権を持つておるのであります。その大臣によつて行われた処分でありまするので、行政処分に準ずるものであるというふうに考えております。なおこの処分効果と申しますか、それは多少の程度の差はございまするが、やはり本人に対しまして相当苦痛を与えるという効果も勿論でございまするし、又処分の本来の目的であるいわゆる一般従業員に対して将来を戒めるという予防的な効果は、勿論この内部における処分によつても若干の程度の差はありましても、同一効果はあろうかと存じます。
  13. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 只今の御答弁では深く検討をしたことがないというお話のようでありますが、少くとも処分をしたという場合、それが法的に行政処分になるかならないかというようなことは十二分に検討さるべきでなければならないと私は思いますし、なおそのあと行政処分に準ずるものであろうというようなことでありますが、行政処分に準ずるというようなことで処分したということには私はならないのじやないか、一応準ずるのであるから、多少の今の説明のように本人としては苦痛があるだろうというようなお話でありますが、併しながら今までの実績から検討いたしますと、二十二年度にも同じ事案があり、その事案が繰り返されて二十三年度にも現われて来る。こういうことはその処分苦痛でなかつたということの意味を明らかに物語つておるものでないか。ただこれは郵政省のみでありません。各所に亙つてこういうことが行われておるであろうと思うのでありますが、この事犯の中には、国に相当なる国損を与えたものもあるのであります。従つてこういうような国損を与えたものがただ行政処分にもならないようなことで、これが済まされるというようなことでは、恐らく二十四年度、来るべき三十五年度、六年度にもかようなことがあとを断たない、こういうような状況なつて来るのであります。従つて私は少くとも処分ということであれば、やはり今後は行政処分、法的に行政処分というもので処分をされねばならない。これには譴責、降職、減俸免官等の立派な法的処分があるのであります。従つてこれらの処分が少しもなされずにさようなことでこれが素通りするといようなことは、前にも私が申しました通う、何ら改善の実を挙げ得るということができ得ないと思われるのであります。又事実年々同様なことが繰返されておるのでありますからこの点は幸い大臣もおられますから今後は厳重にやはり処分をする、こういうことに是非して頂きたい。これらについて大臣に伺いたいのでありますが、大臣はこういうことについて、今私が申しましたようなことについて、どういうような御見解でおられるか、その点を伺いたいということと、もう一つは今後に対して、私が今申述べました通り、やはり行政処分行政処分としてするべきであるというようなお考えがあるかないか。この二点について伺いたいと思います。
  14. 田村文吉

    国務大臣田村文吉君) 今カニエ委員の御説は御尤もなことと考えるのでありますが、どうしても今日のような時代におきまして、これは今日だけと限つたことではありませんけれども、官の仕事綱紀粛正というものは非常に大切なことだと私は深く考えております。而も先に申上げたようにただ命を受けてやつた人が罰せられて、上の人が責任をとらんというようなことには、私は甚だそういう見解には賛成できないのであります。今お説のありましたように、その責任については十分これをとらせるようにするということには私も同じ考えであるのであります。ただその仕事が前の年にあつてなお翌年繰り返されるということでありますので、これは甚だ遺憾でありまするが、或いは処分する時期が間に合わなくてそういうようなことも起つた場合もあるだろうと思いまするが、是非同じ過ちが二度三度と繰返されることのないように一つ処分すべきものは処分する、又処分が遅れるということが実は一番いけないのであります。もう少し早く処分するということにいたして頂かなければならんと考えておりますので、今必ずしもはつきりと行政処分か、然らずして庁内だけの処分というような形のものかというようことについては、その場合によりましてよく斟酌をいたしてしなければなりませんが、ただ徒らに罰することが趣旨ではありませんので、そういう間違いを今後出させないようにするという点が重点なつて来ると考えておりますので、その意味を今後十分に信賞必罰を明かにするように進みたいとこう考えております次第でありまするので、御了承頂きたいと思います。
  15. 小林亦治

    小林亦治君 只今大臣の御説明なんでございますが、常時不断に訓告、或いは注意を加えるということはこれは当然のことでありまして、何らこれは行政処分と称するようなことにはならんのであります。特定失態に対して上司処分するというのは、結局行政上の処罰が加えられなければ、特定失態に対するところ処分とはならないのであります。この点について只今カニエ委員から、将来行政処分をするの意思があるかないかというような御質問があつたのでありますが、大臣はこれに対してあいまいなのでありまして、何ら御答弁がないように聞かれましたので、はつきりこの点を御説明願やたいことが一つ。それから次には一般犯罪でありますれば、司法犯罪でありますれば、極く軽微なものを毀損しても、或いは他人の軽微な財産権を侵害しても相当重い処罰司法上課せられる。ところ行政面に参りまするというと、只今お聞きの通りこういう人を馬鹿にしたような御説明しかできない。行政法上にはちやんと幾段階にも行政上の処罰が規定されておるにかかわらず、それを顧みずして訓告注意、かようなうまい名前をお考えなつたことすら、私どもは国民の名においてこれは痛憤に堪えないものがある。大体馬鹿にしておる答弁だ。そういうことであるなら将来に備えるために要路者見解を聞きたい。こういうことであるのでありまして、注意訓告というのはこれは当然のことなのであります。本人は何ら苦痛を感じないのみならず、一般もこれに対しては何ら事後の将来を予防注意しなければならんといつたような緊張感を感じない。このために本委員会においてはかような質問が繰返されておるのでありまするから、お座なりの御答弁でなく、従来が弛緩しておつたなら、将来に備えるために新なる御見解を、御決意を大臣から伺いたい、それが第二番。第三番目はこれはあとから伺つてもよろしいが、ついでに伺つておきますが、先ほど申上げましたように、五百五十三号、五百六十二号というものは只今の私の質問趣旨から申上げますれば、甚だ当を得た処分なつておるのであります。これにつきまして電通省政府委員のかたが見えておられますからその苦心談といつたようなものを一つ是非お聞かせ願いたいと思います。御列座の各位のためにも是非この当該政府委員からこの席において御説明願いたい。以上三点であります。
  16. 田村文吉

    国務大臣田村文吉君) 私が行政処分まですすんで、はつきりした処罰にすべきじやないか、或いはそういうものは省内だけのことで済ますのか、甚だあいまいな答弁じやないかというお叱りであつたのでありますが、そういう意味ではありませんので、信賞必罰は必らずはつきりとして行く、こういうことは私の信念として強いものがあるのであります。ただ併しいろいろその当時における間違い等につきましては、情状において酌量しなきやならん場合もあり、それこれいたしますから、これが併し全然不問に附して置くというようなことはいけないから、成る程度省内のまあ行政処分に準ずべき程度処罰をするということで御了承頂きたいとこう申上げたのであり事して、御質問がございましたようなそういうことについては、あいまいにするというような考えは毛頭ないのでございますので、只今ある事件、今の事件をすぐその、打をこういう処分にいたしたい、こういうことを先刻説明員から説明いたしましたのでありまして、将来につきましては在来よりはもつと強くこの処分については行なつて行く、私は綱紀の粛清について積極的に進みたい、こういう考えを持つておりますことを申上げたいのであります。
  17. 溝口三郎

    理事溝口三郎君) 電気通信省肥爪経理局長がお出でになりますから、お願いいたします。
  18. 肥爪龜三

    政府委員肥爪龜三君) 電気通信省関係の問題につきましてお答えを申上げます。電気通信省におきましては信賞必罰ということにつきまして非常に重点を置いておるのであります。信賞必罰によりまして始めて事業が能率を発揮する、かように考えておりまして、今年度からは格別その方面に重点を置いております。又この信賞必罰をやります場合におきましても、先ほど御指摘のございましたように、ただ極めて末端責任の軽い地位においてやつて、但し併し直接その仕事に当面しておつたというような者よりも、むしろそういう仕事をするに重大なるインフルエンスを持つておりました者を処分いたしまして、警告することが抜本塞源的であるというような工合考えまして、そういうふうな方針からやつておるのであります。従いまして五百五十三号におきましては、籍番を非常に固定的なものとして施設した件でございますが、これなどにつきましては、そのインフルエンスを持つておりました工事局長訓告処分に付しまして、当路者をややそれより軽い処分にするというような方針であるのであります。従いまして例えば東京工事局長辻正訓告に付しております。それから資材配給課長廣木三木三、これも訓告に付しておるのであります。それから輸送係長訓告に付しております。それからずつと参りまして中村重雄というのでありますが、これはほかの工事局資材部工材課長でありますが、中村重雄、これはやはり注意に付しております。それから資材部線材係長であります大井要三、これは注意であります。それから又資材部の主材係長であります木村榮これは訓告に付しております。それからその次は旭川の工事局長でありますが、これも訓告に付しております。それから函館の工事局長これも訓告でございます。それから小樽の工事局長訓告というような工合にいたしております。以下は大体そういうふうでございまして、例えば工事課長長井清二郎というのがございますが、これは注意というような工合にいたしまして、関係者は全部で相当の数でございますが、全部訓告乃至注意処分にいたしております。  それから五百六十二号でありますが、不用物品を購入したものでありますが、これは岡谷工事局長訓告に付しまして、その下の第一線的仕事をやりました庶務課長注意にいたしております。それから長野の工事局長はこれも訓告にいたしまして、庶務課長注意、それから松本の工事局長訓告に付しまして、庶務課長注意というような工合、それから新潟の工事局長訓告同局会計課長は性感、それから長岡の工事局長訓告同局会計課長注意というような工合にいたしておるのであります。先ほどいろいろ訓告以下につきましては余り効果がないというお話があつたのであります。誠に戒告以上は公務員法上の処分でございまして、訓告以下は所管大臣のやります一種の行政処分でございますが、併し問題は、この事実を十分に書きとめて置きまして昇給、昇格その他の身分上に反映せしめますことによりまして、非常な効力を持つのでありまして、こういう問題につきましては実は先般私ども、次官と私が検査院に呼ばれまして、検査院長からいろいろとお話があつたのであります。それでお前のほうの内部監査はどうしておるかというお話がございまして、私のほうではいろいろ内部監査を非常に熱心にやつておる。併し従来の役所のしきたりで処分というものが励行されないということを非常に遺憾と存じておりましたが、本年度からは行政処分というものを励行いたしまして、これによりつて一罰百戒以つて将来そういうことを再発させないようにいたしたい。これはやはり処分をいたしまして、そういうことがいけないことだということをはつきりいたしまして、そうしてそれが又訓告以下でございましても、将来の昇進その他の栄達に影響があるということがはつきりいたしますれば、それでそういうことを再発せざるようになると思うのでございます。そういうような意味合から私どもは戒告以下の処分にいたしましても非常に厳重に考えておるのでありまして、戒告のしつ放し、訓告のしつ放しというだけでは効果を持ちませんので、そういう効果を持つような方途を講じまして十分御期待に副うように努力いたしたいと考えておる次第であります。
  19. 小林亦治

    小林亦治君 迅速な点におきまして模範的に処分が早かつた電通省ですら、只今説明通りその処分訓告或いは注意というふうでありまして、先ほども申上げましたように、個人に対するところの軽微な財産権の侵害が窃盗横領或いは背任……非常に厳重な処分を受くるのであります。ところが国民の各において奉仕しなければならんところの公務員が国家に対して莫大な損害を加えたというような場合には、殆んど名もなき一種の行政処分、まあ行政処分には違いありませが、行政上の処罰に準ずるような、およそあまい処分でごまかされるということは、これはどうしても国民が納得しないのであります。今後は行政上の処分をなさるならば、行政法規上に数段階に分けて規定しているところ処罰を加えて頂きたい。そうでなければ特定失態に対して行政上の罰則的なるところの制裁を与えたということには断じてならんのであります。政府委員のかた或いは当局のかたがたから縷々御説明を願わなければ、罰であるか、単純なる処分であるか、或いは又常住普段の注意であるかわからないような御処分の仕方では、結局その事態に対するところ処分的結末をなしたものとは受取れないのであります。これは非常に日本の行政部の悪い癖なんであります。どこの国の行政官に聞かしても恐らく驚くのではないかと思う。行政法規に免職、減俸、或いは左遷、これらの規定より以外にないというなら格別なんであります。やはりこの訓告相当するところの戒告というものはあやんとある。ようござんすか、戒告と訓告の区別はどういうふうにお考えなつているか。行政法規の処罰には戒告というのはちやんとある。それを棚上げして置いて、訓告というようなお上手にお考えになる必要はどこにあるか、これを先ずお聞きしたいと思います。同時に先ほど申しましたように、今後は必ずこれは行政上の処罰規定を用いたところ処分をしなければ行政処かにはならないということをはつきり御認識願たい。
  20. 肥爪龜三

    政府委員肥爪龜三君) 御指摘通り、従来官庁におきまする行政処分が十分に行届かんという点につきましては誠に同感でございまして、遺憾な状態であります。従いまして私どものほうにおきましては、御趣旨を十分体しまして、将来は一層処分を励行する……。官界におきまする事業の能早は、信安必罰が適正に、又迅速に行われがたいということが、民間の事業との大きな違いでございまして、それが一番の能率を阻害する点ということは十分考えるのであります。私どものほうにおきましては、実は会計法規を改正しようということを考えているのでありますが、それは一言にして言いますれば、今のように非常に仕事のやりにくくなつておりますのを、もう少し自主性を発揮するようにしてやりたいというのでありまして、それとうらつはらの関係で従業員の信賞必罰を励行して権力が広くなつたほうが、それに相当するようにしつかりやるその代りよくやればほめる。悪ければ処分するということがこの会計法規の改正とうらはらをなす、車の両輪のごときものと思いまして、着々その方向に考え方を持つて行きつつあるのであります。たまたま先ほど申しましたように検査院お話もそれを裏付けるようでありますので、その方向に進みたいと考えておるのであります。本年度からは必ず一罰百戒ぐらいに、又その処分は誠にその根幹を賛くように実際の責任者インフルエンスを持つておる者にやるという工合にし、又処分を必ず昇給その他身分の変動に影響せしめるというような工合にやりまして、十分な効果を発揮したいと思うのでありますが、最近におきまして更に予算執行職員責任に関する法律というものが出まして、お役人にして国に損害を与えましたものに対しましては損害賠償を国から請求されるというような工合なつておりまして、公務員はそういう面からも非常に重大なる責任が加えられておりまして、私どもはこの法律の実施によりまして、公務員が一層国に損害を与えないように非常に仕事に精励すると固く信じておるのであります。ただ従来の処分が少し生ぬるいのじやないかという只今のお説に対しましては、まあ従来私のほうは相当厳格にやつておるつもりでありますが、それでもなお手ぬるいという御批判と推察するのでありますが、これも急速に変えることは相当困難な事情もございまして、先ず私どものほうでは本年度からはこの程度先ず実際のインフルエンスを持つた者を処分する、必ず処分する。そうして処分は必ず身分の変動、栄進その他に影響せしめるというようなことで十分の効果を発揮すると信じておるのであります。でそれ以上ということを今直ちにやりまするよりも、先ず漸を追いまして、今私どもが本年度からとりました方針によつて十分実績が期待できる。処分も要するにそのものを見て報復的に処分するというよりは、その処分によりまして将来そういう事故を再発しないということが問題と思うのでありまして、それが目的と思うのでございまして、そういうふうな趣旨からいたしまして先ずそういうような具体的な方針をとりまして本年度からやつておるのであります。それで繰返し申上げて恐縮でございますが、効果は期待し得ると信じます。若しそれによりましても効果が期待できんということでありますれば予算執行職員責任に関する法律と併せまして、更に重大なる決意をする必要があろうかと考えまするが、目下のところ、今とりました方針によりましてやつて効果を期待しておるということを御了承お願いできれば大変仕合せと思うのであります。
  21. 小林亦治

    小林亦治君 残念ながら私は了承できないのであります。将来再発させなければよろしい、これでは行政処分にはならない。将来再発するかしないかということは、当該失態を行つたところ官吏個人の問題でありまして、若しそういうことになりますれば、失態をし出かしたところ官吏が、今後は決してしませんというようなことを誓約した場合には、それ々全部免除するつもりなんでありますが。今の御説明だと本人の主観状態が将来再発する恐れなしと認める場合には処分をする必要がないと、こういう結論になるのであります。行政上の処分というものは、立法的に規定されておるゆえんのものは、客観的主義の立場に立つておるのであります。一般を予防することが重点なんであります。それから又国民に納得させなければならんという政治上の目的が含まれておることを先ず御認識願いたいのであります。あなたの今おつしやるような単純なものではないのであります。つ学校の先生が児童にお前悪いことをしたから、今度はするな、ああしないか、それならば許してやる、こういつた程度にあなたが行政上の失態をも取扱うとしたならば、これは由々しき問題なんでありまして、あなた御自身がすでにそれらに対するところの認識が非常に浅いのであります。この点をはつきりとおつしやつて頂きにたいことが一つ、それから今まで厳重にやつてつたということは、どの点からおつしやられ得ることか、厳重にやつておられるといつたような計項がまあ五分通り、或いは六分通り見られ得るものならば、私どもは口角泡を飛ばしてあなたがたの御説明を求める必要はない。いずれを見ても殆んど処罰をされておらない、何をしたかと言えば、行政上の規定のないところの御内部で規定するとこの慣例に従つて注意を加えたといつたところ処分といつたことになるのであります。これは誠に不満がある。それでに相成らんと思うのであります。将来のことば御誓約下さるのはこれは当然でありましよう。将来のみならず、すでに発生したものも、訓告とか注意とかいうものは、我々一般がこれを行政上の処罰とは認めないのであるから、強く申上げますれば、そういうものを全部撤回して、行政上納得するところの省議をやり直せということまで申上げたいのであります。そういうお考えを持つておられるか。そこまで殺気立つ必要もどうかと思いましたので、我慢をしてそこまで申上げなかつたのであります。ところがあなたの説明というものは全く何と言いましようか馬鹿にしたような御説明なので、改めて食い下るわけであります。もう一遍御説明を願いたいのであります。
  22. 肥爪龜三

    政府委員肥爪龜三君) 御尤もでございます。ただ私どもの申上げようが多少不十分であつたかも知れませんが、処分は必らず励行する。で検査院から指摘されたものばかりでございません。私ども内部監査によりまして発見したとか、或いはその他のこと等につきましても、処分は励行するように省議で主張しまして、少くとも私どものほうにおきましては、省の主脳部もその処分の励行ということに意見の一致を見ておるわけでございます。処分は要するにそのものに刑法上のいろいろな処罰と同じような、そのものに対するそれだけの責任を感合せしめると同時に、それがわかることだということを周知することによりまして、将来そういうことを再現しないようにするという予防的效果を、持つものと固く信ずるのであります。従いまして先般検査協長の前におきましてその点を申述べまして、検査院長もその点の励行につきまして極力私どもを督励されたのであります。そういうような意味合いでやつておりますることを御了承お願いいたしたいと思うのであります。  なお、従来どこでも処分の行われかたがないといいまするのは、大体官庁がそういう点につきまして非常におろそかであるということは、私も二十五年間のお役人生活で痛感しておるのであります。これを励行しなければならんということは、将来におきまして声を天にして主張しておる次第でございますので、本委員会におかれまして非常にその点を重視しておられるということを、なお帰りまして省内に伝えまして、将来とも御趣旨に副うようにいたしたいと考えておりますので、その点何とぞ御了承をお願いしたいと思います。そういうような工合にして是非ともやりたいと考えておる次第でございます。何分にもこの二十三年度というときは敗戦後非常に世の中が混乱しておつたときでございまして、今から見ますれば誠に遺憾至極であると考えるのでありますが、その当時のいろいろな混乱した社会情勢というものも相当考慮する。で処分はそのことと併せて考慮して誠に適切なる処分であるということを本人が痛感することによりまして、效果を発揮つするものと考えまするので、今のお考えでは軽いのじやないかという工合にお考えになるかも知れませんが、実は私どもといたしましては、相当そういういろいろな事情を考えまして、それで十分予防的效果は発揮するものと考えましてやつておる次第でありますので、一応そういう当時の事情というものもお考え頂きまして御了察をお願いできれば大変仕合せに思う次第でございます。
  23. 小林亦治

    小林亦治君 私の質問にどうも答えてもらわれないようですが、言葉尻を捉えるのではありませんよ。本人が恐縮して痛感したならばそれでよろしいようにあなたは考えられる。そんなものではないということを先ほどからも。あなたに私が言つている通り処罰というものは、これは行政上の処罰である。主観的に本人が恐縮とし苦痛を感ずると共に、客観的に成るほどという納得の線が浮かび上らなければ、行政上の処分にならないと思います。ようございますか、而もこの行政上の処分においては、免官以外に数段階に分れているところ処罰項目があるのであります。なぜこれを用いないかと、これを言うのであります。すると町の私の質問なのででありまするが、行政庁が考えられたところ訓告行政法規上の戒告との間に奈辺の相違があるか、先ずそれから伺いたいのであります。
  24. 肥爪龜三

    政府委員肥爪龜三君) 従来の観念におきましては、大体こういう事態につきましては訓告程度ということで来ておつたわけであります。併しお示しの次第もございまするし、更に国家公務員法上の処分も規定されたのでございまして、それだけでは何か效果を発揮しないという工合考えますので、将来におきましては御趣旨の方向の処分に進みたい、かように考えておりますので御了承をお願いいたしたいと思います。
  25. 溝口三郎

    理事溝口三郎君) まだあとに大分問題が残つておりまするが、この質問はこのくらいでとどめて、先に進みたいと思いますが、如何でございますか。それでは逓信省所管事項の五百五十七番から終りまで一括して会計検査院から御説明をお願いいたします。
  26. 石渡達夫

    説明員(石渡達夫君) 五百五十七号について、経費の年度分をみだつたもの、これについて御説明いたします。長野の逓信局で昭和二十四年二月北野建設株式会社に請け負わせました長野郵便局窓口改善その他の修繕工事及び同追加工事、この合計の代金百二方九千三百四を支出しておりますが、これは年度末の出来高は四〇%及び五〇%に過ぎなかつたのでありますが、それを年度中に完成したものというふうに書類を作りまして、二十三年度予算から代金の金額を支出したものであります。実際にはこの講じは六月に至つて漸く完成したのでありまするが、これを二十三年度中に完成したものとして支払つておりまするのは、証拠書類を故意に作為するという点から経理が乱れることになりますし、又本来二十四年度予算から経費を支出すべきものを二十三年度の予算から賄いまして、結局二十三年度の預益計算をそれだけ実際と合わないようなものにしておるという点からよろしくないと存じます。  それから五百五十八号は、予算目的に反した工事を施行し掛矢を来たしたもの、これについて御説明申します。東京逓信局で昭和二十三年の十二月に清水建設株式会社に四谷電信局改修工事代金としまして千十二万四千七百円を支出しておりますが、本来四谷電信局の改修工事は二十二年の予算に計上されまして、二十二年の七月にこの四谷電話局の改修費としまして四百五十万円の予算の示達があつたのであります。これを東京逓信局におきましては、本来の目的であるところの電話つ局の復旧工事に使わずして、たまたま工事局の事務局舎が非常に困つておりました関係上、この予算を差繰りまして、事務局舎の建築を一時したのであります。そうして工事中に、本省のほうで予算目的工事の内容が違つておるということを気付きまして中止命令を出したのでありますが、一応中止したものの、この契約の解約まで随分長い間時日も経過しまして、二十二年の十一月に契約後一応工事を打切りまして、二十三年度の十月になりまして、漸く解約の手続をしまして、当時の出来高百五十万円を支払つたのであります。なおこの電話局につきましては、二十三年度に改めて予算一千十二万四千七百円という額の予算を以ちまして復旧工事を始めて完成したものであります。でこの案件につきましては、予算目的にないところ工事をしまして、それで若し予算目的通り二十二年度に電話の復旧工事を着手完成していれば、予算総額の四百五十万円の範囲内で電話局の復旧はできたであらう。それをほかの目的に使つて復旧工事が一年遅れましたために、物価騰貴等によりまして一千万円以上の巨費の復旧費を要したその点がよろしくないというのであります。  それから五百五十九号について御説明いたします。給与の支払につきまして、所得税の源泉徴収をしなかつたもの、逓信省管下各局所で二十三度中に職員に支給しました超過勤務手当特殊勤務手当等の給与は、当然支払いにあたりまして源泉徴収をして所得税相当額を差引くべきでありますのに、これを差引かずに支給したものが、二千七百万円以上になりまして所得税相当額が四百万円近くに達しております。こういう点につきましては、二十二年度におきましても、同じような御注意を申上げてありますが、なお二十三年度におきましても同様の事態を繰返しております。  五百六十号の小切手を詐取されたものについて御説明いたします。札幌逓信局で二十三年十二月北海道特定局長会の会長島崎某に交付すべき小切手を同会長からの請求書に押してあるところの職印と照合することなく、その会長の個人の個人名の偽印を押した領収書を提出したものに交付しましたため、小切手の相当額四十二万二千四百五十円を詐取されたものであります。  五百六十一号の職員犯罪に因る欠損を補てんしつたものについて御説明します。貯金局及び簡易保険局で通信官署における繰替払現金の事故金に対して、二十三年度中に欠損補填をしたもののなかで職員犯罪にかかるもの、これが貯金局補填の分が九件、四十万七千七百七十七円、簡易保険局の補填の分が十九件、十八万七百七十三円になつておりますが、そのうち主なものはここに列挙してありますような事案であります。なお犯罪による補填額が非常に少いようでありますが、これは補填の予算関係上、二十三年度の補填の分は少額に止まつたのであります。二十四年度におきましてこのほかに四十件五百九十四万円これを補填しております。  それから五百六十二号の不用の物品を購入したもの、これは岡谷外四電気通信工事局で二十四年一月から三月までの間に大阪興業株式会社から雨具、レインコートを千二百組、代金二百八十四万六千五百五十円をもつて購入しております。  これは名義は雨具では通りませんので、工事用の雨おおいという名義で購入しておるのでありますが、実際はレインコートであつた。元来雨具は本省で準備する物品でありまして、その貸付資格者にはそれぞれ別途に雨合羽が十分に交付されておりまして、又当時在庫数も相当にありまして、雨具を購入する必要がなかつた。それを工事用雨おおいに名を借りてレインコートを買つたものであります。  五百六十三号、職員犯罪に因り国に損害を与えたもの、これは下関電気通信工事局で逓信事務官伊藤某が同局の資金前渡官吏の補助者としまして勤務中に、二十四年四月から六月までの間に、その保管にかかる現金三十五万七千四百三十一円を横領したものであります。資金前渡官吏注意の不行届、或いは監督の不行届ありましてよろしくないと存ぜられます。以上であります。
  27. 溝口三郎

    理事溝口三郎君) 五百五十七番から五百六十三番までのうちで郵政省関係の御説明を先にお願いいたしたいのであります。郵政省の内海監査課長からお願いいたします。
  28. 内海信夫

    説明員内海信夫君) それでは只今議題になつておりまする事項のうち、両省分割郵政省に引継がれた事項並びに電通省に共通する事項につきまして御説明申上げます。  五百五十七の経費の年度区分をみだつたもの、これは当時の事情を申上げますと、この工事は当初年度内に全部完了する予定で始まつたものではございまするが、たまたま三月の中旬に至りまして四月一日から長野市において開催される平和博覧会と善光寺の開帳の影響を受けまして、郵便局の窓口は非常に混雑したのであります。従いまして、この工事の箇所である窓口の附近は人の在来に多少の危険が伴うというような状況になつたのでありまするので、止むを得ず夜間を選びまして作業を継続したような事情もございまして、予定の工程がそのために著しく遅延しまして、遂に年度内に完成に至らなかつたものでございます。併しながらかような事情があるとは申しながら、いわゆる便宜措置といたしまして、検査院から批難を蒙りましたことは誠に遺憾に存じておるのであります。本件の責任者に対しましては先ほど申上げました通り訓告又は注意処分をいたしまして、将来再びかようなことの起らないもうにいたしたのであります。  次は五百五十九でありますが、給与の支払に当り所得税の源泉徴収をしなかつたものという事項でございます。所得税の徴収につきましてはかねてから地方の部局に対しまして、徴収漏れ或いは計算の行違いというようなことが起らないように厳重に指示をいたしておつたのでありまするにもかかわらず、検査院の御指摘のようにたまたま超過勤務手当の支給に当りまして一部徴収漏れを生じまして、後にそれを徴収するに至つたというような事情でございまして、本件又誠に遺憾に存ずる次第でございます。その徴収当時、一時徴収漏れになりました金額につきましては、すでに二十四年の十二月に全部徴収済みでございますので何とぞ御了承を頂きたいと思います。  それから五百六十の小切手を詐取されたもの、この件につきまして当時の事情を申上げますと、札幌逓信局では特定関係の経費を会長に支払つてつたのでありまするが、この会長に支払うべき小切手は、いわば部内者に払うと同じような性質のものでございまするので、部外者に払う場合のような注意が行届いてなかつたのであります。部外者に対しましては勿論この債主に受領書を提出せしめまして、請求書に使用した印鑑と対照しまして又住所、氏名、令額、請求理由等を受領に参つた者に問い質し、正当債任であるかどうかを確認する方法をとつております。この本件の支払の場合は部内者であるという先入主がありましたので、而も当日電話を以ちまして小切手の交付をする係に当該歳出金かすでに支払い得る状態になつたかどうか照会があつたのでありますが、それですでにもう発行済みでありますのでそのことを答えましたところ、それではすぐ取りに行くからというような事実もありましたので、当該係員としましては多少そこに安心感がございまして、部外にこれを払う場合のような、いわゆる確認行為をいたさなかつたのであります。まあそういうふうな事情から本件のような詐取事件が発生したのでありまして、事柄の如何にかかわらずかような事態が起つたという点に対しましては省としましても強くその責任を感ずるとともに、つ将来に向いまして再びかような事態の発生しないように、担当者に対しましてはそれぞれ訓告又は注意処分をいたし、又事務の取扱いの間におきましても、特に顔見知りでない者が取りに来たような場合にはたとえそれが部内者に対する支払でございましても、部外者に対する場合とほぼ同様の確認をするということに改めましたのでございます。何とぞ御了承頂きにたいと思います。  それから五百六十一号の職員犯罪に因る欠損を補てんしたもの、これは従来もしばしば検査院から御指摘を頂きました当省としましてもいろいろな方法、例えば会計監査、或いは業務考査、或いは貯金につきましては通帳の引上検閲、保険につきましては実地喚問というような方法を現在の人員と経費の許す範囲内におきまして極力励行いたしまして、この種部内職員による犯罪の絶滅を期しておるのであります。今後は一層この種の監督を厳重に加えまして事故の絶滅を図りたいと存じまするので何とぞ御了承を頂きたいと思います。なお本件につきましての犯人はそれぞれ処刑をいたされましたし、又監督上の責任者に対しましてもお手許に差上げておる処分、調書のような処分を行いまして、今後における予防に努めましたからさよう御了承をお願いいたしたいと思います。
  29. 肥爪龜三

    政府委員肥爪龜三君) それでは私より電気通信省のほうにつきまして御説明申上げたいと存じます。先ず五百五十八号の予算目的に反した工事を施行して損失を招いたという件でございます。これも検査院の御指摘通りでございまして、誠に申訳ないのであります。実は当時東京逓信局におきましては、管内の東京電気通信工事局の西部線路部の庁舎が二十二年の五月の十六日に進駐軍の命令によりまして、至急に五万二十六日までに明渡すように要求せられ、ましたので、急いでその仮移転先を決定しなければならなかつたのであります。そこで東京逓信局におきましては、戦災によつて焼損いたしておりまする四谷電話局を急速に復旧してこれに収容することとしたのであります。ところがその後十月に至りまして、事務局舎として復旧することが本省の意図と異なるということがはつきりわかりましたので、直ちに工事を中止したのであります。併しこれがために相当の手戻りによりまする損失と、多量の物品を貯蔵いたしましたことは誠に遺憾な次第であります。それでそもそもこういうことになりましたのは、本省と東京逓信局との間の連絡不十分に起因するのでありまして、将来は連絡を緊密にいたしましてかようなことのないように努めたいと思つておる次第であります。なお同局昭和二十五年の一月の二十六日に電話局として開局いたしたのであります。関係者処分につきましてはそのうちの二人までが退官乃至死亡しております。一人は郵政省職員でございますが、郵政省連絡をいたしまして処分をいたしたい考えでございます。  それから次は五百六十二号でございます。不用の物品を購入したという批難でございまして、これ又検査院の御指摘通りであります。それで当時長野逓信局管内におきましては降雪によりまする電信電話の被害が著しうございまして、これに従事させまするものに貸与する目的で雨具を買うたのであります。ところがこれらは従業員の中には平素この工事に従事することを常務とし、ないものもございまして、被服規程上適格を欠いておつたのがあつたのであります。  又倉庫を調べましたところが他に在庫品があるということもわかつたのでありまして、従いまして本件の購入雨具は全部信越電気通信資材部に引上げまして普通の雨具として必要の向に交付することといたしたのであります。なお関係責任者に対しましては訓告或いは注意処分をいたしたのであります。  次は五百六十三号でございますが、職員犯罪によりまして国に損害を与えたという件でございます。これは誠に遺憾な状態でございます。この事故を起しましたのは、資金前渡官吏城田某が出納官吏としての現金の出納保管をしなければなりませんのに、犯人伊藤某の平素の勤務成績等を信頼し過ぎましてこれに任せたということから起つた事犯でありまして、伊藤某はこれを奇貨といたしまして、検査院のお述べになりましたような犯罪を犯したのであります。で伊藤某はその後二年六カ月の判決を受けまして目下刑に服しておる状態でございます。犯人伊藤は弁償する誠意は申出ておるのでありまするが、昭和二十年の五月までに一万七千八十七円、それから六月以降二十五年の十月までに一万七千五百三十六円を弁償をいたしましたが、目下は服役中でございまして、何らほかに資産もございませんので当分弁償の見込がございません。従いまして外額に対しましては資金前渡官吏でありまするところの城田から二十五年九月以降毎月一千円ずつの弁償をせしめることといたしたのであります。なお犯人伊藤は二十五年の一月の二十日懲戒免職になりましたし、その他の関係者に対しましては二十四年の三月いずれも訓告処分をいたしたのであります。今後会計監査或いは業務観察の励行、その他上級者の注意喚起というような各種の手段によりましてかようの事故の再演されないように十分注意をいたしたいと存じております。
  30. 溝口三郎

    理事溝口三郎君) 只今この案件につきまして何か御質問がございますか。
  31. 森八三一

    ○森八三一君 五百五十九号におきましては、これは只今郵政省のほうからの御説明によりますると、この所得税の未徴収額については、その後徴収をして整理をしたというお話でありまするが、その徴収整理をされましたのは、源泉課税をすべき当初の額だけであつたのか、延滞による関係における追加部分までも含めて処置をざれたのであるかどうか。これが一般会社民間等でありますれば、こういう事件が起きたときには、税務当局から極めて厳格な処置を受けておるのでありまするが、その関係をお伺いしたいと思います。  それから五百六十一号について報告されておる検査院の調書によりますると、この犯罪者からの回収金が極めて少額のように相成つておるのでありますが、それぞれ犯罪者は処罰せられたか。勿論これは犯罪であります、るので、当然法規に基く処罰を受けることはなければならんのでありまするが、同時にこの具体的な損害を国に与えております事故金額は補填をせしむべきものと思いまするのでありますが、それが検査院批難報告事項説明によりますれば見るべきものが殆どない。殊に田中某のごときは局長というような資格におつたのでありまして、金額も僅かに六万円と言いまよが、これは厳格な処置をされますれば当然回収し得るものではないかと存ずるのでありますが、回収整理についてどういうような方途を講ぜられておりましたか、一応状況をお伺いしたいと思います。この二点をお伺いいたします。
  32. 内海信夫

    説明員内海信夫君) 第一点の五百五十九の源泉課税が時を経てから数収に至つたが、その金額は当初徴収すべき額そのものであつたかどうかというお尋ねでありますが、この徴収漏れになりました所得税を徴収いたしましたのはその年の十二月でございまして、徴収の方法はいわゆる十二月の年末調整と申しますか、当該年度にその年に払われました金額を通算いたしまして、その額が果して税法に基く正当の金額であつたかどうかをもう一度再査をして、不足額があればそれを調整するというようなことをいたしたのでありますので、具体的にはその当時一時徴収漏れになりました金額に対しまして特別な遅滞金と申しますか、過怠金と申しますか、そういう意味の金額は含んでいなかつたと存ずるのであります。  それから第二点の五百六十一の欠損補填後における被害額の徴収状況について申上げますが、第一項の福岡貯金局の事務員木村丈夫の犯罪被害金額につきましては、二十五年の十月末現在におきまして六万二千百三十三円九十一銭徴収済になつております。従いまして未徴収額が二十五万五千四百円怠りございます。この未徴収額につきましては、極力徴収することに努力いたしておるのでありまするが、相手方が資力が非常に乏しいので全部これを完済せしむるということは困難かと存じます。それから伊丹郵便局の犯罪につきましては、その後これ又極力徴収に努めたのでありまするが、只今ところ遺憾ながら徴収に至つておりません。それから三の佐世保今福郵便局の局長田中清の犯罪の分は、毎月千円ずつ分納を許しまして、その後漸次徴収をいたしておるのでありまするが、その後これ又遺憾ながら徴収額がないのであります。これらの未徴収の分に対しましては、今後とも徴収に努めまして、できる限り国の被害を最小限度に止めるように十分努力いたしたい覚悟でございますので、何とぞ御了承働いたいと思います。
  33. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 五百五十九号の事案について関係者処分はどういうような処分をされたのか承わりたい。
  34. 内海信夫

    説明員内海信夫君) この事項に対しまする責任者並びに関係者は、非常に数がたくさんございまして、而も実を申しますと、役所としましては勿論これは当時徴収する意思を以ちまして、又徴収するように地方の関係者に対しまして厳重に警告を発しておつたのでございますが、部内の従業員組合が非常に当時の給与その他の勤務条件の改善にあらゆる方面から努力いたしておりました際でございまして、組合としましては給与の増加が急速に実現できないものならば、消極的に税金の納入の時期を幾分でも延ばして欲しいというようなそういう要求があつた結果、即座にこれを徴収するというようなことができなかつたような状況であつたろうと思うのであります。  そういうふうな事情のもとに、かような一時徴収漏れというような事態が起つたのでありまするので、この給与の支払の任に当つている者を厳しくその責任を問うということは、非常に苛酷に存ぜられまするし、又それによつて今後におけるところ予防的効果と申しますか、そういうことにつきましても多少疑念もありましたので、止むを得ず単なる内部注意程度にとどめまして、いわゆる処分は見合したほうがいいのじやないか。そういうような事情でございますので、どうかよろしく御了承を願いたいと思います。
  35. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 只今答弁はつきりせないのですが、事情はどうあろうとも会計法上の事案として検査院が国会に報告をしているという以上、行政処分による処分でなくとも、省内における程度処分でもやはりさるべきでないか、それをしていないということは、どうも当を得た措置でないと思う。というのは、本件はこの報告書によつて見ましても、同様の事態につき昭和二十二年度決算検査報告に記したと同様、二十三年度にも同じことが行われておる。それも処分をしていない。三十四年度、五年度にもこういうものが繰返してでき得ないと保証されますか。それともこの程度のものなら、何度繰返して出て来ても事措いたしかたがない、こういう見解ですか。その二点……。
  36. 内海信夫

    説明員内海信夫君) 誠に御尤もな仰せでありまして、お答えしにくいことを何とぞ御了承措いたいのですが、私どもといたしましては、かようなことが何度繰返されても、それはいわば認容すべき事柄であるというふうには決して考えておらないのであります。現に前年度、或いは前々年度におきまして、かような同様の問題がありましたことに鑑みまして、当時文書を以ちまして各地方の部内官署の長に対しまして、厳重にかようなことを繰返さないように示達してございます。にもかかわらずかようなことがあつたということは、返す返すも非常に残念に存じております。併し今日の状況におきましては、かような同じような事項は殆んど全く生じない、又生じないようにいろいろな方途を講じまて、予防に努めておるのであります。それから処分のやりかたが非常に緩慢であるというようなお尋ねでございましたように思いますが、これも先ほどもちよつと申上げましたように、いわば組合の圧力に押されてそれで起つたことでありまするので、責任は勿論官側にございまするが、当時の情勢としましては、いわば圧力に押された結果でありまして、これをも処分しなければ将来の予防ができないというようなふうにも判断できなかつたので、文書を以て厳重に将来そのような事態の起らんように警告したのでありまして、かような事態に対しまして関心が薄いというようなことは絶対ございませんので、その点何とぞ御了承を頂きたいと存じます。
  37. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 これ以上その件について議論をしたくないのでありますが、こういう二度、三度繰返されるという事件については、十二分に処分の方法を考え、措置をせられ、そうして再度繰返さないように注意をされることを要望いたして置きます。  それから五百五十七の件でありますが、四〇%及び五〇%に過ぎないものを、全部完了したということで金を支払つてしまつておるというのですが、つこういう場合事実はでき上つていない。それをできたことにするというそういう行為は、普通役所ではどういう工合に法的に扱われるのか。刑事上それが公文書偽連であるとかいうようなことにはならないのか、どうも私ども常識で判断をいたしまして腑に落ちないのです、その点。事実ないものをあることにして金を支払つた。ただそれが重大な手落でなく、行政処分にもならないような程度で済まされておるということがおかしいのですが、その点もう少し納得の行くように御説明願いたいと思います。
  38. 内海信夫

    説明員内海信夫君) 誠に御尤もな仰せであります。実はかような場合の従来の官庁におけるやりかたと申しますか、御説明申上げたいと思いますが、成るほど検査院の言われるように一応国の歳出には立ちます。併しながらそれは歳出に立つたということによりまして、一応予算の使用関係は終了いたしまするが、本当の意味でのいわゆる打済を意味する支払は留保してございます。すでに完成した分に対しましては業者に対しまして弁済を意味する支払はございまするが、未完成の分に対しましては、一応小切手の発行をいたしまして、国の歳出に形式上は立ちまするが、弁済だけは留保しまして、本当に債務が履行せられまして支払をせなければならん状態になつたとき、初めて留保された現金を、芳しくは小切手を業者に交付いたしておるのであります。かような便宜の処置をいたさねばならんという理由としましては、御承知のように当該年度予算を以ちまして計画されたものが、一部履行不能、或いは履行遅延の状態に陥りましたるがために、これを翌年度に持ち越すということになりますというと、実施年度の予算は残額を生じまして、翌年度の予算にはそれだけ予定以外の歳出が起りますので、予算の経理上に支障がありまするので、かような便宜的手段によつたものと想像するのであります。併しながらこれも御承知のように予算の繰越というような手段方法が会計法上認められておりまするので、今後はさような場合におきましては、正規の手続をとりまして予算の繰越をして、法的にも又実際上においても支障のないようにいたす考えでおりまするので、御了承をお願いしたいと思います。
  39. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 いや私がお聞きしているのは、事実と異なつた公文書を作つてやるというその行為が、これは普通役所ではそういうことは行われても、法的には刑事問題等にはならないのですか。そういうことは我々民間では、そういうような事実と違うものを作成して役所に出した場合、刑事上のいろいろ問題になるのですが、役所でそういうものを作つて、そうしてそれによつて損害を生じたとか、或いはそれによつて代金が支払われたとかいう場合は問題にならないのですか。そのどうなんですか。
  40. 溝口三郎

    理事溝口三郎君) これは、会計検査院のほうから御答弁願いたい。
  41. 石渡達夫

    説明員(石渡達夫君) この問題は年度区分の問題としまして、従来たびたび検査院でも批難の対象になつておる問題でありますが、これはむしろどつちかといいますと、形式的な問題を捉えまして官庁会計が年度を区切りまして損益計算、資産計算をしますものでございますから、一応年度末で区切つて予算の執行状況を見るという点から、年度末のしめくくりがどういうふうに揃つておるかということを見たときの問題でありまして、むしろ根本的には、予算の示達が遅いとか、予算をもつと早くやれば早く契約ができて年度中にでき上つたのではないかというような問題とか、或いは予算が早く来たのに契約が遅れておるとか、これが悪いではないかと、そういう本を押えるのが肝賢だと思われるのでありますが、その予算の執行が年度を区切つております関係上、一応年度末をしめていわゆる着物の据を揃えるというような見地から見ておるのであります。それで先ほどお話しの、実際にできていないものをできたように偽つて書類を作つたのはどうかというお話がございましたが、成るほど実際に半分しかできないものを検査官が進行したという書類を作つて、それによつて支出をしておりますから、公文書の偽造になるのでありますが、従来の検察庁の意見といたしましては、私も詳しいことは存じませんが、それによつて国損を及ぼしておるというよう実質的な財産罪、実のある犯罪を構成する場合には問題になりますけれども、単に形式上の文書偽造という場合には、検察庁としましては訴追をしないように伺つております。それからもう一つども考えとしましては、電気通信省にしましても、郵政省にしましてもそうでありますが、最近企業会計ということを非常にやかましく言いまして、年間の損益、資産状況を財務諸表によつて明確に表示するような建前になつております。そういうような建前をとりますと、本件の場合にはこれは損益勘定になつておりますから、すぐに損費になつて来るのでありますが、実際にはこの年の損費としては、その代金の中の半額程度を支出すればいいところを、全体を支出したというふうにしまして、損費を非常にふくらまして計上するという結果になります。そういう見地におきまして、損益計費を不明確にすると財務諸表が嘘なものになるということになりますので、財務諸表を正確にしまして損益を正確にキヤツチするという建前から私どもはこういう問題につきましても、今後そういう見地から厳格にやつて行きたいというように考えております。
  42. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 こういつた件は、非常にまあ問題であろうと思うのです。たまたま本件ではそれほど大きく国に損害を与えたという事ではないようでありますが、何千何億という大きな損害をこういうようなことで与えられておるものも過去にあつたように思うのでありますが、今後は検査院においても、又郵政、電気通信のみならず、各省において十分に注意をして頂きたいと思いますし、なほ我々ももう少し勉強いたしまして、今後この種のものがあれば、委員会として検察庁に対しまして告発をするというような措置を厳重にとつて行きたいと我々はこう考えておりますので、一般民間で犯罪になるものが官庁なるが故にそれが問題にならないというようなことがあつてはならないと思われるので、十分今後とも注意をお願いしたいと思うのであります。  それから五百五十八号の末尾に、局内設備用資材として大部分は二十四年十一月現在までそのままに貯蔵されておるということでありますが、これは現在はどういうことになつておるのでしようか。現在もなおこのままになつておるのか、又、どういうような資材が貯蔵されておつたのか、御説明を願いたいと思います。
  43. 肥爪龜三

    政府委員肥爪龜三君) お答えいたします。只今のは、二十五年の三月の二十六日に電話局をして復旧して使つておるわけでございます。
  44. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 現在はこの品物はもう使つてないと、こういうことなのでありますか。
  45. 肥爪龜三

    政府委員肥爪龜三君) この物品は、その後使いまして、もう使用済みでございます。
  46. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 次に五百六十二の不用の物品を購入したものという中に、レインコート千二百組買つたと、そうしてそれは先ほどの御説明では、どこかに引上げて保管してあるというような説明であつたように思うのでありますが、この報告書によりますと、右購入品の中には貸付資格者の範囲を逸脱して職員に無償で貸付けることとしているものがあるとこういうのでありますが、その点はどういうことにその徒なつておるのか、もう一度伺いたいと思います。
  47. 肥爪龜三

    政府委員肥爪龜三君) これは大体常時そういう種類の仕事に従事いたします者に貸与するというように被服規程でなつておるのでありますが、そういう者とちよつと臨時に来た者とが一緒に仕事をやつておりまする場合には、臨時に来ました者に雨具がない、片方は着ておるというようなことでは、その間人情的に見るに見かねて貸与したと思われるのでありまして、これは被服規程の原則通り、そういう者からは取上げまして規定通りの処理をするというような工合にいたしたのであります。
  48. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 そういたしますと、現在は使用されてなくなつておるのですが、現品は依然として保管されておるのでありますか。
  49. 肥爪龜三

    政府委員肥爪龜三君) そういうものを引上げまして、普通の貸与を受ける資格のある者に貸与するというような工合の処理をいたしたのであります。
  50. 森八三一

    ○森八三一君 今の五百六十二は、御説明で形式的には、その当時の経済事情等からいたしまして貸付の適格者と、貸付の範疇に入らない人と、ときに同じような作業に心事する場合がありますので、よくわかるような気もいたすのでありますけれども、倉庫中には現品が相当つたにかかわらずあえて購入したということでありますので、そこに一つ問題があるのではないかというように思うのでありまするが、この千二百組の代金として二百八十四万六千五百五十円というものが、そのものの当時の実際の価格と対比いたしまして間違いのなかつたものであろうかどうか。実際にそのことをお調べになつて、一着分が二千幾らになると思いますが、実際にそれに間違いなかつたかということを伺いたいと思います。
  51. 肥爪龜三

    政府委員肥爪龜三君) これは在庫があるのを知りながら頼まれて買つたというような意味ではございませんで、に不用意に在庫を十分調べるということをいたしませんで買つたのでありまして、その点誠に善意であつたとは言え、極めて事務の処理かた或いは経費の経済的使用というような点から見まして誠に遺憾でありますので、これは関係者はその意味合におきまして処分をいたし、将来そういうことのないように、厳重に注意するつもりであります。
  52. 溝口三郎

    理事長(溝口三郎君) ほかに別に御質問がないようでございますから、逓信省関係はこの科目にいたして置きまして……。
  53. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 これは今の分ではないのでありますが、ちよつと先ほど席をはずしておりまして、承わるのを失念しておつたのですが、五百五十三ですね。五百五十三の事案でありますが、この事案は、移動式の箱番を六十一箇こしらえるということにして、そうして実際は固定式の建物である倉庫とか住宅、宿直室等に使用しておるということでありますが、ところがこれの電通省処分調書を見ますると、東京工事局長辻正というのが訓告なつておる。次に資材課長の小林安次郎というのが免職になつておるのでありますが、ただ会計検査院のこの報告書を我々が見ておりますと、どうもこれだけが飛び離れて、而も処分じや最高の処分である免職ということはおかしいのじやないか。それには何かほかに相当な理由がなければならんと思うので、それにいて具体的に御説明を願いたい。
  54. 肥爪龜三

    政府委員肥爪龜三君) 本件のような事態は誠に遺憾に存じますので、それぞれ処分したわけであります。でお留守中にも御説明申上げたのでございますが、こういうことは非常に起りがちなものでありますので、厳重に処分いたしたいと考えまして、一番こういう処理をするについて、インフルエンスを持つておりますところ工事局長を先ず一番重く処分するということで終始しておるのでありますが、只今指摘の、小林安次郎が免職になつておりますが、この点はどうかという御質問でございますか、誠に御尤もでありますが、実は小林安次郎は他の理由で免職になりましたので、この事由ではないのであります。たまたまほかの事由で免戦になつておつたというのでございますから、その点御了承願いたいと思います。従いまして、ほかのほうにおきましてはみな工事局長は一番この中では重い処分に付しておりますが、第一線的、比較的権力の薄かつた現場的な人は軽い処分にいたしておるのであります。これだけはそういう他の理由があつたということで御了承願いたいと存じます。
  55. 溝口三郎

    理事溝口三郎君) それでは次に建設省関係に移りたいと思います。建設省関係は五百八十七番からおしまいの六百十三番まで、一括して会計検査院から説明をお願いいたします。
  56. 小峰保榮

    説明員(小峰保榮君) 五百八十七以下の事案について簡単に御説明申上げます。相当件数が多ございますので、ざつと御説明申上げますが、何か御質問がございましたら更に御説明申上げます。  先ず五百八十七及び五百八十八でございますが、これは表題にもございます通り、不急の物品をたくさんに購入したという案件であります。五百八十七は、関東の地方建設局で、株式会社松崎商会外八名から、三千五百万円ほどの工事資材を買いまして、これは主として電線であります。これを買いまして、年度内にあまり使わなかつた。而も、その中の千四百万円余りというのは松崎商会に保管さしておつた。当局の御説明では、一旦年度末までに物品が入つたが、手直しさせる必要があつて戻した、こういう御説明つたのでありますが、ともかくも実地検査当時、官のほうに入つておりませんで、松崎商会に保管させていた、こういう案件であります。この三千五百万のうち、三千三百八十八万というのは、この松崎商会というブローカーから買つたわけであります。外八名のものは極くわずかであります。それから五百八十八は、これは今の関東地方建設局の事案に比べますと非常に小さいのでありますが、やはり差当り使つていない物品を九頭竜川の災害復旧工事費に使つていた。災害には面接関係のないそういうものに使つたのは極く僅かであります。そういうものを買つて溜めておいた。こういう案件であります。  それから五百八十九はこれは名古屋の中部地方建設局でありますが、事務所職員一千三百二十名に越年資金千万円余りを貸付けていたのでありますが、その財源といたしまして三分の一ほどの三百万円は源泉徴収した所得税、これは右から左に国の歳入に入れなきやいけないものであります。それを国へ納めないで、税金として納めないで今の貸付金の財源にしたということであります。こういう案件であります。それから五百九十号はこれは前に御審議が済んだと思いますが、二十五号として総理府のところで御審議になつた案件のまあいわば片割れであります。これは六十万円ほどの工事をやるのに証拠書類を作為いたしまして、百二十万円それに乗せて支出いたしました。その百二十万円でほかの庁舎の代金に充てることにしたのでありますが、実際はその庁舎の代金、外にもいろいろなこういうようなことで金を集めまして、庁舎の代金に充てたほか交際費とか外の修繕費とかそういうふうなものにも使つていた、こういう案件であります。これは二十五号と併せて御覧頂くと全貌がわかるわけであります。  それから五百九十一から五百九十八号まででありますが、これは大体同種の案件であります。災害復旧工事費の補助金の交付が妥当でないこういう案件であります。五百九十三号はちよつとも色が変つておりますので、後ほど別に御説明いたします。五百九千三号を除きました案件は今申上げました極意のものであります。ここに全体の金額がございませんで、一件々に金額が説明してあるのであらかじめ御参考に申上げておきますが、五百九十一号から五百九十八号まで五百九十三を除きました補助金の交付総額が七千百八十六万六千三百円であります。七千百八十六万六千三百円、それに対しまして会計検査院でやる必要がなかつた、補助する必要がなかつたうちに挙げております金額を集計いたしますと、二千六百二十一万両になつております。三分の一強というものが交付超過になつたのであります。こういうことになるのであります。どうして補助金をやり過ぎになつたかと申しますと、御承知のように災害工事費の補助は成る年度を単位にいたしまして補助するものであります。工事中に又更に災害を受けるということが、間々あるわけであります。これをそういたしますと、古いほうの災害を新しいほうの災害に合併いたしまして、新らしいほうの工事費に対して補助をするわけであります。従つて古いほうの災害は新らしいほうに吸収されますから、その分の補助金は交付しないでもいいことになるのであります。これを専門的に後年災害に転属、こう言つております。ただこの四件ほどの案件のうちで一番多いのが後年災害に転属されたにかかわらず従来の転属前の予定通りに補助金をやつてしまつた。そのために補助超過になつた。これが非常に多いのであります。それ心らそのほかには工事が廃止になつた、もうする必要がないというので廃工になつたにかかわらず、当初の予定通り補助金をやつたと、こういうのもございます。それから中にはもう工事が完成した出来上つている、或いはほぼ完成に近い、そして当然に工事費がいくらかかつたかというのはわかる。それを当初の予定額通り補助金を交付したために補助超過になつた、大体この三種類に分けられるのであります。五百九十一は北海道でありますが、これはすでに完成しているのに当初の予定通りつたと、こういう案件であります。それから五百九十二は青森県でありますが、これは後年災害に転属されたにかかわらず、当初の予定通りにやつた、こういう案件であります。それから五百九十三は後ほど御説明いたします。五百九十四は群馬県でありますが、これも後年災害に転属されたものと、廃工になつたものがある。それをお構いなしに当初の予定通りつてしまつた、こういう案件であります。それから五百九十五は神奈川県でございます。これも後年災害に転属されたものを予定通りつたのであります。それから五百九十六は富山県、これはもう工事が実成しているのに実際の工事費を計算しないで、かかつた工事費を計算しないで、予定通りつてしまつた、こういう案件であります。それから五百九十七は静岡県であります。これは使用した工事費がはつきりわかつている。まあ大体完成に近い状態にあるのに、補助相当額が大体わかつていたのでありますが、それを精査もしないでやはり予定通りつた。そのために補助超過を来している案件であります。それから五百九十八は愛知県でございます。二件ありますが、二件とも後年災害へ転属している案件であります。それからこの一のほうは一部廃工があります。こういう関係で補助超過を来しまして、全部集計いたしましたところ、二千六百万円余りというものが補助超過になつているのであります。  それから五百九十三、これはちよつとも色が変つておるのでありますが、これは都市に対する災害復旧であります。これは工事が年度末までに九%くらいまでしかできていないのに、予定通りその年度に全額の補助金を、一〇〇%できたものとしてその補助金をやつてしまつた。こういう案件であります。  それから五百九十九でありますが、これは経費の年度区分、ほかの役所にもたくさんある案件でありますが、国家地方警察の福井県本部で年度内に工事が半分程度しかできていないのに、できたこととして工事費を金額六百十万円余り、これを支出した案件であります。これは建設省予算を国警の福井県本部に支出委任をした案件なので、建設省のなかに入つております。  それから六百号は、これは名古屋財務局でありますが、これもやはり建設省予算の支出委任であります。これは庁舎を予定以上に、四日市税務署の庁舎を作るときに、予定以上の工事をいたしまして、そのためによそから借入れてその工事費を出した。その借入額が百三十七万二千八百円になつております。これは面白くない取扱いでありまして、これは翌年度、二十四年度になりまして予算をもらつて返還しております。  それから六百一号であります。これは北海道の札幌土木現業所の職員犯罪であります。人夫賃支払のために保管しておりました二十万円というものを横領したのであります。これは犯人が未だに行方不明になつております。  それから六百二号から十三号、これは表になつておりますが、これは元内務省が廃庁に際しまして補助金をやる場合に、十分な調査をしないで、やつていいか、やらないでいいかわからない。或いはやらないでいいことが一部もう当時判明していたもの、こういうようなものに補助金をやつたために、八百三万九千円の補助金を交付いたしまして、その補助の超過のものが七百二十六万九千円ある、こういう案件であります。この裏の表のお終いのところにはその通り集計が出ております。  非常に簡単な御説明でありますが、若し御質問がございましたらお答えいたします。
  57. 溝口三郎

    理事溝口三郎君) 建設省の植田会計課長からお説明を願います。
  58. 植田俊雄

    政府委員(植田俊雄君) 先ず五百八十七番と五百八十八番でございますが、只今会計検査院からお話のありました通りでございます。御指摘の点は非常に遺憾に存じておる点でございます。細かいところは省略いたしまして要点につきまして私ども考えることを申上げまして御了承を得たいと存ずるのであります。五百八十七号関東地方建設局の電話の問題でありますが、地建でどうして電話線を持つたかという問題でございますが、水防通信用に電話線を拡充いたしたいと思いましてかような電話線を工事いたしたのでございます。ところが当時の物資の事情におきまして鋼線と碍子等は手に入りましたが、鉄線とか電柱その他の工事をいたしますのに必要な他の部品が入りませんのでありますから、それは年度内に使うことができなかつたのであります。その品物は翌年度に繰越さざるを得なくなつたのであります。これも只今会計検査院お話通りでございまして、購入しまして商店に預けておりましたが、その後専用の倉庫を借りまして保管いたしております。現在では全部これは使用済みでございます。翌年度で使うべき、又その年度内に使うことのできなかつた資材を多量に買入れたいという点は御指摘通りでございますが、只今のような事情がありましたことを御了承願いたいと存じます。  次は五百八十八号の九頭竜川の点でございますが、これは当時の物資の割当がございまして、これにつきましては事務所、倉庫、宿舍等の新設のために釘を必要とずるわけでありまして、必要な釘の申請をいたしたのでございますが、二十五トン申請いたしております。ところが本省の枠の中で二十五トンの余裕が出て参つたものでございますから、二十五トンそのまま九頭竜川に割当てて見たところが、九頭竜川としましては二十二年度にそれだけは要らなかつた。併し切符が来た以上買つて置かないとあとで手に入らん虞れがありますので、買つてしまつて翌年度に繰越すが至当だ、こういう事情で、残りました釘につきましても全部その後使用済みでございます。  それからその次の五百八十九号でございますが、この郵政省電通省関係におきましてこういつた事案が審議せられまして、非常に委員の皆様方から御批判の点が強かつたことを聞いておりまして、私これを傍聴いたしまして、私自身がお叱りを受けると同様な気持で聞いておりましたが、この点は誠に申訳なく存じております。ただ建設省におきましては、この事案一つでありまして、私どもとしましてはこれは職員から集めた所得税でございませんので、人夫から源泉徴収しました所得税を越年資金に一時立替えて貸したのであります。いずれにしましても国庫に納むべき所得税をこういうふうに一時他に流用いたしましたということは誠に申訳ない次第でございます。この金につきましては同年の四月の二十七日に全部国庫に納めておるのでございますが、事情は先ほどお話のありました当時の職員組合方面の攻勢に押されまして、所管の中部地方建設局では止むを得ず押されたことと思います。決してこれが妥当な措置とは考えていなかつたと思うのでございますが、当時の事情が止むを得なかつた次第でございます。その後も会計検査院批難事項としても御指摘は受けておりませんし、又今後はこういうことは起り得ないと考えております。この点は一つ了承願いまして、二十三年限りの問題として一つ了承願いたいと存じます。  次の五百九十号の問題でございまして、これは二十五号におきまして経済調査庁のほうの問題として御審議になつた問題でございます。経済調査庁のほうでいろいろの宿舎庁舎のやりくりから起つた問題でございます。札幌の地方建設工事部がこれに巻き込まれまして、そして不要な金を作り出すことのお手伝いをしたいということについては、私どもとしましては誠に申訳なく存じております。この件につきましては、当時のこの責任者でありました西村技官にも相当検察庁で調べられたのでございますが、本人といたしましても、札幌工事部といたしましても、この金につきましては金の使途についてはタッチいたしておりませんので、こういつた金を作ることにただ協力させられた、こういうふうな恰好の事案でございますので、起訴には相成りませんでした。併しかような処置は私ども関係いたしておりまする工事のうちでは最も悪質な部類に属するものでございますので、けん責処分をいたしております。  次に五百九十一からそれ以後の災害復旧費の補助の問題でございますが、その中で五百九十三の岩手県だけちよつと質が違いますので、この点を申上げますと、御承知通り公共事業費の予算というものは年間がきまつておりますけれども、これを四半期毎に切つて出すわけでございまして、岩手県の宮古市に対する予算の決定が第三四半期の終り頃に出そうということがきまりまして、その後認承手続きでありますとか、支払い計画の変更でありますとかいうふうな事情で遅くなりましたために、三月末にならざるを得なかつた。ものによつては四月になつて補助金を出すというふうなことになりまして、この点は誠に申訳ないわけでございますが、今後は安本の工事認承も二十六年度から年一回ということになる予定でございます。まあこういつた補助予算の使い方でありますとか、支払計画につきましては、実際の工事にマッチするように早目心々に出すように心懸けて参りまして、こういつた事故の起りますことの絶滅を期して参りたいと考えております。  次に災害復旧費の補助金の交付の問題でございますが、これは只今会計検査院の御指摘にもあつた通りでございますが、これは災害復旧費の中での、二十年なり、二十一年なりの災害に対する補助金についてかように補助超過になつておつた、こういう意味であることを一つ了承願いたいと思います。と申しますのは、只今会計検査院から御指摘がありました廃工でありますとか、後年度と合併施工になりますとか、かような事案もあるのでありまするが、こういつたものは補助金を支出します場合においては、はつきりいたさない。むしろ竣工検査のときにはつきりいたす、こういつた性質のものが多いのでございますが、そのほかに五百九十一号以降で問題になつております一番大きな問題は、昭和二十三年度におきまして、昭和二十年度災害、昭和二十一年度災害等は、当時の査定金額は二十三年度当時の物価との開きがありますものでございますから、査定金額に物価をかけました金額を補助金として各府県に交付いたしたのでございます。これが県によつて多少違いますが、多いところでは三倍になつているわけでございます。でこの物価でその年度に工事をやつたといたしますれば、この金額が不足することがあつても余るということはなかつたはずでございますが、御承知通り災害復旧事業につきましては、やり越し工事と申しまして、国からの補助金がなくてりも県費支弁だけでどんどん工事をやつておりますが、二十年災害、二十一年災害に当つておるもので国が二十三年度で補助しましたものにつきましても、すでに二十二年度で工事をやり終えておりますものにつきましては、工事費が安くなつておりますものですからそれだけの金が要らないということになるわけでございます。こういつた事情で、こういつた補助超過が出たわけでございます。でこれは災害復旧費全部、年災を問わないで建設省が出します災害復旧の補助金金額について申しますると、府県としましては到底これでは補助超過どころか、補助金が非常に少い県から申しますれば、災害復旧費、工事費は国に貸してあるというふうな言い方をされるのが実情でございますので、その面から申しますれば補助超過ということにはならないかと思うのでございますれども、併し建設省といたしましては従来から年災ことに、完全にきつちりと整理をいたしておりますので、そういつた面から申しますると、これは経理的には補助超過と申されてもいたし方ないような事情であるわけであります。私どもといたしましても、この問題につきましては真剣にこれの解決方法に当つておるのでございまして、竣功認定を急ぎまして、竣功認定を急いでできたものから補助超過分は国庫に返納命令をいたしております。一々申上げませんが、相当数は国庫に返納済みでございます。そういつた事情を一応御了承願いたいと存じます。  次に内務省の解体当時の災害復旧補助金の問題でございますが、災害復旧の予算はなかなか各府県で、而も一府県につきまして数千カ所に亘るようなところもございまして、なかなかどの程度まで進捗しておるかということの見当をつけることは非常に困難でございますので、一応災害の起りました年度の査定を基準にいたしまして配布いたしておるのでございます。二十二年度におきましても、できるだけ慎重に各府県の実情に合うように予算を配ろうといたしまして、十二月まで延びたのでございますが、ところが突然内務省が解体になりましたので、その内務省の持つております予算が果してどの省に承け継がれるか、又その省に入りましたときに、うまくその予算が使えることになるかどうか非常に不安な状態にございましたので、精査いたしませんで、かような方法で災害復旧費を府県に交付いたしたのでございます。これにつきましても建設省といたしまては成功認定を急ぎまして、六百二から六百十三までの間におきまして成功認定のできていないのは、六百三、六百六、六百八、この三つでございます。この三つにつきましても成功認定に着手はいたしておりまして、県との文書のやり取りをいたしておりますが、完全な成功認定はいたしていないというだけのことでございます。手続は進めております。成功認定の結果補助超過になりましたものにつきましては国庫に納入命令をすべて出しております。六百二、六百四、六百七、六百十二、こういつたものにつきましてはすでに補助金が返還になつております。  次に五百九十九と六百でございますが、この六百の問題につきましては、建設省としましては工事をやるだけでございますので、この工事代金の問題につきましては、これは大蔵省から御答弁願うのが筋かと思います。  五百九十九につきましては、これも年度区分の問題で先ほどもいろいろ御批難ございまして、御尤もだと存しておりますが、現在の公共事業費の令達が四半期ごとにありまして、だんだん実行ができないようなことが起りまして、止むを得ずこういつた措置をとつておるわけでございます。これも大蔵省等にも交渉いたしまして、できるだけ予算の繰越手続を簡単にしてくれるように、又繰越しました予算が年度初め近くから使えるようにというふうな措置を講ずるようにして参りますれば、こういつた間違いを起さずに済むのじやないかと思います。只今ところこういうことにならないように努力はいたしますけれども止むを得ず、ときにはこういうふうな失態を起しますことを誠に申訳なく存じておる次第でございます。  六百一の職員犯罪に因り国に損害を起しましたのは申訳ございませんが、これも実は本人がその後自殺をしてしまいましたので、只今ところでは回収のできないような事情にあるのでございます。
  59. 溝口三郎

    理事溝口三郎君) 五百八十七の建設関係以下一括して御質問がございますればお願いいたします。
  60. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 五百八十七番の批難事項でありますが、これによりますと、会計検査院の言い分では、計画量以上に購入したということを指摘しておるようでありますが、只今答弁によりますと、銅線は買つたが、その他の附属資材が入手できないのだというような答弁でありますが、当初から計画をされて、その計画量に基いて行動をされておるように思うのですが、その点は建設省では行き当りばつたりというような形でおやりになつておるように今の御答弁では思えるのです。と申しますのは、銅線は買う手配ができて買つたが、そのほかのものは、これは買えなかつた。買えなかつたということは事態がどうあろうとも、やはりそれが買い得る見通しが立つてこそ、それにふさわしい量を銅線を買入れるということが、これが計画であつて、どうもその点会計検査院指摘されておる事柄と御答弁なつておる点とが違うように思うのですが、もう一度御説明を願いたいと思います。
  61. 植田俊雄

    政府委員(植田俊雄君) 地方建設局におきましては、こういつた水防通信網を作つております。この水防通信網等につきましても、他の工事においても同様でございますが、地方建設局は工事をいたします場合には、多くの場合設計を作りまして、その設計に基いて積算をいたしまして、どれだけの資材が要るかということを算定し、それに基いて購入いたしております。こういうふうに私ども考えております。これがほかの資材も予定通り買えますれば、年度内にその工事を完成することができたと思うのであります。当時も資材の入手困難な事情でございますので、先ず手に入るものから手に入れて行つて。そうしてできたものからでも著手して行こうというのが当時の実情になつておつたのじやないかと思います。電柱とか碍子等が思うように入りませんので、それに従つて、それに附随しますところの銅線類につきましても予定通り使うことができなかつた、それで余りてしまつた。こういうことになつたのじやないか、かように考えます。
  62. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 そういたしますと、どうも計画が、やはり計画通りに実行ができなかつた。併しそれはそれとしましても、それであれば、この工事に対する予算関係ですが、予算がそれだけ計画より余つて来る。こういうことになると思うのですが。その点の関係はどうなるのですか。
  63. 植田俊雄

    政府委員(植田俊雄君) 只今の点御尤もでございまして、或いは私はこの前の御質問のときそういう御意味じやないかと思うのですが、実は公共事業費、河川事業費等の予算につきましては、水防通信細筆の予算というようなものが一々積算があるわけではございませんで、工事費の中でこういつたものを附帯経質的に出せるとこういうふうになつておりますので、そういう関係で買つた予算でございますと余つたものは他の一般工事に使うことができる、こういうふうになるのであります。
  64. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 会計検査院のほうに伺うのですが、御指摘なつているように、計画以上にこれを購入している点に問題があるのだが、こういうことなんですか、その計画以上ということは、他のものを睨み合してこの計画というものが出ておるのか。そうでなくただ銅線だけにいてやはりそれだけ計画以上に購入されたのか。その点はお調べになつてどうなんですか。
  65. 小峰保榮

    説明員(小峰保榮君) 只今の五百八十七号でありますが、おれは実はこれに書いてございませんが、関東地方建設局が昭和二十四年度船橋から東京へ移転したのであります。あの船橋から千葉へ行く国道沿いにありましたのが、現在は芝に来ております。そのために水防関係とかそういうもので電話を架設替えする。こういう必要があるわけであります。それを見越しまして実は二十三年度にたくさん買貯めをしてしまつたのであります。その点どうも御説明がないものでありますから非常に変でこなものとお考えかも知れませんが、それでこれは二十三年度の計画、河川なり、道路なりの改修工事費から少しづつ頭をはねましで、そうしてこれを買込んだわけであります。それで正規の二十三年度の計画と、買つた数量との比較はこのページのおしまいのほうにございますが、銅線は計画量の約一七〇%買つた。それから碍子は計画量の二四九%、二倍半も買つた。その計画量というのが二十三年度の正当な所要量であります。当局の説明のように本当に水防にすぐ必要な性質のものでございましたら、決して年度を超えて二十四年六月に会計検査したときに、相当のものはこれはなかつたのでありますが、商人に預けつばなしでいいというようなことはないのでありまして、その点も一つお含みの上で御審議願いたいのでありますが、結局は地建の移転に備えての買溜め、と言うと少し言い方がきついのでありますが、そのために特別多くなつている。そしてその予算は二十三年度にはなかつた。ほかの河川改修費なり、道路改良費なり、それから捻出してやつたものであると、こういうふうに御了承願いたいと思います。
  66. 溝口三郎

    理事溝口三郎君) 植田会計課長からもこの点について。
  67. 植田俊雄

    政府委員(植田俊雄君) 只今会計検査院お話なつたような事情もあろうかと思うのでございまするが、私どもといたしましても、その年間に使うものを標準にして買つておるわけでございます。ものによりましては早く買わないと、なかなか手に入らんような事情もありますので、そういつたまとめて買うとか、或いは早めに手廻しして置いたほうが国家の全般から申しまして損ではないと、こういうような場合には、こういうふうに買過ぎするというようなこともあるわけでございます。そういう点は一つ了承願いたいと思います。
  68. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 そうすると当初に御答弁なつた計画に基いてされたのでなく、計画を予想して見込みで買つた。こういうことに了承していいのですか。
  69. 植田俊雄

    政府委員(植田俊雄君) 先ほど会計検査院から御指摘になりました庁舎の移転の問題でございますが、庁舎を移転しますと、必らず水防通信網の問題が出て参りますので、それを見越して買つたものと考えております。
  70. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 それでは買つた会社は株式会社松崎商会となつているのですが、これはどんな会社でしよう。住所を伺いたい。
  71. 植田俊雄

    政府委員(植田俊雄君) 只今この点につきまして資料の持合せがございませんので、次回にお届け申上げます。
  72. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 それでは委員長のほうから松崎商会の会社の経歴、それから住所を出さして頂くように要求いたします。
  73. 溝口三郎

    理事溝口三郎君) 建設省会計課長にお願いしますが、松崎商会の経歴と住所を提出して下さい。
  74. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 それからもう一件は、当時の松崎商会にこれを買つて保管させておつたというのですが、これはどういうような事情で、個人の商会に、而も買つたものを保管をさせておつたのか。この点について具体的に一つ説明を願います。
  75. 植田俊雄

    政府委員(植田俊雄君) それも後ほどまとめて……。
  76. 溝口三郎

    理事溝口三郎君) それではカニエさん、一応まとめて資料を出したいそうであります。
  77. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 それでは五百八十七号につきましては、なおその他我々のほうでも、調査をせなければならないと思われる点があるので、留保願いたいと思います。
  78. 溝口三郎

    理事溝口三郎君) これは植田会計課長にお願いしますが、先ほど松崎商会の住所、経歴をお願いしましたが、ほか八名というのがありますから、それを附加えて、各購入したところの会社、商会か、又は個人かも知れませんが、購入品目を分けて提出して頂きたいと思います。
  79. 棚橋小虎

    棚橋小虎君 この五百八十七号の最後の所に「なお購入資材の約四一%に当る」云々、計一千四百五十六万円は松崎商会に保管させておる状況である。これは品物を保管させておつたというのですか。どういうのですか。
  80. 小峰保榮

    説明員(小峰保榮君) 只今のあれは、検査に参りましたところが、現物が役所にない。こういうので追及して参りますと、ここに預けてある。こういうことで現物を松崎商会に保管させていた。当局者の当時の御説明では、年度末に入つたら手直しをさせる部分があるしするから、一旦入つたものを戻した。こういう御説明つた承知しております。
  81. 棚橋小虎

    棚橋小虎君 重ねてお尋ねしますが、会計検査院のほうでは、その現実に品物が保管してあるということはお調べになつたのですか。
  82. 小峰保榮

    説明員(小峰保榮君) 今の御質問でありますが、倉庫の現場に当時の検査官が行つて見たそうであります。
  83. 棚橋小虎

    棚橋小虎君 品物は存在しておつたわけですか。
  84. 小峰保榮

    説明員(小峰保榮君) 数量全部を、これだけのものでありますから、克明に当つてはおりませんが、大体のところ現物を確認したそうであります。
  85. 棚橋小虎

    棚橋小虎君 これは建設省のかたにお尋ねしますが、そういう品物を納入者である松崎商会に保管させたというのはどういう事情によるものでありますか。
  86. 植田俊雄

    政府委員(植田俊雄君) この点につきましては、私当務者から確かめまして御返事申上げたいと思いますが、唯今会計検査院から御指摘の、当時船橋におりました地建を東京に移転するという事件でございましたので、一応地建の倉庫に入れるよりもこの商店に預けたほうが便利じやないかと、こういうようなところから判断したのかとも思われます。この点は一つ確定的なところは次回に申上げたいと存じます。
  87. 溝口三郎

    理事溝口三郎君) 建設省関係は五百八十七号は一応保留しまして、この次にもう一遍説明を伺うことにして、その他何か……。
  88. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 時間ももう五時近くでありますので、全部の審議をこれからやるということは、少し時間の関係上困難であろうと思われますので、私に一般的にお伺いするんでありますが、この建設省関係の案件の責任者に対する処分がしていないものが随分あるのでありますが、この処分建設省だけなぜせないのか、その理由について伺いたいと思います。
  89. 植田俊雄

    政府委員(植田俊雄君) ここに批難事項に載りましたものすべて含めまして、なぜ処分をしないのかというわけでございますが、私どもといたしましては、今後注意を与えるだけでいいと、こういつたものもございます。これは又国会で御審議になりました会計法、財政法に基くことでございますので、勿論その法規通りやるべきではございますけれども、先ほどの電通省お話のありましたように、当時の事情を考えれば処分するに忍びない、こういうものもございます。又この点は御了承願いたいと思うのでございますが、これらの案件の責任者ということになりますと関係者が非常に広くなるのであります。他の役所でございますと、例えば庁舎を建てるというふうな工事でございますと、担当者は大体経理関係をやつております。本省で申しますれば、会計課長が一番の責任者ということになりますが、地方の局でやつております工事の場合におきましては、会計課長、或いは経理担当の者だけの責任と申しますよりも、地建全部の、全員……、全員と申しますと語弊がございますが、その工事関係の全員の責任と、こういうふうな工事の運営方法そのものに対する責任と、こういうようなものもあるわけでございまして、特定のものをつかまえて、それに責任を負わせるということも、ちよつと無理じやないかと思われる場合もあるわけであります。特定の個人に責任を持たせるべきであるということのはつきりいたしましたものについては、責任をとらせますが、それ以外のものにつきましては注意を喚起いたしまして、こういう事件が今後起らないように、やかましく注意するという方法で進んで参りたい、かように考えておるわけでございます。
  90. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 それでは注意処分をしておるものはそれでいいが、全然処分をしていないものは全部只今の御答弁のように、広範囲に、誰かと一定の人をきめて処分するわけには行かないから処分をしていないのであると、そういうことに了承していいですか。
  91. 植田俊雄

    政府委員(植田俊雄君) 只今申上げましたのは一つの例でございまして、例えば補助金の交付の問題もございますが、当時の地方の財政、災害復旧のやり越工事の現状から見まして、これをやつたことを、果して建設省としまして処分すべきであるかどうかと、こういつた躊躇から行政上の処分のできないものもございます。災害復旧の例を申しますと、これについては実際上処分をするよりも、むしろ注意をする程度にとどめるべきじやないかと私ども考えております。
  92. カニエ邦彦

    カニエ邦彦君 只今の未処分の部分については、後日一件心々について審議をする際に再度御質問をするといたしまして、次には一般的なものとして、上官に対するところ処分が非常に緩いように考えられるのでありますが、建設省ではその点はどういうようなお考えでございましようか。
  93. 植田俊雄

    政府委員(植田俊雄君) 建設省におきましては、その間違いを起しました。一番の責任者を追及するという方針で参ることには他の省と同一でございまして、若しも私が会計課長として扱いました事柄につきまして、いやしくも私が知つておる限りにおきまして、私の指図に基いた事項がございます場合においては、私はその責任を完全にとるつもりでおります。私自身がさようでございますので、地建でできますそういつた行政処分につきましても、私はその点は、本当の責任者責任をとり、下の者ばかりに責任を負わせるようなことはいたさせたくないと考えております。
  94. 棚橋小虎

    棚橋小虎君 時間が五時になりましたからして、只今議題になつておる事項に関する質問は保留いたしまして、この程度で散会願いたいと思います。
  95. 溝口三郎

    理事溝口三郎君) それでは本日はこの程度で散会いたします。次回は水曜日にいたします。    午後四時五十八分散会  出席者は左の通り    理事            岩沢 忠恭君            棚橋 小虎君            溝口 三郎君    委員            大矢半次郎君            寺尾  豊君            廣瀬與兵衞君            カニエ邦彦君            小泉 秀吉君            小林 亦治君            村尾 重雄君            常岡 一郎君            岩木 哲夫君            鬼丸 義齊君            千田  正君            森 八三一君   国務大臣    郵 政 大 臣    電気通信大臣  田村 文吉君   政府委員    電気通信省経理    局長      肥爪 龜三君    建設大臣官房会    計課長     植田 俊雄君   事務局側    常任委員会専門    員       森 荘三郎君    常任委員会専門    員       波江野 繁君    説明員    郵政省経理局監    査課長     内海 信夫君    会計検査院事務    総局検査第四局    長       小峰 保榮君    会計検査院事務    総局検査第三局    電気通信検査課    長       石渡 達夫君