○淺利
委員 大分
質問も進んだようであります。
ことに先刻ある議員から賛成の意見も述べられているようであります。私どもといたしましては、党の方針といたしまして討論に入る前に一旦代議士会にかけて後に賛否の意見を表明するという通達がありますから、今ここで飛躍的にその点までは進め得ないのであります。ただこの問題を解決する上において、二、三の疑点をこの際ただしておくことは当
委員会の責任だと思うのであります。
第一には先刻来すでに意見のありました通り、
かくのごとき
特別法がたくさん出ているのであります。昨年別府の
温泉都市問題が起りました際にも、熱海、伊東等もありました。当時私どもの
考えといたしましては、
都市計画は、これは自治体が主となるべきものであ
つて、国家的に見てどうしてもやむを得ないときに、別の国の立法をも
つて規定すべきものであるという見解から、
日本の
観光政策の基本を定め、その基本に合つたものをこれに適用して行くという方針で進みたいということで、当
委員会においてはその立法の小
委員会もできて、いろいろ研究しておつた際に、遂に別府が当
委員会に付託になり、衆参両院を通過いたしました
関係上、公平の観念から見て熱海、伊東というものが別府と比較して何らその間に軽重は見られぬということから、当
委員会はこれを通したのであります。先刻
建設当局はこの基本法は定あられないということでありましたけれども、会私どもの
考える点から申し上げならば、あくまでこれは自治体本位で、自治体の
計画が正しく、また適正なものであるならば、これを国が
援助をするという建前で、国の方としてはむしろそういうお体の活動に対して
日本の
観光政策の上からこれを
援助すべきものならば、これを
援助するというような基本立法を設けるべきものであるこういうふうに今でも
考えているのであります。
建設当局はこの問題についてどうお
考えに
なつているか。先刻のお話では局長と課長の意見が違
つているようでありますから本日はこの結論は得られないだろうと思うのでこの上ここで
説明を求めましても不可能と思いますから、ただその点にとめます。以上のような観点からいいまして、特にこの二つの
都市建設法について一、二の点を
質問してみたいと思うのであります。従来の
温泉都市、別府、熱海、伊東はいずれもこれは淵泉をも
つて成立
つている町であります。
松山は旧城下であり、商工業が
中心であつた。道後の
温泉はこれに付随しているが、
温泉中心の
都市というよりは、その他において市大なる
意義があるのであります。聞くところによりますと、道後の
温泉はその童において、その他において最近幾らか従来のようでないというようなことも聞いておるのであります。ことに
松山市のごときは戦災
都市として最も代表される
都市でありますので、
松山市として
考えるならば、
国際観光温泉文化都市として
考える前に、まずも
つて災害復旧に主眼を置くべきではないか。もちろん
復旧の途上において、
温泉都市として
計画するということはあり得ると思うのであります。もしそういうことにしまするならば、單に
温泉都市という名前によ
つて松山本来の
復旧が阻害されるということであ
つてはならないし、またそういう場合において、一体国家補助の対象としてはどうなるか。
災害復旧の
費用を出して、それに
温泉都市計画の
費用をプラスするのであるか、あるいは
温泉都市計画として
災害復旧費をこれに織り込むのであるか、予算の建前としてどうわけるのであるかこの点について堤業者及び
政府の意見をお聞きしたいと思うのであります。
第二には
芦屋の問題であります。これは先刻西村
委員から
質問があつたように、まことに変な感じをわれわれは持つのであります。
芦屋は單に
国際人の
都市としてばかりでなく、やはり大阪、
神戸附近における
住宅に重きをおく
都市であると思うのであります。しかして
国際文化住宅都市と掲げてありますけれども、内容を見ますと、わずかに現在千三百九十名の
外国人にすぎない。しかもその中には台湾、韓国人とありますが、これはどういう意味であるか知りませんが、朝鮮人などを含んでおるとすればわずかな人であります。これらの人のために国際
観光住宅と申しまするか、そういう名前でやるという場合に、国の立法によ
つてこれを決定した場合に、
芦屋の
市民はこれにはたしてみんな共鳴する可能性があるかどうか。
芦屋も戦災
都市であると思うのであります。戦災
復興を先にせずして、国際的ということに重点を置くことが、はたして
芦屋市民全体の賛意を得る見込みがあるかどうか。もし議員立法でこれを押しつけて地元の反対があるということになれば、これは重大なことであります。そういう点について、われわれがこの問題を審議する上において確信を得る程度の
説明をいただきたいと思うのであります。