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1950-07-24 第8回国会 参議院 予算委員会 第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年七月二十四日(月曜日)    午後二時四十二分開会   —————————————   本日の会議に付した事件 ○理事辞任及び補欠選任の件 ○昭和二十五年度予算国民経済に及  ぼす影響に関する調査の件   —————————————
  2. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) それではこれから委員会を開会いたします。  先ず最初にお諮りいたしたい点がございますのは、先般中井光次君から理事辞任の申出がございました。許可することに御異議ございませんでしようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 異議ないものと認めます。  次に補欠選任の件でございますが、前例によりまして委員長において指名いたしたいと思いますが、御異議ございませんでしようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 御異議ないものと認めます。それでは櫻内義雄君を理事に指名いたします。   —————————————
  5. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 先般二十五年度予算実行による日本経済に及ぼした影響という点につきまして、大蔵大臣から概括的な説明がございました。大蔵大臣に対する質問は留保いたして置きましたが、本日はまだ出席する機会がないということを申出て参つておりますので、引続きまして日本銀行理事の方から今度は金融面から見た二十五年度予算実施による影響という点についての一応の説明を承わりまして質問をいたしたいと思つております。日本銀行理事坂口君。
  6. 坂口芳久

    説明員坂口芳久君) 御説明申上げます。  只今委員長から金融面から見たというお話でございましたが、実は私共の方への連絡が、聞き誤りかも存じませんが、本年度予算進歩状況、殊に私の方の国庫の方で政府予算の窓口をいたしておりますので、その進捗状況お話することと存じましたので、お手許に差上げました資料一般会計のこの進捗状況を示す表を差上げました。それにつきまして極く概括を御説明申上げたいと思います。  初めの方の表は昨二十四年度の四月から六月まで第一四半期と本二十五年度の第一四半期との比較をいたしますもりで拵えましたものでございます。尚この数字国庫金貸借対照表計数と基礎といたして計算いたしたものでございます。それで租税收入で申しますと、昨年は上の方の表の一番終りにありまするように、予算総額に対しまして一三%入つておりました。本年はそれが下の方の一番上の方にありまするように一四%になつております。大体同じくらいでございます。統計で見ますると、歳入金合計は昨年は予算に対しまして一四%でありましたのが、本年は総計では一三%になつております。  次に歳出の方でございまするが、昨年度におきましては、この期間におきまする歳出は、予算に対する割合は一七%であります。本年度におきましては、下の表の一番終りの方にありまするように二〇%であります。これを次の表にありますように、費目別にいたして見ました。この第二表の一番末尾にございますのが、今申しました歳出金の計におきまして、昨年度は一七%、本年度は二〇%予算に対しまして、支拂われておるという状況でございます。で、本年度の中の大きな数字で申しますと、一番大きいのは、丁度下から三分の一くらいのところにございまする地方財政費、これの支出が本年度は三百九十七億になつております。それが予算に対して三八%になつております。これが昨年は百四十四億で二三%。これと、その次に大きいのは、それから二つ上にございまする公共事業費、本年度は百六十六億二千百万円、一九%、昨年度は同じ期間に四十七億で九%、目立ちますのはその二つだと思います。以上で本年六月末におきまする進捗状況を表につきまして御説明申上げた次第であります。
  7. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 今の概括的な説明に対しまして、御質問のある方は引続いて御質問を願います。
  8. 堀木鎌三

    堀木鎌三君 今頂戴いたしました歳入の部で「官業益金及財産税受入」が、昨年は第一四半期一九%になつておる。ところが今年度は僅か六%で、金額から見ても非常に少ないのですが、この官業益金とかその他のものについては入つて参る通りに入つて参るのだろうと思いますが、何か手続上の問題があるのでございますか。
  9. 坂口芳久

    説明員坂口芳久君) これは恐らく專売益金の繰入れの関係だと思います。專売益金繰入れの関係が百十七億ばかりございましたのがその関係だと思いますが、尚十分調べまして……。
  10. 堀木鎌三

    堀木鎌三君 重ねてお伺いいたしますが、そうすると專売益金の繰入れが遅れているというわけでございますか。專売益金一般財政上の收入に立てる分が遅れているということなんでございましようか。
  11. 坂口芳久

    説明員坂口芳久君) その辺のところは私の方ではよく分りませんので、大蔵省の方に御説明願つた方がいいのじやないかと思います。
  12. 河野一之

    政府委員河野一之君) 專売益金はつこれは大体年度末に繰入れえるのが普通でありますが、形式的に一般会計歳入にいつ取るか、一つ国庫の中でありますから、中で繰廻して使えるわけでありまして、形式一般会計歳入にする時期によつてその金額が変つて来る。まだ本年度の分の專売益金は入れておりません。併し流用現金として実際上は使つております。でありますから、專売会計と合せて見ませんと、必ずしもこの表だけでは正確でないかと思つております。
  13. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) ちよつと委員長から聞きますが、今のはよく分らないのでもう少し、どういうことですか。專売特別会計の方で差繰りしているというわけですか。
  14. 河野一之

    政府委員河野一之君) 專売益金は千二百億でありますが、煙草の益でありますが、その千二百億の金は通常は年度末に予算の科目の整理だけの問題でありまして、一般会計歳入千二百億となつておりましても、それが現実一般会計歳入になるのには、繰入れの措置をしたときに一般会計歳入になる。それ以前の段階におきましては、專売公社の過剩現金のような形になる。併し一般国庫現金として使つている、歳入として使つていると同じような措置になつております。ただ形式一般会計歳入に入つていないというわけであります。
  15. 堀木鎌三

    堀木鎌三君 私も重ねて……。それでは政府委員にお聞きいたしますが、千三百億の益金が予定されておつて、そうして歳入にそれが立つのは、一般会計の繰入金に立つのは会計整理の上から或いは年度末におやりになるということも分るのでありますが、その間は一般国庫金であるから国庫金と同じように運用しているのだ、こういうお話でありますが、その国庫金として運用されるのは、預金部資金特別会計の中に一遍入るのでございますか。預金部資金特別会計に入らないのでございますか。
  16. 河野一之

    政府委員河野一之君) 預金部特別会計に入らないのでございます。一般国庫預金ということになつております。預金部とは別であります。日銀国庫勘定の中には一般会計及び特別会計、それからその外の預金部、こういうふうに分れているのでありまして、一般会計特別会計の方は歳入歳出のために流用し得る、砕いて申上げますと、一般会計特別会計の金を繰替流用している、こういうような恰好になつていることを御了承願いたいりと思います。
  17. 野田卯一

    野田卯一君 去年は專売公社ができて六月一日からスタートしているのですが、今年は初めからですね。それで去年の四月、五月というのは專売局であつた政府であつた。それが六月から專売公社になつた。今年は初めから專売公社だというようなことのために何か影響があるとも思われるのですが、どうですか。
  18. 坂口芳久

    説明員坂口芳久君) 今お話がありましたので、いつもだつたらずつとあとに繰入れるのを、昨年は制度が変つたために早く入れたというような気がいたしますが尚調べまして御返事といたしたいと思います。
  19. 堀木鎌三

    堀木鎌三君 そうすると、一般国庫金を同時に運用されるということになりますと、その分については何でありますか、行政費を賄うために運用される場合であつてこれを他の金融機関に投資、融資するような場合はないのでございますか。或いは金融機関を入れて……。
  20. 河野一之

    政府委員河野一之君) 国庫金は原則として一般金融機関運用しているということはございません。ただ最近指定預金という制度がございまして、相当国庫内の予備現金がございますので、それを市中銀行に預託しているというような制度を先般やつたことがございます。併し一般的にそれは当然歳出に充てられるべき金でありますので、国庫内の一時の予備でございますので、いずれそれを引出して歳出に充てなければならんと思います。預金部資金のように長期の運用ということはちよつとできかねる現状でございます。
  21. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 今の問題ですね、どうも皆さんよくお分りにならんようだから、この次の機会までにもう少し詳しい説明をするようにして頂きたいと思います。
  22. 原虎一

    原虎一君 今の御説明ではどうも納得できませんしするから、それから委員会機会もそうないと思いますから、この問題だけは早く調べられて、書面によつて回答されるなら回答されるというふうに願いたいと思います。質問に対する御答弁を聞いていれば聞いている程ますます疑わんでもいいことを疑わせる御答弁が重なつているようですから、そういうふうに委員長の方からでも一つお取計いを願いたいと思います。
  23. 河野一之

    政府委員河野一之君) これは非常に会計技術的なことでありまして、まあ御趣旨通りに分るようにお書きいたしますが、專売会計というのは歳入を上げる会計でありまして、税金と同じようなつ会計であるわけです。それでありますから、專売益金として毎月煙草の売上が入つて参りますから、それから支出を取つて現金というものは形式一般会計に入れようが入れまいが当然使い得る恰好になり、歳入歳出決算をする上においてそれを帳簿上は歳入にとる措置が要るわけです。これは大体四ケ月ごとにやつでおるわけです。併しこれが遅れることもございます。それから專売会計は大体その決算を最近四ケ月ごとにやつておるのでありますが、今までは年度末にやる例が非常に多くあつたが、その際には專売益金と申しましても現金差額でありませんで、資産の環境を見た益金で、去年まではあつたが、從つてそれを入れるために借入金をして納めておつたというのが実状でありまして、今年度からその制度が代りまして、現金差額でするということで、從来は借入金相当部分を繰入れしなかつた年度移り替り借入金をして專売会計から一般会計に納めておつたのをやれなくなつたということが大きな差額のできた原因であります。これでもちよつと技術的でお分りにくいかも存じませんが、何か書いたもので是非御説明したいと思つております。
  24. 原虎一

    原虎一君 こちらの知識が足りないからかも知れませんがどうも納得行きませんし、專売公社になつたその益金がどういうふうに政府の方に手続をとつて入れられているのか、その点を伺わなければならんと思いますから、もう少しはつきり調べて具体的に御答弁を願いたいと思います。
  25. 河野一之

    政府委員河野一之君) 私の申上げたことで別に調べることはないのでございますが、何か少し技術的に亘りますから、何か仕組をちよつと考えて、後程数字を明らかにして申上げた方がいいと思います。
  26. 原虎一

    原虎一君 それならば、私は專売公社益金が毎月どういうふうになつてそれが政府に入つているのか、それは数字的にしかじか、それも規則的にどういう方法に基いてやつておられるのか、その点を具体的にして頂けば分ると思います。ただ年度末に入れるのであるとか、四ケ月ごとに入れるのであるとか、何か今日は準備がないのか知らんけれども、その場限りの御答弁のようにしか聞えないのです。毎月どういう規定に基いてどういう処理をしているということを明らかに願いたいというのであります。
  27. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) では委員長から政府の方へ要求いたしますが、この四月以降毎月專売益金がどのように入つて来ているか、毎月の計数、それがどんなふうに支出されて、いるか、その数字を挙げてこの次の機会説明して頂くようにお願いします。
  28. 河野一之

    政府委員河野一之君) お言葉を返すようで甚だ恐縮なんでありますが、流用現金ということと歳入ということと違うのでありまして、專売局益金というものは、毎月燃草の売上げがありますけれども、支出もございます。それから葉煙草買收のときにはらんと現金が出ますので、年度末まで行きませんと現金が確定しないのです。併し專売会計としましては、歳入があつてこれは千三百億の歳入を上げる会計でありますから、專売会計の金を一般会計国庫の方で使つていて何ら差支えないわけです。丁度これは、ただこれを入れるのについては会計法規定があるわけでありますが、形式的に一般会計歳入に取ろうが、或いは專売会計の中に置いておこうが、これは会計技術だけの問題でありましていずれはまあ整理して決算をつけねばならんのでありますが、その流用し得る現金というものは毎月々々違つております。そのときの專売会計支出状況によつて違うわけであります。必ずしもこれはこれだけでなければならんということではないのでありまして、これを四半期ごと流用現金というものをどの程度一般会計に繰入れていいだろうか、支出にも使つているわけであ句ますけれどもどの程度に繰入れていいだろうかということになるのであります。
  29. 原虎一

    原虎一君 ですから私は毎月融通していることは融通している、規則に從つて歳入にしたことはした、それを全部明らかにして下さいというのです。政府使つていると言つているのですから、それを專売公社の金をどういうふうに融通をしている、それは歳入に入つていない、歳入の面にならないでどういう規定從つてどう融通しているのか、それを知りたい、こう申上げておるのです。ですから飽くまで明確に毎月の融通した数字歳入として使つた金、これを数字によつてお示し願いたい。こういうふうにお願いしておるのであります。
  30. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) では政府委員から……。
  31. 河野一之

    政府委員河野一之君) 大体おつしやつていることは分つているのでありますが、それを納得できるように、会計技術上のことでありましてなかなか説明しても分りにくい点がありますから、では数つ字を以て何か提出いたしましよう。
  32. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 四月以降の毎月の数字を出して頂けば分ると思います。
  33. 河野一之

    政府委員河野一之君) 歳入……專売公社のは国庫の金でありまして、金に区別があるわけではありませんで、歳入というのは一般会計へ繰入れることでありましてその繰入れがあつたという整理があつただけに過ぎないのであります。まあ技術的な問題でありますから、そういつた資料を提出いたします。
  34. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 外に御質問ございませんですか……実は私の方から日本銀行政策委員会に対しまして政策委員長が出て来て説明するように要求して置いたのですけれども、政策委員会の方から出て来ないで日銀の方に頼んだらしいので、多少喰い違いができております。そこで改めて日銀政策委員会の方から出て来て、金融面から見た二十五年度予算影響ということについての説明を改めて聞くことにいたしまして今日の日銀理事坂口君の説明についての質問はこれで打切つてよろしうございますか。
  35. 高良とみ

    高良とみ君 一、二御質問があるのです。よろしうございますか。
  36. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) どうぞ。
  37. 高良とみ

    高良とみ君 この表にもありますが、この終戰処理費のもう一つの方をざつと御説明頂くといいのですが、それと共にここにさつきあつた一般会計歳出の方の賠償施設処理費が昨年度は一〇%、本年度は四三%出ているということ、及びその次の解除物件処理費が本年度は五五%出ているということは、この解除及び賠償施設処理が進捗しておるということの説明なのでありましようかということを伺いたい。  もう一つ、これは産業経済費というのがありまして、昨年は三八%出て本年は二〇%であるということは、昨年度上半期において中小企業その他の産業方面への補助費といいますか、そういうものが出た額が多いということを意味するのでしようか。ちよつと御説明願いたい。
  38. 坂口芳久

    説明員坂口芳久君) その点につきましても政府の方で御説明願つた方が……こちらの方は帳簿の残をつけておるだけでございますから……。
  39. 河野一之

    政府委員河野一之君) 賠償解除物件でありますが、これは賠償はもう大体おしまいでありまして、ずつと昨年も新規のものはなかつたのでありますが、もう大体撤去せられるものは撤去せられましたし、積出すものは積出しが済んでおるわけであります。あと残務整理のような恰好でありますから、年度初めに支出が多いわけであります。  解除物件でありますが、これも昨年はたしか六十万トン程度のものが解除されました。今年は先ずたしか予算では十万トン程度の数であつたかと存じますが、これも年度の初めに大体解除になりますので、從つてあとはなくなる、こういう関係であります。  それから産出未経済費が昨年とパーセンテージが違うということでありますが、これはいろいろなものが入つておりまして、中をくだいて見ませんとはつきりいたしません。大体農林省、商工省の金が産業経済費に組まれておるのでありまして、その外公団赤字補填、そういつたものも入つておるかと思います。從つてこういう解散公団に対する、例えば配炭公団に対する赤字の繰入れ、そういうものでありますれば年度の初めに直ぐ出て来る、又その外出資金等におきまするとその時期時期によつて違いますので、必ずしも全般的に見まして前年と比較してどうというふうに毎年同じような数字になるというわけではないと存じております。
  40. 岩間正男

    岩間正男君 ちよつとお伺いします。地方財政費、この支出山が今御説明の中で非常に大きな重点をなしておるというお話でありますが、これは無論財政平衡交付金繰上支給によつてこういう形に出ておるのであろうと思う。政府でその後の措置としての四百億の大体一杯々々がこれは使われているということに考えられるのでありますが、預金部資金の方からたしか二百四十億ですか、これがまあ出されることになるわけですね。それがどういうふうに、これと連関してどういうふうな実施状況になつているか、その点伺いたいと思います。
  41. 坂口芳久

    説明員坂口芳久君) こちらは一般会計のみをここに取上げましたのでございますが、預金部会計の方は資金会計なんでございまして、この点は大蔵省の方がおいでになつておりますから、そちらからお願いいたします。
  42. 舟山正吉

    政府委員舟山正吉君) 地方税法不成立に伴ないましさは、預金部資金といたしまして四—六の間に約二百億の繋ぎ資金の供給をさせる予定をいたしておりまして、二、三十億を残しまして大部分が短期融通されております。只今では今年度地方債の起債及びこれが前貸しについて資金を供給する段階になつております。
  43. 岩間正男

    岩間正男君 最初二百四十億ということになつてつたと思うのですが、二百億ですか。それから併せて三十億まだ残つておるような話ですが、非常に地方財政需要が増加しているのに対して、何故そういうような実行状況になつておるのか、この点の理由があつたらその点について理由を示して頂きたい。
  44. 舟山正吉

    政府委員舟山正吉君) 短期繋ぎ資金につきましては、初め地方税の納期をも考えまして、四月から七月までに二百七十億を予定しておつたのですが、資金計画につきましては四半期ごと審査をすることになつておりますので、四—六を二百億というふうに査定さされたのであります。それに対して大部分実行済でございます。
  45. 岩間正男

    岩間正男君 三十億まだ残つているというお話でしたが、これは百七十億しか実行されていないのですね、その理由。それから需要が非常に増加しておるのだが、今地方財政現状ではそうだと思うのですが、併し実際は三十億も残つておる、そういう現象が現われているというそこに理由があると思いますが、その理由を示して頂きたい。
  46. 舟山正吉

    政府委員舟山正吉君) お答えいたします。地方財政調整融資として短期運用をいたしましたのは、この第一四平期は百五十七億出でおります。これ以上出なかつた理由につきましては、預金部資金は御承知の通り利息がつきます。そこで地方公共団体といたしましては先ず利息のつかない地方財政調整交付金、これの配付がありますればこれを先に使つて、そうむやみに先に金を用意するということは不必要なのでございますから、預金部資金の方が後廻しになつた、こういうふうに了解しております。
  47. 岩間正男

    岩間正男君 その点が非常に問題だと思うのですが、つまり金利が非常に高い九分三厘でしたか……
  48. 舟山正吉

    政府委員舟山正吉君) 七分二厘です。
  49. 岩間正男

    岩間正男君 その点が非常に問題になつておるので、地方ではこれはやはり先程申上げましたように、需要は非常に局まつているに拘らず、今の金利の問題で実行が不可能になつている面が非常に多いと思う。こういう点についてその後どういうふうなことを、そういうふうなことの方向について大蔵省としては対策を考えておられたのか、そうようないろいろ意見が今まであつたと思うのですが、そういうものをどの程度把握されているか、その二点について伺います。
  50. 舟山正吉

    政府委員舟山正吉君) 地方税法不成立に伴ない短期融資金利を国で負担しで貰いたいということは政治問題になつておるようであります。そこでそれとは別に事務当局といたしましては、地方債の既往の分の金利もできるだけ引下げまして、地方団体の負担を少くしたいということに決定いたしました。幾らくらいまで下げたらいいかを検討中でございます。
  51. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 外に御質問ございませんですか。それでは次に外国為替管理委員会から奥村委員が来ておられますから、外貨予算の問題についての大体の御説明を承わりまして、御質問を伺うことにしたいと思います。
  52. 奥村竹之助

    説明員奥村竹之助君) 外貨予算は今までのところ一月—三月と、それから四月—六月の三期分を実施したところでございますが、初めにお断り申しておきますのは、我々の方で外貨予算と申しておりますのは輸入許可を出します基準を予算の形で安本で作つておりまして、それに從つて通産省並び大蔵省輸入許可並びに支拂い許可を出しておるのでありまして、いわゆる外貨資金繰り予算とは全然関係のないものでございましてその点を最初にお断りしておきます。最初に作りました一月—三月の外貨予算実施状況について見ますと、貨物の輸入といたしまして大体一億三千万ドル、これは幣種米ドル、それからポンド等を含んでおりますが、換算いたしまして一億三千万ドル、の外貨予算を編成したわけでございます。つまり一月—三月の間に一億三千万ドル以内において輸入許可を出すという予算を作つたわけでございます。内訳を申しますと、米ドルがアメリカ、カナダ、フイリピン、つまり比較的ドルの多い国とその他に分けておりますが、米、加、比に八百万ドル、その他で九百万ドル、それから協定をいたしておりません国、ちよつと御説明が前後いたしますが、世界各国を大体三つに分けております。その一つは非協定国、つまりトレイド、アグリーメントを作つていない国でありまして、その主なものは先程申しました米、加、比でございます。それからその他の非協定国と申しますと、例えばノールウエイとかイタリーとかデンマークとか、そういつた通商協定のできていない国であります。これらを合計いたしますと大体千三百万ドル、それからスターリング地域、これは英帝国でございまして、英本国、それから各自治領、但しカナダは入つておりません。それから香港が抜けております。それから各植民地、それからビルマ、パキスタンのような最近独立した国もスターリング地域として入つております。これに対する輸入許可の限度が五千七百万、合計一億三千万ドルの予算を組んだわけでございます。それに從つて通産大臣輸入公表をいたしまして、公表從つて現実輸入許可を出したわけでございます。公表いたしました金額が大体七千二百万ドル、それでその公表に從いまして実際に輸入許可を発行いたしましたのは五千九百万ドル、非常に小さな数字になつております。銑鉄で申しますと四五%、元の予算に対しまして輸入許可を出したのは四六%というような小さた結果になつたわけでございます。で、只今申上げました数字は一—三の期限が終りました直後に作りました数字でございまして、その後判明いたしました数字によつてこの比率は五〇%以上に増加しておりますが、いずれにいたしましても元の予算に対して非常に小さな金額ですが、輸入許可を出さなかつたという結果になつたわけでございます。なぜこのような結果になつたかと申しまと、いろいろな理由がございますが、これは先ず各当事者とも慌てて十二月の末に予算を作りまして一月から実施したのでありますが、その間スキヤツプ等の連絡におきましても、手続上不慣れなために交渉が遅れたということが一つでありますが、大きな原因といたしましては十一月から十二月末にかけまして政府輸入と申しますか、実は関係筋の方の許可によつて輸入された数量は莫大な数字であつたのでございますが、それは予算を編成いたしました十一月の中頃までには分らなかつたわけなのであります。と申しますのは、十二月末までは全部関係筋の許可輸入をする、一月から日本の政府許可輸入するという建前になつておりました。ところがこの予算を編成いたしましたのが丁度十二の半ばでございまして、予算を編成中或いはそれ以後において関係筋がどんどん輸入許可をいたしておりました。これは予算編成のときにはどうしても入手できなかつた資料でありまして、後で蓋を開いて見ますと、予算に計上したものがすでに輸入許可をされておるというようなものもございまして、輸入の必要のなくなつたものが少なからずあつたわけであります。その大きな例を二三申上げますと、例えば米は千九百万ドルと予算に載つておりましたが、実際公表されましたのが八百七十万ドル、そのうち承認されましたのがやはり八百七十万ドル、麦につきましても約千八十万ドルの予算でございましたが、実際公表いたしまして承認したものが百六十万ドルに過ぎなかつた。砂糖が八百七十万ドルに対して公表されましたのが百七十万ドル、承認いたしましたのが百十万ドル。石油は九百五十万ドルの輸入に対して実際公表いたしましたのが二百二十万ドル、許可が三百二十万ドル、これは石油は六百数十万ドルの石油原料を実はスターリング・ウエイから輸入する計画でスターリングの予算に載せておつたのでございますが、それが英国の為替管理当局とアメリカの石油の関係方面との間に見解の相違がございまして、スターリングで支拂うことができないということになりましたために、この輸入ができなくなりまして結局石油は援助資金によつて米国政府から貰つたもので輸入するというような結果になりました。同じく裸麦三百五十万ドル、飼料三百二十万ドル等は全然公表もせず輸入もいたしませんでした。こういつたいろいろの理由で実際の輸入許可が非常に少なかつたわけでございます。それからもう一つ別の方角から見た結果を申上げますと、輸入の方法に、実は資金の事前割当方法と、それから先着順によりまして自由にさせるという方法二つがございますが、先程の一億三千万ドルの輸入の中で割当方式に属しますものは九千三百万ドル、これは主なものは食糧、油脂原料、それから鉄鉱石、石油類、その他全部で二十三品目ございますが、まだ国内におきまして統制をしておるために自由に輸入させることが不通当とするものが資金の割当物資でございまして、品目で申しますと僅か二十三品目でありますが、金額で申しますと一億三千万ドルの中九千三百万ドルという非常に大きな金額を占めております。この九千三百万ドルの予算に対しまして実際公表いたしましたのが五千三百万ドル、承認いたしましたのが四千二百九十万ドルということになつております。それから先着順物資、これは誰でも早い者勝ちで、申込んだ者から許可を與えられるという方法によるのでございまして、予算面上は三千四百万ドル、実際公表いたしましたのは一千八百万ドル、承認いたしましなのは千四百六十万ドル、こういうことになつております。それから残りは予備費で、約三百万ドルのものが予算に計上されておりまして、これは実際にはいろいろな品目に使われました。品目別に申上げますと、実際一—三で許可になりました大きなものは羊毛の九百六十万ドル、原綿が八百六十万ドル、米が八百七十万ドル、大豆が五百二十万ドル、生ゴムが四百十万ドルといつたような結果でございます。—更に詳細なことにつきましては、後で若し御希望がございましたら御説明いたします。それから四月から六月の予算で申上げますと、最初に貨物の輸入に見積られました予算が一億四千四百万ドルでございまして、そのうち米ドルのものは四千百万ドル、それからスターリング、英ポンドが一千七百万ドル、それからオープン・アカウント、つまり清算協定のものは三千三百万ドル、それからその他の予算が五千三百万ドル、合計いたしまして一億四千四百万ドルでございます。その後四—六の期間中に幾多の予算変更がございまして、結局最後の予算としてでき上りましたものは米ドルにいたしまして七千二百万ドル、英ポンドとして四千八百万、オープン・アカウントとして五千百万ドル、それからその他が百三百万ドルで、合計一億八千四百万ドルという数字予算が増加されました。この大きな理由といたしましては四—六の予算実行しております途中におきまして、一月—三月の予算が先刻御説明申上げましたように、非常に実施が少なかつたということが分つて参りましたのと、それからポンドが一—三の終り頃に非常に資金が窮屈になりまして、ポンドの輸入を全面的に二月以降止めておりましたのを、四月以降になりましてポンド資金ができましたために、これを大幅に増加した、つまり十七百万ドルに対して四千八百万ドル、三倍に近い増加をいたしました。そういう事情で現予算の一億四千四百万ドルに対しまして一億八千四百万ドルという金額に変更したわけでございます。その結果発表いたしましたものは一億五千八百万ドル、幣種別に申しますと、米ドルは六千五百七十万ドル、ポンドは四千八百万ドル、オープン・アカウントが四千四百万ドル、合計一億五千八百万ドル、これに対しまして実際に許可いたしましたのが、六月末現在におきまして一億六百万ドルということになつておりました。ですから一億六百万ドルと言いますことは最後の一億八千万ドルに対しまして僅か五七%でありますが、これは実は四—六の予算というものは七月一杯まで受付けておるわけでございます。四—六予算の最後の公表は六月の終りにいたしましたのが少からずあります。それに対しては七月の終りまで銀行で受付けるということにいたしておりますので、現に今日におきましても四—六予算予算引当てを受付けております。從つて六月末の数字は僅かに一億六百万ドルでございますが、これは少なくとも一億五千万ドル程度までは輸入許可が発表されると私共は考えております。それで四—六の期間中に輸入許可をいたしました主な商品について申上げますと、米が二千七百万ドル、九十万トン、原綿が二千万ドル、砂糖が千八百万ドル、生コム九百八十万ドル、原毛が六百七十万ドル、コプラ五百万ドル、鉄鉱石四百万ドル、サルフアイトパルプが三百八十万ドル、石炭が三百五十万ドル、それからレーヨンパルプが二百八十万ドル。品目別に申上げますと、四—六で輸入許可を出しました主な物はこういつたものであります。  以上で外貨予算実施状況の大体の御説明終ります。
  53. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 御質問のある方はどうか……。
  54. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 ちよつとお伺いします。この外貨予算については最近まあ非常に問題になつておるのですが、朝鮮事変に関連しまして今後はドルがどんどん溜まつて行く、從つて殆んど物を早く輸入しないとインフレのギヤツプが大きなつて行くからどんどん輸入を早くするという政策をとつておるようでありますが、この輸入は先程聞きましてもなかなかこの予算の何パ—セントということで思うように行かないものですね。輸送問題、船舶の問題もありましようし、向うの市場の問題もありましようし、価格の問題もありましようし、関係筋の意向もありましようし、これはどうなるのですか、政府が、これから溜ますドルではなく、今まで持つていたドルですな、これを以て早く物を買うということをとつておるようでありますが、この輸入の計画ですがどういうふうな立て方になつておるのですか。政府が計画されておるように計画というものはうまく行くものなのですか、どうなのですか。その点ちよつとお伺いいたします。
  55. 奥村竹之助

    説明員奥村竹之助君) 今御質問ございましつたように、実は輸入が非常に計画より遅れておるのは事実でございます。先程申しましたように一月から六月まで合計通じまして約二億二千万ドルの輸入許可が出ておるのでありますが、その中で六月末までに実際に輸入をいたしまして金を支拂つたものは、この我々の出した許可では大体五千万ドル足らずしか金が出ておりません。これは一億七百万ドルというものが輸入許可が出ましたが、現実に金を拂つていない、勿論これは現在信用状を出しまして、向うで発送の途中にあるものもございましようし、或いはすでに船に載つておるものもあるわけなんでございますが、そういう状況でございます。これとは別個に、これは実は日本側だけの輸入許可でありまして実際問題といたしましては十二月三十一日までに関係筋が許可いたしました輸入許可從つて、品物は相当その間に入つておるわけであります。一月—三月の間に実際といたしましては一億四、五千万ドルの金が拂われております。これは関係筋の許可に基いたものも含めまして……それで、それでも実は輸入が立連れておりますために、輸入商品に対する一種のインフレ的傾向がございましてもつと輸入物資を円滑に入れなければならないということは我々も同感なんであります。それで今度の七月—九月の予算、最近一両日前に安本の方で閣僚審議会の決定を見ました予算は、輸入が二億六千万ドルかになつておる。二億五千数百万ドルですか、大きくしております。最初の一—三の予算一億三千万ドルに、多少手数百万ドルの貿易外の支出を加えまして一億五千万ドルの予算から見まして七—九の予算においては二億五千数百万ドル、莫大な膨脹を来しております。これは予算というものはどうしても計画より実施が二割近く出る傾向がございます。先程お説のように、輸入が遅れているということから鑑みまして、七—九の予算におきまして思い切つて七—九の收入以上に予算を、実は赤字予算でございまして、七—九は收入よりも、つまり收入を二億ドル程度收入にいたしまして、二億五千数百万ドルという、五千万ドル支出超過の予算を作つておりますが、これは予算は実際超過しておりましても、実際は赤字にはなるまいと見ておるわけであります。  それからその他に今度は自動許可制というものを考慮いたしまして、これに対するためにあと三、三千万ドル更に支出をするというようなことを考えまして今後輸入が今までのように立遅れる、殊に最近の世界的情勢に鑑みまして、一日も早く必要物資の輸入を図るということを計画しております。
  56. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 自動許可制というのは二億六千万ドルの外にでございますか。
  57. 奥村竹之助

    説明員奥村竹之助君) そうです。その外に自動許可制にいたしますためには、資金がどうしても余計要りますから、その外に二三千万ドルの資金を注ぎ込みまして、自動許可制を実施いたしたいと考えておるわけであります。
  58. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 ちよつと日銀の問題ですが、お伺いして置きたいのですが、大蔵大臣が昨日だか答弁したのですが、円資金が溜つて来る場合ですね。日銀に外為でドルが溜つた場合に、日銀にドルを売つて資金を作る。こういうこともまあ一つの方法であると思いますけれども、外貨制度の外国為替特別委員会ですか、あれを作つた外貨集中制度、これから行きまして、日銀外貨を持つというのはどういう意味ですか。外貨集中ということ、それと日銀外貨を持つということ、これはどういうのですか。矛盾しないのですか。この点はどうなんでしようか。外貨集中制度一つつているわけですが、日銀外貨を持たせるということ、これはどうなんでしようか。その点を一つお伺いしたいと思います。矛盾しないかどうか……。
  59. 奥村竹之助

    説明員奥村竹之助君) それは大蔵省の方が今日お見えになつておりませんが、大蔵省の方にお考えがあるのかと存じておりますが、実は我々の方では輸入が遅れますと、つまり輸出超過になるわけです。輸出超過というのはドルが我々のところに入ります代りに円が出て行く。いつもドルが入れば円が出るわけです。そして輸出超過である限りは外国為替特別会計というのはどんどん赤字が殖える一方なのです。最近は御存じのように、輸出が幸いに伸びておりまして、その半面輸入は先程申上げましたように一月以後僅か五千万ドルしか入つていない。つまり翰入資金はすべての外貨を含めましても、外貨は五千万ドルしか出ていないというような状況で、特別会計は常に円の赤字で実は困つておるよつうな状況であります。外貨は溜る一方でございますから、一時日本銀行へ売つて、そして日本銀行から円を入手しよう、そういう考え方を持つております。
  60. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 その点は後で大蔵省の方にでもお伺いいたしましよう。実はその事自体はそれで分ります。併し日銀外貨を持たせるということはいろいろ問題があると思うのです。今後について研究問題があると思うのです。例えば講和條約のときに日銀が持つておる外貨というものはどうなるか。前には金地金を持つておりました、例えば金準備というような形で持つていたと思うのですが、こういうものは問題にならないかという点、いろいろ研究すべき点があると思うのです。それから又外貨集中制度というものとそれがどう関係して行くのですか。外為に溜つた外貨のために、外貨が溜るために円が不足するから、どうして円の不足を調達するかというこの点はお話通り何とかしなければならないと思いますが、日銀に売つて調達するということはそれは簡單ですが、外貨集中制度の建前とどうも矛盾するのではないかと思うので、この点を御研究願いたいと思いますし、又大蔵省の方にお伺いしたいと思います。  そこで今お伺いしたいのは七—九の予算です。これは非常な急激な輸入を予定しておるのですが、無論これまでの実績から言つて輸入がズレるというそのズレも見込んで相当組んでおると思うのですが、それにしても先程のお話のように相当ズレますので、インフレ・ギャップを補う程度輸入できるものかどうか。船舶の関係やその他いろいろあると思うのです。それから輸入する品物が、こういう朝鮮事変の関係で本当にこつちの建設資材或いは必要なものが入つて来るかどうか。輸入をあせるために不必要なものまで無理に買わされるというようなことがないかどうか。そういうような点はどうなんでしようか。
  61. 奥村竹之助

    説明員奥村竹之助君) 只今日銀ヘドルを売る問題でありますが、これはいずれにいたしましても、必要な場合は為替委員会の方へ買い戻すという條件は附けなければならんと思います。そうしなければ、為替集中の目的は達せられません。それからもう一つ日銀へ売るといたしましても、実は我々の持つております外貨をスキヤツプ・カマシヤル・アカウントという名義で、その運営を日本側へ委任されておるという建前になつております。ですから今特別会計によります外貨というものは、所有権はまだ依然として関係筋の方に残つておりまして我々は関係筋から授権証を與えられましてそれによつてその関係筋アカウントの一部を委員会会計といたしまして、委員会資金といたしまして運営しておるような事情であります。これを一時日銀に移すといたしましても、やはり所有権は関係筋ということには変りはないだろうと考えられます。  それから今の御質問の今後の輸入品目並びにそのつ輸入の方法、船出等の関係につきましては、最近朝鮮事変が起きまして以来、通産省並びに経済安定本部においていろいろ計画しておられるようでございます。私が今七—九の予算で一億五六千万ドルと大体申上げましたが、その主な品目も大体分つておりますが、その外に尚経済安定本部並びに通産省においては、いろいろ重要物資の緊急輸入という問題について御計画があるようでございますから、その内容につきましてはそちらの方へ一つ質問願いたいと思います。
  62. 野田卯一

    野田卯一君 今の奥村さんの説明外貨ですが、所有権は関係筋にあるというのは本当ですか。
  63. 奥村竹之助

    説明員奥村竹之助君) そうでございます。
  64. 野田卯一

    野田卯一君 そうすると日本側の出した金は、いつ関係筋へ移るのですか。例えば輸出ビルを買いますね。それは日本政府が買うわけですね。外貨特別会計というものは日本政府でしよう。日本政府で買つたものがいつ関係筋の方へ行くのですか。
  65. 奥村竹之助

    説明員奥村竹之助君) それはすべての外貨関係筋の商業勘定へ入れるということになつておりまして輸出ビルを買つて、円を拂つて外貨になつたときに関係筋勘定に入ります。
  66. 野田卯一

    野田卯一君 勘定に入るということと、所有権が向うへ帰属するということとは必らずしも同一の観念ではないと思います。
  67. 奥村竹之助

    説明員奥村竹之助君) 我々のやつておりますのは、関係筋から授権証を與えられましてそれに基いて関係筋勘定の中の委員金勘定を運営する、そういう建前でいろいろな仕事をやつております。
  68. 野田卯一

    野田卯一君 管理権というものと所有権は別だと思うのです。その外貨関係筋が管理するということは分ります。併しそれが関係筋のものである、所有権が帰属するということになると、話が別になる。日本のものであつて、日本が占領されておるから、関係筋の管理下にあるということは言える。管理権を持つておる。そうしてその管理の作用をあなた方が委されておるということは言えると思いますが、所有権まで全部取られてしまえば、日本の政府が国費を費して買つたものを、関係筋に無償で捲き上げられるということになるから……、これは法的根拠がなつい。
  69. 奥村竹之助

    説明員奥村竹之助君) 或いは純法理論になりますと、その点は私よく存じません。御質問の御趣旨が正しいかも知れません。一応この点は研究させて頂きます。
  70. 野田卯一

    野田卯一君 私の言つておることが正しいというのではない。ちよつと大きな疑問が起つたので……。日本の何千億という金になるのですね。沢山買えば。それが関係筋のものになつてしまうということは、政府の責任で取られますと、それは本当にそうかも知れませんが、それは相当大きな問題になると思います。これは法的根拠がない。ちよつと疑問が起きたものですから、お調べになつて下さい。
  71. 堀木鎌三

    堀木鎌三君 一つお聞きしたいのですが、昨日現在で大体ドルがどのくらい保有しておられますか、伺いたいと思います。
  72. 奥村竹之助

    説明員奥村竹之助君) その保有しておりますバランスについては、実は国際收支のバランスを発表してよいか、どうかということにつきまして、実はまだ閣議の方でも政府の方針が決つておりません。今その点につきましてちよつと御返答申つ上げろ自由を持つておりません。
  73. 堀木鎌三

    堀木鎌三君 委員長、速記を止めて、聞いた方がよいのではないのですか。
  74. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 速記を止めてならばよいのですか。
  75. 奥村竹之助

    説明員奥村竹之助君) その点は、関係筋の方でもちよつと異議が為るらしいのでございます。勘だ残念だとは思いますが、その自由を持つておりません。
  76. 堀木鎌三

    堀木鎌三君 ただ民間で噂しておりますから、はつきりなさつても大したことはないと思いますがね。いけないのですか。却つて今民間で幾らあるだろう、幾らあるだろうという噂があるくらいですから……。お答えがなければ止むを得ませんが。
  77. 奥村竹之助

    説明員奥村竹之助君) 甚だ残念でございますが、その点答弁の自由を持つておりませんので、惡しからず御了承願います。
  78. 堀木鎌三

    堀木鎌三君 委員長から政府に要求なさつたら……。
  79. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 委員長から一応政府の方に要求いたしましよう。
  80. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 円資金の調達ですが、借入金の限度拡張の問題がありますね。今どつちを考えておるのですか。日銀ドルという問題がありますが、借入金が百五十億くらいまで余裕があると言つておるが、無論足りなくなると思います。その限度拡張を考えておるのですかどうか。
  81. 奥村竹之助

    説明員奥村竹之助君) 借入金は、今の限度は五百億円でありましさ、現在残り百五十億内外だと存じますが、これは若し輸入手形のユーザンスを実施するといたしますと、極度に不足いたします。それから最近の特殊需要と申しますか、朝鮮問題、その他現地調達でドルが日本に落るとしますと、又足りなくなつて参ります。これは私共の方といたしましては、大蔵省にお願いして、一つ何かの方法で私共の方、の円貸金を潤沢にして頂きたいといううことをお預いしておりまして、大蔵省で目下頻りに御研究中のように了解しております。
  82. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 今度の国会には……。そうすると今差当つて日銀へドルを売るという形でやつておりますか。それで直ぐ間に合いますか。
  83. 奥村竹之助

    説明員奥村竹之助君) これはどうしても国会にお願いして、或る程度増加をするということは必要だろうと存じます。で、この国会にその案が出ますか、或いはこの次の国会に出ますか、これは大蔵省の方でお決めになることだと思つております。
  84. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 外に御質問ありますか。
  85. 高良とみ

    高良とみ君 よく私今年の一月からのドル計算を、日本政府に讓り渡したということを聞いておつたのでありますが、その点は細部に至るまで全部細かいガリオア資金、イロア資金の用途及び残額等は私共も拜見するような形になり得るものでありましようかということが一つ。  それから、七月一日から外国から来ておりますいろいろな諸銀行が円に換算をして事業を取扱つておるように聞き及んでおるのでありますが、そのことの意義及びその利害得失という点について、二つつて置きたいと思います。
  86. 奥村竹之助

    説明員奥村竹之助君) 先程の一月一日からのことでございますが、それは実際一月一日にスキャップの方から、ドルで五百三十万ドル、それから英ポンドで五百万ボンド受けましてそれで以て外国為替特別会計の保有の外貨として勘定を始めたのであります。その後輸出によります收入は全部外回為替特別会計の方に收入いたしております。実はそれは関係筋の持つておりました商業勘定の一部であつてあと半分のものは関係筋の方で全部持つておりまして、それによつて関係筋は諸外国に対して負担しておるところの債務を弁償するというために関係筋の方で依然握つております。で、その主なものは十一月末日までに関係筋で輸入許可をしたものを支拂代金に充てること、それから綿化の輸入等について例の六千万ドルの綿花回転借換、或いはパブリック・ロー八百二十号による借入金、そういうものは関係筋にあつたために、それに支拂うために相当金額関係筋の方で自分でそのまま持つておりまつして、先刻お話のガリオア資金、イロア資金による輸入による操作等も向うでやつております。そちらの方についてはまだ我々の方では詳細は存じません。で、今申しました一千三百万ドルと五百万ポンド、それに加えて一月一日以降の輸出代金の入つて来たものというものは全部詳細日本銀行の方で管理いたしております。  それから第二問の七月一日以降でありますか、これは或る意味においては非常に画期的なことでございまして、今まで日本におります外人の事業、そういうものに対しては関係筋の方で許可を與えたり、例えば銀行に対しても関係筋の許可で銀行をやつてつたのであります。日本にあります外国銀行は関係筋の許可で六月三十日までは営業しておりました。ところが七月一日以降は全部今までの関係筋の許可をキャンセルいたしまして、六月三十日以降全部今度は日本側の許可でやれということになりました。同時にすべての、極く一部の例外を除きまして日本における支拂を円ベースに改めました。例えば六月三十日以前においては外貨で支拂つておりましたところの外国為替に対する船賃、保險料或いは銀行の手数料、それから又逆に我々が外貨で取つておりましたところの港湾で取るべき費用、例えば水先案内料とかトン税、そういうものは今までは外貨で外国汽船から取つておりましたが、六月三十日以降はこういつた支拂、收入共に全部円に替えました。小さな例を挙げますと、その辺の外人專用のホテル、あれなどもたしか円建になつております。又外人專用のタクシー、これも全部円建であります。ただ残つておるのは例の外人專用のスペシャル・シヨツプと申しますか、指定生活物資を売つておりますところの指定商店というものがあります。ウィリアム・ロジアースとか、シロールとかいうもの、そういつた店で外人に必要な生活物資を持つて来て売つております。これだけは依然特別預金小切手というもので販売いたしております。順序が前後いたしましたが、特別預金小切手というものを作りまして、いわゆるこれは通常コンヴァーティブル・円と略称されておりますが、これは実はポンド、ドルとちつとも変らないのでありまして、ポンド・円という名前を持つておりますが、それはドルとポンドに換え得るものでありましてこれは円とみなしてよろしいのであります。今こういつたスペシャルと自動車販売だけはその特別預金小切手でやる。これは日本人の殆んど、関係のないものでございます。その他のすべてのものは全部円建になりました。結局今まではそういつた方法で外貨ちよちよこ取ることにいたしておりましたのを止めまして、今度は全部円にいたしまして外国人がここで日本円を得得するために外貨を売るという、まあ根本の問題ですが、外貨收入を図ろう、そういうことになつておるのであります。
  87. 高良とみ

    高良とみ君 政府に伺いますが、そうしますと、今度は外国へ旅行等をいたします日本人及び外人の船賃、飛行機賃等も円で支拂うことが七月一日から可能になつたというふうに理解していいのですか。これから交通のことがどうなるかということが一つ。それから更に輸出貿易品のための特別のバザー、売店のようなものがありますが、ああいうところへ入つて来るものも今度は円で拂つてつてそしてそれをドルにコンヴァートすることができるのかどうか、つまり在留外人がそのコンヴァーティブル・円で拂いましたものは、日本の金庫にはドル勘定に入るのかどうかということを伺いたいと思います。
  88. 奥村竹之助

    説明員奥村竹之助君) 今の旅客運賃でございますが、これは少し手続きが遅れておりますので、大体八月一日頃からそうなると存じますが、貨物の運賃につきましては全部円拂いということになります。今まで例えばアメリカの会社にはドルで拂つで来た日本人の商社が、運賃を銀行に拂うときには日本銀行へ行きましてドルの小切手を買いましてそうして外国の船会社に運賃を拂つてつたのでありますが、今後は全部円で外国の船会社に自由に抑えるのでございます。保險会社も同様でございます。ところが旅客運賃ということになりますと少し事情が変りまして、これは日本人が外国へ旅行いたす場合には当然大蔵省から旅費の許可を得て、そうして参りますので、実はドル貨で拂つても円貨で拂つてもどちらでもいいわけなんです。いろんな便宜上、その為替許可を持つておるものは円貨で旅客運賃も拂つた方がいいと考えて今その準備を進めておりますが、これはまだ実施に至つておりません。併しこれはやはり旅行の許可並びに為替許可を持つていないものでありましでは、円貨で拂うこともできないわけでございまして、從つて飛行機会社も受取らないだろうと思います。ところが外国人につきましては、そういつたことで旋行を制限する必要もありません。例えばここにおるアメリカ人がホノルルへ遊びに行きたいというわけで、それを一々我々が干渉する必要もありませんので、外貨を持つておる者は勝手に旅客運賃を拂つて幾らお乘りに上なつても結構であるということになつております。つまり旅行の許可を、日本政府許可の中にいない人種につきましては……人種と申しますと、語弊がありますが、ちよつと訂正いたしますが、外国人居住者でございますが、日本外の旅行が日本政府の管掌外にある者は、これは外貨さえあれば勝手に旅客運賃を拂つてよろしいということにいたしたいと思います。  それから只今のエキスポート・バザーでございますが、高島屋や方々でやつておりますエクスポート・バザーは全部すでに円ベースになつております。それであれを買うために外貨を円に換えるであろう。そこで日本の外貨收入を得る。そういう建前で全部円ベースでやつております。
  89. 高良とみ

    高良とみ君 もう一つ伺いたいのですが、その運賃、船賃は分りましたが、それならば海外に在る人に円で送金して、フランとか、ポンドとか、ドルで支拂をして呉れるという可能性が段々できるのではないかと思うのですが、特に各新聞社等の支店におります人などは、本社の仕事、それから又内地へいろいろ出版等をしましたその賃金を、その会社が円で拂込んで、向うの海外で為替で受取ることができることになるかどうかということを伺います。
  90. 奥村竹之助

    説明員奥村竹之助君) 個人の海外送金につきましては、外貨予算の中に送金の予算が組んでございます。これは大蔵省の管轄でございますから、大蔵省の方へ目的を述べて申請をすれば、その目的が認められる限り送金の許可が出るような仕組になつております。例えば出版物の版権のようなもの、ここで一番大きな例になるものは、例のリーダーズ・ダイジェスト或いはタイムのようなものでございますが、これも一定の限度を大蔵省許可を出しまして、版権者に送金させるという仕組になつております。
  91. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 外にございませんですか。
  92. 野田卯一

    野田卯一君 外国銀行の一本の国内の活動状況について伺います。
  93. 奥村竹之助

    説明員奥村竹之助君) 外国銀行は只今十一行ございます。それでこれは十二月末に大蔵大臣から銀行法によります営業許可を出しまして、すべての点において日本の銀行法による銀行として、日本の銀行と全然変らない権限を持ち、又全然変らない義務に服すという立場になります。ですから、実際問題といたしましては、外国銀行も営業権を行使することもできます。円の貸付もすることができるのでありますが、これはその前には非常に外国銀行の内地銀行業務に対する進出を恐れられて、相当反対論もあつたのでございますが、結果から見まして、殆んどその以前と変わるところがなく、外国銀行も大体外国為替に関係した業務に終始しておるようでございます。詳しい数字等は只今つておりませんですが、その日本の銀行法による銀行として認可されることについて、当時心配されたようなことは現実に起つていないように考えております。若し活動状況数字で何かございましたら……。
  94. 野田卯一

    野田卯一君 外国銀行は円資金を得るために新たな外国為替特別会計にスラツプするようなことがありませんか。
  95. 奥村竹之助

    説明員奥村竹之助君) スラツプですね。現にやつておる例がございますが、その都度一々目的を聞きましてそうしてそれは為替業務の範囲内で必要な金額であるかどうか。その程度を勘案いたしまして、その都度同意する、そしてスラツプすることにしております。今まで金額的にもまだ百万ドルぐらいで大したことはないようです。そういつた程度でございます。
  96. 野田卯一

    野田卯一君 貸出の灸金は認めることに変りはないのですね。国内の貸出資金をスラップによつて貸出しする……。
  97. 奥村竹之助

    説明員奥村竹之助君) それは認めない方針をとつております。
  98. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 他に御質問ございませんか……。経済安定本部の方から出席するように申しておりましたけれども、まだ参りません。三時半には出席すると申しておりました。尚、経済費定本部から今貿易局次長が来ておられます。それで貿易関係についてのことならば御質問に応ずることができるというわけなんですが、御質問ございませんですか。
  99. 高良とみ

    高良とみ君 貿易方面のことで伺いたいのですが、輸出は業態別の組合が結成されておらないと非常な業者間におけるダンピング的な競争が多くて、それによつて海外における日本品の信用と、殊に日本商人の立場それ自身が非常に心配され、信用を落しつつあるのでありますが、それに対して安本とつしては貿易関係組合の組織についてどういう計画を持つておられるか、ちよつと伺いたい。
  100. 松尾金藏

    説明員(松尾金藏君) 御承知のように、只今質問の問題は独禁法その他の関係で、現在のところ法律的に非常にむずかしい状態になつております。只今御意見のございましたように、我我の意見を求められますれば、確かにそういう点で非常に日本の輸出貿易の上ではそういう音意味の政策は必要だと思つております。機会あるごとにいろいろ内部的にも、又関係万両にもそういう打合せをしておりますが、まだ現在までのところは具体化していないようであります。
  101. 高良とみ

    高良とみ君 それならお伺いいたしますが、独禁法に触れない範囲で一業態別でなく、例えばアメリカ向けとか、ヨーロツパ向けとかいう地域別の業態の連合会みたいなものができなければ、到底輸出が確保されることはむずかしいと思うのです。独禁法の精神とは少し違うことだと思うのです。弱小な日本の中小輸出業者が、まあ靴屋もあれば、下駄屋も、又瀬戸物屋もてあれば、玩具屋もあろということで組合を作ることができないのでしようか、それともそれが法律的に困難だと言いましても、実際上にそれを育成して行くようにしなければ、まだ前途遼遠のように思えるのでありますが、その点は如何ですか。
  102. 松尾金藏

    説明員(松尾金藏君) 実際問題としては只今御意見の点は多々あると思います。ただ価格協定というようなことになりますと、殆んど全面的に法律問題になりますので、先程申しましたような意味で今後の問題として進めて参りたいと考えております。
  103. 高良とみ

    高良とみ君 尚お伺いしたいのですが、その価格協定ということが元来の目的で、はなつくて、在外事務所等の意見も徴して見たのでありますが、到底今の現状では個人間の競争、向うが約束したものが、外のものが行つてそれよりも下廻つた値段を持つて行く、更に外の新たな人が来て更にそれを下廻つた値段を持つて来る。そうすると、すでに前に買つたものはとてもマーケットに出せないというので、もつと安い人はないかということで更に叩いて来るというので、当分は輸出すること自身を見合して貰いたい、そうして態勢を整えてから出直さなければならん、日本商社或いは日本の貿易というものが全部これで行くということになりますれば、来るべき数年の間に全然信用を回復することは困難であろうと思われる点が多い、その点では外の国の例から言いますれば、価格協定をするための組合でない、輸出業者の中小企業の組合であるとか、或いは化学染料の組合であるとか、応用化学の組合とかいうものができておりまして、それは価格の面にタッチしない、ですから独禁法に触れないで、そうし業態のコーポラテイヴで、組合でよく万事世話を一緒にするという形で行く、展示会で開くとついうふうに行き得ると思います。独禁法のあることは多少は皆気にしておるようであります。けれどつも、もつと違う方向から行けるんではないか、これは通産省に伺つた方か本当かも知れませんが、ただそれだからといつて手を拱いて待つておることは、徒らに輸出に生きようとする日本の現状からいつても誠に遅滯この上ないことだと思いますが、如何ですか。
  104. 松尾金藏

    説明員(松尾金藏君) 御承知のように、現在一般的に協同組合についても協同組合法で非常に制約を受け九範囲でしか業務活動が認められていない。これはさつき申しました独禁法なり、事業団体の禁止に関する法律とのかね合いで、むしろそれに対する例外的な法律というような形をとつております。やはり貿易についても、恐らく少つくも実際的効果のある組合活動がなし得るようなことを期待されれば、何らかの特別の法律措置ができるんじやないか、この点は通産省でも長い間の、ずつと以前からの懸案でございます。種々研究いたしております。我々の方もやつております。
  105. 高良とみ

    高良とみ君 その点で、若しそれ程、お先が真暗ならば、国会の決議及び国会の係りの者がそれぞれもう少し輿論を喚起し、そうしで行けば先が見えるということまで指導して行つて、国会の方へももう少し協力をお求めになれば、それは行政当局としてただ暗いからといつて暗いままに置いておかれぬようにすれば、大変沢山の人が潤おうのじやつないかと思いますが、その点は国会の通産委員会なんかに御報告になつたのでありましようか、或いはもう少し輿論喚起につ御努力になつておられるでしようか、如何でしようか。
  106. 松尾金藏

    説明員(松尾金藏君) 只今の点で通産委員会その他、でどういう報告なり或いは論議がありましたか、私承知しておりませんが、勿論こういう問題については、機会あるごとに議員の各位とも実情をよくお話しておることだと思います。余り詳しくは私は実情は存じておりません。
  107. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 外に御質問ございませんか。
  108. 堀木鎌三

    堀木鎌三君 朝鮮事変が起りましてから、安本の貿易局として事務的に從来の計画をどういうふうに変更なさつたか、その点についてお聞きしたいと思います。
  109. 松尾金藏

    説明員(松尾金藏君) 丁度安定本部を中心に七月—九月の外貨予算の編成中というよりも、大体その編成も目鼻が付いた頃に朝鮮事変が起つたのであります。御承知のように今の韓国との貿易そのものの内容を見ますと、米の輸入その他若干はございますが、輸入の面で米を除いてはそう重要な品目というものもありませんし、又米の関係は御承知のように前から予定されておつたものの大部分はもう品物は入つておるというような関係でもありますので、又輸出の関係も勿論日韓協定相当額あるのでございますが、これも全体の貿易額の中から見れば、そう外貨予算全体に特に大きく響くという程のものでもないのでありまいす。併し外貨予算を作るときには最近の情勢で予想し得る限りのものは織り込んだわけであります。例えば輸出貿易の点等につきましては、事変の起りました当初は、我々事務的には相当日本貨の輸出が激減するのではないかというような議論もし、一時数字も思い切つて減らしたこともあるのでありますが、その後段々情報なり情勢を見ておりますと、必ずしもそう大きく減るような情勢ではなくて、物によつてはむしろ殖えるようなつことも期待されまして結果的に最後の案では余り減つておらず、又物によつて相当殖やしておる。その程度外貨予算に織り込んでおりますが、尚、最近伝えられておりますように、向うのECA資金による買付その他はまだ十分に見通しその他の数字がつかめておりませんので、今後情勢がはつきりつかめ次第、或いはその部分について若干の修正を必要とするようになるかと思います。
  110. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 ちよつとお伺いしたいのですけれども、貿易政策についてお伺いしたいのですが、衆議院の外務委員会つたかと思うのですが、こういう場合の貿易政策に対する方針を私は聞いたのですが、大体今後は中国との貿易は当てにしないで、そうして東南アジアの方の貿易、特にスターリング地域との貿易を増進させる方針で行く、こういうような方針で中国との貿易は当てにしないような建前で行くような方針であるということを聞いたのですが、大体具体的にそういう方向に進んでおるのですか、この貿易計画なんかを立てる場合に……、その点お尋ねするのですが。
  111. 松尾金藏

    説明員(松尾金藏君) 計画その他の場合には、特に先程から申しております外貨予算等の関係では、遠い将来の政策というような問題よりも、現実に当面した、次の四半期にはどれくらいの輸出ができるだろうか、或いはまあ開らん炭その他どれくらい入るだろうかということの現実の問題で計画を立てなければならん立場にあるのでありますから、只今の御質問の趣旨には多少外れるかも知れませんが、余り政策的に中日貿易を放棄するとか、或いは期待しないとかいうような問題と離れて、実際的には余り多くの金額は計上されていないというような実情であります。
  112. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 これはあなたにお伺いしても無理かも知れませんが、今後の日本の大きな政策とも関連しておる問題ですから……。併し今のお話では、それを目先きの貿易計画を立てる上においても、そう積極的に中国との貿易を殖やすという方向において組まれておらない、こういうことは言えるわけですな。
  113. 松尾金藏

    説明員(松尾金藏君) どうも我々の事務的の立場では、そういうふうには思いません。
  114. 野田卯一

    野田卯一君 私は二、三主な点を聞きたいのですが、それは日本の輸出貿易と輸入貿易を伸張させるために、日本の商社が海外に進出炭することを望むのですが、最近までの日本の貿易商社の海外に対する進出の状況を極く簡單でいいですが、分つておれば伺いたいと思います。
  115. 松尾金藏

    説明員(松尾金藏君) 余り数字的な資料を私は持つておりませんので、余り抽象的な御説明をいたしましても何だと思いますが……。
  116. 野田卯一

    野田卯一君 別な局ですか。
  117. 松尾金藏

    説明員(松尾金藏君) はあ、さようでございます。
  118. 野田卯一

    野田卯一君 それから今の朝鮮関係で、ECA資金と朝鮮の軍需とあるのですが、ECA資金で買付けておるものはどんなものですか。
  119. 松尾金藏

    説明員(松尾金藏君) 実は朝鮮関係需要つは未だ我々の情報としては殆んど正確なものをつかんでおりません。前のように各般の物資について細かな統制総があるわけでもございません。殆んど断片的情報をばらばらに聞くというような状態でありまするのと、加えまして、向うで買付をする状況なり、或いは支拂決済の方法も只今お正話になりましたそういう部類別に支拂決済方法が違うというようなことにも必ずしもなつていないようであります。從いまして現在のところはそういう意味の買付の区分ということは我々も実は情報を得ておりません。今後情報をつかむのに、今情報交換の打合せをやつておる状態であります。
  120. 野田卯一

    野田卯一君 その点については終戦処理費を使わないという原則は池田君も答えておつて、勿論使つちやならぬつと思うのですが、そうすると、ドル手形で拂うということが新聞にも出ておつて、極めて当り前の話だと思うのですが、今の区分中、朝鮮に出す軍需品の買付もECA資金で買付けるものも支拂決済上は余り違つた方法をとつていないと、大体そういうふうに見ておられますか。
  121. 松尾金藏

    説明員(松尾金藏君) 私共の目に映るのではそのように見えるのであります。
  122. 野田卯一

    野田卯一君 それからもう一点お尋ねしますが、塩の輸入現状と見通し、これはどうですか。
  123. 松尾金藏

    説明員(松尾金藏君) 数字は私今日持つて来ておりませんが、御承知かと思いますが、現在塩の需給状態は、在庫その他の関係は必ずしも逼迫しておらないように承知しております。從いまして当面のことを考えれば必ずしも今輸入を特に急がなければならない事情は或いはないのかも知れません。併し最近のいろいろな情勢を考えますと、特に塩は非常に船腹を食う品物で、從いまして我々としては事情の許す限り、仮りに在庫か余り窮屈でなくても、塩の関係輸入をできるだけ促進するようにしたいというようなつ意味で、外貨予算その他の関係も、そういう心組みで割振りをいたしております。
  124. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 只今経済安定本部総務長官がお見えでございますから、御質問の方はどうぞ……。
  125. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 ちよつと資金計画のことについて伺いたいのですけれども、朝鮮事変の影響によつて資金計画も非常に狂つて来ると思うのです。大体その見通し等について一応検討されて、又立直されておるのではないかと思いますが、この聞大蔵大臣から伺つたのですが、差当り警察ですか、予備隊の方の費用は、これはどのくらいになるのか、見当が付かなければいけなりいのですか、これは資金計画と非常に重要な関係がありますので、安本ではどの程度にお見込になつておりますか。
  126. 周東英雄

    ○国務大臣(周東英雄君) 特別予備隊の問題についての経費は、まだその予備隊が確定しておりませんから、從つてそれに関連する問題については、今私共の方も大蔵省と連絡しておる途中であります。
  127. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 それではその資金計画は立たないわけですね。
  128. 周東英雄

    ○国務大臣(周東英雄君) 全体の問題としては只今のところまだ変更するというところまで大きな影響が出ておりませんが、勿論今の警察隊の問題については、予算と言いますか、必要資金をどこから出すかという、それと関連する、今までの予定しておるものから、どういうふうな影響が出て来るかということは、それが決まり次第出て来る問題であります。一つだけ今考えられることは、朝鮮事変の進展によつて、対韓援助資金、援助物資或いは軍の物資等が調達されているのが一部あります。そういう関係から来ろ外貨、ドルの受取が殖えて来る。そういう面なり或いは輸入輸出関係から受けろところのドルがありますので、そういう面を外貨予算の面に関連しまして七—九の計画においては或る程度これを増加して第一四半期に比べて増加して、必要なものはこの際より余計に輸入して置くことによつて物資の不足というようなことが起らぬように、インフレが逆戻りにならぬように、価格の高騰にならぬような処置を講ずる必要があり、又幸いにしてこれが今現実の問題に関して、不要になれば、将来への復興の原料としてこれを使用することも可能であるという関係で、最近外資予算の中から繰上げて輸入させるということの計画を決定した程度であります。
  129. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 只今の御答弁を伺いますと、予備隊の費用をどこから出すか分らないというのですが、大蔵大臣の御答弁を伺いましても、これは債務償還費を止めてそこから出せという、こういうことに司令部の指令がなつているというお話ですが、債務償還費から出すことになつておりますので、そうしますと、資金計画に当然響いて来るのでありましてこれまで安本でお立てになつた資金計画によりますと、第二四平期資金計画では、産業資金の供給計画として金融機関においては千三百十億を予定しており、直接投資として百九十億を予定しておりました。合計千五百億を予定しておるわけです。このうち若し債務償還を止めますと、債務償還はこれは予定になつていると思うのです。そうして債務償還があつて金融機関にこれだけの資金供給が、千三百十億というものが出て来ると思うのです。若しもそれが来ないとなると、資金計画に非常な損失を来しまして、それでこれまで安本でお立てになつた資金計画によれば、結局総合的な資金計画としては二百五十億の資金の供給の過剩になる。そういう建前になつていますか、若しその債務償還が取止めになりますと、これに相当変更が来るわけですね。需給関係相当変化が来るわけです。そこでお伺いしているわけですが、そうしますと、日本の経済再建計画に相当の支障が来ますので、先ず差当つては債務償還計画がどういうようになつているか、この六月までは立つているそうですが、七月以後はどういうふうになるのか、債務償還はこれは資金計画に密接な関係があるのです。七月以降の債務償還がどういうふうになつておりますか。それと今後それが資金計画との関係がどうなりますか。その点をお伺いしたい。
  130. 周東英雄

    ○国務大臣(周東英雄君) その点は一番最初に申上げましたように、まだどのくらいの額になるかということは大蔵大臣もまだ決定しておりません。それが決定した後、それに対して対処するということを一番最初に御返答申上げておるわけです。
  131. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 併しながら債務償還から予備隊の費用が出るということは決まつておるわけですね。
  132. 周東英雄

    ○国務大臣(周東英雄君) その額の如何によつて対策が立つわけでありますから、決まつてから御返事すると申上げたのであります。
  133. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 そうしますと、債務償還の計画はどうなんですか。今まで千二百八十億ですか、六月までは立ちましたが、その後どうなるんですか。対策の予定です。
  134. 周東英雄

    ○国務大臣(周東英雄君) 大体今日までまだ債務償還の行われておるところは確か二百幾らだと思います。今の警察費で以て一般会計から持つて来る場合は五百億の中ですから、その額が決まつてから、それに対してどうするかということを決めても遅くないと思います。
  135. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 遅くないというのですけれども、それはそれでよろしいのですが、資金計画なんか遅れるのでしたら、それに対して何かやはり対策があるんじやないのですか。
  136. 周東英雄

    ○国務大臣(周東英雄君) 私共の方では考えておりますが、それは額が決まりませんから、決まつたあとで御返答すると申上げておるのです。
  137. 堀木鎌三

    堀木鎌三君 一体いつ頃お決めになるお見込なんですか。伝うるところによると、ポ勅で出そうというふうなことで緊急に処置をとる、又伝うるところによると、人事はもうすでに上の方はお決まりになつておる。そういうふうな情勢だと、我々の常識だと、すでにもう大体の全貌というものについてはお考えが決まつておる筈だ、こういうふうに考えるのですが、この点についてどういうふうにお考えになつておりますか、お伺いいたしたいと思います。それから第二段、これは非常に何と申しますか、先程あなたの方の貿易局次長という方からお聞きしたのですが、第二段では、朝鮮事変によつて今おつしやつたようにいろいろと変更がある筈なんでございますね。現に七—九については相当輸入その他についてお考えになつておるようでございますが、それらについて事変の関係を織込済とすれば、その事変の関係によりまして從来の輸出入計画について御変更になりました主なる点だけをお開きしたいと、こう思うのであります。この二つです。
  138. 周東英雄

    ○国務大臣(周東英雄君) 警察費の問題については、只今申しましたように、まだ最後の決定に至つておりません。後にお答えを申上げます。
  139. 堀木鎌三

    堀木鎌三君 いつ頃ですか。
  140. 周東英雄

    ○国務大臣(周東英雄君) 輸入関係については一昨日発表いたしました。新聞に大体総額におきまして九月の関係においては第一四半期に比べて総額確か五千万ドル増といたして、繰上輸入を促進するということの方針を決め、大体それで今日折衝しておりまするが、主なものは食糧と工業品原料のうち綿等が一四半期に比べて相当量多く輸入が見積られております。あと少額な工業品原料が増加になつております。大体以上御答弁申上げますが、詳しいことは資料を差上げてもよろしうございます。
  141. 堀木鎌三

    堀木鎌三君 大体第一段の問題について、いつ頃できるお見込みになつておりますかという時期的のお見込みを聞きたいんです。それから第二段の問題は、一昨日御発表になりましたが、実際の国内の現に起りつつある情勢に対処してこういう問題はこうなんだ、だからこういうふうに殖やしたんだと、こういう点をもう少し具体的に挙げて御説明願えないでしようか。
  142. 周東英雄

    ○国務大臣(周東英雄君) 只今申しましたように、從来よりも七—九で殖しておるものは食糧とか、綿とか、その他工業品の原料の一部でございますが、綿等につきましては最近における輸出関係の方は相当多くて、内需の関係は少いのであります。そういう面からいたしまして朝鮮事変の発展は希望いたしませんし、恐らく或る程度時期はかかりますが、えらくならぬ見通しであります。その間において衣料等におきまして、内需関係から価格が高騰したり、品が不足になるということではいけりませんので、少くとも最低量の確保、進んでは量を殖すという意味におきましても、この際原料を余計輸入して置くことが必要であるということで、特に綿等につきましては増加さしております。食糧につきましては大体最近までのところ四ケ月分くらい貯蔵しておりまが、併しいろいろと事変の状況等も考えまして、万一の場合を考えましても、食糧においては心配させないということの必要もありますので、できるだけ繰上げて早く輸入をして置く必要があろうという、こういうことで食糧の面を一応殖している。これが七—九の関係であります。その他にもドル等の問題につきましても、もう少し計画を進めておりますがり併しこれはまだ具体的になつておりませんので、もう少し事変の状況を見比べて処置して行きたい、かように考えております。
  143. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 この際最も総合的に日本の経済の再建の問題を考えて安本長官にお伺いして置きたいのですが、この朝鮮事変ですね、この経済再建に及ばす影響ですね、これはどういうふうにお考えになつているか。これは私は相当重要な時期が来ると思つているんです。この再建計画に関連して、これまでのいろいろな再建方式についても又影響か重大であるだけに、又影響が短期的ではないと思いますので、再検討すべき点も多々あると思うのです。そういう点から一応どういうふうにお考えになつているか、この点についてこの際一応安本長官にお伺いして置きたいのです。
  144. 周東英雄

    ○国務大臣(周東英雄君) 誠に御尤もな御質問でありますが、私共は実は朝鮮事変の発生する前から、日本の将来の経済、産業の立て方、延いてそのことから国民生活に影響するものですから、この際積極的に一つの総合した計画を立つるべきである。こういう施策の下に研究が進られつあつつたのであります。それは一つには、御承知のように何としても国民生活の安定を妨げ、又産業再建を妨げた大きな原因の一つが惡性インフレであつたことは事実なのであります。これに対してこれを先ず除くということで、消極的ではありますけれども、この面に向つて財政金融政策がとられたということは御承知の通りです。ところが幸いにしてこれは何といろいろ批判がありましても一つの成功であつたということは皆様お認めだと私は思う。ところでインフレが收束しても直ちに経済が安定し、国民生活が安定したとは私共も考えない、これが一つ。国民生活が安定し、或いは経済再建への出発点ができたと思う。今後においてはその意味においては財政金融政策その他が産業再建、生産増強という積極面で進められなければならんし、そのことによつて真に終局的に国民生活が安定できる、こういう目標で、どうしてもその画から今後における政策が発展され、計画され、それが推進される必要がある、こういう考え方で一つの計画を進めつつあります。同時に皆様御承知のように、木村さんがおつしやつたように、このままで行けば来々年あたりはいわゆる援助資金の方も一応打切られるかも知れつない。或いは形が変つて別のことが出るかも知れませんが、一応切られた場合のことを仮定して見ますると、今日手数百億円の援助資金があつて漸く今日の状態をなすに至つたとつすれば、これが仮に打切られた場合において、一つの目標なくして打切ればどうなろかということが当然考えられて来なくちやならん。積極的産業政策を立てることについてもこの面を忘れてはいけないのでありますから、この面を考えるときに、どうしてもそこに一つの計画が立たなければならん。その支柱として一つには貿易の振興ということがやはり一点でありましようし、同時に国内資源開発ということが総合的に考えられる。これを進展して一つの均整のとれた産業の総合計画を立てるということで着々準備をし、計画を進めておつたところへ、たまたま朝鮮事変が出て来た、こういうことであります。そこで私らの考えておつた計画が、この事変よつてどういうふうに今度は影響するか、これが長引くことによつて、或いは国内における産業がそういう方面に或いは影響を受ける。そのことが、国内産業の復興に役立つ面があるかも知れんが、片一方ではちよつと困る面も出て来るのじやないかというような点、それが長引くことによつて東亞事情がどうなるかということが考えられる際、それらのことは新らしいファクターが出て来たわけでありますから、そういう面を織込みつつの計画を早期に立てたいということを首下研究しております。そこでまあこの間新聞にちよつと出ましたが、一応中絶しておるような経済復興計画という形を、折角朝野の優秀な方がお集まりになつておるところで、これらの方のお力も借り、活用し、総合的に皆が一緒になつて一つの計画を進めて行きたいと首下準備中であります。これだけ申上げて置きます。
  145. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 只今答弁を伺いまして、中絶しておつた復興計画を又ここで復活させて、朝野の方々を集めで研究中であるということも伺いまして、それは非常に結構であると思うのです。この前我々も一時ちよつと関係したのですが、復興五ケ年計画というつもの、あれを作りまして、そうしてあれはドレーパ氏か来た当時でありましたが、あれは非常な一応の目標プランではあつたのでしようけれども、ああいう目標を作つて再建をやつて行くということが大切でありましたけれども、あの最終プランができたときに、吉田さんが発表の中止をさしてそのなめにあれが中絶してしまつたのです。吉田さんが中絶さしたわけなんです。あれは非常に私は惜しかつたと思つていま。ところがたまたまこういう事変が起つきて、その後あれを中絶さして補給金は削る、そうしてドツジ・ラインに基いて一方ではデフレ的な通貨政策をやると同時に、自由経済でどんどん政策を転換して、盲経済に転換して行つたと思うのです。併し長官のお話で、着々と計画的な対策を進めておつたというお話ですが、そうではなく、逆に自由経済の方向にどんどん進めておつたのです。ところが今度朝鮮事変の影響があつて、このまま自由経済、盲経済で行つたんでは、特殊事情という、日本の政府の力では及ばない、そういう経済現象が起きて来てこのまま自由経済に行つたんでは、日本の資金計画も、或いは資材の計画も、再建計画も、その方から撹乱されてしまうので、何とかここで計画的な、総合目的な方針を立てなければ、日合本の経済の再建は非常に困難であるというので、そういうお考えになつたと思うのですが、その点は非常に結構と思うのです。そこで当然安本としては、そういうことをやるべきであつて総合的な、計画的な目標を立てて、單に一時的ではなく、そうしで相当恒久的な構想に基いて政策をやるべきだと思うのです。そうしますと、この際はつきりされることがいいと思うのです。何か今まで相当合計画的なことをやつて来ては、それを強化するというのではなく、これまでのような盲経済をやつで来た。統制をどんどん外して自由経済にやつて来たけれども、それではいけないのだ。やはり総合計画的な経済の再建のやり方をやらなければいけない。自由党はそういう方向に行くんだと、こういうふうに政策転換をやはりはつきりさせた方がいいと思うのです。そういう方向において安本も再スタートした方がいいと思うのですが、その点はここで長官もとらわれずにはつきりされたら如何ですか。
  146. 周東英雄

    ○国務大臣(周東英雄君) 木村さんの親切な御注出恩ですけれども、私共はそういうふうに或る一つの主義を捉えて、この方に付け、あの方に付けということを考えることはよくないと思う。私共経済については動いておるものであります。国家が時と所によつて応じた政策をとることが最も国家のためになる。あなた方のようにに片寄つた考えは持ちません。あなたは今のお話のような、この前折角できた計画を止めたじやないか、そうして自由経済に移行したじやないか、今度朝鮮事変が出て来たからびつくりしてやるのじやないかと、そういう御批判は勝手ですが、もつと私は国家的に見で真劍な御批判がして頂きたい。そういう嘲笑的な御批判は返上します。私らはそういうような変な考えは持ちません。あのときの経緯というものは、労作であつて、私は読んでおりますが結構な点は沢山ございますが……。そこでこれは或る意味においてもう少し再検討することは事実です。ところがそれを扱つた人はやみくもにとにかくあのとき強行するという考え方があつたかも知れませんが、それは考え直していい、私が長出目になりまして以後、二十五日の事変の始まる前から、すでに何かああいうふうな形でなくともつまりインフレが收束した今日、積極的に今度は産業面を、生産増強と復興に対する積極面をやる。而も来々年というつものは一つの援助資金を打切られるとついう目度になつておる。そのときに向つて我々は如何にするかということの経済の計画を立てるということは差支えない。その後は直ちに統制経済に入れということではなかろうと思う。これは私苦しい国の国民の公平なる判断に基いて、とにかく自由経済に移行されて後に、あなた方が主張された統制経済の下に価格は高かつたのを外されて、公定価格、闇価格はずつと接近して来たという事実は、私は見逃しちやならん。そういうのを私か公平に超党派的に、妙な偏見を持たずに、それはうまく行つたのだし、こういう点はこういうふうにやればいいのではないか、こというふうにやるべきであつて、片寄つた形で政策を、計画というものを、今日日本の大事な経済再建のときに批判することはないと思うのでありますが、私共そういう意味において、長官になりました以後施策をやつておるのでありまして、決して前に止めたことが、五ケ年計画を中止したことが過ちであつて、慌てに慌てて朝鮮事変が起きたから復活するという意味ではなくて、今日一つ段階としてドツジ・ラインの遂行によつてインフレを收束したということは、僕は率直に認められなければいかんと思う。それはその次の段階の一歩々々として、再建に臨む次の段階は、積極的に産業再建のために進展する。それについては丁度先程申上げましたように、援助計画の資金の打切り、その場合自立計画を立てて行かなければならん。その計画というか、国として全体的にどう思つておるか、輸出貿易を一つの支柱として行つても、輸前に行われておつた軽工業、輸出工業が東亞に需要されるものとも考えられない。そういう面においては、産業構造をどういうふうにするかということは、これは便乘的に総合計画を考える、その総合計画を考えることが、なぜ自由党の政策に相反するだろうか、相反しない。自由経済を立てる上において、国家として何をとつて産業構造として持つて行くかということは当然で、そういう片寄つた考えを我々政府も持ちませんし、今も考えておらない、そういうことを申上げて置きます。
  147. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 今の御答弁は非常に熱意のある御答弁を承わりましたが、我々は何も偏見を言つているわけじやないのです。我々にもやはり総合的な立場から御質問しているんでありまして、事実を元にして御質問しているんです。父御批判もしているわけです。立場の相違になるので、今までのインフレ收束は、それはいいんです。併しインフレの收束の仕方についても相当問題があつたのです。それから又あのドレーパー氏が来ました当時、復興五ケ年計画を立てた。あれは私は復興五ケ年計画で実施計画と言つていない、目標計画とさつきから言つているのでありまして、ああいう目標計画というものを捨てるということはよくない、やはり目標というものを持たなければいけないので、それを私は目標計画を直ぐ実施に移せということを言つているのではなくて、あれは相当貢献しているんです。ある目標計画でもドレパー計画であつたかもしれませんが、あれは相当日本の経済自立の上に一つの目標を與えて来て、あれは相当高く評価すべきであると私は存じます。やはり今後の総合計画を立てる上においても、やはりあれが大体の目標になつて来ているのですから、産業構造を考える場合には、ああいう努力は一つの評価すべきものである。併しああいう努力も折角あれだけの成果を收めて、あの目標計画が今度は実施計画に移る段階に入つて目標計画が駄目になつてしまう。問題は目標計画から実施計画に移るあの段階をどうして行くかということが非常に問題であつたのです。その一つ段階として、インフレ收束ということが実施されたのです。そのインフレの收束において、仕方においても周東さんの考えは違う、又第二次大戰後の各国のインフレ收束の方法についても、いろいろあるので、何も日本のドツジさんのやり方について、收束したのが一番いいというわけじやないのです。これはみんな通貨改革を避けてやつたためにその犠牲が誰にしわ寄せしたかということが問題であつて、何でもインフレを收束したからいいのではない。その負担を公平化してインフレを收束するのが一番いいので、勤労大衆にみんなしわ寄せしてインフレを收束したのがいいのじやない。又そのために今日の所得でも非常に法外的な、不公平なためにインフレが收束されているので、決してこれはこういうインフレ收束の仕方は成功ではない、事実に基いて私は質問しているのだ。今までドツジ・ラインに基いて補給金をどんどん削つて、そうして統制を外している。これは自由経済方式なんです。又自由党も自由経済に持つて行くのだということをはつきり言つています。これに対して我々は具体的に鉄鋼等の補給金を削るということ無理である。やはり補給金というものは一応残して、補給金政策も再検討する必要があるということで我々は主張して来た。そうして鉄鋼産業なり、石炭産業のもつと公共性を高めて、そうして補給金というものは存続すべきであつて、ソーダ工業についてもそういう形において補給金政策も再検討……。補給金をただどんどん削つて、そうしてこれを自由価格にしたらいいというものではない。それを産業合理化によつて二次製品、三次製品にそのしわを寄せて行くということばかりがいいんじやない、今の自由党の政策はぺーイング・べーシスによつて採算のとれるものは存続しろ、採算のとれないものは潰れろ、これが明らかに自由競争の政策だ、自由経済主義だ、それではいけないのであつて、総合的な観点に立つて、もつと国民経済的な観点に立つて、引合わないものでもやはり存続さして行く、これが総合経済的な観点だ、そうしてその費用は国民全体的な負担においてやる。從つてそれはもう全く見解の相違なんであつて、私共は偏見を持つて質問しておるのじやないのであつて、そういうお言葉を使うことは周東さんにも似合わしくない。周東さんは非常に温厚の人だつたと思うが、ところが相当フアイトを出して、池田さん見たいにファイトを出さない方がいいと思います。そうしますと、我々質問の仕方も変えなければなりませんけれども、もう少し感情に走らずに御答弁を願いたい、私も成べく事実を元にして質問しておるのでありますから、そういうふうに何か喧嘩腰にならないようにして御答弁を願いたい、私もそういう本当の意味での日本経済の再建ということを心配するから質問しておるのであつて、この点については從来の行きがかりというものを……。余り違つてつたのに無理に合理化しないように、確かにぺーイング・ベーシスということを基礎にして考えて、具体的には補給金政策は再検討されるのかということであります。具体的にはやはり鉄鋼でも、ソーダーでもどんどん、自由経済政策じやないとおつしやれば、今後は鉄鋼補給金はやはりこれは削らないで再検討するのかどうか、具体的な問題としてはこういう点にあろうと思います。そういう点についてはどうなのですか。
  148. 周東英雄

    ○国務大臣(周東英雄君) 補給金の問題についでは、私共はむしろ戰争中より戰後に引続いて余り補給金について企業家か馴れ過ぎて、企業の合理化というものについては頭を向けておらぬ。むしろ補給金を貰うについて如何にしたら余計貰えるかというような恰好にさえ見える場合があつたと私は思うのであります。むしろ私はそういう意味から言うと補給金を外して、そうして合理化を徹底して貰う、そういうふうな形において、尚どうしてもいかぬ部分についてどうするかということについては、改めて考慮してもいいのじやないか。いつまでも補給金があれば、いつまで経つても合理化の線に向かれずして、むしろ補給金によつて成立たない、成立たないと言つて企業をやられることは、むしろ今日の日本としては私は不適当と、かように考えておりますので、先ず原則として補給金を外しつ合理化の線を促進して貰う、そうして日本経済の促進をする、協力をして貰うどうしてもいかぬ、絶対にいかぬ場合においては、どうにもならぬことが、延いてこれが他の関連産業に及ぼす、又国民生活に及ぼす影響という面が出て来れば、その問題について改めて研究するということが必要じやないかと思うのであります。
  149. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 補給金全体としては、今周東さんのおつしやつた通りだと思うのです。併し問題は、今具体的な問題として最後は鉄鋼だと思うのです。鉄鋼についてはどういうお考えですか。
  150. 周東英雄

    ○国務大臣(周東英雄君) 一応鉄鋼についてはこの前銑鉄は残して、鋼鉄はこれを外す、止めるというとに大体考えております。而してこの鋼鉄についての外す結果というものが、今問題になつているのは造船について一番問題になつておる。これについては別途原則的に外すが、造船関係に及ぼす影響というものに対してどういう関係になるかということは、関係各省が集まつて具体的に案を練ることになつておりますが、大体方針としては銑鉄は残す、一応残して鋼鉄は外すという形に進んでおります。
  151. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 一応現在はそうですけれども、今後は一体その補給金を外して国際物価との関係で自立できるかどうかが問題になるのだ、これは実際問題ですね。実際問題として総合的に考えてという場合には、他の産業にも及ぼす部分を負担させるべきが総合的な考え方なんじやないか、こういうふうに私は考えるのですが、この点はどうですか。
  152. 周東英雄

    ○国務大臣(周東英雄君) 鋼鉄の問題についてはお話のように、或る程度今考えられているような価格になるから、もう少し出すというこりともあるようであります。併し最近の情勢から言うと、むしろアメリカあたりも上りつつある。いろいろな関係が、外したのをもう一遍やるという形に行くまでには研究の余地がありましようし、その結果を今のお話のように他の産業にも割当て、そうして見直したらどうかということでありますが、これについてはおのずから鋼鉄全部について外すということは製鉄関係、石炭関係が出て来ると思うのであります。  これらについてはお話のように相当考究すべき余地があると思うのであります。
  153. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 もう一つお伺いしたいのですが、これはまあ通産省にもお伺いしたいのですが、合理化の問題ですね、企業合理化の問題、この点については安本としては最近何かお考えになつておりますか。
  154. 平井富三郎

    説明員(平井富三郎君) 合理化の問題につきましては、現在通産省に審議会が設けられておりまして、各企業、事業別に大体合理化の案を練つておるわけであります。安本といたしましても、今後の問題といたしまして企業の合理化という問題を從来かち検討もいたしておるのでありますが、安本の建前といたしまして、先ず各産業の合理化を図ります際には、各産業間のバランスの問題も出て参ります。その辺からも或る程度の長期の見通しと申しますか、そういう点が基礎になつて来るのじやないかということも考えております。現存審議会の運営から見ましても、やはり将来の産業構造の見方等も当然関連して参る。これらの点につきまして、安本としてここに主力を注いで参りたいと思つております。尚、從来までの合理化の方法につきまして、いわゆる人的な面の合理化と言いますか、そういう面が比較的実際問題として多かつたのであります。これが設備の方針その他に関連いたしまして、設備に対する人的方法をどうするかというような点につきましても、安本といたしまして必要な手を打つて参りたいと、かように考えております。
  155. 木村禧八郎

    ○木村禧八郎君 安本としては合理化の考え方は、これまでと相当つて来なければならないと思うのですが、この点について一応見解を伺つて置きたいのですが、これまではドツジ・ラインに基いてぺーイング・ベーシスに持つて行くのが合理化であつたわけですね。これはもうはつきりしていると思うのです。補給金を削つて、そうしてりコストを下げてベーイング・ベーシスまで持つて行く、持つて行けないものは整理する、そういうことになつて来る。これが自然淘汰による合理化になるわけなんであります。ですから先程周東長官のお話によつて、そういう合理化は、今までのこれは自由経済方式なんです。そういうのは止めて、もつと総合的な政策に持つて行くというふうに言われておりますから、そういう形の合理化でなく、又違つた方式の合理化の方に向いて行くべきだと思うのです。もつと総合的な合理化ですね。産業構造の問題、これもそうだと思うのです。産業構造の問題、それからもつと広い、安本としてはもつと今度本当の意味の合理化を考えて頂きたいと思うのです。もつと遡れば予算の問題或いは総合予算の面でも、あらゆる総合資金計画、総合国家計画まで行くと思うのですよ。結局前に言つた復興計画みたいなことになる。それが本当の意味の合理化かと思うのですが、通産省の企業の、私企業の合理化と並んで、そういう意味の総合的な合理化、この点ですね、この点からも考えて頂きたいめですが、当然安本としてやるべき合理化というのはそれだと思うのです。そういう点での合理化を今後お考えになつておるかどうか、これまでの合理化と違うと思います。これまではぺーイング・ベーシスに持つてつて国際物価に鞘寄せする。そういう合理化と違つた意味の合理化を今後お考えになつて行くと思いますが、この点については安本としてはどう考えられているか。
  156. 平井富三郎

    説明員(平井富三郎君) 今後の合理化の問題につきまして当面する問題は、例えば工業の問題等が直ちに問題になるわけであります。先程周東長官からもインフレの一応の收束に伴いまして、今後大いに経済復興或いは経済基盤の拡大という面に財政、金融その他産業、貿易の諸施策をそういう面に向けて行く。こういうような御説明がございましたが、その面から有効需要を起す。有効需要の拡大は当然操業度の上昇になつて参ります。その面から各企業におきまする合理化も非常に進捗されて行くことについてペーイング・ベーシスをとりましても、そこに工業規模の拡大によつて合理化が非常に促進されて、行くというふうに考えておるわけであります。從いまして安本といたしまして、今後の有効需要の増大という面を各種の経済施策に織込んで参りたい、かように考えております。
  157. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) ちよつと私御質問したいのですが、最近の朝鮮事件の影響を受けて、連合軍並びに国際連合軍ですかの日本内地における物資調達というのが非常に活溌になつておると思うのです。而もそれが聞くところによるといろいろなルートから来ている。例えばECAの買付があるでありましようし、現地軍、現地軍といつても日本に駐屯している現地軍なんですが、直接の買付もあるらしいし、それから終戦処理費の方からの買付もあると思いますが、いろいろルートからそれぞれ買付されておる。そういうことによつて日本の内地の普通の需給関係相当撹乱されているという気がするので、これをどこかで一つ総合的に買付けて貰うような機構に持つて行くか、それとも日本経済に対する需給関係の撹乱の影響を最小限度に止めるためにどうしたらよいのかというような点について、長官の方から御意見を承わりたいと思います。速記を止めて……。    〔速記中止〕
  158. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 速記を始めて……。御質問ございませんか。ございませんければ、これを以て散会したいと思いますが……、それではこれを以て散会いたします。    午後五時二十四分散会  出席者は左の通り。    委員長     波多野 鼎君    理事            野田 卯一君            羽生 三七君            伊達源一郎君            藤野 繁雄君            櫻内 義雄君            東   隆君            木村禧八郎君            岩間 正男君    委員           池田宇右衞門君            大島 定吉君            中川 以良君            長谷山行毅君            平井 太郎君            山本 米治君            岩崎正三郎君            河崎 ナツ君            下條 恭兵君            原  虎一君            若木 勝藏君            高良 とみ君            高橋龍太郎君            堀木 鎌三君   国務大臣    国 務 大 臣 周東 英雄君   政府委員    経済安定政務次    官       小峯 柳多君    大蔵省主計局長 河野 一之君    大蔵省銀行局長 舟山 正吉君   説明員    日本銀行理事  坂口 芳久君    外国為替管理委    員会委員    奥村竹之助君    経済安定本部貿    易局次長    松尾 金藏君    経済安定本部総    裁官房長    平井富三郎君