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1950-09-26 第8回国会 参議院 通商産業委員会 閉会後第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年九月二十六日(火曜日)    午後一時三十五分開会   —————————————   本日の会議に付した事件 ○連台委員会開会の件 ○通商及び産業一般に関する調査の件  (日発総裁辞職問題に関する件)   —————————————
  2. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) 只今から委員会を開きます。  御承知のように去る七日開催委員会では自転車競技法に関する件を議題といたしたのでありまするが、時間が十分になかつたために持越しとなつております。そこで先ず本日は第一にこの競輪法に関する問題を取上げて議題といたしますが、本件については、地方行政委員会から連合審査申込みを受けておりますので、連合委員会開催の件についてお諮りいたします。  自転車競技法に関する地方行政委員会との連合委員会を開くことに御異議ございませんでしようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) それでは御異議がないようでありまするからさように取計い、直ちにこれから連合委員会を開き、審議終了と共に再び通産委員会帰つて、当面の諸問題に関する緊急質問並びに派遣議員各位視察報告を、受ける。こういう順序で進みたいと存じておりますが、如何がですか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) それでは本委員会は暫く休憩いたします。    午後一時三十八分休憩    ——————————    午後三時四十一分開会
  5. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) それでは引続いて通商産業委員会開会いたします。
  6. 島清

    島清君 大臣に聞きたいのですが、過般日発大西桜井総裁がおやめなついきさつにつきましては、巷間詰腹を切らされたとか、やめたくないけれども、やめさせられたんだというふうに伝えられておりますが、その真相につきまして大臣から承わりたいと思います。
  7. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) 只今の御質問、いろいろと批評されおります。これはよく御了承願つて置きたいと思いまするから、私からいきさつを申上げたいと思います。  由来電力編成につきましては、甲、乙いろいろの案があり、賛成、不賛成という問題もあるのであります。つきましては、御存じの通り日発は通産省の監督の下に関係されておる会社でありまして、日発総裁個人的意見はどちらでも結構でありまするけれども、併し日発総裁としての御意見がともすると政府意見と反対のために、いろいろと御迷惑な点もあつたかのように考えたので、私が就任いたしましてからも、私二、三回就任する前にお目にかかつていろいろと御懇談をした仲であります。そして我々が今回提出しようと考えておりまする再編成法案が、かねて伺つております日発総裁の御意見と差があるということもよく感じておるのであります。で、このままに監督し、監督される者が対立した案で行くということになりますというと、私は非常に苦難な道を歩かなければならんというようになりはせんかということを恐れまして、友人としてこの際おやめなつたらどうですか、勿論我々実業に従事する者は進退を最もよくやらなければなりませんというと悔を後に残すことがありますので、私は友人として今が一番いいのじやないかと思う。といいますことは、一番困難であつたあの電産の整理のことを非常によく整理をやつて貰つたのであります。だからこうなつたときに進退なさることが一番いいのではないかというので、個人的に私の意見を加えまして、懇談をしたのであります。幸いに私の言うところに御同意を得まして、おやめになつたのであります。これがいきさつであります。さよう御了承願います。
  8. 島清

    島清君 政府考え方大西桜井正副総裁考え方の相違があるので、電力の再分割を前にして考え方の相違した者同志が監督し、監督されるというような立場にあるとまずいと、そういうような御見解でやめさせたのだという御答弁でございまするが、私はこの考え方に基きまして、大西桜井正副総裁政府の意図に反するような動きをしたかどうか、この点を具体的にお示しを願いたいと思います。
  9. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) 私は悪意を以てそういうことをなさつたものとは思わんのであります。私は勧告したのであつて、おやめになるおやめにならんは、向うの御意思によるのでありますから、私は友人として今が一番いい時期だから、もはや総裁、副総裁も長いことはないのだから、今おやめになるのが一番しいのではないかという勧告をしたのであります。その点を御了承願います。
  10. 島清

    島清君 その勧告は、大臣として監督者としての御勧告でございましようか、それとも又友人としてプライベイト立場から御勧告をなさつたのでございましようかその点を一つ
  11. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) 私は監督官として、監督立場からではないのであります。個人的に友人立場から懇談をして勧告をしたのであります。
  12. 島清

    島清君 この問題については、新聞等にも書き立てられておりまする通り相当日発正副総裁詰腹を切らしたということについては疑惑が持たれておるのでありまするが、それほどまでに立場が違い、考え方が違うからと言うて辞職を御勧告をなさいまする大臣が、鉱工品公団総裁、彼は部下でございまするが数億の穴を開けまして、国民に迷惑をかけ、而もその責任を感じまして進退伺いまで出しておるのでございまするが、なぜそういつたような責任を感じて進退伺いまでしておるような総裁はそのままにして置いて、ただ單に考え方が違うからという立場においてのみ、考え方においてのみ勧告をなされたかどうか、こういう二者を併せ考えました場合に、何かその勧告の中に非常に解せないところがある。成るほど疑惑が生ずるところもそこら辺にあるのではないかという、私たち感を深くするのでありますが、この二者を比較いたしまして、なぜその両君だけには勧告をされて、進退伺いをされておりまするところの鉱工品総裁は、そのままにして置かれておるかどうか、その点を一つ
  13. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) 私は鉱工品公団総裁を存じませんのでございます。それから又進退伺いを出されたことは実は私存じていないのでありますから、この点についてお答えはできかねるのでありますけれども、私は大西総裁桜井総裁が一番いいときにお退きになつた方が、実業界で今後事業をなされる上においてよくはないかと考えましたので、そのことを個人的に申上げたのであります。鉱工品公団と同じような立場でないということを、そうして且つ又いろいろと世間で申しておりますことを、私は同じ実業家立場でそういうことを考えることは思つてもいないのであります。その点も御了承願います。
  14. 島清

    島清君 政府日発に関しまして業務の監督の義務がございまして、たしか監督官を派遣されておられるはずなんでございますが、そういつたような考え方立場を異にしているような者に対して、その監理官を通じまして、尚親切に個人的な立場でもよろしうございまするが、何か両総裁動き考え方については好ましくない結果が或いは発生するかも知らんから慎重にするようにしろということで、そういうような意味の事前的な勧告をなさつたことがあるかどうか、ちよつと……。
  15. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) 私はかかることは好まないのでございます。まして私は監督官を出しますることは、これはお互いの間に却つて溝を生じ、お互い友人関係を損なうものと考えますので、私は両君に直接に申上げたのであります。悪意を持つて終始するならばまだいろいろと考えられましようが、私はお互い立場をよく考えまして、そうして先刻も申上げまするように、傷付かない……傷付くということは別に……最もいい時期においておやめになることが、今後の実業界その他における立場からもよくはないかと考えたので、私は申上げたのであります。決していろいろの新聞紙上にあつたことや何かを私は考えていない、ああいうことを私は考えることすらも嫌いなのですから、さように御了承願います。
  16. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) 外に御質疑がございませんか。御質疑がないようでございますれば今日の会議はお閉ぢになりますか。
  17. 島清

    島清君 委員会をお閉ぢになるとおつしやるならば、その前に動議を出したい。只今私がお伺いした点については、相当疑惑を持たれまして、或いは関係筋からもその問題について究明したらどうかというので、衆議院の或る委員会の方には示唆もあつたように我我は聞いておりまするが、私は大臣を非常に尊敬をしておりまするので、その御答弁通りに間違いないとは信じておりまするけれども、果して大西桜井両君が、大臣のおつしやるようなプライベイト立場において友情として辞職勧告を受取られたかどうかというようなことも併せてお聞きする必要があると思うのです。そういうような意味におきまして、次回におきましては桜井大西両君にこちらに来て貰いまして、その真相をやはり私たちは一度通商産業の行政的な立場においておつ聞きする必要があると思うのです。そういう動議を私は出したいと思います。
  18. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) 只今島委員から動議が出ましたが、今の動議に対する御意見がございましたら御発表をお願いいたします。ちよつと速記を止めて下さい。    〔速記中止
  19. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) 速記を始めて。只今の島君の動議は、一応通産委員長でお預りして、電力委員長ともいろいろ相談の上善処したい思つております。如何でしよう。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  20. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) それでは異議なしと認めます。ちよつと速記を止めて。    〔速記中止
  21. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) 速記を始めて下さい。それでは本石の委員会はこれで散会することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  22. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) 御異議ないと認めます。  それではこれで閉会いたします。    午後四時七分散会  出席者は左の通り。    委員長    深川榮左エ門君    理事            廣瀬與兵衞君            栗山 良夫君            結城 安次君    委員            上原 正吉君            松本  昇君            島   清君            山内 卓郎君            駒井 藤平君            境野 清雄君   国務大臣    通商産業大臣  横尾  龍君