○周東国務
大臣 御
質問の点につきましては、これは
自立計画の達成の上からはもちろんのことでありますが、現在の危局を乘り切るためにも、ぜひ
輸入の促進をはかることが必要なのでありまして、それにつきましては、昨年下半期以来
輸入に関する諸般の手続を思い切
つて簡素化して、また外貨
資金を高度に
運用する。すなわち従来上半期までは四半期ごとの輸出からの受取り勘定をもととして、その範囲にのみ
輸入が許されてお
つた行き方を改めて、
相当長期にわた
つての受取り勘定を頭に置きつつ、外貨
資金の許可をするというふうなかつこうで、七月以降ことしの三月まで、すでに十五億
程度の
輸入許可
資金の決定を見ておるわけであります。
さらに
輸入に関しては、従来割当制が主でありまして、どこの国から何を何がしという
程度に一々許可しておりましたのを、ほとんど百二十品目にわたる品目を自動許可制にして、どこの国からでも、どれだけでも早く
輸入を確保することを許すというようなかつこうにいたしました。また従来ポンド地域における
関係はかなりきゆうくつでありました。これはいつかの機会にも申し上げましたが、ポンド地域からの輸出入に関しては、従来五千万ポンドの範囲でありましたが、今度はおのおの八千五百万ポンドという
ところまで許されて来たのであります。こういう
資金の
関係、あるいは
輸入手続に関する
関係を改善いたしますとともに、
輸入資金について円
資金の供給を円滑にするということと関連いたしまして、いわゆるユーザンス手形の
制度を立てた。これは結局
日本に送り状が届いてから以後百二十日間の手形を出して、ドルの決済は
日本銀行から外貨を出して納めて、円での支拂を百二十日以後においてなし得るというような
制度をと
つたのであります。今後におきましては、このユーザンスの期限をさらに延長するということも
考えております。こういう
資金面並びに
輸入手続の問題を解決する一方におきまして、今日といたしましては、かなり
世界的に買付競争が多いのであります。稀少な
物資については、おそらくいろいろ割当ということが
世界中に起ると思いますが、それらに関してわれわれとしては必要な
物資、ことに食糧、原綿、塩、鉄鉱石、粘結炭というような重要
物資については、特段の注意を拂
つて関係方面と折衝を続けております。あるものについては
相当買付は済んでおります。残る
ところは今後は船舶の問題であります。われわれはそういう意味におきまして、船舶の増強の
施策を立てております。施政演説にも申しておりましたが、結局自国船を早く持つということで、新造船についての思い切
つた資金の融通、買入れまたは用船等についてもそれぞれ手を打
つておるわけであります。こういうことの
処置をつけつつ、
輸入の原材料の確保に努めて行きたいと思
つております。