○柄澤
委員 国会で
審議を煩わすのには、やはり
大臣がその
立場を納得の行くように御
説明できるところの、提案なさる根拠が明らかにならない限り、これは
審議ができないのであります。でありますから、ただいまのような
答弁をいくら繰返しましてもしようがないので、その点につきましては、私どもが今後の行動で
——與党の皆様方も、今御発言にな
つておる方々も、行動をも
つて示していただくことだと思
つておるのでありまするが、さらに
大臣に伺
つておきたいのでありますけれども、大体大きな数字はもう
受田委員からも御尋ねがありましたのでわかるのでありますけれども、この
予算の見通しがま
つたくな
つておらないということがいわれております。これは物価高その他の最近の朝鮮動乱以来の変革でも
つて、実施が不可能だということと同時に、もしただいまのような趣旨が
預金者にわかりましたならば、また全逓従業員にわかりましたならば、この目標にな
つておりますところの
簡易保險や
郵便年金の募集というものは、とうてい不可能になるということを私どもは懸念するものであります。
大臣は、非常に御心配なさるけれども、保險や何かの伸び方がよいということを御
答弁なさいました。しかしその根拠がどこにあるかということであります。ただいま保險の募集がどんな形で行われているかということであります。これは山形郵便局の例でございますけれども、官側のあなた方の態度のいわゆる官僚的な威圧によりまして、保險目標達成のために自腹を切らせまして、そうして従業員に保險勧誘をさせておる、そうしてその解約者があれば首を切ると言
つておどかされる、そういうことを言
つて局長や課長が暴言を吐いて、従業員にまで
加入をさせておるのであります。あなたは郵便局長の家や
郵政従業員の家庭にまでまわ
つたから、今度の方針に対して確信を持
つていると、数度にわた
つてそれを放言されておりますけれども、従業員がどんな思いでこの保險を募集しておるか、
地方の特定局長がどんな思いでこの保險を募集したのであるか、ここにも長い手紙が来ております。これは特定郵便局長の手紙であります。このようなことを
政府が実施したならば、われわれはとうてい保險募集の目標達成ということはできない。従業員は百姓家へ行
つて稻刈りまで手伝
つて、そこの家の力仕事までも手伝
つて、この保險募集をしているのが実情であります。さらにまた家族までも
加入させる、そういう募集手当も、全部
加入金に振りかえるというような無理までいたしております。あなたは帳面に表われている成績はよいと思
つていらつしやるかもしれませんが、現に去年あたりの例は三割、四割の失効、無効、解約があります。ですからその根拠を明らかにしない限り、どうしてもこの目標達成ということはできないのであります。そういう点について一体
郵政大臣はこの金を
集めさせる。割当をや
つてどんどん労働を強化してやらせる。そうしておいて
金融債でも
つて高い
利子で自分の方にそれを入れる、
郵政省には恩を着せて、国民の税金で出してやるという形でも
つて十五億や
つたということを、さつきから何べんも言われました行れども、そんなことはあたりまえのことであります。かか
つただけのものは全部
郵政省がこれを
一般会計から入れるべきだと思いますが、
大臣は一体どういうことを根拠にして、保險募集がスムースに行くというふうに言われるのでありますか。