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1950-11-22 第9回国会 参議院 本会議 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年十一月二十二日(水曜日)    ○開 会 式  午前十時五十八分 参議院議長衆議院参議院の副議長及び議員、内閣総理大臣その他の国務大臣、最高裁判所長官及び会計検査院長式場に入り、所定の位置に着いた。  午前十一時零分 天皇陛下衆議院議長の前行で式場に出御、玉座に着かせられた。    〔諸員敬礼〕  午前十一時一分 衆議院議長幣原喜重郎君は式場の中央に進み、次の式辞を述べた。    式 辞   本日、天皇陛下の御臨席を仰ぎ、第九回国会開会式を挙げるに当り、衆議院および参議院を代表して式辞を申し上げます。   終戰以来、われわれは、日本民族の独立と民主国家の建設をめざして、ひたすら民心の安定と経済の復興に努めてきましたが、近ごろようやく関係諸国の間に、対日講和促進情勢が熟しつつあるやに看取されますことは、国家のため喜びに堪えません。   私どもは、この際わが国の正常な国際社会への復帰にそなえて、速やかに教育、文化産業等各般の施策を進め、物心両面にわたつて一層国内態勢の整備を図ることが必要であります。   さきに勃発した隣国の動乱がいまなお終熄をみないことは、まことに遺憾でありまして、これがために災禍を蒙りつつある隣邦国民に対し同情を禁ずることができません。   われわれは、国際正義則つて、この動乱が一刻も早く收まり、アジヤ諸民族の上に恒久平和とかがやかしい繁栄がもたらされることを心から念願するものであります。   国民はよく内外の情勢を察し、いよいよ民族的自覚を高め、みづからふるいたつて祖国の再建に邁進することを望んでやみません。   ここに、国会国民の委託にそい、最善努力をささげてその使命を完うし、もつて日本国憲法の指し示す高邁な理想を達成しようとするものであります。  次いで侍従長勅語書天皇陛下に奉り、天皇陛下は次の勅語を賜わつた。    勅 語   本日、第九回国会開会式に臨み、全国民を代表する諸君とともに親しく一堂に会することは、わたくしの深く喜びとするところであります。   今日、わが国が、永遠の平和を念願する日本国憲法のもとに、連合国のかわらない好意と援助を受けて着々と文化的民主国家を建設するための努力を続けていることは、諸君とともにまことに喜びに堪えないところであります。   今や、わが国国際社会へ復帰するきざしも、ようやく明らかになつてきました。このときにあたり、国会が、国権の最高機関としての使命を遺憾なく果たし、また全国民が、憲法の諸原則をよく守り、ますますわが国の安定と復興の基礎をかため、世界の信頼を得るために、互に協力して、各自の最善を盡くすことを切に望むものであります。    〔諸員敬礼〕  衆議院議長は御前に参進して、勅語書を拜受した。  天皇陛下参議院議長の前行で入御。  次いで諸員は式場を出た。    午前十一時八分式終る。