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岩間正男君 いろいろ先程から伺
つたのでありますが、これはこの第七
国会から先程
梅原委員から
お話もありましたように、我々も今日の
事態が起ることを予見して、あらゆる場合にこの問題について討議して来たわけなんであります。何と
言つてもこの
講習をや
つて行く上において問題になるのは、これが
教員の
負担であるということ、この
経費の殆んど大部分、それで
国家の
財政としては、会場とかそれから講師の費用はと
つておるけれども、大部分の位置を占めるところの
経費が殆んど
教員の
負担である。これは六千三百円べースの現在の低賃金の
教員にと
つては
負担し切れるかどうか、ここにいろいろデータがございますけれども、莫大なものになると思う。このことは多く申上げませんが、今までも言われました。更に第二の問題は、これによ
つて起るところの、つまり
教育の組織上運営上の
欠陷が非常に大きく起る、これを
夏休み、それから休みなんかを使いまして全部や
つても、少くとも七分の一の
教員がいつでも欠席しなければならないということが起りますというと、日本の
義務教育においては七分の一が向う三ケ年間いつでもこれは欠になるということであります。こういうものに対する何らの
措置なくしてこれを発足した、
従つてそこに何が起るかということは、これは言うまでもなく現在問題にな
つておりまするところの学力低下、それに更に不良化の問題、これは拍車をかけられている。こういう
事態は現に刻々起
つているのですから、今日
教員がこの
講習を非常に大きな現在の問題としている中には、自分の
負担が学力的にもそれから経済的にもやり切れないということの他に、もう
一つ教育的な運営をどうするか、自分の受持の小供達を本当に現在の困難な
状態の中でどのように護
つて行くかという
教育良心からもこの声が起
つているということを文相に
はつきり掴んで頂きたいと思います。
その次に私は問題にしたいのは
講習内容の問題です。これだけの犠牲を拂
つても、日本の
教育が将来に向
つて大いに利益されるだけの
講習内容であるならばまだ
考え直す
余地もあるけれども、一時的な犠牲を拂
つても、それが大きな意味を持つならこれは
考え直してもいい。併し文相も是非現地に赴いて御覧にな
つて頂きたいと思うのでありますが、今日一体どのような
講習が行われているか、先程から
講習が問題にされておりますが、
大学の、現在これは文相が非常に問題にされておりますところの四年制の問題、これはとても欠格條件が多いから、これは二年で短期にしようかというようなお考も文相は持
つておられるのでありますが、これと連関しまして、現在どのような一体教授によ
つて埋ずめられているか、これらの教授が果して
講習に任ずるだけの学力を持
つているかどうか
従つていろいろな運営で、我々がしばしば耳にし、その実態を聞くのでありますけれども、殆んどこれは利益するところのものがない。單にこれは法によ
つて縛られて何時間かをこれで守らなくちやならない。時間を削ればいいということでありますから、よくこの頃
講習会のや
つている居眠り
講習で、今日のように暑いときには、とにかく出席をとる。そうして眠
つている。こういう形が起
つており、これは丁度曾て教職にありました頃の天降り的のこの点だけを
講習が真似ている。上から押付けるのでありまして、本当に
教員の欲しい、現在必要なところの知識技能というものを自分から進んでこれを贏ち取るということでなくして、押付けられるという形にな
つて来ておる、こういうような点が最も大きくこの
講習会の中にある問題だと思います。そこで先程から差し迫
つた問題としてこれを論ぜられておるのでありますが、文相は、いろいろな点で今までもこういうような
教員の困
つておる
教育の運営がつかないという問題について認識されておるという
お話でありますけれども、併し何と
言つてもまだ就任されてから日が浅くて、本当に認識の程度が残念ながら浅くいられるのではないか、こういうふうに思われる。一体
教員が今日実際
講習を拒否しなければならないというところに
行つたのは、これは自分達のそういうような私意から出たのではなくして、本当にこれを今後三年乃至二年持続したら日本の
教育はどうなるかという切実な
一つの現実的な有様から起
つて来ている。この点を
はつきりお掴みにならなければ、先程から文相は、何とかこれを緊急
調査して、そうしてこれを始末したいという
お話なんでありますけれども、これは今日
国会において差し迫
つた問題として、急速にこの
措置を講じなければならないと思うのです。これについてはやはり法の
改正の問題も出ているのでありますが、法の
改正なんということについては、必要があればこれは簡單にいつでも
文部省側から一部
改正を提出してや
つておるのでありますから、こういうようなことが急速に進まなければ、私はあと二週間のこの
国会で間に合わないのではないかと、こういうように私は思うのです。それから又
経費の問題でありますが、先程稻田
局長の
答弁を聞きますというと、四千円の
旅費を取
つておる、一般
旅費として四千円取
つておるということを言われておるのでありますが、この四千円をこれは
講習の方に使うという
お話なんですが、我々はこの日教組の代表の諸君が
大臣並びに次官と会見した。その会見の顛末を知らした情報によりますと、これは使わないということを確認する。そうして今度の
国会には間に合わないと思うけれども、何とか一般の
旅費とは別にこの
講習の
経費を計上する、こういうことを
はつきり確認してお
つて、
劔木次官もおられるようでありますが、こういうことが私達の手に入
つているのでありますが、こういう
措置は一体どうされるのであるか。私は先程の矢嶋君なんかの
質問と関連して申上げたいのでありますが、今差し迫
つた問題としては、ここで法の
改正をどうしてもやらなければならない。そうして一時この
混乱した
事態をどうしても整理しなければならない。そのためには法の
改正並びに急速に緊急
調査をしなければならない。若しどうしてもこれを持続するのでありましたならば、先程私が申上げましたところの三つの條件を少くとも充たさなければ、これは日本の
教育の大きな私は
混乱に陷る、破壊になる。これは明かでありまして、こういう点から申上げているのでありますが、文相の
教育に対する熱情を披瀝されたことは私共も聞いたのでありますが、本当に日本の
教育を思われるならば、この
現状に
はつきり立脚して、どのようなこれに対する、いろいろな
実情を知らないところからの要請があ
つたのに対しましても、こういうものは我々の
現状を愬えることによ
つて、私は打開できるのだと思う。問題は日本の
教育がどうなるかということが一番大きな問題でありますから、この点について文相はどういう見解を持
つておられるか改めてお伺いしたいと思います。