○
山下(知)
政府委員 草山郵便局に
電報受付及び
配達事務を開始されたいとの御趣意は、まことに私ども御
不便をかけておりますことを承知いたして恐縮にたえないところでございます。現在
電信事業におきましては、約四十一億
程度の
赤字を生じておるのでありまして、御承知の
通り一般行政官庁とは異なりまして、
企業官庁としまして
独立採算制が
事業経営上の原則として強く要請せられております。この
赤字の減少に懸命の努力をいたしておるのでありますから、ただいまの御
要望に沿いまして、その
事務を開始するにあたりましては、少くとも収支が均衡を保ち得るような
範囲内において
考慮いたさなければならない次第でございます。さて同局はすでに
通話事務を取扱
つておるのでありますから、
通話事務のために
要員を配置いたしておりますが、新たに
電報を取扱うといたしますと、
電報のためにさらに増員しなければならないことに相なります。この点人員の増加ということにも相なりまして、
事業の
負担といたしましては、ある
程度のことを覚悟しなければならないのであります。そこですでに配置いたしております
通話要員をもちまして、
電報受付事務をあわせ処理することができまするならば、この点非常に幸いでございますが、ただいま配置いたしておりまする
要員の
能力の
範囲内であるかどうかということが問題になるわけでありますから、この点は精密に調査しました上で、でき得る限り御
要望に沿うように取運びたいと存じます。また
電報の
配達につきましても、
受付事務開始の場合とやや事情を異にいたしておりまして、この場合は
事務開始に際、新たに
配達員を配置いたしますか、あるいは
配達通数があまり多くない所へは
電報配達費を支給いたして、
臨時者を雇いましてその者をして
配達させるかの二つの
方法がございますが、これまた
両者ともに
経費の
負担増ということに相なるわけでございます。よく現場の
実情を確かめまして、でき得る限り御
要望に沿うように取運ぶ考えでおります。
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