○
松永(安)
政府委員 実はその
割当というのは、先刻どなたかに御返事した中にもありますが、第一に
割当の不合理にな
つておりますのは、
電力が足らぬのを無理にあつこつちにかかえてまわる、そのせいでありまして、これは安本が大体
割当を主導的にきめて、通産省などと話し会
つてや
つておるが、われわれ公益
委員会が今後できるだけ主導的の
立場に立
つてやらない限りは、この
割当がどうしても業者を中心としてうまく行かないのであります。その一例をちよつと申し上げてみますと、二十六年度三千キロワツト以上の——特別
大口の
電力要望量というものは百五十億万キロワット
程度でありますが、それに対してようやく
割当を行い得られているのは、現在百六億万キロでありまして、四割何ぼは常に
割当不足であるというこの根本を御了解願わねばならぬということが
一つであります。これは要するに
電力不足の結果であります。だからこれを補給するということは先刻申し上げた
通りであります。
次に
超過料金な、ことに冬の間にあ
つては
石炭をも
つてやるので、ある
割当以上の
超過料金を、たしか八倍か頂戴していると思
つております。しかるに雨が降ればその八倍はただと
つていて、いかにもそれは——雨が降らぬ年もあれば、雨の降る年もありますから平均はしますけれども、少くともその月、あるいはその前後においては非常に不合理なものにな
つていることは免れないのであります。八倍というような計算の出た
基礎もほとんど怪しいものであります。これは何かしらぬが、役所がきめたことで、業者の意向を聞いたものではない。公益
委員会においてはこれらの問題の討論に入
つておりますけれども、
関係があるいは
物価庁あるいは通産省あるいは安本というようなところにまたが
つておりまして、もし
料金改正をするというならば、この問題について根本的な斧鉞を加えないと、値増しをした場合に、屋上さらに屋を架するというようなことにな
つて、一般の需用家にそれだけ迷惑を来すわけであります。これが今回の値上げをする
理由の
一つにもな
つております。たとえば、ただいま自家用などをたいておられる工業家、あるいは
石炭業者もその
一つでありますが、そういう方は、ある
程度超過料を払
つても、ある
程度高い
料金を払
つても、その
割当を多くとる方が自分の
石炭をたくより安い場合は、一向自家用をおたきにならない。そのためにほかのところが
割当を減らされて苦しんでいるということは、どうも公平でないとわれわれには
考えられるのであります。これはいろいろな歴史、成行きから来ておりますが、今度新
会社が出発すれば、これは
産業の平準化と申しますか、あるいは向上に対しても、
料金の
基礎を合理的なところに置かなければならぬと思
つてせつかく
研究いたしております。そのうもにまた申し上げる機会があろうと思います。