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1951-03-01 第10回国会 衆議院 議院運営委員会 第22号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年三月一日(木曜日)     午後零時四十六分開議  出席委員    委員長 小澤佐重喜君    理事 寺本  齋君 理事 福永 健司君       今村 忠助君    川本 末治君       菅家 喜六君    倉石 忠雄君       佐々木秀世君    島田 末信君       田渕 光一君    塚原 俊郎君       椎熊 三郎君    長谷川四郎君       田中織之進君    竹村奈良一君       中村 寅太君  委員外出席者         議     長 幣原喜重郎君         副  議  長 岩本 信行君         議     員 梨木作次郎君         事 務 総 長 大池  眞君 本日の会議に付した事件     —————————————  首都建設委員会委員選任に関する件  首都建設委員会委員任命につき同意を求むるの  件  決議案取扱いに関する件  緊急質問取扱いに関する件  本日の本会議の議事に関する件     —————————————
  2. 小澤佐重喜

    小澤委員長 これより本日の運営委員会を開きます。  まず第一番に御協議を願いたいことは、前会決定を留保しておきました首都建設委員会委員の指名の件及び任命につき同意を求めるの件を議題に供します。
  3. 福永健司

    福永(健)委員 前回の運営委員会でわが党から推薦することについて御了解を得てあつたのでありますが、わが党といたしましては鈴木仙八君を推薦いたします。御了解を願います。
  4. 大池眞

    大池事務総長 政府の方の任命する阿部美樹志君、小林中君、高野直治君、次田大三郎君、この四人の履歴書各党のお手元に差上げてございますが、これに対して同意を求められた場合には、各党態度等も御決定でございましようか。御決定になつておれば簡単にできるわけでございます。
  5. 椎熊三郎

    椎熊委員 まだきまつておらないわけです。鈴木仙八さんということもきよう初めて聞くわけですが、きようでなくてはいけなければ、ちよつと休憩してもらえば……。どうもあまり政党的色彩が強くて、自由党ばかり多いということでもいけないのじやないかという意見があるわけです。しかし議会から出すということになれば、やはり多数党からということになるでしよう。
  6. 田中織之進

    田中(織)委員 議会から出すということになれば、多数党から出すということはやむを得ないと思いますが、この院外からの関係については、多少私どもの方でも考えていることもありますし、どうせ土曜日には上つて来る法案があるでしようから……。
  7. 小澤佐重喜

    小澤委員長 社会党の方ではまだきまつていないのですか。
  8. 田中織之進

    田中(織)委員 まだ結論に達していないわけです。
  9. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それではこの次ということにいたしまして、本日は決定を留保いたします。     —————————————
  10. 小澤佐重喜

    小澤委員長 次に決議案取扱いの件でございます。これも前会留保になつておりましたが、その一つは共産党提出吉田外務大臣に対する不信任決議案、これについて御協議を願います。
  11. 竹村奈良一

    竹村委員 私どもが提出いたしましてから相当日もたつております。一応各党態度決定されていると考えますので、ぜひ本日の冒頭にこれをやらしていただきたいと思います。
  12. 椎熊三郎

    椎熊委員 これはこの委員会を通じて、委員の一人として共産党に相談的な発言ですが、私どもこの内閣講和受入れ態勢を担当する内閣としては、実は適当な内閣でないという信念の上に立つているわけです。共産党とは私ども一線を画しているから、かつて相談したことはないが、その点は社会党もこれまで野党連合立場から同じような根拠に立つている。そこで私どもだんだん国会を深刻に闘い抜いて行けば、最後の段階では、内閣不信任案というがごときもので、この内閣を否認して行きたいという考え方を持つているわけです。そこで、その前に一部の閣僚を弾劾するというようなことは、野党としては大きな内閣不信任案という建前に対して力が削減されるような気がする。あなた方がどういう意図でそれをやつておられるかは別問題として、もしできるならば、われわれにはそういう用意があるので、そういう戦いを闘いつつあるのだから、この際時期を待つて、それまで引込めるという御意思はないでしようか。そうすればたいへん野党としては都合がいいと思うのです。
  13. 竹村奈良一

    竹村委員 いろいろ御相談的な話がありまして、われわれ共産党といたしましても、現内閣退陣を要求する点につきましては、これは立場が違うとおつしやつておられますが、そのことについてはわれわれといたしましても決して反対ではないわけです。そういうことも考えているわけです。しかしそれにはやはりそれ相当な期間と根拠を必要とすると考えるわけでありますが、現在当面する外務大臣の言われている点、たとえば私の方の理由に述べてあります秘密外交というような点は、時間を遷延させること自身、国民にとつても、国家にとつても問題が多いと思いますので、この際私の方といたしましては、一応先に外務大臣不信任案決定して、外務大臣としてはやめてもらいたい、このように考えておるのであります。もちろん今椎熊氏のおつしやつたことにつきましては、私一存でこれをお答えすることはどうかと思いますけれども、しかし党の方針といたしましては、これは取下げる意思はない。従つてぜひこの際そういう内閣不信任案とは別問題に、今日外交問題のこういう重要なときに、外務大臣をやめてもらいたいという考えでございますから、党といたしましては撤回する意思はございません。その点御了承を願いまして、ぜひ本日やらしていただきたい。かように考えます。
  14. 椎熊三郎

    椎熊委員 実は私どもの党の事情ですが、私ども講和会議を目前にして、事外交に関する限り協力しよう、こういうことが党の大精神になつているわけです。今ダレスさんが来られたりして講和の問題が着々進行しつつある過程において、一外務大臣——これに大きな過失があつて許すべからざるものとすれば、国家のためにやむを得ないでしようが、事は一吉田さんの問題ではなく、民族百年の大運命を決する外交問題、講和態勢において、単なる言葉じりなどをとらえて外務大臣不信任するとか何とかということは、今度の講和の問題、現段階においては百害あつて一利なし。こういうことは、お互いに建設的な意見を持つ者なら、足らざるところは補つてやるという大きな度量を持つてやる、全民族の幸福のために協力して行く、それがわが党の態度でございますから、ただ単に外務大臣言葉じりをとらえての取扱いであるならば、こういうものの上程をさえ潔しとしません。従つて反対ですけれども法規上こういうものが出た上は、どうしても上程せざるを得ないというのであれば、そこは与党側都合によつて都合のいいと思われるときに上程されたらいい。われわれとしてはこういう不信任案上程に参画することさえ潔しとしません。
  15. 田中織之進

    田中(織)委員 私は先ほど椎熊君が言われたような相談的な意見もありますし、吉田外務大臣を抜き出すということは、共産党にしばらく待つてもらいたいという考えを持つております。さらに吉田外務大臣というが、これは総理大臣が兼任しておる。むしろ外務大臣としてというより総理大臣としての吉田さんですから、これについてはわが党としても、もちろん吉田さんのやり方に対して賛成しておるわけではない。それは当然この内閣全体の問題ですから、この退陣を要求する、そういう時機をわれわれの方も率直に言つてねらつておるわけですから、そういう意味で、椎熊さんの方では一応これを撤回という御意見のようでありましたが、社会党としては、共産党の方で一応本日これを抜き出して上程することは、わが党及び民主党態度決定を待つまで留保してもらえないでしようか。
  16. 梨木作次郎

    梨木作次郎君 これは今のところ外務大臣総理の兼任ということになつているのでありますが、しかし少くとも講和に関しての今の段階では、吉田氏の言葉をかりて言えば、意見の交換ということになつているわけでございます。そこで今までの経過を見ておりますと、これは外交の衝に当るべき外務大臣が、講和の問題についてとにもかくにもダレス特使といろいろな折衝を持つたその過程において、われわれとしてはどうしても承服できないような工作がいろいろ進められておるということは、国会の中の言論や、それから国会外においてもいろいろ発表された方針によつて察知することができるのであります。そうして単に秘密外交というような言葉の端にとらわれて、われわれはこれを取上げるというような問題ではなくて、吉田外務大臣がすでに早くからとつて来た講和に対するあらゆる態度、またその扱い方これらが積み重なつて、われわれは今特に重要な講和を控えて、こういう外務大臣は適任でないというように考えるに至つたわけなのであります。特に切迫しておる講和を前にいたしまして、外交委員会などにも非常に出席が悪い。こういう点もあります。いろいろの点を総合いたしますと、外務大臣不信任意思を明確に国会においてはつきりさせるということは、非常に緊急な問題になつて来ていると思います。そういう点からわれわれといたしましては、とにかく椎熊さんや田中さんから御申出がありましたが、これを留保するということはすべきでないと考えますので、緊急にこれを取上げてもらいたいということをお願いいたします。
  17. 田中織之進

    田中(織)委員 ただいま梨木君からの御発言ですが、先ほども私が申しましたように、実はわれわれも内閣不信任案提出時機をねらつておるわけでございます。そういう場合、かりにこれが上程せられるということになると、その際吉田外務大臣だけで一事再議原則従つて除かなければならぬということになりますから、これは率直な話ですが、共産党の方で上程することにわれわれ反対せざるを得ないような立場になりますから、不信任案に対する賛否の問題いかんにかかわらず、この段階から見れば、この点は共産党の方としても認めてもらわなければならぬと思います。
  18. 椎熊三郎

    椎熊委員 結果から見るとすでにわかつておることです。投票の結果外務大臣が信任されるという結果になり、そのことによつて一事再議原則で、吉田外務大臣に対する不信任ができないということになれば、共産党は間接に吉田内閣を掩護射撃しておる、助けておるということになる。そこを慎重に考えてもらいたい。
  19. 梨木作次郎

    梨木作次郎君 それはおかしいと思う。外務大臣に対する決議案が少数で否決される。その後において内閣不信任一事再議原則でできなくなるということは、理論的には私はあり得ないと思う。内閣全体を一まとめにしての不信任ということと、外務大臣をひとつ取上げて不信任するということは、これは対象が違いますから、私は一事再議にはならぬと思う。
  20. 小澤佐重喜

    小澤委員長 皆さんの御意見もありましたし、きよう新しい議論なども出ておりますから、これを基礎にして、撤回などというようなことでなく、きようだけ決定しないで、よく党と相談してもらつて、またこの次の運営委員会で相談するということにしたいと思います。  それでは次に輸入確保に関する決議案、これについて御協議を願います。
  21. 倉石忠雄

    倉石委員 これは提案者の側から各党共同提案でもよろしいという話で、提案者の方にこれを取扱つておる自由党側委員と話していただくようにお願いしておきましたが、どうなりましたか。
  22. 田中織之進

    田中(織)委員 これはこの前のとき一応保留した形になつておる。それで各党の方で御賛成くださるということに態度がきまれば、私の方は一応撤回して、あらためて共同提案で出すという形にしたいと思います。
  23. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それではこれもきようは保留しておきます。     —————————————
  24. 小澤佐重喜

    小澤委員長 次に緊急質問の問題について事務総長から……。
  25. 大池眞

    大池事務総長 今緊急質問四つ手元に残つております。まず最初政府手持肥料放出に関する緊急質問小平忠君、その次は石炭鉱業ストライキに関する緊急質問高橋清治郎君、その次は遺族援護に関する緊急質問高橋等君、それから第四番目が、最近数回問題になりました東支那海における以西底曳網漁船中共政権による不法だ捕に関する緊急質問、これだけでございます。
  26. 倉石忠雄

    倉石委員 これはどうですか、第一はこの間から農林委員会でしばしば御質疑なさつておることでありまして、わかつていることであると思いますからやめていただいて、第二のストライキの件は、これはもう済んでしまいました。第三は私どもの方で一応撤回いたします。第四は非常に重大な問題ですから、これだけやるということにしたらどうでしようか。
  27. 椎熊三郎

    椎熊委員 それではきようやらしてもらえますか。
  28. 竹村奈良一

    竹村委員 これは民主党に伺いたいのですが、東支那海における漁船中共政権による拿捕ということですが、今日の新聞によりますと、これは誤りであつて国府軍蒋介石政権の方から船が拿捕されたということが出ておりますが、その点はどうですか。
  29. 椎熊三郎

    椎熊委員 私ども中共政権による不法拿捕の方を質問したいのです。蒋介石政権の方は間違つて拿捕したとしても、話合いでもどうしてもらえる。日本共産党と中国共産党とどういう関係があるか私はわからぬが、日本共産党とどんな関係があつたにしても、現実に中共から拿捕されているその問題だけを取上げるというのです。
  30. 梨木作次郎

    梨木作次郎君 これはすでに水産委員会で取上げられておる問題でございますから……。
  31. 椎熊三郎

    椎熊委員 水産委員会の一致した意見で、これを本会議で聞こうというのです。
  32. 梨木作次郎

    梨木作次郎君 水産委員会で回答が出ているように思うのです。
  33. 竹村奈良一

    竹村委員 もしこれをやる場合は、ともかく委員会で一応問題になつたものが緊急質問でやれるということになれば小平君から出ている、農民にとつて一番重要な問題である政府手持肥料放出に関する緊急質問はぜひお許しを願いたい。提案者の方は本日来ておられませんが、委員会で問題になつても、やはりこれは農民にとつて重要な問題ですから……。
  34. 中村寅太

    中村(寅)委員 これは倉石君から先ほど意見が出たのですが、保留ということにしていただきたいと思います。
  35. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは第四だけを本日上程することに決定いたします。     —————————————
  36. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それではきようの本会議順序事務総長から一応御説明を願います。
  37. 大池眞

    大池事務総長 本日の本会議順序は、お手元にあります日程第一の、農林委員会農業災害補償法第十二条第三項の規定の適用を除外する法律の一部を改正する法律案、これは全会一致でありまして、千賀康治君が御報告の予定であります。それから第二の水路業務法の一部を改正する法律案、これは運輸委員会前田委員長が報告する予定でありまして、反対共産党、特に発言通告もございませんので起立採決これだけでございます。従いまして今の緊急質問を一番最初にお願いして、それから日程一、二を済ましていただく。なお本日緊急上程できるのではないかと思つておりました運輸委員会港則法の一部改正がありますが、これは困難のようでございます。従いまして本日は日程だけでございます。
  38. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは本会議の開会時間は、一応一時半ということにいたしておきます。  本日はこれで散会いたします。     午後一時十分散会