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政府委員(黒田靜夫君) 先般の
委員会におきまして主要港湾におきまする荷役力の緊急増強につきまして御説明申上げたのでございますが、その節小泉委員、菊川委員、岡田委員から資料の御要求がありまして、その資料を本日作成して持
つて参
つてお手許に配
つておりますので、内容を御説明申上げたいと思います。
二枚目の一と書いてございます主要港湾における本船荷役及び
取扱貨物量の趨勢という表がございますが、これで簡単に申しますと、初め東京港を
一つ例に立てて申上げますと、東京港では施設が接収を受けております結果、公共用の施設は現在岸壁が百五十メートルで、平均
取扱能力を八百トンといたしますと、年間
取扱能力が十二万トン、それから専用のこれは主として民間関係の専用の荷役施設は、ございませんので、結局東京港におきましては荷役力は十二万トン、これに対しまして次のコラムは艇船の荷役能力でございまして、艀船が八万三千トンで、ございまして、その能力が年間二百八十二万、これを合計いたしますと、東京港におきまする荷役能力は二百九十四万トンでございます。
この場合におきまする簿荷役と本船荷役の比率でございますが、本船が四%、沖荷役が九六%とな
つております。
これに対しまして一番右側のコラムは実際の港におきまする
取扱貨物でございます。
昭和二十三年、一九四八年におきましては、二百二十八万九千トンで、ございまして、港湾の能力が二百九十四万トンでございますので、
取扱貨物よりも能力のほうが上廻つたわけでございます。二十四年になりますと、
取扱貨物量が二百五十一万二千トンに上昇して参りまして、まだ能力よりも多少下廻
つております。二十五年におきましては、十二月までの実績と一月以降の量を推定いたしますと、三百三十万トンになりまして、能力が二百八十二万トンでありまして多少不足いたしております。この結果が夜間荷役とか、或いは荷役増し、或いは荷役の標準日数の増加というような現象とな
つて現われておる次第でございます。
最後の一番右はいろいろのこれまでの資料から
一つ一つ積上げて参りまして、来年、
昭和二十六年におきましては四百十七万トン、この
貨物取扱数量があるのであろうという推定でございます。
このようにして東京以下約九つの港におきましてトータルをとつたものが、施設能力におきましては二千六百二十四万トン、右側から二番目のコラムで、小さい列から申しますと、右から六番目が二千六百万トンでございますが、一番右の
取扱推定量は三千六百万トンとな
つておりまして、相当の荷役力が不足するという結果が出て参
つておるのでございます。
その次の二頁目には各主要港湾におきまする
取扱貨物品目の主要なるものを書上げてございます。一々の説明を省略いたしまして御覧を願いたいと存じます。
それから三頁目には各港湾におきまする外国
貿易、内国
貿易別に出荷と入荷の実績、一九四九年におきましては実績、それから一九五〇年におきましては、十二月までの実績と一月以降の推定を入れております。一九五一年におきましては、これは全然推定を以てこれくらいの
貨物が扱い得るということでございまして、この場合におきまして、横浜港におきまして
鉄道に移る
貨物はどれくらいであるかということが、この間岡田委員から御
質問がございましたが、実績によりますと大体一九%
程度でございます。そのトン数はこれを百二十万トンというふうに一応出ております。一九五〇年、五一年におきましては、その一九%をトータルの数字にかけ合いまして、一応このような数字を出しておるような次第でございます。
以下四頁は神戸港以下の港でございます。五頁は大阪港以下でございます。六頁が清水港でございます。
それから七頁に港湾におきまする簿が戰前から戦後にかけて如何に減退しておるかということを数字を以
つて説明いたしておりますので、全体的に申しまして一番右の列を御覧になりますと艇が七千隻で九十一万五千トンでございます。一九四三年におきましてはその倍の百八十万トン、現在は大体五割くらいに全体で減
つておるわけでございますが、大阪とか東京その他におきましては、これが三分の一
程度に戦前と比べまして減
つておる
実情を数字を以て示した次第でございます。
それからその次に港湾労務者、これは菊川委員から御
質疑でありました九大港の労務者を寸応ここに出しておりますが、これは
現状でございまして、一例を申上げてみますと、東京港では船内仲仕が常傭におきまして三百一十名、それから日傭は一日平均六百名
程度を使
つております。沿岸仲仕、筏仲仕、艀船夫、曳船船員等みんな同じで、ございまして、計が常傭が四千百五人日傭が平均一日千三十九名とな
つております。以下各港の港につきましては同様でございます。
最後の表は、これらの労務者の職種別におきまする賃金を一応書いてございまして、大体これは現行はこの
程度でございまして、最高標準と最低がウインチマン、デツキマン或いは仲仕等について掲げてありますので御覧置きを願いたいと思います。
以上簡単でございますが……。