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1951-05-17 第10回国会 参議院 運輸・地方行政連合委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年五月十七日(木曜日)    午後一時四十五分開会   —————————————  委員氏名   運輸委員    委員長     植竹 春彦君    理事      岡田 信次君    理事      小泉 秀吉君    理事      高田  寛君            仁田 竹一君            山縣 勝見君            内村 清次君            菊川 孝夫君            小酒井義男君            高木 正夫君            前田  穰君            村上 義一君           前之園喜一郎君            松浦 定義君            鈴木 清一君   地方行政委員    委員長     岡本 愛祐君    理事      堀  末治君    理事      吉川末次郎君    理事      竹中 七郎君            石村 幸作君            岩沢 忠恭君            高橋進太郎君            安井  謙君           小笠原二三男君            相馬 助治君            中田 吉雄君            西郷吉之助君            鈴木 直人君            岩木 哲夫君            石川 清一君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○モーターボート競走法案衆議院提  出)   —————————————    〔植竹春彦委員長に着く〕
  2. 植竹春彦

    委員長植竹春彦君) 只今から運輸地方行政連合委員会を開催いたします。  規則によりまして私が委員長を相勤めることを御了承願います。議題はモーターボート競走法案に関しまする連合審査であります。先ず運輸専門員からの本件につきましての御報告をお願いいたします。
  3. 岡本忠雄

    専門員岡本忠雄君) この法案休会前におきまして提案者からの御説明があり、一応の審査の御報告を申上げておきましたが、当時この提案の責任が一体どこにあるのか、又政府としましては主官庁は如何なる態度にあるのかというようなことがはつきりいたしませんでしたので、休会中におきましてこの点をいろいろと調査究明して参りました。結局運輸省船舶局が主管であり、積極的にこの法案起草に協力をし、且つこれが通過につきましても積極的にこれを希望することがはつきりいたしましたので、運輸省関係当局を国会に来て頂きまして、いろいろと法案そのものについての検討を遂げて参つたわけでございます。その結果お手許に本日差上げましたモーターボート競走法案審査中間報告という印刷をしたものがございまするが、かような結論を得まして御参考に差上げたわけであります。なお袋に入つておりますいろいろの資料政府から提出して頂きましたので、これも御審議の御参考に供して頂きたいと存じます。  この中間報告につきましては、結局いろいろな競輪の非難がこのモーターボート競走法案にも集中いたしまして、なかなか審議過程に入らなかつた経過を辿つたのでありまするが、この報告におきましては、従来のこの種の競技の腐敗、不正或いは風教上に乃ぼすいろいろの弊害というようなものを矯正して極力防止して行くというような考え方から、この種の競技を粛正してプラスの面を生かす方法はないかという観点から検討したものがこの報告でございます。競輪廃止論とか、或いは競輪そのほかのいろいろなものが弊害をもたらしておるから、これ以上この種のものを認めることは賛成できないという二つの論は別にいたしまして、粛正して改善して行くならばどうなるかという見解から検討を遂げた報告がこのものであります。以上御参考に供するために一応申上げた次第であります。なお本日は只今申上げましたような次第でありまするので、船舶局長及び舟艇協会そのほかの極めて工キスパートのかたにもおいでを願いまして、皆さんの御質問に個々にお答えできるような準備をしてございまするので、どうぞその点お含みおき願います。
  4. 植竹春彦

    委員長植竹春彦君) 速記をとめて下さい。    〔速記中止
  5. 植竹春彦

    委員長植竹春彦君) 速記を始めて下さい。それでは御質問のある方、順次御発言を願いたいと思います。
  6. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 これからお尋ねいたしまするのは、全く素人でありますので、認識を深めたいと考え質問しますのですから、関係当局から率直な御答弁を願いたいと思うのであります。それはこのモーターボートに関する各種のエンジン等に関するいわゆる造船という方面における工業において、実験研究は国においてどういうことをやつておるのであるか、又当該会社等においてはどういう向上のための実験研究をおやりになつておるのであるか、この施設、年間における予算等を承わりたい。それと関連しまして、第一章の総則第一條にある目的が、或る種の賭の形で賭博の形式でこういう競走を行わせることが、こうしたことの向上になるということが私にはちつともわからんのでありまして、モーターボート競走すればそれで向上になるならばなるであろうし、金銭を賭けるということは問題は別ではないかという極端な私あつさりした考えを持つておるわけでございます。これは誠に間違つているという議論があるだろうと思いますから、徹底的にその点について解明していただきたい、以上先ず二点についてお尋ねいたします。
  7. 甘利昂一

    政府委員甘利昂一君) 第一の御質問の点についてでありますが、従来我が国相当海運国でありましたので、特に大型船に関する試験研究施設は国にもありますし、大きな造船所には一部持つておる所もあります。特に国にありますのは大型船の船型の試験研究施設、それから推進性能と申しますか、プロペラであるとか、或いは船の形がスピードに及ぼす影響等を調べる試験研究施設が、只今運輸技術研究所の所属になつておりますが、目白にあります。それに所属しておる一部の機関であるとか、或いはエンジンであるとか、そういう施設も最近極く小規模ではありますが、附置されております。それから長崎の造船所であるとか、或いは神戸の造船所であるとか特殊な大きな造船所においてはこれらの水槽試験を持つておる所、或いは特殊の機関、ボイラーに関する試験設備を持つております。併しいずれも大型船に対する試験設備でありまして、一部は小型漁船なんかについても行われておりますが、これらは主として回転数の非常に遅い船舶についての試験施設でありまして、従来こういうモーターボートのごとき高速エンジン或いは船形に対する試験設備は極くその附属として特殊の依頼者に応じてときどきやりますが、設備といたしては完備いたしておりません。従つて従来大型船については我々も国際水準に近ずいておる、こういうふうに考えておりますが、小型船については非常に遅れております。  第二の御質問でありますが、関連いたしますが、従つてこういう小型エンジン輸出等についても、一昨年及び昨年においても相当希望があつたのでありますが、その性能及び機関の精度と申しますか、いろいろな工作、その方面に対する技術が劣つておりますために、一部は出しておりますが向うの要求するような工作のものについては殆んど出ておりません。それで我々はこういうものを従来とも或る程度援助するつもりで一部の研究資金であるとか、或いは奨励資金のようなものを極く僅か出しておりますが、やはり需要も余りないものですから、研究そのものも余り発達しておりませんでしたが、一昨年及び昨年の経験に鑑みまして、今後相当こういうものの輸出が行われるというふうな見地から、急速にこの方面製作技術及び性能向上というふうなことを図りたいと思つて、一部研究資金を最近出しておりますが、併しいずれにせよ国民一般のこの方面に関する認識が高まつておりませんので、メーカーとしても余りそういうものに対する興味を持つておりません。従つて先ほどお話のありましたように、賭けをしなくてもモーターボート競走を普及すればそれでいいじやないかというお話でありますが、やはり或る種のこういう賭博性を持つたと申しますか、一般民衆興味をそそるような方法によつて、海なり或いは船に関する関心を集中するのが最もこういう面の需要を多くし、而もその技術向上するに役立つのじやないか、こういうふうな見地からこの法案賛成しておるわけであります。
  8. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 それではなお伺いますが、賛成しておるというのは、政府賛成しておるというふうにお聞きしてよろしいのでありますか。
  9. 甘利昂一

    政府委員甘利昂一君) 政府といたしましても賛成いたしております。
  10. 相馬助治

    相馬助治君 仮にこの競走法案が両院を通過して法律なつた場合に、直ちにこの実際の競走が行えるというふうに仮定いたしまして、船舶局のお知りの範囲内において結構でありますが、競走に十分なモーターボートがあるのであるかどうか、それからもう一つ問題は、資料に出ておりますが、競走者は非常にむずかしい條件を備えていなければ、むずかしい或る特殊の條件を備えていなければならんとこう考えますが、そういうものと見合つて競走場設備及びその場所、そういうものが現在でも直ちに使用できるものが十分にあるとお考えになるかどうか、船の問題、場所の問題、これの御見解を承わりたい。
  11. 甘利昂一

    政府委員甘利昂一君) 第一の御質問の点については、私もはつきりと覚えてはおりませんが、すでに従来から舟艇協会のごときものがありましたので、恐らく三、四十隻の直ちに使えるようなモーターボートがあるだろうと思います。  それから第二の場所について適当な場所があるかというお話でありますが、これについては私のほうでもいろいろ選考しました結果、十数カ所ございますが、ただ最も適当と思われるような所は、例えば東京の近郊で言えば隅田川附近であるとか、或いは関西の琵琶湖、或いは瀬戸内の特別に波の静かなような所、或いは大阪地区の比較的大きな池であるとか、こういうものについて最も理想地と思われるものが現在でも四、五カ所ございます。
  12. 相馬助治

    相馬助治君 政府としても賛成であるということが、先ほど同僚小笠原委員質問によつて明らかにされましたが、国の費用が少いためにこの船舶用エンジン向上を図ることが困難であるということはわかりますが、然らばこういう賭博行為によつてこれを図ることがいいか悪いかということになると、おのずから議論が複雑になつて参ると思います。従いまして参考的に伺いたいのでありまするが、諸外国においてこの種の方式によつて船舶用エンジン向上を図るというような法律案が作られている事例があるかどうか、あるとしたならばそれは概略どんなものであるか。この点についてお伺いします。
  13. 甘利昂一

    政府委員甘利昂一君) 私の聞き及ぶ範囲においては、こういう賭博的な方法によつてモーターボートをやつているというような例は余り聞いておらないのでありますが、それはやはりその国の国民性なり、その国の一般技術の水準なり、或いは国民のこういうものに対する認識程度によるものじやないかと考えます。従つて我が国においては従来とも一部の人が、特に有識階級と申しますか、金持の階級の人が自分のモーターボートによつてこういう競走を随分古くから開始しているのでありまして、若しこれらの競走によつてエンジンなり小型舟艇の改造ができるというなら、現在までにおいても相当されてなければならんはずでありますが、いろいろその原因を調査して見ますと、やはり一般民衆のこういうものに、特に船に対する或いは海に対するそういう関心が非常に薄いというような点が大きな原因になつているのじやないかと、こういうふうに思いまするので、こういうふうにして特殊の興味をそそるような方法によつて、その方面興味をそそることによつて或いは会社においてモーターボート作つて一つ競走に参加させようというようなことも起りましようし、それによつて注文を受けるエンジン工場なり、或いは造船所においてそういう舟艇なりエンジンを作る機会も非常に多くなり、従つて需要の多いところに技術改善も図られるというようなことから非常にその方面の一致することが多いのじやないか、こういうふうに考えております。
  14. 相馬助治

    相馬助治君 今のお説で明らかになつたことですが、政府としても賛成であるという見解が、同僚小笠原委員質問に対して発せられたその内容は極めて微妙であるというふうに了解してよろしいのですか、即ちこのような方法によつて船舶用エンジン向上を図るということは妥当であるのか妥当でないかということは別として、今の日本の状態では止むを得ないからして、こういう方法に頼るというのであるか、或いはこのモーターボート競走案なるものが作られて、これによつてこの競走がうまく行われるという前提に立つて、そうして船舶用エンジン向上が図れるならば、それは幸いであるとして政府はよろしいと、こういうのであるか、それとももつと積極的な意味においてこのような法律が作られ、そうして加えてこの第一條に示されたるような諸目的を達成することが可能であるからして賛成であるというのか、いわゆる積極的賛成であるというのか、そこらについてくどいようでありますが、大臣でないあなたにかかることを聞くのは恐縮ですが、一つあなたの見解をお聞かせ願いたいと思います。
  15. 甘利昂一

    政府委員甘利昂一君) 先ほど申しましたように、一方においては奨励金を出すような方法によつて、従来と同じような方法によつて、この改善も図らなければなりませんし、又こういうような方法によつても積極的な改善を図る。こういう法案によつてこういうことをやるのも技術向上を図る一つ方法だろうと思います。従つて従来やつてつたいろいろな試験研究補助金のごときも今後とも並行してやつて行くつもりでおります。
  16. 相馬助治

    相馬助治君 そうすると、あなたはここに出ているこの法案全部に賛成というようなことではなくて、この趣旨によつて船舶用エンジン向上を図るという目的が達せられるならばそれは賛成である。こういうふうに拝聴いたします。  ところで具体的なことを一つ、これはあなたでなければ答えられないと思いますのでお聞きしたいのですが、これに類似したものとして競輪法があります。ところが競輪法選手の数も非常に多いし、而もモーターボートに乗るということよりも自転車に乗るというほうが事が素朴でございますから簡単だろうと思います。その次には、自転車持運びすることと船を持運びすることでは、自転車持運びすることが簡単であることもおのずから明らかでございます。そういうようなモーターボートの持つ特殊性というものを考えて、そうして而もこの法案を通読されましたときに、何か競走上別な観点からいたしますれば将来あなた方が監督する都合上、これではひよつとすると不便ではないか、まずいことになるのではないかというお気付き点等がなければない、あつたとするならば、こういう点は極めて問題であるというようなことを一応御見解を承わつておきたいと思います。
  17. 甘利昂一

    政府委員甘利昂一君) 持運びの点でありますが、その点は確かに自転車よりは不便でありますが、併し非常に小型のものでありますので、或いは自動車に付けるとかトラツクに付けるとかして持運びができますので、それほど困難とは思いません。  それからその選手等について、自転車の場合と非常に養成する、或いは人を得るのに困難でないかというお話でありますが、これも従来アマチユアと申しますか、専門学校出程度の人でこの方面興味を持つている人が相当おりますので、競輪ほどたくさんは得られないかも知れませんが、併し相当数選手を得られることは確信いたしております。
  18. 相馬助治

    相馬助治君 もう一点 競輪の場合において種々なるトラブルの出る一つ原因は何にあるかと申しますと、主催する地方自治体にあるのではなくて、看板は成るほど一つの自治体が主催をしておりますが、その下にあつて請負事業のようにやつております連合会という一つ民間団体、これが極めて営利的な立場からいろいろなことをいたしまして問題を起す原因をなしているということはあなたもお認めだろうと思うのであります。そこで私は一つ心配されますることは、第二條において地方財政委員会が指定する市町村が議会の議決を経てこの競走を行うことができると、こうありまするが、これはこういうふうに市町村に許可をしても、この競走の性質上競走が同一の場所に集中し、且つ又現在のボート数では極めて無理でもあろうと存じまするし、最も問題であろうと思うのは、その市町村から僅かの係員がその競走場に出掛けて監督をする、併しこういう素人どもが突然出て来て見ても、寺銭を取るということだけはやるかも知れないけれども、現にその競走そのもの立案にくちばしを入れ、競走そのものが行われる過程に立つてそれを円満的確に行うというような技術は持つていない、言葉を換えれば依然として連合会にやはり下請としてこれをやらせるということで、その人たちだけの意思によつてこの競走会が行われるのではないかという点ですが、この第二條に連関いたしまして、それらについてはどんなふうにお考えでございますか。
  19. 甘利昂一

    政府委員甘利昂一君) 各府県一つずつの競走会設立いたしまして、それからその各府県競走会連合しましたところの全国の連合会を一カ所設けるわけでありますが、その競走会なりその連合会の構成の人物なり、或いはその事業計画であるとか、或いはその収支計画であるとか、こういうものについては地方海運局長なり、或いは中央の私どものほうで十分審査いたしまして、あらかじめ設立に当つてその内容を調査いたしますので、そういう弊害は極力防ぎたいと思います。又実際の競技場における監督官についても地方から海運局の者、或いは中央の者を競走監督官として現場に派遣しまして、実際の面において監督いたすような仕組になつておりますので、その弊害品は救えるのではないか、こういうふうに考えております。
  20. 植竹春彦

    委員長植竹春彦君) 速記をとめて下さい。    〔速記中止
  21. 植竹春彦

    委員長植竹春彦君) 速記を始めて下さい。
  22. 小酒井義男

    小酒井義男君 先ほどの答弁の中から一、二お聞きしたいのですが、すでにモーターボートについてどこからか注文があつた。ところが性能が悪くてその注文は受け入れられなかつたというようなお話があつたようですが、それは一体どこからあつたかということと、そうしてやはり競走用モーターボートであるかということと、更に将来そうしたことが相当大きく取上げられなければならんほど、発展する見通しがあるかということ、その点を先ず第一に伺いたい。
  23. 甘利昂一

    政府委員甘利昂一君) モーターボート用エンジンと指定しては来ておりませんが、これに類する高速小型機関注文は随分たくさん来ております。そこにも昨年の漁船用機関とか、その他河川用小型舟艇用機関の三百とか六百とかいう数字が書いてございますが、その注文先は主としてフイリピンであるとか、仏印であるとか、タイであるとか、東南アジア地域というような所が多いのであります。それで中には競走用というのではなくて、むしろ娯楽用としてそういうモーターボートエンジンが欲しいという話がありましたが、遺憾ながら現在においてはそういう高速のものがちよつと製作困難だ、それから納期的に、又技術的にたくさんの注文に応ずることが困難だというような理由から断つている例がたくさんあります。今までのそういう注文の状況から見ますと今後こういう注文相当あるのじやないか。こういうふうに考えております。
  24. 植竹春彦

    委員長植竹春彦君) ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止
  25. 植竹春彦

    委員長植竹春彦君) 速記を開始して下さい。
  26. 小酒井義男

    小酒井義男君 もう一つ答弁の中に、こうした競技は諸外国には例がない。併し我が国の場合には国民がこうした行為賭博に類した行為を非常に好む国民だからやるのだと言われるようなふうの解釈のできる説明があつたようなのですが、そうなのでございますか。
  27. 甘利昂一

    政府委員甘利昂一君) その点は私或いは言い過ごしかも知れませんが、こういう海岸の景色のよい観光地あたりでこの競走をやれば非常に観光目的の客も集りますし、そういうかたがたからそこで行われたモーターボートを実際に見て頂ければそれに対するいろいろ舟であるとか、エンジンとかに対するいろいろな関心が深まつて来る。併し今まではそういう舟を見たりエンジンを見る機会が割合に少なかつたのじやないか、その見る機会作つてやるにはこういう方法が一番よいのではないかというふうに考える。そういう意味で申上げたわけであります。
  28. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 提案者が来たら聞きたいと思うのですが、なかなかおいでにならんので……隅田川のあれに行つて見ましたところが、船舶局長はこの起草立案過程に参画しておつた人であるというようなことが発表せられておつたので、大体あなたのほうが本筋な法律的なことをやつたのじやないかと思う前提に立つてお伺いするわけですが、この法律趣旨が非常に私には呑み込みがたい、誠に多方面趣旨を持つた至極結構な、これ以上ないと思われる趣旨なんですが、私賭博という問題と関連して、今小酒井君もお話したことで、重要の点があるのでございます。こういうやり方でやらないと人が集まらんというふうな解釈に聞こえるような御答弁であつたように思うのであります。人集めのためにこういう賭博的な形態レースをやるというふうに聞こえておるので、これは私、誤解であろうと思いますから、もつとしつかり御答弁願いたい。  第二点としましては、外国賭博的な形態モーターボートレースをやる例を余り聞かんということは、それはスポーツとしては、レースとしては成り立つでしようが、金を賭けるという向きから見ると、競馬なり或いはドツグ・レースなり競輪などとは趣が違つて、そういうことに興味を持ち得る要素が根本的に欠けておるのではないかと思うのでありますが、あなたはこれをやりさえすれば他のそれのように見に来る、賭けに来る、そうして地方財政にも資する、工業の発展にも資するだけのそういう盛況を見るような人を集め得るという確信をお持ちであるかどうか、お聞きしたい。
  29. 甘利昂一

    政府委員甘利昂一君) 先ほど人を集めるためと申しましたが、單に人がこういう機会に集まつて来るだけではなくて、又その集まつた人がいろいろ現実に見たモーターボートなり、或いはそのエンジンのいろいろな批評をすることによつて、或いは又それらの舟を作つてみたいというような希望者もありますので、これらが勢い中心になりまして、自然業界なり或いは関係方面にそういう思想と申しますか、それに興味を持つような風潮が順次滲透して行くのではないか、こういうふうに考えます。  それから次の御質問のそれほど人を寄せるだけのあれがあるかというようなお話ですが、これについては従来からも舟艇協会あたりでたびたびやつておりまして、ときには数万の人が集まつておることもありますので、相当設備をしたり、或いは相当方法によつて客を誘致する方法を講ずれば、或いは競輪のごとく街の中央にあるものと違いまして、場所がどうしても海岸になりますので、大勢は集まらないかも知れませんが、併し少くとも数千人、或いは一万数千人の人々が各会に集まるのじやないか、こういうふうに想像いたしております。又実際に計画する人はそういう点もその地方の実情から考えまして、或る程度考慮に入れて競走会設立の認可の申請をされるのじやないか、こういうふうに考えております。
  30. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 それでは前に立戻つてお伺いしますが、法律趣旨の真意がどこにあるのか私にわからないのです。モーターボート性能向上という部面は、ただ單に船舶であるが故に運輸省関係というふうにも考えられるし、この製造に関する事業の振興、こういう点になると、通産省あたりの仕事でもないかと考えられる。又この観光事業に資するという点になりますと、厚生省関係ではないかとも思われる。又地方財政改善に資するという点から考えますと、地方自治庁なり財政委員会の関係にもなるかと思われる。官庁的にいつても多岐に亘る趣旨を活かそうとしておられるのでありまするが、率直に言つてこれら幾多羅列せられたるものの中のどこに重点があつて、この競走法を成立せしめたいとお考えになつておられるのか、率直にお答え願いたい。
  31. 甘利昂一

    政府委員甘利昂一君) 目的が非常に多岐に亘つておるというお話でありますが、而もその所管官庁が違うというお話でありますが、観光も狙つておりますが、これはまあ運輸省の中の観光部が所掌いたしております。それから船の、單に運航のみならず、そういう船なり或いは船のエンヂンを作る工場、及びそれに関連する産業は運輸省船舶局で所掌いたしております。或いはそのいろいろな公安関係運輸省の公安局でやつておりますので、主としてまあ運輸省所管の事業関係しておるところが非常に多いと思います。  それから今お話のありましたどの目的を一番主としておるのかというお話でありますが、これは特に並立しておる関係上どれが重点かということも、或いは提案者として違つた考えを持つておられるかは知れませんが、私といたしましては、先ほど来申しますように、船なり或いはエンヂンの性能向上、或いは関連業者の技術向上という点と、同時に観光の事業の発達、それに続いて海事思想の普及というふうなことを狙つております。順番から申しますと、やはり技術向上というような点を一番先に挙げたいと思つております。
  32. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 そうなりますと、結局地方財政改善に資するというようなことは、収益金をそのままこうした事業振興のためにだけ使うということは如何かというようなことで、まあ地方にもこれをわけるというふうな程度に聞えるのでありまするが、それで而も本質的にはこの工業の振興発展に資したい、技術向上に資したいということが本質であるならば、こういう世上いろいろ取沙汰されておる方式ではなく、国の政策において、或いは民間の業者団体において自発的にこういうことが行い得ればいいのじやないか、大いに努力せられたらいいのじやないか、こういうふうにも考えられるわけですが、それを何故こういう賭博的な行為が幾多云々されておる中に、これらを乗越えてこの方法をとらなければ技術向上、振興が図れないのであるか、この点お伺いしたい。
  33. 甘利昂一

    政府委員甘利昂一君) 地方財政に寄與するという点も勿論ありますし、一部を国庫に納めまして、それをいろいろなそういうものの技術向上に使うという点もあります。又單に財政的に地方を潤すばかりでなく、その地方関係造船所なり或いは造機工場をこれによつて相当活発に動かせるというような幾多の利点があるだろうと思います。それからこの方法によらずにほかの方法によつたらどうかというお話がありましたが、これは先ほど来申しますように、ほかの方法も並行してやりますが、併しそれのみにても足りないので、こういう方法も並行いたしまして、できるだけいろいろな手を持ちまして、この目的のエンヂンの向上なり技術向上を図りたい、こういうふうに考えているわけであります。
  34. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 いろいろな手を用いてそういうことをやりたいというそこの部面だけを見ておられるあなたの考えから言えば、誠に御尤もにも聞えるのですが、全体的にこういう競走に金をかけてやるという問題が、又別な視野から非常に問題であろうと思う。それがどう調整されるかということがこの法案として最も大きなところではないかと思うのでありますが、私地方行政関係からそれでは次に質問いたしますが、地方財政改善に資するということが金額的にはどの程度のものを実施の暁に見込み得るか、その計画はここに一応プリントを頂戴しまして見ているのでありますが、これで見ましても、全体の収益三十二億という中にたつた二億八千万円だけの本当の収益がある、こういう形になつておるやに見るのでありますが、そして一施行者当り二千八百八十万円くらい、それから国庫納付金が一施行者当り九百六十万円、それから二つに分けてお尋ねしますが、国庫納付金九千六百万円というものをかけてそれで技術向上、振興を図る、こういうお見込みであるのかどうか。それから第二点としまして、二億八千八百万円といえども、これは地方財政に資するのだから幾多の障害があろうとも、これを乗越えてでも、この程度の収益でも上れば上るだけ得じやないかというような考えも私あるように思われて非常に不可解なんです。これら計数について一応国それから地方の財政にどれだけ総売上金から収益する点があるのか、計数に且つて説明願いたい、どなたでもようございます。
  35. 甘利昂一

    政府委員甘利昂一君) 今の詳細につきましては私ここにも資料を持つておりませんので、後ほど調査いたしまして差出しますが、先ほどの質問の中に研究資金はこれだけかというお話でございましたが、この点も一部ありますが、それだけに頼つておるのではありません。それと地方財政に資する点がこれらからの収入のみでは非常に少いというお話のようでありますが、これは直接的に地方財政に資する点もありますが、先ほど来申上げますように、その地方の工場なり関係業者の事業の発達に非常に役立つと思いますので、そういう間接の面からもいろいろな利点があるのじやないかと、こういうふうに考えております。
  36. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 どうも局長としては非常に割り切つた答弁で、誠に軽快そのものであつて、それはその通りでまあいいだろうと思いますが、我々としては大問題です。今までの競輪のほうから言つても最も最盛期であると言われるときでさえ純収益四十億、そのうちのほんの一部しか地方財政に資しない。然るにこれも地方財政に資するという大眼目でこの法律が出た。そうして今回も又地方財政に資すると、それで施行する団体は儲かるであろうし、又開催地の環境においてはいいこともあろうし、又地方中小企業の関係業者に利益する点があろう。これだけでは私は納得できない。もう少し計画的な計数に亘つてこれが実施される暁においてはどういう金額がこの関係で動いて、それでどういう計数で経理せられて行くのであるかという全貌について、無論これはお見込みでありましようことは当然でありますが、いつかはこの御説明は伺わなければならんと思うのであります。(「同感」と呼ぶ者あり)それでその点は他に専門的なかたからお伺いするということで留保しておきたいと考えるのでありまするが、どうも提案者が来んので技術的な質問しかできんのですが、一つ専門員のほうにですが、このモーターボート競争法案審査中間報告というプリントがあつて、不正防止については、腐敗の防止については、秩序の維持については、行政監督については、といろいろ駄目押しをするようなうまい話が書かれてあるのでありますが、    〔委員長退席、地方行政委員岡本愛祐委員長席に着く〕  根本的にこの法の運営について言う前に、世上競輪を問題とする点から、先ずこういう部面から究明し、まあ報告しておこうと、こういう意図のように思われるのですが、こういうやり方であれば、このモーターボートのそれは完全な形体で施行できるとお考えになるかどうか。専門的な立場でお答え願いたい。
  37. 岡本忠雄

    専門員岡本忠雄君) これに書かれましたのは、このモーターボート法案小型自動車競争法を大体参考にしてできておるものと考えられます。そこで小型自動車の実況を見たり調べてみたりいろいろしたのでありましたが、要するにこういう問題に対する不正が行なわれること、腐敗すること、営業上に及ぼす悪影響というこの三つの要点に要約されると考えられます。従つてこういう種類の競技を更に新らしくやつて行くとするならば、従来競輪等から非難を受けている三つの点が矯正される。少なくとも著しい弊害がなくなるというような措置が講ぜられなくてはこの法案はプラスにはならない。こういう見解から審査を始めまして、この法案自体には足りないところもありまするし、それは監督官庁たる運輸省が如何なる監督方針を以て臨むか、その一番主なるものは省令ということになりまするが、その省令の草案等をも調べ、更に省令に足りないところは、この審議過程からすでに始まつているのでありまするが、将来如何なる方針でやつて行くかというようなことを証言を得ながら求めたものがこの文書でございます。従つてこの中に法文と省令との調整についてはこれは別とするとしてありまするが、その点は残つておりまして、すべて調整するという前提の下にこれが盛られているものが全部その通りに実行に移されるならば、これは従来のものとはおよそ形の変つた改善されたものができるという結論を得て、こういう報告にいたした次第でございます。
  38. 相馬助治

    相馬助治君 我々地方行政委員会は、現在大きな問題になつております警察問題を控えておりまするので、早くここを切上げて警察問題にとりかかりたいと熱願している次第であります。ところが本法案提案者おいでにならないので、小笠原委員、私、どうも止むを得ず競争法案の言わば單なる参考意見として、我々自身が参考として聞く程度のものを聞いているので、本格的な地方財政に連関した基本問題を質問できないので弱つているのです。従いましてここで休憩を宣して、委員長は早急に提案者をここに呼んで来るような手配をされたいと存じます。従つて休憩の動議を提出いたします。
  39. 岡本愛祐

    委員長代理(岡本愛祐君) 相馬君に申上げますが、今運輸委員長が衆議院のほうに交渉に参られましたから、このままでもう少し御質問を続けて頂きたいと思います。今提案者がおつつけ見えると思います。それから地方自治庁側から小野政務次官をお呼びいたしましたが、衆議院の本会議に出ているそうです。それで武岡財務部長が今参ります。……武岡君も今呼びましたが、いないそうですから、地方財政委員会から委員が見えます。
  40. 相馬助治

    相馬助治君 誰ですか、委員は……。
  41. 岡本愛祐

    委員長代理(岡本愛祐君) 今連絡中で委員を呼んでおります。……ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止
  42. 岡本愛祐

    委員長代理(岡本愛祐君) 速記を始めて下さい。
  43. 鈴木直人

    鈴木直人君 この競技を執行する競技場ですね、これは一つ競技場を作るのにどれくらいの経費がかかるものですか、それをお聞きしたいと思います。
  44. 甘利昂一

    政府委員甘利昂一君) それは或いはここに書いてあるかも知れませんが、海岸でありますから、その場所によつて余り大した設備をせずにやれるような場所がありましようし、或いは河岸のような場合には相当設備をしなければならぬような場合もありますし、その場所々々によつて相当違うのじやないかというように考えております。後ほど具体的な場所についてどのくらいの設備をかけたらいいかというようなことを調査いたしまして、御参考までに差上げます。
  45. 鈴木直人

    鈴木直人君 ここに図面がありますが、大体こういう図面による標準の競技場を作らなければならぬということになつておるようですから、大体場所によつて違いましても競技場という一つの場があつて、それ以外では見ることもできないし、そこに入つて入場券を持つてそうしてやるわけでありまするから、場所は違いましても大体の雛型がきまつておると思うのです。勿論まだ水のないところに池のようなものを作つて、そうして競技場を作るということであるならば、相当金がかかると思いまするけれども、そうでないということになると、大体においてどれくらいでできるかという、大体の標準の経費をお示し願いたいというのが一つ、それから次にこれを設置するのは施行者である。府県或いは市町村が実施する義務を持つようであります。それから競走会がこれを設置するのでなくして、競走会なるものはこの競技を実施するということを委託するに過ぎないようになつておりますから、この競技場を設置するには地方自治体が設置するということになるわけでありまするが、従つて固定資産として相当固定するところの金をこれにかけねばならぬ、これも競輪場も同じでありまするけれども、そういうことになるわけであります。こういうものに対するこれを設置する場合の財政的な措置などはどういうふうにされるのであるか、その点もお聞きして見たいと思うのです。それから第三点はこれを設置する義務者は府県市町村でありますが、府県市町村がこういうものを設置したいという強い要望がありまして、そうしてこういうものを立案するようになりましたのでありまするかどうか。実は府県市町村から余りこういうようなものを設置したいという希望を実は聞いたことがないのでありますが、府県市町村に設置する義務を負わせるということになりましたのは、競輪場のようなものを考えてそれに押し付けたという経過を持つているのか。従つてこれを設置しようというのはこれは別の点からこの法案が出たのであつて府県市町村が財政的に困つているから、その財政上の窮を救いたいというところから市町村側において強くこういうものを希望して、それに基いてこの法案が出るようになつたのではないように実は考えるのでありまして、而もこれを設置する義務は市町村側にあるわけでございますが、若しやるならばそういうふうなことを地方公共団体にやらせないで、競走会のような財団法人的なものがみずから設置して、そうしてみずからここに書いてあるように相当の百分の七程度のものが純收入になるようになつておるようでありますが、百分の七程度のものは府県市町村が税としてとるというようなことをやつても財政的にはいいようにも考えられる。この法案を作るに至りました動機について地方自治体がどの程度の熱意を以てこれに参加していたかということもお聞かせ頂きたいのであります。    〔委員長代理岡本愛祐君退席、委員長着席〕
  46. 植竹春彦

    委員長植竹春彦君) ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止
  47. 植竹春彦

    委員長植竹春彦君) 速記を始めて下さい。前田衆議院議員が参つております。
  48. 前田郁

    ○衆議院議員(前田郁君) 私も提案者の一人でございますが、この法案説明は衆議院におきましても、主として坪内八郎君にお願いいたしまして、坪内君がその詳細のことを研究いたしまして衆議院でも答えられたのでありますが、なお参議院のほうにも参りましてお答え申上げるはずになつておりますが、ところが今日は渉外関係で今ちよつと出ておりまして、まだ帰つて参らないような次第でありまして、実は私どもの衆議院でも委員会を開いておるのでありますが、折角お集まり頂いておるのに提案者が一人も顔を見せないということは誠に申訳ないと思いまして、ちよつとお詑びかたがた私はまかり出た次第でありまして、次回からは必ず坪内君その他が参りまして、十分に御質問に対してお答え申上げるはずでございます。今日だけは只今申上げましたような事情でございますから、どうか御了承願いたいと考えまして参つた次第でございます。どうかよろしく願います。
  49. 岡本愛祐

    岡本愛祐君 只今衆議院の運輸委員長からお断りがございまして、先ほど私が委員長の席を汚しておりますときに相馬君から御動議が出ております。それは提案者が見えないので質問がしかねるから休憩にしてくれというお話でございました。併し今前田委員長お話を聞きますと、今日はお見えにならないようですから、今日はこれでこの連合委員会を閉じて頂きたい、こういうふうに思いますけれども……。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
  50. 鈴木直人

    鈴木直人君 ちよつとその前に資料をお願いしたい、よろしくお願いします。先ほど小笠原君から質問の中に計数が出ておりましたが、大体これを実施いたしますればどの程度地方財政の収入になるか、又先ほど政府のほうからお話になられましたが、モーターボートのいわゆる機械の性能向上、品質の改善に資するためにどの程度の金額が、収入をかけられる見込みであるかというようなことですね、そういうような点についての資料をこの次に一つお願いいたしたいと思います。
  51. 植竹春彦

    委員長植竹春彦君) 只今資料は協力者側におきまして御調査願いたいと思います。  それでは先ほどの御動議並びに動議に賛成せられた委員がおありでありますが、これを以て連合委員会は本日は散会いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  52. 内村清次

    ○内村清次君 ただあの昨日の委員会でお話がありました道路運送に対しての地方行政との関係はこれはどういうふうになりますか。
  53. 植竹春彦

    委員長植竹春彦君) その道路運送法案につきましては、今衆議院で委員会が始つておりまして、大臣初め向うのほうで質疑応答を始めてしまいましたので、大変齟齬いたしましたが、次回に廻したいと思いますが、御了承お願いいたします。  それでは本日は連合委員会はこれにて散会いたします。    午後二時五十一分散会   運輸委員    委員長     植竹 春彦君    理事            岡田 信次君            小泉 秀吉君            高田  寛君    委員            仁田 竹一君            山縣 勝見君            内村 清次君            菊川 孝夫君            小酒井義男君            村上 義一君            高木 正夫君            前田  穰君            松浦 定義君            鈴木 清一君   地方行政委員    委員長     岡本 愛祐君    理事      吉川末次郎君    委員            石村 幸作君            安井  謙君            相馬 助治君           小笠原二三男君            竹中 七郎君            西郷吉之助君            鈴木 直人君   衆議院議員            前田  郁君   政府委員    運輸省船舶局長 甘利 昂一君   事務局側    常任委員会專門    員       古谷 善亮君    常任委員会專門    員       岡本 忠雄君    常任委員会專門    員       武井 群嗣君