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1950-07-22 第8回国会 参議院 大蔵委員会 第4号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十五年七月二十二日(土曜日) 午前十一時二十五分開会 ———
—————
—————
本日の会議に付した
事件
○
金融政策
並びに
制度
に関する調査の 件(最近の
金融情勢
に関する件) ———
—————
—————
小串清一
1
○
委員長
(
小串清一
君) これより
委員会
を開会いたします。
速記
を止めて下さい。 午前十一時二十六分
速記中止
—————
・
—————
午後零時十一分
速記開始
小串清一
2
○
委員長
(
小串清一
君)
速記
を始めて下さい。
野溝勝
3
○
野溝勝
君 細かい問題を先に
池田
さんからお聽きいたします。今
お話
のありました
進駐軍
に
関係
しておる
特殊労務者
に、例えば
船舶職員
などもその
一つ
でありますが、
船舶職員
がこういう特別の
海上勤務
をしておる場合に、これに対して
課税
をされておるような、
課税
をするという方針らしいのですが、この間
船舶從業員
の
方々
が
政府
と折衝した結果ですね、
所得税
については、これは
特別勤務
であるから、これは
免除
をしようというようなことを
検討
しておるという話がありました。そこでこの
関係者
の
方々
は、非常に
心配
をしておるわけです。この
特別勤務
に從事する諸君は、これは今
政府
で
心配
されておるようなことが、私共は一日も早くこれは実現さしてやりたいと思うし、又して貰いたいと思うのです。ですから、この
船舶職員
の
朝鮮事件
に対する
特別勤務
に対しては、
手当
をやるとか、
所得税
は、今あなた方の方で
心配
されておるように
免除
するということに間違いありませんか。その点を
一つ
お
聽きし
たいと思います。
池田勇人
4
○
国務大臣
(
池田勇人
君)
朝鮮事変
に関しまして、
日本船員
が雇われてや
つた
場合の
俸給
につきまして、
所得税
を
免除
するということは、私は考えておりません。でこれは、
大東亞戰争
当時、軍人には御
承知
の
通り
に
所得税
の
免除
の規定がございました。
軍属
につきまして
免除
すべきや否やということにつきまして、私は
国税課長時代
に
相当検討
をいたしましたが、
軍属等
の分については
特例
を設けたと思いますが、
軍属
について
特例
を設けました場合におきましても、
軍属
にあらざる
船員
につきましては
所得税
の
特例
を設けておりません。然るに
終戰間近
になりまして、多分
昭和
二十年の春頃だ
つた
と思いますが、
終戰間近
に
なつ
た時に、切なる
要求
がございました。そうして
船員
について、
軍属
に
なつ
た場合には成る
程度
の
免除
をしようということに相成
つて
おる、
なつ
たかと思います。
昭和
二十年の
戰争終結直前
においてそういう取扱をいたしております。
只今船員
がコンマーシヤル・ベースによりまして得た
ところ
の
所得
について、特別な
免除
ということは、
只今
の
ところ
私としては考えておりません。これはアメリカの例なんかでも、
余り免除
をするということはや
つて
おらないようです。少しぐらいの軽減はしておりますが、
軍属
に対して、この問題はもう十数年来我々は
軍部
の
要求
に対しまして、
司令部
と最後まで鬪
つた
問題でございます。今
事務当局
はどうか分りませんが、私の
経験
から行きますと、ちよつとむずかしいのではないかと思います。
野溝勝
5
○
野溝勝
君 これは併し十分
検討
を願わなければならん問題だと思うのですが、
内地
を離れて、いわば
特別勤務
というわけになるのですが、自発的にですね、その
任地
に就くとかいうならばこれは
仕事
に就くというのは別ですが、
自分
の意思のない
危險
な所へ徴用といいますか、
任地
へ就く場合ですわ、身の
危險
を冒してさような
所得税
を多くかけられたり、
手当
の点などについても別に納得のできたような
手当
もできておらないのであります。さような
危險
を冒すような
仕事
に就かしておいて、それを敢えて顧みないというこの
考え方
は、これは私はどうも理解がいかんのですが、こういうふうな
特別任務
に就く者は、一体これはどういうような処置をするのですか。予め
予算
の
関係
もありますし、
終戰処理費
と
関係
あるないとを問わず、
政府
といたしましても
日本
の
人民
をそういう所へ行かせるわけでございますから、その点は、相当
予算
を握
つて
おるあなたの方では、
連合各国
の方とも或る
程度
の話があるのではないかと思うが、その点を
一つ
……。
池田勇人
6
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 成る
程度
の話は全然聞いておりません。それから税というものは軽々しく扱われるものではない。非常に
負担
の均衡というものがありますから、それで今
大東亞戰争
中におきまして、
日本
の
海員
が
軍用船
になりましてですね、南方その他で舎もどんどん沈められておる時でも、
船員
の
所得税
の
減免
につきましは、
只今
申上げましたような非常な嚴格な
意味
でや
つて
来ておるのであります。あの頃
軍部
が絶対的な
状態
の時であ
つて
、そこで私は今回の問題につきましては、
大東亞戰争
当時の例なんかも考えなければなりませんが、私の今までの
経験
から申上げますると、今回の
事変
によりまして、
増加俸給
に
なつ
たものを
減免
するということは困難なのではないか、こういう今の見通しを持
つて
おります。
野溝勝
7
○
野溝勝
君
池田
さん、それはあの当時はそれは
日本
も
独立国
でありましたし、
兵役法
もあ
つて
、その法に基いてや
つて
お
つた
当時のことで、今度は全然そういう
関係
はないのですから、だからその
会社
なら
会社
ですね、その
公共団体
なら
公共団体
に、例えば
海底電線
の
労務者
は、この
任地
へ着いてくれ、この
仕事
をや
つて
くれ、或いは
進駐軍労務者
はこの
方面
へ行
つて
くれというようなことになると思うのです。そういう心にもない、
自分
の希望もしない、心にもないようなさとをまあ命ぜられると申しましようか、させられる場合にですよ。特に人命、
生命財産
に対する保障といいましようかね、成る
程度
の裏付けというものがなければ、それは不安でたまらんし、問題の起るのも無理はないと思う。そういう点はあなたが若しその間に対する御
承知
がないとするならば、例えば税金の点については、どうも目下の
ところ
それに対する
ところ
の
行政措置
はないとか、然らば
手当
の点については、どうしなければならないとかいう、
政府
としてそういう点配慮があ
つて
私は然るべきものと思うのです。実はこれは、あなたがこの間の
事情
をあらゆる角度から御勘考願えるならば、これらの問題については一応
連合国側
と折衝して、或いは
意見
を打診をされまして、次のこの
委員会
なりに
一つ
あなたから
お話
しを願いたいと思う。この点に対するあなたの御所見をお
聽きし
ておきたいと思います。
池田勇人
8
○
国務大臣
(
池田勇人
君)
所得税
のこの
理論
から申しまして、
危險手当
を出すのならば
税込
で
危險手当
を支給すべきだと思います。これが
理論
的なんです。
危險
なるが故に
臨時加俸
をやる、片つ方で
所得税
を負ける、こういうことをすべきでじやないと思います。私は
危險
の度合に応じて
所得
を増加すればいい、
手取り
を考えてからやるべきだ、あの手この手をや
つて
負担
の公平を目指すということは、税の
理論
から
言つて
私は賛成できない。從いまして御
要求
ならば私は
係官
を行かしてもよろしうございますが、私はこの問題についてはあまり賛成でありませんから、御
要求
ならば
係官
に
一つ税込
で
給与
を決めたのか、或いは税がこれから負けるつもりで十割
加俸
を決めたのか聽きに行かしてもよろしうございますが、私は
理論
的にはそうすべきじやないという私見を前から持
つて
おる。そうして
事情
が違うとおつしやいますが、
太平洋戰争
のときにも結局下りたのが
終戰直前
だ
つた
と思
つて
おります。
野溝勝
9
○
野溝勝
君 ではあなたのお考では、
所得税
については
減免
する考は今の
ところ
ないと、こういうのですね。併しその
所得
に対する
ところ
の増額と言いましようか、多くするという点についてはこれは考えなければならん点だと思う。こういう点についてはあなたの
事務関係者
と言いましようか、その方を通して
一つ
向うと折衝するというのですか、向うで話をさせるというのですか、どういう
意味
ですか。
池田勇人
10
○
国務大臣
(
池田勇人
君)
所得税
の
減免
ということを土台にして今の
給与
の額の倍数を決めたかどうかということは聞きましよう。併し我々はこれだけの
所得
を殖やしていいのだという賃金の
加俸
の問題につきましてはタツチいたしたくないと思います。よろしうございますか。とにかく十割の
加算
をしたということは、十割を
加算
することは適当である、この十割
加算
のときに
減免
ということを
前提
にして十割を
加算
したか、或いは
減免
ということは考えずに十割を
加算
したとすれば、これは
所得税
を納めることは当然であります。我々は
関係
の、例えば
日本銀行
のポリシー・ボードの
委員
の
俸給
を決める場合においても、
現行税法
でどれだけの
手取り
になるかということを決めて、人の
俸給
を幾らに決めるということをいたしております。こうするのが本当であります。私が察するに、
関係方面
と
海員組合
との話のときには
所得税
を払うという
前提
で、僕は決めておると思います。そうしなければ
意味
をなさない。それでその尻を
所得税
の方に持
つて
来るということは交渉としては僕は良くない。普通のやり方でないと考えております。從いまして私としては、
所得
十割の
俸給増
にしたが、これは
所得税
の
減免
を予定してや
つて
おるか、や
つて
いないかということは
関係方面
に聽いてもよろしうございます。併し
所得税
の
減免
を予定しておる。こう向うが言
つた
ときに、それは
理論
上すべきじやないから
給与
は上げなさいということは、私は言う段階でない、こういうのでございます。
野溝勝
11
○
野溝勝
君 これはあなたに
責任
のないようなことを言われますが、私は
所管大臣
でないというような考でおられると思うのです。併し
所得税
の問題についてはあなたはそうい
つた
ことがあるから
給与等
の問題については僕はタツチしたくないという御
意見
ですが、併しこの
政府
全体としてこれは
責任
があると思う。
日本
の
人民
がとにかく
危險
を冒し生活に不安を起すような問題を、
政府
の一員たるあなたが全然それはどうもタツチしたくないという
考え方
は、私はこれは誤
つて
おると思います。そこでこれはいずれそれぞれの
所管大臣
にこの問題については、
給与
問題、或いは待遇の問題その他の問題についてはおのおの聽くことにいたします。 ただ、その
從業員
の
方々
ですね、
職員
の
方々
の
心配
されておるのは今のような問題を非常に
心配
されておるのであ
つて
、これが具体的にならなければ今回の議会において
單独法案
を、
所得税
一部改正の
單独法案
を出す。同時に
給与
の問題も出そうというわけで寄り寄り今
心配
をしておるのでございます。こういう点をあなたは
十分一つ
御記憶に置かれまして、
関係大臣
から話があ
つた
際は、十分それらの
実情
について
心配
のないようにする考慮をお払い願いたいと思います。で、この問題に対する
質問
、
関連質問
は
清澤
君からあるようでありますから、
委員長
、一応この
清澤
君に
関連質問
を讓ります。私は継続して
質問
することを留保しておきます。
清澤俊英
12
○
清澤俊英
君
海員組合
なんかで
言つて
おりますことは、同じ
海員組合
が
朝鮮
で居住する。その場合は当然
所得税
が取られると思うのでありまして、
ただ船
に乘
つて
おるから月のうち三日位、
内地
に帰
つて
来る。そうして籍が国内にあるから
所得税
を取られるということは、そこに無理がある。権衡を失
つて
おる。こういう見方が非常に強いのでございますが、だから而も貰
つて
おる金は、
只今
はどうも
木村
さんは、この金は
終戰処理費
から出ておるようだというような
お話
に
なつ
ておるけれども、
海員組合
の方の人達は全部向うから貰
つて
おります、そういう特別な
給与
に、
内地
におるからというので僅か、二日、三日帰
つて
来るだけで取られるということは、どうもそこに無理があるのじやないか。だからこういう非常に
危險
な
状態
に曝されて
今野溝
君の言われる
通り
に、
勤務
に服しておるのであるから、これは当然引いて貰うのが当り前だという考を持
つて
おるが、こういう場合ではやはり
内地
に籍があるから全部取る。こういうお考えに
なつ
ておりますか。
池田勇人
13
○
国務大臣
(
池田勇人
君)
所得税法
はそういうふうに
なつ
ております。
内地
に住所を置きまして
内地
で
所得
を得る場合におきましては
源泉徴收
をすることに相成
つて
おります。
清澤俊英
14
○
清澤俊英
君 これはまあ
税法
はそういうふうに
なつ
ておることは当然分りますが、それが問題だろうと思います。
なつ
ておれば、この
法律
は人が作るのであるから、あなたにもお考もあると思う。そういう
実情
ならば
税法
の一部を改正して取らん方がいいのじやないか。これが
質問
のやはり重点になるのじやないかと思いますが、ここの考を、
法律
が今あるから取るのじやない、取らんでもいい問題だ、これを変更してやるべきが正当だと、こう考えますならば、変える方法、
政府
が提出するなり、我々の方で提出するなりして、
法律
の一部を改正して行けば問題は解決して行く。問題はそういうものを取ることがいいか
惡いか
という
考え方
が中心になると思うのですから……
池田勇人
15
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 先程申上げましたように、私は
所得税
を課すべきだと
只今
は信じております。併し
国会
の方でおやりになればこれは別であります。私は今までの慣例上から申しまして、又外国の例から考えましても、
所得税
を課すべきだという考を持
つて
おるのであります。
油井賢太郎
16
○
油井賢太郎
君 この際
大臣
に二、三お伺いしたいのですが、先程も
お話
がありましたが、
補正予算
に関連するようなものはこの
国会
には出さないというような
お話
があ
つた
のですが、将来
補正予算
の目的で以て
国会
を、
臨時国会
を開催せらるる意図がおありになるのかどうか、又
補正予算
としてどういうものが出されるのか、
金額
はどの
程度
になるか、そうい
つた
ようなことを、お分りになる範囲内でこの際
一つ
はつきり願いたいと思います。
池田勇人
17
○
国務大臣
(
池田勇人
君)
補正予算
を第八
臨時国会
に出すか、出さんかという場合におきまして、出さないという議論が相当内外にあるのでございます。併し私は出さないと今決めておるわけじやございません。
情勢
によりましたら出す場合もございましよう。例えばその場合におきましても、この
輸出金融金庫
が
政府
のいわゆる公庫的のものになりまして、
予算案
を出すということになれば、
実体
はその
出資
が見返
資金
で出るとか何とかいうが、
実体
は何とい
つて
も変りはない。併し
金融公庫
については
実質予算
として出すかどうかという問題は……そこで
金融公庫
の性格におきましても、民間の方でならば出さなくても
法律案
はできる。こういう論議がありますので、例えば
中小企業金融機関
の
補償制度
にしても、
政府
で見返
資金
からこれを出して、これを
一つ
の公庫的なものにするということになると、実際は見返
資金
から出すのだから大したことはないのですが、形式的には
補正予算
になる。それから先程も触れましたが、
国民金融公庫
に
出資
をするという場合におきましては、これは何か
財源
を求めなければならない。見返
資金
から持
つて
来ればよろしいのでございますけれども、今までのように
一般会計
から
出資
をしているつもりでやるということになると、
財源
を見つけなければならないということになると、
補正予算
が実質的の
補正予算
になる。何れ御審議を願いたいと思いますが、
報奨物資
の
補助金
、これは
財源
を要します。併し
只今
の
ところ
財源
を要しますが、併し要望に応える
意味
において
法律案
を先に通して、
法律案
が通れば金融的な
措置
で次の
補正予算
を出すか出さんかという問題について、まだしかと決ま
つた
わけではないが、なかなか
補正予算
を出さないという意向が各
方面
に強いようであります。 それから今回の
臨時国会
に
補正予算
を出さないとした場合に、次に
臨時国会
を開くか、開いた場合に出すか、出す場合にどういう
程度
のものを出すかという問題につきましては、
只今
はつきり申上げられんと思います。併し今回出す予定にしておりまする
輸出金融金庫
が
輸出金融公庫
に
なつ
て、
政府
の
機関
として
歳入歳出
の
予算
を組む、或いは
中小企業金融
の
補償制度
を設けまして、これを見返
資金
なり
一般会計
から出すということに決まるか、それから
報奨物資
の方は
法律案
を出すから、これが通ればこの次の
臨時国会
には当然出さなければならん。
臨時国会
或いは
通常国会
には出さなければならない。
国民金融公庫
につきましては、私は、借入の
制度
を認めると同時に
出資
をする、こういうものも出ましよう。併し又
船舶
の
低能率
の分をスクラツプする、こういう場合には
商船管理委員会
に四十二億の中から六十万
程度
は出ます。いわゆる
繋船補助費
というものを船の
買上資金
にすればとんとんくらいになる、こういうものは
予算
上は
補正予算
になるわけであります。それから又
緊急失業対策費
は四十億円の分を第一・
四半期
に十億、第二・
四半期
に十三億円、そうして第四・
四半期
のものを繰上げて融資をする、こういうものについても
補正予算
を組まなければならんのではないか、或いは第四・
四半期
の分を繰上げしようということについては、十二月初め
通常予算
で出すという場合においては、
追加予算
であれば
臨時国会
に出さなくてもいいとも考えられる。それから
失業保險
の
不足金
の
問題等
いろいろ問題はございます。 それから何の問題もありましよう。トロール船の一時繋船したその
補助
も、先般
国会
の提案によりまして
補償
の
法律案
が出ておりますから、こういうものも出るかと思います。併しこういうことは
只今
の
ところ
、今後どんなことになるか分りませんから、
今金額
については申上げるわけには行きません。少くとも重要な問題でありますが、本
国会
に出す場合にどれだけの費用を暫定的に上げ、そうして
一般会計
はどう、郵政はどう、国鉄はどう、
專売公社
の分はどう、公団の方はどう、
地方職員
の方はどうということになりますと可なりの
金額
になるのでございます。今の
ところ
はつきりした
金額
は申上げられませんが、私としては常にいろいろ肚の中に入れて
検討
いたしております。
油井賢太郎
18
○
油井賢太郎
君 先程
剩余金
が百七十億程
大蔵省
が予知しないのが出たというような
お話
があるようですが、いわゆる
財源
としてこの次の
補正予算
が出される場合に、
大蔵省
の手持のいわゆる
財源
ですが、どのくらいありますか、その
金額
は……。
池田勇人
19
○
国務大臣
(
池田勇人
君) 大体百七十億円見当でございます。まだ正確に締切りをしておりませんが、その中半分が
財源
として使われましよう。それから
輸入補給金
の問題も或る
程度剩余
が見られます。これは或る
程度小麦
なり米が予想より安く買えたということによるのでございます。今後若し小麦や米を相当輸入することになりますと、分量が三百六十万トンより殖えて来たら
輸入補給金
は余らん、
歳出面
におきましても相当疑問を生ずるのであります。
歳入面
におきましては御
承知
の
通り
に滯納が非常に多い、又
申告納税
の成績は
余り
芳しくないということが予想されますと、
歳出面
の
剩余金
と
收入面
の
不足金
を釣り合わさなければならないので、はつきりした
金額
は申上げられません。
油井賢太郎
20
○
油井賢太郎
君 もう
一つ
。
補正予算
を九月末あたりには必ず
臨時国会
を開いて整理したいというような
お話
もあるようですが、
新聞紙上
に載
つて
おるのと
大臣
の
お話
とはちよつとはつきりしないのですが……。
池田勇人
21
○
国務大臣
(
池田勇人
君) これは先般
自由党総裁
として
地方財政政策
として発表に
なつ
たあの
政策
の中に、十五ケ月
予算
を作る、こういうことを
言つて
おります。十五ケ月
予算
を作ることははつきりいたしております。併しそれまでにおいて、十五ケ月
予算
を作る前において
臨時国会
を開いて、そうして
補正予算
を出すかどうかということにつきましては、私は
閣議決定
もいたしておりませんし、技術的に
言つてもち
よつと困難な点もあるのではないかという気がいたしておるのであります。併しこれは大きい国家の
政策
でございますから、
臨時国会
を開く要がありといたしますれば、いつでもそれに……。そうしてその状況によりまして
補正予算
を組むか、組まんかということも考えたいと思います。
只今
の
ところ
十五ケ月
予算
を組みます。十五ケ月
予算
を組みますことによりまして
只今
申上げました今回の
保險金
その他
緊急失業対策費
というようなものは、これは十五ケ月
予算
でもできる。それから
輸出金融金庫
が今回出ないとした場合におきまして、早くやるということになれば、これは
臨時国会
を開いてやるということになりましよう。そうしますと、そのときに出す
予算
は
只今
申上げました形式的な
補正予算
であります。こういうことがございますので、はつきりしたことは
只今
の
ところ
申上げられません。
小串清一
22
○
委員長
(
小串清一
君) もう大分時間が経ちましたから、本日はこの
程度
にしたいと思います。今日
証券取引委員長
の
徳田
君が見えておりますが、その方のことはやりませんから……。本日はこれで閉会といたします。 午後零時三十八分散会
出席者
は左の
通り
。
委員長
小串
清一
君 理事
大矢半次郎
君 佐多
忠隆
君 木内 四郎君
委員
愛知 揆一君
九鬼紋十郎
君 黒田 英雄君
清澤
俊英
君
野溝
勝君 杉山 昌作君
高橋龍太郎
君
油井賢太郎
君
木村禧八郎
君
国務大臣
大 蔵 大 臣
池田
勇人
君
政府委員
証券取引委員会
委員長
徳田
昂平
君
証券取引委員会
事務局長
湯地謹爾郎
君
証券取引委員会
事務局次長
三井 武夫君