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1950-11-17 第8回国会 参議院 地方行政委員会 閉会後第12号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年十一月十七日(金曜日)    午前十時三十八分開会   ————————————— ○地方行政改革に関する調査の件  (消防問題に関する件)  (警察予備隊現況に関する件)  (一般治安状況に関する件)   —————————————
  2. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) これより地方行政委員会を開会いたします。  今日は消防の問題について御審議を願いたいと思います。先に十一月一日附で東京消防庁総監大阪消防局長、京都市消防局長、名古屋市消防局長、神戸市消防局長、横浜市消防局長から委員長宛消防施設に対する公共事業認定についての陳情がございます。皆さんに刷物をお廻ししてございます。その要旨は、「火災による損害が富の絶対的喪失であることを考えるとき、火災こそはひとり自治体災害ばかりでなく、国家再建、民生安定の一大不祥事と申さねばなりません。これは我が国現時消防施設の弱体と建築の脆弱性に起因するもので、この点よりして特に消防施設のうち都市計画一環を、なす消防水利防火専用水道貯水槽消防用河川、その他)通信施設(一齊指令装置無線電話火災報知機、その他)の公共事業化が痛慮せられるのであります。従来大火災を惹起せしめた原因を探究するときは、必ず火災初期において消防機関に対する通報の遅延とその後における水利施設の欠陥に因ることは幾多の事実が証明するところであります。最近においては熱海、能代のようである。水利施設並びに通信施設の早急なる必要は敍上のごとくであるが、さなきだに逼迫せる市町村自らの財政をもつては到底不可能であつて火災続出の現下の情勢に対応することが困難である。よつてここに全国大都市消防長会議の決議をもつて国家復興を阻害しつつある大火災の絶滅を期するために、消防用水利施設の充実、消防通信施設の完備について、公共事業として御認定下さるよう格段の御高配を賜りたく陳情いたす次第であります。」こういうふうに申して参つております。この点につきまして、国家仏消防庁を初めとして、政府側におきまして、当局たる経済本部といろいろ交渉しておつたのであります。ところが未だに公共事業費としての認定をされるような方向に向つていないということを承知いたしております。この点につきまして安本から建設交通局長小沢久太郎君が見えております。この事情について御説明願いたいと思います。
  3. 小沢久太郎

    説明員小沢久太郎君) 安本建設交通局長小澤でございます。  消防庁から公共事業費として水利施設並びに火災報知機予算の御要求があつたのでございますけれども、これに対して我々の考たえ方は一応地方財政法によりまして消防市町村の固有の事務であるというので、全国市町村で持つということになつておるのでございます。それから又一方消防組織法によりまして、国が補助を出すことができると、それは法律で定めるということになつておりまして、法律が出ていないというのであります。これは法律的に申しますと、国としての養務はないというわけでございますけれども併し地方財政もなかなかそこまで行かないということになりますれば、国として奨励補助的なこともしなければならないというふうに私は考えておるのでございますが、これを公共事業費から出すか、どこから出すかという問題になるのでありますけれども、実は公共事業費は一応最初は千三百五十億、或いは千五百億というものを我々は考えたのでございますけれども、その後圧縮されまして今千六十六億七千万円というふうになつておりましてそういうふうに圧縮されまして、実は災害の問題或いは河川の問題もいろいろ御要求を満たすまで行つていないわけでございます。それでこの際消防費を、それに入れるということは無理じやないかという考えで、それでは消防費をどういうふうな形で持つかということになるのでありますけれども、失業対策事業としてこれを持ち、そうして市町村に対しても補助を與える、そういうふうにするのがいいのではないかというふうに我々は考えておるのでございます。
  4. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 只今小澤建設交通局長から説明がございました。御質問ございましたらどうぞ……。
  5. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 今説明で申されましたが、国家消防庁としてはそれに対してどういうふうな意見を持つておりますか。
  6. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 国家消防庁長官を呼んであるのでありますが、出張中で代理に総務課長横山君が出ております。横山国家消防庁総務課長
  7. 横山和夫

    説明員横山和夫君) 消防財源の確保の問題は、先程委員長さんの方から陳情書につきましてお説があつたのでありますが、消防制度発足以来、最も熱烈に要望されておるところなのでありますが、潰憾ながら今日まで根本的に解決がなされていないのであります。で、先程来安本の方からも御指摘がありましたように、立て方といたしましては消防組織法におきましても、当該市町村消防費はその市町村自治体がこれを負担する、又その精神に副いまして、地方財政法におきましても当該市町村がこの消防費を負担するということになつて今日まで参つたのでありますが、併しながら切替えられまして今日までの間に自治体警察におきましては、当初において半額の国庫補助という形式で振り出したのに、消防の場合には全然そういうような形式をとられなかつたりというようないきさつもありまして、財源には今日は非常に喘いでおるわけであります。そこで消防組織法の二十五條におきましては、消防に要する費用補助金に対しては、法律でこれを定めるということがありますので、この立法趣旨は勿論これを補助金となさる場合に法律によつて定めなければならならいと思うのであります。立法趣旨といたしましては、補助金を国から出すということがあり得るということは想定されておつたと思うのでありまして、たびたび補助金の問題を取上げたのでありますが、今日まで二十五條に基く補助金という形では解決がついていないのであります。併しながら現在の火災発生状況を見ますと、我々の報告による集計に基きましても、年額二十五年度におきまして二百七十億実際これはいろいろ火災等報告の心理的のものを加味いたしますと、一千億になんなんとする損害になつておるのではないかということを思つておるのでありますが、こういうような状況を現在の消防施設水利を併せて考えて見ますと、どうしてもこの際に消防水利と、そうして消防が速かに火災を確知しますところの通信を急速に施設して頂かなければ、こうした莫大な損害を鎭圧するということは現状においては絶対に不可能だというような段階に立至りまして、補助金を以て二十五條の目的を達するということができないならば、是が非でも公共事業費を以てお願いしたいというので、実は昨年度も立法的にはお願いいたしたのでありますが、機熟さずしてそのままになつておるのでありまして、今年も重ねて実はお願いしておるような実情にあるわけであります。
  8. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 更に自治体消防見地から東京消防庁総監が見えておるそうですから、自治体警察側意見としてどういう工合になつておりますか、伺いたいと思います。
  9. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) それでは東京消防庁塩谷総監説明を願います。
  10. 塩谷隆雄

    説明員塩谷隆雄君) 只今国家消防庁横山君から説明のありました通りでございまして、東京都の実情から申しまして、水道というものに我々の生命とする消防用の水を大部分依存しておるのでございますけれども、その水道そのものが実際問題として満足な状態にないのでございます。これをアメリカ等状況考えますると、人間の飲用に供する水道の外に、防火専用水道を持つておるのでありまして、この両者によつて消防用の水の源をなしておるのでございます。我が国におきましては、水道というものが飲むためであると同時に消防用の水という両方の作用をなしておるのでございます。その水道が現在東京初め大部分の都市におきまして十分な消防用の水として活用できない現状でございますので、消防用の水源としての水道を補強して行く、補つて行くという意味貯水池或いは貯水槽その他の水利というものをどうしても増設して行かなければ将来完璧を期して行けない、かような見地から水道代用といつてはおかしいのでございますが、水道を補強するというような意味貯水池貯水槽というものを水道に準じて公共事業として認定して頂きますならば、地方財政も非常に緊迫をしておりまして、消防関係費用を十分に入れられん我々の立場といたしましては、是非そういうような状況にして頂けますれば、誠に仕合せだと存じておるような次第であります。
  11. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 この問題は地方財政の上から考えて、やはり警察の問題とも関連して警察等立場にあると思うのですが、警察の場合は国家警察でも第一線部隊を持つて従つて相当予算を持つておるけれども、消防の場合は国家消防庁があるけれども、これは第一線部隊も何も持たんで非常に貧弱な組織であると思うのですが、今地方財政は御承知の通り非常に困難を極めておるのですが、従つて平衡交付金制度も設けられておるのですが、今安本局長の御説明だと、いろいろその窮迫した状態は分るけれども、今の御説明だと失業救済立場からやるのであるというようなお話であつたが、そういうような單なるこじつけ的な微温的なことでなく、根本的に公共事業費の中に入れるなら入れるというような考えを持つていないのかどうか。殊に水利施設なんということになると、消防に関する限りは全部が国は全然タッチしないで、地方自治体が全責任に持つつておる、併し財政実情から言つてそれに伴う予算が十分出せないという現状に鑑みて、安本としては総合的ないろいろ企画をやつておられると思うのだが、今の局長の御説明では誠にこじつけ的な意見であつて一つ根本的な解決にならんと思うのですが、安本局長としてはもう少し根本的にはどういうようにするんだというような明確な考えはないんですか。
  12. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 併せて公共事業費に入れられる性質のものであると考えておられるのか。入れられるけれども、千六十六億というようなことで、外の方に割当てなければならない関係で割当てられないというふうに考えておられるのか、その点はつきりして貰いたい。
  13. 小沢久太郎

    説明員小沢久太郎君) これは公共事業費に全然入れられないということはないのでございます。ただ予算関係上から失業対策事業でやろう、そういう考えであります。
  14. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 今の説明じや十分でないのでありまして、入れられないじやないけれども、予算都合上というのは、今委員長から附け加えて私の質問に加えられたが、公共事業費の中に当然に入れれば入れられるのですね、ただ單に一般予算総額の点から言つて入れられないんだ、この中に含めないんだ、はみ出ているということなんですな。もう少し明確にその点を答えて貰いたい。
  15. 岡本愛祐

  16. 石田政夫

    説明員石田政夫君) 局長に代りお答え申上げます。公共事業費目別の具体的な補助配分につきましては、従来ともそれぞれ内容を詳細に検討いたしまして、その対象につきまして一つ均衡を保たしておるのでございます。具体的に申上げますと、この消防施設水利施設、それから通信機械につきまして内容検討いたしますると消防水利施設貯水構につきましては従来も都市計画でやはり同様に防火上の見地から貯水槽施設補助に……。
  17. 鈴木直人

    鈴木直人君 こつちにも聞こえるように話して下さい。
  18. 石田政夫

    説明員石田政夫君) 公共事業の具体的な費目別配分につきましては、実は個々の事業内容を詳細に検討いたしまして、何分補助要請額が非常に多いうちからこの築き上げられました詳細な費目別検討を終えまして、補助対策を決め、補助の実際の配分を実施いたしておる次第でございます。消防施設貯水槽並び通信機械の点につきましてもお話がございましたのでございますが、実は私共の方で一例を申上げますと、都市計画におきまして、いういろいろ都市計画上の貯水槽、これは主としてやはり防火上の見地から原局から強い御要講がございましたのでございます。これも昨年本年とも一応現在の限られた公共事業の範囲内では補助の実施を決定いたしますのにいろいろ都合がございまして、一応補助対象から外しておるのでございます。他にもこれと同様なことがございまするが、こういつた補助対象均衡の問題から申しまして、先ず第一にこの消防施設に対しまする補助均衡を失するという点が第一点ございます。それからその次にこの消防施設国庫補助対象といたしまして、先程局長から御説明のございましたように、公共事業といたしましては一応均衡上或いは予算面の詳細な検討の結果補助対象たり得ることがむつかしくとも、或いは外の費目、具体的には失業対策事業でございます。この失業対策事業によりまして現実国庫補助対象場とするということ、これによりまして国の補助政策といたしましては一応調整を図りまして、事業国家助長政策といたしまして完璧を期するという意味合いで、他の公共事業費目につきましても同様に図つておるのでございます。この見地からいたしまして、私共の方といたしましては失業対策事業に一応具体的に詳細に連絡いたしまして、来年度からこの対策事業のうちに取入れて国の補助対象といたしたいというふうに考えておる次第でございます。実はこの公共事業補助対象並びに補助金額配分につきましては、先程御説明いたしましたように、いずれも費目ごとに、まあざつくばらんに申せば血の出るような配分を実施いたしております。で、それぞれ予定された、想定いたされましたものにつきまして、先程局長の申上げましたごとくに一応当初の予算面現実におきまして非常に圧縮され、又現在におきましても一千六十六億がまだ関係方面意向等もございまして、いろいろどうなるか分らんといつた段階でございまして、当初の我々の築き上げた或る程度の枠の潤沢もその後相当程度圧縮いたされております現実から申上げますと、この費目ごとの築き上げの点につきまして、なかなか血の出るよう金の配分難を来しておるというのが予算実情でございまして、この点につきましてその足らざる点を失業対策事業と関連いたさせまして、国の補助政策といたしましては一応調整をいたして参りたいというのが私共の希望なんでございます。簡單でございますが……。
  19. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 今局長に代つて何とかいう方が御説明があつたが……。
  20. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 石田君です。
  21. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 今のですね、どうもはつきり明確でないのです。さつき私は局長答弁に対しまして言つた通り、今あなたの御説明では、失業対策として国の補助政策一環としてやるのだ。どうも今のように消防を見ていないのは均衡を失しておると言うけれども、他の面からやつておるのだ。その均衡を失しないように他の失業対策等からしてやるのもいいけれども、やらんよりやつた方がいいのですが、そうでなく、それはそれとしてもつと根本的に堂々とこれを公共事業に入れられるのでしよう。だから入れて、一千六十六億というのは三十五年度だか二十六年度だか分らなかつたのですが……。
  22. 石田政夫

    説明員石田政夫君) 二十六年度……。
  23. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 二十六年度はまだ決つていないので、今目下やつておるのは自前には補正予算が出るのだが、それもまだ決ていないような現況であつて、二十六年度はまだ決つていませんので、一千六十六億はこれは増減するのでしようが、そういう今の御説明では……さつき局長説明したことは又これは甚だ微温的であつて、みずから均衡を失しておるということは分つておるのです。その対策として單に失業対策一環としてやるという御説明だが、やらんよりはそれはいいですが、そうでなく、もつと根本的にその公共事業の枠の中でやるということは均衡を失しておることを是正するのでもあり、もう少しその点を二十六年度はこれから大いに努力すればいいのですから、やれるのだと思うのですが、その点が今のあなたの説明だと局長と同様にはつきりしな、單に失業対策として国の補助政策一環としてやるというだけでしよう。そうでなくもつと根本的にやれないのか、公共事業費の中に組入れられないのか、その点はどうなんですか。
  24. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 局長からお答え願いましよう。
  25. 小沢久太郎

    説明員小沢久太郎君) これは先程申上げましたように、絶対に公共事業費として取れないということはないのであります。先程からもたびたび申上げますように、予算関係上、他のいろいろこれまでの河川にいたしましても山林にいたしましても、いろいろ金がなくて実は困つておるわけでございまして、そういう事情から失業対策事業としていたしたい。そういう考え方でございます。
  26. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 それは何回もあなたはそう言う。入れられるのだけれども、予算関係ではみ出るというのでしよう。だからはめ出るというのは、一応全部消防だけ全部はみ出すのはおかしいので、はみ出すなら皆少しずつはみ出るのですから、それなら話は分るが、根本的に入つていないのじやないですか。現在入つていないのです。だから入れて、何も公共事業に限らず国の予算総額は限定されるのですから、はみ出るのは結構だけれども、全部が入つていないということと違うのじやないですか。少しでも入つていて、そうして総額を削つたのなら分るけれども、消防のことは少しも入つていないのです。そうでなく少しでも入れて、他のものもありますから、幾分はみ出るのは、多少削るのですから、消防費も……。全然入つていないのとはみ出ることとは違う。少しでも入つているのなら分るけれども、それは根本的に違う。それを入れて、例えば自治体消防要求は全部は通らないでしよう。多少でも今まで入つたのは二十六年度からでも入れてやつたらどうなんですか。その点をさつきから伺つておるのです。入り得るのだということはもう分りましたから、なぜ入れないのかという……。
  27. 小沢久太郎

    説明員小沢久太郎君) なぜ入れないかという御質問でございますが、これはいろいろ公共性にも厚薄がございまして、それで考えるということでございます。
  28. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 公共性と言うけれども、消防つてこれは治安上の警察と同じで、これは必要なことは分つておるのだ。而も新聞、ラジオを通して常に日本は火災が非常に多い。そういうことでは復興を阻害する。而も多額の費用を投じて住宅を建てるが、それがどんどん燃えてしまう。従つ思うように増加しないというようなことは国会の方を通じてよく御存じだろうと思いますのです。それでは今あなたの言うようなことは、それこそ答弁にならんので、消防のことは一向に考えていない。全体のことを安本は企画するのだから、警察も入れば消防も入れば、その他の公共事業も入るのだ。それが全然入つていないということはおかしいじやないか。あなたの消防に対する認識が甚だ不明瞭、だが、その点はどうですか。
  29. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 尚申上げますが、石田経済安定本部事務官は、地方財政委員会事務局管理課の兼務をしておられます。
  30. 石田政夫

    説明員石田政夫君) 石田でございますが、局長に代りまして申上げます。実はこの補助政策といたしまして、従来行政部費的な感覚のものと、それから公共事業費的な感覚のものと混同されて考えられることもございまするが、私共の方といたしますと、公共事業対象につきましては、従来とも関係方面の覚書の趣旨によりまして、一応費目的にはこの対象が限定されておりますし、これに盛れないものはむしろ行政部費的な感覚で……。
  31. 鈴木直人

    鈴木直人君 何の感覚……。
  32. 石田政夫

    説明員石田政夫君) 行政部費の方でございます。つまり国補助費目といたしまして公共事業で行くか、行政部費で行くか、二種類の考え方がございます。この点自治体消防の水う施設通信機械等につきまして、どうしても補助対象として考えるべきであるという結論……実際の費目の問題といたしまして、実は先程も申上げたように公共事業対象並びに配分均衡という、こういつた点から考えますると、補助政策としてはむしろ行政部費的な感覚ではあるまいかというような点も一点考えられるのでございます。それから合せまして失業対策費目で救済して調整をするというふうに私共の立場といたしましては一応考えられるのでございます。
  33. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 どうも失業対策局長もあなたも拘わつておるが、大体物を考えるとき消防でも警察でもですが、そういうものを失業対策事業等費用から考えるというのは、それはどうもとつさの場合に止むを得んからそうすることは分りますが、根本的に物を考えるのに消防失業対策一環としてやるということはおかしいのじやないですか。
  34. 石田政夫

    説明員石田政夫君) 若しその御趣旨でございますと、今申上げました公共事業費から出るか行政部費から出るかという感覚になつて参りますのでございますが、そのより抜本的な対策といたしますと、私共もその点の結論は今検討中なのであります。
  35. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 今あなたの言われた行政部費という考えと、公共事業費という考えが二つあつて、あなたが今言う失業対策として国の補助政策一環としてやる。これは行政部費的なものではないか、こういう意味のお考えだと、どちらにしてもそれは消防のこういうふうな要望の水利施設とか、通信施設とかそういう費用が結果においてそれができればいいんですからね。ですから行政部費でも公共事業費でもいいのですから、適当なところへそういうものを堂々と入れたらどうなんですか。單に失業対策一環としてやみというのは、そういう項目に入れるということはおかしいのじやないですかね。だから根本的に考えるには、どこに入れるべきかというふうな根本的な御意見伺つて、まあいろいろな外の釣合もあろうが、根本的にはこういう費用考えておるのだという根本的なお考えを伺いたい。尚旦つ二十六年度においても、今あなたが失業対策として国の補助政策一環として見て行きたい。それは見ないよりは結構ですが、そうでなくて根本的にはどういうふうにお考えになつておるのか、それを伺つておきたいのです。
  36. 石田政夫

    説明員石田政夫君) 只今お話私共帰りましてから……。従来も検討いたしておつたのでございますが、尚今お説のように根本的な方針の問題といたしまして、これを抜本的にどう取上げるかについて、失業対策以外に行政部費でどう処置すべきか、或いは公共事業費でどう処置すべきかという根本な問題につきまして、もつと検討をいたしたいと考えております。
  37. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 もう一点ちよつと、今委員長初めお聞きの通り根本の問題が安本局長意見を聞いても明確でないのはどうも甚だ不見識極まることだと思うのです。こういうことでは困るのですが、よく検討した上で委員長に要望します。そういうふうな根本的な考えが不明確では困るのであつて、そういうことであるならば、よく相談して安本長官にでもこの次に来て貰つて、こういう根本的な考えをこの委員会としては伺つて置きたいと思うのでありますが、それを委員長にお願いして置きたいのであります。
  38. 竹中七郎

    竹中七郎君 今の西郷さんと関連してでありますが、私安本の方々にちよつとお願いと申しますか、お考えを伺いたいと思うのですが、失業対策というのは、いろいろな問題を失業対策に振り向けられますが、これを現実の我々の地方に帰つて見ますというと、失業対策でやる事業というものは実際市町村では困つておる。こういうことは失業対策に使われる人々その人は実際働かない。それならばあなたの方で失業対策として金をお出しになりましても、それがフルに動かなくつて半分或いは三分の一しか行かない、それだから地方財政というものが困つてしまうのであります。それをGHQの関係かどうか知りませんが、失業対策として出した方が出し易いと言つて出しになりますところに地方財政の窮迫というものが来て、今いろいろな事業をやつておりますが、それが失業対策でやつて来られるから貰う。ところが市町村はそれに対してやらなければなない。働く連中はなかなか働かない、ここがジレンマに陥つておる。市町村地方公共団体は困つておるのでございますが、この点はあなた方の方でいろいろ安本では相当地方を視察せられまして、見ておいでになつたり、陳情なつたことがありましたのですか。
  39. 石田政夫

    説明員石田政夫君) 失業対策事業につきましては、直接は労働省の関係いたします公共事業と密接な関係がございまして、先程申上げましたように、公共事業費対象から外れたものでも一応失業対策事業としておる実情でございまして、私共は実は地方失業対策若干間接にいろいろ状況実情を伺い、又労働省とも連結いたしました。それによりますと、お説のように確かに労務者が失業対策事業につきまして十分な能率を発揮いたしませんのでございます。事業の実施に対して従来若干遺憾な点がござい哀ましたので、この失業対策事業内容につきましては種目を提示いたしまして、つまりこれこれの事業とこれこれの事業をやるのだ、それにつきまして公共事業費配分をする、こういつたようながつちりした計算をいたしております。そういたしまして、後から労働省で失業対策事業の監査を実施いたしておるのでございます。これはどうなつておるか。労務者はどういうふうな具体的にその事業にかかつて行くか、こういう内容につきまして詳細に監査をいたしております。大分最近におきましてはこれは労働省関係でございますけれども、その点私共が参りまして、提示された費目に対しましては事業効果が相当著しいものがございまして、むしろ公共事業として足りない点を失業対策事業で実質上救済しておるといつた面が相当あることを私共確信いたしておるわけでございます。例えばざつくばらんな一例を申上げますと、私和歌山県へ参りまして、和歌山県の海岸の防潮林でございます。これは海岸の防潮林としての堰堤でございます。これを失業対策として收つておるわけでございます。その現場を見ますと全く立派にでき上つておるのであります。内容を聞いて見ますと、むしろ公共事業で取上げたのと何ら実際的には変らないのだ、單に私の見た一例でございますが、一般的には若干惡い点もございましようが、極力私共といたしましては労働省と連絡を取りながらそういうふうに極力いたしたいと考えております。
  40. 竹中七郎

    竹中七郎君 そのいい例をおとりになりましたが、実際公共団体として失業対策でやつて頂くよりも、公共事業でやつて頂く方がいいものができる。それだからこつちでやつて貰いたい。それだけれども、GHQその他の関係でいけないかどうかということをはつきりお示し願いたいと思います。あなたの方の関係消防関係が。
  41. 石田政夫

    説明員石田政夫君) 実は先程局長から御説明申上げましたように、私共対外的には絶対にいかんということはないと思うのであります。ただこれには一応関係方面では新らしい費目でございますから、関係方面と打合せて承認を得た上でないとはつきり必ず入るのだということは申上げかねると思うのであります。従来とも新らしい費目は御承知のように、收入れます場合には関係方面の意向も相当内容を詳細に検討いたされまして、ものによつてはどうしてもいかん、いろいろ対外食には筋が通つておりましてもいかんというようなことも現実には曾てはあつたのであります。これは実例がございます。
  42. 竹中七郎

    竹中七郎君 今度は消防庁関係の方に伺いますが、二十五年度或いはその他におきまして、大火が起つたのは大都市よりも、中都市に多いという実情であるようでございますが、ここにおきまして、大都市と中小都市との関係、どういうわけで中都市に、大都市よりも多く起つておるか。いろいろ問題があると思いますが、その問題を具体的に御説明願いたいと思います。
  43. 横山和夫

    説明員横山和夫君) 御指摘のように、昭和二十五年度及び二十六年度の上半期におきますところの火災損害統計に徴して見ますると、大都市におきますよりも中小都市におきまして火災の損書が非常に大きいのであります。これを火災統計上、大都市、中小都市及町村の三つの段階に分けて考えてみますと、大都市におきますよりも中小都市が一審多く、町村が一番少い、こういう状況になつておるのであります。これはどういう原因でそのような結果が発生するのかということなんでありますけれどもいろいろな要素があると思いますけれども、概括的に申上げますと、大都市におきましては十分とは言えないけれども、中小都市に比較して消防施設、特に機械力なり、或いは今問題になつておりますところの水利なり、通信なりというような関係が中小都市よりも整備しておる。総括的に機械的な消防力、或いは人的な消防力というものが優位にある。その結果火災の発生件数は多いのに拘わらず、損害額といいますか、焼失坪数の比率は下つておるということが害えあのであります。ところが中小都市におきましては、従来におけるいわゆる官設消防もなかつたところでありまして、自治体の貧弱な財政を以て新らしく発足したところでありますから、人的及び物的消防力が非常に弱い、そこに火災が起つて参りますので、勢い大火が発生いたしまして、非常な焼失坪数の比率の大きいものができるということが言えると思います。町村が少いといいますのは、これは人口がまばらでありますといいますか、建物が非常にまばらであります関係上、或いは火災の発生件数も少いというようなことで、これは焼失坪数が少いということになるだろうと思います。概括的に申上げまするならば、やはり人的、物的な消防力の欠如しておる弱点に向つて焼失坪数が非常に大きいといいますが、平均いたしまして、いわゆる大火としての様相を呈するということが言えるじやないかと思います。
  44. 竹中七郎

    竹中七郎君 小野次官にちよつと伺いたいのですが、只今の問題に対しまして、小野次官は今の消防組織法の二十五條ですね、補助ができる。それを法律化したならばもつとはつきり消防に対していろいろできるかどうか。それからこの問題に対するあなたとしてのお考えはどうですか。
  45. 小野哲

    説明員(小野哲君) 実はちよつと用談しておりまして詳細聞き洩らした点があるかと思いますが、若し間違つたことを申上けたならば御注意を願いたいと思います。消防組織法によつて補助の問題が考えられておるということは私共承知しておるのでありますが、地方自治庁として、或いは地方財政委吉員会として考え得ることは、或いは消防の機械、器具類の整備を図つて行くための起債の方の問題がむしろ重要な点じやないかとかように思うわけであります。で、補助の問題につきましては法律に基いてこれを実行するか否かの問題になつて参りますので、おのずから又別な観点から処理しなきやならんものと思いますが、起債の問題につきましては、私共といたしましても可能の限度において考えなければならんではないかとかように思つております。例えば自動車ポンプの購入の問題だとか、種々な問題があることは御承知の通りでありまして、さような見地から自治庁並びに地方財政委員会でできるだけの考慮は拂つて行きたい。かような心組みで参つておるのであります。ただこれは又私から申上げるまでもないのでありますが、起債の発行総額がなかなか拡張がいたされにくいような事情にありますために、折角各方面から御要求がございましても、これに応ずるだけの措置がされにくいということは誠に遺憾に思つておるような次第でございます。或いは御質問に対してちよつと聞き洩らした点があるために、間違つた答弁をいたしておるかも知れませんけれども、若しさようでございましたら、又改めて御質問願いたいと思います。
  46. 竹中七郎

    竹中七郎君 只今の結局金がないから国家から出して貰いたい。それを起債でやるか、或いは公共事業費でやるかということになるので、あなたの御意見ではまあ起債でやるがいいと、こういうようなお話でありますが、今の公共事業費失業対策という問題ですね、これに対してはあなたのお考えはどうですか。
  47. 小野哲

    説明員(小野哲君) それで大体私も分つたのでありますが、起債でやるのか、若しくは公共事業費による補助でやるのか、こういうふうな御質問であつた……。
  48. 竹中七郎

    竹中七郎君 いや、公共事業費失業対策、今の安本では失業対策で二十六年度もやると、こういうときに、我々の方では公共事業費でやつてつた方がいいじやないかと思いますが、この問題をあなたの方は只今言われたのを聞きますというと、起債でやつた方が早いというようなお話ですが、これを三つ総合してどちらがいいかというのであります。
  49. 小野哲

    説明員(小野哲君) 私が申上げましたのは起債でやつた方がいいという意味ではないのでありまして、地方自治庁及び地方財政委員会関係する範囲におきましては、その消防に関する機械、器具類の整備については起債の問題を考えなきやならない。こういう意味でありまして、従つて経済安定本部等において公共事業費による補助の途が開かれるならば、勿論それはそれとして国家補助制度を運用するわけでありますので、この点も私は考え得ると思うのであります。ただ自治体警察等におきまして、機械、器具類の整備を図りますために、どうしても起債の必要があるというふうな、地方財政事情から出発した問題として地方自治庁なり地方財政委員会に御相談もあるわけでありますので、何とかいたしたいと思いますが、なかなか思うように行かないと、こういう実情を申上げたような次第で、公共事業費補助ででき得るならば、これも又一つ消防力を拡充する手段としたいと、私はさように考えております。
  50. 竹中七郎

    竹中七郎君 これは又消防の方の関係でありますが、消防署がありまする中小都市、これの火災率が多いか、或いはいわゆる一般の民間消防と申しますか、それでやつておる所に大火が起つておるかどうかというような問題に対してお答え願います。結局消防署の強化をした所、常時注意している所がいいか。民間でやつている所に大火があるかどうかというこの問題ですね。
  51. 横山和夫

    説明員横山和夫君) お答えいたします。現在消防署が設置せられております数は、大体全国的に見まして二百大十程度ではないかと思うのでありますが、その以外の所におきましては、いわゆる常備していない所は自由的な消防団を以て消防の業務をやつておるわけであります。その両者の場合においてどのような火災損害の比率を来たしておるかということなんでありますが、これは実は先程の御質問と関連しておるかと思うのでありますけれども、概括的に言い得ないいろいろの要素がありますので、ここに数字的にこうだということは申上げかねますけれども、大まかに申上げますならば、やはり常設の消防力を持つてつております方が、一つの單位を備えた方がいわゆる焼失坪数の大小という面から言いますならば、非常に少いのであります。ただ先程も申上げましたように、町村に発生いたしますところの火災の発生件数と、中小都市以上のいわゆる消防署を設置しておるような所に発生いたします火災の発生件数は違いますし、尚又一件当りの損害額を捉えますと、それは又燒けるものの性質が違いますので、そういう面から比較いたしますと困るのでありますが、一つ火災に対して要するに燒失件数がどういうふうに納まつてつたかという面を見ますならば、やはり常設の消防を持つてやる方が遥かに少いということは言い得ると思います。
  52. 鈴木直人

    鈴木直人君 問題全部は質問なり応答で盡きておりますが、結局西郷君の質問に対する答弁として、只今問題になつておる消防用水利施設消防通信施設というものについては、行政費から出すか或いは公共事業費から出すかということを更に検討してこの委員会で他の機会に答える。そうして若しその費目が決まるならば、どつちから頭を出すかというようなことを考えて見ようという、こういう御答弁伺つていいのですか。
  53. 小沢久太郎

    説明員小沢久太郎君) 今の御発言の通りでございます。
  54. 鈴木直人

    鈴木直人君 只今通りですね。それからこの機会にこれと関係のない問題なんですけれども、先般大阪を視察に参りましたときに、非常に陳情があつたのですが、このことについて、これはどこになりますかね。国家消防庁の方だろうと思いますが、こういう問題がありました。御承知かと思いますが、大阪府下には今二十何ケ所ぐらいのいわゆる自治消防が設置されておるのですが、これは昔は大阪府がやつたのではないかと思いますが、官設消防になつておりました。ところが消防組織法が決まるに及びまして、自治体が消防を持つことになつたので、それを官設消防をそれぞれの当該市町村に置いてありました二十七ケ所ですか、その市町村自治体消防としてそれを引受けて持つておる。その際においては殆んど可なり消防に対するところの経費を、又法律が決まるのだからそのうち法律で以て国が助成するようになるのだから心配ないんだというようなことで自治体が引受けた。併し現在になつて見るというとそういうものもないし、現在の活動状況は、むしろ昔の官設消防と同じように自分の自治体内における火事を消すというよりも、やはり大阪府下における全体の火事を消すんだというような組織の下に大体他の町村に出動するような場合が非常に多い。こういうようなことでそれを全部それぞれの自治体消防がいわゆる負担しなければならんというようなことで非常に困るということで、それぞれの二十七市町村の方々が狙い陳情を我々  にしておりました。その官設消防がたまたまそこの町にあつたためにその町がそれを引受けたというような歴史的な経過になつておるのですが、そういうものがなくして、新らしく消防組織法によつて消防を置くというならば、自分の町なり自分の村には置かなかつたのだというような意向もあつたようです。いわゆる小さいところの町にも現存相当置いてある、こういう現状のようなんであります。これについて何か陳情を受けたり、それに対しての対策を立てられたことがあつたかどうかを一応お聞きして置きたいと思います。
  55. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) ちよつと安本の方に外に用があるそうですから、御質問ございませんか……。それでは尚局長に総括的に申上げて置きますが、今日安本からおいでを頂いたのはこの陳情にもありますように、消防施設に対して何らか国家から財政的な世話をやいて貰うことが必要であると我々も考えるのであります。そこで公共事業費としてこの消防施設を充実することができることが最も最善の方途と我々も思うのであります。そこで公共事業費の中に消防施設に対する経費というものは含まれ得るのだろうと我々は考えておつたのですが、今石田事務官の御説明では多少そこに問題があるようにも見えます。これをはつきりして頂きたい。公共事業費の枠の中に消防施設というものが含まれ得るのか含まれないのか、これは我々は含まれ得る、こう解釈しておるのですが、安本の方では必ずしもそこははつきりしていないようだから、早くこれははつきりして貰いたい。公共事業費として消防施設ができるのだということになりますれば、できるだけ早い機会に公共事業費の中にこの消防施設予算的に盛込んで貰いたい、それを切望するわけです。公共事業費に盛込めないという、千六十六億の中ではむずかしいというような事情がおありのようですが、できればその中に割込ませて貰いたい。それからできなければ仕方がありませんから、今おつしやるような失業対策事業というようなことでやつて貰いたいのですが、幾らくらい今二十六年度において予定しておられるのですか、この失業対策事業として消防施設をやる費用をどのくらいに見ておられますか。
  56. 石田政夫

    説明員石田政夫君) ちよつと速記を止めて頂きたいと思います。
  57. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 速記をとめて。    〔速記中止〕
  58. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 速記を始めて。——それではこの失業対策事業の中に入れて考えたいと先程小澤局長から御説明がありましたが、それはまだ確定はいたしておらないので、そういうふうに安本として努力するつもりであるというお答えですか。
  59. 小沢久太郎

    説明員小沢久太郎君) その失業対策事業の中へ入れるということは今労働省の方と打合せ済です。大体入れようということになつておりますが、金額をどうするということになつておるわけであります。
  60. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) それでは只今つたような次第でありまして、この地方行政委員会消防のこと、警察のことを取扱つておるのであります。それで目下の状況から見まして消防施設の充実ということが非常に必要のように思いますから、安本でもよくその点を考慮して十分に善処されたい、尚西郷委員から御要求がありましたから、安本長官にこの委員会に出て貰つて只今まで説明があり、又説明を盡さなかつたことを確然と答えて頂きたい。
  61. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 先程安本長官の御出席を求めて置きましたが、今のお話だと失業対策費は労働省ですから、併せて労働大臣の出席を求めたいと思います。
  62. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) それではさように取計らいます。それでは先程鈴木委員から御質問のありましたことに対してお答えを願います。
  63. 横山和夫

    説明員横山和夫君) 先程鈴木委員さんから御質問のありました点は、大都市の周辺、特に大きい官設消防の設置されました周辺におきましては、大阪は一つのいい例でありますが、あり得ることだと思います。我々の方におきましてもそうした事情についての陳情なり実情もいろいろ機会聞いておりますし、丁度組織法三十四條の例の組合消防設置に関する規定がありますが、それの運用なり或いは制度のいろいろ検討をいたします場合に関連性を持つて来る問題でありますので、現在いろいろの角度からその面につきましても陳情を併せていろいろ検討いたしております。
  64. 安井謙

    ○安井謙君 消防総監が御臨席のようですからちよつとお伺いしたいのですが、消防用水その他の施設というものは具体的にプランが立つておるのでございますか、それで何かこういつた施設だというものが出ておるのですか。
  65. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 尚どのくらいの予算安本の方に要求をせられたのか、その具体的なことについて説明をして頂きたい。
  66. 横山和夫

    説明員横山和夫君) お答えいたします。国家消防庁の方におきまして、全国自治体消防のいろいろ要望しておりますところを中心といたしまして、尚又もう一つはすでに我々の方で関係方面のいろいろな関係において策定いたしまして、全国に示しておりますところの消防水利及びその他の施設の設置の基準があるのでありますが、そういうようなものを勘案いたしまして実はその基準的な計画を立てたのであります。それは安本その他にも公文書として出してあるのでありますが、人口一万以上の市街地的な市町村を中心といたしまして計画をいたして、おります。これの状況を調べて見ますと、貯水槽におきまして、これは都市の規模その他によりまして違いますので、大体百立方メーターのもめと四十立方メーターのものと二つの計画を以ちまして、需要数、現在数、それの不足数、こいうものをいろいろ調べまして、これは時間の関係で極く細かい数字は省略させて頂きたいと思いますが、貯水槽はそういう状況であります。火災報知機につきましても、現在の設置されておるものと需要数、そういうもので不足数をはじきまして、大体五ケ年計画を以てやるとしまして、そのトータルが約百億円をちよつと超す程度になるのであります。そこでその一年分を昭和二十六年度でやるといたしまして、約二十億を必要とするのでありますが、その二十億に対しまして、二分の一を公共事業費による国庫の補助によつて充足するといたしまして、結局昭和二十六年度として我々が安本に対して要求いたしております金額は約十億円というようになつておるのであります。
  67. 安井謙

    ○安井謙君 通信施設の方は火災報知機だけですか、それとも警察電話のような、そういつた特殊な施設でも持つようなことがありますかまる。
  68. 横山和夫

    説明員横山和夫君) 全体の計画といたしましては、單に火災報知機のみならず、その他の通信施設も考慮いたしておりますが、取敢えず二十六年度の問題としましては、いろいろな角度から火災報知機の問題を非常に要望されておりますので、これを取上げております。
  69. 鈴木直人

    鈴木直人君 火災報知機というのは、赤いこういうやつでガラスをばんとやると壊れる、あれですか。
  70. 横山和夫

    説明員横山和夫君) 街頭に東京あたりでよく御覽になりますように、御指摘の壊してやるあれでございます。
  71. 鈴木直人

    鈴木直人君 あれをその一万以上の都市のいわゆる主要建築物に備えつけると、こういう計画でございますか。
  72. 横山和夫

    説明員横山和夫君) これは一万以上の都市を目標として計画をしておるのでありますが、順序といたしましては、やはり他のいろいろな、要素を勘案しまして序列をつけて行かなければならんと思いますが、更に設置の基準として、家の密集度合その他一応の基準に照し合せまして、何個つけたらいいかというようなことを検討した上で今の火災報知機を取りつけて行きたいと、このように思つております。
  73. 鈴木直人

    鈴木直人君 あの火災報知機は大ビルディングとか、大会社とか、或いは劇場とか、まあそういうような比較的防火上必要な建築物につけるのでしようが、ああいうものはむしろその建築物を所有している、或いは使つている人達が自己負担するような程度でいいのじやないか、むしろ国が公共事業費として出すならば、もつと消防そのものの通信設備を拡充するとか、或いは消防が持つている機械そのものを立派なものを買うとか、そういう方面の方が必要じやなかろうか。火災報知機は我々の考え方によれば、或いは大会社が自分の必要のために作るのだから、而も比較的あれは安いものなんだから負担させてもいいのじやないか、むしろ別の通信施設とかそういうような面が急を要するのではないか、あれは起債でやるという計画もあるかも知れませんが、併し起債も起債たろうが、公共事業費でやるのならば、むしろ別の取るべきものがありはしないかと考えるのでありますが、如何でございましようか。
  74. 横山和夫

    説明員横山和夫君) 御指摘のように、火災報知機よりももつと外のものにおいてより緊急性を感ずるものがあるのではないかということは、一応我我もそのように考えまして、全体計画といたしましては、先程申上げましたように報知機のみならず、その他のものも十分考慮に入れておるのでありますが、ただこの大きい建物におきまして、その建物の所有者自体が設置するということは、いろいろそういうところもあるでありましようけれども、なかなかそう参りませんし、特に大都市のみならず中小の都市においても、この火災報知機を速かに設置したならいいというようなことも考えられまして、いろいろなことから第一年度分では通信の主力を火災報知機に置くという計画になつたのであります。話がちよつと外れるのでありますが、火災報知機の実際の効力というようなものを最近の状況で望楼によるものと比較して見ますと、これは火災一件当りの焼失面積の平均から来ておるようでありまするが、望楼による七十七という数字に対しまして、火災報知機では六という、約十一分の一というような効果を発揮しておるのでありまして、先程も申上げましたような火災損害を速かに発見してやるという面から言うならば、どうしても早く知ると、それにはやはり火災報告機が効果的であるというような観点から、これはまあかたがた関係方面のいろいろな示唆もあつたのでありまするが、そういうものを勘案いたしまして、第一着手を主として火災報知機に置くというように計画したわけであります。
  75. 塩谷隆雄

    説明員塩谷隆雄君) 只今質問のありました、火災報知機は大きな建物を持つておる者が造ればよいではないかという点でございますが、火災報知機を設置いたしまする目的は二色ございまして大きな建物とか工場とかいうところが自衛用として造りますものと、それから市内を碁盤割のごとくに街角あたりに設置いたしましていわゆる公衆用として付けるものと、二色あるのでございます。東京都の実例を申上げまするというと、戰前においては公衆用のものが千台ばかり市内にございました。これは全部戰災によつて燒失をいたしまして、現在におきましては、自衛用として工場、会社等が設置いたしておりますものが三百十台、それから公衆用として術中に設置されておるものが三百九十一台と、こういう状況でございまして、今回の公共事業費等に入れて頂きたいということでお願いしておりまするものは、市内に碁盤割のごとくに設置しようという公衆用に供する火災報知機、これが目的でございます。関係方面の勧奨といたしましては、大体人口千人について一台の割合で設置しろということでございまして、東京都の例を申しまするというと、特別区内に大体五千台の公衆用のものを設置いたしたい、これを設置いたしまするというと、人口密度、家屋の稠密な中心地におきましては、大体百メートル間隔で一ケ所、それから少し郊外方面では百五十メートル乃至二百メートル間隔で一ケ所というような大体計画でおるのでございます。  尚、火災報知機による火災損害の問題を横山課長からお話がありましたが、東京都の例を申しまするというと、昭和三十四年におきましては、望楼で発見いたしました場合には火災一件当り三十七坪を燒いております。それから一一九の報知電話で参りました場合には、一件当り十六坪で止まつております。火災報知機によりまして報知されました場合には、僅か一件当り五坪の火災で止めておるというような状態でございまして、火災報知機というものが殊に公衆用として市内に計画的に緻密にこれが設置されました場合には、非常に火災損害を減少するということがはつきり数字に現われて参ると存ずるのでありまして、かような意味火災報知機というものが非常に公共の福祉損害を減少するというような意味で、私共といたしましては公共事業の中に是非入れて頂きたいと、かように存じておるのであります。よろしく一つお願いいたします。
  76. 鈴木直人

    鈴木直人君 今の総監説明でよく分りました。
  77. 安井謙

    ○安井謙君 今のに関連して、成る程火災報知機も非常に大事だということはよく分つたのですが、我々公共事業費に入れるという観念からすると、どうも、もつと大きな根本的な施設、そういつたもの、或いは貯水槽にしても相当大きなものでないと、議論が外れるような何が強いんではないかと思うのです。先程西郷委員の御質問に私も実はつけ加えたかつたのですが、公共事業費になるべき性質じやないかと通念として考えるのですが、個々の機器のような心ものであると、どうしても公共事業費補助対象になりにくいという面が出て来るのじやないかと思いますので、その点一つ十分御考慮になつて頂きたい。
  78. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 委員長を通して要望して置きますが、先程国家消防庁から、いろいろ予算について百億であり、二十六年度はそのうちの二十億というような話がありましたが、予算の場合には詳細なるやはり数字を書類で御提出にならんと、聞き放しであつてどうも検討するときに工合が惡いから、この次に大臣が来られますが、できるならその前に国家消防庁並びに自治体消防要求する数字の詳細を可及的速かに一つ我々の手に届くようにお願いしたいと思う。
  79. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 今公共事業費に対して要望せられた詳細な書類を御提出願います。  尚消防総監にお尋ねして置きますが、過般新聞で報ぜられたのでありますが、警視庁の自治体警察、それのみならずこの東京自治体消防についても、民間から寄附金を受けないことにしたという新聞記事が出ておりましてたが、非常に結構だと思うのですが、そのことについて御説明願いたいと思います。
  80. 塩谷隆雄

    説明員塩谷隆雄君) 従来とも消防庁といたしましては、民間から直接寄附を仰ぐということはなかつたのであります。ただ各消防署管内ごとに、GHQの勧奨によりまして、防火協会というものが設置されておりました。この防火協会が大体におきましてその管内の住民を会員として一戸当り幾らというようなことで会費を集めまして、その集りました会費によりまして会自体の活動として、或いは火災予防の宣伝、警火思想の高揚、或いは管内のいろいろな消防関係施設をするとかいうような、会自体の独自の事業をやります外に、消防署自体のいろいろな雑費的な面、或いは署員の厚生事業に対する補助というような、元来地方財政を以て賄うべきものまでもその会からの助成によりましてやつてつた面があつたのであります。今回東京都におきましては、本年度分といたしまして、従来そういうような面から消防署が補助を受けておりましたものを大体約三千万円と見積りまして、都費を以て二千万円計上して、その面における防火協会の寄附金募集を軽減して行くという状況なつたわけであります。ただ防火協会というものは独自の事業を持つておりますので、その独自の事業の面を運営するために、今後協会が都民から寄附金を募集して行くということはこれは当然起り得る問題だと考えておるわけであります。かような状況でございまして、今後は防火協会等から消防署自体を運営するための金を貰つて行き、それが延いては都民の負担になるということですから、今回の趣旨に従いまして、我々といたしましては十分その目的に副つて、上手に一つ運用して参りたいと、かように存じておるような状況でございます。
  81. 鈴木直人

    鈴木直人君 消防総監ちよつとお聞きしたいのですが、この間板橋区で火事がありましたが、私は近くで見たのですけれども、その次の新聞によりますと、警察予備隊が出動したということが出ておりましたが、これは警察予備隊ができまして最初の出動ではないかなあと思つて新聞を見ていたのですが、出動された形態はどういうふうに、或いは自発的に出動したのか、或いは何かこちらから言つて出動したのか、或いは出動した後どういう活動をされたのか、それをお聞きしたいと思います。
  82. 塩谷隆雄

    説明員塩谷隆雄君) あれは今度できました警察予備隊ではないのでありまして警視庁自体が持つておりまする予備の警備隊でございます。実際どういう活動をいたしましたかは別に報告を受けておりませんが、或いは附近に小学校その他進駐軍関係等の施設がありまして、そういう方面に対する何か警戒の措置、或いは住民の避難する場合の混乱を防止するというような意味、或いは交通の整理、そういうような意味で警視庁自体が出されたのだろう、かように思います。
  83. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 ちよつと消防総監伺つておきますが、さつき防火協会の話が出ましたが、警察では防犯協会というものがあるようですが、今度は寄附を貰うということを止めたというようなお話ですが、依然として防火協会は特殊な事業を営んでおるからそれは寄附を集めるだろうというようなお話ですが、今までややもすると防犯でも、防火の方はよく私分りませんが、防犯協会というものがあつて、立派な人が、衆望を集めるような人が率いておればいいけれども、ややもすると好ましからざるボス的な人間がその上に乘つかつてつて、そうして警察消防という看板を掲げて、ややもすると強制的に寄附金を集める。而もそれが有効に使われてなくて、ボスが何に使つておるか分らんというような場合が幾多あつたと思いますが、そういうような防火協会なんかはあなた方はやはりこれは民間団体が直接やられるかどうか知りませんが、そういうことのないように注意を與えたり、いろいろ指導はなさるのですか、どういうことですか。
  84. 塩谷隆雄

    説明員塩谷隆雄君) 今御質問のように、私共直接には勿論関係はいたしておらないのでございまするが、管内の現地の署長に指示をいたしまして十分防火協会の運営の状況等につきましては状況を十分に見させまして実際問題としてその運営等も工合が惡い場合には、私共が権限としてではなくて、具体的問題としていろいろその指導に実際問題としては当つておるような状況でございます。ただ会長を誰にするとかというような問題につきましては、私共の力ではなかなか思うように行かない場合も現実の問題としてはあるのでございまして、我々の意に染まないというと語弊がございますが、もつと適当な人が欲しいというようなことを感ずる場合も実は時たまあるような実際の状況でございます。
  85. 相馬助治

    ○相馬助治君 これは東京消防庁総監に、そういう統計ができりておりましたら承わつておきたいと思つてちよつとお伺いしますが、消防の仕事は機械だけでなくて、結局やはり煎じ詰めると優秀な人を集めなければならん、それで近頃できた警察予備隊にあなたの方からどのくらいな人数が全国的に行つているか、又将来そういうものにどんどん行く傾向にあるかどうか。若しあるとすればそれを消防庁自身としては何か対策というか、そういうものを考えているかどうか。具体的に言えば積極的にはもう少し給與の面を上げで貰わなければならんということなり、又はそれは余り好ましいことではないが、法規的に改正して貰つて行けないようにふん縛つて行くとか、そういうようなことを考えているか、その三つの点をちよつとお尋ねいたします。
  86. 塩谷隆雄

    説明員塩谷隆雄君) 全国状況ちよつと存じないのでございますが、東京消防庁といたしまして、今年の警察予備隊の発足に当りまして、志願をして採用された者は確か、ここに私はつきりした数字は持つておらないのでありますが、五十人未満であつたかと思うのでございます。私共の方の職員は全体で七千人でございますからして、そのパーセンテージから一言えば微微たるものでございます。これに対処して私共としてとりました方策としては、警察予備隊の第一回の発足でございますので、消防関係者で行きたい者があれば行けという本人の意思を倉重する態度で参りました。その結果五十人ばかりと思いましたが、その程度の者が試験を受けまして、採用されたのでございまするが、これからの問題といたしましては、一応行かせる者を行かしたのでございますから、新らしく消防として採用する場合には、そういう方面に対して転向して行くということのないということを條件にして勿論採用して貰いたいと、かように考えております。又一般消防に入つております者の意向といたしましては、これは東京だけの場合かと思いますが、消防に入ればやはり消防という仕事の重要性を認識し、又仕事にも興味を持ちまして、まあ一生消防でできる限り貫いて行きたいというような全般の空気であるように感じておりますので、東京に関する限りは、警察予備隊というものは、消防の今後の運営ということには左程心配になるような状況ではないように実は考ている次第でございます。
  87. 相馬助治

    ○相馬助治君 その点について国家消防庁の方にやはりお尋ねして置きたい。只今の例は、確かに東京では、消つ防庁に勤めております人達も他の警察官と比べて自分が非常に卑下しなければならんというような気分的な心理的なものはないというこりとは言い切れないとしても、非常に少いと思います。ところが地方に行くとそうではないように思うのです。これははつきり警察官と消防官とではやはり違う環境に置かれているというか、本人がそういう心理的な状態に置かれているということは言えると思います。従いまして今の問題についてあなた達の方ではどういうふうに考えておるかということをお聞きすると同時に、先の東京の方の長官に突然お尋ねしたのですから、勿論資料もお持合せないことはその通りでありまして、五十人未満というのですから、四十何人見当の者が行かれたと推定しますが、どれだけの人が受けてそうして四十人が合格したのかも大分問題ですけれども、私はやはり現在消防財政的な基礎というものが、今のように公共事業費で以てどうして貰わなければならない、こうして貰わなければならないというような、こういう非常に今頃こんなことが問題になること自身がおかしいようなことが問題に取上げられておりますので、これに連関して給與の点その他について、どういうふうに考えられるか、又警察予備隊等に転ずるごとについて法的に制限を與えるようなつもりがあるかどうかということが話合に出ておるかどうかということについてお聞きしたい。
  88. 横山和夫

    説明員横山和夫君) お答えいたします。警察予備隊にどの程度の者が志願いたしまして、どの程度採用になつたかということの全国的な集計は現在のところ出ておりませんので、私も実はここでこういう数字になつているということは申上げ得ないのであります。
  89. 相馬助治

    ○相馬助治君 よろしいです。
  90. 横山和夫

    説明員横山和夫君) その場合におきまして、どういう措置を各自治体でとつたかということもこれも全国的な何は集計いたしておりませんが、先程消防総監の方から説明がありましたと同じような態度を各自治体ともとつたことのように私自身思つておるのであります。  次に、警察なり或いはその他に比べて消防が聊か卑下しておるというような気配はないのかというのでありますが、消防に志願して参ります者の最近の状況は非常に程度が以前よりも上つて来ております。最近或る一、二のところについて見ますと、相当程度に大学卒業生が消防士として採用試験に応募しておるというような状況でありまして、少くとも現状における若い者の消防を目指して来る者は必ずしもそう卑下しておるようなものではないもののように我々は思つておるのであります。ただ御指摘のように、今頃公共事業費ということは少しまあ変だ、そういう面からも卑下する何があるのじやないかという御指摘でありますが、消防施設関係は先程も申上げましたように非常にこれは貧弱であります。で、何とかして早急にこの大火災損害を防ぐに足るようなものを設置しなけれにならないということを痛感しておるのでありますけれども、まあ気持の問題としましてはそういうことで必らずしもそう卑下しておらないと思いますし、給與の面につきましても、我々の方としてとつております措置は自治体の警察吏員に準じて消防の吏員の給與も定めるという方針で各方二面とも連 絡し、そのような考え方でおると思いますので、著しく消防の給與が全面的に見て低いということはないと思います。こういう面から来る卑下ということは我々としては現在ないと思いますが、ただ施設は成る程非常に貧弱でありますので、この点は特に御配慮を順いて、早急に今面的な施設向上を図りたい、こう考えておりますが、尚予備隊方面に出て行く者を何といいますか、抑えるための法的措置とかどうとかいうようなことにつきましては、まだ我々のところではそのような話は出ておりませんので、又いろいろ……。
  91. 相馬助治

    ○相馬助治君 結構です。
  92. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 尚今日の毎日新聞の都下版、郡部の版ですが、それに「消防自動車火事を傍観」という問題が出ておるのです。これは「自治体の悩み、隣村応援協定の有無」とこうあるのですが、南多摩郡の七生村という村で工場が四十坪程全焼してしまつて、七十万円くらいの損害があつたが、これに日野村の消防署だろうと思いますが、消防署の消防自動車が現場まで行きながら、その七生村という村との防火応援協定がないとの理由で傍観した。で、これは幸い一軒で止まつたからいいけれども、延燒して大火の場合を想像してみればもう重大問題であるとして今その問題で表面化した。で、この問題は自治体消防署の負担に絡む問題で、両者の間にかねて話合があつたが、まだまとまらなかつたので傍観したのだ、こういうことになつておるのです。これは先程鈴木委員から御質問のあつた点と関連があると思いますが、消防署は各自治体の消防署であつて、これが隣りに応援に行くというのは応援協定がなければ行がない建前になつておる。で、応援協定のない所に出掛けて行つてその防火に従事したところ、その消防署長は市会で非常に叱られた、そういう無駄な費用を使つあらやいかんといつて叱られた。こういう事例がありますので、これは何とか解決しなければならない問題だろうと思います。これはまあ応援協定ができればいいのでありますが、こういう点について国家消防庁意見を聞いて置きたいと思うのであります。
  93. 塩谷隆雄

    説明員塩谷隆雄君) その新聞の記事の実情は山田経理課長が知つておりますものですから、ちよつと先に……。
  94. 山田義郎

    説明員(山田義郎君) その記事の実情は、今総監が申されましたが私はよく知りませんですが、ただ日野の町長とそれから消防署長と先日会いまして、そういう問題を話合つておりましたから当然あり得ることと思います。あそこの町長はそれははつきり断つております。それで応援協定をしていない所には火事には一歩も出て打つちやいかん、帰つて来いということを消防署正長は命じております。これは先程大阪の消防の話が出たときにもありましたように、これは組織の欠陥といいますか、矛盾といいますか、成る程話を聞いて見れば無理ないと思います。というのは、私共の所も浦安と応援協定をいたしておりますが、私共のところは金銭的にどうこうということは勘定しておりませんが、浦安と応援協定はいたしておりますが、考えて見ますと、浦安から応援を受けるということは考えられないのであります。一方的に応援に行つてやるというだけのことなんであります。そうして浦安では火事のときには東京から直ぐ飛んで来て呉れる、そうすれば経費的に非常に楽なんであります。ところが例えば江戸川の方は都下全般として高度の消防設備もいたしておりますから経費もかかる、こういうように組織の差がありますから、相互応援をする、お互いに協力するということを法律上謳つてつても実質においてはできかねるような実情だと思うのでありますから、日野とか、立川とか、八王子とな消防自動車、消防設備を持つておる所では現実に往き来してやつておりますが、今度のは他の村落で、消防設備のない所はこんな差がありますから、応援協定しても一方的な応援協定であつて受けるところがないというので応援をしない、半面には行つては罷りならない、若し行つた場合に事故を起し、殉職者を出した場合にはどうするかというようなことではつきり断つておるのであります。更にそういうような事例を申しますと、町田町の消防署で相模原の相当大きい元兵舎の建物が燒けたことがあります。応援に飛び出して行つたところが、神奈川県へ行つたものですから、消防に従事して帰つて来たところがエンヂンが破損してしまつて何か一万五千か二万修理にかかつて、えらい町長から叱られた、お目玉を頂戴したというようなこともありますので、これは全般的な組織の欠陥だと思いますし、これも今後然るべく善処いたしたいと思いますが、皆さんにおかれましても一つ御協力の程をお願いいたします。
  95. 横山和夫

    説明員横山和夫君) 現在の消防組織法の三十一條には、市町村消防が相互応援に関して協定を結ぶことができるというまあ規定が人づておるわけでありますが、今国的に見て参りますと、相互応援協定は必ずしも全部が結ばれておるわけでもないのでありまして、といますよりもむしろ結ばれていない所が多いようであります。我々の方といたしましても法律に書いてあることでありますので、協定を結ぶようにということを度々勧奨いたしておるのでありますが、今日まで結ばれていない所がむしろ多いという現状であります。その理由は、もう最大の問題は結局財政問題に絡まつて来ておりますので、我々の方といたしましてもまあいろいろ研究をしておるわけでありますが、それを消防法の制度というものとの関連においても一つ考えて見なければならないと思いますし、尚又二十一條の相互応援協定自体が財源の問題として不可能であるというようなことから考えて見ますと、何か根本的なこの消防組織というものをこういう面について御検討頂かなければならないのではないかというような考え方を実は持つておるのであります。尚又この同じような関係で、三十四條の第二項に基く協定の問題も同様な結果になると思うのでありますが、市町村、尚又少し拡がりまして都道府県というものの関係もお考え頂きまして、やはり二十一條は将来とも根本的に御検討頂かなければならんのじやないかということを考えておるのであります。
  96. 相馬助治

    ○相馬助治君 只今委員長が新聞を読まれて出た話は、現象面に表われておるのを見ると落語を聞いておるような非常に面白いことだが、これは実際しみじみ考えて見ると大した悲劇だと思うのですね、そこでこれは特に当委員会としても適当な調査をするなり、委員が行つて調査するなり、專門員をやつて調査すつるなりして、この問題はこれは根本的な問題で、適当に考えて見ると言つてもこれは基本的な問題が解決せんことには考えられないと思いますので、特段にこの委員会として取上げて調査して、これを根本的に改めるような立法措置に持つて行くなり、財政的な考慮をするなり、一つ委員長において考慮されることをこの際希望して置きます。
  97. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) この機会に皆様に申上げておきたいと思うのですが、かねて参議院と衆議院の消防関係議員で消防議員連盟というものを作つておるのであります。そこでこの地方行政委員会の委員の方々に常任理事をお願いいたしておるのであります。これは総会で決まるものですから、実は新たに第二の選挙で御当選になつてこの委員会にお加わり下さつた方々はまだ常任理事にお願いしていないわけであります。これはもう早晩総会を開きまして。願いすることにいたしますが、只今つております理事でときどき会も催しておりまして、いろいろ研究もいたしておるのであります。この前集まりましたときも、衆議院の方から主として研究題を出しまして討議をいたしております。そこで、この消防団員なんかが火災に当つて、そうして死亡したりなんかいたしますと、そのときの救済方法がないのです。その規定を消防組織法に人れたい。それからこの公職選挙法ができましたので、消防団員が公職になつてしまつたのです。そういうことは何も解決していないのですが、消防組織法の改正ができるときに解決して貰いたい。これは皆さんにこの前申しましたように、全国選挙管理委員会も法務府の方でも当然そうしたいと申されておるのであります。そういうことを中心にして消防組織法の改正を今研究をいたしておるのであります。消防議員連盟で皆様方のお力をお借りしなければなりませんが、この問題もその中に取入れて考えて見たいと考えております。御了承願います。  尚もう一つ申上げて置きます。昨日公職選挙法事改正を必要とする事項という刷物をお配りいたして。きました。これは全国選挙管理委員会の方で先頃の参議院の選挙を執行して見まして、公職選挙法の中で不備があるというので研究をいたしておつた。尚これに附加えまして、というよりもこれは勿論検討いたしますが、その他にもつと重要なことがあると思います。それは選挙に出なすつた方々が痛感していらつしやることだと思うので、各会派におきまして、その会派内の御意見なり又周囲の方々の御意見をおまとめ願つて委員長にお出しを願えれば甚だ、好都合と思うのであります。各会派においても要望のあつたところもあるようですから、各会派において公職選挙法の不備と考えられる点を御研究願い、委員の方々にお集め願つてこの委員会で取上げて行きたいと思うのであります。そういうふうにお願いいたしまして御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  98. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) では、そういうふうに計らいたいと思います。  それではこれで休憩いたしまして一時半に再開いたします。    午後零時三十分休憩    —————・—————    午後一時五十七分開会
  99. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 休憩前に引続き委員会を再開いたします。先ず警察予備隊現況につきましつて、予備隊当局から御説明を伺いたいと思います。
  100. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 説明を承る前に、どうせこうしたことも説明の中におありのことだとは思いますが、若し脱落したり、後から又聞き直すのも時間の無駄であろうと思いますので、前にこうしたことも含めて承りたい点は、予定の人員は全部採用済かどうか。それから旧軍人が先般追放解除になつて、これらのものを概ね採用されるような新聞記事が出ておつたが、それは即ち、先般の、例えば三千二百五十名全部採用されたか、或いはどのような採用状態であるか。これらの旧軍人はどういう幹部の地位についておられるかどうか。それから最近の装備につきましては、先般承つてから相当時間も経過しておりますし、変化もあると思いますので、将来の装備の内容。それから新聞に、予備隊員で相当に訓練がきついから逃げたとか、いろいろの事で逃げた者があるということを過般新聞記事で見たのですが、そういつたものがあつたならば何名ぐらいか、それから最近予備隊が出動したことがあるかどうか、あるならばどうしたことに出動されたか。その結果予備隊としての使命上目的が達成されたか、或いはどういう結果であつたか。それから最後に待遇問題についてまだ的確に承つておらないのですが、勿論これは説明の中にあることと思いますが、その後の結論も願わしい。もう一つは、元来政府が予備隊の経費として三百億ですか、何ほあれは出したのかちよつと分らんのですが、大体どれ程今日まで使つておるか。それから明年度において、明年四月一日以降において一年間どれ程経費がかかる見通しであるかというような点もお含みはあろうと思いますが、念のために要求いたしたい。
  101. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 今日は増原警察予備隊長官は出張されましてお見えになりませんから、次長の江口君が見えましたので、江口警察予備隊次長。
  102. 江口美登留

    説明員(江口美登留君) 警察予備隊が発足いたしましてから今日までの大体の概要を先ず御報告申上げます。  七月八日のマッカーサー元帥の書簡が出ましてから後、早速この編成に眼かかつたのでありまして、先ず最初に八月二十三日に各管区の警察学校で第一回の入校をいたさせましてから、その後十月十四一日第十一回の入校によりまして、全般の募集が一応完了したのでございます。但しその際の募集人員は七万四千人を目途としております。その理由は、総体で七号五千人でございまするが、三十五歳までの一般要員として採用される者を七万四千人と見、幹部として特別に又別の方法で募集し採用するという者を千人見込んでおつたのであります。その残りの千人につきましては、八百人は初めから幹部募集として違つたやり方で募集をやり直し、残りの二百名については更にその幹部よりも上級幹部を特別指名採用する、募集でなくて特別に指名して採用する。と申しまするのは、技術方面、或いは通信方面にはり公募で来られるという人はなかなか良い人が出て呉れませんので、むしろこれらは特別にお願いして入つて頂くというふうな考え方をしなければなりませんために、二百人を特別指名採用というものに当てたのでございます。現在におきましては七万四千人が少し欠けております。それはやはり逐次辞めて行く者があるわけでございまして、辞めて行く者の中には、いろいろな自分の考えておつた予備隊ではなかつたというような理由のために帰る、或いは家族持でなかなか給與が決らなかつたがために、到底家の面倒が見切れなくなつたので辞めさして呉れと言つて帰る。或いは中には不都合なことをしでにかしたまま免職させられるというような者もございまして、採用以来七百名弱そういう理由で欠けております。それから幹部の方は八百名及び二百名、加えて千人の中で今日まで発令した者が百名くらいでございます。従いましてまだ七万五千人は全部充員したとは申せない実情でございます。従いまして逐次この欠けておる数字を埋めて参ることに努めつまりして、十二月一杯には所定の編成を終りたいと、こう考えておる次第でございます。  それから收容いたしますキャンプでございますが、これは非常用にこの編成を急ぎましたがために、現在り空いておりまする建物、遊体施設を利用することを本旨といたしまして、米軍が使つておりましたキャンプで朝鮮へ行きまして空いておるあとのキャンプとか、或いは元の兵営などで今度大蔵省が引継がれておりまして雑種財産として扱つております家、つまり新らしく建てるとか、或いは買收するとかというようなことはできるだけで避けましてできるだけ安い経費で上げよう、それから充実を急ぐ。この二つの意味から最敢えずそういう遊休施設を利用したのでございます。従いまして、本来の警備計画の面から申しますると、必ずしも現在のキャンプの在り場所は理想的とは申されません。併し何せ入れ物のある所に先に置くということが大事でありましたがために、非常に偏つた配置に一時はなつたのでございます。併しその後逐次遊休施設が浮んで参りまするし、或いは朝鮮から米軍が再び前のキャンプへ帰つて使用することになりはしないかという情勢も伝えらつれまして、今新たに別のキャンプを物色中でございますので、それらが整いますれば、多少最初入れました配置よりは相当配置計画としてはいいものができに上るのではないかと考えております。キャンプの状況は昨日まで三十六ケ所予定されておりましたが、いろいろ今移動を行なつておりまするので、今日では三十ケ所くらいになつているかと思います。今朝空いたキャンプもございまするので、まだ締め括りができておりませんので、三十前後現在しているということが申上げられると存じます。  それから部隊の編成でございますが、初めて作りまするものでありまするし、極めて愼重な構想の下にやらなければなりませんので、まだ編成は……、編成と申しまするのは内部組織、待遇及び階級の問題でございます。これはまだ全部完了するに至つておりません。従いましてそういう点もございまして、幹部の方の補充が遅れておるという理由にもなるわけでございます。この編成も十二月中には完了すると思いまするので、いわゆる最高幹部級から警査級に至るまで十二月中には充員できるのではないかと考えております。隊員の士気でございますが、当初は一様に三十五歳までをそのまま階級付けずにキャンプに收容いたします関係上、年寄も若い若もある。或いは思想的に申しましても、いわゆる今の警視庁の予備隊というようなつもりで入つたところが、相当なる武器を扱わせるということで、予想と違つて非常にびつくりして飛んで帰るという者もありまするし、又その一面においてはもう少し勇敢な連中もおるというわけで、物の考え方が違つた連中が沢山入つておりましたので、多少落着きを失つて、幹部級は指名されない、給與はなかなか決らないということで相当の動揺を示しておりましたが、給與もお陰様で我々の考えるところと大差ないものに決り、逐次幹部級も充員されて参つておりますので、今日におきましては概ね良好に士気と秩序を保つておるように報告されて来ております。  それからお尋ねがございました旧軍人で最近解除された者をどの程度採用し、どういうポストに付けておるかというような御質問であつたと思いまするが、先般解除されました若い旧軍人からはまだ一名も実は採用いたしておりません。と申しまするのは、一般隊員として七万四千人を殆んど充員し終つておる上に、あとの千人と申しまするのは、相当上の方の幹部を予定しておりまするので、今のところ予定の人数を入れればもう七万五千人が当てがついておるということを言えるわけでございます。従いまして、将来これが欠けました際に、どういう方法で若い最近解除された旧軍人を入れるかという問題が出て来るのでございまするが、なかなかむづかしい問題でございまして、大体少尉に任官しております。そうして年は今日で二十四歳か五歳、非常に若いのでございます。そういうことで、若くて士官学校を出、そういう階級を持つて予備隊に入ろうとする人は、今度は予備隊におけるそれ以上の階級でなければ恐らく当人も来ないと思いまするし、そういたしますると、現在我々が格付をいたしておりまするよりは非常に若くしていい待遇、いい階級に付けなければならないという事態になるのでございます。そういう事態になりました際に、果してその待通においてみんな小の外の隊員と幹部連中との折合がうまく行くかどうかという問題がございます。従いまして、積極的に大いに採用するつもりであるとも、或いはできるだけ消極的に余り歓迎しないのであるとも、現在のところ申しかねる実情にありますので、これはもう少し時が経ちましてから決定いたしたいと考えております。  それから予備隊が最近出動したことがあるかというお尋ねでございますが、これは一度も出動したことはございません。  それから装備でございますが、現在はカーバインと申しまして昔の騎兵銃のような短かい銃でございますが、これが殆んど全部に渡りまして、その訓練が大体済んだところでございます。それ以外の装備といたしましては、現在のところは殆んど持つていないと申上げていいかと思います。但し又特別の訓練をやりました際、多少機関銃のようなものの操作もされましたけれども、現在ではそれを止めております。従いまして各キャンプではカーバインの訓練しか今行われていないと申上げていいと存じます。将来のことはいろいろ国際情勢との関係もございますので、今日では俄かにどうなるかということを申上げることもできにくい次第でございます。  それから予算についてのお尋ねがございましたが、本年度は二百億と予定されております。今日までどのくらい支出いたしましたか、帳簿を持つて参りませんので、お答えいたしかねますが、まだそうたくさんは使つておりません。と申しますのは装備の点、特に武器はアメリカから借りられるのでございますが、例えば自動車というようなものは非常に金がかかるものでありますが、これを一体向台いつ頃までにどういう種類のものを置くことにしたらいいか、或いは通信施設等、これも非常に金のかかる施設でございますが、これをどういうふうに決めたらいいのか、まだ確定いたしておりませんので、相当現在のところは二百億の大部分が使われずにあるというような実情でございます。それから来年度は一応先程内定いたしました額は百二十億ぐらいな数字になつておると思いますが、これも本年度の二百億がどの程度来年分のものとしく使えるものに廻せるかという見合いの問題になりますわけで、来年度に入りましてからでないと、或いはもう少し計画も進んでからでないと、百二十億で足りるとも足。ないとも実は申上げかねるのであります。来年度予算が提出されまする際に、果して百三十億出ますか、或いはそれと違つた数字で出ますか、それともまだ政府としては本格的には未決定ではないかと考えております。大体警察予備隊の発つ足以来の経過について以上のことを御説明申上げます。
  103. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 御質問を願います。
  104. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 今大橋総裁がおいでになりましたから、大橋総裁にこれに関する問題をお聞きしても差支えないのですか。
  105. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 差支えありません。
  106. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 それでは大橋総裁にお尋ねしますが、今江口次長のお話によりますれば、本年度予算は二百億と政府が予定されたのでありますが、最近は殆んど使つていないと、そうすると、どういう見込みで当時の二百億の予算計画が立てられたのか、それから来年度の予算の予想額を百二十億とされておるようでありますが、今回の補正予算にもこうした点が現われていないし、明年度予算に、まだ承つておりませんが、現われるかに承つておる。やはりこれも国民の税金なり或いは国民から吸上げた見返資金等の部類から出る金でありまして、これを公表することはいろいろの事態でよしくないという仮に見解がありましても、一応この内容につきましては必要によつては秘密会でも何でも差支えないと思いますが、どういう目標で今年度の二百億及び来年度の百二十億というものが計上されておるのか。この辺の内容を承つて置きたい。
  107. 大橋武夫

    ○国務大臣(大橋武夫君) 只今予算について誠に御尤もな御質問を頂いた次第でございます。今年度予算が二百億ということに決つたように伝えられておりまするが、実は今年度予算内容といたしまして予算のような形で二百億と決つておるわけではございませんので、一般に伝えられておりまする二百億という金額は、今年度の予算中にすでに組んでございまする債務償還費のうちから二百億だけは、必要があれば大蔵大臣が警察予備隊費用に移用してよろしいというポツダム政令が出ておるだけなのでございます。政府といたしましては、このポツダム政令に基きまして、今年度において真に使用すべき金額の一応の見積はいたしまして、これを第二四平期以降各四平期ごとの計算をいたしまして大蔵省に請求をいたした事実はあります。で、これはすでに第二四半期の分につきましては一部支出済でございまするが、今年度中の今後の期間に属するものについては一応予備隊本部より大蔵省に対しまして、計費の見積的な計数を一応提出いたした程度でございまして、実際必要に応じましてその都度話合の上で移用の手続を取つて使用する、こういうような状況に相成つておるわけでございます。  それから来年度の予算につきましては、先般予算の閣議におきましては一応百二十億ということを決定いたしたのでございまするが、これは形式的に決定いたしたる程度でございまして、実は現在の段階におきましては、尚明年度において警察予備隊に使用いたしまするべき経費の見積りははつきりした見通しが立てられないような状況になつておるのでございます。今後におきましてこの見通しを立て、そして確定的な金額を来年度予算に見積る、こういう段取と相成つております。従いまして昭和二十六年度予算案を国会に提案いたしまする際には、この予算上の金額並びにその内容等につきましても、国会の御審議を煩わすようなことになる次第でございます。
  108. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 来年度の予算においては予算を国会において審議される見通しであると言われましたが、そうあつて欲しいと我々考えております。ところが今年度予算の二百億は国会の審議を経ないような手続を、現在補正予算においても計上されておらないというようなこの持つて行き方は、どういう事情で今年度に限つて国会の予算審議を避けたのでありますか、この点をお伺いいたします。
  109. 大橋武夫

    ○国務大臣(大橋武夫君) 総司令部より警察予備隊の創設に関しましては、七月八日附を以ちまして書簡が出たのでございまして、この警察予備隊費用については、現在予算にありまするところの債務償還費からこれを支弁しろと、こういう趣旨に相成つておりまして、政府はこれに従いまして、ポツダム政令を出すようなことに相成つたわけでございます。
  110. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 創設に伴う場合、而もそれの予算の出す目途は、二十五年度当初予算で政府が債務償還に計上されたる見返資金その他の税金を充てておるものを振向けるということにおいて、二百億は予算審議を経ずしてポツ政令で特定の方法で出した。こういうことにつきましては今の国会において議論があるのでありますが、ありまするけれどもそれは一応別個の問題といたしまして仮にそれが了承ができるものであるとするならば、明年度の分も同様に国会審議を避けられるというような方途が筋が立つと思います。ところが明年度の予算においては本予算に計上して審議をする、そうすると設立当時の経費二百億には、設立に伴う臨時費用もありましようが、今年度における経常費用もあると思います。明年度のことについては一応百二十億と内定か決定されたそうでありますが、国際情勢その他においてはこれがどう変るか分らない、最低百二十億と考えられたことだと思うのでありましてこれより減ることはない、殖えることが予想されるというような場合などがあると思います。明年度の分に限つて予算で審議をするというその持つて行き方と申しますか、取運び方につきましては非常に筋が通らんように思いますが、この辺如何ですか。
  111. 大橋武夫

    ○国務大臣(大橋武夫君) 政府といたしましてはすべての予算は国会の御審議を経べきものであると考えており、又さような建前を以て進んでおります。併しながら昭和二十五年度の警察予備隊費用につきましては特に関係当局の指示の次第もございまして、ポツダム政令による手続を取つた次第なのであります。
  112. 相馬助治

    ○相馬助治君 この際法務総裁に一つお尋ねいたします。今同僚の岩木委員からも聞かれたことでありますが、本年度の債務償還費の中から二百億出して創設に伴う諸費用を賄う、これがマッカーサー書簡によつてそういう方法が指示されたということはよく我々も分つております。併しこれは先に法務総裁が我々の前でも御説明つたように創設に伴う費用を差当りこんな方法で支出して置いて、後ほど国会の審議に委ねて皆様の御審議を請うという意味の発つ言が前にあつたように記憶いたしまするが、その点を確認して置きたいと思います。
  113. 大橋武夫

    ○国務大臣(大橋武夫君) 二十五年度の警察予備隊費用につきましてはポツダム政令によつて処理いたしましたる結果、予算案の形において国会の御審議を経ることはあり得ないと考えております。
  114. 相馬助治

    ○相馬助治君 するとこれは決算の形で国会にその審議を求める、こういう考えでございますか。
  115. 大橋武夫

    ○国務大臣(大橋武夫君) 決算につきましては勿論国会の御審議を煩わすべきであると存じます。
  116. 相馬助治

    ○相馬助治君 そこで私はお尋ねしたいのは明年度の予算を大体百二十億と見込んで置く、併しこれは形式的に大掴みに掴んでこれだけの金額を計上して置くのであるという今の御説明ですが、内容的に申しますとこの予算を出す出し方が決まらないからであるか。即ち本年度のように債務償還費というようなもの、或いはこういつた種類のものから要るだけ出すという、こういう式でやるおつもりか。それともちやんと国会に予算案を計上して一般経常費として支出なさる御予定であるか。それから尚これが決まらないというのは定員を増す見通しがあるとか、或いは装備その他についてもどういうふうに警察予備隊というものを装備の点において構成して行くかということが最終的に決定していないためなのであるか。いわゆる現に隊員を募集して堂々と出発しておる筈の警察予備隊費用が、全く今の御説明では二十六年度予算ではどういうことに相成るのやらとんと私には分らないので、それらの具体的内容について触れられながら、もう一度法務総裁から承わつて置きたいと思います。
  117. 大橋武夫

    ○国務大臣(大橋武夫君) お答えを申上げます。先程私が二十六年度の予算金額は先般の閣議におきまして一応百二十億と大掴みに掴んでおる、こう申上げました。これは来年度予算案として将来国会に提案さるべき予算案の内容は、現実にはまだ確定いたしておらないわけでありまして只今一応閣議におきまして見積りを立て、それを関係筋と打合せをいたしておる最中でございます。この打合せが終りましたならば明年度の予算案というものは正式に決まることになると思います。その時期までの間に警察予備隊といたしましては来年度に支出すべき予定の金額を見積り、又その内容を定めましてそうして確定いたしましたる金額を来年度の予算案に盛り込む、こういうことにいたす手筈になつておるわけであります。
  118. 相馬助治

    ○相馬助治君 江口次長にお尋ねして置きますが、警察予備隊自身としては来年度の構想その他の基本的な態度が決定しないために、政府に向つて予算をこれだけ要るということを明確に言い出し得ないでおるのか。それとも單なる手続上まだ申出していないのであるか。こちら自身としては決まつておるのであるというふうな立場に立つておるのか、どちらであるかお話を願いたいと思います。
  119. 大橋武夫

    ○国務大臣(大橋武夫君) 私からお答えを申上げます。明年度の経費の内容につきましては、只今実際上まだ確定がついておりません。先程御質問の中にも来年は定員が増加するのではないか、こういう点がありましたが、その点は私共はさようなことりはなかろうと思つております。又今さようなことがあるとは考えておりません。併しながら御質問の中にもござ心ましたる装備その他の具体的な計画がまだ決定しない部分が多々ございまするので、詳細な見積りを只今確定的に出すことが困難な実情にある、従つて又手続的にも未確定な状態にあるわけでありまして実質上、手続上、両方の意味におきましてまだ来年度予算については、予備隊本部といたしまして決まつた数字を持つていないわけでございます。
  120. 相馬助治

    ○相馬助治君 所要の費用要求する段階に至つていないという今の法務総裁の話を承りまして、一応驚きながら聞いていたわけですが、この際法務総裁に一つ尋ねて所見をお聞きして置きたいと思いますことは、最近政府のやつた仕事の中で最も醜態を暴露したものは、警察予備隊の給與並びにこれに付随した問題だと私は思うのです。御承知のように当初は二ケ年間勤めれば何万円の金をやる、全く棚からぼた餅の落ちるような話だつたために、御承知のように警察隊や消防署の中からもこれに志願する者ができて来る。従つてこの警察予備隊創設に伴つて国家地方警察並びに自治体警察等において警察官に心理的動揺を與えられたものが極めて大であつた。これは大きな立場から申しますると日本の治安にとつて甚だマイナスであつたと思うのです。ところが実際問題といたしまして警察予備隊に入隊したその後、逐次新聞に報道されることを見るというと何万円出すという話もどうなるか分らん、或いは給與もどうなるか分らんとか或いは幹部の雁首もすげ替えしなければならんとかまるきり訳の分らん話であつて、先程江口次長の御説明を聞きますとすでにその職を去つた者が七百名。これは別な面からいたしますると警察の方ではやれやれ行かないでよかつた、こういう訳で地方警察官等には心理的動揺というものはもうすつかりなくなつて、そういう意味では警察予備隊の醜態は効果があつたとこう皮肉ではないが言わざるを得ないのでありますが、これらの問題について私は過ぎ去つたことをああこう言うのでなくて、この際法務総裁として特に今臨時国会に次いで通常国会が開かれんとしておる矢先でありますので、これらの装備、定員等につきましても明確なる結論的なものを打出して、そうしてこれを当然国会に諮るべき義務があると思うので、それはいつ頃そういつた骨子が組立てられ、いつ須その予算等についても明白となる予定であるか、それをこの際承つて置きたいと思います。
  121. 大橋武夫

    ○国務大臣(大橋武夫君) 給與問題につきましては只今お叱りを頂きまして誠に恐縮に存じておる次第でございます。この問題につきまてはいろいろ手続上遺憾な点がございまして非常に最後的な決定が遅れておりまして、これがために警察予備隊に応募せられたる各位並びにその家族の方々等に非常に御迷惑をお掛けをいたし、又御指摘のように警察予備隊におきましてもいろいろ面白からざる影響を及ぼしたことは全く私共の手落ちでありまして深く残念に存ずる次第でございます。  御質問の定員の問題は、先程来申上げました通り定員は七万五千と決まつておるのであります。併しこれが装備その他につきましては、関係方面と連絡を取りまして今具体的な計画を立案いたしておるのでございまするが、明年度の予算案を国会に提出炭する時期までにはこれを具体化して御説明できるようにいたしたいと考えております。
  122. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 先の両君の質問に関連しますが、江口次長の先程の予算説明につき伺いたいのですが、二百億を当初予定してあつたが現在殆んど使つていないというお話であつたが誠に意外でありまして、その前に同じく次長の説明には、部隊の下級職員に属する者七万四千名が今日採用されておるというお話であると、自動小銃等は米国より貸興せられておるという説明があつたから分りますが、例えばその被服とか履物その他を考えても七万四千名のものであつたならば、やはり一人二、三万は少くとも今日の物価ではかかると思うのでそれだけ考えても二十億や二十五億にはなると思うのです。給與、寝具その他を考えたら、今の物価で言うならば毛布でも一万やそこらになる。こういうような大部隊で下級職員でも七万四千人おるというのに、次長の御説明では殆んど使つておらんというのは甚だ納得が行かん。あなたはどういう金額の單位を以て余り使つてないというのか知らないが、七万四千の被服その他を考えてもすぐ二十億や二十五億にはなる。そういうふうなことであるのに殆んど使つておらんというのは、二、三十億はあなたの説明では使つておらんうちに入るのりですか。
  123. 大橋武夫

    ○国務大臣(大橋武夫君) 私からお答えさして頂きます。警察予備隊のために最近までにこれは確か先月末かと存じまするが支出した金額が約四十億足らずであります。それからその内容といたしましては隊員の募集に使いました経費、それから只今御指摘になりました被服或いは宿舎施設等の経費、又隊員の給與、食事等の経費といつたようなものになつております。そして恐らくこれはその当時までに実際に請求によつて支出いたしましたる金額をしめたものでありまして、相当額の当然もはや支拂わなければならないことになつておる金額がその外に相当あると思います。こういう点を考えますると、すでに五十億乃至六十億ぐらいは実際使つたと同様に考えるべき金額が上つておると存ずるのであります。ただ江口次長から余り使つておらんと申上げましたのは、次長も先程御説明申上げました通り、当初今年度二百億を以て支弁すべきもあといたしまして、政府といたしましては、宿舎の新築に要する費用、自動車等の購入に要する費用、こういつたものにつきまして相当大きな金額を予定いたしておつたのでございます。宿舎につきましては今日までのところ幸いに米軍当局の好意によりまして、米軍が内地におきまして従来使用しておられましたる宿舎の一部を借用する等の関係もございまして余り今日まで使つておりません。併しながらこれはそういつまでも借用ばかりに頼るわけにも行きませんので、今後におきましては独自の宿舎を準備するために相当大きな費用を予定して置かなければならないと存ずるのであります。それからもう一つ自動車等の購入につきましては、丁度予備隊創設の時期が朝鮮事変の勃発に伴いまする特殊需要と重なり合つた等の理由によりまして、今日までのところ実際これを購入するような手続を取るに至つておりません。併しこれは今年度内におきまして契約が締結されましたならば、その契約額の範囲内におきまして翌年に今年度の経費を繰越し使用するということに相成つておるのでございまするから、今後この方面の契約ができますると更に自動車等の費用でも相当大きな支出をしなければならん。従いまして宿舎及び自動車というような最も大きな項目につきましては今尚殆んど支出せずにある、こういう点を考えてあまり沢山使つておらん。こういうふうに申上げた次第なのでございまするが、内容といたしましては只今申上げた通りでございます。さよう御了承願います。
  124. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 只今警察予備隊を担当しておられる法務総裁の御答弁でよく分りましたが、苛くも国、地方を通じて非常に財政上困難を来たしておる現在、殊に我々といたしましては補正予算を臨時国会を前にして先般来から愼重つに考慮しておる際であつて、それなのに今の予備隊においては中央本部の次長の、要職にある人が、今の法務総裁が言われた通り相当何十億という金額をすでに使つておるのに、先程の答弁だと極めて杜撰であつて慎重に考慮を拂つていない。苛くもそういう財政予算方面のことは国会の常任委員会に来て説明するのですから、何千億を支出したのに拘わらず殆んど使つていないというような杜撰な答弁を今後しないようにして頂きたい。
  125. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 その予算上の問題にも関係があるのでお伺いするのこですが、装備の点で先程の江口次長のお話ですとどうもはつきり分らない。第一はこの予備隊の使命を果たすために装備の目標はどの程度のものを川考えでさおられたのか。それがもう結論として確定しているか、どうかという点と、現在には自動車その他設備がないにしても装備の計画内容というものは決定していなくちやならんと思うのでその装備の内容について御説明願いたい。
  126. 大橋武夫

    ○国務大臣(大橋武夫君) 実は装備の点につきましては、誠に恐縮でございまするが、只今までのところでは関係当局といろいろ相談をしなら最後的な形をとりまとめるという過程にあるわけでございまして最後的な装備というものについては未だ決定いたしておりません。ただ現在までに大体話の進行の状状態その他から推進をいたして見ますると、装備といたしましての最も重要な点は武器であると存じまするが、只今は先程申上げましたる通りカーバイン銃即ち小型小銃を各自に與えられておるという状態でございます。併しながらその編成等の内容を見ますると、特殊な火器を持つた部隊であるとか或いは特殊な技術部隊であるとかいうような、内容を想像されるような名称を用いた部隊があるような編成に相成つておるのでございまするから、将来におきましては一部には機関銃であるとか或いは極く小口径の砲であるとかそういうようなものも装備するようなことになるのではないか。又現に江田島におきましていろいろな訓練をいたしておりまするが、その訓練の内容等を見ましてもさような推測を下すことができる状態であります。併しながらこの武器の問題につきましては警察予備隊の本来の性格というような点から考えましておのずから限度はあろうと思います。併しその性格から来る限度の範囲内におきましては、できるだけ強い部隊に仕上げるという意味におきまして今後相当現在よりは進んだ武器を持つということになろうかと思うのであります。
  127. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 七月に発足して十二月になろうとするときに襲備の点の限界も明らかにならんということであれば、改めてもう一度この前聞き直した点をお聞きするのですが、予備隊の使命はどこにある。その使命の範囲から考えればこれだけの装備があればいいという点については、この部隊編成をされる当事者においての意見というものがあるだろうと思う。私は関係筋の話を聞いておるのじやないので、日本政府のこの予備隊を創設した立場において、どれだけのものを用うれば治安確保ができるという確信を持つておられるのか、その点をお伺いしたい。
  128. 大橋武夫

    ○国務大臣(大橋武夫君) 装備の点は予備隊の本来の性格と不即不離の問題でございまして、私共は警察予備隊の使命といたしましては民主国家、文化国家、又平和国家としての日本国内の治安を十分に確保するということであると考えております。そうして特にそれに関連いたしまして想定されることは、国内におきまする集団的な破壊行動というものに対して社会を防衛するという立場であろうと思うのであります。予備隊の装備もこの性格から考えて決めるべきものである、かような根本的な考えを持つておるのであります。問題はこの根本的な考えを実地に当嵌めましたる場合におきまして、具体的にはどの程度の武器を持てばよいかという問題になつて来るわけでございますが、これにつきましては政府には政府としての或る極度の考えもあるわけでございますが、併しこの予備隊の創設というものが御承知の通り七月八日のマッカーサー元帥の書簡によつたものでありまして、いわば連合国最高司令官の要請によつて創設せられたものでございますからこれらの経緯に鑑みまして最も重要な問題でありまする装備をどの程度にするかというような点につきましては、十分関係当局の意向を確かめてそうして決めて行きたい、こういうふうな考えを以て折衝をいたしておるような次第なのであります。
  129. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 どうも只今答弁では実は不満なので、書簡による要請でポツダム政令によつてつたことは予備隊のみじやない。而もそれが発足し或いは政令が出れば相当政府の立場、或いは責任において一つ結論を得て国民に対してそれらを実施しているのが実情なのです。然るに予備隊に関してのみ政府側において案を持たぬというようなことでは私たちとしてはどうも納得ができない。併しそう言われればもうこれ以上申上げません。  では次に装備と関係するのですが、そうすると訓練という問題になつていつの日にか訓練が終了するのか分らん。いつでも訓練時代の予備隊員だけしかおらつないというようなことになつて来るのではないかと思う、形式的に言うと。それで現在の予備隊員に対して第一期と申しますか使いものになるという訓練の終了時期をいつに定めて実施しておられるのか、この点お伺いしたい。
  130. 大橋武夫

    ○国務大臣(大橋武夫君) 只今のところは装備といたしまして全部に渡つておりまするものはカーバイン銃でございます。従いまして訓練は各部隊におきましてこのカーバイン銃を持つておるということを前提にいたてやつておるのでございまするが、これにつきましては各部隊におきまして十三週間の教育予定を立てましてこれを只今実施中でございます。従いましてこれは部隊の創設の時期が早いのは八月の末に編成せられております。遅いのは十月になつてから編成せられておりまするので部隊によりまして進度がいろいろ違つておりますが、併し大体におきまして年末から年始にかけましてこの第一期の予定訓練たる十三週間が終るように相成つておるのであります。
  131. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 それではこの訓練期間中に治安上予備隊員の出動を必要とするという状況に迫られる、いわゆる仮想される場合についてどういう計画を今日において持つておりますか。
  132. 大橋武夫

    ○国務大臣(大橋武夫君) 只今のところでは訓練期間中にさような事態が起るとは考えておりません。
  133. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 それはどうもおかしいことで、訓練が終れば騒擾が起るかも知れないが訓練が終らないうちは騒擾は起らないだろう、これは無論法務総裁としては現実の国内情勢においてそういう把握をされておるでありましよう。併し論理的には創設したら創設以後において突発する問題については何らかの予防的な或いは気構えと申しますか、計画というものが暫定的にも持たれておらなくちやならんのじやないかと思う。併し今の御答弁ですと事犯が起きないという前提の下に立つておるからそういうことについては計画を持たんというふうに聞こえるのですが、若しもそうであればこれは非常に大事な問題じやないかと思う。それで次長にお伺いするのですが、現在管区別にどういうふうに予備隊員を配置しておられるか、人数について御発表願いたい。
  134. 大橋武夫

    ○国務大臣(大橋武夫君) 只今私は大体訓練期間め間にはさような事態は予想しておらんということを申上げたのでございますが、これは事実上予想いたしておらないからさように申上げた次第でございます。併しながら先程申上げました予備隊本来の使命から考えまして、出動を要請されるような事態というものに対する対策というものも訓練それ自体の中に人づております。例えば暴動に対する鎮圧の訓練、かようなものもやはり十三週間の第一期の訓練の中に入つております。ただそれは抽象的に訓練課目としてやつておるのでありまして、具体的にさような事態を予想してやつておるというわけではございません。訓練としていたしておりますということを御了承願いたいと思います。
  135. 江口美登留

    説明員(江口美登留君) 管区別にどのぐらいの人数の隊員が收容されておるかというお尋ねだと思いますが、先程も御説明いたしましたように今非常に異動の最中でございましてもう数日経たないと今の異動計画が落着かないのでございます。従いましてその現有警察力の配置を今日直ちに確定的に申上げかねる実情にあるわけでございまして、暫く落着くまでその発表を延ばさして頂きたいと思います。
  136. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 では今日のは聞かないでいいのです。幾つかの部分を区切つて極く最近の配置状況についてお伺いしたい。ということは予想しておられない、従つて具体的に予想され得る出動計画、如何なる事態が起つても直ちにどの方面からどういうふうに出動させるという計画がないような話なので、これは非常に心配な問題ですからそれでお伺いするわけなんです。
  137. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 小笠原君に申上げますが……。
  138. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 そうしてこの点は秘密であるとかいうようなことであれば、これは私は別に問題を取上げてお伺いします。
  139. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 総司令部との関係があるそうで秘密会でなければ困る問題があるそうですから、それはあとでお手許に知らせることにいたします。
  140. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 ではそういうことにしまして最後にもう一点。これは法務総裁にごの前もお伺いしたのですが、今のような話であると出動に関する手続或いはその指揮系統、そういうことについても確定的なものがないように思われるのですが、若しもできておれば内容はお伺いしなくてもいいが、できておる、大丈夫だから心配するなとお話を願いたい。できておらなかつたらまだできないということをはつきりお伺いして置きたい。
  141. 大橋武夫

    ○国務大臣(大橋武夫君) 警察予備隊の部隊を出動いたさせまするには、この部隊についての指揮命令の系統を明らかにいたし、又その指揮命令に当るべき幹部の完全なる配属が必要であると存じます。只今段階は先程来次長からも申上げましたる通り幹部といたしましては仮に極く少数の者が任命されておるだけでございます。これも仮の任命であり且つその幹部に任命されておりまするのは全く各部陰々々の最小限度の事務の処理に必要な程度でございまして、今後部隊を出動させるというような陣容はまだ整備いたしておりません。従いまして只今実情の下におきましては幹部ができておらんという関係上出動はむずかしい状態であります。併しこれは私共の只今の仕事の進行の予定といたしましては年内には幹部を整備するようにいたしたいと思います。そうして来年に入りましたらばできるだけ早い機会に本来の使命を全うし得るような部隊として発足させて行きたい、かように考えておる状態でございます。
  142. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 そうすると万一の場合も何らかの対策についてはお考えはあるのですか。併し完全なものとしては今後に待つ、こういうふうにお伺いしておいていいのですか。
  143. 大橋武夫

    ○国務大臣(大橋武夫君) 現在の段階におきまして殆んど本来の活動をさせるという意味においてこの予備隊を出動させる場合は、ちよつと現在の幹部の陣容では無理だと存じます。できるだけ早く幹部を作り又その新幹部の下に訓練を積んで早く動けるようなものにして行きでたい、これが私共の念願でございます。
  144. 相馬助治

    ○相馬助治君 この際法務総裁に一点お聞きしたいことは、只今警察予備隊の必要性を改めて同僚小笠原君の質問に対してお答えしておりまするように、集団的な騒擾事件に対してわざわざ警察予備隊という組織を以てこれに当らなければならない、こういう現実の把握そのものは、一般警察に対してもこの際政府はこれを新たにいたしまして、給與の面、制度の面に十分考慮をめぐらしてもつと優秀な人材を集めるという試みが当然なければならんと思うのです。従いまして警察予備隊創設に伴つて現実国家要求するところに従つて、政府は警察制度に対してこの際何らつか手を打つ構想があるか、どうか。具体的に申しますと、自治体警察国家地方警察というこの二つに分れておりますために、捜査上においても或いはその他万般の治安上におきましてもいろいろなまずい面が今日露呈されておりまして、これは何人も、否めない事実となつて現れております。従つてこの警察制度に対して政府としては早急に何らか手を打つ用意があるかどうか、これが第一点です。  それから第二点は、警察予備隊というものが創設されたときに、全国警察官がこれに向つて志願せんと志じた者が極めて数字が大きかつたのです。現実には行つた方が少かつたのです。あのとき置かれていた警察の人達の心理状態から見てそういう志願者が極めて大きかつた。この現実に照し合せて将来の警察のあり方としても何と申しましても最終的に人だと思います。そこで今日薄給に苦しんでおりまする警察官に対して、何か政府といたしましては給與制度等についてこの際手を打つ用意があるかどうか。この二点についてこの際法務総裁の明解なる御所見を承つておきたいと思います。
  145. 大橋武夫

    ○国務大臣(大橋武夫君) 警察制度の現行制度の欠陥と申しましようか、これが改善が必要であると言われております点は、私共もよく承知いたしておりまして、これはできるだけ早い機会に何とかいたしたいと、かような考えの下に只今研究をいたしておる次第でございます。  それから警察予備隊の創設の際に警察官から多数の志願者があつたということもこれは事実であると存じまするし、又それにつきましては現在の警察官の給與の改善ということも警察を強化する意味からいつて必要であろうということも考える次第でございまするが、この点は一般公務員等の振り合いもありまするので今後十分に研究をいたして参るようにいたすつもりでございます。
  146. 相馬助治

    ○相馬助治君 只今の私の質問に対する答えはよく分りました。ただここで警察官について給與の点を考えるが一般公務員の振り合いも考えなくちやならない。これは当然政府としてそうあるべきであろうと思いますが、警察予備隊の給與は将来一般公務員の給與と見合つてやるのですか。それともこれは特殊なのだ、こういう基本的な立場を持つておるのですか、念のためにこの点について承つておきたいと思います。
  147. 江口美登留

    説明員(江口美登留君) 現存数日前に発表され公布されました警察予備隊の隊員に対する給與はこうなつております。いわゆる一等警察士補以下でございますが、一等警察士補と申しますと、こういう言葉を使うといけないのでありまするが分り易く申しますと昔の下士官でございます。それ以下の者の給與につきましては一般の公務員の、ベースアップをすでに見込んで給與が決められておる。従いまして近き将来において一般の公務員の給與が上りましてもこの一等警察士補以下の給與は上げられないという恰好になつております。ところがこれは先程もお話に出ましたように、一般の大多数の者の給與問題を解決する意味におきまして二ケ年間六万円月平均五千円程度だということを早く決めなければならない意味におきまして、そのことを光に切離して決つたのでございます。従いましてそれ以上の給與につきましては荷未解決の点がございます。併し一応は解決いたしました。と申しますのは今度決められた俸給表の一部分には或る程度ベースアップが見てある。従つて一般の公務員の給與が上つたときに上つたところほどは上らないが、その中の何%かはやはりついて上る予定の下に現在の俸給表が組まれております。なぜそういうふうにいたしましたかと申しますと、一般の俸給を上から下まで作りまして十二、一月について一等警察士補以下の者が据置になりそれ以上の者が上がるということでは、一般の隊員に対する士気が面白くございませんから、一応一等警察士補以下の分は確定したがそれ以上の階級の者については仮俸給を決めて、それによつてこの次の一般公務員の俸給が全般的に確定するまで仮拂いをするという建前で来ております。
  148. 相馬助治

    ○相馬助治君 一等警察士補以下の給與に関してはベース・アップの分を見込んで俸給表を決めたといたしますと、このベース・アップと申しましても人事院が勧告しているものもありまするし、政府が千円ずつ上げるのだ、こう言つている線もありますが、これは幾ら見込まれているのですか。
  149. 江口美登留

    説明員(江口美登留君) 大体千円程度のベース・アップが行われるものと見てその意味で数字を出してございます。
  150. 相馬助治

    ○相馬助治君 これは極めてデリケートな大きな問題だと思いまするが、江口次長には別段これについてお尋ねいたしません。  次にお尋ねしたいことは、警察予備隊の俸給も只今までの説明をみますと、一般公務員と同じようにベース・アツプに伴つてこれもアップするというような方式で行くということが明白になりましたが、ただ一つ警察予備隊一般公務員と違うところは頭から年限が決つていることだと思う。外の教員、公務員というものは採用するときに向う何年間だ、こういう年期奉公みたいな区切り方がないわけですね、ところが警察予備隊は年期奉公になつている。それでそれらを考えての一時給與金であると私たちは了解していたわけです。無事に勤め上げれば何万円やるというわけですね。これは将来そういう年限が切つてあるということを見込んで俸給そのものに繰入れて行くつもりか。それともやはり勤め上げたらば幾らやるぞというふうにして行くつもりか、これをお尋ねしたい。  それからもう一つはあの六万円は、年限だけ勤めてそうしてもう一回勤めたいといういわゆる継続して勤めるという場合にはどういうことになるのですか。恩給制度のように段々脹れ上がるのですか、そのとき途中でくれるのですか、その二点をお尋ねしたい。
  151. 江口美登留

    説明員(江口美登留君) 六万円の分でございますが、これは今年の十二月十五日までに採用されました一等警察士補以下の者に対しまして支給されるのでございます。つまりお話のように二ヶ年間の年限が切つてある、そのために支給されるという意味ではございませんで、つまりいわば最初の愛国者に対してという言葉をよく使いまするが、そういう意味で、最初入つて来られた人に対しての六万円だけ支拂うという説明を実はしているのであります。十二月十六日以降に補充として入る隊員がありましてもこの連中には支拂わないつもりでございます。そうして果して応募して来る者があるかという見解になるのでございますが、我我は十分採用し得るものと考えております。と申しますのは今年募集しました者は二十歳から三十五歳までの非常に年齢の差があるのを込めて従いまして月五千円というのは家族持ちには足りないかも知れません。併し二十歳前後の者にはいいかも知れません。非常に年齢上給與に無理がある。年齢によつて最初から段階をつけるわけには参りません。今後若し募集されるとしますれば、大体二十五歳未満までの若い者を採用して行こうかと考えております。従いまして十二月十六日以降に入る者と、現在までに入つておる者との間に給與に段階がついても、これは止むを得ないのではないかと考えております。
  152. 相馬助治

    ○相馬助治君 そうすると最初の六万円は最初の愛国者に向つて呉れる。そういう今の言葉が第一問題でありますが、「という」説明をしておるのです、「という」ので、次長の意見でないようにしやべられたが、実際は今後の給與はそうしますと、年限を切つてやるといううことを考慮に入れて給與表を決めるのである。具体的に言うと、一般の公務員より、幾分そこで増す別表を作つてこれを支給して行くのである、こういうふうな意味ですか。
  153. 江口美登留

    説明員(江口美登留君) ちよつと分りかねますが。
  154. 相馬助治

    ○相馬助治君 もう二ヶ年間で年限が済むわけですね。人間誰でも周じことですが、何年先に行けば一応任期が済むのだというそういう雇い方に対しては、これは日雇でも何でも給與が高いわけです。そういう意味警察予備隊の給與表を作る時に、年限が切られているのだということを考慮して、一般公務員よりちよつと高い別表でもつて支給する予定ですかと、こう言うのです。
  155. 江口美登留

    説明員(江口美登留君) 最初募集しまする際に、我々は二ヶ年でやめて帰る者ができても止むを得ない、こう考えて二ヶ年という数字を基礎に六万円という金額を出したのであります。併し十二月十六日以降今後入隊して頂きたい者は、先程申しましたように比較的若い年齢で占めて行きたい。こう考えておるのでありますから、これらはやはり二ヶ年で帰るというふうには到底考えておりません。それは入つて来る者は若い者で、五年でも十年でも予備隊員として働いて頂きたいというつもりで採用いたしたとこう考えております。
  156. 相馬助治

    ○相馬助治君 もう一ぺんお伺いいたします。そこで私は前にはこれは増原長官にお伺いしたのですが、年限を切つてあるという意味がどうも了解に苦しむので、年限を切ることによつて曾ての軍隊のように予備役、後備役というようなものを作つて、いざという騒擾事件には定員外にうんと集められるという狙いがあつての年限なのか。それとも初めてやる警察予備隊であるから、入れては見たけれどもこれはとてもつ物にならん連中が多いと後で首を切るなどといつたときに、ああのこうのと面倒であるから、最初だけ年限を決めてテスト的にやつたのか。この年限を決めたという本当の真意、これをこの際参考に承つておきたい。
  157. 江口美登留

    説明員(江口美登留君) 年限を初め二ヶ年と決めましたのは、初めて新しい制度ができ、非常に困難なむずかしい仕事に携わらなければならない職務の人達を募集するのであるから二年で結構です、そうして無事に勤めて下されば六万円を差上げます、こういうふうにしなければ集まらないだろう、こう考えたのでございます。その意味で募集に応じて頂くために何年勤めて呉れという、長い年限ではない、二年で帰つて頂いて結構ですからという意味の二年間であつたのであります。
  158. 相馬助治

    ○相馬助治君 最後に私は次長に先程の言葉尻をとつつかまえるようですが、これはお聞きしたいが、次長がおつしやつたのではなくて、実は地方警察で募集するときの貼紙にも「愛国者よ集まれ」というタイトルで募集広告が、街の辻々に貼られたわけです。私はこれを見て非常に奇異の感に打たれていたわけです。従つて最初の愛国者云々ということは分らないでもないが、それは警察予備隊の責任者であるあなた方が、みずからの隊員の士気向上のためにそういう言葉を使つたのかも知らんと思うのですが、その最初の愛国者云々ということは、こういう速記に残る公開の席上でのお言葉として、取消せというのではないが差支ございませんですか。
  159. 江口美登留

    説明員(江口美登留君) 不穏当と思われるようでありますから先程の私の言葉は、取消さして頂きます。
  160. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) それでは取消すことに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  161. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) ではそういたします。
  162. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 今の取消されたことに関連しておるのですが、法務総裁にこの前伺いましたときはやはり期限は二ケ年というふうな御説明であつたのですが、今の次長の御説明だとその方針が変つて十二月十五日以後の採用者は成るべく若い者をとる、五年でも六年でも勤務して呉れということにしたいということで、二ヶ年ということは変更されたと思うのですが、今の次長の説明にこの六万円の問題は十上月十五日までに入つた者にのみ支給する。その説明がどうも僕には納得できないのですが、それはもつと当局ははつきり説明された方がいいのじやないかと思います。それは恐らく最初に募集されて新聞の募集広告にまで二ヶ年勤務して退職金六万円を給付するぞ、そういう募集條件を出されて尚且つ給與も五千円ということになつておりましたから、それがその後もなかなか確定しないために当局も非常に困られたと思うのですが、実際今の説明はこういうふうにこじつけられたけれども、実際は最初に六万円を募集條件に発表してしまつたから、それを実際に行わなければ詐欺行為に類するものになるから、そういうことは今ここで説明し難いので、次長はそれをいいかげんの理窟をつけて十二月十六日と切つたのでしようが、そうでないとあなたの説明は速記録を読めば分ると思います。十二月十五日まで入つた者は六万円給するが以降は給しない。それは何らの根拠もないのですが、ただ早い者勝ちというならそうか知れないが、苛くも国がこういう重要な警察の外に特に警察予備隊を作る、そういうものが早い者勝で金を呉れてやるぞ、その後の者には興れないぞというごどきことは、あなたが如何に説明しても妙だと思うのです。そうでなくそれよりはつきりとこれを採用するときに政府が軽卒にも、而もその軽卒というのはこういうことをなす場合にはやはり今日政府といえども司令部に了解を得た後に行うべきものであるので、それを軽卒にも十分なる連絡をしないうちに、募集條件に五千円を給付し二ヶ年勤務後退職金を六万円給するという條件を附して募集されたからどうにもしようがない。これは天下に公表したからそれで十二月十五日と区切つて六万円を給するのですか、そうでなければ今あなたが説明されるようなことは説明にならん。理由にもならんのみならず早い者勝ちで六万円給する、その後の者は僅かに数ケ月なのに給しないというようなあなたの理窟も聞いてて頗る変だと思うのですが、法務総裁どうですか。その点は明白にあつさり説明されて置かれた方が今後のためによいと思うのですが、そうでないとどうも日で切つて懸賞広告ならいざ知らず、こういう貴重な人を採用する條件としては高くも政府がやることに何の理由もなく早い者勝ちというのはどうも妥当でないと思うが、法務総裁のお考えが又別であればそれを又承つておきたいと思います。
  163. 大橋武夫

    ○国務大臣(大橋武夫君) この募集に際しまして月平均五千円の給與、又二年間の義務年限を終了いたしたるものには六万円、こういう條件を提示いたしまして、これによつて募集をいたしたのであります。でこの当初の私共の考え方といたしましては、警察予備隊というものは一応観念的には性格も分つておりまするが、併し実際これがどういうものであるか想像のつかない時代に、一部におきましてはいろいろなこれに関連いたしましてデマも飛んでおつたそういう時代におきまして七万五千の優秀なる隊員を短日月の間に募集を終了するということは非常に困難がある。従つてこの給與については一般の公務員の募集と違いまして相当條件等についても考慮する必要がありる。かような考えの下にあの條件を決定いたしましたような次第でございます。これは政府として軽率にもああいう條件をやつたではないかというお話もございましたが、私共といたしましては特に軽率であるとは考えておりませんが、併しまあこれは言葉の問題で大した重要なことではないと(笑声)、併しながらその後実際の応募状況並びに隊員の外の者との実情とを考えますと、将来に亘つて必ずしもこの六万円を継続する必要はないのではないかという考えに変つてつたわけであります。従いまして一応お話通り当初公募したときの條件に対しては政府としては責任を守らなければならんという意味におきまして十二月十五日までの応募者に対しましては六万円を支給する、併し今後採用するものにつきましてはその必要を認めないと、こういうことになつてつたわけであります。  尚十二月十五日までという点で切りましたことは、できる、だけこの応募つを急速にやるため、その一応の募集を十二月十五日までに終りたい。そういう意味で十二月十五日に期限を決めたわけでございましてこの点は確かに只今西郷委員の御指摘になりましたる通り、政府が当工初予想をいたしておりましたことと最近になつて我々が知り得たこととの間に喰違いがございます。従いましてその喰違いを調整する意味合におきまして、十二月十五日以後の募集の者に対しましては出さないということにいたしたわけでございます。その辺をいろいろな言葉を以ちまして(笑声)次長から御説明申上げたのでございますが、はつきり言えば今申上げましたように最初の考え方と最近の考え方との間に違いがあることは西郷さんの御指摘の通りでございまして、この点をいろいろスムースに説明しようと思つて(笑声)次つ長が苦心をいたしておつたわけでございます。
  164. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 法務総裁の苦衷を察してこれ以上追成する必要もありませんが(笑声)まあそういうことは政府と雖も人間ですから誤りがあることは敢て怪しむに足りませんから。さつきのその法務総裁の苦しい答弁はどうもそれでは不十分であつて、政府としてはつきりそこで訂正して頂きたかつたけれども、それ以上言葉を返しませんが、軽率というようなことは私も政府のやることは言いたくはありませんが、申上げるのはやはりさつき次長の報告にも、給與がまだ決つておらんようでは妻子を養えんというような理由を以てやめた人も沢山あるということを当局自体が説明されたのです。そういうことは軽率という言葉で十分か強過ぎるかは別として、私はやはり軽率だという譏りは免かれないと思う。殊にこういうむずかしいときにこういう貴重な人を採用されたならば更に給與などを遅らすべきではないと考えますので私は伺つたのですが、その点は法務総裁にはそれ以上追求はしませんが、そういう点は当初から十分考えられるならばそういうことはなかつたと思いますが。  もう一点更に法務総裁に伺つて置きたいと思うのは、又今後さつきの次長の説明にも上級の幹部を採られて訓練されるようですが、そうしますと順序として私は予備隊の問題は最初にやはり幹部を採られて訓練をした上で兵隊を採られる方がいいと思いましたが、まあいういろいろな事情から止むを得ずそうなさつたことは私もよく分りますが、そうするとやはりさつき次長の説明に幹部のうちに指名採用等があるようですが、そういうものは現在国警等に警察学校とか或いは警察大学等があるから、そういうものに入れで頭脳的な訓練もなさるのか、どういうことになつておるのですか。
  165. 大橋武夫

    ○国務大臣(大橋武夫君) 当初から幹部と予定して採用いたした者は只今のところ数十名ございます。併しこれは近く全体の計画が終りますると約二百名ばかりが出て来ます。これらの人たちは最初から個別的に交渉をして採用いたした幹部でございます。この二百名程度の大体の採用が予定通り進みまして採用が終りましたならば、これらの人は部隊の最高幹部として活動する人たちでございまして、部隊の日常の事務についても処理をして貰わなければならない人たちでございますので、長期に亙りまして学校に收容して教育するということは困難であろうと存じます。併しながらこれが教育につきましてはその必要は十分に私共認めておりまするので、短期の教育等によりこましてできるだけ目的に適合した人物に仕上げたいという方針を採用いたしておるのでございます。
  166. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 もう一点法務総裁に伺いますが、警察予備隊に今度入りました幹部級の諸君が他の国警とか自治体警察との人事の交流ができ得るものですか、それともどうなんですか。
  167. 大橋武夫

    ○国務大臣(大橋武夫君) 一つの官庁から他の官庁に転任するというような意味合におきまして人事の交流を原則的に認めるということはむずかしいと思つております。むしろ警察予備隊の幹部として入つた人たちは長く部隊で働いて貰いたい、こう考えております。
  168. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 先程西郷委員はまあ不満ながら了承の形であつたのですが、法務総裁によい答弁をして頂きたいと願つたのが余り丁寧な答弁であつたために、却つて逆に自由党が考えられる、自由党の性格であるような答弁が出て来て、誠にこれは予備隊員のために困つたことではないかと思われるのでもう一度聽き直したい。と申しますのは先程の答弁は語るに落ちたような答弁であつて、予定人員の募集を得たいというための條件として六万円給與の問題を考えたやに究われる節が強い。併し少くともこの予備隊員の使命とその任務の重要性なり職務内容から見て六万円を支給することが当然である、価値のあることであるとして募集したということでなかつたならば、これは非常に困つたことだと考えるのです。次に採用される者の金額が幾らかそれは減らされるという点があつても、その任務の重要性なりその使命なりに鑑みてこれだけの給與をせんとしたのであるという答弁が我々としては欲しかつた考えるのであります。而もそうであつて次には十二月十五日以降に逐次募集する者は叩いて安くしても募集ができ得るのだという見通しがついたがために、こういう問題は打切るのであるというやの御答弁であつたのであります。そうしますならばこれは明らかにその辺の私企業における資本家が労働者の労働を安く買おうつということを同然な考え方ないので、どうもそういう正直な答弁をされるというと予備隊員のためにも承認ができない。もう少しこの点については法務総裁から、今後の予備隊員の士気にも新規採用するものの士気にも関することでありますから、はつきりもう一度この六万円が今後六万円として支給されなくとも予備隊員の使命と任務の重要牲に鑑みた相当なる條件の給與をするのである、心配は要らないというふうな本質的な御答弁をお願いしたいと思います。
  169. 大橋武夫

    ○国務大臣(大橋武夫君) 当初政府といたしまして考えました給與といたしましては、毎月の五千円の給料それから二ヶ年後の六万円の給與、この両方併せたものが給與として相当である、こういう考えで募集條件を決定いたした次第であります。併しながらその後いろいろな事務的な行き違い等がございまして、この両方を当初の予定通り実現することが困難な状態になつて参つたのでありまして、その場合においてそれじや五千円を下げるか、或いは六万円をやめるかというようなことに追詰められましたる結果、結局将来のことを考えますと六万円をやめて、五千円の給料というものを予定通り確保することがよかろう。併しながら最初応募いたしましたる人々に対しましては、最初の応募條件の通り政府としては六万円を五千円の外に出す義務があると存じまして、十二月十五日までの応募者に対しましては当初の約束通り六万円を出す。併し今後募集するものについてはこの六万円はやめる、こういうことになつたわけであります。その結果五千円の給料ということになりましたのでありまするが、これは現在の給與の一般的な水準から見ますると食糧はあり、住居、被服等すべで官給でございまするので、それに対する月五千円の給料というものは相当給與としては一般の公務員に比べましてもよい給料である、従つて今後はこれで以て所期の通り優秀なる人達を集め得るという確信を持つておる次第でございます。
  170. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) まだ国警長官、警視総監から説明を聽取したいということがありますから、警察予備隊の件はこの程度にいたしたいと思います。  御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  171. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) それでは警察予備隊の問題はこれで打切りといたします。   —————————————
  172. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 次に治安状況について国家警察本部長官並びに警視総監から説明を承ります。  最近の官庁並びに会社方面のいわゆるレッド・パージに関連いたしましていろいろの騒擾事件が起こつたりいたしまして、何だか一般の物情は騒然としておるように考えられるのであります。昨夕の東京新聞の夕刊におきましても、日本共産党が戰術の強化を企らむというような題で神奈川県を地域人民鬪争のテスト県として試験台に載せておるというような記事があります。で国警の神奈川県本部では万全の警備態勢を完了しまして不穏な形勢が看取せられたときは不穏分子を徹底的に検挙するという方針を固めたとこのような記事が出ておるのであります。それでこの一般治安状況について国警長官から御説明を願いたいと思います。
  173. 斎藤昇

    説明員(斎藤昇君) 最近の国内の治安状況について御説明をするようにというお話でございますが、最近目立つりておりまする事件といたしましては只今委員長が御指摘になりましたように、民間及び官公庁のレッド・パージに関係をいたしましてのトラブルの問題であります。レッド・パージの問題は八月の中頃に新聞界においてその先端を切りまして、次いで電産が二千数百名のレッド・パージをやつたわけであります。我々この電産関係のレッド・パージにつきましては或いは電源破壊その他の不穏状態が惹起するのではないかと非常に心配をいたしましてこれにつきましては万全の措置をとつたのであります。即ち警備において或いは事前のあらゆるいろいろな方策をとりました。このために動員いたしました警察官は国警自警を合せて延べにいたしまして恐らく十数万人に達したと思うのであります。幸いに電産関係は極く一部分に二、三件の小さなトラブルがあつただけでありまして予想されたような事件は何にも起らなかつたのは非常に仕合せであつたと思うのであります。  その後只今指摘されました民間の基幹産業におけるレッド・パージ及び官公庁におけるレッド・パージでありますが、これによつて解雇をされましたこれらの人達は大体一万一千人前後と考えておりますが、殆んどまさにこれが終了せんといたしております。この間におきまして或いは団体の威力を以て暴行をやる、吊し上げをやつたり又不法監禁といつたような事件が若干起つておるのであります。その数は民間産業関係におきまして検挙をいたしました件数は六十三件、その検挙人員が四百九十名、官公庁関係におきましては検挙件数が十一件、検挙人員が九十三名ということに相成つております。併しながらこれらの事案は、以前の例えば日立等におきまする首切り問題等において見ましたような、その当該会社或いは当該官公庁の組合員全部が結束してこういう事柄をやつたというような事件は殆んどないのでありまして、当該組合といたしましては殆んどこのレッド・パージは了承をするというような状況であります。従いましてこの数十件の事件を起しましたのは現に馘首をされた者、それよりも更に以前にどこかで馘首をされた連中、それらの連中が或いは日雇労働者或いはその他の既存の組織の力を借りてこういう事件を起したという者が多いのであります。事件の内容はそういうわけでありまするから極めて短期間でありますし余り粘りもありません。その日の事件が解決すれば一日か二日で解決してしまうという事件でありまして、治安全体といたしましてはさして憂慮すべき状態ではないと考えておるのであります。むしろ今後これらの馘首された連中が更に共産党などの指導によつてどういうように将来出て来るかというのが問題であると考えております。我々の判断といたしましては恐らく更に反税鬪争でありますとか、或いは職よこせ鬪争でありますとか、年末に当りましての給與の鬪争、全般といたしまして今後の給與水準を引上げろという問題の中核になつてこれらの連中が事柄を大きくして行くであろうと、かように考えておるのであります。  そこで今までの自由労働者のいわゆる職よこせ運動といわれておりまする問題、例えば職業斡旋をいたしまする所に参りましてそこで暴行を行うというふうな不法行為は、本年に入りましてから月によつて若干の多い少いはありまするけれども、今日まででこれは全国で九十一件発生をいたしております。検挙人員は六百六十八名になつておりまするが、参加をいたしておりまする労働者を合せますると恐らく何方という数字に相成つておるのであります。  それから反税鬪争は本年の地方税の問題から特に活発に相成りましてそれ以降の件数な全国で今まで七十件、これで検挙いたしましたのが二百九十八名ということに相成つておるのでありまするが、これらの鬪争は今後ますます激しくなつて来るのではないか、かように考えておる次第であります。  尚朝鮮の戰争が始まりまして直後の国内の治安状況は、その頃ここで御説明を申上げましたのでその当時のことは省略をいたしまするが、その後も依然として少からずありまするのは、やはりいわゆる反占領軍的な事柄をあおる文書、事件これが跡を断つておりません。こういつた事件が多くなりましたのは本年の六月頃からであつたわけでありまするが、朝鮮事件が起りましてこれが非常に多くなりました。いわゆる戰争反対或いは帝国主義反対ということも、すべて朝鮮事件と関連をされましてアメリカの政策を誹謗し、そうして国連軍が戰争をしておることはけしからんというような事柄を内容とするものが多いのであります。いわゆる反米的な宣伝であります。この件数は今まで合計いたしまして四百七十一件、人員にいたしまして九百八十二名を検挙いたしております。その内訳は特に注目に値すると思うのでありまするけれども朝鮮人が三百十八名、共産党員が二百五十一名合計いたしまして五百六十九名、殆んどこの系統の者で占めておるのであります。あとはこれに附和雷同した一般の労務者その他ということになつておるのであります。  そういつたわけでありまして只今表面に現れておりまするような事件は大体こんなものであります。従いまして我々日夜現に起つておる事件に忙殺されておるというのはこういうものでありまするが、併し背後でどういうような事柄が進んでおるか、これは詳細にはよくわかりません。こういつたような事件からいろいろ我々が推測をいたしましたりいろいろな情報その他を総合いたしまして判断をいたしておるのでありまするが、只今委員長から東京新聞の昨日の夕刊の記載事項を例に上げられましたが、いわゆる地域人民鬪争の区域を作るとか、それをどこに選定をする、又これについて、どういうように組織立てて行き、どういう訓練をするというつような事柄は、おそらくは計画をされ或いはそれらの計画に基いて何らかの訓練といいますか、教育といいますかに入りつつあるのではなかろうかと判断をいたしておるのであります。これを裏ずけるものといたしましては、この夏に御承知の通り神戸或いは京都におきまして朝鮮人の青年行動隊組織であるかとか名前はいろいろありまするが、そういつた組織が計画をされ又訓練されつつあるというような情報が多いのでありまするが、神戸及び大阪で検挙いたしました者の中に一二件これを裏ずけする者があつたのであります。併しながらこれらは名前は青年行動隊でありますとか、或いは祖国防衛隊でありますとかそういう名前でありますが、今までこの事件についてはつきり捜査から分りました内容は、組織は部隊の組織、中隊、小隊というよに分けておりまして、一小隊は十人或いは六人と僅かな人数を以て隊組織になつておるのでありまするが、これらの行動は部隊行動というのではなくて、先程言いましたようないろいろな宣伝活動をする。その宣伝活動の仕方の教育、或いは情報のの取り方、そういう事柄を今まで訓練をいたしたように聞いておるのであります。団体的に部隊行動としていわゆる言葉を大きく申しまするならば、革命の実践部隊としての訓練をやつてつたというそういう事実はまだ入手はいたしておらないのであります。併しながらそういう計画から今後恐らくそういう計画が段々と全面的に進められて来るのではなかろうかという考えの下に、我々といたしましてはできるだけの措置を講じておるわけであります。  神奈川県におけるその新聞の内容は、果して地域人民鬪争の区域として決定し、その訓練としてやつたのであるかどうか、これをまだ裏ずけするものはないと考えまするが、さように考えてもそう大した見当違いではないかもしれん、或いはそういうことも考慮に入れて警察としては万全の措置をしておらなければならんと、こういう程度のものであるとお考えをして頂きたいのであります。  尚治安状況として特に憂慮すべき問題ではないかもしれませんが、一般の国民のこの犯罪状況として報告を申上げて置きたいと思いまするのは青少年の犯罪の増加であります。本年の上半期におきまする青少年の犯罪は、昨年の上半期において検挙をいたしましたよりも二四%増加をいたしておるのであります。一般犯罪の検挙数は一一%の増加でありまするが、そのうち青少年の検挙数は二四%増加しておるという点は注目すべき点であろうと考えておるのであります。これは犯罪の検挙件数の増加でありまするから発生件数の増加ではありません。従いまして発生がどうであるかということは比較ができないのであります。殊に犯罪の発生において青少年とそれから一般青少年とに分けることが困難でありまするので、これを比較するためには検挙をされたものの数字を比較するよりしか途がないのでありまするが、これを以て発生件数もこれだけであるということは果して正確であるかどうかは疑問でありまするけれども、併しこのことは発生件数も殖えておるということを端的に物語つているということだけは間違いがなかろうと思うのであります。そうしてその犯罪検挙者の中で占めております青少年の割合というものは、昨年の上半期は二三%でありましたが今年の上半期は二五%、いわゆる検挙者の四分の一は青少年であるという事柄であります。この犯罪の一番多いのはやはり何といいましても窃盗でありまして、総件数の七万六千件のうちで五万三千件は窃盗でありますが、これに次ぎましては暴行、傷害、恐喝といういわゆる粗暴犯であります。而もこれは窃盗においては一七%の増加であるにも拘わらず、粗暴犯においては六八%も増加をいたしておるのであります。この数字も約一万件という数字でありますから、その粗暴犯が非常に実数においても又率においても殖えたということはやはり注目すべき事柄であろうと考えます。犯罪の実数においてはさほどの大きな数字は示しておりませんけれども、併しながら増加率において非常に殖えておりまするのはいわゆる青少年の風俗犯であります。堕胎、猥褻或いは強姦といつたようなそういう犯罪は件数においてはさして大きくありませんけれども、増加の率が非常に多いのであります。二十歳未満において堕胎をいたしましたものの増加のパーセンテージは一五%、これは実数が少いのでありますから、余りにどうかと思いますけれどもさような数字を示しておるのであります。先般埼玉県の或る村において男女数十名ずつが或いは公然猥褻或いは強姦未遂、既遂というものを犯したというのはこういつたものの中でも異例ではありますけれども、併しながらこんな大きなものでありませんでも十数名の青少年が寄つての猥褻的な犯罪というものがあとを断たないのみならず、むしろ増加をしておるということは我々の青少年の防犯指導という面から考えましても大いに留意すべき事柄であり、我々といたしましては関係方面ともいろいろ連絡をいたしまして、こういうことの少しでも少くなるように努力をいたしておるような次第であります。一応ざつと状況を申上げ、御質問に応じましてお答えを申上げました。
  174. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 次いで警視総監から御説明願います。
  175. 田中榮一

    説明員(田中榮一君) 只今齋藤国警長官から大体お話がありましたので私から重ねて申上げる必要もないと思うのでありますが、今回のレッド・パージは今年の七月二十一日に中央気象台で先ず皮切りをいたしました。その後或いは電産、映画関係、交通関係及び最近は農林省及び通産省がレッド・パージをやつておるのでありますが、最利の間は非常にレッド・パージも気勢が上りませんでまあむしろ会社側、工場側の方が押し気味で進んでおつたのでありますが、十一月に入りまして急にいわゆる反抗がものすごくなつて参つたのであります。殊にこの東京都下の大田区下丸子の東日本重工業東京製作所における紛争は、外郭団体が多数参加いたしまして気勢を上げまして殆んど工場等を占拠するというような状況が起りまして、その後更に蒲田区糀谷にありまする電業社のレッド・パージの際にも、この東日本重工業東京製作所のレッド・パージされた連中及びその他の外郭団体がこれに参加いたしまして大きな鉄塊、鉄板、或いはいろいろな工作機械の器具、それからシャベル等を警察官に対しまして投下いたしました。丁度警察官と労働者との距離が僅か六尺の路地の中でその鉄塊、鉄板を投げつけられまして、まさに二人程飛込んだところがもう退くに退かれず出るに出られないというような状況になりまして、そのままであつたならばその警察官はそうしたものに当つて殺されてしまわなくちやならんというような險惡な状況になりましたので、止むを得ず警察官としましては威嚇発発砲いたしまして漸く気勢をそいでその隙に路地を脱出して身を以て逃れたというような、極めて険惡な様相を呈しつてつたのであります。  このレッド・パージの今までの関係が、共産党といたしましては電算、日通の実施頃までは党本部といたしましてもこれに対する指導方針が確としておりませんので、極めて消極的でありましたので、当初はこれを各單産に任せて特別の指示を行わなかつたのでありますが、その後若しそのままの状態でおいたならば共産党陣営の後退を意味する、やがてこれが越年鬪争に非常に影響するというような関係からいたしまして、十月の末項からこの際レッド・パージに対する反發を更に一つ指導するというような関係から、相当暴力行為を行使するというようなことの指令があつたようであります。従いまして十月末項から本鬪争を急速に盛り上げて参つたのであります。この鬪争を盛り上げた結果、十一月になりまして各地方の工場代表者会議というものを組織して、これによつて鬪争方針を決めるということになりまして例えば東京都下におきましてはこれを全都工代会議(全都工場代表者会議)の名称で十一月十一日からこれらの会議を各所で随時行なつたのでありますが、今まで大体四回程行なつております。  特に注意しなければなりませんことは、これらのレッド・パージの鬪争におきまして、九月頃まで職安鬪争におきまして日雇労働者が職よこせ運動で職業安定所に押しかけておつた連中がおさまつたというのは、この連中が今度はレッド・パージの方に廻りましてそうしていわゆる專門的に流して歩くことになつたわけであります。  それから早大、東大の全学連の尖鋭分子、こうしたものが又学校騒擾において一敗地にまみれた関係上、又最近の学校のパージ等も拍車をかけたのでありますが、これらの連中が参加し又旧朝鮮連盟の左翼分子が合同いたしまして、そうして各工場を專門的に指導し流して歩くというようなことになつたのであります。その結果特に著しいことといたしましては、東京の全都工代会議に際しまして議長に東京土建王子職安の委員長をやつておりました富田彦市という者がなつたわけであります。従来この日雇労働者というものは比較的にこれら鬪争分子の中からは軽く扱われておつたのでありますが、更に今回の全都工代会議におきましてはこの東京土建王子職安委員長の富田が議長になつて今牛耳つておるというようなことは、誠に面白く又注目すべき現象であります。それから全都工代会議は今度のレッド・パージ並びに地方税鬪争を越年鬪争に持ち込むということを只今いろいろと協議をいたしております。レッド・パージの鬪争と地方税鬪争とを絡み合せてこの越年鬪争に持ち込むということが今度の鬪争方針の中心になつております。そして東京地区といたしましては東日本電工業、石川島造船所、府中の東芝車輛工場、元相模造兵廠、この四つの工場を鬪争の拠点として決定いたしております。  それから特に只今お話がありました京浜地区といたしつましてはその下部に暴圧紛砕京浜共同鬪争会議というものを組織いたしまして、十一月七日が丁度ロシア革命記念日になつておりますので一大ゼネストを企図する等の動きを示しておつたのでありますが、別に十月二十九日に追放反抗鬪争特別行動隊というものの編成をいたしておるのであります。これは共産党から特に指令が出ておりまして、今回のレッド・パージによつて罷免された連中、そういう相当尖鋭分子を中心にいたしまして去る十月二十三日に関東地方の労組細胞代表者会議を招集いたしまして、この会議の結果十月二十九日付で組織指令を発しておるのであります。この名称が追放反抗鬪争特別行動像、これが今後恐らく越年鬪争における鬪争の中心分子、指導分子として相当指導力を獲得するのではないかと考えております。この追放反抗鬪争特別行動隊というものは、大体追放された共産党の労働者、党員をもつて組織されております。例えば関東地方では約三百名、東海五十名、北海道三十四名、これは非常な尖鋭分子でありまして、特に本部の中には例えば鈴木市藏、木村三郎、鈴木勝夫ら十数名の者がこの指導面を担当いたしております。鬪争の拠点といたしましては大体において東京、横浜、川崎、名古屋、神戸、大阪、広島、福岡、戸畑、八幡といつたような労働都市を中心としてやつている。それから全官公、特に国鉄に重点を置いて働きつかけている。かようなことをいたしておりまして今後追放反抗鬪争特別行動像というものが先程齋藤君からお話がありました朝鮮工作除、それから学生の尖鋭分子、地方労働者というようなものと全部ミックスしまして実際の行動に移るであろうということであります。  そこで先程お話がありました暴圧粉砕京浜共同鬪争会議というのは、これは最近の共産党の戰術といたしまして飛込戰術というものを、今の新聞のやつも多分これだろうと思いますが、東京等最近ちよいよいするくするのであります。盛り場とかそういつたところに、特に川崎市に起りましたのは丁度十一月七日がソ連の革命記念日でありましてその際に大体予定をしまして横浜であるとか、川崎であるとか鶴見であるとか、そういうところにデモの届をするわけであります、大体警察では断わる。そうして警察の方では大体やらんだろうという予定をしておつたところへぽつとやるというのが飛込戰術というのでありまして、どういう意味で飛込戰術というかよく分らんのですけれども、恐らく委員長の仰せになつたのは飛込戰術と思いますが、当時の状況をよく知りませんが、バスやら電車やらトラック等を使用しまして、丁度川崎の盛り場とか或いはいろいろな雑沓する地域に成る一定の時期にぱつと集まり、そうしてそこで無届のデモをやる、そうして相当気勢を上げるというのが飛込戰術で、はないかと考えております。必ずしもこれは京浜地区を共産党が選んだというわけではないのでおりまして、東京都内におきましても現在そうしたことをちよちよいやるという情勢がありましつて、これはまあ大体事前の情報をキャッチいたしつましてそれによつてこいつを防ぐというような方法を今とつております。  それからこの朝鮮人の問題でありますが、どうも朝鮮人は現在東京都内において大体登録されておりますのは四万名程度ということになつておりますが、実際の問題としましては四万名以上で六万名か七万名であるかその点ははつきりしていないのでありますが、最近では鬪争に必ず鮮人が加わり、殊に最近の鮮人のやり方は例えばフツトボールのサークルを作る、或いは映画、演劇の鑑賞会を行うとか、或いは個人の宅で文化の会を開く、そういうような盛んに文化面に名前をかりまして集会を開催するというような傾向が非常に強ぐなりまして、私の方にも無届でやる場合が非常に多いのでありまして、特に情報を事前にキャッチいたしまして無届のこうした実際上の集会が行われんように十分に注意をいたしております。  それからさつきお話がありましたが、朝鮮青年工作隊というものは相当今活発に行われております。東京都内におきましてもこの工作隊というものが行われておりまして、いわゆる朝鮮青年のバルチザン化と向うでは言つているのでありますそれからいろいろ撹乱工作をするというのが主でありまして、これらの連中はいずれも猛列な鬪争精神を持つた連中でありまして、殊に民族鬪争それから朝鮮統一独立運動というようなものに相当根強く訓練を受けでおります。でこれらつの運動は先程お話がありましたごとくにこの治安撹乱工作ではありまするが、まあ大体においてビラを貼りつけたり、それから工場の中に潜入をいたしまして従業員を扇動するとか、又最近のやり方は非常に巧妙でありまして、工場の前で普通のドレス・メーカーの広告を撒いていて普通の広告屋であるというように考えて安心していると、さつと最も従業員の出勤時刻で多数出ると見込まれるような、例えば七時から七時半ぐらいまでの間であるとか、そういう時刻にいわゆる勅令三百十一号違反の宣伝ビラを二人が大体千五百枚から三千枚ぐらいさつと撒きましてそうして直ぐ逃走する。現場において警察官が相当逮捕いたしつているのでありますが、恐らくこれらは或いは今の朝鮮工作隊の一員等が実地訓練をしながら鬪争をして来ているという程度であろうと私は考えるのであります。  それから訓練の状況等も極めて組織的にできており、而も規律が厳粛で軍隊式のきびしい規律の下に訓練を受けているのであります。従つて上級者の命令に対しては下級の者は絶対服従であるというような観点に立つております。大体一箇分隊が五人、三箇分隊で一箇小隊、四箇小隊で一箇中隊、大隊組織ということになつておりまして各地区に一箇大隊並びに三箇大隊ぐらいが駐在しているわけであります。駐在という言葉ではおかしいのでありますが派遣をされているようであります。  それから尚都内におりまする朝鮮人の思想動向でありまするが、この六七月頃には殆んど先ず四万人といたしますると七割ぐらいが大体旧朝鮮連盟にあつたのでありますが、最近の朝鮮の事変の推移からいたしましてやや落着いているのでありますが、併しこの点が左翼系の暗躍というものが相当ありまして左翼系の脅迫といいまするか、強要といいまするか、そういうような関係からして、どうも左翼系に段々なるのではないかという心配もありまするので、この動向につきましては十分に注意をいたしております。  それから尚華僑の点でありまするが、中国留日華僑総会というのが現在あるのでありますが、これも今までは相当穏健分子がこの華僑総会を牛耳つてつたのでありまするが、段々中国国内の情勢つが殆んどもう国民政府というものが台湾の一隅に押しつけらつれてしまつたというような状況、それから又中国共産党のいわゆる各地に対する勢力の伸張というような点からいたしまして、この華僑総会におきましてもこの国内の政治情勢を反映いたしまして、最近においては穏健な指導分子というものが逐次後退をいたしまして、尖鋭分子が段々牛耳つて来るというような現象が見受けられまして、この点も相当注意せねばならないかと考えております。  それから十二月二十一日がスターリンの誕生日になつております。この日までにいろいろ日共関係におきましても何か一仕事しようじやないかというのでいろいろ計画を立てておるようでありまして、これらにつきましても十分一つ視察を徹底させたいと考えます。最近の日共の行き方としましては、今まで相当各地の地区委員会地方委員会に対しましては文書による指令を発しておつたのでありまするが、最近はいろいろ党員の間にも脱落する者があるというような関係からして又党内の機密が外部に漏洩するというようなことからいたしまして大体レポを利用した指令の伝達方法をとつておりますので、警察側といたしましても情報をキヤツチするということに非常に今困難を極めております。  尚御参考まででありますがこれはすべての共産党の発表した数字でありまするが、十月末目における党員の数が大体十万二千名ということに相成つております。七月には十三万人であつたのが三万人程減少しておることを党自体がはつきり確認をいたしております。この三万人というのは中間において脱落した者、並びに擬装転両者というような者が相当にいるのじやないかと考えておりますが、党といたしましては荷少数尖鋭分子で今後活動を継続するということをはつきり言明をいたしておるのであります。党員の減少したことはかえつて党内が純化されたのだということを豪語いたしておるのであります。尚又御質問によつて申上げます。
  176. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 申上げますが田中警視総監は四時半に退出されたいということでありますから、田中警視総監に御質問願います。
  177. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 簡單なことですが警視総監から先程の工代会議のお話がありましたが、その組織、人数並びにそれを指導しておる組合系統が、今のこの全国的な或いは地域的な連合組織の中ではどういう方面の指導をしておるものであるかという点が第一点であります。  第二点として先程御説明の中に、電産等において十一月頃から年末の越年鬪争の盛上りのためにこれではいかんというので、暴力鬪争の指令を出したということを言つておるのですが、それは電産の本部であるか、関東の電産の指令であるかという点、その二点をお伺いします。
  178. 田中榮一

    説明員(田中榮一君) この東京関係の全都工代会議に参加しております者は、日映演、全官労、自治労連、東芝、全自動車、全銀連、全新聞、全金属、東化労、私鉄関係、電産関係、全学連、全造船、全印刷というようなものが組織分子として参りましております。
  179. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 分りました。
  180. 田中榮一

    説明員(田中榮一君) それから今申上げましたように最初共産党本部としましては各單産にすべてを委ねまして、そうして單産ごとに勝手にレツド・パージの反対をやらせておつたのであります。ところがそれではどうも力が弱い、このまま越年鬪争に入つた場合においてはどうも共産党の陣営が後退されるような感じを一般に持たすというので、これも口頭指令によりまして本部からいま少し徹底的にやつたらどうかというような指令が出たと思います。その関係上後半におきましてはすべての鬪争に行きますいろいろの宣伝文書の中にも、区の委員会とか地区労連の名前なんかが印刷等に出ておるところから見ますと本部から指令が出ておる、こういうように一応考えられるのであります。
  181. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 それで警視総監としては各警察署区長に対して、どういうデモ集会等についてどういう取締上の御指導をなさつておられるのか。こういう席で言い得る範囲でお伺いしたいと思います。
  182. 田中榮一

    説明員(田中榮一君) 私共の指導方針としましては、集会デモ等につきましては合法的なものについては当然これは認めるわけであります。できるだけ集会、デモ行進等は合法的にこれを行うように常に組合言の幹部等々と連絡をとつて指導いたしております。それから尚又違法な集会、デモが行われるときにおきましては、一応警告を発しまして解散をさせる処置をことつております。帯し解散をあえて肯えんぜず、あくまでこれに抵抗する場合におきましては止むを得ず実力行使を行うというこつとをやつております。実力行使そのものは必ずしも本体でありませんで、できるだけ事前に警告を発してこれを解散をさして穏かにこれを納めるというのが我々の目的であります。
  183. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 私も現に一二の例を最近の首相官邸で見たのですが、その状況によるとなんと申しますかそういう重大化する場合のない、又はしそうでもない状態においても指揮者と指揮者の間で話の行き違い等から非常に刺激するというか、挑発し合うというようなその場の空気というものが大きく支配するように見受けられるのですが、今の警視総監の御指導の方針のように、やはり相手の実体を見てそれによつて果して納め得る実体のものであるかどうかを把握せられて措置されるように、御指導願つたらどうかというふうに所見だけ申上げておきます。
  184. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 これは警視総監の方かと思いますが、先般の日共の追放幹部春日正一一人捕つたのですが、その外の者が捕らないわけですがその状況はどうなんでしようか。
  185. 田中榮一

    説明員(田中榮一君) 日共の八幹部の追放につきましては、これは警視庁管下のみならずいずれ国警長官からもお話があろうかと思いますが、警視庁といたしましては八幹部が都内にいるという一応想定を立てたのであります。そうしなければ捜査の本体、目標がないのでありまして、この八幹部が必ず都内に潜伏しているという想定の下に関係方面を隈なく捜査いたしたのでありますが、併しこの八幹部の捜査につきましては、今まで数ヶ月捜査を継続して参つたその経験から徴しますると、普通の刑事事件とは非常に趣を異にいたしまして、相当恒久的にいわゆる持久戰によつて行かなければなかなか逮捕は困難であるという関係と、それから又最近におきまする御承知のように国民のこれに対する協力という点におきまして、勿論協力を願うことは無理かと存じまするけれども比較的関心が持たれないという点で、協力をお願いする場合においても又非常にいういろいろ困難な点があるのでございます。例えば普通であつたならばこういうことがあつた、ああいうことがあつたという方法からいろいろ助言、投書、口添等があるのでありますが、これに関しましては警視庁には今まで投書が来ましたのは四通しか来ておりません。これは恐らくまだ八幹部の逮捕というものがそれ程社会の耳目を聳動していないのではないか。而も現在追求しておりまする罪状がいわゆる法務総裁の出頭命令に対して出ないのだというような、簡單なことであるというくらいに一般考えられておるせいでありまするか、割合に関心がないという点が一つであります。  それから御承知のようにモップ組織が極めて密に而も到る所に張られておりまする関係上、容疑者を隱匿するというようなことが非常に徹底的に行われておりまする関係上、刑事が常に張つておりましてもなかなか見つからんという状況でありまして、特に警視庁といたしましても特別な組織を作りまして、組織によつて一定の者が長期に旦つて捜査を継続するというような態勢で、只今鋭意捜査をいたしております。まだ御期待に副わない点があるのは誠に申訳ないと思いますが、最善の努力をして早急に逮捕いたしたい、かように考えております。
  186. 鈴木直人

    鈴木直人君 今の春日正一の調査から全然糸口はないのですか。
  187. 田中榮一

    説明員(田中榮一君) 現在春日正一の公判がもうすでに四回開かれておりますが、調書の内容につきましては殆んど黙秘権を行使いたしまして、逃走中における状況それから如何なる政治活動をしたかというこりとについては全然語つておりません。ただ簡單に氏名、住所、それから捕えられたという事実その程度のものしか語つていませんので、調書の内容というものは殆んど何もないというくらいなものでございます。その春日正一の逃走中の行動から推して他の幹部が如何なる行動をしているかということは、我々も是非取りたいということでいろいろ苦心をしたのでありまするが、今のところそれらによつて捜査のヒントを得るりというようなこつとはちよつとむずかしいのではないかと思います。
  188. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 レッド・パージに関りすることですがこのよしあしを問題にするのではなく、これに関して国警がどういうような立場でタッチしておられるかという点を二、三お伺いしたい。と申しますことはレツド・パージの取締について、民間なり官庁なりのレッド・パージの資料を国警を通じて整えることについて依頼を受けてやつたというような事実があつたのかないのか、そういう依頼を受けてのいわゆるこうした首切、同調者の調査、こういうようなことを国警として扱うことが権限上できるかどうか、この二点についてまず伺いたい。
  189. 斎藤昇

    説明員(斎藤昇君) 大会社なり官庁組織の内部におけるいわゆる共産党員或いは同調者で、その組織の撹乱を現にしたとか、する慮れがあるという者の調査につきましては、私の方では持にそういう目的で調査はいたしておりません。特審局においてはどの程度の調査をしておらつれるか分りませんが、私の方といたしましては治安の面かつら必要な調査はいたしております。従いまして会社その他から相談を受けましても、あなたの所の某はこれこれである、だからこうしたがよかろうというようなことはいたさないことにいたしております。  しながら地方警察隊長或いは署長等におきまして当該の会社から何の何がしについて今まで何かそういつたような事件で引つかかつたことはないかというなにがありました場合には、それはあの騒擾の際にはこういう関係で本人は関係をしておつたと、それがはつきり分つております場合は恐らくそのことをそのままに知らしてもよかろう、こういうふうに思います。
  190. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 そうするとその首切対象として疑わしい者について、地方のそうした警察関係が、近所の者に問合せ或いは友人関係を捜査して正確なものを掴んで、そうして要求される方面区にその資料を根出するということはない、こういうふうに了解しててよろしうございますか。
  191. 斎藤昇

    説明員(斎藤昇君) レッド・パージをするために特に会社その他から依頼をされて、本人の行動その他をひそかに内偵をしその結果を知らせるということはやつておりません。又事実おらんであろうと思いますが、私の方の方針としましてはそういうことをやらないことにいたしております。
  192. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 そうすればそれはやつておるとすれば、その当該警察或いは責任者の行過ぎでありますか、それとも警察上の権限でありますか。
  193. 斎藤昇

    説明員(斎藤昇君) 警察上の権限というわけではないと思います。そういう疑いの者はただその会社の方のでもこういう資料があるのだ、こういうわけでどろもおかしいという場合に、警察の方としてこれは何か注意をしておかなければならんものかという何ものかがあれば警察は又警察考えで調べることもありましようけれども、レッド・パージ自身のために頼まれてやるということはこれは警察の当然の仕事としてやらつなければならん事柄とも考えませんし、又そこまではやらない方がよかろう、かように考えております。
  194. 小笠原二三男

    ○小笠原二三男君 私こういうことをお聞きするのは、地方において公然の秘密的にそうやつておるのだというふうな噂が飛んでおるのをまま聞く場合があるからです。そうしてそのことのために同調者の範囲というものは一方的な主観的な考え方でどうにでもでき得るがために、一般の労働組合関係において組合員で非常に不安な気持ちに駆られ動揺する必要のない者まで動揺するという点をまま聞くのであります。こういう点はやはり民主化の現任の段階においては望ましくないのじやないかというふうに考えられますので、只今長官お話を聽いてはつきりしたものですから、そういう噂といいますかそういうことのないように御指導にならつれることをお願いしたいと思います。
  195. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) 外に御質問ございませんが……。予定といたしましては先程長官から述べられました青少年の犯罪につきましていろいろ御審議願いたいと思いましたが、時間も大分経ちましたから、今日はこの程度で散会いたしたいと思います。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  196. 岡本愛祐

    委員長岡本愛祐君) それでは今日はこの程度で散会いたします。    午後四時四十五分散会  出席者は左の通り。    委員長     岡本 愛祐君    理事            吉川末次郎君            竹中 七郎君    委員            石村 幸作君            安井  謙君           小笠原二三男君            相馬 助治君            西郷吉之助君            鈴木 直人君            岩木 哲夫君   国務大臣    法 務 総 裁 大橋 武夫君   説明員    国家地方警察本    部長官     斎藤  昇君    警察予備隊本部    次長      江口美登留君    警 視 総 監 田中 榮一君    国家消防庁総務    部長      横山 和夫君    経済安定本部建    設交通局長   小沢久太郎君    経済安定本部建    設交通局公共事    業課勤務    石田 政夫君    東京消防庁総官 塩谷 隆雄君    東京消防庁総務    部経理課長   山田 義郎君