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周東国務大臣 肥料の問題ですが、物がないのではないのです。これはあなたの御
承知の
通りであります。硫安については私は物はある。それに対していろいろ入札等の
関係において手に入らないという、多少の手続の問題はある。この点について、どうすべきかということについて私
どもは
考えております。ただ過燐酸については、
お話のように、将来
補給金がなくなりはしないか、今のうちに早く買
つておきたいというので、多少思惑的な買いだめが行われる。農業者団体の方に向いましても何とか自由
契約にしないか、こういうことであります。こういうことについては、今
関係方面と折衝しております。物はあるが、えらく先薄になろうというので、つり上
つて手に入りにくいという
状況です。むしろ随意
契約にして農業団体に、少くとも
政府手持ちの肥料ぐらいは出したらどうかというので、今その点を打ちつつありますが、非常に妙な現象に
なつておる。そういう場合に、あなたはむしろ
割当配給をもつとふやしたらどうかとお
考えかもしれないが、私
どもはそういうような自由
契約の面ができれば、もう少し様子がかわ
つて来るだろうと思う。非常におかしい現象です。私は公団の
手持ちのものを、ある
意味において肥料
価格の
調整に使いたいというような
考えを、初めには持
つていた。すでに十二月以前に三十万トンの拂下げを行つたにもかかわらず、どういうわけか、農業団体の方でも落札しない。当時は冬で
手持ちだつたのと、多少最低
価格が高過ぎた。また古いものよりも新しきものがよかろうし、古いものはかますを持
つて行かなければならぬ。これでは困りということがあ
つて、
政府としては値下げをしろということで、値を下げさした。そうして入札をさしたのですが、今度は春肥を控えて買いが殺到した。それでつり上
つてなかなか落ちぬ。それでは商人の方に落ちておるかというと、その方でもないらしいので、これはほかに何か原因があるのではないかと
考えておる。肥料がなくて困
つておるのか、あ
つて入札しにくいので、今の
状態が生じておるのかわからぬ。過燐酸については先ほど言つたように、
補給金の問題について、さしあたり本
年度内で
調整できるものは、もう少し
補給金をふやして行くし、将来の問題として、
はつきりした見通しがついたならば、その点を見ることによ
つてもう少し農家に安心させて、これから後の過燐酸の入手を待たせる方がいいのではないか、いたずらに値をつり上げて、買い競争で入札し合う、そういう事情がありますので、そういうことを今査察庁で調査をさせております。