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1950-09-21 第8回国会 参議院 電気通信委員会 閉会後第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年九月二十一日(木曜日)    午前十時四十四分開会   —————————————   本日の会議に付した事件 ○派遣議員報告電気通信事業運営状況に関する調査  の件 ○電波行政に関する調査の件   —————————————
  2. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) これより会議を開きます。御要望によりまして放送協会の方から、会長は丁度経営委員会があるために出席がいたしかねるというわけで、業務局長池田幸雄君、第二部長三熊文雄君、受信機部長高村悟君、以上三君がお見えになつております。御質疑等があれば適当なる機会にお願いをいたします。  日程に従いまして派遣議員報告をお願いいたします。先ず第一班であります北海道視察委員に御報告をお願いいたします。
  3. 山田節男

    山田節男君 本休会中の電気通信委員会派遣視察につきまして、第一班は北海道に参りました。平林議員と私並びに柏原専門員電気通信事務官の吉田君と四名で、去る九月一日から四日まで四日間の日程を以て参りました。その視察調査概要を御報告申上げます。期間が非常に制限されております関係上、北海道の全土に亘つて視察することは不可能でありました。勢い重点的な視察しかできなかつたわけでありまするが、札幌におきましては電気通信省電波監理委員会の出店と申しますか、札幌電波監理局電気通信局等主として札幌室蘭函館等主要施設を一、二、尚又九月四日には札幌におきまして電気通信省関係並びに電波庁関係利用者公聽会を開きまして、我々議員並びに電気通信電波監理関係の人も沢山見えまして、いろいろ意見、批判、希望等も承わりました。そういうようなことを以下概要を御報告申上げたいと思います。ただ我々としまして、特に北海道視察で重点を置いて考えなくちやならんと思いましたことは、御承知のように、終戰後日本の領土は非常に狭くなりまして、而も外国から五百万に余る同胞が引揚げております。特に樺太、千島から引揚げた人々はこの北海道に沢山入つて来ておる。面積の割合に人口が少いというところからいたしまして、勢い内地からも多数入り込むというような状態でありまして、北海道全体から見て鉱物資源地下資源関係、或いは農業、或いは水産業、或いは一般産業におきましても、将来これは相当慎重に国家として、これに指導を加えなければならんというので、御承知のように北海道開発審議会も置かれておるのであります。こういつたような、今後の北海道産業界における重要性ということに、先ず我々が目を着けまして、そうして電気通信関係電波関係実態と、又将来どうあるべきかということの見通しを掴みたいがために、主としてその点に我々は目安を置いて視察したわけであります。先ず第一に電気通信関係でありますが、この電気通信関係におきましてはいろいろ説明も聽き、又いろいろ困難を排してやつていることに対して、非常に我々としても満足の意を表したのでありますが、第一に電話加入の問題でありますが、電話加入は、これは従来北海道が僻陬の地にある、内地との無線がないときは、電話というものが唯一の最も迅速な通信機関であつたわけでありますが、我々が行つて見まして先ず意外に思いましたことは、電話の、何と言いますか普及率が極めて低い。これは電気通信省の方での、昨日貰つた参考資料によると、大体今日日本の全国的な電話普及率というものは、世界の標準から言えば二・八、日本の全体から言うと一・七ということになつておりますが、北海道普及率は一・二、即ち人口百人に対して一・二というようになつているのであります。そうして我々が見ました室蘭函館釧路こういうところの電話局の実際を見ますというと、もうすでにこれは飽和点に達しており、加入者の増設は非常に困難であるというような状態でありまして、例えば電話架設につきまして同じくこの通信省が調べ、又札幌通信局が調べているのを見ますと、例えば電話架設不可能地、これは札幌は一〇%、小樽は三五%でありますが、函館のごときは五一%、旭川は七〇%、釧路が七〇%、室蘭が六〇%、こういうような状態でありまして、こういうようなことの隘路はどこにあるか、昨日もこの席で質問もあり、政府委員からの回答もありましたが、かような実態でありまして、電話を更に将来需要最大限度に応えるという意味におきましても、こういつたような不可能地域のパーセントが非常に高い、これは今後通信局として技術的に、或いは予算的に相当な考慮を拂わなくてはいけないという結論に達するわけでありますが、昨日も平林議員から質問がありましたように、札幌で極く最近滞納者に対して差押がありまして、この電話競売価格が十三万五千円という状態でありまして、又室蘭或いは函館のごときも六万円乃至七万円というような状況でありまして、これを以てしても、今日の北海道における電話の拂底が如何なるものであるかという実態が分ると思うのであります。こういつたような電話関係のものにつきまして、これは後程又ちよつと数字的なことを申上げたいと思いますが、かような状態で、電話に関する限りにおきましても、非常に一般的な需要に対して応じ得ないという事実があるのであります。  それから電信業務でありますが、電信業務は大きなところにおきましては勿論庁舎が別になつているところもありまするけれども、併し例えば長万部とか、或いはその他小さい町の郵便局も見たわけでありますが、そこらあたりでやはり一番困つているのは郵便局電信とが同じ建物の中にあるというようなことが、その局におきましていろいろ業務能率上からも非常に困つているようでありまして、殊に長万部におきましては、建物が非常に古いし、而も駅から非常に離れておりまして、電報集配地も駅から一キロ半ぐらいありまして、駅で電報を受付けるからいいというようなことでありまするが、併しこれはやはり電報と郵政、片一方は非常に迅速を要するとすれば、私はこういつたようなものは全般的に行き悩んでいる一般の例であるというように見まして、この点は将来特に電気通信関係として十分考えて貰わなければならんというように見たのであります。  それから次にこれは極く簡單に申上げますが、結論として申上ぐべきかと思いますが、これに電気通信関係として並べて御報告申上げますが、殊に電気通信関係電話架設関係において、北海道として非常に困る点を述べられたのでありますが、これは今の例えで北海道電気通信局で、今年度なら本年度の電話架設工事、そういうようなものに対しまする予算が二十五年度の予算が四月から実行されるに当りましても、工事命令認証とか、或いはそれに伴う合計の認証というようなものが非常に遅れるために、非常な浪費が行われているという事実であります。御承知のように北海道は大体工事をし得る期間というものは、場所にもよりますけれども、大体四月の下旬からせいぜい十月の下旬までしかできない。ところが実際見ますると、当然四月乃至五月に貰えべきものであり、又貰えまするならば工事としても最も能率上り工事に易しい時期であるに拘わらず、そういつたような会計上の、或いは工事命令認証の時間的なズレが非常にあるために、現地としては十月に工事を始めて、そこに電柱を一本立てるのにも二坪くらいな所を掘りまして、而も夜間凍らないようにいろいろな設備をしなければならない。そうして柱を立てる。ところがそういうように苦心をして柱を立てましても、今度それが霜とか結氷のために夏になつて来ると、冬はしつかりしておつても、雪解けと同時にそれがふらふらして来る、又これに対して補強をしなければならんというような無駄もあるので、私は今日日本としてまずしい予算を最も有効に使うという意味から言つても、その他の寒冷地にも同じことだと思いますがこういうような事態のために一切の工事上について非常な浪費がある、のみならず時間的な遅延を生じて来るということを実際に聞きもし、又我々十分それは想像し得ることでありまして、これは特に電気通信省関係として十分考慮して貰いたい。尚会計上その他手続上の問題について国会において努力すべき点があるのははつきりさして貰うということが我々としても望ましいし、又北海道としても当面の責任者がこのことを痛切に言われておることを見まして、私は本委員会においても十分考慮して貰わなければならんと思つたのであります。  それから次には電波管理委員会関係のものでありますが、これは札幌にありまする電波監理局におきまして詳細な説明を受けまして、札幌郊外琴似にある電波監視局に行つて見たわけでありますが、結論的に申上げますならば、この電波監視局というものはいろいろ技術上、位置というものが非常に厳密を要するわけでありますが、併しそれにもまして最もデリケートな電波というものの測定、或いは規制というものについて、人間の勘というものは或る限度がある、それ以上はどうしても機械でやらなければならん、そういう観点から見まして、電波監視局としての琴似にある機械を見ましても、必ずしもこれは最近のものとは言えない。非常に従事者苦心をしております。釧路にはあるとか言つておりましたが、札幌にはまだないようでありますが、いわゆる測定をビジユアリーする機械があるそうであります。そういうものがここにはない。それから又施設でありまするが、非常に狭いので、職員事務系統技術系統の者が一緒になつてつておるというような状態であつて、殊に神経を使うオペレーターとしては非常な気の毒な状態にあることを見まして、この点等は十分考えて見なくちやならんというように感じました。それから丁度我々が札幌におりまするときに、小樽機船底曳網漁業協同組合代表者陳情に参りまして、これはいわゆる漁業用の陸上の無線電話局設置に関する陳情であります。いろいろ事情を聞いたのでありますが、これは小樽が御承知の通りに非常な大きな港であり、又漁港としても非常に重要な地位を占めておりまして、現在あそこには七十隻の漁船がありまして、無線電話受信発信設備を持つておる船があるにも拘わらず、現在におきましては余市にある協同組合系の、その方から有線小樽に引いて来てあるという状態であります。小樽漁港の方の漁業状況から見まするというと、内地方面からも漁撈の最盛期において三百隻以上の漁船が来ておる。こういうような観点から見て、どうしても札幌の方に漁業用無線設置して貰いたいという非常な切なる要望がありまして、これはすでに電波監理委員会等陳情が出ておるように私は聞いたのでありますが、これは單に札幌ばかりでなくて、例えば室蘭でも現在行なつておる漁業無線を見ましても、これに対する今後の行政上或いは技術上の問題等について、電波監理委員会として一つ至急に具体的な方針を立て、又これの設置に対するいろいろな指導等についての考慮が拂われる必要があるのではないか、こういうように我々は見て来たわけであります。  それから次には放送関係でありますが、放送関係札幌中央放送局、それから室蘭函館中央放送局を見たわけであります。これも殊に札幌中央放送局としては十分とは思えませんけれども、これは近くスタジオを増設するというようなことを聞きましたが、室蘭はこれも現在の装備は極めて貧弱でありますが、これもやはり敷地を得て最近ここに建築するというようなことを聞いたのでございます。この北海道におきまする放送のローカル・プログラム、それから財政上から見た部面、いろいろと実地に見たのでありますが、なかんずく我々の興味を惹いた問題は、この共同聽取共同で聽取するということであります。これは現に例えば美瑛のごときはすでに千八百戸が共同聽取によつてつておる。これは皆さま御存じかと思いまするが、北海道では非常に電燈普及がむずかしい地域であります。いわゆる無燈帶の、無燈地区地帶が非常に多いわけであります。そういうところには必然的にラジオの受信機をやつてもモーターか電池がなくては聽けないというような状態で、農村文化の向上という面に、又農民の知識意欲と申しますか、そういう地帶一つ農業協同組合中心にし、或いはその他団体を以ちまして、電燈のある地帶からしてそこに親受信機を設け、それから有線で五キロ十キロというずつと山奧へ引張り、そうしてこれを聽取するという状態でありまして、実際の施設が見たいと思いまして室蘭と長萬部の間にある豊浦という町がありまして、そこへわざわざ出向きました。この豊浦町におきましては約五百戸の共同聽取豊浦地帶から遠く十キロ余りの山奧有線で、二ミリ被覆銅線使つてなかなかしつかりしたものを使つているのであります。これは札幌中央放送局報告によりますというと、今年七月末の現在で以て百六十八の施設がある。聽取者の総数が一万一千三百二十三戸あるという状態でありまして、これはますます殖える傾向にある。恐らく近い将来において三万戸を突破するであろうということであります。これは北海道地勢から申しまして、誠にいいことに違いないのでありますが、併しこれに対しましていろいろな問題を我々として考えなくちやならんというような結論に達したわけでありますが、これは勿論こういうように普及した根本の理由文化に対する意欲ということは勿論ありますけれども、経費が非常に安いということ、それから共同聽取によりますとそれに付随したいろいろな利便があるというような面からこれは発達したものに遅いないというように私共は考えたのでありますが、こういつたように共同聽取が非常に殖えている。而も現場へ行つて見ますると、親受信機にはやはりマイクロフオンが附いておりまして、勿論マイクロフオンを使う場合には放送が終れば自動的にスイツチが切れまして各聽取者スピーカーの方は声が聞えないようになつている。例えば豊浦町のごときを見ますと、町役場、或いは警察等の達しを親受信機から放送しまして、そうして聽取者全体にこれを伝達するということをやつている。これがために村役場、或いは町役場、或いは警察署文書費費用が非常に節約されている。豊浦のごときはそういうようなことで組合に対して村役場から一つ補助金くらい貰いたいというように申入れたところが、そういうことを言うんだつたら電柱税をかけるぞというようなことで、一本四百五十円、莫大な金になるので、まあ帳消しというようなことです。更にこれを巧妙に使うということになりますと、いろいろな私は問題が予測されると思うのであります。例えばそういつたようなものが政治的な目的に使われる場合どういう危険があるかということ、それからこれは豊浦の例でありますけれども、この共同聽取というものが僻地の電燈のない地域に行つているのはよろしいのですけれども、それらの五百戸の聽取者の中で二百戸だけは豊浦の町の電燈の引かれている町の中に引かれているのであります。これは勿論経済的な理由から一個の受信機、例えば数千円するものがこの共同聽取によれば三百円内外のスピーカーだけで、後は二千円乃至三千円の入会金と六十五円の毎月の会費その他聽聽取料三十五円納めればいいというようなことで、そういうような経済的な理由もあるからと思いますが、これに伴つて、例えば町内におきまして電話線とそれから有線でやつている共同聽取の線とが交錯することによつてトラブルを起す可能性があるというような問題、これは十キロというような長い距離におきましてはできないにしても親受信機マイクロフオンとそれから受信者の間で以て一種の何と申しますか、インターホーン式の、一キロ幾らという、インターホーン式通話ができるのじやないか、という問題もある。こういうようなことから考えて見まして、いろいろの問題があるのでありますが、更にそういつたような共同聽取者というものが、これは料金の関係放送局はその人数と組合の所在地をよく知つておるわけでありますが、電気通信省として何ら私は今日これに対する手をのべていないのだと見たのであります。で少くとも数百以上の共同聽取者を持つておる、そういう親受信機を使う者に対してはまあ技術上の指導という問題もこれは現在放送局が若干行なつておるように思いますけれども、併しこれは電気通信省としてどういうような考えを持つべきか、同時にそういつたような共同聽取をやる団体は今のように任意なものでなくして、少くともこれは登録をさすべきものでないか。先程申上げましたように、これは政治的な問題に利用されるというようなこと、或いは北海道地勢から見まして第三国、外国からの放送を、日本放送等が今方々で行われております。こういうものが、これを通ずれば受信者に行くわけであります。こういつたようなことも考えられる、という点から見まして、私はこの問題は現在の法規上から見て、どういうような取扱をすべきか、又この電波監理関係になるかと思いまするが、この問題は内地においても若干あるように見ておりましたが、この点についてやはり放送局の実際の取扱つておる実情を聞きますと同時に、電波監理委員会並びに電気通信省もこれに所管、関係があるものとして、これを一つ何かもつと合法的に、又もつと便利に行くことを目的といたしまして考える余地があるのではないかと、こういうふうに考えたのであります。この点は又、数字的なものを又別個に御報告を申上げていいと思いますが、それより先に行きますが、かようにしまして、この電波監理委員会電気通信の問題、北海道の極く重点的に見ました点から見て、この電気通信省並びに電波監理委員会で最善を盡しておられることは十分分るのでありますけれども、併し実際の需要に対してまだまだ満し得ない悩みがある、これに対して国会ができる範囲においてこの需要に応ずるような措置を講ずることが、殊に北海道に対しては意義があるのではないかと感じました。これは数字的にいろいろ申上げればいいのでありますが……。尚電報電信料電報業務でありますが、これはやはり、札幌室蘭函館その他で実際を見ましたが、非常にこの札幌のごときは器具が古いのであります。驚いたのでありますが、アンダーウツドの極めて古い日本のイロハタイプを使用しております。誤謬率は非常に減つた言つておりますが、併しこれは單に従業員能率が足りないというようなことよりも、その器具が非常に故障が生じ易いために誤謬が多いのであります。これをカバーするために非常に全国の職員が涙ぐましい努力をしておるということを実際見まして、電報に関しましては、迅速と正確を必要とする建前から見ましても、従業員の訓練を考慮することは必要でありますが、器具の点において、これは非常に遺憾な点が多いと見たのであります。電報発送状況等を見ましても、時間は非常に短縮されております。従来北海道の先程も申上げましたが、公聽会におきまして、北海道では、殊に終戰後においては電話電報が、至急ということをつけないと、それでも昔の普通くらいにしかならん、電話は特急、電報はウナということになつておるので、経済上も金がかかつて困ると言つておりましたが、そういう輿論がありましたが、併し実際我々見ますと、電報配達状況は非常に短期間の間に改善されまして、私共はむしろ感心したくらいスピードアツプされておるという事実を見ました。  それから電話加入者とそれから実際の加入申込者の数字的な問題でありますが、これは数学的に亘りますので、この報告としては、ここには申上げませんが、先程も申上げましたように、非常に需要と、それから架設との間に開きがある。従つて内地に見られない電話闇売買価格があるということを申上げることによつて御了解できると思いますから申上げません。  それから警察電話でありますが、これは警察電話は、御承知のように、今度電気通信省に移管されました。その後の状況を見ますと、整備強化されております。それで移管された線、回線と申しますか、そういうものに対しましても、これは非常に努力を拂つておりまして、我々の見ました範囲におきましては、非常に電話の分は整備されておりました。これは同時に又、今日の治安という部面から見ましても、警察等が、これに対して非常に大きな利便を得るというようなことも、これは可能であるというように見た次第であります。  それからこれについていろいろ結論的に申上げればございまするけれども、後程質問なり、又他の班の御報告があると思いますから差控えるといたしまして、放送の画について、もう一つ私が考えましたことは、北海道地区だけで見ると、これは今申上げたように五三%の聽取者がある、北海道の現在の聽取者が、七十四万七千二百二十九世帶の中で四十一万九百三十一世帶、約五五%の聽取者があるのであります。そういう点から見ると、私は北海道だけの放送としたならば健全な黒字じやないかと思つたのでありますが、放送局に聞いて見ると赤字になつておる。これは例えば網走における放送架設というようなこと等にも金が要るというようなわけで、この北海道で聞いたのでありますが、今日放送協会が全国的に見てブロツク別に区別をして收支を見ても赤字が出ていないのは、名古屋中心にした中部だけで、外は全部赤字だということの報告に接して、実は意外に思つたのであります。こういう点は、私共は現有の聽取料の三十五円というものが、物価高或いはプログラムの充実ということについて非常に費用が嵩む、三十五円の聽取料が安過ぎるということも聞かされたのでありますが、この点は又電波監理委員会等が、一つ十分この点を考慮してやらなければならない問題じやないかというように考えました。それから北海道として特に聞かされましたことは、例えば北海道では札幌旭川、帶広、釧路、この放送局には第二放送設備が完了しております。先程申上げました網走の十キロ放送が完成いたしますれば、北見局も完成するわけでありますが、この札幌中央放送局としまして現在十キロ放送をやつておるわけでありますが、これが非常に弱い、それで少くとも北海道重要性から見て、そのキロ数を増して頂いて、できれば百キロ放送にして貰いたいと言つておりましたが、これもやはり電波監理委員会として、北海道重要性から見まして考慮されるべき問題ではないかというふうに考えております。まだいろいろございますが時間を取りますので後程又質問等によりましてお答えすることにいたしまして、第一班の視察報告はこれを以て終りといたします。
  4. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) では名古屋金沢方面派遣の第二班の御報告を願います。
  5. 新谷寅三郎

    新谷寅三郎君 第二班は私と尾崎議員とで東海、北陸の方面視察いたしたのであります。時間の関係で要点だけ御報告さして頂きますが、名古屋市及金沢市におきましては、関係施設視察いたしますと共に、両市における各界の代表者の参集を求めまして、電気送信事業及び電波行政に関しまする各氏の意見を聽取することができたのであります。丁度九月四日に出発したものでありますから、台風の後に名古屋及び金沢方面視察することができまして、従つて台風被害状況なりその復旧の処置なりにつきましても一応見ることができたのでありますので併せて御報告したいと思います。  電気通信事業について先ず申上げますと、昨日もいろいろ質疑応答がございましたように、結論としましては、両地方とも電気通信事業に関する建設資金が足りないということに帰するように思うのであります。名古屋及び金沢におきましても、或、はその周辺の町村にいたしましても、第一班からの御報告もありましたが、非常に電話加入者希望が多いのでありますので、それを到底処理することができないで困つておる状況であります。又市外回線も只今の加入者の数からいたしましてもすでに不足の状態であります。この上加入者を殖やしますと市外通話というものは更に待合せの時間が長くなるだけでありまして、殆んど市外回線の方は飽和点を通り越しておるというような状態であるように考えられるのであります。殊に名古屋におきまして多少意外に感じましたことは、終戰以来非常に電気通信省関係の御努力があつたに拘わらず東京との通話が、特急で以て尚三時間半乃至四時間近い時間を要するということでありました。これなどは先年参議院におきまして、通信復興に関しまする決議をいたしました際にも触れておるのでありますが、どうしてこれがこんなような状態のままで改善できないのか、この点は委員会におきましても特に研究を要すると思うのでありまして、早急に何らかの措置を講じなければならないと考えられるのであります。又両市とも昨年の機構改革以来一方では電話の申込が非常に輻湊しておるので、晝間は通じないので止むを得ず夜間を利用しようと思うけれども、どうも夜間は従業員の定員が非常に少いと見えてなかなか応答してくれない。むしろ本来であれば、適当な人員配置して、そうして夜間における回線の利用というものを電通省自体がもつと国民に呼掛けて奬励するような方法をとつて貰えば、幾分でも電話の輻湊が緩和できるのじやないかというような意見もありましたが、これらの問題は、機構及び定員の配置、現業における現場の職員の定員の問題と睨み合せまして、電気通信省において考慮せられる必要がある問題であると考えるのであります。それから多少地方的な問題でありますが、これも電話に関しまして、富山と長岡間の長距離のケーブルの工事を今始めておられるということでありますが、長岡の地理的な状況から、非常に冬季雪が多い。従つて裸線のままでは長距離の通話が非常に国難を極めて、従つて長距離ケーブルの工事を一日も早くやつて貰わないと或る時期には東京方面との通話が非常に困難な事態になるから、是非この工事を早くやつて頂きたいということを、これは北陸の各方面とも非常に強く要望をいたしておつたのであります。これは電通省におきましても、只今お考え中の問題であり、又或る程度着手をしておられるかと思うのでありますが、そういつた事情を考えられて、できるだけ早くこの要望に副うように措置をせられる必要があると考えられるのであります。次に石川県の能登平島方面でありますが、只今金沢と七尾市の間には、裸線があるだけでケーブルがまだないのであります。従つて非常に故障も多いし、裸線でありますからどうしても回線の数も少いのであります。七尾は只今は漁港として非常に盛んであるだけに、将来は恐らく日本方面の貨物船も相当入つて来るかと思いますが、現在の漁業に関する通話だけを見ましても、只今の裸線の回線の数だけでは到底足りない。非常に仕事の上にも支障を来すので、何とか金沢七尾間をケーブル化して貰いたいという要望があつたのであります。殊に奧能登方面は、経済安定本部でも取上げました総合開発の地域になつているのであります。そういう点からいたしまして、県当局も、関係の市町村も、非常に力を入れているのでありますが、私共見ましたところでは、一番遅れているのは通信施設であつたように考えるのであります。この点は前に申上げました長距離ケーブルと多少意味は違いますけれども、電通省におきましてできるだけ早い機会にこれをケーブル化するように御努力をお願いしたいのであります。又石川県の輪島に近いところに舳倉島という島がございます。夏季だけ輪島から沢山の労務者が参りまして、舳倉島を中心として漁業に従事するのであります。その数は大体二千名程度であります。ところが輪島と舳倉島の間には通信機関がないので、家族との通信にも非常に困つておるという状況でありますので、これにつきましては多少経費も要るでありましようけれども、これもできるならば無線電話というようなものを考えて頂きたいという要望がございますので、これも附加えて御報告いたします。それから従業員関係につきましては、両地とも現場の職員は非常にまじめに、熱心に働いておることを我々も認めたのであります。何分機構改革以来現場の配置定員が十分でない、むしろ不足勝ちであるために公衆に対するサービスが低下していることは事実である。今後実際の状況に即した配置定員をして頂きたいという希望が両地であつたのであります。これは殆んど現業各局を通じての共通の要望でございましたから、この点も将来お考えになる必要があるかと思います。又只今のように非常に少い定員で、非常に多くの通信を取扱つておるのでありますから、その勤労意欲を高めますためにも、何か適当な表彰と申しますか、それに対する褒賞の方法を考えて頂きたい、それを制度化して頂いたら非常に結構だというような要望もあつたのであります。又これは名古屋においてでありますけれども、職員の給與べースの問題につきまして希望的な意見が出ておりましたので、御参考に申上げますると、新聞等に給與ベースの改訂のことがちらほら載つておりますけれども、ああいう程度のものではなくて、やはり電気通信の方は、相当に労務の内容が特殊性を持つておるのでありますから、この電気通信の労務者としての特殊性に応じた給與制度を設けて頂きたい、又それに応じた給與をして頂きたいという希望が相当強く出ておりました。これも鉄道とか、或いは警察官とかいろいろ特別の給與の仕方をしておるのがあるので、電気通信事業におきましても、この点は十分に考える必要があるかと思います。第一班からの報告にもございましたが、警察電話電気通信省の方で工事一切を引受けられました結果、相当急速に警察電話が回復し、又それが運用されておる事実は認めるのであります。この点については相当電気通信省では努力をせられたと思うのでありますが、我々もこの点は敬意を表する次第でありますけれども、ただ一つこの警察電話につきまして、施設面でお考え頂きたいと思いますことは、先般の大風で、これは恐らく戰争前からあつた電柱であると思いますけれども、電気通信省の方で使つておられまするところの一般の通信用の電柱は、余り被害がなかつたようであります。ところが石川県、福井県等におきましては、恐らくこれは電気通信省の方に移管せられて新らしく工事をせられた所ではないかと思うのでございますが、警察電話の方の電柱が軒並に傾いてしまつておるというような例を我々も自分の眼で見たのでありました。これはどういうところに原因があるか存じません、よく分りませんけれども、或いは工事費が足りなかつたのじやないか、或いは工事が粗雑に流れたのではないかというようなことも想像し得るのでありますけれども、今後のこういつた工事の施工には十分気を付けなければならんことじやないかと考えますので、参考までに申添えて置きます。以上電気通信事業、特に電話事業について申上げたのでありますが、電信に関しましては殆んど両市とも問題にすべき事柄を聞かなかつたわけであります。大体国民も只今の程度でほぼ満足をしておられるのではないかということを考えるのであります。殊に大風の後を受けまして、両市とも非常に災害のお見舞の電報が殺到いたしておりましたが、これも大風が通過いたしまして二、三日分間には大体において全部復旧したような状況であります。回線も早く回復したのでありますけれども、殆んど終夜の災害電報と取組んで来ました従業員の熱意も相当與つて力があるということを御報告をしたいと思うのであります。  最後に電波関係に関しまして一、二申上げたいのでありますが、これも名古屋及び金沢におきまして各界の代表者からいろいろの御意見が開陳せられたのでありますが、その中で二、三申上げたいと思いますのは、民間放送の許可に関する問題でありまして、両市とも地方的なものではありましようけれども、それぞれ民間放送局の設立を計画しておられるようであります。ところが、いずれこれは基準でも出れば分ることでありますけれども、余り電波が弱いと商業放送しても恐らく成立たないと思うのであります。最小限度十キロ程度のものは許して貰えるようにして頂きたいという希望がございました。又免許の時期につきましても株式の拂込でありますとか、一般経済界との関係考慮する必要がありますので、例えば年末に当つて免許を與えられても殆んど株式の募集はできないというようなことが考えられますので、そういう点も経済的に十分考えて頂きたいということを申しておつたのであります。これも尤もだと思うのであります。又石川県方面で特にこれは殆んど各界から要望せられたのでありますけれども、能登半島は御承知のように、これは地形の関係でございますか、金沢放送が殆んど入らないのであります。金沢放送局は最近施設の改善をせられして、五百ワツトから三キロに電波が強められたのでありますけれども、それでも尚能登半島方面にはその電波が届かないのであります。止むを得ず只今は金沢放送局と富山の放送局とが協議して、番組の編成の上で富山から石川県の県民の時間というようなものを能登半島に向けまして、これは第二放送であつたと思います。第二放送使つて放送しているというようなことをやつておられるのでありますけれども、これは恐らく時間にも制限がございます。第一、第二というふうになりますと、その点でも非常に能登半島方面の人達は困るということを強く言つておりました。県当局にも、或いは電波監理部にも、放送局にももう少し科学的な調査をして貰つて、どういうふうにすれば能登半島方面によく聞えるようになるか、その結果を知らして頂きたいということを申して置いたのでありますけれども、或いは七尾方面とか、能登半島方面放送所を作るということも必要かも知れませんし、或いは富山県、富山の放送局を使いますれば、番組の編成の上で富山、石川というふうなところは、一般と違つて、特に石川県の県民に対する放送時間を多く割当てるようなことも、協議の上で考えて見なければならんかと思うのであります。これらの点につきましては、現地において関係者が相当今まで苦心をせられたところでありましたけれども、尚今後においてもこういつた地域が成るべく少くなるように努力しなければならないと考えるのでございます。  同様の問題が名古屋においてもございまして、三重県下の相当の部分がやはり名古屋放送の入らないところが残されておるようであります。放送協会の方ではこれらの点は十分御承知でありましようから、監理委員会におかれては放送協会と十分に打合せをせられまして、何とかしてこういつた地域が少しずつでも少くなるように努力をして頂きたい。本委員会においてもこの点は最も重要な問題として、更に研究をしなければならんと考えるのであります。その他いろいろ細かい御意見もございましたけれども、余り時間もないようでありますから、一応これで第二班の報告を終ります。御質問でもあれば承わりたいと思います。
  6. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) では続いて第三班、四国方面派遣の御報告を願います。
  7. 橋本萬右衞門

    ○橋本萬右衞門君 第三班は四国方面状況調査いたしましたが、先ず電気通信事業関係につきましては、結論から申上げますと、電気通信省設立以来一ケ年間の業務の成績は大体順調に進んでいると申上げてよいと思います。先ず電信関係におきましては、電報の速度、誤謬回線の障害等はいずれも昨年と今年とを比較して見ますると、速度は非常によくなつておりますが、誤謬は少々少くなつた程度でありまして、又回線障害は件数及び時間とも減少傾向にあるのであります。即ち今年八月松山より主要都市間の電報の所要時間は、至急報で一時間六分、普通報で一時間二十四分で、昨年八月に比べますと至急報で四十分、普通報は五十二分短縮せられておるのであります。誤謬の方は未だ著しく改善されたとは申せませんので、四国電気通信局では電信の改善につきましては誤謬率の減少を第一目標としているようでありました。又電話関係につきましては、昨年度の電話架設数は三千五百六十九でありまして、予定に対しまして一〇三%でありましたが、申込に対しては三二%しか開通できなかつたのであります。今年度は申込数一万五千四百二十三に対しまして、開通予定数は四千五百七十で、八月二十日までにその七九%の開通をしているという状況であり、予算に制約されて供給が需要に応じ切れないという現象がここでも判然と現われておりました。次に現在開通している電話がよく働いているかどうか、即ち通話の完了程度につきましては、昨年四月不完了二〇・五%のものが今年は四月で二一%となりまして、完了率はやや低下の傾向にあるのでありますが、この向上対策といたしましては、障害の減少、代表制取扱、加入者に協力を求める等のことをいたしておるようでありました。又市外通話の待合せ時間、電話機械、線路の障害等は、昨年と今年とを比べますると大分改善されておりまして、これは職員諸君の熱心努力の結果であると敬意を表して参つた次第でありますが、これらの根本対策は、結局予算問題に帰着いたしますが、加入電話の増設及び既設設備の改善にあるのでありまして、加入区域の四八%が架設工事不可能地帶となつている状態の改善なくしては、今後電話の利用が殖えるにつれまして、当事者の努力だけでは如何ともなし難いところに来かかつているように考えられました。定員の配置につきましては、施設の増加に応じて現場定員の増加を要望しておりました。即ち昨年九月から今年七月まで管内に交換台が四十七台増したに対しまして、要員は僅か四名の増加を見たのみで、要員の不足を感じておる状況でありました。その他住宅、宿舎等につきましても、松山逓信局は戰争中に新らしく設けられた関係上、他に比べて職員は当初から住居に悩み、又戰災で管内県庁所在地四都市及び今治、宇和島の両市が被害を被むつた関係上、切に住宅対策の充実を望んでおりました。私設電話の統合後における状況警察電話移管後における状況等につきましては、別段この席で御報告申上げる程のこともございません。宇和島におきましては市当局その他から陳情がありましたが、その際宇和島から海上十八キロの日振島に超短波電話回線施設せられたいというのがありましたが、海上のことでもあり、台風などの多い場所でもあり、尤もなことのように考えましたが、政府としては如何にお考えになるか、あとで御所見を承わりたいものと思います。又松山におきましては従業員組合の役員から給與べース改訂と超過勤務手当の正規支給と申しますか、超過した時間分だけ確実に支給されたいという陳情がありましたことを御報告申上げて置きます。これについてもあとで政府の御所見を伺いたいと存じます。  次に電波行政関係でありますが、これにつきましては別段この席で御報告申上げる程のこともございません。  尚調査の両件につきましての詳細の資料は委員長まで提出してあることを申添えて御報告を終ります。
  8. 山田節男

    山田節男君 ちよつと今の一点ばかり補足さして頂きたいのです。第一班の御報告一つ重要なことを落しておりましたので補足いたします。  それは我々北海道に参りまして、電気通信省電波監理委員会の所管官庁の事業を見た際に、著しくこの出張所、或いは局の主管者から訴えられたことは、例の石炭手当の問題であります。これは御承知のように、石炭三トン当りの手当として九千円出せることになつたのでありますが、我々殊に室蘭で石炭の実物を拝見しますというと、この九千円という手当は二割の税金がかかりますと七千二百円にしかならないわけであります。それに一トン当り約二百円のトラツク運送費がかかります。そうすると残るところは僅かに六千八百円しかない。少くとも六千カロリーの石炭でないと暖房用として使えない、而もそういうような六千カロリーの石炭が四千三百円乃至四千五百円というのでありまして、三千円というようなトン当りの石炭はございません。若しあるとすれば殆んど灰ばかりになるような到底暖房用として使えないものばかりというのが実際でありまして、九千円では一トン半も辛うじて確保できるかどうかというような状況でありますので、特に寒冷の強い北海道地区の通信、電波関係従業員からこの石炭手当の増額問題につきまして、痛切な願いを受けたわけであります。これは通信、電波監理委員並びに北海道一般官公吏の要望になつておりますが、このことを特に我々が強く言われていることを御報告申上げます。尚札幌の郊外琴似電波監視局は、これはまだ札幌市内に入つておりません。電話は市内ということになつておりますが、琴似という自治体になつておる関係上、地域手当が札幌と同じように貰つていない。そこの物価生計費の指数、それから日用品の値段等詳しいものを聽きましたが、これなどを見ましてもやはり琴似という札幌の市の事実上一部をなしておりますが、地域手当において札幌が乙地であるに拘わらず琴似は丙地であるという点に非常に生活上の均衡が破れておるということを先ず陳情を詳しく述べまして、この地域手当も少くも札幌並に扱つて貰いたいという強い要望があつたことを併せて御報告申上げて置きます。
  9. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) 以上の報告に対しまして、関係当局方面から何か御所見乃至は御報告中にありました問題についての御答弁等がありますならばお願いしたいと思います。
  10. 山下知二郎

    説明員(山下知二郎君) 極くかいつまみまして只今の電気通信省に関しまする御視察報告について、一青我々の方の実情及びやつておりますことをお耳に入れたいと思います。非常に詳細熱心に御視察頂きましたことを有難くお礼申上げます。全体を通じまして電信につきまして北海道方面機械が惡いというお言葉以外においては先ず先ず今のところ我慢できるというようなお言葉のように伺いました。この電信機械につきましては非常にこの機械化をしなければならないということは私共焦眉の急に考えまして、現在研究所において慎重に研究いたしております。こういう機械も昨日新谷さんから御指摘ございました設備の取替補充というような問題は早急にいたしたいと考えております。  次に電話につきましては、電話の復旧が非常に困難であるというお言葉でございますが、正にその通りでありまして、昨日も次官から申上げましたように現在実際に申込んだという、昨年度来の統計が四十万以上、それに対しまして十何方程度のものしか行かないというような状態でございますので、この面につきましては、実際は非常に悩んでいるものでございます。この意味からいたしまして、先程新谷さんからもお話頂きましたように、建設費の増額と申しますか、建設費を相当程度増して頂くというようなことにならなければ、ますますこの復旧率は低下して行く。更にこの復旧の困難性を伴つておりますのは電話架設するということを可能にするような面に、局内施設及び屋外設備ということを至急に仕上げなければならない。今まではできるだけその要望に応えまして、在来の空き線というものをできるだけ利用して参りましたが、この点もだんだんに行詰つて参りましたので、今後は基礎設備というものからしつかりかかつて拡張をいたして行かなければならないわけでございます。従いましてどうか建設資金というものをお與え頂ければ頂いただけそれだけ復旧率の方に非常に拍車を掛けるものであるということをお含みを願いたいのでございます。  次に山田さんから御指摘のありました局舎を郵政省と電通省と共同使つておる、そのために大変ぎごちないような状態が起つておるというお言葉でございましたが、これも財政が許しますならばこの二つのきちつと分けたものを作ればよいのでございますけれども、相当数のものでございますから、現在のところ両者同居で使えるものをできるだけ使いたい。併し或いは区画整理とか、或いは狭隘のためにどちらかが移転しなければならぬというような場合におきましては、我々の方といたしましては電話電信と一緒にしました建物をできるだけ建てて行きたい、かように考えております。この同居の点はここ当座これをすつきりと分けることはできないかと思うのでございます。それから認証が非常に遅延して困つているという御指摘がございました。これは殊に北海道とか寒い方の地域に対します工事は我々も急いでやらなければならぬということは痛切に感じております。できるだけそれを進めております。中にはまだ相当手続が要りますがために只今御指摘のような点があつたかと思われるのですが、この辺は私共今後十分に注意いたしまして、更にそういう実情に副うたような工事の面ができるようにいたして行く考えであります。このことは現場からも我々の方に再三申出ているところでありますが、心掛けてやつております。だんだんによくなるということは私共も考えて……尚よくなりつつあるべきである、そういうような実情に副つた工事命令を今後やつて行くということは当然のことでありますので、十分にやつて行きたいと思います。  それから第四の、共同聽取に対する電通省の意見はどうかということでございますが、現行の電信法によりますと、電気通信に妨害を與えないという問題に対しましては、何らの政治的制限を加えることはできないのであります。我々といたしましては、現在はこれに対しましては関心は持つておりますが、だんだん手を着けるということは考えております。近く御審議願おうと思つております有線電気通信法案で、有線放送施設に関します限りこれは認められることと考えておりますが、これを電話施設をつけて電話施設に使うということになりますと、電気通信設備ということに相成りまして、そこには相当の制約がつかなければならん。かように考えております。  次に新谷さんの御指摘の長距離市外回線飽和点に達しているという御指摘がございましたが、実際御指摘のように現在北海道の三時間内外かかるのは決して私共は満足いたしておりません。少くとも東京大阪間の回線につきましては、これはできるだけ早い機会に即時通話をやれるようにまで漕ぎつけたいと、かように思つております。こういう点におきましても、やはり先立つものは建設資金でございますから、そういう我々の希望している建設資金というものは獲得できるということを前提といたしますると、少くとも再来年からはそういうことに運びたいと考えております。  それから夜間要員が不足している、晝間は非常に電話は不足しているのだから、むしろ夜間の方に少し通話数を持つてつて夜間に廻わしたらどうか、ところがそれでは夜間に要員が不足しているという御指摘がございましたが、この点につきましては、現在夜勤といつたような制度を設けまして、できるだけそういうことに配属するように、だんだん取運んではおります。尚又近い将来には、御指摘のような夜間通話というようなものに一つの制度を設けまして晝間の繁忙時にそう大して急がない通話というものが割込むのを夜間の方にできるだけ振向けて行きたいと考えております。  それから現業に定員が非常に不足しているという御指摘もございましたが、これもこの点は正しく私共もさように考えております。この前の国会でお認め願いました三千人余りの人も、重点的に現場に廻わしました。併し建設の工程が進みますにつれましてそれでもだんだんにたりなくなつて参りますわけでございまして今回も現業にできるだけ配置いたしたいと思つて強力にそれを要望したのでございますけれども、昨日次官から申されましたように、これが相当大幅に切られておるわけでございます。この点は前々国会だつたと思いまするが、新谷さんからも、管理要員というものと現業要員というものとの割振りを考えなければいかんという御指摘がございました。正しくさようでございます。我々としましては、現業と比較しましては管理要員はもう少し現業に廻すものがあるのではないか、かようなことで研究に研究を加えまして実行に移す段取りになつております。要するに現業あつての我々の事業でありますから、現業を重点的に考えたいと思つております。  それから先程の富山と長岡間のケーブル工事の件、これをやはり施設を考ええてやれという御指摘の点につきましても、正しくその御説に副うようなことを方針としてやつて行くつもりでございます。  それから能登半島方面の通信線の充実、それから輪島に近い島に夏季漁船集中のため無線施設を置けというような点につきましてはこれは研究をしてやつて行きたいと思います。  次つに橋本さんから御指摘のございました電報誤謬につきましては、現在の電報の速度でも私共はそれで以て満足はいたしておりませんが、併し成るべくならば相当数量尚これを進めることを努力いたしますが、御指摘のように現在電報誤謬率の現状が思うようにならない点がございます。この点はできるだけ機械化し且つ訓練を重ねまして、現在大体一万字に七十字程度の誤謬率になつておりますが、それを半分には大至急に縮めなければならんという運動を起しつつあります。  それから現業における住宅の不足の点の御指摘がございました。できるだけ私共も予算を作つてこの住宅不足の点については努めておるわけでございますが、何せ住宅を要する人々が多ついために、まだまだ僅かでございますことは遺憾の点でございます。  それから宇和島と近辺の島との間に無線施設をやるについて電通省の意見はどうかという御意見でございます。これは来年度の二十六年度の建設予算にもまだ計上はいたしておりません。併し実情に応じましてその後の予算面において考慮できることならば考慮いたしたいと考えております。
  11. 楠瀬熊彦

    説明員(楠瀬熊彦君) 給與関係について御説明申上げます。只今新谷委員からお話がございました北陸関係の御視察の結果、従来員の勤労意欲を高揚するような方法がないか、こういうような御質問なんでございます。この点につきましては、いろいろリクリエーシヨンでございますとか、厚生施設でございますとか、従業員の勤労意欲を高揚するためのいろいろの施設をいたしております。おりますが、何と申しましても金額が一人当り非常に少いために果して所期の実効を挙げておりますかどうか疑問といたしておる次第でありますが、ただ給與関係につきまして現在のような何と申しますか事業官庁にとつて画一的な間定給制度で行くことがいいかどうかということがありまして、従来からも疑問に思い、又研究もいたしておりますが、最近の状況を考えまして、どうしてもこういつた際には従業員の中で本当によく働く人、そういう人に対してはその勤労に応じた給與を與えるべきではないかという観点からついたしまして、どうしても事業官庁といたしまして従業員の給與は固定給プラス北能率給とでも申しますか、そういつた給與システムを考えまして正直者が馬鹿をみないというりような方法をとることが一番良心的である、こういう考えでありまして、只今関係当局とも打合せをいたしまして電通省といたしまして、そういつた給與システムを目下研究立案いたしております。その結果どういうものが出ますか……さよう御了承願います。  それから次に橋本委員からお話がございました賃金ベースの改訂の問題でございます。これは私共といたしましてまだ確定的な御答えを申上げるまでに至つておりませんが、ただ先程超過勤務についてのお話があつたようでございますが、橋本委員のり御趣旨といたします点は、要するに超過した勤労時間に対しましては、それだけ正しく超過勤務手当が拂われなければならない。こういうようなお話でございました。この点につきましては正直に申上げますと、本年度超過勤務手当は総額十五億程度です。そのうちすでに約十億八千万円使つております。後半年を残りで賄わなければなりませんのでどうしても足らない。殊にいろいろ災害とかその他が起りまして、特別に厖大な支出をいたさねばならんというような状況が相次いで起りましたために、今年、度も恐らく超過勤務の原資といたしましては相当窮屈な状況であると思います。併し一面におきましてやはりどうしても超過した勤務に対しましては正当な超過勤務手当を沸いたいという趣旨に考えておりますので、併しかたがた原資がないという点から考えて、他方事業の運行方法につきましてもできるだけ合理化を図つて頂きまして、不当とは申しませんが、余りに超過勤務ばかりを目当にいたしまして仕事をうんとするということのないようにする。別途又必要な所要の原資は場合によりまして補正予算でいたしたいと考えております。
  12. 山田節男

    山田節男君 ちよつと給與に関して、札幌電話局で私感じたことは交換手が平均給與が四千円以下であるということを聽いたのですが、電話交換手の問題は、これは男女平等賃金という原則は、何遍も論じられた問題で外国では電話交換手の給與が大分高くなつているように私は見ておるのですが、どうしてああいう四千円以下の給料しか拂わないか。而も現実にはそのために移動率が高い。しよつちゆう新らしいものを入れて未熟な者が交換に当る。ということでこの点が電話の何と申しますか、サービスに非常に影響していると思うのですが、どういうわけで四千円以下という給與を拂つておりますか。全国的にそうであるか。それを一つ、状状況を聽きでたい。
  13. 楠瀬熊彦

    説明員(楠瀬熊彦君) 電話交換手の賃金ベースが非常に低いことは事実でありまして、ちよつと私計数を持つておりませんので今数字については申上げられませんが、大体の傾向といたしましてやはり勤務年限が非常に短かい。相当の年輩になりますとお嫁に行くとか或いは他の社に入るというようなことがありまして、全国平均がやはり低くならざるを得ないのはこういうわけであります。
  14. 山田節男

    山田節男君 初給は幾らですか。分りませんか。
  15. 楠瀬熊彦

    説明員(楠瀬熊彦君) 初給は今はつきりしておりませんが、大体三級俸程度でございまして本俸二千五、六百円の程度でございます。国民学校卒業程度でございます。
  16. 山田節男

    山田節男君 今のお話でやはり男女同一労働、同一賃金に関する原則から早ても、それから男女平等の原則から見、ても、やはり職種によつて女の方がよいという職種がある以上は、今日の通念から言えば相当やはり初給賃金を高くしてやらなくちやいけない。これが私は今の常識じやな、いかと思う。然るに三級俸で三千円に足りないというようなことをやつているということは、これは私はどうも労働行政から言つて業務管理上から見つて非常に下公正だと思う。この点を特に私は考慮して貰わんことには、ただ勤務年限が短かいものだから高くないのだということは、賃金行政からいうと非常に不公正だと思う。この点は十分考えて項きたい。やつぱりこれはサービスに関係があるだろうと思う。
  17. 尾崎行輝

    ○尾崎行輝君 今の視察関係以外のことで質問いたしたいのですが、丁度今から満五ケ月前になりますか、四月二十一日、三法案の採決があつたそのとき、私はくれぐれ受信機の改良ということを念を押して私は採決に加わつたのであります。そのときの記録を読んで見ますと、先きの政府委員の網島君が、「幸い日本放送協会におきまして相当立派な研究所を持つております。従いましてその研究所に、民間放送に必要な技術でありますとか、或いは又受信機の改善に必要な研究を行わせまして、この結果を公開さしてこの受信機の性能を向上させる云々」と、是非将来この方向に行きたいということを言明しておられる。満五ケ月経つておりまするが、その後どういうふうにこれが進展しておりますか、先ずそれをお伺いしたい。
  18. 山田節男

    山田節男君 今の御質問と同時に、今の一班から三班までの議員調査報告ですね、これに対してやはり電波監理委員会としてこちらの報告した中で、電波監理委員会にタッチしているものの一つ何か見解を聞きたいのです。
  19. 富安謙次

    説明員(富安謙次君) 只今お話をいろいろ伺いました。御視察の御報告に基きまする点、電波に関しますることを只今の御答弁より先に申上げたいたいと思いますから、どうぞ御了承を願います。私共の地方機関をだんだんと御覽下さいましていろいろ御指示を頂き、大変有難く存じております。先ず札幌の監視局を御視察頂きました結果、監視局の物的な施設が極めて不十分ではないかという御指摘を受けたのであります。建物が狭くて技術員と事務員が一緒になつてつて如何にも仕事がやりずらいのじやないか。もう一つ機械の式が古くて可聽式であるものは可視式に改めるべきではないかという御指摘のように伺いました。誠に時宜を得たものでありまして部屋の狭いことも残念に思つておるのでありますが、御承知のように、私も実は見て参つたのでありますけれども、不完全な理想的でない建物の中におつて、而もああいうような状況でやつておりますことは、何とかもう少しよくありたいと思うのでありますが、なかなか思うように参らない次第で残念に存じておるのであります。  それから機械の方でありますが、これはお話になりましたように釧路は可視式に変つておるのであります。ところが、予算関係、その他のために全部にあの式を渡らせることが只今のところではまだできておりませんので、釧路外二ケ所しか可視式になつておりません。これは将来新らしい式に改めて行きたいと存じてその方向で進んでおります。監視員の負担の点から申しましても、又監視員業務自体の性質を能率的に而も的確に業績を挙げるということからついたしましても、どうしても私は式を変えなければならんと思いまして、方向に進んでおるのであります。さように御了承を願いつたいと思います。  それから漁業無線陳情をお聽き取り下さいましたそうでありますが、漁業と無線とは極めて密接な関係のありますこりとは申すまでもないことでありまして、それで無線行政の立場から、そうして又一方は農林行政という立場から交渉が非常に深いのでありまして平生密接に関連を以て万全を期しておる次第でありますが、お話をお聽き下すつた陳情につきましては委員会等にも参つておりましてその陳情を検討いたしておりますが、農林当局におきましても、あの直ぐ近所の余市でありますが、あそこに入れるというような計画もあるようでありまして、その方とも考え合せまして農林当局とよく折衝いたし、電波整理という立場からも、又漁船の立場からも両方よきように設置いたしたい。そうして陳情の趣旨にも多分適うように結論を得られるのではないかと存じておりますが、只今検討中でありますからさように御了承を願います。  それからラジオの共同施設のことでおります。これはだんだんお話もありましたように、如何にも便利なものでありまして、それが最近急に普及しつつあることは尤もなことなのであります。それはラジオを普及させるという見地から見れば結構なことでありましてそういうふうに、思うように助長いたして参りたいのでありまするが、同時に又お話にありましたように、その便利と共に、それは又惡用し得る危険も考えらつれるのでありまして、お話の政治の方面にでもこれを惡用すればせられるのではないかという懸念もお感じにつなられることに誠に御尤もなことと思うのであります。これは助長する方面と、又只今申しましたような危険を防止する意味において、これを何とか監理、監督するという両方の面かつら考えなくあくやならんと思つております。私の承つておるところによりますると、これは立法の当時におきましても、あのことが立法の中に如何に織込まれるべきかということについては、相当考究を重ねられたように承つております。そうしてこれは結局法律の中には、あの問題には触れていないのでありまするが、これに対しましてだんだんだんとこれが普及をいたし、尚将来とも進んで行くべき見通しの下におきましては、もはやこのままには放つて置けないのでありまして、何らかの措置を講じなければならんかと存ずるのであります。従いまして、立法の上なんかにおきましても、或いは何らかの規定を設けるということになり、自然各位の御協力を仰ぐというようなことにもなるかと存じております。いずれにいたしましても、情勢に鑑みまして、只今私共委員会といたしましても、相当に問題を重視して考慮中でございます。電通省の方とも関係をいたしますので、その方との接触などにおきましても万遺憾ないように考えて参りたいと存じております。  それから関西の方面を御視察下すつた結果、民間放送に対する声を聞いて下すつたようであります。この点は、昨日も、民間放送というものがただ急ぐということのみであつてはならないのであつて、極めて慎重に考究さるべきものではないか、というような御意見を伺い、今日も又、民間放送の許可の時期が、資金を集めることと極めて密接な関係を持つのであるから、そういうつ点を考慮して欲しいという申請者側の声があるということ、又電力のことなどについても申請者側はかような希望を持つているというよつうな声をお伝えをして頂きました。それらの点につきましても十分に、そういう申請者の声があるということは考慮におきつつ処分をいたして参りたいと存じます。  それから能登半島、三重県等におきましてラジオの非常に聽取者側が不便を感じておる実情、これも十分に承わりました。さようなことでありまするならば、そういつた点について聽取版者の硬筆を十分考慮いたさなければならんのでありまして、当放送協会の計画を私共が見まする場合におきましては、このような声があるということを十分に考慮して参りたいと存じております。お話のありましたように、根本的な、何か科学的な調査をしたらどうかというような御趣意も十分に拜聽いたしまして、それらの点を考慮しつつ遺憾なきを期したいと、かように存じております。大体のことを申しましたが、尚お尋ねがありましたら専門の部員から詳細にお答えをさして頂きたいと思います。
  20. 長谷愼一

    説明員(長谷愼一君) 只今電波監理委員長からいろいろご報告ございましたが、私から補足さして頂きたいと思います。  先ず第一に、電波監視所におけるいろいろ施設の改善の問題でございますが、これは御承知のように電波の監視のためには、監視すべき無線の、一般に使われておりまする無線機械よりも、一般と性能の高いものでなければ的確な監視なり、測定ということができないのは当然でございまして、私共といたしましても、この点に鋭意注意をいたしまして、研究調査並びに準備を進めている次第でございます。尚方向探知機を、可聽式のものを可視式にしたならばいいのではないかというようなお話でございましたが、これは先程委員長からお話もございましたごとく、目下その整備に努めているわけでございますが、遺憾ながら可視式の測定器は、日本では現在適当なものができかねております。只今釧路と、それから九州の都城で、これは電波の方向を測る上に、日本における電波監視所の中で最も効果的なところの二個所を選びまして関係方面の御好意によつて得られた可視式のものを据付けて使つておりますが、非常に結果はよろしうございまして過般大阪のものもその式に改めまして只今富山に工事中でございます。尚この方向に向つて順次整備をいたすべく考えております。来年度におきましては東京都それから仙台に先ず作りたいと考えておりますが、御注意も頂きましたごとく、全国的に各監視局にこの方式に改めて行きたいと存じておりますが、今申上げましたごとくアメリカ製のものでありますのと、価格が相当高いものでございますので、予算とも睨み合せて的確な計画の下に整備を進めて行きたいと考えておる次第でございます。  次に放送局の増力なり或いは配置の問題或いは局舎その他の設備の整備というような点で二、三御注意を頂いたのでございますが、これは又放送局の経営全般の問題につきましてもお話があつたのでございますが、この点は御承知のごとく六月一日放送協会が公益法人として新たに改組せられ、御承知のように全国から選ばれた八人の経営委員の方法がいろいろ御研究をされておるようでございまして、今後の事業計画というものも恐らく近い将来に電波監理委員会の方に提出されるのではないかと期待しておる次第でございます。その上で具体的にいろいろ私共も研究さして頂きたいと考えておるのでございまするが、尚二、三具体的に御指摘になりました点について申上げて見たいと思います。札幌とそれからつ室蘭の局舎の増強、或いは電力の増強の問題につきまてはいろいろ放送協会におかれても、御研究であつたようでありますが、経費の問題その他の点でまだ実施に至つておらないようでありますが、これは勿論全般的な観点から計画を立てなきやならんと存じますが、恐らく近い将来に何らかの形で実施されるのではないかと私共も考えておる次第でございます。  次に区石川県の能登半島地方が非常に金沢放送が聞えないという点につきまては、私共もたびたび現地の方々の陳情受けておりまして、いろいろ研究を実はいたしております。御承知のように電波の伝り方、放送の聽取状態というものは地勢に非常に影響されますので、一つ放送局で或る県を全部カバ一するということはときどき非常に困難で、又不経済になることがございます。又一方日本放送協会は全国普く受信できるようにするという大眼目が與えられておりまして、その方向に向つて先ず第一にいろいろ設備を進めておるような次第でございますが、只今お話になりました石川県におきましては、取敢えず能登半島の方面を富山なり或いは新潟の放送が聞ける。従つて取敢えずは放送の番組の編成等において或る程度の調整を加えるならば当分我慢して頂けるのではないか、というようなことなども考え、又一方将来いろいろ地勢電波の割当の問題等も考えまして、徹底的にこの問題が解決されることを実は望んでおるような次第でございますが、先程も申上げましたように、まだ来年度以降の的確な計画等についても私共承知いたしておりませんので、その提出がありましたあとによく尚篤と研究いたしたいと考えておる次第でございます。ちよつと論明さして頂きました。
  21. 網島毅

    説明員(網島毅君) 先程尾崎委員から御質問がございましたが、受信機の改善の問題につきまして私からお答え申上げます。  先般三法案の審議に際しまして、受信機の問題につきまして只今尾崎君からお話ございましたように、当時の政府委員から受信機の今後の改善の問題について政府の考え方を御説明申上げた次第でございますが、その後六月一日に電波監理委員会が発足いたしまして、この問題につきましていろいろ討議されました結果、委員会といたしましてもやはり大体同じ趣旨の方向で進むべきであるということになりまして、その後委員会と協会といろいろ話合をいたしまして、協会の研究所の経費といたしまして受信機の改善のために約五百万円の経費を投じまして、その研究を促進することにいたした次第でございます。その研究は主としてできるだけ速かに性能のよい受信機を而も安い価格で一般聽取者に提供するのにはどうしたらいいか、こういうことを技術的に解決しようというのが終局目的でございます。ところがこれらの成果をどういう方法で公開するのが最も適切であり、又効果的であるかということになるのでございますが、たまたま通商産業省の後援によりまして民間の受信機のメーカー、或いは放送局の申請者という方々が集まりまして受信機の改善をやろうという委員会を作ることになつたのでございます。その委員会一つ目的といたしまして国会において要望されましたできるだけ早くよい受信機を安くいう目的も含まれておるのでございまして、これらを通じてやるのも一つの方法ではないかということで、これに日本放送協会も参加いたしまして、その目的達成に現在努力中でございます。この委員会はその性質上電波監理委員会といたしまして直接関係するわけには参らないのでございますが、通商産業省を通じましていろいろ私共の意のあるところを申出ております。若しこの委員会国会において要望されたような趣旨に副わないということでありますならば、私共といたしまして又他の方法も考え取らなければならんかと考えております。只今のところ大体この委員会で主な目的を速成できるのではないかというふうに考えておる次第であります。いずれにいたしましてもできるだけ速かに国会の御要望に副うようにしたいというふつうにして今努力中であります。
  22. 尾崎行輝

    ○尾崎行輝君 何か御研究中であるということだけが分りましたが、一体どういうものをどういうようにというのかはつきりしない。いろいろそれは又詳しい御報告を受ける機会があろうと思いますからそのときに讓りますが、私の申上げたのはこれまでもたびたびお話はしておりますが、要するにスーパーにしなければ駄目であるという結論を私は持つておる、それ以外でもいいという方もありますが、どうかこの機械を比べて頂きたい。実はこれはアメリカのもので、そこら辺に転がつておるような普通のものを、買つて来たのでありますが、私は要するにこういう一ものにして頂きたいというわけであります。今更専門家の方の前でこういうつものを持つて来てこれを聽かせるということはどうも釈迦に読法のようでお恥かしい次第でございますが、私が何か話をするとどうも親子代々の空理空論であるという話をされますので、いや実理実論だということの証拠に持つて参つたのであります。この通り聞えます。何かこの前もアンテナを使えばどうこうというようなこと、今までの一国民型を改良してどうこうというようなことでは実際においてはとても困難で、実際には聞えない。実際家庭において婦人子供は聽かないということを、本当のことを申上げたのです。どうかその線に沿つて頂きたい。それで最後に申上げて置きますが、これは二ユーヨークで買つたのですが、たしか二十二三ドルでした。そうすると今の一万円くらいで、高いとお言いになるかも知れませんが、併しあそこら辺では最低の料金が女中の下等なのが五ドルで四日分の給料、一日の日当は幾らでありますか、最低三百円くらいですか。そうすると三四、十二千二百円、それくらいの価値に考えておる。而もこれは月賦で買えるのです。そうしてこれはニューヨークで買つたのでありますが、実はこれと同じようなものや、もつといいようなものがホノルルに実に沢山店先にごろごろいたしております。ホノルルというと大変違いようですが、たつた十六時間ぐらいで行くから、ここから広島ぐらいの距離、尤も太平洋が殆んど小さな海になつてしまつた。そういうところに完全に来ておるのであります。その現実をどうか御覽になつて、戰争中の、殊に單の政策が何かできるだけ聞えない機械を作つて、そうして国民に秘しておつたということがある。だからこれを一掃して、この際頭を本当に切換えて、こういうのにして頂きたいというので実物を持つて来たわけなんであります。決して空理空論ではないということを……現に聞えるのであります。現に今先程も新谷さんのお話の中にもおつしやいましたが、能登半島では聞えない。私は聞いて来たのであります。聞えないということはない。向うの受信機が惡いのであります。つまりつんぼか耳の遠いのか音楽会に行つて聞えない聞えない、実際には聞えておるのであります。だからそういうところで、七尾市役所に行つて来ましたが、いいのを買いなさい直ぐ聞えるということを申した。これを私が強く申しますのは、今までの三法案が通らない前の日本であれば、NHKを強大増加するということは唯一の方法であり、必要である。今三法案が通つて、大いに民間放送を盛んにしようというときに、どうしてNHKを増大強化する必要がある、必要があるのじやない、そういうことをいたしますと、民間放送というのは芽生えません。そこで頭を切換えて頂きたい。私はNHKに何らの恩恵はない。併しながらNHKのためにもこの際はむしろ増大強化する方法は止めて、受信機をよくする、而もこういう簡單明瞭な受信機にする。ただ押せば直ぐ聞える。これをここからスイッチなしに電流を最つて直ぐやれるようにこつちにありますから、必ずしも電池の必要はない。こういうものになさい。それを安く今の二千円か三千円ぐらいで各家庭に入るようになれば、非常に聽取者が多くなります。そうすると、そのことは放送協会が五割増せば五割だけ放送協会の收入が殖える。十割増せば十割だけ殖える。放送協会のためにも非常にいいのであります。今更経費が高いから聽取料を高くするとかなんとかつまらないことを言わないで、どんどんいいものを拵えて、聽取者を多くする方向に進んで頂きたい。特にこれは富安委員長に申上げて置きますが、どうかそういう方向に御研究を願いたい。これがスーパー型です。これは、ダイヤルが二つありまして、これがボリュームで、これがチューナーでありますから、この二つだけでどこでも入つて来る。第二放送も直ぐ入つて来る。外に第二、第三の放送局があつても実に簡單です。女子供でもできる。ところが普通にはこれ以外にテイツクラーというのがある。その外にウエーヴト・ラツプとかセパレーターとかいうものをつけて合計四つ要るわけです。普通のことはできないし、無理してやろうと思つてもできない、聞えないのであります。だから要するにNHKの第一か第二を聽くだけになつてしまう。そうすると広告放送というのは実施できない。広告主がそれにに金を拂わず、広告を頼まないということになる。民間放送は成立つてか打かないことになる。これが根本であるということをどうか十分にお呑込み下さつて、頭の切換えを、皆さまもうできておいでになりましようが、できるだけ広くやつて頂きたい。これをお願いして置きます。それで尚若しそうでない、尾崎が間違つておるというのならば、どうか実物を持つて来て見せて頂きたい。これが実理実論です。それがよければ一切自分の自説は取消します。そうでない以上は飽くまりで私の説を維持します。
  23. 山田節男

    山田節男君 時間を要しますが、今の電波監理委員長のお話を聞きましたが、北海道も先程申上げたように、私はNHKは税金に近いような料金を取つていて、金も余つているのじやないかと思つていたところが、現在地区別に見て收支がとれているのは名古屋中心にして中部しかないというようなことを聞いたのですが、尚プログラムの充実、それから建設をスピードアップするという建前から、現在の聽取料金三十五円というものが低いということを放送協会から電波監理委員会に申入れた事実があるかどうか。電波監理委員会としてこれは二十三年に決めたということを聞いておりますが、電波管理委員としてラジオの聽取料を値上げすることを考慮されたかどうかということを一つ聞きたい。  それからもう一つはこれはまだローカルな問題として扱われるかも知れませんが、北海道の例の共同聽取が将来三万乃至それ以上になるという工合に、單にスピーカーだけをつけての聽取をした。それは電燈もないような僻陬な開拓地で開拓に従事しておるこれはいわゆる貧乏な聽取者であるという立場から見て、その施設から見て、それから料金の徴收がまとめて取れば非常に簡易に取れるというような点から見て、三十五円では高過ぎる、更にこれを二十円なら二十円に下げるというようなことがこれは表面的に見れば非常に妥当に見えるのですが、こういうことを考えられたことがあるのかどうかということ。  それからもう一つ先程網島委員長からのお話がありましたが、少くとも数百万人にならんとする……この施設によつて先程申上げましたようにラジオ聽取以外の目的に現在これを使いつつある。更にそれが積極的に拡大されるということになれば、少くともこういつたような共同施設をやつておるものの所在それから器具のり性質等を電波監理委員としてはすでにこれを或掴んでおられるかどうか、この点一つ……。
  24. 富安謙次

    説明員(富安謙次君) 聽取料の値上げにつきまつしては、只今までのところ何も出ておりませんのでございます。で将来そういうものが出て参つたならば、ということにつきましては、出て参つたときに問題が問題でありまするので十分に委員会といたしましては検討を加えたいと存じておりまするが、只今のところはまだ出ておりませんので聽取料の値上げということに委員会がその問題を取上げるということは決してありません。それからそれに関連いたしましてお話のありました共同施設などは当然問題とせらるべきではないかというのも誠に御尤もな御意見と存じまするが、只今までのところでは、先程も申しましたような理由で法律の中にも見えておりませず、発達は戰争の後において極く最近になつて急激に発達したということであります。併しその発達は著しいのでありましてこれは何とか実現したいと存じておりますが、まあデーターを取りましてやつております。地方の管区にも話をいたしまして資料を收集し、それに基きまして過当な方途を講じたい、かように存じておるのが現状でございます。
  25. 山田節男

    山田節男君 放送協会から来て頂いておるのですが、時間がもうありませんけれども極く簡單に概略だけ……。共同聽取者の数が、北海道は大体分つたのでありますが、内地共同聽取者があるのかどうかということ、あれば全体的な数字と、それからこういう共同聽取者に対しての集金の方法と、それから共同聽取者に対しての特別なサービスはどんなふうなことを全国的にやつておるかどうか、これを一つ簡單でいいですから……。
  26. 富安謙次

    説明員(富安謙次君) お答えいたします。至急にお示しのような資料を取集めまして何か御報告申上げ、いろいろと御指示を仰ぐような機会を作りたいと思つております。
  27. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) 日本放送協会の方々何か今日のいろいろの質問、その他について御所見、或いはお感じになつたような点で、お話頂くようなことがありますならばお願いいたします。
  28. 池田幸雄

    説明員(池田幸雄君) お答えに先立ちます前に、本日丁度監理委員会が今日と明日開かれておりまして、会長以下重役がこの席に来て親しくお答えいたしますことができませんことを先にお詫びいたします。参議院の皆さん方が、北海道、中部、それから四国方面に親しく御視察のついでに、私達の放送施設を詳細に見て頂きましたことを感謝いたします。最初に山田さんから特に遠路共同聽取をおやりになつております現場を見られました御報告を拜聽いたしまして、私達よりもむしろ専門的なる御見識に敬服いたしますと同時に、若しも見られていない場所もあろうかと思いますので、多少まとまつております記録に基きまして共同聽取に対する放送協会の現状をお伝えいたしたいと思います。先程すでに数字はお示し下さいましたように、共同聽取のり数は現在北海道では百六十四施設あるように私達承知いたしております。尤もこれは私達が直接に調べましたものと、それから北海道庁を通じて記録を頂きましたものの数でございますので、確定的な数字も分りませんし、尚現在全道で農業協同組合がお互いに刺激せられまして次々に施設最中のものもございますので、こういつております最中におきましても、今日完成しておる施設があろうかと思うような次第であります。聽取者数はやはり二万一千二十四世帶ございます。そうしてその中で農業協同組合施設いたしておりますのは、百六十四のうちの百五十三、それから町又は村営のもの、或いはラジオの文化団体施設しておりますものが十一ございます。只今申上げましたように尚全道には御承知のように農業協同組合が約一千もございましてその組合員は約十九万いらつしやいますから、まだまだ北海道ではこの施設は殖えて行くのではないかと感じております。尚最近今上国の放送局会議を東京で開きました節、中国地方、四国地方におきまして、北海道の影響を受けまして多少試みて見たいというところがあるということを報告しておりましたので、全体の数は分りませんが多少あるのだということを附加えさして頂きます。まだ全体を詳細に調べ上げたわけではありませんが、大体出力機械のことについて申上げますと、出力十ワットのものは大体スピーカーは二十乃至三十ついておるような状況でありますし、三十ワットのものは三十乃至四十個ついております。そうして先程から問題になつております配線の問題でありますが、これは路線式と車線式二色あるようで、特に問題になるのは單線式の方ではないかと承知しております。銅線は、やはり山田さんのおつしやいましたような一・六乃至三ミリぐらいの鋼線を使つておりますが、中には昔軍用に使つておりましたアルミ線を使つて能率の惡い施設もございます。ただ工事につきまして、私達放送局の所在地の職員達は、こういう協同組合や、或いは村や町から御相談下さいましたときには、できるだけ技術的に親切にお答えして御協力申上げておりますが、実際の工事をやつていらつしやいますのを見ますと、その土地のラジオ屋さんとか、或いは電気工事の請負業をやつていらつしやる方が工事をされ、設計されたようなものが割合に多うございます。そういう点で多少私達から見ますと、お金をかげながら技術的に多少如何かと思われる点がございますので、これは放送協会としては、できるだけ技術的な御相談に応じて行きたいと思いまして、現在ここに持つて来ておりますラジオ共同聽取の栞というもの、これは、技術的におやりになるの、だつたらこういうのがいいのではございませんでしようかという、そういうものを作つて差上げております。施設の運用状況を簡單に申上げますと、結局マイクロフォンを利用した協力組合業務の連絡とか、或いは官公庁の告知等に使つておりまして、而も晝間が不在者が多いものですから、大体早朝と午後五時以降の夜の分にやつているような状況でございます。特に聽取料をできるだけ減免したらどうかという御意見がございましたようでございますが、現在この地域は、殆んど、郵便局の方に委託してる委託集金区域が殆んど全部を占めておりますので、この申込の取扱いにつきましては、大体申込手数料を私の方から一件当り二十五円差上げておりますが、そのうちで実際にその共同施設農業協同組合に、実際は十五円ぐらい割戻しして、その施設のために使つておられますし、そうして又集金の手数料が大体一件当り七円現に差上げておりますが、そのうちの二円八十銭ぐらいはその農業協同組合に一括して受取らして頂いておりますものですから、各委訂集金人が、手数料として自分のと取る七円のうちの二円八十銭ぐらいは割戻しているような現状にあるというふうに聞いておりますが、まだ放送協会と、そうした協同組合の直接の集金事務なり、取次事務を開始しているところは現状ではございませんが、併し特殊の委託者として私達とのこういう施設を持つていらつしやる方に対しては、信用もございますわけなんですから、直接の委託ということも今後考えて行かなければならない問題だというふうに思つております。大体共、同聽取の問題については以上のようでございますが、尚これに附加えさして頂きまていろいろ先程からこの聽取施設の運用の面について御心配も頂きましたし、運用の遺憾ないようにすべきであるという御意見がございましたが、昭和二五年の八月十二日に、北海道庁の総務部長と農地部長から、これは関係筋から放送協会と道庁やその他電波監理局の方々とも一緒に御相談いたしまして、総務部長並びに農地部長から、ラジオ共同聽取施設の監理についてという題目で通牒が出ておりますが、その中には大体運営については共同利用者の民主的な創意によつて行わるべきであるので、そのために委員会制を採用すること、この施設の運営については放送規定を定め置くこと、或いはマイクロフオンを併用する場合、逓信装置を施してはならない、この施設を営利のため、又は一党一派に偏した政治活動に利用してはならない。放送の内容はNHKの中継放送を行うことを本則とするが、農業協同組合の事業運営に必要な事項及び公共団体の所管事項で、一般に周知させるべき事項及びその他緊急止むを、得ない事項は、所管団体長の決裁した場合に限りマイクロフオンを通じて伝達できる。それつから、放送文案はすべて日にち順に綴じて、少くとも一年以上保存する。それりからつ、施設には必ず責任者を定めて放送室に責任以外は濫りに出入を許さないこと。大体私達の側から見ましても結構に近いような通牒が出ておりますことを附加えさせて頂きまして共同施策感についての私達の現在とつております点について概略御説明申上げさせて頂きました。  次に中部地方を親しく御視察頂きました新谷さんの御意見の能登方面のローカル放送の問題でございますが、これはお説の通りでございますし、すでに電波監理委員会委員長さんからもお答え願えましたので、全く私達も、現在は取敢えず聞えないところのないようにすることで精一杯の実情でございますので、放送番組の富山と金沢はできるだけ調整いたしますことによつてこの問題を現在は解決するように今後も努力して行くつもりでございます。
  29. 寺尾豊

    委員長寺尾豊君) それでは本日はこれにて散会いたします。    午後一時三分散会  出席者は左の通り。    委員長     寺尾  豊君    理事            村尾 重雄君            新谷寅三郎君    委員           橋本萬右衞門君            鈴木 恭一君            山田 節男君            尾崎 行輝君            平林 太一君   説明員    電波監理委員会    委員長     富安 謙次君    電波監理委員会    委員      網島  毅君    電波監理長官  長谷 愼一君    電気通信省人事    部長      楠瀬 熊彦君    電気通信省電気    通信監     山下知二郎君    日本放送協会業    務局長     池田 幸雄君