運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1951-05-08 第10回国会 衆議院 本会議 第31号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年五月八日(火曜日)  議事日程 第三十号     午後一時開議  第一 会期延長の件     ————————————— ●本日の会議に付した事件  日程第一 会期延長の件  議員請暇の件  山崎運輸大臣桜木町駅における国電事故に関する報告  相互銀行法案小山長規君外二十一名提出)  公職選挙法改正に関する特別委員会設置動議福永健司提出)     午後二時三十七分開議
  2. 林讓治

    議長林讓治君) これより会議を開きます。(拍手)      ————◇—————
  3. 林讓治

    議長林讓治君) 日程第一、会期延長の件につきお諮りいたします。今回の会期は本日をもつて終了することになつておりますが、明九日から五月二十八日まで二十日間会期を延長いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 林讓治

    議長林讓治君) 御異議なしと認めます。よつて会期は二十日間延長するに決しました。(拍手)      ————◇—————
  5. 林讓治

    議長林讓治君) お諮りいたします。議員山本猛夫君、阿左美廣治君、永井要造君、福井勇君、稻葉修君から、世界連邦第四回年次大会出席のため五月七日から本会期請暇の申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 林讓治

    議長林讓治君) 御異議なしと認めます。よつて許可するに決しました。      ————◇—————
  7. 林讓治

    議長林讓治君) 運輸大臣から、桜木町駅における国電事故に関し報告のため発言を求められております。この際これを許します。運輸大臣山崎猛君。     〔国務大臣山崎猛登壇
  8. 山崎猛

    国務大臣山崎猛君) 桜木町駅構内における国鉄電車燒失事故は、主管事項といたしまして緊急御報告申し上げたいと考えておりましたが、本日その機会を得たのであります。  去る四月二十四日、国鉄桜木町駅構内に起りました国鉄電車燒失事故は、不幸にも乗客中に百六名の死者と、さらに九十二名の負傷者を出し、近来まれなる悲惨事でありまして、その遭難者並びにその負傷者、その遺族の方々に対しては、まことに言うべき言葉を知らない、痛恨きわまりないできごとであつたのであります。さらにそれが広く国鉄電車に対する不安の念をも抱かせるがごとき傾向さえ見るに至りまして、重ね重ね遺憾しごく、申訳のない事件であつたと痛感いたしておる次第であります。  事故の概略を申し上げますと、当時現場附近電線路の碍子のとりかえ作業に従事いたしておりました職員が、誤つてつり架線を切断し、そのため駅構内渡り線付近架線に高低の差を生じましたところに、電車を停止する手配の行き届かなかつた間に、事故が起つたあの電車が進入して参り、そのパンタグラフを架線にひつかけて、これを切断したために発火したもののごとく、技術的には今日判断されておるのであります。発火と同時に、電車はもちろん非常停車をいたしましたが、火のまわりがきわめて早かつたことと、事後の乗客救い出しの手段において周到ならざりしうらみがあり、遂に多数の人命を失うことになりましたのは、返す返すも遺憾のきわみであつたと考えておるのであります。  事故の起りました原因につきましては、ただいま関係当事者数名が検察庁の手によつて取調べ進行中に属しておりますので、われわれ他より関係当事者について直接これを確め、これをつまびらかにすることのできない現状にあります。そのために、技術的故障の起つた過程を判断し得ても、これに携わつた当事者に直接尋問等のできないために、これを確め得ざる現状にあるのであります。しかしながら運輸省といたしましては、それとは別に目下技術的に綿密な調査を行つておりまして、事故そのものの直接原因のみにとどまらず、従事員指導訓練及び作業の方法、車両の構造、運転規程等各般の見地より検討をいたしておりますので、早急にその結論を得まして、将来に対し交通の安全を期する所存でおるのであります。とりあえず、ただいまでは、非常の場合に対処し得るに適当と思われまする車両設備改善を実施せしめておりますが、調査の結果によつては、必要なる設備あるいは業務上の改善命令をも発する所存でおるのであります。なお、このことありし以前より、運輸省におきましては、交通安全の基準を高めます意味において、鉄道保安に関する法規の整備について準備中でありますが、このたびの事故機会といたしまして、一層急速にその整備を取進めて完璧を期したいと考えておる次第であります。  遭難者のみならず、遭難者遺族各位並びに負傷者各位に対しましては、まことにお気の毒なことであると存じております。でき得る限り弔慰の処置を講じまして、こいねがわくば後顧の憂いをできるだけ少からしめることに力を盡したいと、各般の指示をいたしておるような次第であります。  以上は、きわめて概要の御報告であります。もちろん、このことの真相を明らかにいたしますためには、前に申し上げました技術的、機械的の調査のほかに、これに直接携わつた従事員の状態をも調査する必要がありまするのみならず、さらにまた御報告申し上げるといたしても、技術的に、あるいは図解等によつて詳細に申し上げなければならないのでありますから、私は、この本議場におきましては、以上をもつて一応の御報告といたしまして、さらに詳細な面につきましては、運輸委員会等におきまして、お尋ねに応じて一層明らかにお答えをして、これに対する事件真相を明らかにすると同時に、国鉄に関する運輸事業について、国民をして無用の不安を抱かしめないように、安全感を持たしめ得るように万全の策を講じたいと考えておる次第であります。  終りに臨んで、特にこの議場を通じて、全国民諸君が、この事故に対して深甚なる同情を表せられたるばかりでなしに、御弔意を表されたることに感謝するのみならず、さらに進んで運輸当者として、あわせて国有鉄道当局者にかわつて国民の前に、このたびの事故について何とも申訳ないということを卒直に陳謝いたさなければならないと考えておる次第であります。  以上をもつて私の御報告といたします。      ————◇—————
  9. 福永健司

    福永健司君 議事日程追加緊急動議提出いたします。すなわち、小山長規君外二十一名提出相互銀行法案議題となし、この際委員長報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
  10. 林讓治

    議長林讓治君) 福永君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  11. 林讓治

    議長林讓治君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。  相互銀行法案議題といたします。委員長報告を求めます。大蔵委員会理事西村直己君。     〔西村直己登壇
  12. 西村直己

    西村直己君 ただいま議題となりました相互銀行法案について、大蔵委員会における審議の経過並びに結果を御報告いたします。  わが国における産業の構成上、中小企業の占める地位がきわめて重大であつて、これに対する適切な金融施策の必要が痛感せられておることにかんがみまして、この際中小金融機関の体系を整備し、中小金融專門機関制度を確立し、もつて中小金融施策の強力な支柱となすことが刻下の急務とされておることは申すまでもないところであります。本法案は、この趣旨に基き、普通銀行制度とは別に、中小企業者のための金融機関として、かつまた国民大衆のための貯蓄機関として、相互銀行という新制度を確立し、なお既存無盡会社につきましては、一定の期間内に相互銀行へ転換できる道を開こうとするものであります。その内容の要点は次の通りであります。  まず相互銀行は、地方的に国民大衆相互金融を主たる業務とし、大衆的的な貯蓄機関たる性格を有する銀行とし、その業務としましては、預金の受入れ、資金の貸付を行うものでありますが、特に大衆貯蓄の便益と、その金融円滑化に資するため、従来無盡会社によつて採用されて来ました掛金方式を取入れて、その特色を発揮せしめることといたしておるのであります。  次に相互銀行は、その性格上、債券の発行、為替業務等は行わないこととして、普通銀行との差異を明らかにするほか、一人に対する大口信用の集中を禁止し、中小金融に專念せしめるとともに、営業区域について制限を設け、資金地方還元趣旨を明確にいたしておるのであります。  さらに相互銀行は、以上のごとく普通銀行と異なる性格銀行でありますが、その規模、内容等につきましては、普通銀行に準ずる資金及び運営の健全性を確保し、その監督の適正を期し、もつて預金者等の保護の万全をはかることといたしております。  本法案は、自由、民主及び社会各党共同提案にかかるものでありまして、去る三月三十一日、提出者小山長規君より提案理由の説明を聽取し、本八日質疑に入つたのでありますが、本法案に関しましては、すでに小委員会を設け、十分審議を盡しておりました関係もあり、二、三の質疑を行いました後、討論省略の上採決いたしましたところ、起立多数をもつて原案の通り可決いたしました。  以上御報告申し上げます。(拍手
  13. 林讓治

    議長林讓治君) 採決いたします。本案委員長報告は可決であります。本案委員長報告の通り決するに賛成諸君起立を求めます。     〔賛成者起立
  14. 林讓治

    議長林讓治君) 起立多数。よつて本案委員長報告の通り可決いたしました。      ————◇—————
  15. 福永健司

    福永健司君 特別委員会設置動議提出いたします。すなわち、公職選挙法改正に関する調査をなすため委員二十五名よりなる特別委員会を設置せられんことを望みます。
  16. 林讓治

    議長林讓治君) 福永君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  17. 林讓治

    議長林讓治君) 御異議なしと認めます。よつて動議のごとく決しました。委員は追つて公報をもつて指名いたします。  明九日は定刻より特に本会議を開きます。本日はこれにて散会いたします。     午後二時五十二分散会