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1951-02-06 第10回国会 衆議院 懲罰委員会 第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年二月六日(火曜日)     午後二時五十六分開議  出席委員    委員長 土倉 宗明君    理事 佐々木秀世君 理事 内藤  隆君    理事 田渕 光一君 理事 猪俣 浩三君       鍛冶 良作君    中川 俊思君       西村 直己君    牧野 寛索君       柳澤 義男君    田万 廣文君       梨木作次郎君  委員外出席者         議     員 川上 貫一君     ————————————— 二月六日  委員木村榮君辞任につき、その補欠として梨木  作次郎君が議長の指名で委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  議員川上貫一懲罰事犯の件     —————————————
  2. 土倉宗明

    土倉委員長 会議を開きます。  議員川上貫一君の懲罰事犯の件を議題といたします。前会に引続ぎ川上貫一君に対する質疑を続行いたします。質疑通告順にこれを許します。柳澤義男君。
  3. 柳澤義男

    柳澤委員 川上貫一君にお尋ねいたすのでありまするが、川上貫一君の質問としてあげられました事実が虚構であるかどうかということにつきましては、すでに他の委員から十分指摘されたようでありますから、私はこの観点からする御質問はいたしません。さらに動議提出者の弁明によりますると、故意に占領軍反抗し、国民を欺瞞し、祖国の再建を妨害するというような、きわめて非愛国的なる言動が議院の品位を傷つけ、議場秩序を乱した、こういう点にもありまするので、私はもつぱらこの観点からお尋ねいたしたいと思うのでございます。どうもわれわれの考え方からいたしますると、川上君の先日の質問は、全体を通じて占領下にあるわが国国会議員としての質問としては、まことに理解できない。そこでまず第一にお尋ねいたしたいのは、わが国が現在占領治下にあるという事実を、一体御認識の上でかかる御発言をなさつておるのかどうか、この点でございますが、川上君、いかかでございましよう。
  4. 川上貫一

    川上貫一君 占領下であることを忘れるほどとぼけておりません。これは非常にどうも妙な御質問だと思います。
  5. 柳澤義男

    柳澤委員 占領治下にあるということを忘れるほどとぼけておらぬということでありまするが、しからば日本の今日の政治は、占領治下にあります関係から、占領軍指導助言によるものが少くないということは、御承知ないでございましようか。
  6. 川上貫一

    川上貫一君 日本政治責任者吉田内閣であります。国民責任を持つて吉田内閣政治をとつておるのであります。この吉田内閣に対して、吉出内閣がとつておる政治ポツダム宣言違反ではないか、この政治極東委員会の諸決定に違反してはおらぬか、これを聞くことは当然のことである。これが私の質問趣旨である。
  7. 柳澤義男

    柳澤委員 私のお尋ねするのは、そういうことではないのであります。この発言をするにつきまして、占領治下にあるということを十分御認識の上で御発言なさつておると先ほどおつしやられたことにつきまして、占領治下にある以上は、日本の今日の政治が、占領軍指導助言まつものが少くないということを、御認識ないかいなかを聞いておるのでありますが、たいへん何か横の方を向いたお答えのようでありますから、この点はもう一ぺん確かめておきたいと思います。
  8. 川上貫一

    川上貫一君 占領下にあるから、ポ宣言極東委員会の諸決定に反した政治吉田内閣がしてもよろしいといとことは一つもありません。(「そんなことを聞いているのではない」と呼ぶ者あり)同じことです。これを私は吉田内閣質問しておるのです。(「質問じやない、断定しておるのではないか」と呼ぶ者あり)ちよとついでに私は念のために言つておきますが……。(発言する者多し)ちよつと委員長、答えてよろしいですか。(「それはいかぬ、いかぬ」と呼ぶ者あり)委員長発言を……。
  9. 土倉宗明

    土倉委員長 質問の趣意にお答え願います。
  10. 川上貫一

    川上貫一君 委員長から発言を許されました。     〔発言する者多し〕
  11. 土倉宗明

    土倉委員長 委員長において整理いたしますから……。
  12. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 議事進行について……。川上君の発言されたその内容が問題になつているのであつて、それに対して委員質問しているのですから、このついでにとか、この機会にとか、川上君の意見をるる述べられることは、われわれは非常に迷惑である。要するにわれわれといたしましては、疑問に思つていることだけを質問すればよいのであつて、また川上君それ自体も、それに対するお答えがあれば、その裁量はわれわれがやるのですから、それ以上の発言委員長においてもこれを整理されて、機会を得ていろいろ意見を述べられるということにおいては、はなはだ迷惑でありますので、その点を十分ひとつ考えの上、議事進行を願いたい、こういう動議を提出しておきます。
  13. 梨木作次郎

    梨木委員 今の発言に関連して……今佐々木君から川上君への質問に関連しての御発言がありましたが、皆さん方がお考えになつて、これは質問に対する答弁の域を脱しているとお考えになるかもしれませんが、しかし川上君といたしましては、やはり質問趣旨に十分お答えするつもりで、詳細に述べなければならないとお考えになるものは、これはやはりできるだけ聞いていただきたい、こういうふうにお願いしておきます。
  14. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 そこなんです。ただいま梨木君の、十分に答えさした方がいい。その通りです。けつこうです。ただ質問しているその限度において十分に発言なさることはいいが、それ以上の、川上君のものの考え方思想をわれわれは問題にしているのじやない。要するに、川上君のこの間発言せられた、限られた演説内容が問題になつているのですから、そのことについて疑義のある点だけをわれわれは聞くのです。川上君の思想や、川上君の考え方というものが、いわゆる共産主義思想に基いて発せられることはわれわれは十分承知している。それを懲罰にかけているのじやないのですから、そのことをお含みの上で、質問される方にお答えを願いたい、こう思います。
  15. 土倉宗明

    土倉委員長 佐々木君並びに梨木君の議事進行に対するお考え方は、両者ともに正しいと思います。この委員会の本日の会議性格は、懲罰事犯ありとの疑いをもつて川上議員から発言された内容について質疑を行つておる。それが本日の会議性格でありますから、川上君の答弁がその線をはずれた面に対しては、委員長はこれを整理いたします。場合によつてはさしとめます。従いまして、質疑をされる方もできるだけ意見はあとまわしにされまして、要点のみについてお互い質疑応答を継続せられんことを望みます。
  16. 川上貫一

    川上貫一君 私が今この際に、と言うて言いましたのは、私の意見を述べるつもりではなかつたのでありまして、今も私に質問なさつた議員の方から、断定しておる。きめてかかつておると言われる。これはきのうからたびたびこの問題が出ております。質問じやないじやないか、こういうのが出ておりますから、この際にこの点について私の考え方を言う、こういう意味であります。これは形式の問題をいろいろ言うておられるのでありますけれども質問全体が質問であるということを、ここに明らかに記録に残しておいてもらいたい。またよく断定しておるということを三回のこの委員会において繰返して述べておられまするが、ここに国民民主党三木武夫君の演説があります。この一部を私は参考にさしてもらいたい。「国連軍は破れない、大戰は起らぬ、まるで嵐の中に挑源の夢を結んでいるかつこうが吉田首相そのものであります。」と断定してあります。「為政者の態度としては、きわめて無責任であります。」と断定してあります。「すべての重大問題に対する政府の無為と怠慢は、世界情勢に対する首相の驚くべき甘い認識から来ておるのであります。」と断定してあります。「首相時局認識は、史上空前の危機を自覚してこれに対処せんとする世界情勢のテンポとも合わなければ、国民の感覚とも、あまりにもかけ離れておるのであります。」とはつきり断定してあります。これは一つ形式でありまして、私が質問をするときに、いつも断定してあると言われますけれども、あらためて私は全部質問しておるのである。そうして最後に、以上の諸点に対して総理大臣その他の答弁を求めると言うておるのでありまして、断定しておるという問題については、これ以上私は今後答えませんから、それをここで明らかにしておきたい。
  17. 柳澤義男

    柳澤委員 私は、ただいまの議事進行について他の方から御発言がありましたように、なるべく直截簡明に、要点のみお聞きして、議論にわたらないようにしたいのであります。しかるに、御答弁がとんでもないほかの方面のことをくどくどと申されたのでは、質問している方にわからない、わからなければ、お答えにならない。ぜひ質問に対するお答え——イエスでもノーでも、お答えになれなければ、なれないでもよろしい。直截簡明なお答えを聞きたい。  そこで私がお尋ねしたことをお忘れのようですから、もう一ぺんお尋ねしたいのですが、あなたは占領治下にあるということを認識されているとおつしやる。それでこの演説をされたというのでありますから、しからば占領治下にあつては、日本の今日の政治占領軍指導助言によるものが少くないとお思いにはならぬか、ということを聞いている。だから、思うか、思わないかだけをひとつお答えを願えばよろしい。
  18. 川上貫一

    川上貫一君 何べん繰返しても同じことです。政治責任政府にある……。(「そんなことを聞いているのではない」と呼び、その他発言する者多し)私は発言中でありまして、委員長から……。(発言する者多し)委員長、どうですか、禁止していない。これは無法だと思う。私が発言しているのに、なぜ制止しないのですか。     〔発言する者多く、議場騒然
  19. 土倉宗明

  20. 川上貫一

    川上貫一君 よかろうが悪かろうが、それをきめるのはこつちがきめるのだ。(「きめるのはこつちだ」と呼ぶ者あり)私は発言中だ。     〔発言する者多く、議場騒然
  21. 土倉宗明

  22. 川上貫一

    川上貫一君 答弁する者の権利だ。(「何が権利だ。君は懲罰にかかつて質問されているんじやないか」と呼ぶ者あり)君らは発言を禁止する権利はない。(「注意しているんだ」と呼ぶ者あり)注意するなら委員長にしろ。(「委員長にも君にもしているんだ」と呼ぶ者あり)おれに注意する資格はない。委員長を通じてしろ。とぼけたことを言うな。(「何がとぼけている」と呼ぶ者あり)
  23. 土倉宗明

    土倉委員長 お互いにあまり暴言にわたらない程度で、なるたけ秩序を保つて質疑応答を願います。川上君、ありませんか。
  24. 川上貫一

    川上貫一君 ありません。
  25. 柳澤義男

    柳澤委員 ただいまお答えをすつかりごまかされてしまつたので、私の方で推測する以外に方法がない。そこで次の質問に移りますが、全体の御発言質問だとおつしやられた。そこで私も全体としてお尋ねしたいが、この質問全体を通じて、これは内閣に対する質問に名をかりて、占領軍に対する極端な誹謗及び占領政策に対する反抗をあえてするものであると考えてもよろしゆうございますか。この点をイエスノーかでけつこうです。
  26. 川上貫一

    川上貫一君 吉田内閣に対する質問であります。独断的によろしゆうございますか。そんなことはあなたがかつて考えることで、私は繰返して言うておる。占領下であろうと何であろうと、吉田内閣ポツダム宣言に違反していいということは一つもないのだということを言うておる。
  27. 柳澤義男

    柳澤委員 それでいいのです。それではその次をお聞きいたします。そういうようなお答えであれば、私は全体としての質問を片つぱしから取上げて、長いからなるべくまとめて申し上げますが、順次お尋ねする以外にない。  まず第一に、読みますからよくごらんください。この質疑の印刷された二ページのしまいから三行目のところ「日本の今日の政治は、国民の大多数の要望を明らかに踏みにじつております。力ずく国民の善意を圧迫しようとしております。国際帝国主義━━になつて單独講和を推し進めながら、日本軍事基地にしようとしておる。その上に、━━━中国朝鮮に対する戰争肉彈にしようとしておる。私はここに日本国民の名において、かような政治を即時中止して、日本憲法守つてポツダム宣言に基く全面講和を実現する一切の政策を実行することを日本支配者に要求するものであります。」かような言辞を連ねておる。先ほどまず最初に、占領治下にあるということを忘れてはおらぬとおつしやられる川上君にしてこの言辞は、私は極端な、いわゆる占領軍に対する誹謗を含んでおらぬか。ことに「国際帝国主義━━になつて」というこの国際帝国主義につきましては、先般ほかの方の御質問に対して、ソ同盟と中共は入つておらぬということを申されたので、これはこの文句から申しましても、また川上君の釈明から申しましても、占領軍をさしておるものと考えて、私どもはさしつかえないものと思うのであります。かような言辞を弄しても、なおかつこれが占領政策に対する反抗ではない、極端なる誹謗でもないとおつしやられるかどうか。
  28. 川上貫一

    川上貫一君 吉田内閣に対する質問であります。これは事実をあげて私は質問しておるのであります。たとえば多数の要望を明らかに踏みにじつておる、吉田内閣は私は踏みにじつておると思います。多数の国民戰争に反対しております。多数の国民は再軍備に反対しております。多数の国民單独講和に反対しております。しかし吉田内閣政策は、これを踏みにじる方向をとつておると私は思います。また講和の問題などについては、十分に国民に討議させなければならぬのにもかかわらず、東大においては講和問題講座というものに干渉しておる。東大自治会講和に対する決議をすることに、学校当局は干渉しておる。私は事実をあげておるのであります。国民大多数の要望を踏みにじり、平和運動を彈圧しておる。広島の平和大会に向つても確かに彈圧しておる、これは国民要望を明らかに力ずくで踏みにじつておると私は考える。また「国際帝国正義━━になつて」ということを非常に問題にされますが、帝国主義ということについては、猪俣君の私に対する御質問に対して、昨日私は答えたはずであります。ところがソ同盟並びに中国は決して單独講和を主張しておりません。日本を占領しているのはソ同盟中国、イギリス、アメリカの連合国であります。そこで私は「單独講和を推し進めながら……」これははつきりこう言えることであると思うし、国民はこう考えておると私は思います。また「日本軍事基地にしようとしておる。」私は吉田内閣はこういう政治をしておるとはつきり思うております。(「思うておるとは何だ」と呼ぶ者あり)思うておるから質問した。そうでないというならば政府答弁したらいい。決してそんなことはしておらないということを、明らかになぜ政府答弁しないか。政府答弁して、われわれは大衆の声を代表して質問して、この二つを突き合して、国民に初めて政治というものがわかるのです。それを一方が質問したら懲罰にすると言う。政府はそれに答えないと言う。これでは民主政治は私はできないと思う。そういう考え方で私は質問しております。     〔「よけいなことを言うな」と呼ぶ者あり〕
  29. 土倉宗明

    土倉委員長 川上君に御注意申し上げます。多岐になるべくわたらないように御答弁願います。
  30. 柳澤義男

    柳澤委員 それではさらに私はあなたの言葉の中から拾つて行きますが、今の次のところでも、「鳥取県の夜見ケ浜半島をごらんなさい。今では、ほとんど基地になつてまつた。境の港には爆薬が山と積まれており、市民は戰争におびえておる。これは、この地域だけではありません。福岡県の板付、神奈川県の厚木、千葉県の木更津、すべて飛行基地であります。その他このような基地は、日本の国の中に十八箇所もあるといわれておりますが、特にその中の青森県の三沢には━━━━が配置されておるといううわさがあります。これは日本国民にとつて重大な問題です。そもそもこの飛行基地は、すべて国民税金でつくつたものです。終戰処理費によつてつくられた飛行場であります。」かようなことを申しておる。もつと先にもつともつと辛辣なことを申されておる。しかもこの中で、一体これが事実であるかどうかということは、これは私の本日の質問範囲外でありますからさておきますが、かりにこの中でも、すべて国民税金でつくつたものである。終戰処理費によつてつくられた……。しかしこれは計数を明らかにしておらない。米国の資材も確かにあるということはだれもが考えておる。すべてが国民税金とここで断定し得るかどうかも疑問である。しかしながらこの事実の虚構であるかないかは、本日私の質問外といたしましても、かような言辞を連ねた、質問に藉口したこの言葉は、いわゆる占領治下にあるということを認識しておられるならば、これは激越なる占領軍に対する反抗的言辞であるとわれわれには考えられるが、この点はいかがであるが。ただ簡單にお答え願いたいと思います。まだたくさんありますから……。
  31. 川上貫一

    川上貫一君 吉田内閣質問したのであります。占領当局反抗したのではありません。内容はここに書いてある通りであります。これを質問したのであります。政治責任者は何べん繰返しても吉田内閣であるのであります。一切の責任を持つておるのであります。日本行政日本支配責任吉田内閣であります。占領行政吉田内閣を通じて行われるものである。責任吉田内閣にあるとわれわれは考えております。
  32. 柳澤義男

    柳澤委員 結局質問要点をもう少しあげて行かなければほんとうのところが映らないと思いますから、もう少しあなたの並べられた言葉をあげて、私お聞きすることにいたします。あなたは占領軍に言うておるのではないとおつしやられますけれども、われわれ占領治下にあることを自覚しておるところの国民として、その用語が、国会議員として、はたしてこれを占領軍誹謗にわたらないか、極端な誹謗にわたらないかということを、あなたの言葉の中から私はお聞きするのです。その次に事実をあげれば、全編ほとんどそうですが、七ページのまん中ごろから一つ拔きます。「終戰処理費は、━━のための輸送に使われておる、通信に使われておる、特需支拂いにも使われておるという事実がある。終戰処理費は、連合軍日本を民主化し、平和な国家をつくるための費用であつて戰争をする費用ではありません。しかるに、それが━━をするために使われておるとすれば、この終戰処理費は、明らかに━━━すなわち━━━であります。諸君、日本国民は外国の軍隊に軍事費を負担する義務があるかどうか、」「またこの終戰処理費朝鮮に対する━━━━のために使われておるとすれば、一体日本におる駐屯軍は、日本を民主化するためのポツダム宣言に基く占領軍であるか、━━━━━のための作戰軍であるか、」というような言葉を使つておられる。この言葉の全体が、おそらく占領軍治下日本国民感情からすれば、私どもは極端なる占領軍に対する誹謗を、この質問に名をかりて行つておるものであると考えられるのでありますが、この点に対する川上君の考えはどういうのですか、伺いたいと思います。
  33. 川上貫一

    川上貫一君 考えるのはあなたのごかつてでありまして、どうお考えになつてもよろしゆうございますが、これは国民が聞きたいと思うておることを、共産党国会議員としまして聞いたのであります。この終戰処理費戰争のために使われておるとするならば、こうではないかと聞いておるのであります。干渉戰争のために使われておるとすれば一体どうなるのか、こう聞いておるのであります。私はこの点に関し、内閣総理大臣に明確な答弁をしてもらいたいと思いますと書いてあるのであります。これは当然の質問です。また国民はこういうことを明らかにしなければ疑惑を持つ、疑問を持つ。こういう点を明らかにすることこそ国会責任であります。国政審議の当然のことであると思う。国会議員がこういう国民の疑問とするであろうこと、あるいは疑問とすること、これをひつさげて、吉田内閣質問することは、国会議員の当然の権利だと私は確信しております。
  34. 柳澤義男

    柳澤委員 私は少くともこの質問表現が、極端な反米的な表現であるというように考られるのであります。ただ質問質問だとおつしやればそれまでのことですが、私ども質問に名をかりてそういうことを言われておるように思われるので、さらにもう一点あげます。十一ページですが、「今日、いわゆるPD工場、これは米軍管理工場でありますが、その他至るところの軍需工場、これはもちろんのこと、鉄道で、船舶で、港湾で、ある者は━━━━━━━━━━━ある者は武装警官鉄道保安官━━━━のもとに、おびただしい━━━━が行われておる。たとえば東日本重工川崎製作所では、保安課━━━━━━けるために小銃訓練をしておる。」「私は言います。これからの労働者の闘いこそ生活を守り、日本人民奴隷化を防ぎ、日本戰争に巻き込まれることに反対する愛国運動であり、このような労働者こそ、ほんとう日本人であると思う。」かような言葉をもつて表現されておるのであります。私どもはこれらの表現を、聞くにたえない誹謗言辞を弄されておる、かように思うのであります。特に保安課━━━━━━けるために、小銃訓練をしておるとか、またこれ全体において、前に断つておるように、PD工場米軍管理工場についての意味合いも、当然含まれているわけで、これらはむしろこの特需物資の製作について、労働者を働かさないようにあおる、軍需品の生産を妨害する、その結果占領政策に当然いわゆる反抗している言辞である、こう思われる。しかしながらこれに対してもおそらく御同様の御答弁でありましよう。ですから私は御答弁を求めなくても、この点はよろしゆございます。  もう少し先へ進みます。同じようなことですが、こういつたような言辞が次々に繰広げられている。こういうひどい文句を使つておる。これは現実の事実なんです。(川上貫一君「簡單明瞭質問してください」と呼ぶ)簡單明瞭ですが、あなたの言つたことが長いのです。みな読んで聞かされなければわからないじやないか。「以上はほんの一つ二つの実例であります。しかし、これによつて、今、日本にどんな政治が行われておるか、これは明白であります。日本政治は、日本朝鮮に対する━━━━の道具にしておる。そうして、━━軍事基地にし、公然と━━━━許し人民に対しては、軍事植民地的━━━━を実行しておる。」この「━━━━許し」というのは、だれに━━━━許しておるのか。私ども━━━━を許すということは、やはり占領軍にこういうことをやらせておるとあなたは言いたいのじやないかと思う。そういうことになると、これもいわゆる日本政府占領政策に協力しておることを、口ぎたなくののしつておる言葉である。言いかえれば、占領政策を非難攻撃しておることだと思う。「軍事植民地的━━━━を実行しておる。」ちやんとここに書いてある。そういうような表現を使つているのは、吉田内閣占領政策に協力していることをののしらんためである。ことにここに「━━━━許し」と言つておるのは、占領軍に対する協力に対して批判をしておるのだ、こういうように考えられるが、この点はどうお考えになりますか。
  35. 川上貫一

    川上貫一君 これをずつと読んでごらんになればわかると思う。━━軍事基地にし、公然と━━━━資本家許しておる。吉田内閣には占領軍に対して許すとか許さぬとかいう権利はありません。吉田内閣が許すといえば、資本家に許すか人民に許すかにきまつておる。これはこの文を読んでみればわかると思う。
  36. 柳澤義男

    柳澤委員 それがわからない。あなたはそういうようなことに藉口して、そういうことを言つておるのじやないかと言つておるのです。資本家という意味ならよろしゆうございます。(笑声、発言する者あり)これは質問だからあなたの考えを聞くんだが、何も傍聽席でよけいなことを……。笑う必要はない。いたずらにそつちの方でがちやがちややつていると進行にさしつかえますから、靜粛に聞いていただきたい。  私は、もう一つそう意味合いにおいて、あなたの質問言葉を引いてお尋ねいたします。十七ページのところにこういうことが書いてある。「今日帝国主義者が日本の運命をどのように保障してくれるであろうか。彼らは、わが隣国である中華人民共和国の国連参加を今もつて拒否しております。またアメリカは、朝鮮の内戰に軍隊を派遣し、海岸に海空軍を出動さしております。このようにして、帝国主義者は、━━━━━━━━━し、大国一致の原則を━━し、国連を━━━━━━━にし、━━━━━━━━━を実現する機関にしておる疑いがある。特に国連の名による安全保障の一番よい例は朝鮮であります。朝鮮━━━━━━━━━━━━の干渉によつて人民━━━━。家が━━━━。国土は戰争と爆撃で━━━になつてまつた。その上に━━━━━━━を言明したのはトルーマン大統領であります。これが朝鮮民族にとつて安全保障であつたか、」「完全に危險保障です。これは日本の民族の安全ではない。われわれは明らかに言いたい。彼らのいう日本の安全とは、このようなものである。それは━━━━━━━━━━ことにより国際帝国主義の利益と安全をはかる。それが吉田内閣の安全保障だ。」ここへ来て「吉田内閣」と言つておるが、ただいま読んだところは、いずれも国連軍誹謗し、「帝国主義者が」という言葉を使い、あるいは「アメリカは」という言葉を使い、「帝国主義者が」「国連を━━━━━━にし」といつたような表現をしておる。しかもこれを「言明したのはトルーマン大統領であります。」と言つている。これまた、ここへ来ますというと、あなたのおつしやるいわゆる吉田内閣に対する質問というよりも、はつきりと言葉に現わして占領軍政策を反撃しておるものと読み、聞くよりほかにわれわれは方法がない。これでもあたは占領軍誹謗し、あるいは占領政策に反撃的な言辞を弄しておるものではないとおつしやるかどうか。なければないでよろしいです。ここにはつきり書いてあるのですから……。
  37. 川上貫一

    川上貫一君 それが吉田内閣の安全保障だ、彼ら、すなわち吉田内閣は、このような形を日本人民に押しつけようとしている、これに対して答弁してもらいたい、これが私の質問であります。  なおこの内容については……。(「独断だよ」と呼ぶ者あり)これは私の独断でも何でもない。一口やはり言わしてもらいたいと思う。
  38. 柳澤義男

    柳澤委員 私の質問お答え願えばよいのです。明瞭にあなたの言つたことが記録されている。
  39. 川上貫一

    川上貫一君 これは私の独断でもなければ、またこういうことはみんなが言うていることなんです。ことに世界における多くの人口がこれを言うておる。これを引用して私は吉田内閣質問した。明らかに言うておる。国連の政治委員会において中国代表はどう言うておるか。これは皆さん御承知だろうと思う。中国は四億七千五百万の人口を有しておる。この隣国中国と親交せずして日本の再建独立はあり得ない。この四億七千五百万の人口を有する中国はつきり言うている。
  40. 土倉宗明

    土倉委員長 引例の長きものは差控えていただきます。
  41. 川上貫一

    川上貫一君 私がどういうことを言うているかということを読んでもよろしい。これが私の質問趣旨である。東洋に平和を来し独立を保つためには、吉田内閣にこれを質問しなければならぬ。こういうことを言うておる。これが吉田内閣の安全保障ではないか。これを質問しているのでありまして、あなたの私に対する質問は、どうも要点をはずれておるのじやないか。吉田内閣質問し、これが吉田内閣の安全保障だと私ははつきり言うておるのです。
  42. 柳澤義男

    柳澤委員 私の言うているのは、吉田内閣ということに名をかりて、こういう言葉を弄していることが明らかになつている、こういうのです。
  43. 川上貫一

    川上貫一君 それは独断ですよ。
  44. 柳澤義男

    柳澤委員 独断かどうかしらんが、そんなことはどうでもよい。そういうことは委員会が判定するのだ。ただ言いたいことは、こういう言葉さえも使つているが、これでもなお激越な反米的言辞で、故意に占領軍反抗する言葉を並べていると考えないかどうかということを聞いているのです。今の答弁は長つたらしい答弁で、いずれにしてもかつてな説明で、また聞いても同じであるから、二度も三度も同じことは聞かぬでもよい。  そこで私は、最後にもう一点確かめておきたい。しまいまで全部こういうような言辞で、どこをつかまえてもきわめて激越な反米的言辞まつたく故意に占領軍反抗する言辞を並べていると私どもとらざるを得ないから聞いておるのですが、しからばこの点はいかがです。かような言辞を並べて、少いとも結果において占領軍誹謗し、反米的な言辞がなされております。こういうことは占領政策反抗する結果になると私ども思うのだが、それについて一体——もう一ぺん言いかえれば、激越的な、反米的な言辞で、故意に占領軍反抗するようなことを並べることが、わが国民の利益となると思うかどうかをひとつお伺いしておきます。
  45. 川上貫一

    川上貫一君 人民の利益を代表して共産党は質問し、共産党は申しております。
  46. 柳澤義男

    柳澤委員 さらに先の方へ進みますと、まつたく日本国民を代表しているどころではない。     〔発言する者多し〕
  47. 土倉宗明

  48. 柳澤義男

    柳澤委員 まつたくソ同盟の代表のようなことが後の方にたくさん書いてありますが、もう私の質問はこの程度にいたしまして、要するに私どもに言わせれば、こういうような言辞は、一つ一つおそらくどこをとつてみても、吉田内閣に対する質問よりは、吉田内閣に対する質問という名前で、名をかりて、藉口して、まつたく激越的な反米的言辞を羅列しておるものである、かように考えておるものであります。これに対して、あなたはそうでないということを述べられましたが、私はただあなたがそうでないと言われたことは、要するに吉田内閣に対する質問であるという意味で、しかもこういう言葉を用いられたことだけは間違いないということを確認する……(「わけがわからない」と呼ぶ者あり)わけがわからないのはそつちのかつてだ。よけいなちやりを入れるな。まだたくさん聞くことがあるのに省略するからそうなるのだ。あとはいずれもおそらく同じような御答弁であろうと思いますので、この辺で打切ります。
  49. 中川俊思

    ○中川委員 議事進行についてちよつと……。先般来川上君に対する質疑が続行されておるようでありますが、どうものらりくらりで、まるでうなぎをつかむような状態で、ちつとも要点がつかめない。これはイデオロギーの相違で、やむを得ないことだと思う点もある。そこで私は、先般行われた川上君の質問は、人民の名においてということを盛んに繰返しておられるが、大体日本国民として川上君が質問したのではなくして、これは明らかに国際共産主義の手先のような質問であることは、もうこれを全部読んでみてわかつている。いくらそこで君がでたらめな答弁をしてみても……。そこで私は議事を進行する上において、各委員にひとつ参考資料を提供しておきたいと思う。これは重要な問題でありますから、委員に——梨木君にはやらぬ、共産党を除く各委員に私は一枚ずつ差上げ……(「差別待遇は憲法違反だ」と呼ぶ者あり)いや、やらぬ。(「委員長」と呼び、その他発言する者あり)まだ発言中だ。
  50. 土倉宗明

    土倉委員長 ちよつと中川君に御注意申し上げます。議事進行で資料その他のものを配付することは委員長は認めません。
  51. 中川俊思

    ○中川委員 それでは私は配付をやめて一応これを朗読いたします。朗読いたしまして、こういう趣旨のもとに……。
  52. 土倉宗明

    土倉委員長 議事進行に関してのみ御発言を願います。質問にわたるようなことは次の機会にお願いいたします。
  53. 中川俊思

    ○中川委員 質問は私申しません。つまり各委員質問なさる上において、川上君がどういう観念のもとにこの質問をなされたかという、いわゆる根本的な理念が皆さんに徹底しないと、質問がなかなか軌道に乘らない。そこで私は一体日本共産党なるものが国際共産……(「討論にわたることは反対だ」と呼ぶ者あり)討論ではない。十分連絡あつて、その方を代弁して言つているから、そのことについて私は資料を提供したいと思う。これは昨年の……。
  54. 土倉宗明

    土倉委員長 議事進行に関係ありますか。
  55. 中川俊思

    ○中川委員 あります。議事進行に断じて関係があります。こういう根本理念のもとに共産党がたくらんでおるということを認識しないで質問したのでは、議事が進まない。議事を進行させるためには、このことを頭に入れておいていただかないと……。
  56. 土倉宗明

    土倉委員長 よろしゆうございます。
  57. 中川俊思

    ○中川委員 昨年、一九五〇年一月の末でありますが、極東コミンフオルムから秘密指令一四七号というのが出された。これは当時問題になつた。当時問題になつたが、その内容はどういうものかということについて、世間では非常な関心を持つておつた。これがはからずも私の手に入つた。入つたから私はここでこれを公表したいと思う。読み上げますと   マル祕極東コミンフオルム指令一四七号。一九五〇年一月末(極東革命統一委員会 在北京)   一 日本共産党の新らしき組織と活動について    1 日本共産党は革命をすみやかに完成せしめんがため、第二戰線の組織化をはかること。    2 特に一般人に知られざる引揚者秘密オルグを主として、これが指導に当らしめよ。    3 合法的な代々木本部が解散を受けた場合に全国オルグ団のメンバー偽裝のもとにその任務を秘密裡に遂行せしめよ。    5 第二戰線全国オルグの任務     A 占領政策を撹乱し、米軍基地とその軍事的価値を失わしめること。」     〔「こういうことは議事進行に関係ありません」「発言中だ、靜かにせよ」と呼び、その他発言する者あり〕
  58. 土倉宗明

    土倉委員長 中川君、まだ長うございますか。
  59. 中川俊思

    ○中川委員 すぐです。これを頭に入れておいてもらわないと、議事が進行いたしません。     B ソ連の軍事力を強めるための手段として、日本の重要産業の破壊工作に重点を置くこと。     C 大衆獲得のための活動は第二義的とし、重要産業そのものに直接被害を與えることを第一義の目標とせよ。     D 重要企業内によく訓練された少数精鋭分子を極秘に組織して、命令一下いかなる破壊行動をも遂行できるよう配置せよ。     E 秘密アジトの防衛並びに表面活動をしているオルグを秘匿する必要を生じた場合、これを援護し得る態勢を整えよ。     F 表面活動の党各機関の相互連絡が切断された場合に、ただちに通信連絡を代行し得る態勢を整えること。     G 秘密情報の收集並びに平時における秘密連絡の確保。     H 革命の時期において流言蜚語を流布し、市民撹乱戰術を実行するための計画樹立。     I 各種の暴力破壊行動を強力に……(「こういう発言は……」その他発言する者あり)反共分子は用捨なく暗殺せよ。   二 重要産業破壊工作について     A 5のCと同じ     B 5のCDと同じ     C 特に電力関係、なかんずく電源(発電所)、鉄道、通信、鉄鋼、造船、炭鉱、海運に強力なるアクチーブを配置せよ。     D 重要産業における夜勤はつとめて党員細胞をもつてさせるよう夜間勤務の独占計画をはかれ。     E 重要産業内における発電所の位置を正確に……」
  60. 土倉宗明

    土倉委員長 中川君に御注意申し上げます。
  61. 中川俊思

    ○中川委員 もうちよつと。   三 電源フラクの活動について     A 現在の配電状況、配電経路と発電能力を各発電所、配電所別に調査せよ。     B ダムの地図と導水管の口径と各発電所の平面図を作成せよ。(「質問にこういうでたらめなことを」と呼び、その他発言する者あり)……自治警内になるべく多くのフラクを潜入せしめ、フラク活動障害を事前に探知せよ。    2 社宅は全部フラクの巣窟とせよ。
  62. 土倉宗明

    土倉委員長 こういうことは議事進行と関係はないように思われますが。
  63. 中川俊思

    ○中川委員 あります。つまりこういう根本理念に立つて川上君の質問が行われておつた。だから、こういうことを頭に入れておいて質問をやつていただきませんと、いつまでたつても議事は進行しません。先般来の川上君と各委員との質問応答を聞いていましても、こちらから質問したことはほとんど答弁をしていない。のらりくらり。そういうことではいつまでたつて進行しない。私は議事進行上重要なことだと思いますから、実は議事進行に関して発言を求めた次第です。
  64. 土倉宗明

    土倉委員長 委員長から一言皆様にお諮り申し上げます。先刻来長時間の質疑応答を拜聽いたしておりますと、どうも質問要点がはずれたり、御答弁要点がはずれたりするかのごとくに考えられます。この川上君の懲罰事犯にかかつた内容は、他の暴行事件とか器物破壊とかいうような面ではないのでありまして、発言内容に基くものでありまするがゆえに、その発言がはたしてなされたか、なされないか、それもまた妥当であるかないかということで、どうか意見に関することは簡略にされまして、言われたか言われないかという点に、本日はできるだけおとどめを願いたいと希望いたします。  次の発言者田渕光一君。
  65. 田渕光一

    ○田渕委員 私は順番は来ておりまするけれども、実際川上君の答弁質問との間をずつと見ておりますると、まだまだ研究する余地があるのであります。これをずつとノートいたしておりますので、私はきようの質問はやりません。次の日にやります。もう少しく議事の進行を見た上においてやりたいと思います。伺いたい点が多々出て来るのであります。かよう御了解くださいまして、本日はどなたかに讓つてつてもらいたいと思います。
  66. 梨木作次郎

    梨木委員 議事進行に関して……。先ほどあそこの委員の方が、妙な文書を出してお読みになりました。あれは私拜聽しておりましたが、明らかに共産党を故意に誹謗するもので、実にわれわれとしてはがまんのできない内容のものです。そういうこの委員会議事進行と無関係なことは、今後はぜひ委員長においても発言を許されないようにしていただきたいということが一つと、今の委員は一体そういうものをどこから入手されたのか、無責任な、公党に対する誹謗を含むような資料を——われわれはいつだつてここで発言する場合には、ちやんとれつきとした出所を明確にしております。ああいうどこから出たかわからないような資料を、公然とこの委員会で読まれて、しかもこの国会委員会を反共の宣伝の場所にするようなことは、私たちは国会の権威のためにも許すべきじやないと思う。従つてその点をひとつ委員長から釈明を求めていただきたい。どこからそういうものを入手されたのか、それを明確にしていただきたいと思います。
  67. 土倉宗明

    土倉委員長 本日の会議の議題にはさようなものは載つておりません。たまたま中川君に議事進行についての御発議を許したのでありますが、いささか議事進行とは無関係のような気持もいたしましたので、委員長としては注意を與えておる次第でありまするから、その点を了解されて——今証拠争いになりますと、本委員会の目的にはずれるように考えるわけでありますから、これより委員会の目的のために、質疑者が継続して御質疑をされんことを希望いたします。
  68. 牧野寛索

    ○牧野委員 簡單ですから質問いたします。このプリントのあとから八枚目の裏のところに、ちよつとわからぬ点がありますからお聞きしたいと思います。ちようどまん中ごろであります。「また政府は、全国にわたつて、共産党員並びに活動的労働者一万七百二十名を職場から追放して、民主的な労働組合を破壊し、ストライキを彈圧し、デモを禁止し、民主的集会をさしとめ、民主的出版物一千数百種の発行を禁止し、その機関に彈圧を加え、その関係者を逮捕している。これらの事実は、日本において今日ポツダム宣言の——が公然と行われ、日本の民主化が根底から破壊されておるという明らかな証拠である。(拍手)私は日本人民の名において、かような無法に抗議します。私は、こういう事実を、全世界の民主的諸国と民主的諸勢力に告発する。」この中で私どうしてもわからない点、不明の点をお聞きしたいのであります。全世界の民主的諸国家と民主的諸勢力という、この二つの点でありますが、これはどういう内容のものをさしておつしやつておるのか。それからこれらの諸国家、諸勢力に対して告発するということは、この内容はどこであるか、この二つについて少しお尋ねしたいと思います。
  69. 川上貫一

    川上貫一君 民主的諸国家とは、読んで字の通りでありますし、民主的諸勢力というのも読んで字の通りでありますが、民主的な人々は、資本主義の中にも、おりますし、あるいは社会主義、共産主義の中にもあります。民主的な諾国家と言えば、読んで字の通りであります。  それからその次に御質問のありました文句でありますが、これは吉田総理大臣に、われわれはこういう意図を持つておるということを質問したのでありまして、これに対して吉田総理は答弁する義務が私はあると思います。全世界の民主勢力に訴える、こういう考えをわれわれは持つておる、総理大臣はどう思つておるか、こういう質問であります。
  70. 牧野寛索

    ○牧野委員 ただいま私が聞きました民主的諸国家、民主的諸勢力というものに対しての御答弁がありましたが、そのくらいのことは、私ばかりでなく、おそらく子供でも字を読んでわかるだろうと思うのであります。私は決してそういうことを聞いておるのではない。あなたがおつしやる内容が、いかなる国を、いかなる勢力をさしておるかということをお聞きしておるのでありまして、これを具体的にあげていただきたいというので、これが私の質問内容であります。  それからもう一つ、これらの諸国家と民主的な諸勢力に対して告発するという、この言葉でありますが、これが日本国会におきまして、そうしてこれらの勢力に対して告発するというようなことは、どういうことをなさるのであるか、この内容について具体的にお聞きしたいのであります。
  71. 川上貫一

    川上貫一君 告発するということは、日本言葉で言えば訴えるということであります。それから民主的諸国家というものは、読んで字のごとく民主的な諸国家であります。どこどこまでという境はつきません。ここの国境、ここのところが民主的諸国家だという境はつかない。また民主的諸勢力は全世界にわたつておりますから、これも境がつかない。われわれは民主的な諸国、民主的諸民族、これに対して訴える、こういう考えをわれわれは持つておる、吉田総理大臣はどうお考えになるか、こう質問した。これは私は当然の質問だと思う。
  72. 牧野寛索

    ○牧野委員 今の答弁では私はどうしても永解できません。あなたがそういうような漠然とした内容をもつて、こういう重大な問題を日本国会において発言するというようなことは、無責任きわまるものであると思います。とにかく全部をはつきりあげることはでき得ないでしようが、しかしこの民主的諸国家なり、民主的諸勢力というものについて、その目標とするものが、あなたの頭には浮んでおるのじやないかと思つております。そういうようなさつぱりわからない、漠然としたことを対象として、総理大臣に対して質問するというようなことは、議員としてはまつたく無責任きわまるものでありまして、許すべからざるものであると思うのであります。あなたが質問するには質問するだけの責任を持つて、そうして国会においても責任ある答弁を求めるときに質問をすべきで、そういうように漠然としたところの問題をもつて質問をなさること自体に対して、私は無責任きわまるものであるということを非難しなければなりません。しかしあなたの頭の構想の中に、これらの諸国家、諸勢力というものがいかなるものであるかということは、大体の標準はあると思います。それをお聞かせ願います。
  73. 川上貫一

    川上貫一君 質問要点の中に非難があると思うのでありますが、今日民主的諸国家並びに民主的諸勢力というものは社会的通念であり、概念であります。民主的諸国家、民主的諸勢力、人民勢力というようなことは、どこで筋を引くとかというような問題ではない。世界政治の上における概念であります。これをどこへ筋を引けというのは、少し質問が無理じやないか。しかしこういうことを言うことは不謹愼きわまると思いません。世界政治における概念をひつさげて吉田総理大臣質問するということは、不謹愼でもなければ、無責任でもないと思う。日本における民主主義的勢力という言葉が、それならばどこで境をつけるか、それなら東芝は何だ、こう言われたつて返事はできない。日本における民主的人民勢力なのだ。それでは国鉄はどうだ。境はつきません。こういう概念でありますから、これはどこで筋を引くという質問が少し無理だと思います。これは一向無責任でも何でもないと私は思います。
  74. 牧野寛索

    ○牧野委員 昨日の佐々木君の質問に対して、あなたは国際帝国主義というものの内容についてお話になつたのでありますが、これに対しては、少くともソ連と中央というものが入つていないということを言われたように私は聞いて記憶しております。そうしますと、このあなたのおつしやる民主的諸国家、民主的諸勢力というものの中には、やはりこのソ連と中共というものが、さつきの国際帝国主義に入つていないとするならば、入る、かようにお聞きしてよろしゆうございますか。
  75. 川上貫一

    川上貫一君 民主的諸勢力は中華人民共和国とソ同盟、これをさした、こういうことではありません。繰返しますが、これは世界政治上における概念です。だから繰返して言うておる通りに、どこどこに境を引けということはない。世界政治の概念だと言うておる。
  76. 牧野寛索

    ○牧野委員 それならば、概念というような、こういう漠然としたところに、これを告発するというようなこと自体がおかしいのではないか、幽霊にものを言うようなものであつて、そういうようなことを国会を足場としてやるということは、はなはだもつて国会議員としての権威にも欠くる問題である。
  77. 川上貫一

    川上貫一君 少しも権威を欠いておりません。日本における民主勢力に訴える。どこが境か、言えません。日本の中に民主勢力が何人おるか、これは言えません。しかしこの言葉は明らかに言うてよろしい。日本における反動勢力、はつきり言えます。それならどこへ境をするか、その境はありません。しかし概念として、日本には反動勢力があることは事実です。吉田内閣などはその最も代表的なものだ。どこへ境をつけるか、それはつかぬ。自由党の中にでもおそらく反動的政治家があるし、また場合によつてはなかなか進歩的な方もある。どこに境をつけるか、これは概念でありますから境はつかぬ、民主的諸勢力というのは一向不謹愼でも何でもない。
  78. 牧野寛索

    ○牧野委員 それでは重ねてお伺いいたします。終りから三枚目のところに「世界の民主勢力は、東西一万キロ、ゆうゆうとして八千万も動員する態勢がある。」こういうことをおつしやつておりますが、これはどこをさしておつしやるのか、それをお聞きいたします。
  79. 川上貫一

    川上貫一君 世界の民主的諸勢力、これはどこで境をつけるか、繰返して言う通り、言えません。しかし一例を申し上げれば、インド、これは民主的諸勢力である。東西アジアにおける、これは大きな民主的諸勢力である。フイリツピンにも大きな民主的諸勢力があります。インドネシアにも、アメリカにもあります。イギリス、フランス、イタリアのごときは厖大な民主的諸勢力があります。この全体を、これが世界政治における概念だと私は言うておるのであります。言いかえれば、戰争に反対する人口、これは原子爆彈禁止のエス・アツピールに対しても、すでに六億の人が投票しておる。世界の人口が幾らあるか、六億の人がこれに対して賛成して、原子爆彈を禁じ、原子爆彈を最初に使用した国を戰争犯罪人とみなすことけつこうですと、はんこを押しておる。この勢力がある。これが民主的諸勢力である。日本の中にも戰争に反対する勢力がある。社会党の青年部のごときもはつきりとしておる。また社会党の代表質問においても、戰争反対ははつきり言うておられる。国会の中にもあります。これが民主的諸勢力である。これは日本の労働組合の中にもあります。国鉄の松江大会では国連協力に反対しております。国鉄の中央委員会においては、国連を支持するということを言つたのは発案者たつた一人です。あと全員が反対しております。国内にも諸勢力がある。全世界にあります。これが民主的諸勢力である。民主的諸国家である。それを私は言うておるのです。これが私の答弁です。
  80. 牧野寛索

    ○牧野委員 ただいまの川上君の答弁は、まつたく何とかしてぼかして逃げようとするその気持以外に何もない。ここに今読みましたところの「世界の民主勢力は、東西一万キロ」こういうふうに距離まで画しております。これに対して「ゆうゆうとして八千万も動員する態勢がある。」こういうような具体的な問題がはつきりとここに出ておるのであります。数字的にあなたはあげておる。インドにもフランスにもイギリスにも日本にもある、あなたはどうしてそういう無責任なことをおつしやるのですか。     〔発言する者あり〕
  81. 土倉宗明

    土倉委員長 靜粛に願います。
  82. 牧野寛索

    ○牧野委員 それでは聞きますが、東西一万キロ、八千万を動員するというのは、具体的問題としてどこをさしてあなたにはおつしやるのですか、それを聞きます。
  83. 川上貫一

    川上貫一君 世界の、西洋から東洋にかけたらざつと一万キロあります。そこに優に八千万を動員する人民の勢力がある、これを言うたのである。数えたわけでありません。私の八千万と言うのは、これは当然……。こういうことを言うちやいかぬ、これを言つたら━━になるということは、私は実際に考えられぬのです。━━になるというのは、趣旨弁明にもあります通りに、はつきりと国会の威信を傷つけ、議院の品位を傷つけ、国会を無秩序に陷れたということからなるのでありまして、東亜一万キロ、ゆうゆうとして八千万と言つても、これがどうも国会の威信を失墜し、議院の品位を傷つけ、国会秩序を乱した、こういうことには私はどうもならぬと思う。
  84. 牧野寛索

    ○牧野委員 川上君はそういうでたらめなことを言つてつても、少しも国会議員として国会の品位を傷つけない、こういう非良心的なものの言い方、これは驚くよりほかはないと思うのであります。つまりそれでは民主的諸勢力ということは、インドやフランスやイギリス、日本にもあるというようなことでありますが、そうして見ますと、これを裏返してみますならば、要するに共産勢力、ソ連の勢力というような言いまわしのようにも聞かれるのであります。その点については、あなたはどういうようなお考えを持つてこれを言われておられるのか。諸勢力というものが漠然としておるならば、民主的諸国家というものはどことどこの国をさしておるのか、これを一つ伺いたい。
  85. 川上貫一

    川上貫一君 何べんも私は繰返して答えておるのでありますが、境がつかぬということを私は繰返しておる。また共産主義者と言われますけれども、インドのネール首相は共産主義者じやありませんと思います。またインドには共産党がどういう状態にあるかということは、皆さんも御存じの通りだと思う。ところがインドは確かに民主的諸勢力として、国連においても活躍しておること、皆さん御承知の通りであります。私が民主的諸勢力というのは、何も共産主義、こういうことを言うておるのではありません。日本の中にも共産主義者じやないが、戰争に反対し、日本の平和と独立のために闘つている労働者諸君はたくさんあります。私は共産主義者だけを言うておるのではないということを、ここに明らかにしておきたい。民主的勢力というものは、そういうものじやない。
  86. 牧野寛索

    ○牧野委員 まるでなまこをつかまえているようなもので、どこが頭か、目があるのか、また脳みそがどこにあるのかわからないような——それならば、お聞きしますが、きのうあなたは、帝国主義というものには、現代の日本が入つているようなふうに佐々木君に答えておつたと思うのでありますが、そうしますと、あなたが全世界の民主的諸国家、民主的諸勢力に告発するというようなことは、これは日本以外のそうした国に対して、あなたが日本国会を通じて訴える、告発する。こういう意味にとつてよろしゆうございますか。
  87. 川上貫一

    川上貫一君 国の内外を問いません。
  88. 牧野寛索

    ○牧野委員 そういうことならば、日本国会を利用して、そうして国会以外において言えば問題になるようなものを、国会が言論の自由であつて、拘束を受けないということを利用して、その日本国会においてそういうことを宣伝、利用するということは、これはまさしく国会の権威を傷つけるものであると私は思うのであります。あなたの質問演説をしたことが、きのう佐々木君がソ連の何か新聞の問題を引いておりましたが、あれに全部載つているということであります。あなたが日本国会を利用してやつたその真の目的は、そこにあつたのであります。総理大臣に対して責任あるところの質問をし、責任ある答弁を求めるのではなくして、その目的とするところは、日本国会を利用する。そこにあつたのでありますか、その点をお聞きいたしたい。
  89. 川上貫一

    川上貫一君 よその新聞が私の演説を書こうが書くまいが、これには私は責任を持つわけに参りません。また国会の中で内外民主的勢力に対して、われわれはこう考えておるということを訴えることは、何も━━━━━と私は考えておりません。(「懲罰の問題じやないよ」と呼ぶ者あり)これは━━の問題を問題にされているのであると思うのであります。いま一点何かありましたが、ちよつと私聞き漏らしたのですが、もう一つ何か私のお答えしなければならぬ……。
  90. 牧野寛索

    ○牧野委員 それで聞くことは大体終りです。川上君が、国会の内部において、何も世界の諸勢力に対して訴えることは、これはかまわぬじやないか、こう言うのでありますが、事は質問演説であります。質問演説に名をかりて、そういうことを訴えるというようなことは、とんでもない話でありまして、これは私らとしてはどうしてもふに落ちない。しかしながらこれ以上議論をいたしましても、とうてい盡きるものでありませんし、大体私の聞かんとするところがつかめましたから、これでけつこうであります。
  91. 土倉宗明

    土倉委員長 この際川上君にちよつと御注意申し上げておきます。懲罰委員会の性質上、懲罰になるとか、ならないとかいう御答弁は、お取消しを願いたいと存じます。
  92. 川上貫一

    川上貫一君 取消します。
  93. 土倉宗明

    土倉委員長 本日はこの程度において川上君に対する質疑はとどめたいと思います。次会は来る十日、土曜日午後二時から開会いたします。なお質疑が残つておりますから、川上君も当日は引続き御出席を願いたいと存じますから、御承知を願います。川上君の御退席を願います。  本日はこれにて散会いたします。     午後四時十五分散会