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1950-10-25 第8回国会 参議院 通商産業・地方行政連合委員会 閉会後第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年十月二十五日(水曜日)    午後一時四十二分開会   —————————————   本日の会議に付した事件通商及び産業一般に関する調査の件  (自転車競技法に関する件)   —————————————
  2. 岡本愛祐

    委員長代理岡本愛祐君) これより自転車競技法に関する件につきまして通商産業地方行政連合委員会を開会いたします。先ず政府当局から十月二十三日の通商産業省の省務指令競輪再建方策というものを決定されて、全国施行者協議会においてもこれを検討して、その線に沿つて十一月十五日から競輪を再開することに決定したというふうに伝えられております、その件につきまして先ず政府当局から御説明をお願いいたします。
  3. 横尾龍

    ○国務大臣(横尾龍君) かねがね皆さんいろいろと御配慮を願つております競輪のことにつきましては、先般不祥事が起りまして以来、これの対策に関しまして当局におきましても種々討議を重ねているのでございます。御存じの通り競輪に関しましては或る程度を越すところの監督権法律上與えられていないのでございまするので甚だ困難でありまするけれども、併し競輪の現在の情勢におきましてこれを放置することを許されないように考えまするので、或る程度監督をやつて見たいというのであります。先ず今後に対しましては、当局といたしましては、折角開催されております競輪でありまするので、これを何とかして常道に戻してその育成を計りたいと思いまするが、差当り来るべき国会におきまして競輪法改正をしたいと思うのであります。そういたしまして完全な許可権と完全な監督権通産大臣の下に置きたいという考えでございます。それが得られるまでは一時の方法といたしまして、今お手許に配つておりまするものによつて、この不祥事最小限度にまで持つて行きたいという希望であります。又そうすることが私は我々の責務なりと考えるのであります。このお手許に差上げておりまするものを局長をして御説明いたさせるつもりでありますからお聞取りを願いたいと思います。
  4. 玉置敬三

    説明員玉置敬三君) お手許に配付してございます競輪再建方策という内容につきまして簡單に御説明を申上げたいと思います。  今回の再建方策の要素は大体趣旨の所に書き挙げてございますように施設改善運営方針検討改善選手訓育粛正というような点が中心になり、いろいろあとあと沢山書いてございますからその点につきまして触れて行きたいと思います。  最初施設改善でございますが、何と申しましても施設上の不備、欠陥がいろいろな場合を考えまして想定されましたので、過般基準を設けまして全部にこれが実施を現在行いつつあるのであります。大体売上げ程度に応じましてこの基準内容は三段階ぐらいに分けましてその改善内容を異にしておるのでありますが、最近までのところでは大体順調に運んでおります。もつぱらこれの内容審査検定等につきましては、地方にそれぞれ経験者を以ちまして委員会を設置しまして、具体的にこれが内容と実際の施行状況検定を図つておるのでありまして、大体来月の二十日頃ぐらいまでに殆んど全部完了する現状でございます。  次に競走実務改善とございますが、いろいろ車検査でございますが、車体検査方法については従来からもすでにいろいろやつて来たのでありますが、更にこれに相応する機械を以ちまして科学的の検査を更に一層厳重にいたしましてこれを実施することと、又選手身体検査を出走前にやるということでいろいろ身体に起ります不意の故障に対する判定を間違わないようにいたしたいと考えております。開催執務員執務という点におきましてもいろいろ馴れない、又非常に不徹底な点がございますので、別途これは執務要領のようなものを設けまして関係者の再訓練を行うことをいたしたいと思います。  それから競走方法改善でございますが、いろいろこれは非常にむずかしい点もあるのでありますが、ただ相互の、(イ)に書いてございますが、牽制作戦にとらわれずタイムを争うような競走訓練する。これは目下選手訓練所におきまして選手を集めて訓育をすでに施しておるのであります。非常に競走の距離によりまして多少むつかしい問題もあるように聞いておりますが、精神は飽くまでも各競技についてこれを実施せしめるという方針を取つております。又皆さん方の御意見が非常にございまして長距離の一万メートル以上のレースもこれに採用するという方針を取つております。  それから賞金制度総合成績表活用等についてでございますが、従来はこれは別に車券には関係ございませんが、賞金が多少平等的に行つておりましたのを、これを範囲を更に限定いたしまして賞金を優劣を明らかにするということで悪平等的な点を防ぎたいと考えております。  それからまあ車券競技ばかりでございますと非常に興奮をし易いというような点もあり、又競技本位レースを見て頂くという点がございまして(ハ)に書いてございますように、いろいろ車券の発売を伴わない素人自転車競走であるとかいうようなものを競走の間に差込んで多少柔らいだ空気を醸成いたしたいと考えております。  次に大きな項目におきまして審判員検定でございますが、これはすでに現在も実施をして参つておるのでありますが、必ずしも私共が予期したようなスピードで進んでおりませんので、今般この公認審判制度の確立という点から少くとも本年度中にこの点は全部競技場におきまして確立し得るように進めるようにいたしたわけであります。  それから選手訓育及び粛正という点につきましては、これは従来やつておりましたところを更に強化いたしまして従来の選手実績、今後のいろいろ情勢等を判断いたしまして、厳重に登録の取消とか或いは現実に配分の停止を行うという点をはつきりと進めて行きたいと考えております。選手訓育につきましてはいろいろここに掲げておりまして、例えば選手の心得を徹底せしむるためにいろいろ自粛自戒するようなものを作つたり、或いは更に制服を着けるというようなことで選手の態度、日々の行動におきまして誤解のないようなことをいたしたいと考えておるのであります。  これらのいろいろな内容の詳細につきましては、後の方に資料を沢山整えてございますから、その点御覧願いますれば更に詳細御了解願えるかと思います。  次に自衛警備機関充実でございますが、先ず競技を行いますにつきまして專らこの点は大きな重要問題になるのであります。ここに書いてございますように成るべく警察側負担を軽減して御迷惑を掛けないようにしたいという我々の強き考え方から、自衛警備機関充実ということを中心考えておるのであります。従来もこれはボスの排除で断りますとか、そういう点につきましてはつねづね私共も注意を加え又施行者の方もそのつもりでやつておるのでありますが、更にこの点は最近の情勢に鑑みまして我々も反省をして更に充実を期すということを念頭に考えておるのであります。  次に開催日制限でございますが、これは年十二回以内一回四日以内を原則といたしまして、而も開催日は大体土曜、日曜、休日ということを原則として考えておるのでありますが、ただ地方によりましていろいろ実施準備等の点から考えますと必ずしも四日ということは、田舎の県でありますとかそういうところへ参りますとこれを強行することも非常に困難な点もございまするので、一回は六日以内但し年の回数から見れば八回ということで、いずれにいたしましても四十八回というようなことで開催回数制限をするということにいたしたいと考えておるのであります。  それから一日のレース数は十レース以内ということで従来或いは十二レースぐらいになつてつたのでありますが、これを十レースということでレースの数も限定をするということで、大体全体の数を非常に制限するという点を強く考えて来たのであります。  それから投票方法改正でございますが、この点は従来六組持つてつたのでありますが四組にいたしまして、逆に申上げますと大穴の出る率を少くしまして、四組で何といいますか当てる率の方を多くしたというようなことで、これを四組とするということにいたしておるのであります。多少いろいろ準備がございますから準備の整い次第これらの問題は実施をして行きたいと思います。尚フアンの啓発等につきましては更に従来にも増して一層徹底いたしますようにビラでありますとか、ポスターでありますとか、場内のアナウンスというような点は更に充実努力して行くように思慮いたしておるのであります。  大体大きな点はさような点でございまして、これらの内容につきましてはすでに過般も施行者方々の御参集を願いまして、この決定方針に基きまして即刻実施準備するように実は指示をいたした次第であります。  それからお手許の後ろの方にいろいろ資料を書いてございますが、終から三、四枚目のところに資料三というのがございますが、開催日数制限施行者収支及び国庫に及ぼす影響という点がございます。丁度この大きな紙の前の頁でございますが、横に飛び出してある前の頁にございますが、これによりますとこれは一応の想定でございますが、先程申上げましたようなことにいたしまして、将来実施をいたして参るのにどういうふうな部面に影響を及ぼすかという参考資料でございますが、御承知のように日曜土曜というふうな休日等を中心にして参りますと、その当該日売上高は多少殖える、日曜土曜の方が集まる方が多いという点から殖えるのでありますが、これを従来六日のものを四日にするという点を考慮いたしますと、全体といたしますれば約二六・八%の減少を来たすのじやないかというふうに考えておるのであります。  それから裏を御覧願いますと、施行者収支及び国庫納金についてどういう影響があるかということを、六日の場合と四日の場合とを比較検討をして一応の推定でございますが算出をした次第でございます。二、三同様でございます。  それから大きな横に出ました表でございますが、従来の競輪場建設費及び競輪場所所有者の收入状況という点を御参考までに付けておきましたのでございます。それを御覧願いますれば結構かと思います。  それから一番最後に自転車年次別地域別輸出実績ということで現在の自転車状況を御参考までに書いてあるのであります。
  5. 岡本愛祐

    委員長代理岡本愛祐君) 第一回の連合委員会におきましては、專ら主務官庁たる通産省当局から事情を聽取したのでありますが、本日は競輪施行者側代表並びに公安委員会側代表方々に特においでを願いまして、実施上の具体的な諸問題について御意見を述べて頂きたいと思うのであります。それで施行者側代表者から意見の開陳をお願いすることにいたしまして、最初東京都知事代理である金原財務局長にお願いいたします。
  6. 金原進

    参考人金原進君) それでは只今私から競輪の問題につきまして私共が考えおりますることを申上げたいと存じます。御承知のようにこの競輪の発足いたしましたのは、自転車工業振興という面と更にその地方財政に寄與する、この両面かちだと思うのであります。これは御承知のように終戦後地方分権というような傾向が非常に強くなりまして、御承知のように警察にいたしましても或いは学校その他にいたしましても非常に地方経費負担というものが多くなりまして、その間必ずしもこれに財源が伴わなかつた。それに対しましてこういう競馬なり競輪というものを地方公共団体が主催できるということになつたと私共は承知いたしておるのでありまして、この競輪なり競馬なりがやはり地方公共団体財政面に及ぼしておりまする影響は非常に大きいのであります。これは通産省の方から皆様のお手許に御配付になつております資料によつても御理解できることと存じます。東京都などにおきましても東京自体は非常に実は財政面が大きいのでありまして、御承知のような交通、水道というような特別経済を除きまする一般経済の大体一%、全額に申しましても今年度などは四億以上の財源を見込んでおる次第でございます。こういう意味合からいたしまして私共といたしますれば、財源的に見まして競輪というものに依存します度合というものは非常に強いのでございます。  そこで問題は競輪に伴いまするいろいろの不詳事が起りまして、それに伴ういろいろな世論もよく私共は承知をいたしております。これにつきまして先程来通産省の方からこれの改善と申しまするか、或いは再整備をいたしまして再発足する方途をお示しになつておるようでありまするが、私共施行者といたしましても実は成立後日はまだ浅いのでありまするが、三ケ月ぐらい前から全国施行者協議会というものを結成いたしまして、やはりこの競輪につきまする再建方途を熱心に研究をいたしております。御承知のようにいろいろ競輪に思わしくないような事件の起りましたことは、競輪が発足いたしまして恐らく通産省御自身も又自転車振興会の方におきましても施行者の方におきましても、本当のあり得べき姿というものが当初は十分の予測ができなかつた同時に又通産省或いは振興会施行者この三者が本当に融合いたしましてすべてが完全な連繋と理解の下にやつておらなかつたという面が、やはりこういう好ましざる事態を発生したいわば一つの大きな原因であつたろうと私は考えるのであります。これは併し先程申しました通り競輪自体が発足いたしまして日の浅いことでありましで止むを得なかつたことであろうと思うのであります。そういう意味におきまして先程申しました通り最近は施行者協議会も発足いたしまして、再度会合いたしまして通産省の意図に副うような施行者協議会といたしましても決議をし、再発足の準備が実は完成をいたしておるのでありますかこういう意味からいたしますれば競輪そのものが今後存続いたしましても先ず私は支障はない。又先程も申しました通り地方財政の一部を負担して行くという面から行きますれば、少くも地方財政の問題につきまして言えば、只今御主宰なさる岡本委員長さんもよく御承知通りだろうと思いまするが、非常に今日はやはり苦しい状況でありまして、今やはりこの競輪収入を除きますれば相当な実は痛手を蒙るということは現実な、動かし難い事実であります。そういう意味におきまして、私共はやはり今後は通産省或いは振興会等とも緊密に手を握つて整備された姿で競輪を施行して行きたい。競輪をやはり施行いたしまする場合にいろいろなトラブルが起りますれば、結局私は率直だ言つて三者の共同責任であるというふうに考えております。そういう意味で繰返して言うようでありますが、三者協力いたしますれば必ず従来のような弊害を除去して自転車工業振興なり、或いは地方財政の一助というものが、両立して目的が達成せられる、かように考えております。
  7. 岡本愛祐

  8. 金刺不二太郎

    参考人金刺不二太郎君) 競輪の問題でありますが、これは誰が考えても教育上いいとは言えません。これは賭博行為です。併しこれは国家が決めたことで議員提出で以て国会で決まつたから、我々がやつたのでありまして、この点をよく御認識願いたいと思います。  先ず第一点は、法律が決まつたから地方財政が困つてつて、この競輪作つたのでありますが、併しながらその当時資材が非常に窮屈でありまして、特に川崎市で競輪を作りましたときはすでに入札に付してしまつたのでありますが、建設省から中止命令が来まして全部中止しました。そうしてバラツク仮建築ならいいだろう、これは仮設でいいのでありますので、やつたというような、非常に僕は二回ぐらい競輪では市長をやめなければならんという辞表を出さなければならんくらいの苦心をいたしました。  その結果段々この競輪が、今日のような隆盛を見たのでありますが、そこで問題は物には長所もあれば短所もあります。決して競輪そのものがいいと思つておりません。従つてこの利益に対しましては成るべく教育施設に使わなければならんというので学校建築に向けておりますが、都市の特に戦災を受けた都市はこれによつて復興ができております。ただ大都市に遠いところの競輪場は比較的収益が少いようであります、現状は、そこでどういう結果が現われて来るかということを率直に申上げますと、地方にはばくち打の親分賭博親分といつていいですか、そういうものがありますが大体そういうものが商売にならんそうです。これはやはり公けに、大ぴらにできますから蔭で以て隠れて贈博する必要はないわけであります。川崎市のごときはそういう者たちから不平言つて来ます。そこで一時使つてつたのですが自粛して中止しましたが、それらが殆んど商売にならんというような傾向もありまして、一面このことによつてそういうような一般賭博というものがなくなつたということはこれは見逃し得ない事実でありまして、これは調べれば直ぐ分ることであります。例えば二ケ月自粛と申して競輪を止めたら競馬の方に移つてつております。競馬も同じように贈博行為であります。それが競馬については何とも言つていないということは我々非常に不可思議に思つております。競馬も非常に問題を起しております。八百長と称して。  競輪なんか一体こういうような問題が起つておるがどこに原因しておるのか。これは考えれば直ぐ分ると思います。同じ賭博行為である競馬の方には何とも言わないで競輪のみを言うということは一体どこに原因をしておるのかというと、先程東京都の財務局長言つたように、又私が今申しましたように資材がないために非常に不完備であります。この競輪場設備というものがやや完備をいたしておりますが、これは資材を使うことを許されなかつたことが関係しております。ところが今日におきまして相当に日数も経ちまして設備も整つております。  で経費の点についても工夫をして成るべく警察職員を使わないようにしようというようなことも考えられておりますが、いずれにいたしましても、先程は前回の国会小型自動車法という、やはり賭博行為国会議員提出によつて法律を制定しておりますが、一面においては自転車競技はいけないんだと、又小型自動車競技が悪かつたら廃止するのか。その点が我々ちつとも分らんのですが、悪い所は直さなけばいかんと思いますが、ただそのことによつて廃止するということは余りに極端から極端で、全国六十個所もできておりますが、これに出した競輪場費用というものは大変なものだろうと思います。大体どんな所でも五千万円以下ではできておりません。これが全部無駄になつてしまいます。こういうようなことも法律を作るときには考えて貰いたいと思います。ですから国会法律ができているから我々大ぴらに安心してこの設備を苦心して地方債を獲得し都市復興をするためにやつたわけであります。  特にこの問題についてはGHQ等にもいろいろ我々会つてとにかく意見を聞きましたが、これは非常におかしいことですが、現の問題に関係しますが、これは大体賭博行為といいますか車券を買うときに税をとります。大体競馬につきましては三割四分、競輪は二割五分であります。競輪が非常に少いためにはやるという人もありますが、競輪はそのくらいに最初から税が少いのであります。少いけれども数によつて却つて競輪の方が今では優勢を見ておるというような傾向もありますが、その税を納める人達の気持はどうかと言いますと、射倖心でありますから二割五分の税を佛つても例えば百円の傘は千円になつて帰ることを予期してやつているのだろうと思います。ですからこれに対して何らの不平はない、喜んで税を納めているのであります。  そういうようなことも考えられるし、私はアメリカからまだ帰つて来たばかりでありますが、アメリカにおいてもこの自動車競技競馬、恐らく野球、私はナイトゲームを見ましたがヤンキー球場において野球賭博をやつております、個人々々で。もう廃止すればやはり例えば日本においても現に川崎あたりでは競馬が今まで三倍、今まで競輪の客が全部競馬の方に行つております。競輪を廃止すれば競馬の方に行く。幾らあなた方の方で法律作つて小型自動車をやりましても小型自動車をやれば小型自動車に入るでしよう。併し同じような結果を招来するのじやないかと思います。  ただ問題は、今全国に六十箇所もできた、金をかけて作つた競輪場というものがゼロになるわけであります、廃止するというようなことがあると仮定するならば。それらの問題ともう一つは、今言つたよう地方財政の上に市民がいわゆる射倖心によつて喜んで税を納めるというようなことは他にないと私は思います。別に競輪教育上いいと決して思つておりません、賭博行為ですから。繰返して申上げますが競馬も同じです。小型自動車競技も同じであります。こういうことはもうやめて貰いたいのでありますが、併しながら現実が一体そういうふうに理想通りにいかないのが現実でありまして、而もそういうような現在の事情というものが、競輪法通つて競輪が盛んになつて騒ぎ出したのは最近一年であります。一年の間にこういういろいろな治安上の問題、取締上の問題の起きたのは、今言うように設備が不完備であつたという点であります。私の市におきましても大変御迷惑をかけましたが大きな問題が起きました。これもやはり不完備なために起きたのでありまして、全部それを除去するために改造いたしました。比較的早く作りましたので改造いたしました。そのために私の市のごときは全部焼けてしまつたのでありますが、競輪利益のために道路も学校建築されつつある。  私は文部大臣が閣議で、そういう不浄な命で学校なんか建てて貰いたくないということを発言したということをアメリカで聽きました。早速僕はPTAの会長、教育部長競輪費用学校に廻すことを予算で組んでくれということを言つて来ましたが私は拒否しました。一体文部大臣はこういうことを言つているのじやないか、私の方に都市建設のために必要なる、焼けたところの学校を立ててくれる起債なり財源を與えてくれるならば明日にでもやめます。けれどもその金がないのです。そこが問題だろうと思います。文部大臣が会えなくて文部政務次官が僕のところへ来ると言つておるそうでありますが、文部大臣ともあろうものが、何らの財源考えないで以てそれな賭博の不浄な命で学校なんか建てんでもいいということは変なことでありますが、そういうようなわけでありまして法律で認めてあることをやつている。ただ問題が起きたということは、今言つたようないろいろ急速にやつたこと、戦後の資材のない関係不備があつたというような点でありまして、而も今日できております競輪場というものは非常に完備されております。  そういう点を考えますと、全国に而も六十ケ所もできているということを考えますと、この競輪に対しましては自粛し改善すべき点は改善しなくちやいかんと思いますが、今言うような理由でありますので、私の考えといたしましては戦災都市建設のできるまでは是非やらして貰いたいと、かように考えております。他にいろいろ意見もありますが大体そういうふうに考えております。
  9. 岡本愛祐

  10. 白井春雄

    参考人白井春雄君) 私は愛媛県の田舎におりますので、誠に競輪場と申しましても小さな経営をしておるわけであります。松山市は戦災を受けましてこの戦災復興のためには大変苦労をしているのであります。これはどことも同じだろうと思いますが、遊覧都市消費都市というような関係で非常に財源に乏しいので困難をしているのであります。例えて申しますれば松山市は人口十六万であります。総予算は僅かに六億程度であります。それで本年一月から競輪を始めました。それで予算におきましても一般会計予算競輪関係予算とが同じ額のやはり六億、そしてその純利益は六千万円、つまり歳出の一割は競輪収入を以てやつているのであります。競輪収入が我が市にとりましては誠に有難い重大な財源であるのであります。  いろいろ競輪につきましては非難もあります。又悪い点もあると思いまするけれどもこの六千万円の収入を以ちましてその半額の三千万円は庶民住宅に当てております。それから戦災学校復興、或いは中小工業者の援助、或いは農村地帯の助成、こういう方面に振向けておりますので、大変競輪財政方面と同時に成る一方では市民の負担を軽減しているのであります。成る程その収入といたしまして税金の軽減は図つておりませんが、税金を以て施設すべき事業をこの費用でやつているわけであります。  財政面から申しましても以上の通りでありまするが、田舎競輪は殆んど事故がないのであります。最近都会を中心にしましていろいろな事故が起きましたがために、自粛の形を以ちまして都会の不祥事件の巻添えを食つて只今休んでいるのであります。それがために本年最初に組みました予算に大変大きな赤字が出るわけであります。一旦予算に組んでおりまするがこれが補填のために又一般会計が減りますので、他の財源を求めてやらなければならんような現状になつているのであります。一般田舎競輪はそういうふうに無事故でありまして、更に一般都会の新聞記事に見ますような大げさなものではないのであります。  かような意味におきまして戦災都市、殊に田舎の小都市財源を救うために是非とも皆様のお力によりまして競輪を存続して頂くようにひたすらお願いする次第であります。
  11. 岡本愛祐

    ○委員員代理岡本愛祐君) 次に自転車振興会連合会理事長小西要君。
  12. 小西要

    参考人(小西要君) 我々の競輪の問題につきまして本日御質問がございましたが、再開に至りまするまでのいろいろな準備その他につきましては御当局からいろいろ御説明がありましたので、これらのことにつきましては今更この問題を私の方から御説明申上げる必要はないと思います。  御趣意に従つて日々設備改善、或いは選手の再訓育、これは現在訓練所を別に設けまして、十日毎に百二十名までの選手を入れまして現在第三回の訓練をやつております。こういうふうにやつておりますので、再開に対する準備につきましては御指示のある通りに協力一致してやつております。  ただ振興会連合会といたしましては従来のやり方につきまして非常に社会的な御批判がありまして、役員は今回一応辞任いたしまして改めて私がこの際連合会の理事長に推薦されたのであります。内容もこの際人材を変えますと共に十分充実いたしましていろいろな方面に盡したい、かように考えているわけであります。  従いまして皆様に申上げたいことは、この自転車競技法というものが提出されましたときの一つの條件で、日本の自転車産業と非常に密接な関係があるのであります。それからもう一つは何故競輪がこんなに一挙に盛んになつたかという問題もあるのであります。それらも一つ一応御理解を願つた上で御判断を願いたいと思うのであります。とにかく日本の自転車というものはアメリカの自動車に拮抗するものであります。そうして産業といたしましては非常に有望な産業であり、又いかに日本が努力しましても自動車産業でアメリカに対抗することはできないのであります。併し自転車産業ならばアメリカと戦つて輸出する力があるのであります。悲しいかな戦争中に日本の自転車産業というものは軍の圧迫によりまして虐げられて非常な衰亡を来たしたのであります。戦後業界が一生懸命努力しましてこの恢復に努めましたが、如何せん資材の面におきましても又資金の面におきましても何らの保護がないのであります。政府は製鉄業であるとかいや肥料であるとかというような問題につきましては原始産業でありますから、非常に力を入れて保護の施策を取つておられます。これはもう代々の政府がそういう方面に対しては非常に大きな保護をやつておる。例えば砂糖業にしたつてそうです。製糖業にしても台湾を取ると同時に非常な政治力を以て台湾の砂糖業は発達した。曾て日本は自転車産業に何ら心の補助をしたかというと最近までないのであります。  併し日本の自転車産業はそれ自身の力で南方のアジアに対して大きな販路を獲得しておつたのであります。アジアの人口何億に対しては自転車はこれから幾らでも売れるのであります。併しこれだけの開拓をしました東南アジアの地盤もすでに今日では英国に全部奪われまして、昨年度輸出しました自転車でも非常に御努力を政府もなすつたし民間もやりましたが一万台ちよつとしか出ておりません。これはどうしても日本の自転車産業を大きくしてそうして輸出産業の枢軸たらしめる、紡績に次ぐものにしたいというのが業者の念願であり、又政府もこれをお取上げになり議会もこれをお取上げになつたことが、この競輪法の出ました一つの御趣旨であり目的であると考えるのであります。  それで一体この振興策はどうなつておるかということでありますが、昨年度頂きました予算二億に対しましてはその後漸次実施進行いたしまして、盛んに海外に対しましては市場調査隊を出しております。又今月末若しくは来月初には、曾て日本になかつた立派な自転車に関する世界的なカタログができます。これを海外市場に全部頒布するという手続になつております。又海外から来ましたいろいろな情報、これは海外からの資料はどうであるか、外国の自転車はどうやつてつておるか、販売方法はどうやつておるか、改善はどうやつておるかというレポートを全部取りまして、この集計をしました本が現在毎月出まして只今第四号まで出ております。現在初めて盲貿易から自転車は救われたのであります。こういうふうなことはその外にいろいろやつておられます。二億の金は現在順次有効に使われております。  これは競輪から出ました政府の国庫納金でやつて頂いたのでありますが、最近の状況から見ますれば昨年度出なかつた自転車も本年は非常に明るい見通しであるのであります。価格も昨年は十六ドル、或いは悪いものになるとそれが一台十四ドルにまで下つたのが現在二十五ドルまで上つて来ております。これは世界市場の原料の価格が上つたこともありますが日本の自転車が順次認められて来たのであります。今ここでこの手を緩めたならば日本の自転車は又国内に返つてしまわなければならない、こういう状態であります。  又国内問題におきましては輸出ができますれば廉い自転車を供給することができるのであります。戦前におきましては日本人は七人に一人の自転車を持つておりましたが現在では十二、三人に一台しか持つておらないのであります。日本では自転車一般国民大衆の日常に親表した非常に有効な交通機関であり揮搬機関であります。アメリカ人が自動車を使うのと同じように使つておるのであります。国民から自転車を奪うことは殆んど国民生活を停止することになるのであります。こういうような状況考えまするならば、自転車というものは日本人に取つては非常に大きな重大問題であります。従つて国民はこれを非常に重要税しております。一般大衆は自転車というものに非常に親密な気持を持つておる。これが今度の競輪が思いの外早く発達した一つ原因なんであります。大体外の競馬とかいろいろなものをやりましても馬というものは一般の人には全部は知られておらん。自転車に親しまない国民はおらん。これが自転車競輪というものに非常に有効に働いておるのであります。  それで自転車を日本内地に沢山乗せられ得るようにするのにはやはり価格を安くしなければならん。輸出ももつと量を殖やしたら安くなるだろう、かように考えるのであります。これらの施策をやりますのにはどうしても国家が何かの保護を與えて貰いたいのであります。併し現在の国家の財政から見ますと簡單にこの金が出されないということから、この競輪法に対して業界も非常に力を注いで今日までやつて来ております。而もこの重大な、日本の一大産業になり得る性質を持つている自転車業が発展すると同時に地方財政も救われる。而も又国民も楽しくその日を一日過すことができるならば非常に結構だとかように考え得るのであります。  以上のような自転車産業の重要性は今までの代々の内閣におきまして十分認められておらないのであります。例えば一つの会議をなさつても自動車の会議には大官が出て来るが自転車の会議には大官が出て来られない。これが今までの情勢であります。如何に日本国民が、努力いたして見ましてもアメリカの自動車の数には何桁も違うのでありますから追いつく見込みはありませんが、アメリカにも自転車を輸出しております。こういうことをお考え願えれば自転車問題は簡單に片付けられないと考えます。こういう意味におきまして競輪のこの方法を少しうまく改善されまして続行さして頂きたいとかように願うのであります。  それから先程からいろいろ皆さんがおつしやいましたので、業者の意思は分つて頂いたと思いますが、連合会といたしましても今まで余り力を用いておりませなんだ一般フアンの啓蒙開発、これを今度は是非やりたいと思います。勿論一般の人に対する啓蒙開発というのは新聞とかそういうものを通じてよく理解を深められておると思いますが、この方面につきまして連合会の努力の足りなかつたことをお詫びしなければならんと思います。今後の問題につきまして、再開については取敢ず従来の法の許す範囲内で改善されると思いますが、荷先程大臣からお話がありまして改正案が出るそうでありますが、改正へ持つて行きたいと我々が思う條項もあるのであります。未だ御当局改正案を見ておりませんからどういう点を改正して頂けるか分りませんが、我々の希望といたしましては最低限の希望といたしましても、現在のごとく会場が非常に混雑いたしましてまるで芋を洗うような状態ではやつぱり整理もしにくい。従つて競輪場には一定の人員以上は入れないという定員制を布いて貰いたい。かように思うのであります。これは非常にむずかしいと思いますが、そういう方法を取れるものなら取つて貰いたいと思うのであります。  又現在では競輪の外にオート・レースとか又競馬もありますが、将来はドツグ・レースが予想せられる点もありますので、そういう問題についての政府としてのいわゆる賭博に関する行政については現在ばらばらになつております。これを一つにまとめてどこかで何かの官庁を設けて頂いてそうして一定の枠内で操作して頂きたい。どうせ敗戦日本の現状を以ちましてはなかなか一等国にはなれない、どうせ博奕なんと言われてもこれはいたし方がないのであります。成るべく明朗な博奕にして頂きたい。我々としましても競輪場に暗い気持を持たせるというのは非常に残念だと思いまして現在競輪場を明い気持にしよう。政府の御趣旨で競輪場に明るい色彩を入れようじやないか。又周囲の環境もよくしようじやないかということを命令されております。この委員会におきましても従つてそういうことも各競技全部が一定の方針でやつて頂きたいと思います。  最後にもう一つ皆さん方に私からお願いして置きたいと思いますのは、自転車競技というものはプロ競技は国際的にどこでもやつておる、どこの国でもやつておるのであります。殊に盛んなのはフランスでありますがこれは国際的な自転車競技の世界本部であります。この世界本部に対しましては現在我々の連合会から加入を申込んであるのであります。これは日本の内地の競輪というものはこうなつておるというので国際競技の本部に対して加入申込をしてある。そうしてこれを国際的にお互いに選手のやり取りもいたしましてそうして親善を図りたい。この意味におきまして是非現在の状況をもう少し強化して……尤も現在の競輪ではそういうことができないじやないかとおつしやるかも知れませんがこの線まで至急に持つて行きたいと思います。そういう意味におきまして今の選手を改良しなければならん。又人格の陶冶をしなければならんというような点からしまして、選手の資格とか或いは訓育ということには絶大の力を用いたい。今までのごとく世間の非難を受けるようなものにしてはいかんというので、連合会といたしましては今回十分スポーツマンシツプを持つた人を迎えましてそうして選手に対する精神訓育を極力やりたい。かように考えておるのであります。  こういうふうに国際的な競技もやりたいということまで我々の気持は行つておるのでありますので是非悪いところはびしぴし直して頂いて、そうして今後の競輪の発達につきまして御援助を頂くことを切望する次第であります。
  13. 岡本愛祐

    委員長代理岡本愛祐君) 次に公安委員の代表から意見を述べて頂きたいと思います。先ず埼玉県公安委員長長島恭助君。
  14. 長島恭助

    参考人(長島恭助君) 私共公安委員といたしますと限られた警察力を以ちまして警備の責任に当る者でございますので、騒擾の起り勝な競輪に対しましては存続賛成いたし難いのでございます。競輪賭博行為でありまして社会に流す害毒その他につきましては私共もう何も申上げることはないのでありますが、主といたしまして警備の観点から申上げますと、非常に少い警察力をこれに割かれることが多いのでございます。必ずしも今日の情勢が平穏でないのは一層この感を深めるのでありまして、私共の埼玉県で起りました村山の事件におきましても、動員されました警察官千三百名に及んでおります。埼玉県のN・R・P、国家地方警察の定員は八百三十名でございまして、自治体警察が約手三百人、合計いたしまして約二千なんぼであります、その中から千三百人を割かなければならないような騒擾事件の起るということは、これは治安上非常に由々しい問題だろうと思うのであります。而もそういうふうに競輪場警察力が集中いたしております際に他の手薄な場所で意図せられた騒擾でも起ろうものなら、これも又非常に慄然たるものがあるということを私共つねづね感じておる者でございます。  競輪がなぜこういうふうな騒擾事件を起し易いかということにつきましては私共申上げるまでもないことでありますが、一番大きな間間は人為的に左右されることが非常に多いということでありまして、従つて八百長もやり易い。又八百長であるかないかという判定が非常にむずかしいので、見方によりますれば八百長にも見られるしそうでもないし、観点が非常にはつきりしないということが一番いけないのではなかろうか。又従つてそれによりまして大穴が非常に出易い。これが競輪の持つ魅力でもありますし、同時に又競輪が紛擾を起し易い大きな原因だろうと私共考えておるのでございます。従いまして今御提示ありましたいろいろの案によりまして設備改善されたならば、或いはこの紛擾事件は少くて済むのではなかろうか。或いは立地條件、つまり私共の方から申上げまするならば、大宮の競輪場は埼玉県庁つまり国警の本部から極めて近距離にあります。村山の競輪場はかなり遠いのでありまして、その間かなり立地條件に違いがありまして、大宮におきまして、は余り今まで紛擾事件は起つておらない。で村山におきましては第二回目からああいう問題を起しておる。それには設備の不十分ということも十分考えられますが、一つには立地條件つまり警察力の手薄な所というような感じが非常に多く感ぜられるのでございまして、そういう点から申しましても、設備を完全化され或いは立地條件を十分勘案されました後に競輪場を設置せられた場合におきましては、或る程度騒擾事件は少くて済むだろうという予想はつくのでありますが、先程申上げました通り本質的に競輪の持つ或いは魅力と申しますか、そういうものから競輪にフアンが殺到いたしまして、騒擾事件の温床になり勝だということの根本的の問題が除去せられない限り、垣根を高くいたしても騒擾は防げないのと同断だと思うのであります。そういう点から申しまして、大穴が非常に多いということは、一月から六月までの延日数千五十一日のうちに、一万円以上の大穴が四百二十六件も出ておるというようなことが一つの魅力でもあるし、又騒擾事件の温床でもある。こう思うのでありまして、私共といたしますれば、少い警察力の警備の力を削ぐような、警察力の負担を増すような競輪に対しましては、廃止に賛成するものでありまして、例えばこういうふうな設備改善し或いはいろいろの点を考慮されましても、根本的の問題が解決されない限り騒擾は起らないということを保障し得ない以上、私共の観点からいたしますれば、競輪に対しましては再開に賛意を表するわけに参らない。これだけのことを私申上げまして意見といたします。
  15. 岡本愛祐

    委員長代理岡本愛祐君) 次に川崎市の公安委員長根本茂君。
  16. 根本茂

    参考人(根本茂君) 私意見を申上げる前に委員長にちよつとお尋ねしたいのでありますが、今日三人の公安委員の方々が出席をされまして、辻さんが国家警察の方の委員長として、長島さんが県の国家警察の委員長として出られた。私は自治体警察代表して出ておる一人だと思うのでありますが、川崎市の公安委員会代表した委員長として意見を求められるのでありますか。或いは全国の自治体の公安委員会意見を総合して、或いはお前が見た観点からというような御意見でありますか。先ずその点をちよつと承りたいと思います。
  17. 岡本愛祐

    委員長代理岡本愛祐君) こちらがお出でを頂いて御意見を聞きたかつたのは、自治体の公安委員会の方に誰か来て頂いて、その土地のことが一番よくお分りでしようから、そのうち川崎ならば川崎についた立場でお話をすることは止むを得ませんが、そういう観点に立つてお話を願いたいと思います。
  18. 根本茂

    参考人(根本茂君) よく分りました。それでは少し川崎市の公安委員長としてのみならず、大体東京管区あたりの自治体の公安委員が持つておる意見がどの辺にあるかということを考えながらお話を申上げたいと思うのであります。  これは我々今長島さんが申上げたように結論的に申しますれば、警備上の観点から言えば好ましくないということはこれは周知なのでありまして、特に現在の警察力を以てしては他の警察本来の目的を果すことのできない現状にいながら、余計なこういう競輪のようなものを我々が警備の責任を持たせられるというのは、非常に困難だということを申上げられるのであります。特に川崎の一例を申上げますと、川崎は全員が五百二十五人おります。でありますがこの五百二十五人というのがそもそも……これは今日申上げてよいか分りませんがお序でだから申上げるのでありますが、当初五百二十五人の定員を決める場合の基礎が我々には納得のいかん基礎があるのでありまして、不幸にして川崎東京の人口百三十人について一人、横浜が二百人について一人、川崎が四百人について一人というような当然横浜或いはそれ以下にしましても、横浜の半分の警備力を持たせる、川崎をそういう基礎でお決めになつたことは私は非常に残念だと思つておるのであります。そういう現状から五百二十五人という数字が生れて参つたの東京、横浜の犯罪の温床が川崎に傾いておるということはあらゆる事実を掴まえても実情ははつきりしておるのであります。これは別個の問題として、市長市長の立場から、公安委員は公安委員の立場から、議会は議会としての立場からそれぞれの官庁へ増員をお願いしておるのでありますが、遺憾ながらまだその域に達しておりませんのであります。全員十二万五千という枠を拡げることができなければその枠内の調整は必ずや今度はされると私は予期しておるのであります。特に川崎現状競輪がありますこと、競馬がありますこと、それから今度は小型自動車競走場もできるとか承わつておるのでありまして、これがいずれも一ケ月に一回或いは二回行われるようになりますれば、ますます我々としては警備上の責任は持ち得ないというような現状にあるのであります。最近に行われました甲府の公安委員の全員辞職問題のごときも、警備上の観点から起つたのでありまして、その点は御当局としては余程お考えを願いたいのでありますが、公安委員会に高くも警備上の全責任を持たせられた以上そのくらいの責任感があつて私は然るべきだと思つておるのであります。  財政面から申しますとこれは是非やつて頂きたいことは申すまでもないのでありますが、委員会としては以上のようなわけで好ましくない、併しやられるならばそのすべての騒擾を起す原因を排除する方策を構じて頂きたい。  この点でありますが、これは今日お示しを願いましたこの方策が万全だかどうかということは我々には分りませんが、実情に即した検討をいたす必要があるのであります。とにかく我々としては原因を排除すべく方策を確立して頂いて、そうして我々の少い警備力でできるだけのことをしたい、こういう考えを持つておるのでありますが、東京管区の自治体の意見としては大体そういう意見を持つておるようであります。お国が財政上これをやむなく行うものならば、できるだけの方策を譲じて欲しいというような意見を持つておるのであります。  それから川崎現状を申しますと、今警備に当つておる数は大体二百から二百五十当つておるのであります。今申上げた五百二十五人のうち二百五十と申しますと大半でありますので、二百五十もすべての休暇その他を引きますと三百数十しかないのでありまするのでそれを全部充ててしまつてはなりませんので、国家警察或いはお隣の横浜から百五、六十人は常に借りておるような始末なのでありまして、これらも法律改正して頂く必要があるのでありまして、自治体の相互援助は今法律上できないととになつておりますので、これらの警察法の改正を我々叫んでおるようなわけなのであります。どうかそういう意味でこの際に再出発をなされるのならば、少くとも先程申上げたようなすべての騒擾を起す原因の排除の方策を是非確立して頂きたい、こういうことを念願しておるわけであります。  大体以上で私の意見を終ることにいたします。
  19. 岡本愛祐

    委員長代理岡本愛祐君) 次に国家公安委員長の辻二郎君にお願いいたします。国家公安委員会として、又国家地方警察公安委員連絡会として公安委員の見地から競輪廃止の要望を準備なさつたということを聞いております。そういう点に触れて御意見を願いたいと思います。辻二郎君。
  20. 辻二郎

    説明員(辻二郎君) 私は初めに先月総会を開きました都県の約百五十名の公安委員、及び国家公安委員、国警関係公安委員の連絡会の席上におきましてこの提案がございまして競輪即時全廃を要望するという決議が成立いたしましたので、その要旨をこの連絡協議会の会長としてお伝えを申したいと思つております。  その理由といたしますところはすでに埼玉並びに川崎の委員長からお話がありましたのと大体同じようなことでありますが、治安の観点からいたしまして最近の競輪場情勢が主なる理由となつております。競輪は本年に入りましてから加速度的に競輪場の数も増し又競輪の開催数が増して参つております。それに比例いたしまして警察事故が加速度的に殖えて参りました。特に最近はその事故が極めて大規模に且つ又悪質化して参りました。そのために警察官が割かれるということが余りに多いというのがその主なる理由の一つでございまして、これは競輪場における例えば宇都宮であるとか川崎、それから先程の鳴尾のごとき事件、催涙弾を用いて鎮圧に努めなければならん、或いは一度に千三百名もの警察官が出動しなければならんというような事件、放火、強盗、殺傷といつたような恐るべき犯罪が公衆環視の中で行われるという状況は甚だ遺憾であると思うのでございます。もとより競輪法議員提出法律でありまして、これの健全な発達ということは国氏の一人といたしまして切に私共も望んでおるところでありまして、地方財政に寄與する点、又先程振興会の理事長からお話がありましたように、自転車技術の振興という点についても期待するところが多々あるのでありますが、この治安の観点からだけ見ますると今申上げたような状態でありまして、これらのことが統計の数字の上にはつきりと現われておるのであります。  これは競輪場における騒擾の直接の問題でありますけれども、この他に競輪場内及び場外におきまして競輪に関連した犯罪が又非常に多いのであります。極端な例は競輪のために家から十数万円の金を持出したために夫婦嘩嘩になりまして遂に細君を殺してしまつたという殺人事件があるのであります。まあこんなのは極端な場合でありますが、その他横領、詐欺、窃盗、家財の持出、又青少年が学業をサボりまして或いは工場、事業場に行くことを怠業いたしまして競輪場の出掛ける。そのために多額の無理な金品を使うということ。又場内におきましてさつき申上げましたような兇悪犯罪が警察官の護衛の下に白晝堂々と行われるという状態を見まして、そのために精神的に非常な悪影響を受けるという点が防犯上の観点から甚だ遺憾に考えられるのであります。これは最近奇少年の犯罪が非常に多くなつて参りまして憂慮すべき状態にありますが、この観点から申しましても誠にこれに拍車を掛けるようなことである。仮に競輪の廃止が達せられないにいたしましても、少くとも未成年者の競輪場に対する制限車券を買うことの禁止とか或いは場内に入ることを禁止するといつたようなことを希望する、こういうような要望案が国公連の総合におきまして決議されました。そういう観点から政府並びに両議院の議長、通産大臣等に要望書を国公連の名におきまして提出いたしました次第であります。  以上は公安委員連絡会の方の意向でございますがこれにやや私見を附加えますならば、さつき申上げましたように競輪についてこういう犯罪が起るといつたようなことは何かこれは競輪実施面において不備な点がある、或いは不当に興味をそそるような何か原因があるのではないか。これは追つて法律改正に対して御考慮を頂きたいと考えておる次第でありますが、一面においては地方財政に多大の貢献をしておるということも決して見逃せないことであると思うのであります。これはさつき川崎市長からお話がありましたように喜んで納める税金である、こういうものは外にないということでありまして誠に御尤も至極だと思うのであります。ただ一方警察の方の裏面に現れますようなこういう悲惨な家庭悲劇の犠牲において納められるというようなことはできるだけ避けたいというふうに考えております。  又自転車の技術改善、これは振興会の小西さんからの御説明通り、私自身は一介の技術者でありまして日本の自転車の研究に対しては深い関心を持つております。これはもう根本的に研究をしなければ到底英国、オランダ等の自転車に対抗はできない技術的な欠陥がありますから、そういう面に対して皆さんが楽しんで喜んで納める金の中からそういう研究ができるということでありますならば、非常に国家の輸出産業の上からも大変結構なことだと思うのであります。昨年は四億円の中から一般自転車の研究者に対して千五百万円が支出されることになりました。通産省の機械試験所の方に一千万円、私の聞き及んでおりますととろでは研究費としてはこれらがあるようで、これも四億円に対して二千五百万円の研究費はまだまだ少いと思うのでありますが、今後大幅にこういうものが輸出産業に役立つような財源として振向らけれることは誠に結構でありますけれども、併しやはりこれも国民のいろいろな只今申上げましたような治安上の犠牲において、或いは家庭の悲劇の犠牲においてというようなことであつては困るのでありまして、何とかして警察の厄介にならんでいいような警察官を一人も派遣しないでもよろしいような方法があれば結構だと思う。それにはどうしても余り微温的なことではいけないので、将来国法の改正ということに対して御考慮頂きまして、根本的にいい案を以て競輪が再開するようにしたいものだと念願しておる次第であります。私の意見は終ります。
  21. 岡本愛祐

    委員長代理岡本愛祐君) 新聞に報ずるところによりますと、国家公安委員会として総理に廃止を申出でられたというようなことが出ておりましたがその点は如何ですか。
  22. 辻二郎

    説明員(辻二郎君) 要望を申出でましたのは国警公安委員連絡協議会と申しまして、これは国家公安委員とそれから都県の公安委員約百五十名、これとの全体のつまり国警関係の方の連絡協議会の決議といたしまして申出でました。国家公安委員の意見も勿論入つておりますが国家公安委員から申出でたというのではないのであります。
  23. 岡本愛祐

    委員長代理岡本愛祐君) 次に地方財政委員会から意見の開陳を願いたいと思います。
  24. 野村秀雄

    説明員(野村秀雄君) 競輪地方財政に寄與することは今日の地方財政現状から見まして非常に多大なるものがあると存じております。而してこれを今日廃止するか存置するかということの問題について、地方財政委員会として如何なる考えを持つておるかと申しますならば、若しこの競輪が国家の治安を乱し社会の秩序を毒すること頗る大なることがあつたならば、地方財政に寄與するところありと雖もこれは止むを得んことであろうと思います。併しこの競輪実施せられて日も尚浅いことでありまするからいろいろの問題が随所に起り得たのではないかと思うのであります。若し今日通産省において企図せられるがごとき、これまでのごときいろいろの忌わしい事件を排除することにおいて方遺憾なきを期せられるならば、先程申されたように自転車振興のためにもそうでありましようが、地方財政のためにも尚存置して、そうしてこれをますます改善し、そうして振興会においても又施行者においても自粛反省して行かれることが望ましいことと考えております。
  25. 岡本愛祐

    委員長代理岡本愛祐君) 以上で政府の説明並びに意見の開陳を終りました。これから御質疑を願いたいと思います。政府の説明並びに施行者、国家公安委員側、地方財政委員会に対する質疑をお願いいたします。
  26. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 私は地方財政委員会の委員長及び振興会等に主としてお尋ねをしたいと思うのでありますが、地方財政では非常に貢献が大である、併し社会の治安秩序が乱れるといろならば廃止も止むを得ない、こういう意見であると共に、付け加えて改善してうまく行くならば結構だ、こういう非常にややこしい御説明でありますが、お尋ねいたしたいのは、この競輪に対して全国三百八十なんぼの戦災都市のうち六十か八十かと記憶しておりますが、これによつて地方財政がどれ程潤つておるのか具体的に明細な的確なことは承つておりませんか、大体今提出されました資料によれば学校建設或いは住宅の建設その他いろいろ地方財政上困難なもので、早くしたい適切なものにこれらの利益金を充てておるということは分るのでありますが、地方財政委員会としては全国一万なんぼの自治体のうち三百七八十の戦災都市のうち六十か八十かかような方法をとつておるが、戦災地の復興は残余の戦災地も同様復興に相当大きな努力をようしなければならん、ひとしく財政上困難な問題が沢山あると思う。地方財政委員会としては六十のこうした都市ばかりでなくまだもつと戦災都市には殖やして貰いたいという希望がある。若し地方財政に貢献が大というならば、地方財政委員会は大いにあとの三百八十何ぼの戦災都市にもこれらの競輪であろうが、競馬であろうが何であろうが、大いに増設の懇請をして地方財政の確立を図らんとする趣旨があるのか。或いはもう六十以上は殖やして貰いたくないという考えがあるのかどうか。若しそうであるとするならば地方財政委員会としては平衡交付金の配分上及び特別平衡交付金の配分の観点に立つて、これらの地方自治体がこうしたことによつて収入が殖えたということに対して、平衡交付金の配分等にはどのような考えを以て基準財政收入、基準財政需要の方面以外のウエイトを按分して考えられるのか。又は特別平衡交付金というものの再配分に対してどういう考えを以て地方財政の調整を図らんとするのか。六十の都市競輪を営んでおるというところだけが余得である、或いはそれだけが余得ならば他のものにも余得を及ぼさせる所存があるのかどうか、こうした点を一応お伺いいたしたい。
  27. 野村秀雄

    説明員(野村秀雄君) 競輪が行われて以来今日まで地方財政においては約四十億程度収入があつたと存じます。先程お話の平衡交付金との関係如何ということでございますが、これは平衡交付金の基準にはいたしておりません。そうして又今後ますます殖やすようにしたらどうかというような御趣旨のようでございましたけれども、地方財政委員会としてこれを殖やすというような積極的の態度はとつておりません。ただ戦災等によつてその復興を必要とするところにおいて、到底税収入或いは平衡交付金において賄い得ないようなものも相当あるようでありまするから、そういうものはこの競輪によつて収入を得て、或いは学校建設復旧とか或いは住宅の建設とか厚生施設とか或いは産業方面のいろいろの施設とかに充当したいどいう意図を以て申請して来たものには、十分その事情検討した上でその指定地として認可いたすようにいたしております。
  28. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 平衡交付金がこれに関連あるとはそんなお尋ねは私はしておらないのであります。で特別平衡交付金の配分については、例えばこうした所は非常に警察力が手薄で又警察費用が沢山要るというようなものに対しまして、特別平衡交付金の配分上の按分があると思うのです。  例えば昨日もちよつと駐配の問題で話が出たのですが、関門であるとか長崎であるとかいうような国際的に隣接せる所は非常に警備上沢山な警察力が要る。或いは引揚者の場合とか或いは北海道の或る方面については警察力が非常に多く要る。自治体にしろ地方警察にしろ沢山要る。そういつたようなものについて特別平衡交付金の一割百五億の按分というものは当然考慮しなければならん。これは警察の問題ばかりではありませんがいわゆる測定基準以外の地方事情に対しては、特別平衡交付金の配分上に対して相当の考慮あるべきが以て然るべきだと解釈するのであります。然るに先程国家公安委員その他各公安委員の各位からの説明におけるごとく、県で競輪をやるということについて警備の上において非常にむずかしい、これに相当の力を要する、又経費が要る、こういつた問題があるのであります。ところが競輪のために警察費用が余計要るとしたら特別平衡交付金を出すという筋合ではないが、警察に関して警備力によつて金が要るという建前であるならば、いわゆる長崎や関門或いは北海道の某地区には警察費用が余計要るというのであるなら、特別平衡交付金を沢山出さなければならんと思うが、競輪のために沢山の警察費用が要るという場合には、それでは出す考えがあるのか出さぬ考えであるのか、こうした問題の一例であります。  それから委員長は社会の治安、秩序が保てないというならば廃止が望ましい、こういう御意見であつたように思うのです。但し先程来川崎市長さんも自転車振興会の理事長さんも当然博奕行為であるということを公言しておるのである。博愛の金で学校を建てるということは望ましくない、うちの息子はよう博奕をして金を儲けて来るからそれで学校に行つている妹を養えるから親が遊んでおつてもよいというような、これは極端な例でございますが、施行者においては当然博奕行為である、こういうことを公言しておる。その寺銭で学校その他を建てるということは望ましくないと文部大臣言つておる。ところが地方財政委員会はそれは構わん、治安、秩序の上においてうまく行けばいいということを言つている。その治安、秩序を守るについては警察力が沢山要るのです。この警察力に対する費用を平衡交付金、特別平衡交付金等で賄う場合にはこれはやらなければならん、競輪のために警察費が余計要るというならばそれもやらなければならん。こういつた問題があると思うのであります。それに対してお考えは如何でありましようか。
  29. 野村秀雄

    説明員(野村秀雄君) 特別平衡交付金の配分についてはまだ我々の方としては具体的に決定をいたしておりません。従つて只今お尋ねの件については今後研究すべき問題であつて、今日特別平衡交付金を以てこれをどうするというようなことはお答えする段階に立至つておりません。
  30. 岡本愛祐

    委員長代理岡本愛祐君) 委員各位に申上げますが、通商産業大臣は四時に御退席なさりたいそうです、先ず横尾通商産業大臣に御質問願います。
  31. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 今日の委員会は私列席いたしまして非常に有効であつた考えるのであります。それは競輪の問題につきまして施行者側振興会の方面、更に警備に当られる公安委員会の方面、財政委員会の方面、更に大きく政府側関係方々がお寄り頂きまして、あらゆる問題について御意見を聞かして頂いたのでありまして大いに啓発されたのでありますが、そのお話を伺つておりますと、要するに日本の今日の現状からいたしまして自転車振興といい或いは地方財政の拡充の点からいいまして、好ましくない競技であるが又止むを得ない。併し止むを得ないといたしまする前提といたしましては、先に起きましたるがごとき不祥事件が再発しないような手を期待しているという前提があるわけであります。  そこで今再開するといたしまするならば、政府が立てられましたこの競輪再建方策というものに対する自信の程が窺われなければならんと思うのであります。従いまして機械局長に、大臣にお伺いをする前に伺いたいのでありますが、この競輪再建方策で果して万全であるか、完璧であるとお考えになつているかどうか。そういう工合に只今本日おいでを願いました方々から警備上の問題、不祥事件の再発防止の問題ができれば賛成であるという結論的なことを伺つたわけもありますが、そういう趣旨に沿いまして完璧に防ぎ得るかどうか、そういう自信を持つておいでになるのか、或いは一応これでやつて見なくては分らんこういう程度のお考えであるのか、その点をお伺いしたいと思います。
  32. 玉置敬三

    説明員玉置敬三君) 非常にむずかしい問題でございますが、私は最善を盡して実は改善を図りたいという信念に燃えている一人でございます。従いまして現状におきまして私共いろいろな條件下に置かれているのでありますが、この案を少くとも私は最善のものと考えて立証せしむる決心でおります。併しいろいろな予想せざるものが突発することもあり、又地方的実情によつて相当違つた面もありまするので、更にこれを一層完全なものに進めて行くことについて私共も努力を続けている次第でございます。
  33. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 大体再建方策を御立案になりました機械局長のお考えは分つたのでありますが、先程大臣のお話の中で、私は何故そういうことを御質問したかと申しますと、大臣は不祥事最小限度に止めるためにこういう案を作つたということをおつしやつたのであります。少く共これ程大きな問題になつたのでありましてそれを再開するかしないかという重要な態度決定をなさる場合には、少く共絶対に不祥事は起さない、もう起きないことを期待する、これくらいの御決意であられるのが本筋ではないかと思うのです。最小限度を予定するということは、まだ不祥事は起るのではないかというような若干の含みがあるように私は推察するわけであります。  そこで時間をとりまするから私率直にお尋ねをしお答えを願いたいと思いますることは、こういうような不祥事を防ぎまするのには、やはり施行者側の非常な御苦心の程も分りまするけれども、最も重要なことは競輪のフアンの諸君が本当にこういう大きな目的のために協力をするという意味で反省をせられることにあるわけであります。従つて反省を促すという意味におきましては、もう一度、これだけ問題を起して再開をした後におきまして再び不祥事が起きるようなことがありましたならば、そのときはそれに対して断乎として閉鎖をするというくらいの決意がなければならんと私は思うのであります。そこで例えば川崎競輪がこの再建方策によつて再建をいたしました後において再び不祥事件が起きたというようなことがありまするならば、全国的な立場に立つて、一斉に停止をするというようなことでなくて、その不祥事件の起りました川崎競輪に対しては法律において更に格段の改正が行われるまでは再開を許さない、再び禁止をする、こういうような強い御決意を持つておるかどうか、この点を伺いたいと思います。そのくらいの御決意がなければ再建方策を建てましても決して私は競輪フアンの心からの反省を促すということができないだろう、こういう工合に考えるわけであります。
  34. 横尾龍

    ○国務大臣(横尾龍君) 私は最前最小限度と申しましたことは、絶対に起らんということは言い切れないので、そういう言葉を使いましたが私は機械局長が申しまするような趣意であります。殊に又再開後において事故が起つたときはどうかというお話であります。私は現在の法の許す限りにおきまして強力にやりますが、私といたしましては今お話のように或る所が事故を起しましたとするならば、それをよく調査いたしまして停止又は廃止の強い勧告をするつもりであります。
  35. 栗山良夫

    ○栗山良夫君 大体非常に明快にお答えを願つたので私はこれで満足でございます。非常に重要な問題でありまして、而も各方面から廃止の御意見があると同時に再開の御意見も強いのであります。そうして而も廃止の方の御意見も決して心から廃止をしようというお考えでないことも今日明らかになつたわけでありますから、政府はそういう強い態度で、若し不祥事が再開後再び勃発するというような事態が出ましたときは、どうか躊躇なく競輪フアン並びに施行者を戒める意味におきまして措置をとつて頂きたいことを私は希望を申上げておきます。
  36. 椿繁夫

    ○椿繁夫君 只今栗山委員の御質問で私の聞こうとしておりました一部のお答えがあつたのですが、公安委員会の証言によりますと現在の警察力を以てしては到底不祥事の絶滅を期することができない、こういうことが国公連において決議になつて関係方面に申達されたようですが、その答えとして今度再建方策特に自衛措置を強く勧告をするということでありますが、それでなくてさえ競輪にはボスが付きものでありましてそういうものが背後におるために騒擾が起つておるとも考えられるのであります。ボスを養成しないことは勿論でありますがこの絶滅の方向に向つて行かなければならないのに、施行者側並びに主催者の方に対して自衛措置を作らせる、そして騒擾の絶滅を期するということでありますが、これは私の考えでは自衛の実力というものは結局がこれまでなくなりつつある暴力団的なものの復活を招く危険を感ずるのであります。政府当局にそうではないんだという御確信がありますならばその自衛措置に対する構想をお聞かせ願いたいと思います。  それから今一点は先程も東京都の局長のお話では、東京都の財政の面から言うと全体として競輪による歳入予定は一%、大阪市を聞いて見ますと〇・五%一億三千万円位の歳入予想をしておるやに伺つております。地方財政委員長のお話のように、大都市におきましては重大なその地方財政の上に影響を持つ財源だと言い切る程の私は財源になつていないということを確言したいのであります。成る程松山関係者の御説明を承りますと、純益を一割に歳入予想しておられるようでありますから、こういうところは相当地方財政の上に大きな影響があろうし、地方に参りまして小都市ほど或いは大都市に挾まれておる衛星都市程この財政収入として予想される額は大きくなつておるやに考えられるのでありますが、この歳入の一割となりそれが更に三〇%にもなるというようなことになつてその賭博から上つて来る寺銭を財源として、いろいろ地方団体の公共的な施設が講ぜられるということになつて来ると、社会風教の上に及ぶ影響の甚大であることは申すまでもなく、理事者にしても地方の議会にいたしましても、その団体の内部の住民が負担しておるのではないのだということになつて、結局その自治能力というものを喪失させるようなことに役立つておるのではないかということを私は恐れるのであります。予算総額の上でこの競輪による歳入が大きければ大きいほど、その地方団体の自治能力というものを将来私はますます喪失させるようなことになるのではないかということを恐れるのであります。大都市におきましては先程も証言がありましたように、東京都で一%、大阪市を聞きますと〇・五%にも達しておりませんが、そういうような現状から考えますとあながち地方財政委員長が高言されるように、地方財政の上にさほど大きな重要な役割をこの競輪による収入が持つておるとは考えないのでありますが、自治能力の喪失というようなことについて私は心配をしておるのですが、これに対するお考えを承りたい。
  37. 横尾龍

    ○国務大臣(横尾龍君) 只今の御質問御尤もな御質問だと思います。ボスの養成になりはせんかという御懸念は私も多少の不安はあつたのでありますが、この場内取締方策の中に書いてありまするように、組織のところに書いてありますが、競輪は成るべく規則的生活の経験ある者を採用して行くということに主力を置きまして、その構成等についてもよく監督をするつもりでございます。さよう御了承願います。
  38. 野村秀雄

    説明員(野村秀雄君) 只今の御質問に対してお答え申上げますが、私は今の地方財政の実情から見たならばこの競輪地方財政に寄與するところは相当あると考えております。この競輪に対する通産省のいろいろな施策というものによつて、段々世の中も平静になると同時に、その施策によつて地方で得るところの金もそう多くならないだろうと思います。従つて只今御心配のような地方自治のために大きなる影響を與えるがごとく私は考えておりません。尚地方のいろいろの細かい数字については事務当局をしてよく御説明申上げたいと思います。
  39. 岡本愛祐

    委員長代理岡本愛祐君) 通商産業大臣に対する御質問を先にいたしますから、今の答弁は後にして頂きまして、通産大臣に御質問を願います。
  40. 境野清雄

    ○境野清雄君 先程来政府の大臣にしましても又機械局長にしても大変競輪の再開に対して決意の程を述べておられるようでありますが、先般来前の委員会のときには、いわゆる自粛的に休むというようなことも通産省自体としては何ら権限がないので、いわゆる自粛的に申合せをしたんだというような話がありましたので、これは前の法律を作つた当時から根本的に大体通産省としてそれほど権限のないような法律に相成つておるのでありまして、そういう点から見ましても先程栗山委員が質問しましたように、又先程の松山市からのお話がありましたように、松山川崎というようなものが同一に考えられない。言換えれば他の騒擾を起した地域の松山市あたりは巻添えを食つておるというような形態がありますことと、栗山委員の質問がありました通り、今後若し騒擾を起したような場合にそれに対して断乎とした処置をとつてこれを止めさせるというような決意も大臣からお話があつたのでありますけれども、そういうようなこと全体に対して法律改正というようなことを通産省自体として考えておられるかどうか。又例えば前に回数や何かの点に関しましても、六月あたりの協議会であつたかと思うのでありますが、そのときは直ちにこれを法文化するという話でありましたのが今日までそのままになつておるというような形で、法律を或る程度改正しないことには、政府自体として如何に強がりを申しましてもそれが実際行われないのではないかというように考えますので、その点に対する一つ見解を述べて頂きたい。  尚これは若し機械局長さんにお分りでしたら伺いたいのでありますが、先程東京都からの話に従来競輪そのもの通産省自転車振興連合会と施行者と三者がどうも一致しておらなかつた、それが大体の騒擾の因になつておるような話を聞いたのでありますが、通産省と一体どんな点が具体的に一致しておらなかつたかということもお分りでしたら局長から御返事願いたいと思います。
  41. 横尾龍

    ○国務大臣(横尾龍君) 境野委員の御質問にお答えいたします。私は来るべき国会には必ず通産省として許可又は監督権を握るようにいたしまして御要望に副いたいと思います。そういたしませんと現在のところにおきましては、先刻栗山委員にお答えしたように、勧告いたしますということより外述べ得ないような状況でございますのでこれは甚だ遺憾でございまするから、私は競輪を続行いたしますならば通産省として監督権を握らなければできないとこういう見解を持つておるのであります。
  42. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 大臣にお尋ねする前にちよつと機械局長にお尋ねしたいのは、先程振興会の理事長から、この手銭によつて政府が二億円を受入れて、そうして自転車事業についていろいろ海外に調査団を派遣したとか情報を取つたとか何とかいうような効能書を沢山承りましたが、これは寺銭から上つた金を政府に収納したやつは二億円自転車事業に今日まで出したのでありますか、それ以外に今日まで出したことはありませんか、それを伺いたい。
  43. 玉置敬三

    説明員玉置敬三君) 只今の二億円と申しますのは今年度予算に計上されたものでありまして、この出し方につきましては、例えば中小工業の自転車関係の共同施設として出す場合もあり又発明奨励費として出す場合もあります。自転車工業会に出す場合もあります。いろいろ取り混ぜたものが二億円という数字であります。
  44. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 大臣にお尋ねいたしたいのは、元来この法律のできた当時の経緯は私は詳しく存じませんが、とにかく何度も承ることは地方財政に寄與するところが大きいであろうという点が一点、それから自転車事業の振興、輸出貿易等に貢献するところが大なるを期待する故に競輪をやるのだと、こういうことなんであります。そこで地方自治にどれ程財政的に寄與しておるかという問題については、現在では非常に寄與しておるがという先程野村委員長のお話でありました。但しこれは万六千からの地方自治体のうち六十の地方自治体だけの問題であつて全国地方自治体には貢献しておらない。これが今後又地方自治という問題といたしましては、地方自治財政上に及ぼす競輪との結び付きの問題につきましては大きな問題であろうと思う。とにかく六十の地方自治体なるものはお説の通り現在では潤うておるだろうと思うのであります。併し先程の野村委員長の御意見は、将来は余り期待はできない、影響はそう大したものではあるまいということを言われておるのであります。ところが地方自治体においても今日お見えになつておる方々は非常に競輪というものを歓迎されておるということは分りますが、私達が先般関西の或る府県に行きましたときに、阪神間の某自治体の助役は競輪があるために警察力が沢山使われてこれをどこも賄つてくれない。やはりその自治体の税金から賄つて貰わなくちやいかんが、併し或るところでは振興会から裏から廻つていわゆる酒代なるものがあれやこれやに盛り上げられて来るということであるが、そんなことがあるのでしようか、我々もそういう話を承つておる。それからこれがために先般も強盗が起つた、人妻の強姦、娘の強姦が、競輪のときに負けた破れかぶれの者であるか、巡査が随分その方面に警備にかかつておるその隙間でありますか、そういうことが必ず起るということを慨嘆してその他いろいろ弊害を述べておる。成ほど金は有難いが警察の方の費用が余計要る問題とそういつた社会風教上の問題については身を裂く思いであると言つておる。こうした地方自治財政の問題にも幾多研究を要する問題が少くない。一点の自転車振興事業にこれが貢献しておるということは、二億円も出しておるのだからそれは大いに貢献するところがあろうと思うのでありますが、今日一年間の成績を今資料から承りますれば自転車振興事業に現在二億円予算を計上されておるそうでありますが、私は先程振興会の理事長が言われるように、それほど自転車事業というものが日本の輸出貿易の大宗なり、或いは日本の軽工業の振興の中軸たらんとしての規模につきましての説明、構想は極めて大なるものを以て敬服いたします。敬服いたしますがこの寺銭によつて二億円というものを助成を貰つておるということなのでありますが、政府は元来それ程この自転車事業、自転車貿易の将来に大いに力を入れるならば、こうしたものの金でなくして一般会計の予算から二億や五億の命はこの重要産業の助成に使えないことは私は断じてないと思う。現在の予算のどの点から見ましてもどの予備費から見ましても、どの方面から見ましても、二億や五億の金が自転車事業の助成費に使えないということはないと思う。であるからこうした寺銭というような途を講ぜずしてもつと別個の途から自転車事業の助成に予算を割愛するということの方が最も巧妙な方法ではないか。人の噂によれば自転車競輪振興会と或いは博打の親分とを養うているものであるというような噂すら起つておるのであります。こういう噂が起るというようなことの渦中にこうした助成金を貰つていろいろなことをやるよりは、一般財政の中から私はこのくらいの予算は組めないことはないと思うのでありますが、大臣は如何におぼしめすのでありますか。
  45. 横尾龍

    ○国務大臣(横尾龍君) 只今のお話に対しましては、二十六年度の予算編成に際しましても非常に歳入が足らないので困つたことはもう新聞紙上に現れておる通であります。只今のそのくらいは節約できんかというお話でありますけれども、いろいろな財政の窮迫から私は急激に自転車産業のみに五億ということは望めないのじやないかと思います。併し現在の今のお話のようにいろいろと欠陥もありますけれどもこれから再建をしたしまして、いろいろの不祥事を除いてやつたら今の自転車の方から寺銭と申しますかそういうものが上つても大して害毒じやないのじやないか、こういうふうに考えるのであります。重めて申上げます。私は現在の自転車競技は約まだ一年そこそこでありますからこれから改善をして行く時期じやないかと考えるのであります。その故に政府といたしましては再建をすることに極力努めてそうして法も改正いたしまして監督をしたいというのが私の只今考えでございます。さよう御了承願います。
  46. 小野義夫

    ○小野義夫君 いろいろ二三の問題がございますが、地方財政に寄與するためには今のように認可を受けた自治体が特権のごとくそれをして、現に私は蘆屋市に住んでおりますが隣の競輪場を拝借したいというためにいろいろ不祥事件も起しておるのでありますが、かように一方の方はもはや戦災復興の目的を達しておる、十分達していなくても八割九割目的を達しておる、これからますますやれば先程他の委員から御指摘がありましたごとく満ち足りて、他の一般市町村における租税の負担をしなくとも先ず競輪だけでやつて行けるのじやないかというようなつまり非常に豊かな収入があるに反して、それに隣接するところの町村におきましては未だ復興の目的を達することができない。こういう状態にあるものに対しましては今後これは一切通産大臣の権限にあるべきととかどうかは分りません、場合によりましては大蔵大臣の所管ではないかとも思うのでありますが、或いは地方行政長官のことでありますか、いずれにしても若しそういうことがあるならば、その方の特権のごときものを制してその方はやらずにむしろ附近の困つておる町村のためにこれを公開をしてやらしめるというようなことが今度の改正案に織込まれておるかどうか。  それから第二は政府は理論的に今すでに立法をしておつて、ここにおいて一つの弊害が起つたからといつてそれを理論的に言うのでなく、先程の説明から行きますと三十億以上の投資をしておるのであります。これの償却等がどうなつておりますか、これらのことも考えなければならないのでありまして、成るべく実状に即して段々目的を達したならば、その競輪場の閉鎖を命ずる、言い換えれば適当の期限を付するというようなそういうことがあるかないか。  第三には国策として永久に日本はこういう競輪王国を建設するような意見があるかどうか(笑声)。これは暫定的のものであつてそうして或る種の目的を達したならばこれをやめるべきものではないか。但し国際国家の一員として一つ競輪場をも日本に持たないというようなそれ程窮屈に取締る必要もないのではないか。例えば観光都市のごとき外人を招致する一つ方法としてもこれは是非とも存続せんければならぬようにも考えるのであります。でありますからこれは無制限に手離しにしていいとか悪いとかいうことを即断すべきものではなくて、よく各般の事情を考慮して後これを徹底して行くべきものと考えるのでありまして、この点についての大臣の御意見を承りたいと思います。
  47. 首藤新八

    説明員(首藤新八君) お答えいたします。第一問のトラツクを持つておる所と持つておらない所の競技回数の異常なアンバランスといいますか非常な不公平という問題だと思います。これは政府におきましても慎重に検討をしておるのでありまして、今日におきましても大体トラツクを持つておる所が六回程度に辛抱をして貰いたい。そうしてその残りの六回は他の都市に振向けるということで話合をして貰いたいということを申しておるのでありますが、法律にその同数の制限が規定されておりませんので一応の勧告程度になつておるのであります。従つて只今御指摘の西宮市、蘆屋市、伊丹市、この三つの都市関係でありますが、西宮市の方には早くから六回程度に辛抱して他の残りの六回を伊丹、蘆屋の方に分けるように勧告を幾度かいたしたのでありますが、向うでもいろいろの事業を述べておりましてまた勧告の程度まで参つておりません。来るべき国会に提案いたそうと準備しておりまする法案はこの問題をはつきり規定しまして、さような不公平のないように措置を講ずることにいたしておるのであります。  もう一つは第二問でありまするが、一応この施設の補償といいますか減価消却ができた場合に止めさせるというがどうかということでありますが、これは恐らく競輪法が存続する限りはさようなことは実際問題として困難ではないか。と申上げるのは都市によりましてこの減価消却をする方法も或いは程度もそれぞれ異なつて参りまするので、それを一応こちらの方は推定の下に廃止せしむるということは実際問題として困難であると考えますので、来べき法案にはそれは予定してないのであります。又一応競輪が現在の地方財政に或いはその他の自転車産業の飛躍に寄與するというような目的を達した場合に止めるかどうかという御質問でありまするが、これは仮定的な問題でありまするから今日この場合どうするというようなことを申上げることはいささか尚早ではないかというふうに考えますので、むしろお答えを御遠慮申上げた方がいいのではないかと思う。但し目的は目的でありまするから、一応第三者の考え方としてこれで地方財政も豊かになつた、或いは又自転車産業も非常にこれによつて進展いたしたということに相成りますれば、又別の考え方も出て来るかと考えます。  但しこの場合一言しておきたいと思いますることは、最近競輪が日本で非常な発展をいたしたということに関連いたしまして、タイの方からも是非とも競輪をやりたい、或いはフイリツピンの方からも是非とも日本の競輪を見習つてやりたい、マライの方からもやりたい、或いはインドネシアの方からも是非やりたいから日本に指導して貰いたいという申込みが首相に来ておるのであります。この事実に鑑みまするとこれほど今までで一年半ばかりの間に、競輪がここまで発達したということは、一面から考えれば日本の大衆に溶け込んでおる、大衆の魅力といいますか非常に合致したところの競技じやないかというふうにも考えるのでありまして、今後先程からいろいろな問題となつておりまするあらゆる弊害を除去しまして、本当に健全なスポーツとして発展できまするならば必ずしも廃止する必要はないんじやないか。これは又財政面とは別の問題でありますがそういう見方も一応行われておるのであります。さような見解を持つておりますので御了承願いたいと思います。
  48. 島清

    ○島清君 私は大臣に二、三点お伺いしたいのでございまするが、その再建方策でございまするが、これを拝見いたしますると趣旨は非常にそうでございます。その意気の盛んなるものを私は諒とするのでございまするが、事故の絶滅の態勢を完備云々ということを言つておられまするが、併しながら頁をめくつて参りますると、組織の中に警察との関係というようなものが力強く謳われておる。これが起草されまする場合に事故の絶滅ということに確信を持つておられたといたしまするならば、警察との関係などということは別にここで取上げることはなかつたと思いまするが、非常に事故の絶滅ということを言つておられながら、事故が起つた場合には警察の方にこれこれこういうことをやるんだというので、起れば当然にやらなければならないようなことまでも書いておられる。そういたしますると、非常にこの再建方策というものに対して確信のなさを表明しておられまするが、この再建方策というものは一体この施行細則でございましようか、これは省令でございまするかこういつたような手続によりまして、これを法制化されようとするのであるか、又業者の諸君と御懇談をなさつた結果こういうものをお作りになつて紳士協約をされてここにお出しになつたのか。そうであるといたしまするならば、先般通産省の斡旋によりまして施行者側と何か十月の十五日まででございまするか、これを中止するという話合をされましたが、その話合を蹂躙をされまして松江市においてはこれを施行した過去の事実がある。若しこの施行者の諸君と約束をなさいましてこれが実施できるんだというような甘い考え方でお出しになつたといたしますならば、その協約が破れた過去の事実をどういうふうに御判定なさるかお聞きしたいのです。更に又境野委員の質問に対しまして大臣は次の国会改正案を提出する用意を持つておられるということを言つておられまして、これは非常に大臣の進歩であります。併しながら私考えまするのにこの競輪の騒擾事件の根本の原因は博打性にあると思います。皆博打に行くのでございますからして取られますると取つて帰ろうという心理がそもそもここに起きまして騒擾事件に発展として参ります。この改正案の中に博打性というものを全然なくするような改正案を用意しておられるかどうか、これをお聞きしたい。まあ大体そんなものです。
  49. 横尾龍

    ○国務大臣(横尾龍君) お答えいたします。この法案を出すのに固き決心ありとしておつて警察との関連ということを書いておるが、そこに矛盾がありはせんかというお話であります。私は矛盾ありとは考えんのでございます。すべてが万全を期しておりましても突発事件が起りますからそういうときにはこの警察に対する関係をとつて行きたいというのでございます。それからすべての博打性を取除くというお話でございますが、すべての博打性を取除きますならば競輪は成立たんじやないかと思うのでございます。競馬も同様でございます。併しそれ故に博打性のないものも加えて興味をそそるようなものにして行きたいというのも再建の方法としておりまするから、さように御了承を願いたいと思います。
  50. 島清

    ○島清君 これを省令でお出しになる考えであるかどうか。
  51. 横尾龍

    ○国務大臣(横尾龍君) この問題はもう私がたびたび申上げまするように、この監督権が法的にないのでありまするから、振興会に勧告をいたしましてそうしてこの勧告によつてやることにしてありますから、中止のあれも勧告というよりもむしろ振興会で自粛をしてやられたのでありまするから、私はこれに賛意を表しまして自粛を十一月の十五日でありますがその二ケ月の間のの勧告期間を実施したのであります。その勧告を二ケ月にしている間に松江がやつたじやないかというお話であります。これは勧告の時に設備完備してそうして不安がないときには土地によつては許してもいいんじやないかという案もありましたので、それによつて行われたものでありまするから停止ということはでき得なかつたのであります。やりましても幸い事故がなく済んだかのように聞いておりますのでさように御了承願います。
  52. 安井謙

    ○安井謙君 私はこの競輪のようなものの実施を自治団体がやるのが果していいかどうか、むしろ民間の団体にやらせてこれを自治体或は政府が厳重な監督をやるという立場に立つた方がいいんじやなかろうかという考を一つ持つのであります。同時にこの競輪実施体がまあ戰災都市を主体にしておるのであります。先程も御質問がありましたようにいろいろ不公平もある。この都市はやつてもこの都市はできないという問題もどうしても付きまとうのであります。若し公共団体がやるならばこれは都道府県とか六大都市というようなものにしまして、その上りは公平に一つ均等に分けるというようなお考えをお持ちになつておられるかどうか、この点一つお聞きしたいのであります。
  53. 横尾龍

    ○国務大臣(横尾龍君) 先刻自治体の競輪場を持たないところの自治体にも或る程度均霑させるということは政務次官からお答えした通りであります。只今の自治体でやつておるのをというお話でありまするが、現在の法律では民間にやらせるようになつていませんので、併しこれは又民間にやらせるのがよいのかということをよく考究いたしたいと思うのであります。  それからもう一つ、プール計算というお話であります。これは私は現在の段階においてそういうことは考えておりません。さよう御了承願います。
  54. 安井謙

    ○安井謙君 お考えにならないというのはあれですか、例えば今不祥事が起きるのは小さい設備の悪い或いは警備力の弱いところがどうしても多いと思う。むしろ只今は別として将来の改正でもなさるときの方針として、設備のある警備力の十分な箇所を一、二箇所限定されてそれに各都市を交互にやらせるという考え方ができないものかどうか、お考えの中に入らないものかどうかということをお伺いします。
  55. 横尾龍

    ○国務大臣(横尾龍君) 交互にやらせるというお話でありますが、それは先刻政務次官からお答えいたしましたように成るべく広く均霑させたいと思うのであります。  それからプール計算の話でありますがこれはなかなか困難なことじやないかと私は考えるので、現在はそういうプール計算をするということは考えておりません。
  56. 石村幸作

    ○石村幸作君 時間がありませんので大臣に簡単にお尋ねいたしますが、今回の改正法案ですか絶対に不祥事の起きない、弊害を除去した新しい改正案によつて存続するということを仮定としてお尋ねいたしますが、この利益金を自治体と自転車振興会とに配分しておりますが、今後これを改正して自治体により以上多くを與えるというようなお考えがあるかどうか。実は先般廃止問題が起きる前に洩れ聞くところによると、配分の方法を改めて自転車振興会の方に率を多くするというようなことをちよつと仄聞したのであります。併しこれは廃止問題で立消えになつたようであります。併し私は地方自治の振興地方財政の救済という面からして、逆に配分率を現在よりも地方自治体の方に率を多くする、こういうふうにするのが妥当じやないかとこんなようた意見を持つておりますが、通産大臣はどういう御意見でありましようか。又これに関しましてこの施行者である地方自治体の代表者の方がお見えになつておりますが、どういう御意見を持つておりますか。これをお聞きしたいと思います。
  57. 首藤新八

    説明員(首藤新八君) 御質問の要旨は自治体に対する配分のパーセンテージを殖やすかどうかということであります。この前にとかく提案される法案で振興会の配分金は殖やすということが懸案になつたということを聞いたということであります心よつてつた事情を一応御説明いたしますと、現在の競輪は一応施行者が責任を持ちますけれども競技面は振興会が担当しておるのであります。然るにこの競技面のうちで宣伝或いは又車券の売場等々はこれは施行者負担である。併しその他の職員は振興会負担になつておるということで、ここで画然とした限界点というものがなければ非常に曖昧な点があるのであります。例えば宣伝の点におきましても施行者も宣伝する、振興会も宣伝する、或いは同じ職員でありながら穴場の方は施行者なのである、その他の方は振興会でやるというようなこともありますので、一応宣伝その他あらゆる競技に必要とするところの経費は全部振興会負担いたしまして、そうして施行者は軍に施行するというだけに止めた方が限界点が明確になりて非常に運行上スムースに行くのじやないかというような一応の考え方から、若しそうするならば現在の三%では到底振興会負担に堪えないから、或る程度配分金を引上げる必要があるという考え方の下にやつたのであります。現在も尚そういう考え方を当局は持つておるのであります。そこでその施行者の方にもう少し配分金を殖やしたらどうかという御意見でありまするが、現在の配分金は一応拂戻金が七五%でありまして施行者に残るのは二五%であります。そのうち五%が国庫納付金になつておる、三%が振興会費用になる、一七%が施行者の收入ということに相成つておるのであります。一七%の中に只今申上げましたような宣伝費、或いは穴場の費用というものは当然附加しなければならんということになります。そこで問題は要するに車券の非常に売れるか売れないかということによつてこれが相当変つて来ることが考えられるのであります。例えば一億売れるところの場所の三%、或いは又五千万円程度のところの三%、或いは一億以上の場合も三%ということになりますと相当配分金が変つて来るのであります。恐らく現在から見まして一億程度のところでありまするならば三%の配分金を貰つて振興会は実際経営の方で決して楽でないと考えております。一億以上になりますれば多少楽になります。併しそれだけ大都市でありまするからこのいろいろな費用選手の滞在費、旅費、その他の費用が相当嵩んでこれ又必ずしも楽ではない経理状態にあると考えられるのであります。従つて直ちにこのままで旅行者の方の配分金を引上げるということも実際問題としても困難かと思いますが、先程申上げた通りにこの宣伝或いはその他を一応明確にいたしまして、一切を振興会が持つということにいたしますれば、印刷費或いは宣伝の方法等々におきましても相当経費の節約ができはしまいか、従つてその面において或る程度軽減される余地が生れて來はせんかというような考え方も出て来るわけであります。従つて直ちに今これをどうするかというようなことはちよつと申上げかねる次第にあると考えておるのであります。
  58. 石村幸作

    ○石村幸作君 よく分りましたが、私が尋ねたのはそれはとかくこの自転車振興会の風評をよく聞き及んでおります。そこでこの趣旨として成るべく地方自治体の地方財政に寄與させるという方が大分各方面の皆さんの御意見からしても強いようであります。又そうなくてはならないのでありますから従つて成るべく計算方法等を妥当にして頂いて、そうして地方自治体の方の収入が殖えるように私は希望しておりましたために今の質問をしたわけであります。今後これは希望でありますが、そういうふうな方針で起案実施されたならばこの趣旨に沿うことと存じますので承つたわけであります。
  59. 岡本愛祐

    委員長代理岡本愛祐君) 大臣は四時に御退出したいということですからこの程度で如何でしよう。
  60. 島清

    ○島清君 —点だけちよりとお聞きしたいのですが極く簡單に。先程お聞きしたときに大臣はこれは大体業者の方との申合せでできた再建方策ということでございましたが、現行法のままで騒擾事件を起したままの法律でございますし監督権もおありにならないとおつしやつておられる。併しながら玉置さんは非常に熱心に確信があるのだということを非常に確信を持つてお答えになりましたのですが、一体あるのでございますか。この再建方策というものはいろいろ例えば選手教育だとか、いろいろのものを長期に亘つてやらなければならないようなことが相当誰つてありまするし、それから競輪場設備改善とかいうものもあるわけなんですが、これを直ちにもう直ぐ再開されると思うのですが、再開される競輪にこれが全面的に適用されて或いは設備改善等もなされて、直ちにこれが実行できる段階にあるのでございましようかどうかその点も一つ
  61. 玉置敬三

    説明員玉置敬三君) 設備の方の点につきましては、先程ちよつと御説明に申上げましたように、設備改善が成立するということを條件にして再開を考えております。従いまして再開する以上は設備改善ができ上ることを前提としております。その他の内容の点になりますと先程の御質問にございましたが、これは別に省令事項でもなんでもないものが大部分でございまして私共の方の通牒というような形で措置をする面が多いと思います。多少一、二点省令の中に将来織込み得るものがあろうかと思いますが、大体は通牒その他の形において実施を図ることになつております。内容的の問題につきましては、現在実施するまでに多少全体の影響に直ぐ響かないというようなものにつきましては、実施までに或いはできないものがあるかとも思いまするが、大体は再開史でにその準備をするように現に進行中でございます。
  62. 岡本愛祐

    委員長代理岡本愛祐君) 大臣に御退席願つてよろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  63. 岡本愛祐

    委員長代理岡本愛祐君) それでは先程質問の残つたものをこの機会に済まして頂きたいと思います。岩木委員の御質問に対しまして地方財政委員会の細郷監理課長。
  64. 細郷道一

    説明員(細郷道一君) 先程岩木委員から警備力の問題について、特にその経費を特別交付金で考えてはどうかというお話がございましたが、特別交付金の配分については先程委員長から申上げました通りまだそういつた問題が決つておりませんが、本来警備力の問題についてこの警備を要する場合にそれを特別交付金でいきなり賄うというよりは、むしろ競輪収入からそれを賄うべきであろうと考えるのであります。これは競輪が御承知のように地方団体において公営企業として大体独立採算制を以て特別会計でやつておりますので、いろいろな所要経費を差引きまして残りました収入一般会計に繰入れてついろいろ学校なり住宅を造るというのがその筋道である、こういう点から考えまして当然そうすべきであろうと考えるのであります。それにつきましては先程来お話のありましたような国庫納付金の問題もございますし、或いは施行者振興会への歩分けの問題もございますが、そういつた問題についても併せて将来研究問題として考える必要があるのではないかと私共はそう考えております。
  65. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 今のお話に対しまして私も質問があるのでありますが、それより先にちよつと承りたいのは、大体競輪によつて国庫収入は幾らと予想されているのか、それは一般会計に入るのでありますか、特別会計に入るのかという点をお伺いしたい。
  66. 玉置敬三

    説明員玉置敬三君) 一般会計の収入であります。
  67. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 そこで繰返して言うようでありますが、地区によつていろいろ相違がありましようが、振興会収入するのは阪神地区では一興行一千万円以上だといわれておるのであります。その振興会なるものがどのような金の使い方をしているかということも実は聞きたいわけであります。各地区の振興会といいますか全国一本になつているかどうか知れませんが、一興行ごとに相当の金が入るのでありますが、どういうようなものの経費がどんなふうに入つておるのかということも聞きたいのでありますが、とかく噂にありますることは今地財からも言われたように、振興会警察の方に裏からいろいろの金を警備費として、酒代といいますか足代といいますか何代といいますか、廻しているということは事実のようであります。これは地方警察においても自治体警察においても大きな堕落だろうと思います。博打の警備費で寺銭から上つたものを裏からこつそり貰うというようなことで、殊に地財の今の競輪から浮いた金を以てその警備費に充当すべきだということを言つている。そんなことをやり出したら世の中は真つ暗闇でお話にならん議論になつて来ると思いますが、元来警察に対してそういう噂があり他に又実際にそういう部面があるということを私事実を見ておりますが、これに対して通産省はどういう考えを持つているのか。なかなかこれは由々しい問題だろうと思いますが、一応それを承りたい
  68. 首藤新八

    説明員(首藤新八君) 先程申上げましたように、振興会の配分金は車券の総売上高の三%であります。従つて只今御指摘された阪神で一興行に一千万円ということは絶対にあり得ないのであります。阪神間の各四ヶ所ありますがその売上高は概ね一億二、三千万円であります。従つて二百八、九十万円多くても四百万円程度に過ぎないのであります。一千万円というのは何かの間違いじやないかと考えられるのであります。  経費の支出面でありまするが、これは大部分は選手の旅費、滞在費、これは何百人からの選手が参ります、それの旅費を全部振興会負担し、滞在費も全部負担するのであります。その他競技面の職員がかれこれ阪神の例をとつて見ますると百四、五十人いると思います。それらの経費を全部負担するわけであります  尚又大体警察関係でありまするが、これは先程も公安委員の方から縷々申されましたが、場所によりましては警備力が非常に少い、従つて非番の方に佐々にして応援して頂くことがあるので、さような場合に非番の方に出て貰うということから聊かの謝礼をするということがあろうと考えられるのであります。それ以外にはそういうことはないと考えております。
  69. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 今国家公安委員長さんにお伺いいたしますが、非番の方でない出た人全般だろうと思いますが、仮に非番の人についても自転車競輪警備のために謝礼を出すということは、公安委員会としては差支ないという解釈を持つておられるかどうかお聞きしたい。
  70. 辻二郎

    説明員(辻二郎君) 競輪の行われまする場合には大体において殆んど自治体の地区が多いのであります。事件が起りました場合或いは警備力の足りないところに向つては国警に応援を要請されることはしばしばあるのであります。そういう場合には国警は応援に出ますけれどもその場合に一切の費用は国警が負担をいたすのでありまして只今お話のありましたようなことは当然あるべきことでないと考えております。  尚御参考までに申上げますとこれは東京管区だけの試算でありましで全国的な確かな数字とは申せませんが、この一回の出動に対する費用というものは無事故の場合で約六百五円という数字が出ております。事故がありまして翌朝までおつたような場合には千九百四十六円というような数字になつておりますが、いろいろの資料から平均をいたしまして、一回一人当りの動員について六百九十二円九十銭約七百円の費用を国家地方警察は支出をいたしておることになるのであります。
  71. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 自治体警察関係の公安委員の方がお見えになつていると思いますが、川崎の公安委員さんのように思いますが、これを全国の自治体の公安委員さん方の代りにお聞きするのは筋が違うかと思いますが、私はこの際重ねてお伺いしたいのは国家警察に行けばそういつた筋合は絶対あり得ないということを言明されておるのでありますが、自治体警察においてはこういう競輪について警備出動したというものに自転車振興会から現に謝礼を出しておる。貰つておるというのか出しでおるということは今も次官のお話の通り私は事実だということはよく承知しております。自治体警察においてはそういうことは差支ないと認められておるかどうか、お伺いしたい。
  72. 根本茂

    参考人(根本茂君) 今伺つて実は驚いたのでありますが、私関係しておる範囲においては絶対にそんなことはしておりません。
  73. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 しておりませんということではない、それは間違いだろうと……。
  74. 根本茂

    参考人(根本茂君) 頂載しておるということはないのであります。今あなたのおつしやるのは振興会から幾らか我々の方に何かの形で支出さしておるということでありますか。
  75. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 それはそうであります。今次官が言明されましたお聞きの通りでございます。
  76. 根本茂

    参考人(根本茂君) 実は私は中退しておりましたのでお聞きしておりませんがそれは絶対にございません。
  77. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 それでは通産省の次官にお聞きいたしますが、現在振興会が、自治体警察か国家地方警察が知りませんが、応援か非常出動か知りませんが、出したのは一回に一人当り幾ら出しておるか、今日までどの位出しておるか、その辺を承りたい。
  78. 首藤新八

    説明員(首藤新八君) 私は先程振興会から非番の方に幾ばくかの謝礼を差上げたと申上げましたがこれは私の間違いでありまして、振興会から差上げた事実は聞いたことはありません。施行者の方からこういうことがあるということを承つておるのでありまするが、然らば幾ら出したかというところまではまだ開いていないのでありまして、この点は調査いたしまして後日御返答申上げたいと思います。
  79. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 私は次官がそういうように言葉を変えられたということはどういう意味か知りませんが、自治体が出したというようなことを通産省の次官からお聞きしようとは私は露いささかも思うておらない。自治体が出そうと出すまいとそれは自治体の考えであつて、現に振興会がこうした方面にどれだけ出しているかということを推定してお尋ねした筈であります。それに対する答えがそれぞれ謝礼を出しておるとこういう次官のお答えであります。自治体は先程来各自治体の長の方が言われておるごとく、又公安委員長さんが言われておるごとく、警備に莫大な経費がかかつておるので困つておるのだと言つておる問題は自治体が非番の者に対していろいろの費用を出しておるということを私はおおよそ了承できる。ところが自転車振興会から自治体に対し、その警備に出動の警官達に対する謝礼を出しておることも事実であります。でありますから結局それは自治体を通ずるか通じないかでありますが、要は警備の警官に振興会が謝礼を出しておるということを次官が当初言明されたぐらいと私は承知いたしておりますので、この際自治体から伺うことは私が自治体から今日競輪のことについてどれだけ警備費を出しておるか、或いはこれがために地方の自治体の警備はどのような影響を受けておるかということを私はお尋ねしようと思つておる。自治体のことを失礼ながら通産省の政務次官殿からお聽きしようとは露いささかも思うておらない。でありますから、競輪振興会からそれでは警備費としてどれ程出しておるかを私は承りたい。
  80. 首藤新八

    説明員(首藤新八君) 先程申上げました通りに当初私は振興会からと申しましたが、その後私の申上げたことが錯覚だつたということに気がついたのでありますが、同時にこれは自治体といえば語弊があるだろうと思いますが、要するに施行者からと申上げた方が私は妥当ではないかと考えます。同時に又施行者の問題に対してかれこれ聴く必要はないということでありますが、ただ警察の方にどういうものが出ておるかという御質問でありますから、それはどこから出ておるにしても御質問の対象になるかと考えて私は御答弁申上げたのであります。
  81. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 それでは施行者でも結構でありますが幾らぐらい……。
  82. 首藤新八

    説明員(首藤新八君) これはただ具体的に然らば何ぼ出しておるかということまでは聴いておりませんから、後日荷調査いたしまして御回答申上げてもいいと思います。
  83. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 それから地財の方にお聽きしますが、地財の課長さんは警察費用競輪によつて収入で賄うべきだと言われたのですが、どういう方法でそれをキヤツチしてどういう方法で誰にやろうとしておるのですか。それを一点承りたい。
  84. 細郷道一

    説明員(細郷道一君) 警察経費と言いますのは競輪のために出動することによつて警察で例えば油代が要ろとかそういつたような特殊な経費がかかることが最も警察の方で問題になるのじやないかと思うのです。例えば村山の場合でも多数遠くから自動車で駈けつけるためにガソリン等が非常に経費を食うということも非常に問題になつてつたようであります。そういつたことにつきましては競輪車券売上のうちの二五%が施行者収入になるわけでありますが、その中から只今もお話のありましたように振興会に対して三%というものを納めて、その後国庫納付金として何某かを納める。そうして所要の経費いわゆる競輪を開催することにつきまして必要な経費、その経費の科目は限られておりますがその経費を出して、その残りが本当の純収入になるわけでありますが、その所要の経費の中で考えたらばいいんであろうとこういう意味であります。    〔委員長代理岡本愛祐君退席、通商産業委員会理事栗山良夫君委員長席に着く〕
  85. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 警察経費はそういつた臨時の収入で賄い得るような制度になつておりますか。
  86. 細郷道一

    説明員(細郷道一君) それは今申上げましたように、警察本来の経費は当然一般会計で賄うべきものと思いますが、そういつたもののために特殊に要する場合において、その形はどういう形になるか知りませんが、現実には先程来ここでお話がありましたように若干の経費が出されておるようでありますが、そういつた場合にそういう形で出していいんではないかと、そういうふうに考えるわけであります。
  87. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 現実には出しておるということについては一部分りますが、どの法令どの條文においてそういうことが事実できますかそれを明示して下さい。
  88. 細郷道一

    説明員(細郷道一君) これは法令のことについては別にそういうものがあるかないか私今つまびらかにしておりませんが施行者といたしまして恐らくそういつた場合にそういう種類のものを何がしか出すというそうなことが現実に行われておるのではないかという点で、現実を問題にして私は申上げたのであります。
  89. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 現実の問題は私もよく承知しておるのであります。もうそういつた金がいろいろとあれやこれやであちこちでその地方自治庁ばかりでなく振興会からも出ておるということも私は承知いたしておりますけれども、それは今この席上で論議を重ねても仕方がありませんから後日に譲りますが、私のお尋ねしたいのはそういうその臨時収入的なものであつて、それを警察費用に使うという制度の規定はどこにあるのか。現実にやつておるということはよく分つておりますが、どの條文でどの法令によつてやるのか、地方自治体の帳面をどういう工合に通してそれを使つておるのかを私はお聴きしたい。あなたはそれらの専門家であろうから、存じませんがというようなことはちよつと分らんのです。
  90. 細郷道一

    説明員(細郷道一君) 先程申上げました所要の経費の中には警備費というものが見込まれるのであります。その中でそういうものは考えられていいんじやないか、こういうふうに考えます。
  91. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 それに通用する條文を見せて下さい。
  92. 細郷道一

    説明員(細郷道一君) これは條文の問題ではなくして、所要の経費内容については通産省の方から大体どういう科目が見られるということに決つておるのであります。
  93. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 それじや決つておるとか何とかいうことじやなくしまして、とにかくそういう臨時収入で所要の経費、これが警備員に充てられる、巡査に特別の支給を出しでも構わないという規定に適合する條文を一応明示して下さい。
  94. 細郷道一

    説明員(細郷道一君) そこで実は若干私言葉が足りなかつたかと思いますが、先般来非常に騒擾が起きて以来しばしば競輪主催地の警察関係の会合がございまして、その都度いつでもその問題が起つてつたようであります。非常に警備のために経費を食うので何とかしろ、その問題に対しては現在までのところ通産省の方としても所要経費としてそれを見込むことについて未だ的確な回答をしておりません。それを私が申上げましたのは若し出すといたしますればそういつた行き方が今後についても考えられるだろうという意味で申上げたのであります。
  95. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 それじや地財の方もちよつと言葉を保留されておるようですから、後日又何らか適当な條文の御提示を願うことにいたしましてこの質問を打切ります。
  96. 栗山良夫

    委員長代理(栗山良夫君) 境野君の質問に対して機械局長の御答弁が保留になつておりますから……。
  97. 玉置敬三

    説明員玉置敬三君) 先程の御質問は振興会連合会、施行者通産省側との三位一体の関係がどうであるかという御質問であつたと思います。御承知のように施行者の会合、協議会は非常に新しく出て参りましたが、競輪がこういう状況になりまして、各府県で実施されるようになつてから施行者協議会というものが逐次出て参白ましたことでありまして、最初は実はそういう団体、協議会はなかつたわけであります。近年非常に東京都その他の幹事役の方が非常に御熱心に御斡旋下さいまして、今非常に円滑に事が進むように相成つたわけでありまして、できましてから漸次私共と非常に密接な関係を以て進んでおるわけであります。
  98. 境野清雄

    ○境野清雄君 今のに関連してじやないのですがもう一つ局長に質問したいのでありますけれども、先程島委員からの御質問によりますと、この競輪改善の案というものは申合せ條項だというような話がありましたが、その中に開催日制限があるのでありますがこれは非常に曖昧な條項になつておるのでございまして、一競輪場当りが年十二回以内、一回四日以内でやつてもよろしいし、又八回にして一回を六日以内でもよろしいということに謳つておりますけれども、たまたま今日の世論から見ますと、いつ競輪は廃止されるのだか分らんというようなことは、これはもう施行者自体におきましても承知しておるのじやないかと思うのでありまして、そういうような際にこの開催日というようなものがこの二つをどちらを選んでもよろしいというような形でありますと、今後再開せられる競輪場というものは殆んどこれは六日をとつてしまやしないか。そうして先程の十二回八回というものは計算に入れないでできるだけ多くやつちやう方がいいのじやないかというような空気がこの申合せ條項のときにあつたかどうか。又ないといたしますと、こういうような開催日制限というものに関して施行者なり或いはこの自転車振興連合会の方からもう少し詳しい話がありまして、これは何か多分、私の承知しておるところでは大体後の競輪場当り年十二回というように初めの案よりも大変多かつたように考えておりまして、最初は何かこれは九回以内で一回を四日にするというような案がありましたし、又今年の七月からは大体競輪場自体十二回の場合には六回をその施行者がやり、後の六回は他の土地に貸すというような案もあつたように仄聞しておるのでありまして、そういう点から行きますと私共の考えでは、いわゆる通産省の機械局の方で考えておつた案を、十二回というように一歩譲つておるのじやないかというような、そんなような点から行きますと相当譲歩している上に、尚且この最後に例外としてという例外がどのくらいまで考えておる例外か、或いは今後再開されるものは全部例外になつてしまうのじやないかというような懸念もありますので、一応この点に対して所見を伺いたいと思います
  99. 玉置敬三

    説明員玉置敬三君) お話のように非常にこれはむつかしい問題であつたのでありますが、十二回で四日というと丁度四十八になる、そうして八回で六日以内ということもまあ四十八回と全体の回数をここで合せたのであります。然らばどういうところに六日以内とするかという問題でございますが、亡れはいろいろ宣伝それから選手の派遣滞在その他のことを考えますと、私共とすれば大体或いは寒冷地等、それは特に場合によりますと地方の府県の方々でこの一回六日以内というものが大体予定されるのじやないかというふうに考えております。尚どういう場合にこれをやるかということは今施行者協議会の方でもその点の原則と申上げますか、その基準もお考えを願つておるのでありますが、私共の事務的な考えからすればそういうふうなことに考えております。  要するに私は、併しこういう競輪の問題につきましては通牒その他において実施できるものはどんどん私共も考えたいと思いますが、根本は施行者或いは関係者の非常な理解と協力がなければ非常に困難な面もあるのであります。私共は各方面の意見を承り又実際の経験に徴しましてかくあることが一番いいのじやないかということでやりまするが、実施面におきますと、御承知のようにいろいろ法令的にも強行することができない問題も多々あります。私は常にそういう考え方から十分なる理解と協力を持つて行きたい。なかなか或いはそういう協定或いは申合せをして頂きましても、先程もいろいろ御質問がありましたようにその協定と違つた内容をされる方があるのでありまして、非常に私は遺憾に実はそういうようなところには思うのでありますが、それに対しましては單なる或いは私共の怒りとかというようなものじやなくて、私は社会のきびしい批判が加えられて然るべきじやないかとこのように私は考えます。非常にこの全体の施行につきまして、或いは各方面の非常な協力と理解を頂かなければ、単なる通牒その他だけでもなかなか実施をすることは困難な面があることを十分御同情を私は願いたいと思うのであります。
  100. 栗山良夫

    委員長代理(栗山良夫君) 椿君に対する御答弁が保留になつておりますから監理課長のそれをお願いいたします。
  101. 細郷道一

    説明員(細郷道一君) 先程大都市においては例えば東京などにおいては予算の僅か一%で、大して大きな寄與ではないのじやないかというような御質問であつたかと思うのでありますが、これについては予算の面から見ますと成る程一%であるかも知れませんが、その予算内容について若干お考えを頂かないとうまくないと思うのであります。即ち現在の地方財政におきましては経常的な人件費や物件費というものがそれの大部分を占めておるのであるから、国からのいろいろな補助金なり公共事業費なりそういつたようなものによつて支出を限定されておる費目が非常に多いのでございまして、結局地方団体といたしまして自分の自由意思で本当に住民の意思を反映して行い得る事業に使える経費というものは非常に少くなつておるのであります。例えて申しますると、本年度の地方財政推計を私共の方といたしまして四千八百億と見積つておるわけでありますが、その中で地方だけで地方の自由意思で行い得るいわゆる單独事業と称するものは、その一割にもならん四百五十億程度しか考えられないのであります。従いまして東京都の場合その内訳を私つまびらかにしませんが、そういつた部面に当て得る経費というものが非常に縛られておる関係上、競輪のごときものの収入によつて得られる経費がそういうものに使われておる点から見ますと、非常に地方団体に対する寄與というものは大きくなつて来るのだというふうにこう考えております。
  102. 椿繁夫

    ○椿繁夫君 先程東京都の財政局長からのお話で、そういう歳入の予算のうちで競輪による収入というものは一%しか予定していない、大阪市の場合を聞きますと〇・五%程度しかなつておりません。従つて地財の委員長の言われる、地方団体にとつては現在の競輪を続行することが非常に役立つておる、重大な役割を果しておるということについて、大都市においてはこれほど鴛々たる世論の反対を押切つて続行するほど重大な財政上の要素を持つていないのではないかということを私は申上げようとしたのであります。ところが先程松山の御説明を聞きますと、歳入の予算の一割に相当する額を競輪によつて予定しておる。所によりますと歳入予算の三割くらいをこの競輪による純収益によつて予想しておるところもあるやに開く。こういうことになりますと、この市民が市民だけでその自治体の施設、事業を賄う負担をしていないのだからということで、理事者もその地方議会も市の公金を使うことに非常にゆるやかになつて行く、延いではそれが綱紀粛正上見逃すことのできないような問題さえも起つておるところがあると私承知するのであります。従つてこういうことになりますならば私は自治体の自治能力の発達を阻止するようなことに、この競輪を更に将来続行して行くことが役立つのではないかということを案じて当局の見解を質したのでありますが、この地財の委員長は私はそういうふうに考えませんという御確信でありますから私とは基本的に考え方が違います。  そこでお伺いいたしたいことは先程から各委員が指摘しておりますように、競輪にせよ、自動車競走法の施行に伴うこの種のものが今後続出して来るであろうと思うのでありますが、賭博的性格を持つたごの歳入を地方団体が非常に大きくあてにすることによつて地方自治体というものが将来健全に私は発達して行くものだとは考えないのであります。従つて現在は止むを得ないということであるならば分るのでありますけれども、地財委員長の先程の御答弁は私は非常に不満に存じますので、自治庁の次官もお見えでありますから、この機会に一つ地方団体の健全なる育成ということについて、競輪の再開続行ということがどうい影響をもたらすかということについて重ねて当局の見解を質す次第であります。
  103. 小野哲

    説明員(小野哲君) 私からお答え申上げたいと存じます。只今御指摘のように今監理課長から説明いたしましたような状態にあるわけでありまして、地方財政の上に寄與されておるということはこれはどなたも否めない事実だと思うのであります。ただ御心配になつておられる、将來は一体地方団体がその自治能力を十分に発揮せしめるために果してよいか悪いかという価値判断の問題になるであろうと思うのでありますが、御承知のごとく競輪事業が起されましたのは法律によつて合法的施設として地方団体がこれを利用し得る途が開かれておるのでありますが、一面我が国の当時置かれました経済事情がインフレの途上にあるために一般民衆の浮動購買力をできるだけ吸収いたしたい、こういうふうな意図もあつたように思われるのであります。たまたま当時の地方財政は極めて困窮いたしておりましたために、これらの施設を公共団体で利用することによつて何がしかの寄與をさせることが適当であろうということをも兼ね合せて、又通商産業省におかれましては自転車振興という大きな目標をお立てになつてこれらを兼ね合せて、この種事業の行われることを国会において是認されたものと私は了解いたしておるのであります。ただ私共地方財政を扱つておる者といたしましては、地方自治体の健全なる運営は一般住民による一般財源によつて賄われるということが最も理想的な問題であろうと思うのであります。従つて今日の地方財政の実情赤ら申しまして諸般の施策を講ぜられる場合においては、この競輪事業によつて得る収入地方財政に寄與されておるという事実を私共は十分尊重しながら、これに対処して参らなければならないと思うのでございまするが、地方財政が十分に確立されました曉においてこれらの事業によらないで賄い得ることに相成りまするならば、その場合においては尚十分に地方財政の自主性という観点から、競輪事業というものに対しまして再検討を加えて行く必要があるであろうかと存ずるのであります。要は地方財政が豊富にして且つ潤沢な状態に置かれるか否かというところに問題のキイ・ポイントがあるかと思いまするし、今後も競輪事業の経営方法その他の改善をされることによつて地方財政との関連において今直ちにこれを廃止してしまうということは果して妥当であるかどうかということも考えなければなりませんので、只今お話がございましたような心持を持ちながら、地方財政の寄與の度合等をも考え合せまして地方財政を担当する者といたしましては慎重にこの問題を取扱つて行きたい、かように考えておる次第でございます。
  104. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 委員長如何でしようか、まだ通産省の方にも沢山お尋ねしたい点がありまするし、只今小野政府次官よりお意見もあつて我々多いに意見があるのでありますが、よつてまだ審議も十分盡されておらないと思いますので、この合同委員今は引続き続付するという前提の下に、本日は時刻も辿りましたからこの辺で打切りますようにお願いしたい。
  105. 栗山良夫

    委員長代理(栗山良夫君) 参考人の方にちよつと私申述べるのでございますが、本日は一応の御発言、御意見を頂きましたけれども、まだ若干御意見の補足を御希望になつておる方もあろうかと思いますが、若しおありでございましたならば簡單にお伺いしても結構でございます。御意見ございませんか……。それでは只今岩木君の御発言の通り連合委員会は更に問題の完全解決まで続行するというとを前提にいたしまして、本日の委員会は閉会することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  106. 栗山良夫

    委員長代理(栗山良夫君) それではさようにいたしたいと思います。  参考人の方に委員長が止むを得ない用件によりまして退席をいたしましたので理事から代りまして一言御礼を申上げたいと思います。本委員会競輪問題を高く取上げまして熱心に審議をいたし、その万全の解決に貢献をいたしたいと考えておりまする熱意に応えられまして、非常に御多忙のところまげて御出席を頂き、且つ長時間に亘りまして貴重な御意見をお聞かせ頂きましたことにつきましては、委員会代表いたしまして厚く御礼を申上げるものでございます。ただ本日の委員会の目的は申上げるまでもなく、振興会の方並びに施行者の方並びに警備の任に当られております公安委員のそれぞれ責任のある方々から御意見を聞きますと同時に、お互いに意見の交換をいたすのが目的でございましたけれども、委員会の空気はその中心がややそれまして政府側に集中したようでございますので、さぞ御期待にも反し御不満の点があつたかと思いますが、それは皆様方の御有力なる御意見の結果自然にそういう工合に向かざるを得なかつたのであろうと存じ悪しからず御了承を願いたいと思います。又私共はかような委員会におきまして皆様方の貴重なる御意見を更に今後も忌輝なくお聞きいたしまして、そうして国民の御期待に参議院といたしまして副いたいと考えておるのでございますから、今後ともよろしく御協力をお願いいたしたいと思うのでございます。誠に有難うございました。それでは本日の委員会はこれを以ちまして閉会いたします。    午後四時五十四分散会  出席者は左の通り。   通商産業委員    理事            廣瀬與兵衞君            古池 信三君            栗山 良夫君            結城 安次君    委員            小野 義夫君            上原 正吉君            島   清君            下條 恭兵君            椿  繁夫君            山内 卓郎君            山川 良一君            駒井 藤平君            西田 隆男君            境野 清雄君   地方行政委員    委員長     岡本 愛祐君    理事      吉川末次郎君    委員            石村 幸作君            安井  謙君            西郷吉之助君            鈴木 直人君            岩木 哲夫君   国務大臣    通商産業大臣  横尾  龍君   説明員    通商産業政務次    官       首藤 新八君    通商産業通商    機械局長    玉置 敬三君    地方財政委員会    委員長     野村 秀雄君    地方財政委員会    事務局監理課長 細郷 道一君    地方自治政務次    官       小野  哲君    国家公安委員長 辻  二郎君   参考人    埼玉県公安委員    長       長島 恭助君    川崎市公安委員    長       根本  茂君    東京財務局長 金原  進君   川 崎 市 長 金刺不二太郎君    松山市総務部長 白井 春雄君    自転車振興会連    合会理事長   小西  要君