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説明員(
山本豐君) 見返
資金の問題は
大分前からいろいろ
議論になりまして、我々としましては今日
金融逼迫の折からでありますので、すべてこういう
方面だけでも、
一つ水産の
方面には強く
要望したいというので昨年来これをいろいろや
つて参つたのでありますが、現在の大方の
進捗状況をここで申して見ますると、大体
北海道の、例の
高度利用でありますが、これが十二、三件あ
つたのでありますが、その
総額一億円ということで来ておるのでありますが、そのうちで九件七千九百万円は
大蔵省の話がついておるわけであります。
あとESSだけが残
つておるのでありますが、これももう大体異存はないことにな
つておりますので、この問題は割合にうまく行くと思うのであります。
それからもう
一つは
漁田開発でありますが、これも当初は一億一千万円ぐらいを
要望してお
つたのであります。
組合の数にしまして五十四
組合でありますが、それが
日銀に受けましたものは、
農林金庫に五十四
組合受けておるのでありますが、いろいろ
内容審査を行いましたが、
日銀まで参りましたものは三十三
組合であります。七千七百三十万円、この三十三件は
大蔵省にも参り、更に
ESSにも参りまして、
ESSでそのうち二十件だけが一応よろしいということにな
つておるのであります、その金頭は四千六百八十万円であります。こういうことで
水産関係の
方面で申しますと、この見返
資金の二十五年度の枠の残と言いまするか、まだ未
解決のものが先ほど申しました
ように
高度利用の一億円のうちから七千九百万円、残二千百万円、
漁田開発の
関係でこれは
閣議決定の枠が七千七百万円でありますが、それから
ESS承認済が四千六百八十万円、これを引きますと三千二十万円、
合計五千百二十一万円、これだけが
水産の一応枠の未
決定分にな
つておるわけであります。
只今の
お話になりまた
ようは
漁田開発は今の
日本の
資源の
状況から申しますと、大体これは
北海道が最も恰好なところであるのでありますが、その他最近いろいろと各
方面の
資源の
探究調査を開始しておるのでありますが、その外或いは佐渡の北方でありますとか、或いは九州の
対馬近辺でありますとか、若干あるわけであります。これに
國土総合開発の
関係からいたしましても、どういう
地区を
一つ水産地区として指定していいかという
要求がありまして、できるだけ多いほうがいいと思いまして十一
地区ぐらいを一応
要望したいと思
つておるのでありますが、そういうものを具体化して参りますれば何も
北海道だけでする必要がないのではないか。無論
財源の問題もありますが、見返
資金の
余裕さえあれば又考えて見たいと思うのであります。
それから
高度利用の問題でありますが、これも
青山委員からの御
質問の
通りであります。我々としましては地理的に又魚の多量に獲れるということ等からいたしまして、ただ先ず
北海道を坂上げたのでありまし
ようが、併し最近の全國的な魚価の低落というふうな
関係の
対策といたしましては、やはり全國的に主要な
消費地、或いは主要な産地のこういう設備についてどんどん取上げらるべきではないか。
只今水産庁でその
基礎資料と申しましては語弊がありますが、一応の
要望なり、又
我我のほうで
漁獲高、或いはその
消費状況等から割出した、いわゆるそういう
施設の
計画というものを持
つておるわけでありまして、これは大体六、七十件にな
つております。この
資金の
余裕さえあればそういうものを逐次
必要度の高いものから取上げて行きたいと思
つておるのでありますが、現に
北海道の取上げましたものから後に、
東京都或いは
長崎県、
長崎市でありますが、その他四、五県来ておるのであります。これは
一つ追加分になるわけでありますが、
ESSに今話を持込んでおります。大体
ESSはどういう風の吹き廻しか
水産のこうい
つた施設についての理解が割合ありまして、その点は非常に好都合なのでありますが、問題はこの見返
資金の枠の問題がありまして、それで
只今水産庁の枠の残は以上の
ような
合計でありますが、
農林省の残はどうかというのでこれも洗
つて見たのでありますが、そういたしますと
土地改良とか、或いは小
水力発電だとか、
造林だとか、これらの
関係が非常に遅れておるのであります、殊に
造林の
関係は、これは後から出て参
つた問題でありますが、やはり一億円の枠があるにも拘わらず、まだ
農林省の受付けは一件もないのでありますが、近くこれは
相当に来るのだそうでありますが、そういうふうな
事情もありますし、
土地改良等におきましても、
相当残が出て来るのではないかと存じますので、先般も省議の席でこの問題をいろいろと
議論になりました際に、
水産庁といたしましては同じ
農林省の枠であるわけでありまするから、よそのものを無理に取ろうというのではないのでありますが、やはり
農林省としての枠の残はできるだけ少くしたほうがいいのではないか。
従つて若し
事情が許せば
一つ水産のほうに何とか適当な
機会に、年末に
押詰つてからでは間に合いませんので、適当な
機会に考えてくれんかという
ようなことを申入れておるのでありますが、恐らく枠の問題は
安定本部でいろいろ検討いたしておるのでありまして、実際問題といたしまして
各局庁等のいろいろな立場もありまして、
簡單にはこの枠の調整はできないのでありますが、併し我々はそれを見通しをつけまして、結局争いもの勝ちということになるわけでありますので、
要望のあるものについては
計画を検討して適当と認めるものはどんどん出して行きたい、こういうふうに考えておるわけであります。
それから
北海道の例の
高度利用につきましては、いろいろ批判のあるところで、今
青山委員から言われたところでありますが、
只今手許に
会社名の書いたものは持
つておりませんが、後でお届けしたいと思います。これは今のお説の
ような点もありましたので、
水産庁としても随分苦労したのでありますが、併し先ずあれこれ考えまして公平に裁いたつもりではおるのでありますが、併し今後の問題もありますし、殊に
沿岸の
漁業協同組合につきましては、できるだけ援助したいと考えておるのでありますが、やはり
北海道の
漁業協同組合にしましても実力の
関係もありまして、
現状といたしましては
誘い水程度の見返
資金を出しましてもそれを受けるだけの実力といいますか、そういう点でやはり若干の問題がありけしないか。やる熱意があり、又それの実力があれば、我々としましては同様に考えて行くつもりでおります。