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1951-03-08 第10回国会 衆議院 議院運営委員会 第24号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十六年三月八日(木曜日) 午後零時十分
開議
出席委員
委員長
小澤佐重喜
君
理事
寺本 齋君
石田
博英君
岡延右エ門
君
川本
末治君
菅家
喜六君
佐々木秀世
君 島田 末信君 塚原 俊郎君 中川
俊思君
柳澤 義男君 園田 直君
長谷川四郎
君
松井
政吉君
竹村
奈良一君
委員外
の
出席者
副 議 長 岩本 信行君 議 員
梨木作次郎
君 議 員 石野 久男君 議 員 小林 進君 事 務 総 長
大池
眞君 ————————————— 本日の
会議
に付した事件
決議案
の
取扱い
に関する件
公正取引委員会委員任命
につき
同意
を求めるの 件 本日の本
会議
の
議事
に関する件 —————————————
小澤佐重喜
1
○
小澤委員長
それではこれより
委員会
を開くことにいたします。 まず御協議願うことは、今雑談中に
吉田外務大臣不信任案
の件がありましたが、これについてお諮りいたします。
竹村奈良一
2
○
竹村委員
この問題は非常に単純なものだと思いますし、私
ども
の方で撤回しておりませんから、本日ぜひ上程願いたいと思います。
長谷川四郎
3
○
長谷川委員
われわれの方では撤回しろというのではなく、保留したらどうだというのです。
竹村奈良一
4
○
竹村委員
われわれの提出しておる
理由
は御存じだと思いますが、一番講和問題が重要なときに出されたものだし、そのままうやむやになることは、どうしても考えられない。ぜひ本日上程願いたい。
石田博英
5
○
石田
(博)
委員
社会党
はどうですか。
松井政吉
6
○
松井
(政)
委員
もちろん本日は
留保
いたします。
竹村奈良一
7
○
竹村委員
社会党
から
留保
の
意見
が出ておりますが、
社会党
の方にひとつお伺いいたしたい。
留保
とおつしやる以上は、どういう
理由
であるか、それを伺いませんと、党に
帰つて
、
社会党
が
留保
と申しておるというだけでは説明しにくいので、
留保
とおつしやる
理由
をお聞かせ願いたい。
松井政吉
8
○
松井
(政)
委員
幾たびか
議院運営委員会
でわが党の
運営委員
の諸君かち
留保
の
理由
を申しておりますし、さらに党と党との間においてもいろいろ打合せをしておるはずであります。
従つて
われわれは、本日はもちろん
留保
していただきたい。
竹村奈良一
9
○
竹村委員
社会党
はそういうふうにおつしやいますが、党と党との折衝は一応あつたことは事実であります。しかしお話合いができずして決裂しておるのです。この問題については
けじめ
がついておる。その
けじめ
のついておる問題を、再び
けじめ
がつかないように言われるのは了解に苦しむ。
従つて
この問題については、それは
留保
の
理由
にならぬ。あるいは
解散決議案
を出すとか、将来
吉田内閣
の
不信任案
を出すとか、そのときまでとかいうこともあろうと思いますが、そういう
理由
は
理由
にならない。
留保
いたすにはもつとそれ相当の
理由
がなければならぬ。
あと
からそういうものが出るからというだけで、お前たちの出した案は提案を
留保
しておけというのは、私にはわからないので、もう一ぺんはつきり言
つて
いただきたい。
松井政吉
10
○
松井
(政)
委員
竹村
君は、
社会党
が先々のことを考えておるように御
発言
であるけれ
ども
、わが党にはわが党の
立場
がございまして、党には党の方針がございますから、本日はこの問題は
留保
していただきたい。
梨木作次郎
11
○
梨木作次郎
君 御案内のように、
不信任案
を出すということは、
当該大臣
としては一身上の問題としてきわめて重要である。政治的にもきわめて重要な問題である。それをたな上げにしておくということは、国民に対しても、われわれ
政治的良心
からい
つて
も許せない。これは
皆さん方
も同じだろうと思う。これは前に何か
予算案
との
関係
で、一、二日
留保
してもらいたいというのでわれわれ了承したのですが、その後もう一週間以上にもなるわけで、これ以上この問題をこのままにしておくことは、
議院運営委員会
の
不信任案
の
取扱い
の
態度
としてもどうかと思う。これはぜひ本日冒頭に上程するようにおとりはからい願いたいと思います。
石田博英
12
○
石田
(博)
委員
私
ども
はわが党の総裁のことに関することでありますので、なるべく
発言
を愼みたいと思いますが、われわれとしては中立と申しますか、白紙の状態に立
つて
考え、
社会党
と民主党が
留保
ということでありますならば、数の多い方にやむを得ず従わざるを得ない。すでに議論も盡きておりますし、われわれの
態度
はそういうことでありますから、
留保
いたす方に賛成いたします。
小澤佐重喜
13
○
小澤委員長
それでは
留保
の
意見
が多いので、本日は
留保
することにいたします。 —————————————
小澤佐重喜
14
○
小澤委員長
この前の
歯舞諸島
及び
千島列島返還懇請
に関する
決議案
というのは、
各党
にお話がまだないのですか。
佐々木秀世
15
○
佐々木
(秀)
委員
まだです。
小澤佐重喜
16
○
小澤委員長
それでは本日はこれの
決定
を
留保
いたします。 —————————————
小澤佐重喜
17
○
小澤委員長
次に
公正取引委員会委員
の
任命
につきまして本院の
同意
を求める件を議題にいたします。
事務総長
から説明願います。
大池眞
18
○
大池事務総長
これは
履歴書
を
皆さん
にお配りしてありますが、
公取委員
の
島本融
さんと
倉井敏磨
さんのお二人が辞任せられまして、その
補欠
として、
島本融
さんのかわりに
北沢新次郎
さん、
倉井敏磨
さんの
補欠
として
湯地謹爾郎
さんを
任命
したいから
同意
を求めるということであります。
公取
の
委員
は衆議院だけの
同意
が必要で、参議院の
同意
は必要でありません。
従つて本院
が
同意
すれば、当然に
委員
の
任命
ができることになります。
北沢
さんの方は
島本
さんの
後任
であ
つて
、
島本
さんは
昭和
二十八年十月二十五日までの
任期
がありますから、
北沢
さんが
委員
になれば、その
残任期間
を引継ぎまして
昭和
二十八年十月二十五日までの
任期
があることになります。
湯地
さんは
倉井
さんの
後任
でありまして、
倉井
さんは
昭和
二十六年七月二十一日まで
任期
があり、
従つて湯地
さんが
補欠
として
任命
されれば、
昭和
二十六年七月二十一日までの
任期
であります。その
任期終了
後は、再任なりあるいは他の形なりで
任期終了
に基く処置がとられますし、このお二人の
補欠
の問題について
各党
の
態度
をおきめ願い、本日なりあるいは近日の本
会議
に
上程方
をお願い申し上げたいと思います。
石田博英
19
○
石田
(博)
委員
これは人事問題ですから、この次までに
態度
をきめたらどうですか。
小澤佐重喜
20
○
小澤委員長
それでは、これはこの次までに
決定
することにして、本日は
決定
を
留保
することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
小澤佐重喜
21
○
小澤委員長
それではさようにいたします。 —————————————
小澤佐重喜
22
○
小澤委員長
あと
本日の
議事
の順序でありますが、
事務総長
から御説明願います。
大池眞
23
○
大池事務総長
本日の
議事日程
に掲げております第一の
公職選挙法
の一部を改正する
法律案
については、
地方行政委員会
の起案になるもので、
趣旨弁明
を
前尾委員長
か
川本
さんがおやりになる御
予定
であります。これは
共産党
が
反対
のようでありますので、
起立採決
でお願いすることになります。
日程
第二は、
国際捕鯨取締條
約に加入することについて
承認
を求めるの件でありますが、守島
伍郎
さんから
承認
の
委員長報告
がありまして、これも
共産党
は
反対
でありますので、
起立採決
をお願いする。
日程
第三、
水産業協同組合法等
の一部を改正する
法律案
、
水産委員長冨永
さんの御
報告
、これについても
共産党
は
反対
でありますから、
起立採決
をお願いする。それから第四の
決算委員会
にかか
つて
おりました五件の承諾を求める件、これは
決算委員会
としては承諮ということにな
つて
おります。
菅家委員長
が御
報告
になり、
共産党
の
井之口政雄
君から
反対討論
の御
通告
があります。
井之口
さんの
反対討論
の後、
起立採決
、こういうことでただいまお手元に差上げました
日程
だけは終了いたすのであります。それ以外に、三件
大蔵委員会
から上
つて
おりますので、
緊急上程
をお願いしたい。それは旧
軍用財産
の
貸付
及び
譲渡
の
特例等
に関する
法律
の一部を改正する
法律案
。
不正保有物資等特別措置特別会計法等
を廃止する
法律案
。
国家公務員
のための
国設宿舎
に関する
法律
の一部を改正する
法律案
。この三案が上
つて
おります。旧
軍用財産
の
貸付
及び
譲渡
の
特例等
に関する
法律
の一部を改正する
法律案
につきましては、
共産党
の
今野武雄
君から
反対討論
の
通告
があります。その後の二案も
共産党
は
反対
でありますので、これは一括上程して
大蔵委員長
もしくは
理事
の御
報告
の
あと
、
今野
さんの
反対討論
をし、一括して
起立採決
にお願いする。これが全部終ります。
小澤佐重喜
24
○
小澤委員長
討論
時間は
前例通り
で、すね。
石田博英
25
○
石田
(博)
委員
十分です。——ほかに
委員会
から上るものはありませんか。
大池眞
26
○
大池事務総長
本日はこれだけであります。
小澤佐重喜
27
○
小澤委員長
もし上れば
追加上程
をいたすことに願います。 —————————————
大池眞
28
○
大池事務総長
この際ちよつと申し上げたいのでありますが、今度
内閣
の中に
産業技術審議会
というものが設けられることが閣議で
決定
しております。この目的は、
科学技術
の優秀なものの
工業化試験
に必要な
見返り資金
の
融資
をする場合に、その
対象
をどこに置いて行うかということを審議する
審議会
でありまして、本年の
予定
は、大体一億円程度の
融資
をする
対象
をきめたいという
意味
のもののようであります。
従つて
その
委員
の推薦をするところはどこがいいかというので、結局
経済安定本部
がいいということで、選定をする
建前
にな
つて
おります。そこで
審議会
を組織する
会長
は、
科学技術行政協議会
の副
会長
である国務大臣とな
つて
おります。
委員
は
関係各省
の次官、
経済安定本部
の副長官、それに
学識経験者
である
公務員
をも
つて
この
審議会
を組織することにな
つて
おりまして、この
審議会
の
法制化
を将来考慮する必要があるのではないかという
建前
にな
つて
おります。そこで
審議会
の
委員
として、
通商産業委員会
の
谷崎専門委員
を
学識経験者
である
公務員
として
委員
にしたいが、どうかという問合せが前に私のところに参
つて
おります。それに対して
谷崎専門員
を
委員
とすることを
承認
してよろしいか悪いか、実は迷
つて
おるわけなのであります。
専門員
はその
仕事
の
指揮命令権
は
委員長
ありますが、身分上のことは、私が
任命権者
とな
つて
おりますので、非常に苦慮しておる次第であります。将来の
議院運営
の
問題等
にも非常に関連がございますので、
運営委員会
の御
意見
を一応承つた上で、私としても
任命権者
としての
態度
を
決定
しなければなぬ
立場
にあるわけです。そこで
本人
の
申出
によりますと、
工業方面
の
技術
上の
適否
について、専門的な
立場
から参與することにな
つて
おるところであります。
専門員
の本質として、
技術
上の問題に常にタツチしておる方が
議員立法
の本旨からも適当ではないか、象牙の塔に入
つて
おるようなことになると、専門的の
知識
がだんだんにぶくなるのではないか、こういう見方から、どしどし出て
行つて委員
にな
つて
もさしつかえないではないという御
意見
のように聞いております。どういう
技術
に対して
融資
をした方がよいかどうかという
適否
を判定する本
審議会
の
委員
として、
国会
の
専門員
に
行政面
の有力な
発言
を持たせることが、はたしていいか悪いかということがまず私の承りたい点なのであります。第二点として、
技術
的の
知識
経験あるがために各
常任委員会
の
専門員
あるいは
調査員等
が
行政庁
の内郡の
委員
として
調査会
に委嘱されたり、
委員
に
任命
を受けてその
仕事
にタツチすることは、なるほど新しい
知識
は得られる。あるいは
技術
的の問題を早く発見できることはいいでありましようが、その
委員会
あるいは
調査会
の内容を一一検討して、こういう
委員会
ならよろしい、こういう
審議会
はいかぬということを、私
ども
のところで制定をいたすことはできませんから、この一例を認めれば、将来
行政
府から
任命
したいという
申出
があり、
本人
が承諾した場合は、ありとあらゆる各
常任委員会
の專門員もしくは
調査員等
をその
委員
として
承認
しなければならない形になります。そうすると、
行政
と
立法
との間の問題も多少考えなければならぬのではないか、この二点について私考えておりますが、
議院運営委員
の
皆さん
の御
意見
を伺いたいと思います。私は
委員会
の
職員
のみではありません。
事務局
や
法制局
の
職員
全部に対して、しばしば各官庁から
申出
があり、
法制局長
などに対しても数回にわた
つて
いろいろの
委員
の委嘱
申出
がありましたが、すべてお断りしておるようなわけであります。これと同様の
態度
で私としては臨まなければならぬと思います。従来の官吏の時代は、同じ役人でありますから、私
ども兼務
を許しておりましたが、
国会
とな
つて
内閣
から独立したものとな
つて
から、
事務職員
の兼任は一切認めておらないのであります。
従つて
さような
関係等
を考慮し、今回の問題も同様にお断りした方がいいのではないかと思いますが、
運営委員会
の
皆さん
に一応御考究願いまして、その上で私としても万全の
措置
をとりたいと思うのであります。御
意見
がありますれば伺いたいと思います。
佐々木秀世
29
○
佐々木
(秀)
委員
ただいまの案件は本日初めて聞いたし、重大な問題ですから、われわれとしても十分研究さしていただくという
意味
で、
決定
は後日に延ばしていただきたいと思います。
大池眞
30
○
大池事務総長
それではこの次の
委員会
にでも御
意見等
がありましたら、またお述べ願うことにしたいと思います。
小澤佐重喜
31
○
小澤委員長
それでは本
会議
は正一時から開会することにいたしまして、本日はこれで散会いたします。 午後零時三十二分散会