○杉野
説明員 お答え申し上げます。私どもといたしましては、昨年と一昨年を比較してみますと、非常に農協の
資金関係が悪くな
つて来まして、貯金の支
拂い資金が一昨年におきましては三月ごろから需要がありましたのが、去年は一月ごろから需要がある。こういう調子で行きますと、本年におきましては、なお早くから貯
拂い資金の需要が出て来るのではないかということを憂えまして、昨年の三月に、中央金庫というふうなところだけでなしに、中央の全購連、金販連その他全指連などの地方機関が一丸とな
つて、これらの不振な組合の再建に努力しなければならないという
意味をもちまして、経営対策協議会というものを中央につくりまして、その下部の組織といたしまして、各府県にも対策協議会をつくりまして、上級団体が結束して、不振の組合の刷新に当ろうという運動を起したわけであります。その結果中央金庫に対しては、去年は一月ごろから貯
拂い資金の要求がありましたのが、本年におきましては、いまだ九州に一件そういう事態が起
つただけでありまして、今後起
つて来ると思いますけれども、協同組合の財務処理に関する政令なども出まして、協同組合の経営者といたしましても、非常に緊張した気持を持
つておるわけであります。そういう
状態でございますから、本年度におきましては、若干の困るような組合も出て来るかとも思いますが、この
状態で行きますと、昨年度に比べますれば、非常にいい成績を示して来るのではないかというふうな考えを持
つております。何分にも協同組合が
インフレの收束過程におきましてこうむりました被害が、相当大きいものでございますから、急にこれを健全なる金融機関に育成するということも、なかなかむずかしいことだ、こう考えられるわけであります。とういう考えをもちまして、再建整備法などの案もあるようでありますが、大体申し上げますと、今申し上げましたような
状態でございまして、本年度におきましては、昨年度に比べて相当にいい成績を示すのではないかというふうに、私どもは考えておる次第であります。