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1951-05-27 第10回国会 衆議院 厚生委員会 第30号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年五月二十七日(日曜日)     午後二時二十九分開議  出席委員    委員長 松永 佛骨君    理事 丸山 直友君 理事 亘  四郎君    理事 金子與重郎君 理事 福田 昌子君       高橋  等君    中川 俊思君       寺島隆太郎君    堀川 恭平君       松井 豊吉君    清藤 唯七君       堤 ツルヨ君    今野 武雄君       松谷天光光君  出席政府委員         厚生事務官         (医務局次長) 久下 勝次君         厚生事務官         (薬務局長)  慶松 一郎君         厚生事務官         (社会局長)  木村忠二郎君         厚生事務官         (保險局長)  安田  巖君         厚 生 技 官         (公衆衛生局         長)      山口 正義君  委員外出席者         参議院議員   中山 壽彦君         参議院法制局参         事         (第一部長)  今枝 常男君         参議院法制局参         事         (第一部第一課         長)      中原 武夫君         專  門  員 川井 章知君         專  門  員 引地亮太郎君         專  門  員 山本 正世君     ――――――――――――― 五月二十七日  委員苅田アサノ君辞任につき、その補欠として  今野武雄君が議長の指名で委員に選任された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  医師法歯科医師法及び薬事法の一部を改正す  る法律案内閣提出第一二七号)(予)  覚せい剤取締法案参議院提出参法第二二  号)  請願の取扱いに関する件     ―――――――――――――
  2. 松永佛骨

    松永委員長 これより会議を開きます。  まず覚せい剤取締法案を議題とし、質疑に入ります。丸山委員
  3. 丸山直友

    丸山委員 近ごろの世相として、青少年覚醒剤における中毒が、非常にはげしくなりましたので、これを防止するために、本法案参議院から提案せられましたことに対しましては、敬意を表しますが、とかくこういう法律をつくりますと、正常のルートをもつて正当の意思をもつて使おうとする人たちが、多くこの法律によつてきゆうくつな縛り方を受けて、かえつてやみであるとか、あるいは不正な所持者というものが、その網の目からのがれる危険が非常に多いと思つております。この法律全体としまして、厚生省当局として、こういう法律内容で、この不正な使用の防止、あるいは不正な販売、あるいはやみルートというようなものが、この法律適用によつて是正せられるという、確信を持つて取締りが行われるというふうなお考えがあるかどうかということを、当局からひとつ伺います。
  4. 慶松一郎

    慶松政府委員 覚醒剤取締りにおきまして最も困難な点は、実はやみその他、あるいは資格のない人々、あるいはしろうと、あるいは青少年等が所持いたしておりまして、そうしてそれを自分で使うとか、あるいはいわゆる青少年が、さらに自分の手下に使いますというようなことが、たいへんな問題になりまして、しかもそれを取締ることは、現行薬事法におきましてはできないのでございます。と申しますわけは、現行薬事法におきましては、個人が薬持つておりましても、麻薬以外のものでは、これを取締るための何らの法的な措置がございません。従いまして、その点に、私どもはこの覚醒剤取締りにおきまする最も大きな盲点があると存じます。その点の是正がございますがゆえに、取締りがきわめて楽に行くという点が一つ。  それからいま一つは、この法案におきましては、施用者施用機関指定がございまして、しかもそれは直接製造業者から施用機関に流すようになつてございます。従いまして、その中間におきまして、これをいろいろストツクしておくというような必要がございますので、その点におきましても、直接使うお医者さん以外の者はこれを持たないという点等からいたしまして、まずこの法案によりますれば、覚醒剤取締りは万全を期し得られるものと、私どもは存じておる次第でございます。
  5. 丸山直友

    丸山委員 ただいまの御答弁で、相当な確信をお持ちのようでございますが、麻薬取締官は、暴力に備えるために、ピストルの携帶等が許されておるはずであります。青少年は近ごろ非常に悪化した者が多いのでありまして、暴力に訴えるようなこともあると考えられるのでありますが、これの取締りに当る者は、そういうふうな麻薬取締官とこれを共通にするというようなことは考えられないか。そういうふうにすることが便宜であるか、あるいはかえつて悪いか、その点に対する御意見を承りたい。
  6. 慶松一郎

    慶松政府委員 実は覚醒剤の問題が起りまして以来、私どもといたしましては、覚醒剤取締りをまつた麻薬と同様に取締る。すなわちこれを麻薬の一部と見るというような方法考えたのでございますけれども、大体麻薬というものは世界的にきまつておりますので、その意味におきまして、覚醒剤麻薬の中に入れますことができませんので、別個取締り法案考えられた次第でございます。なお覚醒剤取締りにつきましては、麻薬と同様なことも考えられない次第ではございませんが、しかしながら、麻薬に関しましては、御存じの通り世界的な問題でございますから、従いまして、輸出入その他、いわゆる第三国人わが国人との間の問題、いろいろな点がございまして、たいへん危険な点もございますが、しかしそれに比べますれば、覚醒剤につきましては、それほどな点はないと私どもは存じております。しかしながら、この点につきましては、従来とも、国家警察あるいは地方自治警察等が、きわめて協力的にその取締りに当ることに協力してくれておりますので、大体におきまして、この法案に従いまして行いますならば、まず麻薬別個に取扱いましても、取締りは十分できるものと私どもは存じておる次第でございます。
  7. 丸山直友

    丸山委員 取締り確信がおありになりますようで、たいへん安心いたしました。ただ、ただいまお話がございました販売業者がないのでありまするが、販売業者がなくて、製造業者から直接に施用者必要量を供給するような直接の取引というものに対して、何らか隘路があるとか、あるいは困難があるというようなことがありますると、正当な目的で使う者が束縛せられることになりますが、その点に対しては、うまく参るであろうというお考えでありましようか。
  8. 慶松一郎

    慶松政府委員 これについては、もちろん仰せのような点も危惧されないわけではございませんが、私ども考えといたしましては、大体医療上使われまする量は、きわめて少いものと存じております。従いまして、この製造、いわゆる指定製造業者でございますが、これもきわめて限定されたもので間に合うと存じます。従いまして、それにはそれらの製造業者にして、全国的に支店あるいは出張機関等を持つておりますような者等を利用いたしますれば、万全を期し得るかと存じておる次第でございます。
  9. 丸山直友

    丸山委員 大体御当局の御意向は承りましたが、しからば提案者の側にお伺いしたいのであります。提案者にお伺いしたいことは、大体正常なルートで正常な目的に使うものに対して、何らの不利益あるいは不便がないかどうか、それを阻害する点がないかということに、主点を置いてお伺いをしたいのであります。販売業者がないことに関しては、多少の不便があるかと考えますが、ただいまの御答弁で満足するといたしまして、第三條の一項の二号に「覚せい剤施用機関については、精神病院その他診療覚せい剤施用を必要とする病院又は診療所」ということになつております。大体精神病以外で、覚醒剤施用を必要とする病院または診療所という意味は、どういう意味であるか。第九條の第二項の二に、覚せい剤施用機関である病院又は診療所において第三條第二項(指定基準)の規定による指定基準に定める診療科名診療を廃止したときは、届け出でなければならぬということがあります。従つて三條の一項の二号の「施用を必要とする病院」の指定基準は、診療科名建前とするものと考えられるのであります。そうすると、どういう診療科名を持つておるものが、この指定基準になれるかというお心組みを承りたいと思います。
  10. 中原武夫

    中原参議院法制局参事 提案理由の説明の中に述べてございますように、覚醒剤医療用に使われます場合の一つとしまして、睡眠剤急性中毒を治療する場合、全身麻酔のすみやかな覚醒を行う場合、その二つがあがつております。的確にはまだわかりませんが、内科外科においておそらく使われるのではないかと考えましたので、精神病院その他覚醒剤施用を必要とする病院診療所規定したわけでございます。
  11. 丸山直友

    丸山委員 ただいまの御答弁内容は、しからば内科診療科名とするもの、外科診療科名とするものの意味である、こう解釈してよろしゆうございますか。
  12. 中原武夫

    中原参議院法制局参事 さようでございます。
  13. 丸山直友

    丸山委員 ちよつとその点おかしいかと思います。これは法律文面に現われたものではなくて、事実上指定するときのものになりますから、多分省令等が出ると考えます。ただいま私もこういうことに関する深い知識を持つておりませんので、内科外科以外で、事実上正当の理由診療に必要であるという科名がほかにあるかないか、ただいまただちに検討できませんから――この内科外科ということは、ただいまの御答弁にはありましたが、将来省令等においてその診療科名というものをおきめになる場合に、内科外科以外のものも、場合によつて考えられるという意味に解釈してよろしいかどうか。
  14. 中原武夫

    中原参議院法制局参事 さようでございます。
  15. 丸山直友

    丸山委員 次に二十四條の二項で、覚せい剤製造業者であつた者覚せい剤施用機関開設者であつた者または覚せい剤研究者であつた者は、指定が効力を失つた日から三十日以内に、その所有する覚せい剤覚せい剤製造業者覚せい剤施用機関または覚せい剤研究者であるものに譲り渡さなければならぬ義務規定してありますが、一方それを買い受けなければならない義務規定が、どこを探してもないのであります。そうしますと、どうしても片方は譲り渡さなければならぬのに、これの買受けの希望者がないという場合が、必ず生ずると考えます。その場合は、おそらくはその三項の「譲り渡すことができなかつた場合」というものが、適用せられるのであろうと考えます。その場合に「すみやかに当該職員の立会を求めその指示を受けて当該覚せい剤処分しなければならない。」その「指示」というものの内容と「処分」ということの内容を、ひとつお考えを承りたいのであります。どういうことを指示し、どういうふうな処分があらかじめ考えられるかということであります。
  16. 中原武夫

    中原参議院法制局参事 三項の指示内容は、できるだけ指定執行後に覚醒剤所有しておる者に損害を與えないで、しかも覚醒剤取締りの方針に沿うような指示をすることを期待しております。そのために、具体的に申し上げますと、損害を與えない処分方法は、覚醒剤を必要とし、しかも合法的に施用できるところへ移すということになるわけでございます。十七條の四項で、法令による職務の執行につき覚せい剤を譲り渡す場合には「前項の規定適用しない」と書きましたのは、そういう場合を予想して書いた規定でございます。
  17. 丸山直友

    丸山委員 損害を與えないように指示をし、損害を與えないように処分をするということは、買わせる、譲り渡させるという意味だと思いまするが、これを譲り受ける人間はきまつておるのであります。製造業者施用機関覚醒剤研究者以外にはできないのであります。そういたしますと、地方にあるところの、施用した残りの僅少なものに対して、製造業者ともあろう者が、わざわざそれを買い受けなければならぬ必要を感ずるわけはありませんから、買わなければならぬ義務規定がない以上は、買わないと考えます。また施用機関も、特別非常に安い値段ででも譲るということであれば、買うかもしれませんが、そんなところから買わなくとも、あたりまえの製造業者から、封緘のあるものが買えるのでありますから、封緘のとれてしまつた残物など買う施用機関はないと考えます。また研究者においても同様だと考えます。そうしますと、譲り渡しの義務規定があつて片方に買受けの義務規定がない場合には、必ずそれを持つてつた人間が、損害を受けない方法でこれを処分するということは、私は不可能だと考えます。その処分には、必ず何らかのそれに対する補償がなければならぬと思う。その規定がないと、これは所有権あるいは財産権の侵害になり、憲法違反だと考えます。これに対して当局の方はどういうふうに御処理なさる御覚悟があるかということを、ひとつ承りたいのであります。
  18. 慶松一郎

    慶松政府委員 御せの点は、まことにごもつともでございますが、事実問題といたしましては、診療機関等でやめましたような場合には、おそらくきわめて僅少な量になると存じます。従いまして、これを他に係官その他があつせんいたしますことも、さほど困難ではないと私どもは存じておりますので、その点につきましては、できるだけあつせん等をいたしまして、損害をかけないように努力いたしたいと存じております。
  19. 丸山直友

    丸山委員 どうも、少し私には納得が参らぬのであります。私は、当該職員がそれを処分する場合においては、その損害国庫が補償するというような條項に、実は修正したいなと考えておつたのでありますが、会期が明日に追つておりますので、修正いたしますと、この国会に間に合わなくて廃案になると思います。そういうことで、私としてはこの法律はつくりたいという熱意を持つておりますので、そういう結果に終らせたくないと考えますから、これに関しましては、省令等においてそれを明らかにするというような、実はもう少し責任のある政府からの御答弁を期待しておるわけなんであります。ただいま会期が延長せられるかもしらぬというような話を聞いておるのでありますが、会期が延長せられますと、これを修正する余地があるのでございますが、そういう修正に対して御同意くださるかどうか、提案者に何かお考えがございましたら、承りたいと思います。
  20. 今枝常男

    今枝参議院法制局参事 今修正案の話でございましたが、修正から少し話がそれますけれども先ほどお話財産権保障との関係でございますが、法理的な私ども考え方を一応申し上げてみたいと思います。と申しますのは、仰せのようにもし損害が生ずるような場合には、実際問題といたしましては、そういう損害を與えないようにいたしますことが必要であると思います。従いまして、なるべくそういうことの起らないような指示をし、またそういうことの起らないような措置をして参ることが必要と考えております。ただ法理的な問題といたしましては、この覚醒剤というものは、その性質上、この法律規定いたしましたような種類の業者しか所有することができない。こういう性質のものとして、この法律規定いたされまして、またそういつた法律で一定の地位を與えられた地位がなくなりました場合には、これを適当な方法処分しなければならないといつたような制限を持つた内容所有権としてのみ認められる。つまり覚醒剤というものの性質上、公共福祉に適するように、この覚醒剤所有権というものの内容をきめて行かなければならないのだ、こういう要請から参つておりますので、これは一応憲法論といたしましては、憲法二十九條の第二項で認められておりますところの財産権内容は、公共福祉に適合するように法律で定める、この方に該当すると考えられるのではないか、かように考えておる次第でございます。つまり覚醒剤性質上、普通の所有権のように、無制限な形の所有権は、認めがたいものである。こういう趣旨からいたしまして、この法律でその内容を限定して参る、こういう趣旨でございます。従いまして、純粹の法理論といたしましては、この憲法で認められましたわくの中でこの制限を置いているのである、このように考えている次第でございます。最終的な法理論といたしましては、許される制限ではあるまいか、このように考えております。ただ実際問題といたしましては、たとい法理論として許されましても、さような損害をなるべく與えないような方法で処理して行くということが、ぜひとも必要なことであろうとは考えておる次第でございますが、一応法理的な面の考え方を申し述べました。
  21. 丸山直友

    丸山委員 法理的にこれが正しい、それは持つておることが公衆福祉に反するものであるというお話ならば議論がありますが、それならば、なぜすみやかに当該職員の立会いのもとに指示をしたり、処分をしないで、国庫沒收すると規定しないのか。それが公共福祉に反することが明瞭であるならば、なまぬるい文句である。当然所有を許さない、国庫においてこれを没收すると私は修正したいと考えるのであります。その点いかがでございましようか。
  22. 今枝常男

    今枝参議院法制局参事 ただいま申し上げましたように、実際問題といたしましては、なるべく損害を與えないようにすることが好ましい。こういう趣旨からいたしまして、必ずしも沒收をいたさなくても、処置のできます場合には、そのようにして行く方が、少くとも妥当であろう。このように考えられますので、没収一本にいたしませんで、その間に別個処置をとり得るような限度を置いておく、こういうことの方が適当ではなかろうか、かように考えた次第でございます。
  23. 丸山直友

    丸山委員 そういうふうな便法、損害を與えないような方法を講ずる、講じなかつた場合には沒收する、ただいまの御答弁はこういう意味なんでございますか。
  24. 今枝常男

    今枝参議院法制局参事 さような場合に沒收するということを予想しておるわけではございませんのでありまして、没収まで行かないような段階処置がし得るようなことを望んでおる次第でございます。従いまして、この法律が最終的に沒收するのであるということを予想いたしまして規定いたしておる次第ではないのでございます。
  25. 丸山直友

    丸山委員 希望しておるということは、何もここに書いてないのであります。法律適用する場合においては、希望だけでは通らない、必ず法律文面適用になる。だから、そういうことを希望するなら、希望するということを法律文面に明らかにしなければならないと思います。収する、これを持つておることが公衆福祉に反するものであるという見解であるならば、沒收する建前で行くのがほんとうであろうと思います。建前をはつきりさせないで、ぼやかしたあいまいな法律というものは、国民が非常に困ります。その点いかがですか。
  26. 今枝常男

    今枝参議院法制局参事 持つております事自体が、必ずしも直接にはいけないということにはならないかと思います。持つておりますことが、おのずからその使用方法を誤るような結果になる危険があるという意味において、ここで制限いたす趣旨でございます。それから私希望と申し上げましたが、この法律の立案の趣旨は、沒收して行くという趣旨ではない、こういう意味を申し上げた次第でありまして、つまり必ず沒收だということではなくて、その間にいろいろなほかの方法によつて処置し得るという道を置いておいた方がよかろう、こういう趣旨でございます。
  27. 丸山直友

    丸山委員 だから、そういう御趣旨であれば、そういう趣旨であるということを、法律修正会期が短かくてむずかしかつたら、省令か何かではつきり保証していただく道はないかということを当局にお伺いして、そのお考えを聞いておる。文面に現われていないものは、世の中には通らないのであります。
  28. 松永佛骨

    松永委員長 速記を中止して……。     〔速記中止
  29. 松永佛骨

    松永委員長 速記を始めてください。  覚せい剤取締法案につきましては、他に質疑通告者もございまするし、相当疑義の点もあるようでございますから、これを次回に譲ることといたします。     ―――――――――――――
  30. 松永佛骨

    松永委員長 この際医師法歯料医師法及び薬事法の一部を改正する法律案につきまして、堤委員より発言を求められておりますからこれを許します。堤委員
  31. 堤ツルヨ

    堤委員 医務局の方もお見えになつておりますし、薬務局長もおいでになつておるようでありますから、ただいまの委員長の話によりますれば、あるいは都合によつて会期が再び延長されるかもしれないという現段階でございますが、私たちけさほどまでは、明日で閉会ということに相なつてつたわけであります。しかしこれが五日ぐらい再延長されるといたしましても、大したかわりはないのではないかと思いますので、ここでお伺い申し上げたいと思いますのは、ただいま参議院の方で審議を続けて参りました医薬分業の問題に関しまして、けさ新聞で私たちが見るところによりますと、一応継続審議という形に相なつたやに拝見したのでございます。局長また次長は、参議院委員会にお出ましになつて審議の過程は十分これをごらんになつたと思うのでございますが、ひとつ先議になりました参議院における審議状況、並びに経過などを、簡単に聞きたいと存じます。
  32. 慶松一郎

    慶松政府委員 仰せ法案につきましては、五月七日今国会が再開されまして、ただちに参議院におきましてはその審議に入られまして、政府側に対します質問あるいはこれに関連いたしますところの関係者並びに一般の人々意見を聞くための公聴会、あるいはこの法案のもとになりましたところの臨時医薬制度調査会あるいは臨時診療報酬調査会等委員長、あるいは特別委員長、あるいは委員、さらに医科大学あるいは薬科大学の学長あるいは学部長教授等証人に呼ばれ、さらに保健関係あるいは社会保障関係、いろいろな関係の方々を証人に喚問せられまして、それらの証言を聞かれ、また政府側に対しましては、これの世界におきまする法律例関係、あるいはその他法律内容等につきましても、いろいろな御質疑等がございまして、熱心に御審議をいただいておる次第でございまして、今日におきまして、なお参議院厚生委員会におきまして審議中の次第でございます。
  33. 堤ツルヨ

    堤委員 そういたしますと、新聞で見ました継続審議に決定したというのは、これは誤報でございますか。
  34. 慶松一郎

    慶松政府委員 私どもは、その点につきましては、まだ存じ上げておりません。と申しますわけは、これを継続審議するかいなかにつきましては、委員秘密会議になつてつたような次第でございまして、私どもといたしましては、なお十分の点につきましては、存じ上げておりません。
  35. 堤ツルヨ

    堤委員 参議院における審議経過ごらんになつて厚生省の御所見を承つておきたいと思います。
  36. 慶松一郎

    慶松政府委員 これにつきましては、証人側並びに委員各位におかれましても、反対意見もあれば賛成意見もあり、なかなかその点どういうことになるかということは、私どもといたしましては、申し上げることはで出ない次第でございます。この審議経過につきましては、速記録ごらんいただけば、十分おわかりになると存じますが、ただその状況は、ただいま申し上げましたように、賛成反対意見が入り乱れていると、私どもは承知いたしております。厚生省側といたしましては、この法案を提案いたしております点から申しまして、なるべく早くこの点御審議の上、御決定願いたい、こう存じておる次第でございます。
  37. 松永佛骨

    松永委員長 他に本件に対する御発言はございませんか。     ―――――――――――――
  38. 松永佛骨

    松永委員長 それでは次に本日の請願日程審査に入ります。  まず請願審査方法についてお諮りいたします。本日日程に掲載しておりまする請願は四百五十九件ありまして、これを一々慎重に審査を重ねますと、時間の関係上まつたく困難でございまするし、また今会期中におきまして、本委員会において審査または調査いたしました事件にほとんどが関連ございますので、請願の要旨は文書表により十分御了解願えると存じますから、まずおおむね局別請願を大別いたしまして、政府意見を聞いてから、それについての質疑その他の発言をしていただき、委員諸君との協議の後、適切なる決定をいたしたいと存じます。審査方法をそのようにいたすことについての御意見はございませんか。
  39. 堤ツルヨ

    堤委員 議事進行について……。きようは御存じの通り日曜日でございますが、まことに重要な請願を通しますには、あまりにも出席者が少いように思います。私はかかる状態において請願が通るということは、国民を冒涜するもはなはだしいと思いますので、この点委員長は少し状況を御勘案になりまして、もう少し慎重を期して請願を通されてはいかがかと存じますが、どうでありましようか。
  40. 松永佛骨

    松永委員長 ただいま堤委員の御発言がありましたが、ごもつともと存じます。そのとりはからいをいかがいたしましようか。  ちよつと速記をやめて……。     〔速記中止
  41. 松永佛骨

    松永委員長 では速記を始めて。……  ただいま堤委員の御発言、きわめてごもつともだと存じます。それでは会期も五日間延長されるかのように拝聞いたしておりまするし、この請願審査につきましては、多数の委員諸君の出席を求めて、これを行うこととし、本日はこれを次会にまわすことにいたしたいと思いますから、さよう御承知を願います。  次会は明日午後一時より開会することといえしまして、本日はこれをもつて散会いたします。     午後三時十七分散会