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1950-09-26 第8回国会 参議院 通商産業・地方行政連合委員会 閉会後第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年九月二十六日(火曜日)    午後一時四十四分開会   —————————————  委員氏名   通商産業委員    委員長    深川榮左エ門君    理事      古池 信三君    理事      廣瀬與兵衞君    理事      栗山 良夫君    理事      結城 安次君            上原 正吉君            小野 義夫君            重宗 雄三君            松本  昇君            小松 正雄君            島   清君            下條 恭兵君            椿  繁夫君            加藤 正人君            高瀬荘太郎君            山川 良一君            山内 卓郎君            駒井 藤平君            境野 清雄君            西田 隆男君   地方行政委員    委員長     岡本 愛祐君    理事      堀  末治君    理事      吉川末次郎君    理事      竹中 七郎君            石村 幸作君            岩沢 忠恭君            高橋進太郎君            安井  謙君           小笠原二三男君            相馬 助治君            中田 吉雄君            西郷吉之助君            鈴木 直人君            岩木 哲夫君            石川 清一君   —————————————   本日の会議に付した事件通商及び産業一般に関する調査の件  (自転車競技法に関する件)   —————————————    〔深川榮左エ門委員長席に着 く〕
  2. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) それでは只今から自転車競技法に関する地方行政及び通産委員会連合委員会を開くことにいたします。  開会に当り一応御了解を得て置きたいことがあります。それは競輪法に関する審査の今までの速度と内容が両委員会において一致していないという点であります。通産委員会において最近この問題を取上げましたのは、去る九月の七日の委員会で、時間の関係もあり、このときは十分に審査することができなかつたのでありまするが、事態はその直後急進展いたしまして、ついに競輪の二ケ月停次というような事態に立至つたのであります。地方行政委会員はこの新らしい事態発生後において、過般委員会で一応審議をいたされておるものと承知いたしておりますので、従つて委員会只今までの当件に関する審査には時間的なズレと、それに伴う審査態度内容について相当に隔たりがあるように思われます。併し本日は折角の連合委員会でありますので、従来の行懸りは一応捨てまして、自由な立場から検討して頂きたいと存じます。問題はおのずから次の諸点に集結されると存じております。僣越ながら競輪法は廃止すべきか、継続すべきか或いは継続すべき積極的な利点はどこにあるか、継続する場合には如何に現行法改正するか、或いは現行法改正で果して当面しておるような問題が全面的に解決し得るかどうか、徹定的な改正を加えて荷競輪が成立つかどうか。右の諸点一つ中心として審議したらどうだろうかと思うのであります。併しその外にも又いろいろな角度から御審議をお願いいたしたいと存じております。一応連合委員会を開催するに当りまして、一言申上げる次第であります。
  3. 岩木哲夫

    岩木哲夫君 この際政府側から本日の読売新聞紙上に掲載されておることにつきまして、一応その内容と申しますか、実情を承つて置くのが、事実と否とに拘らず進行上非常にいいと思いますので、説明を承りたいのでありますが、読売紙上に現われておりまする記事内容を見ますと、甚だ穏当を欠くし、且つ現在最もこの問題が政治、経済問題或いは社会問題として大きくクローズアップされている際に、こういう記事が出るということは誠に重大なる関心を拂わざるを得ないわけであります。この際政府側の、一応これらの紙上に現われていること、或いはそれに関連すること等を是非承わりたいと存じます。
  4. 横尾龍

    國務大臣横尾龍君) 只今読売新聞記事、私も見ましたのでございます。併し甚だ申しにくいのでございますが、私はこの事実において全く分らないものでありますから、機械局長をして、代つて答弁をさせて頂くことをお許し願いたいと思います。
  5. 玉置敬三

    説明員玉置敬三君) 競輪の問題になりますと、どうも直ぐ騒擾その拙いろいろ付きまといまして、甚だ申訳ないと存じております。併し私共は改むべきものは改めて行きたいと常に考えておるのであります。只今質問新聞紙上の件は二つあるかと私は思うのであります。一つ日本競輪に伴う問題だろうと思います。一つ連合会一役員の問題だろうと思います。御承知のようつ我々法律立場から、又現に施行しているものから見ますると、これは施行者の問題、それからいわゆる連合会各地振興会の問題でありまして、日本競輪というものは私共は全然行政的にはタッチをしていない会社でございます。その会社は十二できまして、二、三の競輪の建設を施行者との間に契約ができまして作られた会社でございます。私は多少その内部のごたごたは問いたことがございますが、これは私共役所立場から見ますると、内部会社の方々に対しては何ら介入すべき問題でもありませんので、常に私は中立的な立場をとりましてその会社の中身のことにつきましては、それぞれの別の立場から批判その他があるという考えでやつて参りましたわけであります。従いましてそれによつてその会社の言動その他によつて、私共がどちらにも左右されるという立場はとつていないのでございます。  第二の問題でございますが、そこに指名をされておりまする役員の問題につきましては、三月の末項でございましたか、連合会団体等規正令の下に指定をされることになりましたので、そういう資格に該当しないものは率先してやめるべきであるということは私共もその当時考えたことでありまして、連合会の申出とも相俟ちまして三月、ちよつと日は忘れましたが、それまでにその当該の人は理事資格からも又総務部長の席からも地位を去つているのでございます。多少その辺のところが違つている点があるのじやないかと実は想像されるのでありますが、従いましてその点は、私共といたしますれば、遺憾のないように処置をとつて来たつもりでございます。
  6. 岩木哲夫

    岩木哲夫君 私もこの問題は詳しく知らぬのですけれども、通産省会社内容にはタッチしないということは、これは当然あり得ることで、そうあるべきだと信じているわけでありますが、ただ機械局課長が相当深くタッチしておる事実のように現われておることは、役所としてはそれは認めているのか、当該課長でありまするが、認めておるのか、おらないのか、併しまあタッチしないと雖も、これらの育成協力助力を與えるということはあり得るが、協力助力以上にタッチしている点のような記事のように現われている。この限界、見解が問題であろうと思いますが、この点は如何でありまするかどうかということと、それから公職指定団体指定されるや、資格審査を免れるためにまあ表面は理事を辞めて、実際は総務部長の席にあるといつたようなことは、今局長の言われた理事及び総務部長の役に就くことができないに拘わらず、理事は辞めた、ところが理事及び総務部長の役に就いているということなんかは、やはりこれは役所としては認めているかどうか。ただこの問題は我々は競輪問題に最も公正な判断をして、必要にはつてはこれを育成助長し、必要によつてはこれを取止めなければならんというような重大な関心が拂われておる現在の段階において、こうした記事が現われたということは非常に私は不幸なことだと思うのですが、併し一応はある以上はこれを明らかにして置かないというと、いつまでもこの問題が言い草になつて、不当に競輪事業が抑圧され、或いは不当に助長されるということは甚だ好ましくないと思う、ためにこの際もう少しこの点を明らかにして置くことがいいじやないかと思いますが、もう少し突き進んでお話ができないのでありますか。
  7. 玉置敬三

    説明員玉置敬三君) 最初の点でございますが、私共府県或いは市におきまして、競輪場の懸案につきまして、どの会社と言わず一切特別な援助をしたとか、協力をしたということはございません。従いまして、同じ競輪に関しましても、特別な配慮をしたとか、協力したということは全然とつていないつもりでございます。全くその施行者の随意に任しておるつもりでございます。  それから第二の点でございますが、現在はその人は総務部長という地位にはございませんで、総務部長は別の人がなつておるのでございます。従いまして只今質問の点は、私は何かの間違いの点じやないかというふうに考えております。現在は理事も又お話総務部長にもなつていないのでございます。或いは従来の経緯その他で、そういうふうな理事その他になつた方もあるのじやないかと思いますが、その点は何かの誤解ではなかろうかと思います。
  8. 岩木哲夫

    岩木哲夫君 今局長の言われたことは、我々は御信頼いたしたいと思いますが、ただこの記事によりますと、首藤通産次官関係者を更迭されるということをここに言明されておるが、そうすると、何らかそこに更迭するような悪い点が発生したように思われる節があるのですが、何でもないのに更迭の記事もないだろうと思いますが、この点はどういうわけですか。
  9. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) 今首藤政務次官お話がありましたが、只今首藤政務次官が来て弁明することだと思いますから、暫時お待ちを願いたいと思います。
  10. 栗山良夫

    栗山良夫君 競輪問題は御承知のように非常に国民関心の中で、その処理について注目されておるのでありまして、特に通産大臣競輪存置のために非常な努力をされておるのであります。そういうふうに私共伺つておるわけでありますが、先程岩木委員質問のときに、何も余りよく知らないというので、さつさりと機械局長答弁を廻されましたが、僕はそういう態度では工合が悪いので、少くとも恐らく本日の新聞を読んだ国民諸君というものは、非常な関心を持つて眺めたと思うのであります。だから本日ここで委員会があるということははつきり分つておるわけですから、もつと局長を通じて、或いは次官を通じても真相はつきりと掴まれて、そうしてこの委員会に望まれ、又答弁に立上れるのが大臣責任だろうと思いますが、その点について大臣の御所信を先ず承わりたいと思います。
  11. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) 甚だ私がよく知らないからと申しましたことに対しまして恥入るのであります。私は由来こういうような事件については、この新聞を見まして、本日聞いて、私が聞いたことで申上げて誤まりを生ずるといけないので、最も当面のことをよく知つておる……(「大臣声を大きく、聞えない」と呼ぶ者あり)実は私この新聞を見まして聞きましたのです。聞きましたけれども、不正事件、その他そういう人事に対してはもつとよく知つておる局長から説明をさした方が誤まりないことができると思いましたので申上げた次第であります。その点悪しからず御了承願います。
  12. 栗山良夫

    栗山良夫君 それは委員会政府答弁の原則が少しおかしいので、やはり勉強されて、自分から言われて、それからあと足らざるところは機械局長が補うということでなければ、甚だ以て私は議事の運営上うまくないと思うのですがね、まあ通産大臣は今までそういつたような形で答弁をされて参つたわけでありますけれども、少くとも競輪問題についてはですね、非常な関心を持つて、あなたが処理に当つておられることだけは、これはもう国民がひとしく認めておる上思うのですね。でありますから、例えば本日のこの委員会競輪の問題が取上げられて、そうして大臣は余りよく、これ程重要に取上げられた問題でも関心がなかつたということならば、これは重大なことたと思うのです。ですからこの点は一つこういう問題をですね、私がなぜそういうふうに発言をしたかと申しますと、とにかくそれに最近いろいろな問題で国民が政界或いは官界の疑惑を深めつつあり、従つてこの委員会の大きな仕事一つは、委員会を通じて国民皆さん方真相を発表し、そうして疑惑が若し真実でなければ、そうでないということをはつきりしまして、そうして疑惑を解決することにやはり中心がなければならないと思うわけでする従つてそういう目的からするならば、責任大臣である通産大臣がですね、はつきりと、簡單で結構でございますから、一言だけおつしやるのが、私はこれは議会政治の常道だろうと思うのです。この点如何でございますか。
  13. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) 今の栗山委員お話御尤もでございます。併し先刻申上げますように多少でも誤まつた……私の聞いておりますことが、若しも事実と聞いたことの聞き誤まりということもあり得るんですから、そういうのを避けるために申上げたのでございます。今後はなるたけお話のようにしたいと思います。実は今日はここに来る前に閣議があつたものですから、それを深く考究する暇がなかつた、その点も御了承願いたいと思います。
  14. 栗山良夫

    栗山良夫君 大体了承しました。それならばですね、私はこの新聞に載つておる記事が正確であるのかどうかはまだ読売新聞にも確めたわけではありませんが、一番重要なのは自転車振興会連合会倉茂総務部長談というのが載つておりますが、その中に「私が連合会中心になつて働いていることは事実」でありますということをはつきり言明している。これは働いていたことが事実ではない。「働いていることは事実」でありますという点が一点。そうすればパージの精神から見まして、そういうことが監督官庁としていいとお読みになつたのですか、この点を一つ。  それから第二点は「資格審査の件は通産省話合つた結果了解していたもので、だが秘密にはしていた、」こういうことを書かれてあるのです。この第二点も果して事実であるかどうか、そうしてそういうことが許さるべきものであるかどうか、この点を一つはつきりして頂きたいと思います。これは恐らくこういう問題の関係者談話としては、実にはつきりどすべてのものを承認しております。最後までお読みになりますと分りますが、はつきりと言明をしておるわけですが、こういうような工合談話として発表されたものについては、やはり政府側の方ではつきりした答弁をして、国民に明らかにされないとますます私は疑惑を深めるものであると思うのです。従つてこの二点について政府の方の……。
  15. 玉置敬三

    説明員玉置敬三君) 先程申上げましたように、現在は総務部長地位にもありません。ただその本人の、私はどこまで、新聞紙上の言は存じませんが、お話になりましたか分りませんが、競輪をここまで持つて来られたいろいろ知識経験というものは非常に豊富に持つておられる方であります。従いましていろいろ連合会といたしますれば、意見を聴取するというようなことが或いは想像すればあつたかと思いますが、その政令の趣旨に副いまして連合会理事長におきましても措置をされたことと存じます。従いまして理事その他の役付の職には現在おりません。本人は或いはどういうつもりでそれを、新聞通りとすればおつしやつたか、私もまだよく存じませんが、それらの内部事務機構その他の点につきましては、それぞれの所管に従いまして部長その他の権限を以てやつておるものと私は確信しております。又事務局競輪その他の関係が非常に大きくなりましたこと等も考えられますので、その後事務機構理事の増員その他新らしい人の採用も実は行なつたのでありまして、極力内部改善、強化ということに努力しておると私は思つおります。或いはこれはいろいろ取り方或いは言い方等の問題もあろうがと思いますが、本人といたしますれば、非常な知識経験の持主であることは、これは事実でございます。こういう過渡期におきまして、多少いろいろな事務の引継ぎその他におきまして、知識経験のある方という点は、或いは想像すればあつたかと思いますが、順次そういう点は変つて行くと言えば変つて行くし、或いは職制上は切換えられると私は確信いたしますから、その面において内部改善図つて現に進みつつあると私は考えております。
  16. 栗山良夫

    栗山良夫君 それから第二点は「資格審査の件は通産省話合つた結果了解していたもので、だが秘密にはしていた」……。
  17. 玉置敬三

    説明員玉置敬三君) これは秘密でも何でもないのでありまして、それぞれの規正令に規定をされるということになりましたので、その資格に該当する場合には辞めさせたということで、理事総務部長も事実上の地位は実は辞めさせていたのでありまして、別に隠そう点もない、問題でございますから……或いはどういう誤解でありますか、私共とすれば秘密も何もないわけであります。当然の結果としてそれに該当する者ができないというならば、それに該当する地位から去ることが当然だと私は考えております。
  18. 栗山良夫

    栗山良夫君 そうしますと、第二点の方は、倉茂氏の談話について、機械局長通産省としては否定をされたことになるのでありますが、第一点の方でもう一度繰返してお伺いいたしますが、只今そういうパージ関係があつたので、日本競輪の要職からは退いた、併しながら非常に競輪に対する熱意と、それから知識を持つた人であつたので、引いたあとでも或いはいろいろと動いていたかも知れない、こういうようなことをまあ今おつしやつたわけでありますが、知識を持つておれば、パージになつてからも、椅子を離れた後においても、そういう仕事を裏からでも動いていいわけでありますか、法律上の点を私は伺いたいと思います。
  19. 玉置敬三

    説明員玉置敬三君) 私は別に裏から動いているとか、そういう意味で申上げたのではありませんで、多少若し、これは私の想像でありますが、若しそういうことがあるとすれば、そこに書いてあるようなことがあるとすれば、そういう点について、そういうふうに想像される面があるのではないか、こういうことでありまして、実態上そういうものが連合会内部において事実上動いておるかどうかということになれば、これは動いておるということは実に私は好ましくないことだと思います。
  20. 栗山良夫

    栗山良夫君 そうしますと、通産省としては、私の質問第二点は否定をされたわけであります。第一点についてもパージなつた以上はこの競輪にタッチできないと言明されたわけでありますが、そうしますと、政府側としては本日の新聞の報道を更に確かめてそうして事実タッチしておるものであるならば、これに対して何らかの手配をせられるとか、或いは事実上タッチして本人言明と違いまして、連合会中心になつて働いているということは事実であると言つておるが、これが事実でないということならば、どのようにされるか、その点の御用意があるかどうか。
  21. 玉置敬三

    説明員玉置敬三君) その辺の事情につきましては、私も更に十分調査をいたしまして、善処することにいたしたいと思います。
  22. 結城安次

    結城安次君 この今の新聞から離れてお伺いしますが、競輪を存置する、こういう日本中至るところでふしだらをしている競輪吉田首相も非常に不愉快に思い廃止する。而るところ横尾通産大臣が進退を賭してこれを存置させるということが新聞に伝わつておりますが、この存置させる理由は如何なものでありましようか。又今までの各所において行われた弊害、不正或いはそれによつて生じた悲劇、これらを大臣は御承知の上に、こういうことをおつしやるのかということを、ちよつとこれは一問一答の形で簡單にお願いいたします。
  23. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) 只今私は職を賭してということは書いてありますが、あれは私の言つたことではありません。これはこういうことの誤まりでないかと思います。総理の言うように、私もあまり賛成でないのであります。これは事実であります。だからそのときも止めたがいいならば、私もその方に進んで行くようにしたいとは思つておりますけれども、併し何を申してもこの法案は、この競輪と申しますものは、御存じの通り二十三年かと思います。確か社会党内閣のときかと思いますが、そのときに議員提出で決まつた法案でございます。省令を以てこれを廃止するというようなことは私はでき得ないものと考えます。で、これが若しも廃止すべきように議会の決定を得ますならば、それに従つて私は廃止するようにしたいと思つております。現在の段階におきまして、議会の決議がない間は、これを最もよい方向に導くように努力したいと考えております。今のお話通り各地において不備事件も出、又いろいろと各方面からいろいろのお話も承わります。だからそういうことに対して全く無関心におるのじやないのであります。殊に学校の近くにおいてやられると、学校が困るというような話も承わつております。但しこれは法の細則の不備かも知れませんが、学校からの距離も近いように考えておりますので、こういうことは今後改めなければいかんじやないか、こういうように考えております。さように御了承願います。
  24. 結城安次

    結城安次君 只今大臣の御答弁よく分りましたが、そうすると、大臣の御答弁は、議員提出法案で成立したのだから省令で取消すことはできない、これはまあ当然であります。併しそうすると、大臣はこれはある方がいいと思いますか、無い方がいいと思いますか、その点をちよつとお伺いいたします。
  25. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) これは只今各所に現やれておりますものは、悪い面がいろいろと言われておるのであります。併しこの競輪法をお決めになつたときの最初目的もまだ外にもあるのでありますから、そういう方面も勘案いたしまして、これは決めなければならないかと考えます。殊に地方行政寄與している、財政寄與しておるものが多々あるように思いますので、簡單に私がここで止めることがいい、或いは存置したがいいということは御答弁を申し兼ねるのであります。よくその辺を考え併せて決めなければならんと考えております。
  26. 結城安次

    結城安次君 この法案のときには、あそこにおられますが、私共がこれはもう怪しからん、こういうことをやつたら博打ばかりやつて仕方がないということで反対したのでありますが、当時の説明では二つあつたと思います。一つ自転車事業というものは、将来日本輸出産業としては重要なものだから、これは非常に助長したい。即ち自転車改良機械をいろいろな点で改良するのが一つ。もう一つは、国民に健全なスポーツとして又立派なものにしたい。もう一つありました。それから地方財政寄與、この三つでありましたが、地方財政ということについては成る程或る程度の寄與はいたしておりましよう。併し機械改良或いは健全なスポーツ育成助長ということについてなつたかならぬか、私は不幸にしていろいろ自転車屋さんに聞いて見ましたが、競輪ができて一年半、機械が非常にあれによつて改良されたというようなことは少しも聞かぬのですが、何かありましたかしら。或いは私はあの競輪の選手というものがブレーキのない自転車で東京の郊外のところを練習に廻るので附近の人が非常に困る。何でも私よく知りませんが、あの自転車にはブレーキがない。それで非常に怪我人も出て来るということで、少しも当時の目的として地方財政寄與という以外にはないと思いますが、これは機械局長から何つてもいいですが、ございましたでしようか。
  27. 玉置敬三

    説明員玉置敬三君) 非常に急所を衝かれているような気がするのでございますが、実は競輪事業にこれを国家からいろいろ助成をするのだ。競輪のあれはもう一年数ケ月経つていると思いますが、実は二十五年度から初めて本格的な助成ということを予算に計上いたしまして取組んだわけでございます。先ず海外事情調査はいろいろ手続がございまして、近くインド、パキスタンに立ち、二班、三班も近くそれぞれの地方に立つということで海外事情調査その他は出揃つております。それから二十五年度分でございますから、まだ全面的には行つておりませんが、これらの資金は或いは中小企業の協同施設補助として、或いは発明奨励というような点から、それぞれ滲透をしておるのでございます。併し進歩改良ということは、一挙に金を出したから直ぐ出るというふうに御期待願うのも非常に私は苦しいのでございまして、籍すに時日と努力を以てすれば、これらの発明或いはそれぞれの目的は必ず浸潤して行くことと私は確信しております。自転車は悪くなつたということではなくして、改善されている点も相当出て来ておりますが、それは或いはこういう施設がなくても出るかも知れませんが、丁度なかなか野菜を育てるようで、芽生えは非常にむずかしいのでございます。どうか籍すに時日を與えて頂きまして、まだ金その他の助成事業はその緒についたところでありまして、二十五年度に初めて自転車改良進歩という目的の場合に二億円の金を予算面から、私の役所で見ますると、中小企業庁、工業技術庁や、発明或いは特許その他の面にもこれが使われまして、今その方に資金が浸潤しつつあることと存じますから、もう少しあとで御批判を賜わりたいと思います。
  28. 結城安次

    結城安次君 只今機械の発明は、今後ということについては、これはもうそう簡單に発明のできるものではありませんから、籍すに時日を以てするといたしましても、この弊害をこのまま見ながら、或いは今後もこの弊害は改善できないんじやないかというこの弊害よりも、自転車改良の方に二億円出す方が国のために重いか軽いか、ということをよくお伺いしたいと思いますのは、至る所でこの弊害が認められる。現に私の関係している会社でも、実は今日兄貴を親が引取りに行つた。というのは川崎の自転車で以て非常に損をしてしまつた。それで十日くらい前失踪した。恐らく首でも吊つたのじやないかということで方々捜索願を出してやつたところ、漸くお寺の床下にいたところを連れて来ると、本人の物以外に大きな損と同時に、寮におつて友人の物やら何やら持出しで、もうこの世の中におれぬということから、まあ自殺しよう、こういうところまで行つた。至る所でこの弊害は非常に多い。それから又地方としても、私のところにも競輪場一つあるのですが、小学校の子供が博打をやり出して困る。今後日本を再建しようというときに、地方財政には四十億ということで助成するそうでございますが、四十億ぐらいの金とこの地方に及ぼす弊害、これはどちらが重いか、私はいつでも言うのですが、四十億、昔にすれば四千万円ですか、博打打ち、言わば国定忠治のてら銭や、清水の次郎長の頭銭で我々養つて貰いたくない。そう  いう不浄な金はちつとも欲しくない。それくらいの覚悟で大臣一つ大いに  これを何とかするお考えはございませんか。
  29. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) 結城さんのお話よく承わりました。私もそういう点は個人としてはよく分るのでありますが、併し今申上げますように、法律的になつておりますものを、私がここで止めますとかいうことは、これは少し言い過ぎになるかと思いますので、それの現在改良をして、皆さんに御迷惑の少くかかるように、又問題が起つても、起つたときに厳罰に処するという考えの下に実は行きたいと思つております。で或いは今のように一家悲惨な目に遭つているという話も私も聞かぬじやないのです。甚だそれは被害の面も多々あるということを存じているものでありますけれども、先刻から申上げますように簡單に止めたがいい、止めるべきだということも申上げかねる次第でございます。悪しからず御了承願います。
  30. 結城安次

    結城安次君 大臣の御答弁は、そう簡單に所信は述べられないというお話でございますが、若し議員提出法案として、この法案は廃止すべきものなりということが提出された場合には御賛成でございますか、どちらでございますか。つまり弊害の多いということはお認めになりますか。
  31. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) 国会に提出されて、結城さんのお話のような多数の案がありますなら、私はそれに従います。併し私が先立つてこれがいいというようなことを申上げることは、所管大臣として避くべきじやないかと思うので、さように御了承願います。
  32. 結城安次

    結城安次君 大臣のお立場から御尤もであります。私の懸念しますものは、通産省が鳴尾の事件から二月間とかは停止しろということを言つているときに伊東ではこれを強行した、而も大臣は祝辞を出し、課長が行つて視辞を読んでいる。而も代議士は断じて止めさせないと言つたことが出ているので、私はどうも大臣の御答弁の裏にはまだ何か考えがあるのじやないかというような気がしてならぬので、実はどちらかという駄目を押したのですが、これ以上私はお伺いいたしません。
  33. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) 鳴尾の事件の後に伊東の事件が起りましたときに、私の祝辞という話でございますが、これは事実祝辞を課長代理で読んだそうでございます。今まで慣例といたしまして、新らしき競輪場の開設のときには、言わば仕来りの祝辞があるそうでございます。これを読んだということでございます。私はこれに対しては読んだことが悪いとも考えられません。ただ併し私の方で二ケ月止めたのじやないのでありますから、これは施行者議会が自粛してやるということなんでありますから、通産省といたしましては、これを中止するという権限がないのであります。その点も御了承願います。
  34. 島清

    ○島清君 只今同僚議員諸君の質問に答えまする大臣の御答弁を承つておりますると、廃止する意思と廃止するということを混同しておられるようでございまするが、私は過般、読売新聞がその競輪の存廃の輿論調査をしておるのを見受けたのでございますが、それは過半数においてその廃止を主張しておるのでございまするし、更にHNKの方では、この前街頭録音をとりましたところ、やはり輿論はこれを廃止した方がよいというように意見が一致しておるように私は聞いておるのであります。政治というものは、而も民主政治というものは輿論の政治でございまして、この輿論がマイクを通じまして、又は新聞紙上を通じまして、これが廃止した方がいいというふうに結論付けられておるのでございますが、そういう場合に大臣並びにその次官もそれぞれ責任者の方々が輿論に反擬して競輪を存置して行くようなことをしばしば言明しておられるのでございまするが、そこでこの言明の裏には非常に政界あたりに何か国民の知らないところ、隠されたものがあるのではないかという疑惑を非常に深めておるのであります。それはいわゆる振興会の役員の争いでございまするが、この振興会の役員の椅子をめぐりまして、或いはこの椅子をとることによりまして何がしかのどういうものが流れて行くかは私は存じませんが、そういうようにあるやに伝えられておりましたが、而も今日の新聞を見ますると、ここに振興会においても非常に我々国民が納得の行かないことがあるのだと言うて書いておりまするし、競輪場におきましては、しばしば新聞に報導されておる道りであります。そういたしまするならば、現地におきましてはそういうことが行われております。而もそれを是正しなければならんような振興会においても、尚こういつたような不正なことが行われておるといたしまするならば、これを是正する條件というものは皆無であります。そういう場合におきまして、而も輿論はこれを廃止した方がいいというふうに言つておる。そういう場合において尚且つ大臣がこれの存廃の問題については法律に規定されておるところであるから何とも言えないということは、私は当の責任大臣としての答弁としてはちよつと解せないところがある。そこで私はこういつたような弊害が起つておりまするときに、大臣は次の議会にこれを廃止する法案を提案する意思があるかどうか、先ず承つて置きたい。
  35. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) 次の議会に私が廃止する法案を提出するかどうかというお話であります。これは私は慎重に考えるべきじやないかと思います。読売新聞調査、街頭録音等はお話通りであります。併しあの読売新聞のものも全国的に調査が行き届いておるかどうかということも私はよく調べなければならんことと思います。街頭録音もこれも全国的であるかどうかということも、これも私考えるべきものだと思います。で世論がこういうときに、大臣法律は云々だというて言を明らかにせぬというお話であります。私は個人といたしましては、かかる賭事は嫌いであります。勝負事に金を賭けるというこりとは絶対に嫌いなのであります。併しながら一旦決つたものを、そうして一面に悪いところがありますけれども、一面に又地方財政寄與しておるところがありますから、地方財政の当局者ともよく話しましそうして又これを善後策としてどうするかということも考えなければ、簡單に私がこの席において止める案を提出しますということが、今日の状態において甚だ御不満でありますか知りませんが、申上げ兼ねます次第であります。悪しからず御了承を願います。
  36. 島清

    ○島清君 新聞の紙面に現われた調査が全国的であるかどうかということについて、これは信用ができないと、こうおつしやいまするならば何をか言わんやでございましてNHKの街頭録音も然りであるとするならば、私は国会の議員といたしまして何をか言わんやでございまするが、それならば大臣に、もう一歩進みまして、次の国会までに競輪法の廃止を提案する御意思がないといたしまするならば、世論は相当にこれの廃止を希望しておりまするが、次の国会までこの開催を見合わせるというふうな処置をおとりになる御意思はないかどにうか承わりたい。
  37. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) いろいろの欠点もありまするので、施設その他に関りしまして、又その他のことにつきましても改善を加えて、そうして過ちを生ぜないという見当が付きましたならば、これは或る程度許すことは至当じやないかと考えております。いつまでも決められたるものを停止するという私の権限はないのであります。今止めているというのは、重ねて申上げますが、通産省の命令じやないのであります。あれは自粛をしておられるのであります。自粛は自分らでもうよかろうということになりますならば、これを阻止する権限がないことを御了承願います。
  38. 岩木哲夫

    岩木哲夫君 私は競輪問題は素人で分らぬのですが、基本的なことをお尋ねする前に、前提として二、三質問いたしたいのは、地方財政の收入に寄與するということは分るのでありますが、地方財政の收入ということによつて、それだけ政府競輪によつて收入のあつた自治体には平衡交付金を減らすとか、或いは減税を、その自治体の議会において競輪で何千万円、何億円收入があつたから減税をするんだとか、或いはもう一つ競輪地方自治体の收入が多くなつたから、この村は、この町は、この市はどういう特別の自治体として裕福な施設なり、住民の利益、幸福に寄與するような方法がとれるのかというこの問題でありますが、地方財政の收入が上るということによつて、今私が申上げたようなことは各自治体で自由に取捨できるのかどうか、或いは政府は平衡交付金を減額するようなことになつておるのか、この点は如何ですか、お尋ねします。
  39. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) お答えいたします。交付金には何らこの收入は影響しないことになつております。減税の方も影響はないのであります。
  40. 岩木哲夫

    岩木哲夫君 そうしますると、競輪を開催し得る府県或いは市、いわゆるそういう自治体は競輪を開催することによつて非常に裕福な県と裕福ならざる県ということになると、全部の自治体が競輪をやらないと損だということになる場合は、全部それは政府が許可するのかどうか。
  41. 首藤新八

    説明員(首藤新八君) 只今の御質問に対しまして大臣から御答弁いたしましたが、尚私から補足いたしたいと思います。現在のところでは交付金に対しましては何ら影響ないのでありまして、仮りに或る都市において競輪によつて相当の收入があるからと言つて、この県に対する交付金には減額その他の措置は講じられていないのであります。と同時に、この問題は地方財政委員会の所管でありまするので、これ以上我々からこの問題を申述べるのは如何かと考えておりまするので、差控えたいと思います。同時にこの公共団体が競輪によつて得た資金をどういうふうに使用しているか、これはその公共団体の自由でありまして、それぞれ使途は異つておりまするけれども、今日までの使途の全貌を眺めますると、大体庶民住宅或いは学校その他全く当面の緊急措置の方にこれが使用されておるということになつておるのであります。尚又府県は非常にこれによつて利益を得る、而も交付金には何ら影響ないということから、全国的にそれをやることになりはせんかという御質問でありまするが、これはそういうふうになると考えるのが本当じやないか、恐らく各自治団体とも首脳者の責任として、できるだけその都市の内容をよくしたい、施設を改善したいという希望が強いと思うのであります。従つてこういう方法によつて收入が得られるという途が開かれておりまする以上は、やはり各都市ともそういう方向に向つて行くのじやないか、但し仮りにそういう方向に向つて行きましても、いわゆる人口その他経済的の要素が伴わなければ、折角そういう企画をいたしましても利益はこれに伴わない、むしろ場所によりましては欠損をするということもなきにしもあらずというふうに考えまするから、或る大都市の方が非常に利益があるからといつて、これが全国的にさようになると断定するのは尚早かというふうに考えておるのであります。
  42. 岩木哲夫

    岩木哲夫君 ちよつとぴんと来ないのですけれども、まあ余り長くなるといけませんから略しますが、やはり地方財政の收入ということと、そしてこれの許可を與えるのは地方財政委員会が許可を與えるということになつておる。許可権者が地財であつて、そうしてこれが地方財政の收入の面に大きなウエートを持つという面であるならば、地財としては恐らく、地財の方が今おられませんから話になりませんが、地財としては地方財政が重点的なような許可の要素が考えられるというようなことなのであります。そうしますと、平衡交付金というものには、御案内の通り特別交付金等もありましいろいろ地方財政のでこぼこを調整するという意味合で特別交付金というものがあるわけであります。これは特に地方自治体の財政が困難な場合に、それをプラスするのみの要素ではないのであつて地方の自治体が財政收入が非常に豊かであるということにおいても特別平衡交付金の一つの働くべき要素をなしておるということが我々の考えにあると思うのでありまして、地方財政の收入に寄與するということは分りますが、併しこの辺の取扱いの問題にはまだ議論の余地があるように私は思うのでありますが、これはまあ一応ここでは別物にいたしまして、地財が許可するということは地方財政の收入の豊かなることを念願する、その基礎によること等を重点に考えるという場合に、自転車事業改善、向上、発達、輸出振興或いは技術でありますか、こうした方面には地財の許可という問題は直接関連しない、ただ地方財政の收入を図るという意味合で地財が許可権を持つというような点にちよつと私は矛盾を来すと思うので、通産省が狙つておる技術の改善、輸出振興になるならば、通産省も一緒にこの許可の上において何らかの立場にあるということは、輸出振興、技術の改善、生産の向上ということに、この自転車の競技というものに結び付かないというと、どうもぴんと来ない傾きがあると思うのですが、この点は如何でありますか。
  43. 首藤新八

    説明員(首藤新八君) お説の通り、地財がこの地方財政の方の主管庁であります。同時に又この競輪の收入が地方財政寄與するという建前から、地財委が一応許可権を持つておるのでありますが、同時に通産省自転車の生産並びに品質の向上、輸出の振興という面の主管庁でありまするから、許可に当りましては、通産省と地財委と協議の上で、協議が整つた場合、初めて許可をするという形式をとつているのであります。
  44. 岩木哲夫

    岩木哲夫君 それからこの三分の一が国庫收入になつてそしていろいろ改善事業に必要な経費に支出しなければならんというふうになつておるようでありますが、これは特別会計でありますかどうか、ということをお聞きしたいのと、そうして命令で定める、支出については命令で定めるということには、特別……どういうことなのでありますか、更にどういう方法で出すのですか。
  45. 玉置敬三

    説明員玉置敬三君) 国の方は一般会計收入になつておりまして、法律上は目的税という趣旨になるように書き方はなつております。従いまして先程質問がありました自転車改良、輸出の強化、国内需要というものは、十條の第四項によりまして、国庫の面からやる、そうして地方財政の面につきましては、これは地方財政の收入ということになつております。特別会計を作つておるところと、作つてないところでは、地方によつて多少相違があるように私ども了承しております。現実の問題は、先程政務次官からお話がございましたような趣旨に副つて地方財政の方へそれを支出されているように思つております。
  46. 岩木哲夫

    岩木哲夫君 国が自転車事業の、そういう輸出の増加等の奨励に支出する場合には命令で定めるということになつておりますが、これは三分の一の国庫納付というものは、一般会計であると、今局長が言われましたが、支出については、命令で定めるということになつているが、これはどういう命令の内容において出すことになつているか
  47. 玉置敬三

    説明員玉置敬三君) 例えば第十條の四項の方は、例えば輸出について申上げますれば、輸出の増加ということで、非常に抽象的でございますから、例えば市場調査をするとか、或いはカタログの製作に使うとか、或いは見本品の出品に使うとか、或いは海外の展覧会に出品と言いますか、それに対する費用に使うというふうに、それぞれの事項を具体的なことにつき更に明記すると、こういうのが内容的なことであります。
  48. 岩木哲夫

    岩木哲夫君 それはその命令で出せるのかということを私は伺つているのです。どういう命令で出すのか。
  49. 玉置敬三

    説明員玉置敬三君) 施行規則の方で申しますと、施行規則の十七條に、十條の五を受けまして「金額は、左に掲げる事項に支出するものとする。」ということを指示し、自転車の試験、品質規格の改善、使用材料の規格統一、海外市場の調査研究及び輸出振興に関する事項というようなところが、命令的に更に具体化する。現実の措置につきましては、更に支出をする場合に用途を指定して出すということ、それからそれに伴う、支出に伴う場合の命令と、こういうことで、二本建くらいでそれが具体化されるということであります。
  50. 岩木哲夫

    岩木哲夫君 分りました。問題は先程程栗山委員からお聞きになつたかも知れませんが、技術の改善が行われておるかどうか、それからこうしたことによつて更に輸出が増加して、自転車工業、生産の発達がますます旺盛となる、それから地方財政の收入面が均整がとれて、又それが地方自治体が非常に潤つているかという問題と、いわゆるこれを廃止すべき問題点である社会上、教育上のいろいろの問題、或いはこの間に共産党のいろいろの策動の温床地帶となるような場面が展開される虜れがあるというような点などのウエートの問題、どちらがこれをやることにおいて短所もあるが、長所の方が多いか、少いか、それから短所とする点を今後規則等によつて十分、いわゆる粛正できかるどうかという問題において、この競輪問題の革新に至ると私は思うのでありますが、この規則を私は存じませんが、規則の改善において今日までいろいろ不詳事件が起つたようなものが十分粛正或いはそういうことの絶滅が図られるという役所側としては御見解、方法があるのかどうか、あるならばその点を明示して貰いたい、かように思うのですが、如何でしようか。
  51. 首藤新八

    説明員(首藤新八君) 今回の鳴尾事件を契機といたしまして非常に問題が大きくなり、今後又再びかような事故を根絶しなければ相成らんという点からいろいろ検討いたしまして、先ず施設の改善をやる、同時に又一方におきましては、競技面に対して再検討を加える必要がないか、例えば今日までのところでは、回数が非常に多過ぎること、これも一つの事故を発生する原因ではないか、或いは又車券の種類が非常に多い、これも或いは事故発生の一つの原因になつておりはせんか、或いは又拂戻しを無制限にしておること、これらも又事故勃発の一つの原因ではないか、その他競技面におきまするところの検車であるとか、或いは審判員の素質の向上であるとか等々、相当この際これらの面に再検討を加えまして、厳重に取締り、且つ又レベルを引上げるというような方法をとりましたならば、今日までの経過に鑑みまして、大体事故は根絶し得るのではないかという実は見当を付けておるのであります。
  52. 栗山良夫

    栗山良夫君 私は先程からこの点をお伺いいたしたいと思つてつたのですが、要するに通商大臣も先程島委員の質問に答えて、次の国会まで中止する意思はない。この九月十四日付の措置要領ですか、これで一応條件を充たせば再開を許して行くのであるということをおつしやつたのでありますが、そうするならば、事故が再び起きないような措置を徹底的にとつて置かなければならんと思うのです。ところがこの競輪場施設改善の基準ということがありますが、草花を植えたり、ボーイを配置したり、或いは酒を売るのを止めるとか、婦人用トイレットを完備するとかいうことでは、僕は競輪の向上、事件の絶滅というものは絶対にできないと思うのですが、若しこれで絶やすことができるならば、これは本当にお目にかかりたいと思いますが、解決問題はここでなくて、これだけ細かい設備改革の要領が出ておるならば、現在の競輪の騒擾の原因を、これは如何にして起るかということを伺いたい。それは事象の発行の仕方、種類の問題であるとか、こういう健全な娯楽といわれておる程度のものならば、ああいう混乱を起すように、大穴が出るような形があるからいけない、騒擾事件が起きた過去の理由を全部調べて見れば分ると考えますが、大穴ができたときに限つておる。従つてそういうことについて何一つ指示しないで、草花を植えるとか、ボーイを配置するとか、婦人用。トレイットを作るとか、枝葉末節のことを政府がやるということは甚だ了解し難い。その点は若し次の国会まで再開されなければいいが、通商大臣言明のごとく再開されるということであれば、私はこの措置要領は落第だと思いますが、この点はどうお考えになりますか。
  53. 首藤新八

    説明員(首藤新八君) 只今栗山委員の御意見御尤もでありますが、お手許に差上げております資料は、施行者会議におきまして、施行者に示したこれは一案であります。先程私が申上げました競技面において、或いは車券の種類の制限、或いは回数の制限等々、それらのものは振興会が担当しておる面でありますので、振興会の先般の役員会に、別途に掲げるような事項を指示して、それぞれの役員に渡して、現在連合改善委員会を作りましてこちらの指示した事項につきまして急速に検討を加えて、改正し得るのもは改正するということに相成つておりますので、この点を御了承願いたいと思います。
  54. 栗山良夫

    栗山良夫君 そこなんですが、自転車振興会に全部任されるのか、やはりこれだけ大きな政治問題にもなつておるような問題でありますから、施設の改善の基準を政府が発表されるならば、それをより以上の高いウエートの下に、そういうような只今私が申上げました、更に騒擾を防止するための車券の問題或いは選手の問題等についても、やはり行政的な指導の立場に立つて指示されなければならないと思いますが、ただ自転車振興会にすべて一任されるのか、政府が基準を設けて指導されるのか、その点をはつきり伺いたいと思います。
  55. 首藤新八

    説明員(首藤新八君) 先程来大臣からも申上げたかと存じますが、法律政府はこれに対して指導権を持つていないのであります。といつて振興会の現状から見ましても、これらのことを全部振興会に一任するのも、目的を達成する上においてどうかと実は考えておりますので、できる限り政府が原案を作りましてこれを連合会を通じて指示するという態勢をとつて行きたい。かように考えております。
  56. 岡本愛祐

    ○岡本愛祐君 先日地方行政委員会におきましてこの競輪問題について、主として地方財政に関する見地から、又治安の維持に関する見地から検討し九のであります。そのときに通産大臣のお出でをお願いしたのでありますが、事故でお出でになりませんでしたが、今日お出でになりました機会に数点伺つて置きたいと思います。  先ず私どもの委員会で検討しましたところによりますと、この国家地方警察の立場では、この競輪というものは青少年に対する影響がどうも面白くない、悪影響が甚だしいから困るということで、又警察力の点からいつても、甚だ負担が大きい、今まで約二十数万の延人員で、而も自分の町では警備負が足りないような、例えば埼玉県の村山とか、そういうようなところも盛に開催をしてそのために国家地方警察等の厄介になり、騒擾を起して困る。又もう一つ、これは府県のものは直接国家地方警察の方でありますが、公安委員会連合会議におきまして挙つて廃止を要求しておる。こういう立場から国家地方警察の方としても、治安上からいつて廃止をして貰いたい、こういう希望でありました。それから今度は地方財政委員会でありますが、確かに競輪によりまして或る都市におきましては、その都市の地方財政に大きな寄與をして貰つていることは、これは確かであります。併しこの地方財政寄與するというより外に、初めに地方財政の方でこの制度をとつて貰うのに一つの大きな役目を考えましたのは、インフレの甚だしいときに、浮動資金をこれによつて多少とも吸收した方がよかろうという目的であつたのであります。その方はもうこういうようにすでに今日経済が安定して来れば必要はないのであります。こういうような点で、地方財政委員会としては、この競輪について必ずしも是非存続して貰いたいというような強い希望はないのじやないか。これは或る都市についてはあります。今金を盛に儲けておるところでは希望があるかも知れませんが、地方財政委員会の全体としては、そう大きな希望はないのじやないかというふうな、これは私の方でははつきり言いませんけれども、そういうふうに観測したのであります。そこでこの治安の立場からも、国家地方警察の方で困るということ、又地方財政委員会の方でもそれ程望まぬとすれば、残るところはこれは健全娯楽であるが、健全娯楽でないことは誰でも、大臣も御承知のところである。もう一つ残るところは、自転車改良とか輸出の振興とかに、果してそれだけのためにこの競輪ということを続けて行く必要が通産大臣においてあるとお考えか、つまりもう一度繰返しますが、国警の方では治安の維持からこれは困る。地方財政の方でも今まで大きな役割を果して貰つたけれども、今後こういうことを睨み合わして来ると、それ程望ましくない。ところが通産省立場として、通産大臣立場として、それに拘わらず自転車改良、輸出の振興という立場から、是非とも競輪を続けたいと、こういうふうにお考えになるのか、その点を第一に伺つて置きます。
  57. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) 今地方行政委員の方からの御希望よく拝聴いたしました。国家警察の立場から、或いは地方財政委員会、そういう方の御意向もよく分ります。先刻から申上げましたように、これは廃止の議案が通りますまでは、私からこれを云々することは避けたいと申上げたいのであります。只今政務次官、から申上げましたように、いろいろ改良すべき点を改良して見て、そうして善処して行きたいというのが現在の心境であります。さように申上げます。勿論弊害のあることもよく承知しております。
  58. 岡本愛祐

    ○岡本愛祐君 ちよつと私の申上げたことと外れているように聞きましたが、私の申上げたのは、いずれこれは議員提出法案ですから、我々が判断をして、そうしてこれを廃止するなら廃止をする、それはおつしやるまでもなく、私どもよく承知をしている。ただ私どもの聞いて置きたいのは私どもは地方行政委員会の立場から、国警の方並びに地方財政委員会の方で、競輪存続好ましからず、こういうふうに判断したときに、通産大臣立場だけから、つまり自転車改良、輸出の振興という立場から、それでも是非置いた方が自分はいいと思うという御意見を持つていらつしやるかどうかということをお尋ねしたいのであります。判断はあなたの御意見を聞いた上で私の方でいたします。
  59. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) 自転車改良、それから輸出の振興につきましつては、ただ一にこれだけでないのであります。その点は必ずこれが議員提出で、そうして通過したときにおいて、これは是非存置して頂かなければならんという強い意見は申上げられないのであります。
  60. 岡本愛祐

    ○岡本愛祐君 それで先程、岩木委員栗山委員、島委員からお触れになりましたが、国会で次の会期においてこれを廃止するかどうか決定するまでの間は、中止ということは必ずしも政府では考えておられないので、欠点の是正に努めて、そして開催して行こう、こういう御趣旨のように今承わりました。そこでその欠点をどういうふうにして除去せられるか、今政務次官の御答弁なんかによりますと、設備の改善とか、回数が多過ぎるから回数の制限とか、連勝式なんかの廃止とか、そういうものによつてつて行こうと、こう言われるのでありますが、それだけでは私はとても足りないと思う。小型自動車競走法案が提出されたときも、私どもは口を酢つばくして言つたのでありますが、これは健全娯楽としなければならん。つまりスポーツ立場からどうしても改善しなければならん。これは是非ともそうしなければ今のままでは賭博そのものである。選手は賭博サイコロに過ぎない。これでどうして健全娯楽ということが言えるか。それでやはりこれはスポーツの限界でやつて行かなければならん。これは口を酢ぱくして連合委員会で申上げました。そこで私どもの頂いた資料には、選手の身体検査基準引上げ、健全スポーツ精神を以て各選手は登録取消しを行う等、選手の覚醒を促すものとすと、こういうふうに書いてありますが、これは是非やつて貰わなければならんが、その外競技の方法を変えなければならん。今では八百長のでき易いようになつている。スポーツにどうしても持つて行くためには、今みたいな二千、三千というだけでなしに、やはり自転車ですから、こういうのも必要であると同時に、一万メートル、六万メートル、十五万メートルの競走ということもやらなければならん。それから先ず各県に……ない県もありますが、各県でやるのは建前としてその県だけの競走をやつて、その中でいい成績を占めたものでなければ、近畿地方なら近畿地方、関東地方なら関東地方の大会には出られない。又関東地方でいい成績を占めたものでなければ、東部、西部の大会には出られない。そこで又いい成績でなければ全日本の選手権大会には出られない。そういうような式に、どうしても持つて行かなければならんと思う。そうすればおのずから競輪というものが分つて来ます。又短距離に優秀な選手、長距離に優秀な選手ということが世人には明らかになる。そうすれば八百長しようにもできない。そこで選手の名誉にかけてということも起つて来る。そこで初めて健全なスポーツ精神を抱かせるように仕向けて行くことができる。そういうことをちつともやつておらない。又とろうとしておもらない。私は外の機会でも言つているが、この点はよくお考えにならなければならんと思う。それから又ここに書いてあります主催者又は振興会において、場内取締員の強化拡充、これは非常に必要な線なんです。これは即ち博徒等を警備員に使つている。これがしばしばこの競輪の腐敗した大きな原因です。つまり警察力をなるたけ節約しようとか、何とかいう考えかも知れませんが、とにかく博徒なんかを雇つて場内警備員と称して横行させている。これが横行している所が必ず騒擾が起るということになる。これが一つも雇つていないところは、私も先に自分で調べて見ましたが、騒擾が起つておりません。そういうことをよく通産大臣は認識しておられない。本気になつて競輪改善しようというならば、そこまで深い研究を私はしなければならんと思う。この機会に希望も述べ、通産大臣の御方針を承わりたい。
  61. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) 只今のお言葉非常に有難く感じております。競技の方面につきましては、いろいろと省内でも議論しつつありますが、或いは只今お話のように長距離も結構だし、班を作ることも歓迎しております。そう感じておるということで等閑に附していないということは御了承をい願ます。それから許可するということですが、許可権はありません。これは施行者議会で今の中止を取止めるかどうかということについて、それに同意するかせんかということだけであります。許可権がないということだけ申上げます。
  62. 岡本愛祐

    ○岡本愛祐君 もう一つ事務当局に伺つて置きますが、我々の了承したところでは、この競輪場を設け得る府県、数で言つて東京、神奈川、愛知、大阪、兵庫、福岡、この都府県三ケ所でやる。それで北海道が二ケ所、その他の府県は一ケ所でなければならん。こういうふうに方針がなつていたようであります。今現状を見ます。と、四ケ所も設けてある。一ケ所の建前のところが二ケ所もある。長崎なんかニケ所でやつている。こういうふうなのが大分ある。これは箇所数が非常に多い。回数が非常に多いということは競輪選手が足らないということになります。そうすれば素質の悪い者を雇わなければならん。それでポツト出でも競輪の選手になれる。アンチヤンでも三ケ月練習をすればすぐ選手になれる。これではとても駄目だと私は思う。その箇所数の制限、こういうふうになつた以上はそう許可されないと思いますが、どういうような方針でおられるのか、この点を伺つて置きます。
  63. 玉置敬三

    説明員玉置敬三君) この際全部のことを申上げて置きたいと思いますが、只今東京その他主要府県の三ケ所というものは原則としてそういうことになりましたが、あの運用方針によりますれば、大体一ケ所許した場合に、五千万以上売上があるという場合は例外的に認めてよろしいということがございまするので、その方針によつて或いは一ケ所くらい増加したところがございます。併し全体といたしましては、私ども徒らに数を殖やすことを実は考えていないのであります。極力数は限定をして行くこと、但しこれを利用して頂くことは、各市町村で利用を願うことはいいのではないかということで、指定の方は地方財政委員会の協議を受けまして、或いは市町村協議会指定を受けまして指定をいたしております。併し数の方は極力現在の準則といいますか、大体の標準に基きましてしております。近くいろいろ改正案の審議を願うようになれば、そういう点も明らかに明文化する方がいいではないかと、そういうように事務局としては考えておる次第でございまして、ただそういうことを極力考えているわけではないのでありまして、健全なるものを殖やすと、但しそれを仮りに殖やす場合には、大体のあらゆる地方財政收入、或いはその人口構成状態、或いは交通状態というようなものを考えまして、例外的に仮りに許したならば、それくらいの数の競輪場は立つて行けるという見通しのものだけに局限して実はやつております。若しああいうことなかりせば、随分沢山できたのではないかというふうにも考えられますが、現状におきましては、いろいろそういう方面で御意見を承わりまして決めました。準則に則つて進んでおりますが、最近の情勢もありますので、それらの方針につきましては、更に私は強化する方向に考えられるではないかというふうに考えております。
  64. 相馬助治

    ○相馬助治君 同僚議員の質問によつて大体通産大臣のお気持は分つたのですが、結論的にはつきり一言承つて置きたいことは、私はずつと地方行政委員会のいろいろ討議のときにも、政務次官がいらつしやつてお話のときにも、同僚議員の話の中にも、止めるのか止めないのかということを盛んに聞くのですがこういう法律を議員が作つておるのだからして、大臣にしろ次官にしろ、止めますとか止めませんとかいうことはできないことは当り前だと私は考えておる。ただ併しこの際今までの経緯から考えまして、昭和二十三年の七月に競輪法が問題になつたときに、私は当時衆議院におりましたのですが、実を申せば私は反対はしたのですけれども、かくまで盛んになるとは思わなかつた。たつた十七條から成つておる法律であつて不備の点も多かろうと、こう思う。通産大臣としてもその悪いところは直して、このままやりたい、こういうお話ですが、この競輪問題で臨時国会を早めるというのも考えようによつては大袈裟だが、あなたが閣僚の一人として早く臨時国会を開いて、而もその劈頭に政府提案と議員提案の法律案を別にして議員提案の法律案云々と拘わつておられるが、できてしまつた法律はどこから生れても法律に違いないのですから、これを主管大臣であるあなたが早速に、政府部内において世論を高められて臨時国会を開き、そしてその劈頭にこの不備法律案を修正する政府原案を提出する用意があつて然るべきであろう、私はこういうふうに思うので、そういう決意があるかどうか、まだそういう用意はないという程、そこまで行つていないかどうか、こういうことをお聞きして置きたい。それから附属的に一言附加えてお答え願つて置きたいのは、振興会が中止したのは通産省が指導の結果中止したのかどうかということを、具体的に申上げますと、振興会自身がこれは中止した方がいいと思つて通産省に来たのか、楽屋話は実は、これは構わぬで置くと問題だから、中止した方がいいじやないかということをあなた達が指導して、そして向うから止めるということになつたのか、そこらの楽屋話も附加えてお聞かせ願いたい。
  65. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) 臨時国会の開催ついてはいろいろの問題がありますので、私は近い将来ではやるとは言えないと、こういう考えでおりますから、さように御了承願います。
  66. 相馬助治

    ○相馬助治君 そのときに開かれたら修正案を出されるかどうか。
  67. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) これは私は修正案は或る程度まで出さなければいかんじやないかと思つております。
  68. 相馬助治

    ○相馬助治君 出さなければならん……。
  69. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) 出さなければならんと思つております。その用意も今考えつつあります。  それから振興会の件につきましては政務次官からお答えさせます。
  70. 首藤新八

    説明員(首藤新八君) 今回の自粛休場は振興会の発意によるか、通産省の指示によるかということでありますが、これは今月の十五日でありましたか、非常に各方面の批判が強くなつて参りましたので、一応この際設備の改善その他をするために自粛休場するのがいいのではないかということを考えまして、たまたま当日振興会施行者委員会が開かれており、ましたので、その席に出席いたしたのであります。ところが行きまして聞きますると、すでに我々の到着しない前に、この際自粛休場することが一番適当であるということが、振興会の委員並びに施行者の委員によつて大体話合ができておつたのであります。そこで我々もそれに対しましては異議がない、賛成であるという意思表示をしたということが本当なのでございます。
  71. 相馬助治

    ○相馬助治君 分りました。しつつこいようですが、通産大臣は是非共一つ……この問題は今の日本にとつても大きな問題だと思うので、一体これは廃止になるのかならないのか、そうして地方の自治体といたしましても、直ぐに廃止になるならば、金をかけて直すのもどうもというようなことで二の足を踏んでいるような点もあるので、成るべく早い機会に臨時国会を開いて、そうしてこれを修正案なり何なり出して、同時に議員各位も又考えて、廃止なら廃止、続けるなら続けると決定するでしようから、そういう措置をするように格段の御努力をこの際お願いして私の質問を終ります。
  72. 島清

    ○島清君 私の質問の要点は、現行法の下においては或いは事通産大臣と雖も、これが廃止するとかしないとかいうことは言えないということは了承しておるのであります。問題はこの法律の存廃の問題ではなくしてこの法律がありまするが故に社会問題となつて、而も政治問題化されておるのである、こういつたような事態に対して通産大臣政治的な立場において、ただ法律解釈ばかりではなくして政治的な立場において主管大臣として如何ように善処されるお気持があるかどうかというようなことをお聞きしたのであつて、更に私の質問において、若し仮に法律の存廃の問題のみに重点を置いてお聞きしたといたしまするならば、更に改めまして、私はこの社会問題化しておりまするところの問題を大臣政治的な立場において、これを成るべくならば、この存廃問題が国会においてどういうふうに決定されるかは知りませんが、それまで行政的な処置といたしましてこれを中止させるように指導努力される意思はないかどうかということだけをお聞きしたい。
  73. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) 先刻からお話いたしますように、自粛いたしましたのも通産省の命でないのであります。通産省といたしましては、これを命令することはでき得ないのであることを御了承願います。そういたしまして政治的なというようなことがありますけれども、一面には施行者側におきましては、地方財政の方におきましても財政的なこともありますので、簡單に私がこれをここで取上げまして、右に行くのだ、左に行くのだということを申上げることを避けたいのであります。
  74. 島清

    ○島清君 大臣の御答弁の中から、如何ように社会問題化しようと政治問題化しようと、それは我々の干渉する範囲の外であるから、どうにもならない、どうにも努力しないのだ、こういうふうな御答弁であると解釈してよろしうございますか。
  75. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) 只今お話にお答えします。それ故に先刻からいろいろと改善をしたいということを申上げておりますので、その改善の効が現われますならば、大してこれを是非廃止しなければならんということにもならんじやなかろうか、そういたしますと、地方財政の方にも効果がありはせんかと思うので、私は第一段階といたしまして、これの改善に努力すべきことが本当じやないか、これを先にするという考えであります。
  76. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) 政務次官が非常なお急ぎの用があるので退席したいと申しておりますが、よろしうございますか。
  77. 栗山良夫

    栗山良夫君 政務次官はさつき岩木委員質問の中で御答弁なされるのを保留された事項があつて、それでわざわざ来られたと伺つております。それを御答弁して貰わない先に退席されてはちよつと工合が悪いです。
  78. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) 岩木質問ありますか。
  79. 岩木哲夫

    岩木哲夫君 先程玉置局長はかようなことはないということであつたのでありますが、併し首藤政務次官は何かそこに問題があるから、従つて適当にこれらのものを処置するということを新聞紙上に言われておるのであります。この間に食違いがあるが、どちらが本当であるかということをお尋ねしたら首藤政務次官のことは首藤政務次官が来られてから自身で釈明か、言明かされるだろうというお話であつたそうでありまするので、若しよそへおいでのことでありましたならばその点についてちよつと。
  80. 首藤新八

    説明員(首藤新八君) 岩木委員の御質問は、今朝の読売新聞に書かれた記事に対して、私の談話の問題だと思うのでありますが、これは数日前読売新聞の記者が参りまして栗原から振興会連合会の問題並びに日本競輪の問題について相当不正事件がある、従つてこれを粛正しなければならん、対策を講じなければならんという詳細な書類を森部長の手許に差上げてあるが、これが手許に届いておるかという御質問でありましたが、そういうものは届いていないということを回答いたしたのであります。ところがこの書類は非常に重要な書類であつて、一部長のところに保留すべきものではない。然るにも拘わらず、これがいつまで右部長の手許に保留されておるということは不当ではないか、こういうことであるならば、当然処分すべきものではないかという質問がありましたから、書類の内容を見なければ何ともお答えし難い、又今のお話の程度であつたならば、処分するというようなことは、考え得られないことではないか、余程悪意でやつたということであるならば、或いは更迭ということは考えられるかも知れませんが、それ以上これは考えられないということを回答いたしたのであります。もう一つ地方振興会の幹部が、これは地方に限つておりませんが、連合会を含めまして、相当面白くない役員がおる、或いはボスとの繋り、その他批判の対象となるべき者があるが、これに対してどういう考えを持つておるかという御質問でありましたが、こういう者がおりますれば、どうしてもこの際交替して貰いたいと思つておるということを問答いたしたのであります。これだけの問答が大体こういう記事になつておるのでありまして、多少は私の回答と内容が違つておるかと存じますが、真相只今申上げたような事情に相成つておることを御了承願いたいと思います。
  81. 岩木哲夫

    岩木哲夫君 この際振興会のことについてお尋ねしますが、振興会というものは、ただ法律振興会を作るということになつておりますが、その性格はどういう性格であるかということが一点と、それの役員であるとか、理事者であるとかいつた者の任免権はどこが持つておるのか、選挙でもやるのかどうか、それからこれらの経費はどういう方面から来ておるのか、これらの監督監査というものはどこがやつておるのかどうかという点は如何ですか。
  82. 首藤新八

    説明員(首藤新八君) 振興会の役員の選任は、それぞれの振興会の総会によりまして選任された者が役員として就任いたしておるのであります。費用の方は御承知通り競輪に際しまして、総売上高の半分が振興会の経費として使われておりますので、その範囲内において賄つておとるいうことに相成つております。尚これの監督でありますが、それらの問題については、一応通産省が会計の内容であるとか、その他を監督いたしておるというのが現状であります。
  83. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) 外に政務次官に対する質問がございましたら……それではさつきお諮りいたしました政務次官はよろしうございますか。
  84. 島清

    ○島清君 この問題に対しては異議はございませんが、速記なくてもよろしいですが。
  85. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) 速記止めて……。    〔速記中止〕
  86. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) 速記を始めて……。
  87. 安井謙

    ○安井謙君 一点だけお伺いしたいのですが、前の地方行政委員会のときにも、若し止めたならば補償がどうなるかという問題について同僚委員の質問があつたんですが、止める意思はないから、この問題は考えていないというお話ですが、まあ建前として或いは相当な施設費は実際問題としてわかつていると思いますが、止める止めないに拘わらず、建前としてこれは廃止になつた場合はどうすべきものであるかという点についてのお考えをお伺いしたいのと、大体において施設費はどのくらいな総額にまで上つておるのでありましようか。若しお分りになりましたら参考までに……。  それからもう一つは、主催団体が地方自治体であつたり、振興会或いは政府が施行団体であつたり、そうなるとこの補償の義務負担はどこになるかといつたような点についてお伺いいたします。
  88. 横尾龍

    国務大臣横尾龍君) 私はよく法律のことは分りませんが、常識的に考えまして、法律で許したものを法律で禁止するならば、或る程度の補償をしなければいかんじやないかという感じを持つておるのであります。併しこれは法的に調べていないので、これは私の感じであります。それから施設費は私には分りませんので機械局長から説明させます。
  89. 玉置敬三

    説明員玉置敬三君) 場所によつてもいろいろ違うかと思いますが、大体三千万円乃至四千万円を施設費として考えられております。これは非常に場所によつて違いますし、土地の問題その他もあると思いますが、大体その見当でお考え願つていいと思います。
  90. 境野清雄

    ○境野清雄君 先程からの政府答弁を聞いていますと、何にしても改善してやつて行くというような意向にとられるのですが、その改善案として施設の改善ということを謳われていますが、例えば車券の売場を鉄筋コンクリートにするとか、言換えればバリケードを作るような形体にしてやつて行こうというふうにもとれるのですが、現在の競輪場というものは、それだけの設備をするためには相当又この上に経費をかけなくちやならないだろう、その経費をかけた上一体売上の方面はどうなるのだと、例えば先般来の新聞紙上を見て見ましても、一応連勝式は止めようかというような案にもなつていますので、一応政府自体として、若しこれをこのまま改善して相当の設備費をかけ、或いは連勝式を止めて売上を少くするというような結果が、今度は競輪場自体が実際自立できないような状態になつてしまつてから止めるというようなら、私達は今からそういうことをやらないで、断乎として廃止した方がいいのではないかという見解も持つているので、そういう点について従来の單勝式と言いますか、單、復、連勝というものの売上の比率なり、或いはそういう改善費をかけても今の連勝式を止めて單複だけでやつて行ける見通しが付いているのか、若し分つていたら機械局長の御返事を伺いたい、こう思います。
  91. 玉置敬三

    説明員玉置敬三君) 非常にむずかしいあれなんですが、想像であるかも知れませんが、連勝式の方が八、九〇%くらいを占めているのではないかと思います。いずれもう少し調査しても結構だと思います。大体そういう見当であります。
  92. 境野清雄

    ○境野清雄君 是非その点をはつきり私は調査願いたいと思うのは、今のお話通り、総体的のものが八、九〇%連勝式だと言うと、單というものが残つた一〇、二〇%、勿論そのままでは行かぬが、そういうような見通しから言うと、現在の競輪場というものに対して、一応收入面が五〇%減ずるなり、或いは四〇%減ずるなりというような結果が出て来ますと、今日の五千万円ぐらいのものの売上によつて大体線が引かれておるようでありますが、それ以下の二千万円、三千万円という競輪場は、むしろこういうような施設に金をかけさせずに止めさせてしまつた方が私は親切じやないか、そういうような金までかけて、後が成立たないという見通しが付きながら、それだけのものをやらなければ許可しないぞというようなことも、なかなかこれはむずかしい問題が起るのじやないかと思いますので、そういう点に関して計数的にも一つ機械局としてなるべく早いうちに一つ計数的の御説明が願えたらやつて頂きたい。そういうような親切な方針をとつて頂いて、やるならやるというようなふうに決めて頂かぬと、折角やつて頂いたのに、又後で今度は売上の方で自滅してしまつたというような結果では、もう何にもならぬことになりはしないかと思いますので、その辺をお願いして置きます。
  93. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) 外にございませんか……それでは大体質問は終つたようですが、次回の連合委員会はいろいろ連絡をとりまして、開ければ開くということにいたしたいと思います。開くことにしましようか、どういうふうにしましようか、その辺お伺いいたします。
  94. 境野清雄

    ○境野清雄君 ちよつと速記を止めて頂きたい。
  95. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) 速記を止めて。    〔速記中上〕
  96. 深川榮左エ門

    委員長深川榮左エ門君) 速記を始めて。それでは連合委員会はこれで散会いたします。    午後三時三十四分散会  出席者は左の通り。   通商産業委員    委員長    深川榮左エ門君    理事            廣瀬與兵衞君            栗山 良夫君            結城 安次君    委員            上原 正吉君            松本  昇君            島   清君            山内 卓郎君            駒井 藤平君            境野 清雄君   地方行政委員    委員長     岡本 愛祐君    理事            吉川末次郎君    委員            安井  謙君            相馬 助治君            西郷吉之助君            岩木 哲夫君            竹中 七郎君            岩沢 忠恭君   国務大臣    通商産業大臣  横尾  龍君   説明員    通商産業政務次    官       首藤 新八君    通商産業省通商    機械局長    玉置 敬三君