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1950-09-15 第8回国会 参議院 郵政委員会 閉会後第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年九月十五日(金曜日)    午後一時四十一分開会   ―――――――――――――   委員の異動 八月二十五日委員星一君辞任につき、 その補欠として深川タマヱ君を議長に おいて指名した。   ―――――――――――――   本日の会議に付した事件 ○郵政事業独立採算制等に関する調  査の件 ○派遣議員報告   ―――――――――――――
  2. 大野幸一

    委員長大野幸一君) それでは只今より郵政事業に関する独立採算制等に関する継続調査のための委員会を開会いたします。  先般継続調査の結果といたしまして、各三班に分れて派遣されましたる視察報告書はおのおの委員から提出されておりますところの報告書を以てこれに代えたいと思います。従つてこれを速記録に添付することにおいて省略さして頂きます。そこでこの調査のために信越東越東北班として出張いたしまして際に、長野市及び仙台市の公聴会における主要意見中、ここに政府当局に対してもその意見を聞きたいという二、三点を申上げて、政府の御見舞を質して置きたいと思うのであります。  第一は、これは長町市においても仙台市においても意見が出たのでありますが、市内郵便を速やかに復活されたい、こういう意味でありました。若し市内郵便復活せずしてこのままに進行すると、市内近距離関係学生アルバイトを利用して、或いは市役所でも徴税令書物学生を使用して配達している。そのコストは一通あたり二円であつて、而も受領者受取印まで押捺せしめ得る実情でありますので、電通官署も又電話料金等納入告知書を自己配達によつている。こういうような実情でありまして、このままにおいて進行すると、これは各地方に波及実施されるような悪い結果を生ずると思うのでありますが、この点について政府は速やかに市内郵便復活の意思があるかどうかということをお聞きしたいと思うのであります。
  3. 浦島喜久衞

    説明員浦島喜久衞君) 只今の問題は市内郵便復活されたいという御要望のようでありますが、この市内郵便は戰前におきましては制度があつたのでございますが、現在におきましては、いわゆる市内近距離間の郵便低額制は取りやめているのであります。併しながら実際の利用状況から考えましても、次年度におきまして市内郵便復活方考慮したいと考えいる次第であります。
  4. 大野幸一

    委員長大野幸一君) この際ちよつとお伺いして置きますが、小包郵便等につきましても料金調整等に関して市内に関する特別低料制度を考慮されているかどうかということも併せてお聞きしたいと思います。
  5. 浦島喜久衞

    説明員浦島喜久衞君) 小包郵便につきましては、別途小包郵便料金につきまして、その体系を検討いたしたいと存じておりますので、市内郵便復活しますかどうかはまだ事務的には考慮いたしておりません。
  6. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 次に、簡易郵便局において国税納付取扱を認められたいという意見がありましたが、この点はどう考えおいでになるでしようか。それはこれから特定郵便局舎移転伴つて、村の大変辺鄙な所に特定郵便局が設置されたというようなことがあつて、そのためにわざわざ中央の役場の所在地に簡易郵便局を設けた。ところが簡易郵便局においては国税納付取扱をしないというので、国税納付するために非常に遠距離の所まで納付に行かなければならないというような不便がある箇所があるということを、これは長野郵政局管内での例でありますが、こういう点が公聴会意見において出ましたが、政府としては簡易郵便局において国税納付取扱を認めるような処置を考慮されておるか、どうでしようか。
  7. 白根玉吉

    説明員白根玉吉君) お答えいたします。御趣旨は御尤もな点もあるのでございますが、簡易郵便局制度に絡みまして成るべく簡單な事務でなければ取扱うことが困難な事情もあるのではないか、かように考えまして、貯金の面におきましても成るべく簡易なものだけしか取扱つて頂いていないのでございますが、国税金納付になりますと、納付期は一定しておりますので、相当殺倒して事務が来るのでございます。それらの事務、殊に事務も相当複雑なものでございますので、相当困難ではないか、かように我々も考えまして、簡易郵便局制度実施の際に大蔵省と打合せいたしたのでございますが、大蔵省の方も現在の程度簡易郵便局国税金取扱わせるのは少し無理ではないか、こういうような意見もありまして、実は只今のところは実施段階に行くのが少し早いのではないか、かように存じておる次第でございます。
  8. 大野幸一

    委員長大野幸一君) その次には簡易保險積立金融資條件預金部資金よりも利率及び年限等において、公共団体に対して有利にして貰いたいという意見があつたのですが、この点について政府のお考えを承りたいと思います。
  9. 金丸徳重

    説明員金丸徳重君) 保險年金積立金をできるだけ公共団体の方に、又成るべく有利に廻したいということにつきましては、全く私共も同感であります。ただ預金部資金と比較してどうということになりますと、いろいろと意見もございます。只今事務当局間に進行いたしておりまする積立金運用の問題が再開した後におきまする融資條件は、預金部地方公共団体に貸しますのと同じ條件を以て当分の間いたしたい、かようなことで進めております。さよう御了解を願います。
  10. 大野幸一

    委員長大野幸一君) この簡易保険積立金運用の問題で非常に国会に多数の陳情がありましたので、これは御承知のことと思いますが、現在どういう程度大蔵省との折衝がなつておるのですか、お聞かせ願いたいと思います。
  11. 金丸徳重

    説明員金丸徳重君) 前会御報告申上げました後でありますか、或いはその前後か、日取りの程はちよつと記憶いたしませんが、二十六年度予算においては予算編成上の措置といたしまして、できますれば二十六年一月より運用再開をいたしたいという意図の下に予算を編成するようにということの閣議決定がいたされました。それを受けまして、具体的な実行計画その他につきまして仔細に亘りまして大蔵事務当局と数次の折衝を重ねておりまして、漸くその案が固まつて参りました。それによりますれば、大体新積立金の半分を地方公共団体の方に廻す。その廻す條件は、只今申上げましたように預金部地方公共団体に廻すのと同じ條件を以て廻して、更に又その廻し方につきましては我々にも積立金特殊性に鑑みまして、成るべく小口のものを全国的にばらまきたい、こういう意図の下に町村債を主として扱いたい、かようなことに折衝目標を置いのであります。その結果只今までのところでは町村債投資総額の七〇%、件数におきまして町村債の七〇%程度均郵政省簡易保險及び郵便年金積立金において受持つ、それから市債の五〇%程度をこれ又保険年令積立金として賄つておる。こういうような大体の線が固まつて参りました。いずれ更に手続も済みまして確実なところを御報告申上げることもあろうと思います。以上只今までのところを御報告いたしました。
  12. 大野幸一

    委員長大野幸一君) そこで私の方から考えちよつと申上げますのですが、積立金の二分の一、将来増加される額の二分の一を引受ける、運用を返還して貰うというような、結果的にそうなるのですが、この料金調整若しくは値上げと言つてもよろしいが、そういうのをしなければならないというのも、一つ独立採算制に向う方法としてやるわけであつて、そうなれば簡易保険積立金運用はむしろ全額郵政省に返還して貰わなければならないので、これを二分の一では国民の陳情する趣旨とは少し違うようですが、この点はどうして積立金全額若しくは全額程度郵政省として主張し得られなかつたのでしようか。
  13. 田村文吉

    国務大臣田村文吉君) 御尤ものお尋ねであると考えますが、御承知のように今地方債及び国債等の金融の操作に関係しましては非常に重大な関係がございますので、郵政省といたしましては、仮に二百億明年度において増加する運用金に対しては、全額郵政省においていたしても差支えない、又国会要望もあつたと考えておりましたので、そのつもりで折衝しておるのでありますが、半額をするというのではなしに、形はこちらで、郵政省の方で運用するわけでありますが、そのうち地方債に廻すものを半額運用する、あと半額国債又は余る命を預金部に廻す、こういうような考え方で進んで参つたのであります。併し御指摘の通り結果において今年度話合は先ず半額地方債に廻るから、あと半額は結局預金部に行くのじやないかということで、半額だけが郵政省が自由になるのだというふうに結果においてなるように見えますけれども、趣旨はそういう趣旨ではないのです。さよう御了承頂きたいと思います。
  14. 大野幸一

    委員長大野幸一君) そうすると、郵政省の自由的、自主権は全額について回復されたとみなしてもよろしいですか。
  15. 田村文吉

    国務大臣田村文吉君) さようであります。さようでありますが、併し資金運用はただ郵政省だけが單独に如何なる場合にもやるというわけではありませんので、これは大蔵省ともよく協議いたしまして、資金還付等につきましては万遺憾のないような方法に行きたいと思います。  尚、もう一つ付加えておきたいことは、さつきも保険局長からお答え申上げましたように、この点は予算の設定上必要な問題として大蔵省郵政省で協議をいたした程度でありまして、まだあちらの方面のはつきりした御了解を得てあるわけでありませんので、その程度と御了承おきを願いたいと思います。
  16. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 分りました。それからこれはちよつと小さいことでありますが、簡億保険長期継続契約者に対する配当を廃したのは不当である、速やかに復活されたいという意見がありました。これは昭和二十三年度赤字八億を補填するための処置として政府特定契約者に対する配当廃止法律を以て断行したのでありますが、併し契約者自身に対しては非常に不利益になつたので、これを復活されたいという意見ですが、尤もらしいと考えるのですが、この点について政府はどうお考えになつておいでになるのでしよう。
  17. 金丸徳重

    説明員金丸徳重君) 誠に御尤もな御要望でありまして、この長期還付金制度を廃止いたしましたときにおきましても、当時の赤字財政上全く止むを得ざるの結果でございまして、できますならばこれを廃止せずして従来通りサービスを継続しつつ事業健全経営の域にまで持つて行きたかつたのでありますが、当時物価高及び人件費増嵩など非常に他に方法がないような状況に追込められましたので、止むを得ざるの途としてかようなことに相成つた次第であります。それで私達といたしましてはできるだけ早く事業均衡性を取戻しまして、黒字を出しまして、この長期還付金制度復活いたしたいという厚い念願を持つて今日まで努力を続けておる次第であります。大体二十一年、二十二年、二十三年と続いて参りました赤字の上に、又二十四年度におきましても決算面におきましては五億何がしかの赤字を附加えることになりまして、只今のところは十六億円ばかりの赤字を持つておるような状況であります。本年度におきましては、何とか従業員一同努力いたしまして、この旧来の赤字を解消し、尚且つ若干の黒字を計上いたしまして、将来の還付金制度復活に資したいと、かように熱願しておる次第であります。経済界の情勢がいろいろに変転して参りまするので、この我々の願いも果して達成し得られまするや、なかなか見通し困難でありますが、さような目標の下に一刻も早くこの制度復活し得るの状態を実現いたしたいと折角努力中であります。さよう御了承願います。
  18. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 長野郵政局公聴会で出ましたのですが、長野県のです井村村長意見として、新聞にもこれは報道された関係上、本庁においても一つ調査して貰いたいと思うのですが、大谷芋井村村長の言として、「村の郵便局は知らぬ間に村の端に移つて実に不便だ、役場内に簡易郵便局ができたが、国税納入事務を扱わぬので長野まで出なければならない。」、こういう記事になつて現われておりますが、このところで奇妙に感じたことは、郵便局が知らぬ間に村の端に移つて実に不便だということに対して、当時列席されておりました長野県の米田郵政局長も、それは知らなかつたから調査するとこう言つておりましたし、当局者の答弁が甚だ曖昧であつたので、非常に一般の空気がよくなかつたのですが、一度これを郵便局位置について再調査を願いたいということを申上げて置きます。
  19. 田村文吉

    国務大臣田村文吉君) 了承いたしました。
  20. 大野幸一

    委員長大野幸一君) その次に、これは公聴会意見ではありませんですが、調査の結果、各郵便局幹部及び従業員組合代表よりの陳情となつて現われたのでありますが、今度の級別定員を増加し、給與頭打ちを打開されたいという意味です。職階制の結果、特に特定郵便局などにおいて、その例があるそうでありますから、この点についての打開策を何か考えられるかどうか。  次に電気、通信部門と比較し、給與の不均衡甚だし、速かに是正されたい。こういうので、これはしばしば意見が出たので、政府の方にも知つてつて頂いておると思いますが、幸いに郵政大臣は両大臣を兼任されておりますので、この調整を図つて行くのにどういう考えを持つておいででしようか。  それから、これは大臣出身県関係上、よく御存じでしようと思いますが、佐渡相川郵便局改築されたい。私は最初この三等郵便局を見て、非常に狭隘で暗くて、従業員執務に対してこんな所で執務ができるかと考えた程でありますが、これに対する改築を考慮されたい。それから新潟市に郵政従業員専用総合グラウンド、これは新潟郵政局管内として、新潟市に郵政局がある代表としてでも、一つ新潟市に郵政従業員専用総合グラウンドを設けられたい、こういうことであります。もう一つは、両津郵便局局舎が焼失後仮庁舎にして、位置不適当且つ狭隘である、而もこれは家主から今立ち退きを要求されておるという話であります。速かに適当な位置移転するか、若しくは移転のために新築若しくは既設建物を購入されたいと、こういう点の陳情がありましたが、三つ共非常に妥当と考えましたから、この点を考慮願いたい。  それから、仄聞するところによりますと、特定局制度改革に関する問題について、いわゆるFクラス契約局になるものとして、その限界は單に定員二名とすることなく、今少し大幅にされたいというような意見が、これは特定郵便局長側の方の意見として出ましたのであります。労働組合関係におきましては、むしろこの契約局は全体に対して反対という意見も出ましたのですが、こういう経緯についての御説明並びに政府の現在までのお考えはどういうお考えかということをお聞きしたいと思います。  最後に、集中局を十月から設置して集団的管理、即ち会計、庶務、統計などをやる集中局を設けろということでありますが、これは特定局長会議と同様の問題、即ち法的の根拠がどこにあるかということを疑問を持つておるようでありますので、この点の政府見解をお聞きしたいと思います。各政府の衝に当られておるお方からでよろしうございます。特に大臣が御発言があるものは大臣から承りたいと思います。
  21. 田村文吉

    国務大臣田村文吉君) 只今問題になつておりました問題の中に、給與電通と非常に差違があるのではないかということのお尋ねでございましたが、同じく国家の公務員でありまして、而も現場の職員でありまするので、常にこの給與が平らかになるようにと努力いたしております。或いは局部的にはさように感ぜられる点がありましても、大体の見通しから言つて、常に公平になるように最善の努力をいたしております。今後共この点について心付く限りにおきましては是正して参りたいと、かように考えております。今の給與の幅を拡げる問題につきましては、人事部長の方から御答弁申上げたいと思います。それから相川両津の問題、それから特定局関係につきましては、次官の方からお答えすることにいたしたいと思います。
  22. 松井一郎

    説明員松井一郎君) 級別定員を増加して給與頭打ちを打開するということは、これは私共かねがねこうした強い、要望を受けております。と申上げるのは、御承知のごとく現在の給與の建前というものが級別で釘付けになつております。そのために級を上らない以上は昇給ができないというような方々が相当できております。これは給與政策としては甚だ面白くないことでございまして、現在の給與の表を改訂しない限りは、上級の級の定員を殖やすということによつてこれを救済するというのが一つの大きなポイントであります。私共このことについては機構の改正その他のことを考えまして、目下人事院に対しましてこの定員の大幅な改正折衝中でございます。尚その外に級の頭打ちの人の救済策としましては、枠外昇給ということによつても救い得るわけであります。この点については最近人事院から政府に出された勧告書の中にもはつきりと枠外昇給というものを三クラスまで認めるようにというような勧告もございまして、これが実現されました暁におきましては、この頭打ち問題は相当解決されるのじやないか、こう考えております。  それからもう一点は新潟市に郵政従業員事用総合グラウンドを設けられたしという御要望でございます。極めて尤もな要望だと思います。私共は部内における従業員のレクリエーシヨンのあり方といたしまして、できるだけ差し当つて先ず施設を作つて行きたいという考え方で、貧しい財源の中からできるだけこうした意味の総合的なレクリエーシヨン・センターといつたものを逐次作つて行きたいと考えております。いずれ近い中には新潟市にも何かそうした意味設備ができるようになると思つておるわけでございます。
  23. 浦島喜久衞

    説明員浦島喜久衞君) 只今の御質問の郵務局に関連したことにつきましてお答え申上げたいと思います。  先ず第一は長野県の芋井村にありました特定郵便局が、村民方々の知らないうちに、而も非常に不便なところに移転した、こういうお話でございますが、元来局舎移転をいたします場合には、局長が更迭しまして前の局舎を引継ぎができないという場合、又は新らしく局舎改築新築する必要がある、或いは又地境の変化がありまして移転をする、かような場合に局舎移転が起るのでございますが、局舎移転をします場合には、必ず当該局長から郵政局移転の申請をいたしまして、そうして郵政局におきましては、果して移転がその局の供便地域全体から見まして便利であるかどうか、適当であるかどうかということをよく審査いたしました上で移転を許可する次第でございまして、ただ許可いたします場合に一々村民の方の意向を聞いて、確めて行くということはいたしませんが、飽くまで郵政局におきましては、村民の利便、供便の利益ということを考慮して許可しますので、実質的には村民意向に副うわけでございます。従いまして、お尋ね長野県の芋井村はどういう事情で許可し、移転されましたか、本省では分りませんが、よく事情本省としましても調査をいたしまして、若し移転位置が不適当でございましたならば、又再考をいたしても差支えないのじやないかと考えておりまするが、本省におきましては事情が分りませんので、再調査をいたしたいと存じます。  それから新潟県の両津郵便局局舎が仮局舎であり、而も移転位置が不適当で、更に家主から立退きを要求中であるから、速やかに新築して欲しいという御要望でございますが、誠にその通りでございまして、実は来年度予算におきましてこれを新築すべく予算要求中でございますので、予算が成立しましたならば実現すると思うのであります。次に、佐渡相川局局舎も非常に腐朽、老朽であり、而も設備が不完全であるから、改築又は新築して欲しいというお話でございますが、この点も誠にその通りであるのであります。併しながらこの相川局特定局でありまして、全国的に見ますると、特定局の中でかように局舎の悪いところは非常に沢山ございまして、この相川局長野管内だけで来年度新築、或いは又改築をして欲しいという上申をして来ております十九局のうちに相川局は中位以下の十一位程度に止まつておるのでありまして、相川局以上に、より早急に改築新築しなければならんのが相当多いようでございますので、果して来年度相川局が実現いたしますかどうかはつきり言明はいたしかねますが、来年度予算におきましては特定局改築新築予算が或る程度取れましたならば、更に他との権衡を考えまして留意をお願いいたしたいとかように考えております。  次に、特定局制度改革に関しての御意見の中で、局の階級をA、B、C、D、こういうふうに分ける、それについてCクラスDクラスとの境を顧慮して欲しいとか、或いは又契約局にするのを、定員二名では困るからもつと大幅にされたい、こういう御要望のようでございますが、実はこの局の階級を作りますことにつきましては、まだ何ら成案ができていないのでございまして、ただ事務的にかような一つのA、B、C、Dの段階を作り、事務的の一つの一試案があるだけでございまして、その段階の区別をどんなふうに設けるかということもまだ確定をいたしておりませんので、恐らくかような要望が出ますのは、一試案地方の方に伝わりまして、かような御意見が出たと思うのでありますが、まだ確定的な案を持つておりませんので、これにつきましてどういうふうに考えるというお答えがいたしかねますが、御了承願いたいと思うのであります。
  24. 中村俊一

    説明員中村俊一君) 集中局制度を十月一日から始めるということに対する法的根拠お尋ねがございましたが、この根拠は実は設置法にございまして、設置法の第十二條、それから設置法の二十七條、これによりまして郵政大臣法律に定めておる権限で細目の事項を局、それから地方機関及び附属機関に委任することができる、こういう根本的規定がありますし、又地方機関に関する條項には郵便局は、第二項の地方機関、この郵便局におきましては第六條及び第十一條に掲げる事務の一部を分掌するということがありまして、この十一條というのがこれが会計統計事務であります。こういう根拠の下におきまして大臣が特に局を指定し、又事務を指定いたしまして集中事務をやる。併しこれはお断りして置きますが、よく誤り伝えられておるように思いますことは、特定局事務をいわゆる集中局という所に取上げてしまう、こういうふうな誤解を招いておるところがあるようでございますが、これは特定局でやつております事務を取上げてしまうというのではなくして、特定局でばらばらにやつておる事務を、そこで取まとめをするということで、従つて例えば極く極端なことを申しますというと、今まで特定局従事員俸給、給料は特定局長から、手渡しておつたのでありますが、今度はそういうことまで集中局から直接に特定局局員俸給を支拂い、特定局長はそういう権限も何もなくなつた、こういうふうなことまで誤解を受けておるような向きがあるようであります。ただお金を送る手続きとか、或いはそういう金を固めて送るというだけであつて特定局長は依然として局員に対する監督権を持つておりますし、俸給局長から手渡す、こういうことでありますので、この点誤解のないように御了承願いたいと思います。
  25. 大野幸一

    委員長大野幸一君) それでは視察調査の結果に基いての政府に対する御見解を質すことはこれを以て終りまして、この際二十六年度予算編成に関して、大臣若しくは政府委員から説明されることがありましたら承ることにいたします。如何でごさいましよう。ちよつと速記を止めて。    〔速記中止
  26. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 速記を始めて。  只今速記中止中に申上げました通り、二十六年度予算案に関する説明と、郵便料金値上に関する説明とは、懇談会において進行したいと思いますから、委員会はこれを以て閉じることにいたしたいと思いますが、御異議ありませんですか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  27. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 御異議ないと認めまして、これを以て委員会は閉会いたします。閉会後懇談会を開くことにいたします。    午後二時二十九分散会  出席者は左の通り。    委員長     大野 幸一君    委員            小林 英三君            三木 治朗君            徳川 宗敬君            深川タマヱ君   国務大臣    郵 政 大 臣 田村 文吉君   説明員    郵政省郵務局長 浦島喜久衞君    郵政省貯金局長 白根 玉吉君    郵政省簡易保險    局長      金丸 徳重君    郵政省経理局長 中村 俊一君    郵政省人事部長 松井 一郎君