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1950-10-09 第8回国会 参議院 内閣委員会 閉会後第4号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十五年十月九日(月曜日) 午前十時五十三分開会 ————————————— 本日の
会議
に付した事件 ○
行政機構
の整備に関する
調査
の件 —————————————
河井彌八
1
○
委員長
(
河井
彌八君)
只今
から
内閣委員会
を開会いたします。
行政機構
の
改革
につきましては、すでに
政府
においても十分に御
検討
中でりあるようであります。
新聞等
にはこれがたびたび漏れて載
つて
おるのでありますが、
政府
の案がそのまま載つたかどうか、これは我々は存じないところでありますが、とにかく
行政機構
の
改革
ということは最も重大な
事項
でありますので、それが
只今杉田専門員
の言われたるがごとくに、案が決ま
つて
から
委員会
に示されるという、これまでのような例であ
つて
は
審議
上非常に差支えるのでありまするから、できるだけ早く、たとえそれが確定せずとも、大体の
構想
でも
政府
から
説明
を承わりたいという
希望
を申入れて置いたのであります。今日はその
希望
が容れられまして、大体の
機構
、それは
今城政務次官
から承わりますれば、まだ
閣議決定
にはな
つて
いない
事項
でも、これを進んで
お話
ししようというつもりで出て来られましたわけであります。ただ
廣川長官
がお見えになりませんことは遺憾でありますが、大体そういう
範囲
において
お話
を承わることにいたすのでありますから、さよう御
承知
を願いたいのであります。
城義臣
2
○
説明員
(
城義臣
君)
只今河井委員長
から
お話
がございましたように、今回の
行政機構改革案
というものは、まだ
閣議
にもかけていない、
役所
といたしましての
方向
だけが大体
一つ
の作文という形で表われております
範囲
でありますので、そういうことを
一つ前提
としてお聞取り頂きたいと思うのであります。
只今委員長
の
お話
の中にもありましたように、これまで
新聞雑誌等
に臆測と申しまするか、いろいろのことが謳われておりまするが、
管理庁
の案といたしましても、いろいろと
研究
中であります。過程ではいろいろと変化をいたしておりまするので、必ずしもああいう
新聞
に出たのが正しいというわけではないのであります。本日は、これまでいわゆる
天降り式
と申しまするか、
一つ
の確定したようなものが
委員会
に廻されて参ります
関係
上、
委員会
として
審議
に当ります場合も、非常に何かぎごちないと申しまするか、ゆとりのないような感じを持たれたやに
考え
られるのであります。そこで私共は率直に私共の
考え
ております
構想
を
皆様方
にも共に御
検討
頂きまして、無理のない、そうして少しでも理想に近い
行政機構
の
改革
というものが遂げられますように
考え
ておりますので、実は本日も、その
考え方
、
構想
というものについての二、三の点を
お話
し申上げて、御
了解
を得たいと思うのでございます。詳細の点は
中川部長
も見えておりますので、
部長
から御
説明
をして頂くことにたしまして、私は先ずこの
中央機構
について
前提
として
考え
ておる
方針
を申上げて見たいと思うのであります。 すでに御
承知
のように、これまでの経過から
考え
ますというと、第一次
行政整理
におきましては、よく世間で申しますおつ取り刀というような態勢で、
現業
、非
現業
の例の二割、三割という、大体画一的な
行政整理
をいたしたのであります
関係
上、
仕事
のヴオリユームに対する正しい
定員
というようなものの測定には相当無理がある。或いは
機構
の
改革
につきましても、いわゆる十二分でなかつたといういろいろの御批判がありましたので、その当時
総理
も
委員会
ですでに御
説明
申上げましたように、次の機会においてこれらのでこぼこを修正して、
最後
の仕上げをしたいというような意味での
お話
があ
つたの
であります。つきましては、今回はそういう経過的な点も考慮に入れまして、無理のない、そうして科学的な
検討
に耐え得るような筋道を通した
行政機構
の
改革
をいたしたいというふうに
考え
ているのであります。更にこの際もう
一言皆さん方
に御
了解
を得たいと思いますのは、いわゆる
行政機構
の非常に複雑で厖大であるのを
簡素化
して欲しいという
国民
の要望に応えるゆえんは、
国民
の負担を軽減せしめたいということが第一点で、厘にはそういう
行政費
の節約による結果としては、
公務員
に対しまして
待遇
を成るべくよくしたいという
考え方
が
前提
とな
つて
いるのであります。で先ず今回
考え
ております
中央機構
につきましては、
内閣総理大臣
の
行政各部
に対する
指導滲透力
を強化いたしたい、こういうのが
一つ
の
前提
とな
つて
いるのであります。次には、現在
総理府
にあります
各種
の
事務
というものは、これをできるだけ
関係各省
に移管をしたい。まあ
理由
は後程申上げます。第三には、
各省
を通じて
外局
たる庁というものは、特殊な
審判的事務
を行うものを除きまして、
原則
としてはこの庁を廃止して
内局
とする、こういう
構想
であります。それから第四には、
郵政省
及び
電気通信省
は除きまして、
各省
の官房及びこの局中の部というようなものはこれを廃止したい。そしてまあ必要に応じまして、次長その他の特別の職を置くことができる、こういうふうにしてはどうかと思
つて
いるのであります。これにつきましては、すでに第一次
行政整理
のときにも、参議院としては例の特定の局に
限つて
一年間は部を置き得るというようなことにいたしまして、成るべく部は置くまいというような
皆さん方
の御意向があ
つたの
でありまするが、そういう
考え方
をこの際取入れまして、その
方向
へ進めて行きたい、こういうふうに
考え
ております。それから第五といたしましては、
天然資源保全利用
の
総合的施策
をやりたい。そうして又一方に
社会保障
の
一元的実施
のために、
行政機構
に
所要
の改変を加えたいと、こういうふうに
考え
ているのであります。第六には、
経済統制事務
の解除、
シヤウプ勧告
に基く
地方公共団体
への
事務委譲等
の
事態
に鑑みまして、更にこの
行政制度審議会
の
答申
を
参考
といたしまして、
各省部局
に
所要
の
改組
を加えたい、こういうまあ
原則
に立
つて
、今回の
行政機構
の
改革案
を作成いたしつつあるのであります。右申上げましたような
構想
を、然らば具体的に
各省
に対してどういうふうにやるかというような
考え方
、現在の
構想
につきましては、
部長
をして御
説明
申上げることにしたい、かく
考え
ておりますので、さよう御了承を頂きたいと思うのであります。
中川融
3
○
説明員
(
中川融
君)
只今政務次官
から御
説明
申上げました
三つ
の
原則
に基きまして、
総理府
、
法務
府初め
各省
につきまして、
只今行政管理庁
といたしまして
考え
ております大体の
改組案
というものについて御報告いたしたいと存じます。 第一の
原則
といたしましては、
内閣総理大臣
の
行政各部
に対する
指導滲透力
、こういうものを強化するという点でございますが、これの具体的の現われといたしましては、
目下内閣総理大臣
の
仕事
を補佐いたします
官庁
といたしましては、
総理府
というものがあるわけでありますが、この
総理府
の
機構
を御覧になりましても、
内局
には例えば
統計局
でありますとか、或いは
新聞出版用紙割当局
でありますとか、こういうあまり
総理大臣
として特に
行政各部
を指導するに必要と思われるような
部局
がないのであります。
却つて
そういう目的のために必要な
仕事
、例えば
明年度
の
予算
を作ります
事務
でありますとか、或いは総合的な
経済企画
を決めるものでありますとか、或いは
行政各部
の
機構
、
定員等
を査定いたします
事務
であるとか、或いは
法律案
、
政令案等
、
政府部
内といたしまとて、いろいろ統制いたします
事務
であるとか、こういうものは
総理府
の
内局
ではなくて、外の省或いは例えば
行政管理庁
のような
外局
というようなところに
却つて
あるわけであります。これは
政府機構
全体として見まして、どうもあまり適当でないというように思われますので、でき得ればこれらの
行政各部
をいわば調整し、取纏めるための
役所
というものは、
総理府
の
むしろ内局
にできるだけ持
つて
行きたい。そうしてこれがいわば
機構
的には
総理大臣
の直轄の下にこういう
仕事
をする、そうして
閣議等
におきまして
総理大臣
が
各省事務
を取纏める際に
参考
の
資料等
を提供いたしまして、これを補佐するのが適当ではなかろうかというふうに
考え
ております。従いまして例えば
行政管理庁
といたしましての一応の
考え方
としましては、
只今大蔵省
にあります
主計局
の
事務
、例えば
予算
の
事務
を
総理府
の
内局
に持
つて
来たらどうだろうか、或いは
経済安定本部
のや
つて
いる
仕事
の中で、
経済
の
企画
というようなもの、或いは
調査
というもの、こういうような問題は
総理府
の
内局
に持
つて
来たらいいのではなかろうか、又
行政各部
の
機構
、
定員等
の問題、或いは法制をいろいろ審査する
事務
、こういうようなものも
総理府
の
内局
に持
つて
来たらどうであろう、これは現在すでにございますが、
統計
の
事務
、こういうようなものも……。そういうようなふうに
考え
ております。これは御
承知
のようなアメリカの大統領府に
予算局
というものがありまして、
予算
をまとめているばかりでなく、更にいわゆる
行政管理
の
仕事
をや
つて
いる、或いは法制的な
仕事
をや
つて
いる。
統計
の
仕事
もや
つて
いるというものと大体平仄が合うことになるわけでありますが、そういうふうな
考え方
を一応持
つて
おります。 その次は同じ
総理府
であります。先程
政務次官
の御
説明
になりました第二の
原則
、即ち
総理府
にある
各種
の
事務
はできるだけこれを
関係各省
に移管する。これは
総理府
には、
只今
でも非常に沢山の
官庁
が
総理府
の中に形式的に入
つて
いるわけでありまして、この中には
総理府
はどうも直接
関係
のないと患われ、るようなもの、例えば
電波監理
の
仕事
でありますとか、或いは
賠償
の
仕事
でありますとか、そういうふうなものも入
つて
おりますし、それから
日本学術会議
或いは
科学技術行政協議会
というようなもの、主として
学門
というようなものに
関係
したものも
総理府
に入
つて
おります。こういうふうなものは
総理府
として
各省
をまとめるためには必ずしも必要でない
仕事
でありますので、むしろできるだけ
関係
した省を選びましてこれに付けたらどうか、こういうことにいたしまして、
総理府
としての
恰好
をすつきりしたものにいたしまして、
行政各部
をまとめるために
総理大臣
の
補佐機関
というものにできるだけしたいというのが
総理府
についての
考え
でございます。これが第三の
原則
といたしまして、先程申上げました
外局
たる庁は、できるだけこれを廃して、
内局
とするということも
総理府
に
大分関係
があるのでありまして、例えば
総理府
には
特別調達庁
でありますとか、
賠償庁
、
行政管理庁
、北海道開発庁、
地方自治庁
というような庁が沢山ございます。これらも今の
総理府
の
内局
にするという部面も若干出て参りますが、
総理府
には置けない、例えば
賠償庁
というようなものは、これは
外務省等
に移管する。そうして
外務省
の
内局
にしたらどうかというふうに
考え
ております。又
特別調達庁
でありますが、これはどうも庁としてございますが、結局なかなか付くところがありませんので、これはまだほんの素案でありますけれども、例えば
国家行政組織法
の第八條にいろいろな
機関
を設けることができるということが書いてあります。まあ主としてあれは
委員会
とか、
審議会
とか、或いは
試験所
であるとか、
実験所
であるとか、そういうものをあそこでは
考え
ているのでありますが、併し主としてこういうような
行政
に類さない
現業
的の
仕事
をしております
役所
、例えば
調達庁
のようなものは、或いは
機関
という概念に入れられることができはしないかというようなことも
研究
しております。これは
恰好
の方だけになりますけれども、
特調
というものをどうしても一律的に確立いたしますれば、こういうふうな
機関
として一段下げると申しますか、
行政官庁
から外すということができるのではないかというふうに
考え
ております。以上が大体
総理府
でございます。 その次は
法務
府であります。これは一応の
考え方
といたしまして、
法務
府だけを
総理府
以外に府というのでありますが、一これは
仕事
の
内容
が、必ずしも外の
各省
と
違つて
はいない。結局やはり
行政関係
或いはその他の
法務行政
というものが、絹当
事務量
では多いのでありまして、これを府と申しました
理由
といたしましては、
法務総裁
が
内閣
の
最高法律顧問
であるという見地から
考え
まして、これを外の省とは違いました府という名前を付けたのでありますけれども、今の
現状
を以て見ますれば、必ずしもこれだけを別
扱い
にいたしまして、府という必要もないのではなかろうか。これはこの際
法務
省としたらどうかというようなことを
考え
ております。又この
機構
的には、相当未だに
法務
府は複雑でありまして、
次官
がおりませず、
長官
が三人いるというような
恰好
にな
つて
おりますが、これらは、この際この
省名
を変えますのと併行いたしまして、外の省と同じように、
事務
次官
を置くというような
制度
に変えたらどうかというように
考え
ております。 次は
外務省
でありますが、
外務省
につきましては、先程申上げましたような、
賠償庁
を
内局
とするということを
考え
ております。これは
事務
その他の分量から言いましても適当であるというふうに思
つて
おります。それから
出入国管理庁
が、
ポツダム政令
によりまして、十二月一日からできておりますが、これも若し
外局
の庁を全部
整理
するといたしますと、これらも
内局
にすることになろうかと思
つて
おります。
大蔵省
につきましては、
総理府
の方で申しました
主計局
を
総理府
に移管するということを
只今
事務
的には
考え
ております。それから庁といたしましては、ここに
国税庁
、
造幣庁
、
印刷庁
という
三つ
の庁があるわけでありますが、庁を全部
内局
とするという
構想
から申しますと、
国税庁
も、これはやはり
内局
とするということになるわけであります。
内局
にいたしますれば、
主税局
というのがまだ残
つて
おりまして、
主税局
と
一緒
にするということになろうかと存じます。
造幣庁
、
印刷庁
は、先程
調達庁
のところで申上げましたように、これは主としてやはり
現業
をや
つて
おります
機関
でありますので、或いはこれを
内局
とはいたしませず、
機関
というようなことで
考え
てもいいのではないかというふうに思
つて
おります。 次は
文部省
でございますが、
文部省
につきましては、若干
部局
を
整理
する
程度
で止めて置きたいと
考え
ております。併し
総理府
のところで、実は
日本学術会議
、
科学技術行政協議会
、あれは
総理府
の
機関
としてあるわけでありますが、これは
総理府
の
事務
をいろいろ
整理
するという点から
考え
まして、
文部省
に付けていいのではなかろうかというふうに
考え
ております。併しこれにはなかなか反対もあるのであります。これらは
文部省
だけのことを……、必ずしも
行政対象
の
範囲
を
文部省
だけにならないように、依然
総理庁
に付けて
行つた方
がいいという議論もあるのであります。 次は
厚生省
でありますが、
厚生省
につきましては、これは
厚生省
と
労働省
とが、今度の
社会保障制度
に関連いたしまして、非常に問題が出て来るのでありまして、御
承知
のように、
社会保障制度審議会
が一昨年作られまして、近く
答申
を出すことにな
つて
おりますが、相当これが
社会保障制度
の
統一的実施
ということを強く主張するやに聞いておるのであります。従いまして、そういう
事態
になりますと、どうしてもこれは
厚生省
と
労働省
というものをどういうふうに技術的に連繋させるかということを
考え
なければならない。一応案といたしましては、例えばこの
二つ
を統合いたしまして、
一つ
の省にするというようなことを
研究
いたしております。まあこの
二つ
の省の中では、
社会保障
的なもの、例えば
労働省
でや
つて
おります
労災保険
でありますとか、或いは
失業保険
というようなものと、
厚生省
でや
つて
おります
国民健康保険
、或いは
厚生年金
というようなもの、こういうようなものと性格は非常にだんだん似通
つて
来ておりますので、こういう面においては確かに
一つ
でやつた方が一貫してよろしいということが言えるのであります。併しながら、どうてもなかなか
一緒
になり切らない面といたしましては、例えば医者のことであるとか、薬のことであるとか、こういうことを
厚生省
がや
つて
おりますが、これらの面と
労働
の
プロパー
な
行政
、
労働基準行政
でありますとか、或いは
労働組合設置
に関するもの、こういつたような
制度
はなかなかそれだけ取上げて見ますと、必ずしも似通つたところがないということで、なかなかこれはむずかしいところでありますが、一応併し
機構縮減
というようなことも
考え
まして、これは
二つ
の省を
一緒
にして見たらどうかというようなことを
考え
ております。 その次は
農林省
でありますが、これは
一般原則
のところでも
政務次官
から申上げましたが、この
天然資源保全利用
の
総合的施策
ということを
考え
ております。これはその主たる
内容
は
治山治水
を一元的に実施する必要がある、この
治山治水一元的実施
ということから、この間の
行政制度審議会
におきましては、
国土省
というものを作るがよいという
結論
にな
つて
おります。併し又一歩進んで
考え
ますと、
国土
の
保全
と
治山治水
を実施する主たる
狙い
は、やはり
農業
の増産にあるのではなかろうか、
治山治水
によりまして、年年の
農業
の災害を防止するという
消極面
の外に、又
治山治水
を行うことによりまして、現在の耕地をもつと広く、或いはもつと集約的に利用する、こういうことによりまして農産を殖すということが一番大きな
狙い
になりはしないかというふうに
考え
られます。勿論
治山治水
はその
外工業
でありますとか、或いは
一般
の
都市生活
ということにも非常な
関係
はありますが、やはり何とい
つて
も大きな
狙い
は
農業
の増進であろう、こういうことを
考え
ますと、この際むしろ
国土省
の
思想
よりも更に一歩進めまして、これによ
つて
利用増進するところの
農業
というものをもつと広く取込んだらどうかというようなことを一応
考え
て見ております。これは勿論我々のところ限りの案でありまして、全く
政府
の外の
部局
とは相談しておりません。そういうことを
考え
て
研究
しておるという
状況
であります。従いましてそういたしますと、現存の
農林省
と今の建設省の大部分というものが
一緒
にな
つて一つ
の省になるという
恰好
になるわけであります。いずれの省がいずれを吸収するというようなことではなくて、
二つ
の省が解散いたしまして、
一つ
の新らしい省を作るという
思想
であることは勿論であります。 次は
通産省
でありますが、
通産省
は何と言いましても、
物資統制
で非常に大きな
機構
を持
つて
おるわけであります。
資物別
によりましていろいろの局が
只今
できております。こういうものを統合いたしまして、例えば商務と工務というふうに大きく分けまして統合するというようなここにいたしまして、この
部局
の数を三分の二くらいに減すことができるだろうというふうに考ております。又
通産省
には
外局
が沢山あるのでありまして、
資源庁
、
工業技術庁
、
特許庁
、中小企業庁とございますが、これはいずれも
外局整理
の
原則
を以ちまして
内局
にできるのではないか、ただそのうち例外的なものは
特許庁
でございまして、
特許庁
は特許の
審判
という、いわば司法的な
仕事
、裁判所に似た
仕事
をや
つて
おります。これらは例外として庁として残してもよかろうと
考え
ます。 次は
運輸省
でありますが
運輸省
につきましては、これも
統制経済
に直接
関係
はないわけでありますが、併し
物資
の
配給等
による点から、大分
機構
的には膨れておるというふうに見えますので、これも
部局
の数を
整理
したい。これは
行政制度審議会
の
答申
によりますれば、
海運局
と、
確か船舶局
を
一緒
にするという案でございましたが、或いはそれによりますと、或いは
陸運関係
の
鉄道監督局
と
自動車局
とを
一緒
にするという案で行きますか、これは
研究
しておるところであります。それから
運輸省
につきましては、
行政制度審議会
の案では、
港湾局
を
国土省
を作りまして、そちらに移管するという案であ
つたの
でありますが、これは先程申しましたように、
国土省
の
思想
がなく去りましたので、
従つて港湾局
は
仕事
としては
運輸省
に残るということになります。この際併し
港湾局
を果して
一つ
の局として残して置く必要がありや否やということにつきましてはまだ
検討
しております。この
外局
でありますが、この庁といたしまして、
海上保安庁
と
海難審判庁
があるわけであります。
海難審判庁
は先程の
特許庁
と同じように
審判事務
を行うものでありますので、これは
内局
では無理であろう。
海上保安庁
は
仕事
から申しますと
審判
を行うものではございませんけれども、これはどうも
ちよ
つと警察に似たような
仕事
をや
つて
おりますので、これも
内局
にするのは無理じやなかろうかというふうに
考え
ております。
郵政省
につきましては、
現業
の
役所
でありまして、
国家行政組織法
でも別
扱い
を認めておるようでありまして、まあ
現状
をさわらずに置こうかというふうに
考え
ております。
電気通信省
にいたしましても同じことであります。これは
公共企業体
とするということが
行政制度審議会
でも
答申
にな
つて
おるのでございます。
電信電話復興審議会
でも、やはり
電気通信省
は
公共企業体
にするという
結論
が出ておるのでありますが、これは将来においてはそういうことにしたいというふうに
考え
ております。併し現在果してそれがすぐするのが適当であるかどうかは、まだ
研究
の余地があろうといふう
考え
ております。それからこれは
総理府
のところでありました
電波監理委員会
、これは
電気通信省
に付けるのが適当であろうというふうに
考え
ております。 それからあとは
経済安定本部
でありますが、これは我々の今までの
考え
といたしましては簡素なものにいたしまして、
総理府
に付けたらどうかというふうに
考え
ております。 以上が
中央機構
につきまして、
政務次官
から申されました
三つ
の
原則
に基きます
各省
の
機構
について、
只今行政管理庁
として
研究
しております段階での
状況
と或いは問題、
事項
の報告でございます。
河井彌八
4
○
委員長
(
河井
彌八君)
只今
の御
説明
に対しまして御質疑がありますれば、尚又御
意見
がありますれば、この際御
質問
を願います。それでは御
質問
或いは御
意見
ということを申して置きましたが、更についでに
出先機関
の
整理
の問題があります。これについてやはり
政府
の
意見
はまだ確定的ではないようでありますが、併し或る
程度
の見通しは
説明
ができるということでありまするから、それを伺おうと思います。御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
河井彌八
5
○
委員長
(
河井
彌八君) 御
異議
ないと認めます。
中川融
6
○
説明員
(
中川融
君)
地方出先機関
につきましては、この間の
シヤウプ勧告
、これは一年前の
シヤウプ勧告
でありますが、あれに基きまして、御
承知
のように国と
地方
の
事務
を再配分せよという
勧告
がございまして、それによりまして
総理府
に
地方行政調査委員会議
というものが設立されました。ここで目下再配分の案を
検討
しておる次第であります。その
結論
が出ませぬと、果してどの
程度
の
地方機関
の
整理
なり、
事務
の
委譲
なりをや
つて
いいのか
方針
を決めかねますので、それを待
つて
根本的な措置をとりたい。それが若し近いうちに
結論
が出れば、或いは
機構改組案
に織り込むことができるわけであります。どうも
只今
までの様子をいろいろ聞いて見ますと、正式の
勧告
というものは来年に持越されるようでありますので、そういたしますと、
ちよ
つと
機構改組案
は根本的な
出先機関
の
整理
なり
改革
というものを織り込むことが時間的に間に合わないかと存じます。従いまして今回するとすれば、その根本的なものに、触れずに、現在あるものを大体の基礎といたしまして、できる限りの
簡素化
ということをやる
程度
になるのではないか。これは
行政調査会議
の
結論
の出次第にやるつもりであります。
只今
の
状況
ではむしろそういうふうになりはしないかと
考え
ております。
河井彌八
7
○
委員長
(
河井
彌八君)
次官
にお尋ねしますが、今
機構
の
改革
についての或る
程度
の
政府
の
考え方
を
伺つたの
でありますが、つまり
定員
の
整理
と言いますか、それについてどんな
構想
を持
つて
おるか。初めから
定員
をこれだけ減らすというようなお
考え
ではないだろうと思うのでありますが、そういうような点についてのお
考え方
と、それからもう
一つ
は、
さつきお話
のあつたように
行政
を
簡素化
してそうして経費を減らすというような、
従つて
又
公務員
の
待遇
もよくするというような御
意見
もあ
つたの
でありますが、
予算関係
においてどういうふうに現われて来るかという点と、もう
一つ最後
に伺いたいのは、しよつ中
行政整理
というものは始終しなければならんのでありますが、大きな
整理
をすれば、もう大体一段落になるとか何とかいうようなことも必要であ
つて
、然らざれば
政府
のやつたことが、その職に安んずることができないというよういな虞れもあるのですが、ここで相当な思い切つた
整理
ができればもう大体においてこれで止める。そういうような
三つ
の点について
政府
はどんなふうな
考え
を持
つて
おられるか、お洩らしができれば伺いたいと思います。
城義臣
8
○
説明員
(
城義臣
君)
只今
の第一点でありますが、
定員
の方は日本国有鉄道及び専売公社を除いた国の
行政
機関
の職員数は八十七万でありますが、これを昭和六、七年頃の職員数の三十六万に比べますと、二・四倍の膨脹にな
つて
いるのであります。ついでに
機構
のことを申上げれば、現在各府省庁の局部数は二百五十でありますが、当時の数、百十に比較いたしますと、二、三倍の増加にな
つて
いるのであります。それで今回の
行政
簡素化
におきましては、第一次の
整理
をいたしましたときとは
違つて
、今後二ヶ年くらいの余裕を以ちまして、その間にできれば先程の数字から見ましても、成るべく縮減したい。できれば三割くらいのところはする必要があり、又可能ではないかと、こんなふうに大体のところ
考え
ているのであります。
予算関係
につきましては、
只今
のところではまだ
調査
研究
中でありますので、率直のところお答えできないのでありますけれども、成るべく
一つ
余計に節約いたしまして、前のような二百億も縮減で言できれば大変いいのだというふうな見方をいたしておりますけれども、これもただ單なる大掴みな目標でありますので、何とも現在のところでは申上げられない状態であります。もう一点、
行政整理
をしよつ中やるということによ
つて
、
公務員
の諸君が絶えず不安一を覚えておられるということは御尤なことであり、そういう
事態
を成るべく避けたいと思うのであります。私当初経過的な点に触れて
ちよ
つと申上げましたように、今回の第二次
行政整理
というものは、第一次
行政整理
の際に非常に急速に何と申しますか、やりましたので、いわゆる
仕事
のヴォリュームを科学的によく把握して、その
仕事
の分量に適切な
定員
というものを定めるという
方針
について、具体的にはいろいろの無理もあつただろうということで、今回それを是正いたしたいという
考え方
であるので、更には
経済
統制の解除であるとか、或いは
シヤウプ勧告
に基く国家
事務
の
地方
委讓等の新措置に鑑みまして行いますので、いわゆる
機構
いじりをや
つて
朝令暮改するということは極力避けたい、こういう
考え
を持
つて
おりますので、今回の
整理
を思い切
つて
いたしまして、いわゆる
機構
いじりに堕するというようなことは避けたいと思
つて
いるので、さよう御了承頂きたいと思
つて
おります。
河井彌八
9
○
委員長
(
河井
彌八君) もう
一つ
お尋ねしますが、今極く大要の
構想
を
伺つたの
ですが、更にこれをもう少し具体化して、案が決まるのはいつ頃になりますか。
城義臣
10
○
説明員
(
城義臣
君) 大体十月の終り頃になるのじやないかとも思
つて
おります。
河井彌八
11
○
委員長
(
河井
彌八君) 十月の終り頃ですか。
城義臣
12
○
説明員
(
城義臣
君) はい。
河井彌八
13
○
委員長
(
河井
彌八君) それは
政府部
内だけですか。
関係
方面の側との交渉も……。
城義臣
14
○
説明員
(
城義臣
君) 部内だけでという見通しなんでございますが……。
楠見義男
15
○楠見義男君 正式にまだこの案がお、決まりにな
つて
おらぬようであります。から、この案についての質疑は後日にしまして、大体
考え方
について二、三、伺
つて
見たいと思います。それは
行政整理
の問題というのは、御
承知
のように非常に景気のいい、
内閣
としては景気のいい題目なんですが、同時にその行というものは御
承知
のように非常にむずかしいのです。そこで私共
考え方
について
一つ
お伺いしたいと思う点は、先程も
方針
の
一つ
としてお述べになりました
国民
負担の軽減という点から見て、きるだけ
官庁
を
簡素化
し、又人員を
整理
する、こういうお
考え方
なんですが、この
考え方
については決して私は反対し、又は否定するものではないのでありますが、ただ現在の
経済
状態或いは職員の生活状態、それから又役人を辞めてからのそれらの人々の受入態勢、こういう問題については率直に申上げますと、
内閣
は、いずれの
内閣
でもそうでありますが、特に現
内閣
は景気のいいことばかりを先走りせられて、それの受入態勢というものがややもすると欠けておるのは、今までの
経済
統制解除の経緯に鑑みても、そういうことが言えると思います。そこで若し
新聞
で伝えられておるように、二十五万の人間が
整理
されるという場合に、その
整理
自体はともかくとして、それらの人々に対する受入態勢、いわば
失業保険
だとか、その他の方面でもお
考え
にな
つて
おられる
社会保障制度
との関連、こういう問題の準備なくして、厖大なこういうような
整理
が行われるということになりますと、そこに非常に大きな問題が起ると同時に、私は又これは、私見でありますけれども、別の観点から、
国民
経済
の立場から国内の購買力と言いますか、有効需要と言いますか、不景気と言いますか、こういう面から非常に大きな問題が起りはせぬかということを懸念する一人なんでありますが、そういう点との睨み合せをどういうようにお
考え
にな
つて
、この
行政機構
簡素化
案が出ておるのか、先ずこの点についての
考え方
にづいてお伺いしたいと思います。
城義臣
16
○
説明員
(
城義臣
君)
只今
楠見委員からの
お話
では、どうも景気のいい
行政整理
というような
お話
がありましたが、決してそんな気持ではなくて、先程来申上げております通り、少しでも
国民
の負担を軽減したいという
考え方
に合せまして、
公務員
の
待遇
を改善したいという目途でや
つて
おりますので、私は率直に申上げて、いずれの
内閣
にいたしましても、
行政整理
は言うべくしてなかなか行われにくいことで、見ようによれば、まあこれは景気がいいどころか、貧乏くじを引くような
仕事
になるのでありますけれども、併し一応の数字的な膨脹率から見ましても、尤も昭和六、七年当時と現在とは違いますから、それが二・四倍
程度
に膨脹しておることを以て、直ちに数字的な、機械的な膨脹だとは見られないと思いますけれども、併し日本の
経済
力に相応して、何とかこれを
簡素化
しなければならんということだけについては、私
国民
の最も待望するところである、こういうふうに
考え
ますので、このやりずらい
行政整理
と何とか取組んでや
つて
行きたいと、こんなふうに
考え
ておるのであります。そこで、巷間伝えられる二十五万の
整理
という
お話
、これは御尤もでありまして、この数字につきましては、現在の職員数が八十七万で目標三割にいたしますというと、二十五万という数字が出て参りますけれども、まあ理想と申しますか、一応あとの受入態勢ということは別にいたしまして、ただ先程来申上げるように、何とか
簡素化
するという主題に添
つて
、でき得べくんば、更に三割
程度
の目標を掲げて
整理
をしたいという気持でありますけれども、現在のところでは、
只今
研究
中のところでは、とても行きそうにないのであります。
従つて
、私少くとも
整理
をするという点から行きますというと、或いはずつと数が減
つて
参りまして、三割どころか一割もどうかというふなことに或いはなりはしないかという情勢も見られぬではないのであります。そこで成るべく出血を避けたいという
考え方
からいたしまして、二年間ぐらいの今後期間を置きまして、自然にお辞めになる方などの数も相当あるようでありますし、だからとい
つて
、新進気鋭の有能な土を全然採用せんということでは、又
却つて
国政の将来に向
つて
いろいろな禍いができますので、入れないことにはなりますまいけれども、成るべく辞めた欠員ということなどにつきましては、これを補充しない、新規採用というものを抑えてでも出血を避けて行きたい。これは消極的ではありますけれども、そういう
考え方
で進んで参りたいと思
つて
おります。更に積極的に、然らばいずれにしても出て来る
整理
者という者をどういうふうにして受入れるかということにつきましても、私共いろいろ心配いたしておりますので、各その担当者と申しまするか、専門の各
部局
責任者に対しましては、いろいろと
只今
鋭をいたしておる次第でありますので、本日のところでは、私といたしましては、その
程度
の御
説明
しかできないという点も
一つ
御了承願いたいと思います。
楠見義男
17
○楠見義男君 景気のいいという話は、税金に苦しんでおる
国民
は、例えば選挙なら選挙のときに、これだけ税金が多いのだ、これは
行政
役人が多いのだ、だから
整理
すれば税金が安くなるのだという、こういうようなことで、これは城さん御存じのように、自由党は選挙ごとにこの問題を掲げて来ておられるのです。その事自体は先程私
お話
申上げましたように、決して役人が少な過ぎるとか、むしろ場合によ
つて
は多いのですから、その事自体については繰返して申上げるように、私は決して否定をし、又反対はしないのであります。ただこういう案ができるときには、又発表されるときには、同時にそれらの人々の受入態勢ができてから発表して頂きたい。これは今までのたびたびの先例で、城さん自身もお認めにな
つて
おるように、それが常に欠けておるのです。ただそれでこれだけのものがぽつと発表されると、発表されただけで職員に不安動揺を来たし、又明日の日からの
仕事
も手に着かぬ。これより国家
行政
事務
の停滞の損失をそれだけ大きくするということは、これはよく御
承知
の通りだと思われまする。
従つて
そういう意味から十分にお
考え
下されると同時に、この案が発表されるときには、一方の案の成案を得て発表して頂きたい。これはまあ
希望
でありますが、そういう感じがするのです。それから二十五万人というこの何ですが、先程
お話
の国有鉄道と専売を除いて八十七万、こういう数字のお示しがあ
つたの
ですが、この案で見ますと、
郵政省
その他の省は
現状
通りと、こうな
つて
いるのですが、
郵政省
所管の職員の数は一体何人でございましようか。それで
整理
の対象になるのですか、ならないのですか。
城義臣
18
○
説明員
(
城義臣
君) 郵政、電通併せまして約四十万。
楠見義男
19
○楠見義男君 それで
整理
の対象になるのですか、ならないのですか。
城義臣
20
○
説明員
(
城義臣
君) これは
現業
です、から
整理
できないのであります。場合によ
つて
は足りないようなことを聞いております。
楠見義男
21
○楠見義男君 そうすると、八十七万から四十万を引いて、この四十七万に対して二十五万の
整理
、こういうふうになるわけですか。
城義臣
22
○
説明員
(
城義臣
君) それは根拠は実はないのでありまして、先程申上げましたように一応三割と目安を置けば、こういう数字が出るのです。これは数字的な結果なんでして……。
楠見義男
23
○楠見義男君 私の伺うのは、仮に八十七万から四十万を引いて、四十七万の三割とすると十四万ですね、ところが二十五万という数字が出て来ておるから、そうすると、五割以上になりはせぬか、三割々々とおつしやるけれども、五割以上になりはせぬかという数の問題なんです。それで伺うのです。
中川融
24
○
説明員
(
中川融
君) その点は、三割ということは一応三割というふうなことを
考え
たわけでありまして、具体的に人員をどういうふうにするかということは、結局
現業
職員というものは殆んど
整理
の余地がないから、非常に無理しなければ、ここから一割取るということはできない。そういうことになりますと、この前の
行政整理
の際にも、
現業
は軽くなりまして、あとのものは三割ということに
なつ
た。三割ということも別にそういうことがここで決定しておることもないのでありまして、巷間伝えられる
程度
であ
つて
、
従つて
数等については全然我々まだ計算しておりません。恐らくその何割というようなことで、
整理
することも恐らく結局はないのじやないかと思いますけれども、若しはつきりと数を出して
整理
するということになれば、おのずからその
整理
の対象になる。具体的な数はその総数に対する三割ということについては非常に
違つて
来ると思います。
楠見義男
25
○楠見義男君 そうしますと、
考え方
の問題で、もう
一つ
お伺いするのですが、
国民
負担の軽減とかいうふうな観点から言えば、人員の
整理
というものが先ず先に立たなければ、そういう問題が起
つて
来ない。單に
行政機構
の
簡素化
、或いは
二つ
の省を
一つ
にして六臣一人が浮くとか、政務官が、浮くとかいうことでは、これはもう問題にならないので、あくまで負担軽減ができれば人員
整理
という
方針
になるのですが、この
考え方
はそういうふうに人員
整理
というのを先ず頭に置いて、そうして
機構
改革
をや
つて
おるのか、人員
整理
ということは全然ないという場合に
なつ
たらとることがないかも分らない。ただ
機構
の合理化と言いますか、刷新と言いますか、そういう観点からこの問題を取上げてお
考え
にな
つて
おるのか、どちらなんでしようか。
城義臣
26
○
説明員
(
城義臣
君) 楠見委員の
お話
のようになれば、誠に当然のことでありまして、ずつと私一貫しておる趣旨から申上げておるように、
只今
の三割というようなものは、実は今
部長
から
お話
ししましたように、こう解するということを言
つて
おりますのは、できればそういうようなことにしたいという
考え
を持ちましても、実際に具体的に
研究
して見ますと、なかなかならない。併しいかないからと言
つて
、それではただ景気のいいことだけ言
つて
、具体的には
整理
できないのじやないかという
お話
になりますけれども、そう割切
つて
考え
て頂かなくて、そういう
方針
で成るべく冗員のあるところ、或いは
機構
の
簡素化
をしなければならないところも事実あるようですから、そういうものに副りまして、できるだけはその冗員というものを
整理
して参りたい、そういう
程度
で御了承にな
つて
頂きたいと思うのであります。
楠見義男
27
○楠見義男君 これは最初申上げましたように、また成案ができて来ないのでありますから、こういうお
考え
に
なつ
た経過についての
考え
について御質疑を申上げているのであります。そういうことで申上げておると御了承頂けばよいのであります。
行政機構
の
簡素化
、合理化の問題で現在
国民
が困
つて
おるのは、いろいろの
役所
に跨
つて
、
役所
でも又それぞれのセクシヨンに跨
つて
、例えば
一つ
の申請したことが十数ヶ所を通らなければならんとか、そういうことも
国民
怨嗟の的にな
つて
おる。この点は
機構
の一本というか、
簡素化
するという場合に、同時にそういう点を併せお
考え
にな
つて
おるか。
城義臣
28
○
説明員
(
城義臣
君) 御
承知
の通り非常に窓口が幾つかに分れて煩雑であるという怨嗟の声があるということはよく
承知
しております。成るべくそういう趣旨を取入れまして進めたいと思います。
楠見義男
29
○楠見義男君 もう
一つ
外局
たる庁の間の問題であります。この問題は例えば
国税庁
にしましても、或いは食糧庁にしましても、半ば
現業
的の
機構
であり、そうして多数の
地方
の管下職員を持
つて
おる。
従つて
外局
としての存在の
理由
と言いますか、
仕事
をする、能率化をする上において
却つて
いいところがあるのであります。例えば何万人という職員を
国税庁
なら
国税庁
が持
つて
おる、それが
内局
になりますと、それらの部面の人事に関することは、すべて秘書課なり、会計課というもので、省全体の
仕事
として扱うために
事務
が非常に澁滯するということがあるのであります。勿論特別会計とか、いろいろな
外局
たる要素としての條件は別としまして、そういうような
事務
の能率迅速化という観点も見逃すことのできない
一つ
の特長なんであります。ただそれを庁を局にして
内局
にするという簡單な問題で私はないように思うのであります。それらの点についての
考え方
はどうなんですか。
城義臣
30
○
説明員
(
城義臣
君)
只今
私共の御
説明
申上げておりますのは、まだ
原則
論について申上げておりますので、そういう御注意の点は尤もだと存じますので、そういう点は画一的な形式的な持
つて
行き方については、私どうかと思
つて
おりますので、十分気を付けたいと思
つて
おります。
梅津錦一
31
○梅津錦一君
新聞
で見ると、今度の中央
行政機構
の
簡素化
の案のために、
整理
の対象、或いは
機構
改革
の対象になる
官庁
或いはそれに
関係
する職員から猛烈な反対があると、こういうことは、その反対の主な
理由
はどういうことを反対の
理由
としているか、それを
ちよ
つとお尋ねしたいと思うのであります。
楠見義男
32
○楠見義男君
ちよ
つとそれに関連しまして、今梅津さんから
お話
があ
つたの
と関連しておるのでありますが、
新聞
ではこの原案に対する
各省
からの反対
意見
も可なり強いので、
政府
案を得るまでには可なりの声があるものと予想される。こういうことが九月二十四日の日本
経済
新聞
に載
つて
おります。それで今の梅津さんの御
質問
と同時に、
各省
でこれらに対してどういうような
意見
を持
つて
おるか、
参考
までにお耳に達しておる
程度
で結構でありますから、お漏らしを願います。
城義臣
33
○
説明員
(
城義臣
君) 速記を止めて下さい。
河井彌八
34
○
委員長
(
河井
彌八君) 速記を止めて下さい。 午後零時十二分速記中止 —————・————— 午後零時二十一分速記開始
河井彌八
35
○
委員長
(
河井
彌八君) 速記を始めて……。それでは本月の
内閣委員会
はこれで散会いたします。 午後零時二十二分散会 出席者は左の通り。
委員長
河井
彌八君 理事 大島 定吉君 仁田 竹一君 梅津 錦一君 委員 郡 祐一君 カニエ邦彦君 楠見 義男君 林屋亀次郎君
説明員
行政管理
政務次 官 城 義臣君
行政管理庁
管理
部長
中川 融君