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周東国務大臣 お話の点はごもつともであります。私就任以後その点特に集中的に
関係方面とも交渉いたし、言われたような点については、大部分改善をされて来ておる。七月以降におきましてお話のような点、たとえば一々の国から何をどれだけの金額の範囲において買うというような割当をや
つてお
つた。また
資金計画にいたしましても一・四半期ごとに
輸出されて受取らるべき金額の範囲内において
輸入しなければならぬというようなことが、非常に
貿易の促進を阻害して来た。そこで私どもは七——九月の第二・四半期の
輸入外貨
資金の
設定をする場合に、その点を主として交渉いたしました。それで外貨
資金の許可につきましても、一・四半期ごとによらないで先物契約ができる道を開いた。しかも
資金計画については、その四半期ごとの
輸出によ
つての受取り勘定だけによらないで、相当先々に受取り契約で入
つて来るのですから、その長期先物契約をされたと同時に、金額も相当に増加した。
従つて七月から今日、——一—三月までの第四・四半期までの外貨
予算のごときは約十五億に上
つておる。今まで一・四半期、四—六は一億六千万でありました。それが十五億
程度、こういうことに
なつた。そうして長期先物の契約をした。しかもどの国からどのぐらいという割当
計画をやめて、今日では百六十九品目ぐらいは、自動許可制とい
つて、早いもの勝ちというか、どこの国からでもいい、買えるところから早く買うというようなやり方をしておるのであります。そういう事柄のほかに、またポンド地域におけるドルとの差とか、ポンド地域においての、一定の
輸出入関係の協定の範囲がありますが、ポンドのない場合があります。そういう場合に、ドルで一々立かえて契約をさせるというような方法もとりましたし、また最近におきましては、バーター制のある国では、何か物を持
つて行かなければ買えないので、そういうところをやめて、大体ドルの現金でも
つて買えるという道を開いた。従来バーター制によりて入
つていたものは、
輸入関係の六〇%ぐらいでしたが、今日ではバーターで残
つているのは一%だけで、全部ドルで決算をするというような形をと
つておる、こういうふうな手続上の簡素化に努力して来ました結果、それが響いて来て、十一月から
輸入の額が非常に上
つておる。十一月は一億一千万ドル、これも最終
決定が今のところ済んでおらない。一月はそれよりもつと多いのではないかという形で今あるわけです。これに船の問題が片づけば、今買付けておいたもので持
つて来れるものもあるわけです。まあそういう状態にあるのであります。
それから
ちよつと申し上げておきますが、
予算委員会において大蔵大臣からお話がありましたが、ドル金をたくさんためておるようにおつしやいますけれども、これは向うとの
話合いで発表することにな
つております。現在総額五億一千九百万ドル分があります。しかし別に勘定だけあるように見えておるが、まだ
輸入手形、
輸入信用状、
輸出信用状の未決済の分がありまして、かれこれ差引くと支拂いしなければならぬものがまだ一億八千万ドル、そういうものを差引くと、三億ドルあまりがあることにな
つておる。これは運転基金としているのであります。毎四半期五億ドルの
輸入許可をやるのですが、多少
手元に持
つておらないと動けないということで、よく外貨がたくさんあるが、ドルだけためて何をするかと言われますが、それは商売をおやりにな
つておる方にはわかることです。私も初めそう思
つたのですが、これがあるために、毎四半期に五億ドルぐらいの
輸入許可ができる。決してむだに遊ばしていないことは御
承知願いたい。