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1950-11-13 第8回国会 参議院 在外同胞引揚問題に関する特別委員会 閉会後第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年十一月十三日(月曜日)    午前十時四十三分開会   —————————————   本日の会議に付した事件 ○未復員者給與法の一部改正に関する  件 ○派遣議員報告   —————————————
  2. 大谷瑩潤

    委員長大谷瑩潤君) 只今まり委員会を開会いたします。各委員におきましては種々御予定がございましたことと存じまするが、御都合御繰合せを頂きまして、御出席頂いたことを厚く御礼申上げます。  本日の議題は未復員者給與法の一部改正と、委員調査報告でございまするが、先ず委員長より少しばかり報告をさせて頂きたいと思います。御承知通り去る九月二十二日の委員会におきまして、未復員者給與法の一部改正衆参両院代表国連総会出席関係方面に懇請することを決議いたしました。未復員者給與法の一部改正でございまするが、この改正法案促進につきまして、委員長鈴木及び曾祢両委員にその労をお願いいたした次第であります。両委員はそれぞれお忙しい中を衆議院側とも連絡をお取り下されまして、関係各省及び関係方面折衝下さいまして、委員会で決議いたしました主要事項が大体達成せられる見込が付くようになりました。ここに両委員に対し委員会代表いたしまして、委員長より厚く御礼を申上げる次第であります。この未復員者給與法の一部改正折衝経過につきましては、後ほど改めて鈴木委員より御報告をして頂くつもりでございます。  次に衆参両院代表国連総会出席することを関係方面に懇請する件でございまするが、このことにつきましては曾祢委員千田理事及び草葉委員の三氏が奔走して下さいましたことを厚く御礼を申上げます。本件につきましては、結局のところ両院引揚委員長千田理事及び衆議院堤委員の四角でシーボルド議長にお会いをいたしまして、国会意思をお伝えいたしましたところ、新聞で御承知通り中山齋藤及び倭島の主君が国民代表に選ばれまして、御出席下さることになつたのであります。参議院側からは誰も選ぶことができませなんだが、これは全く人員の関係で止むを得ず以上の三名に決定した次第であります。併し決してこれは国会を無視したものではなく、今後このような機会には十分国会意思を尊重する旨シーボルド議長より鄭重なる御挨拶がありましたことをここに御報告申上げて置きます。  次に御報告申上げますることは、朝鮮地区において我が同胞が残留しておる情報がありますので、シーボルド議長に対しまして、朝鮮地区の治安が回復次第朝鮮地区国会から調査団を派遣したい旨を委員長より文書を以て提出して置きましたところ、早速シーボルド議長より、現在のところ調査団を派遣できるよう状況なつていないけれども、日本人がおれば早速送還するよう努力する旨回答がございましたことを御報告申上げます。  尚先ほど報告申上げましたように、我が国民代表国連総会に現在派遣されておりまして、我が抑留同胞の問題が国際問題となつておりますので、特別委員会としても、日本における留守業務如何に行われているか、留守業務の実態を認識することによりまして、今後の引揚問題につきまして何かと参考になることと存じまして、委員会として明十四日千葉市稻毛の留守業務部調査を計画いたしました。どうぞ万障御繰合せの上調査に御参加下されまするようお願いいたします。委員長より御報告申上げますることは以上でございます。  では未復員者給與法の一部改正折衝経過につきまして鈴木委員より御報告して頂くことにいたします。鈴木委員
  3. 鈴木直人

    鈴木直人君 只今委員長の御報告にもありました通り、九月二十二日の委員会におきまして、一応この委員会において決定を見ましたところの未復員者給與法の一部を改正する法律案について、関係方面との折衝或いは衆議院或いは政府との折衝に当る者として、私と曾祢委員とが御指名を受けたのでありますが、その後現在までに至るところの経過を御報告をいたします。  先ず第一に先般御決定になりましたところの法律案と本日までに一応まとまりました法律案との違いでございますが、本日まで一応まとまりましたところの法律案只今皆さんに配付されてございます。従いましてこれは朗読をいたしませんから、どうかこの法律案につきましては委員長において速記録に留めさして頂きたいと思います。そうしましてその内容について申上げます。その後曾祢君とも相談をいたしまして、先ず第一に衆議院参議院とは同一歩調をとるということが必要である、こういうことを考えたわけであります。参議院だけが衆議院相談をせずして、法律案を出すということも可能であるけれども、この際は衆議院引揚委員会連絡をとりまして、そうしてこちらの意向衆議院に伝えまして、衆議院においても委員会を開いて参議院の案を検討して頂き、衆議院意見も取入れて、そうして両院代表者がときどき会つて折衝しまして、一応両方の、衆議院参議院とにおいて意見がまとまつたものについて、大蔵省なり或いは司令部方面とも折衝するのが一番妥当である、こういうふうに考えまして、衆議院のほうに申入れました。衆議院におきましては委員長と数回会つたわけでありまするが、衆議院におきましても参議院のこの案につきましては非常に尊重をいたしまして、ただ内容的には、埋葬料の一万円ということは、ちよつとこれは実現が不可能かも知れない。従つて三千円にしたい、こういうよう意向ようでありました。実は我々も埋葬料一万円ということは確かに理想的ではあるけれども、衆議院の考え方のほうが実際の場合において実現……、そこら辺に落着くということが大体見涌しとしてはその通りであるというふうに考えたのでありまするが、先般の委員会において満場一致を以て一万円に決定をされておりまするので、一応一万円を主張したのであります。ところが、衆議院におきましても、それならば一応一万円ということにきめようということで、衆議院委員会においても一応きめたようであります。併しながら、そのきめ方は一応一万円ということによつて関係方面なり政府方面折衝ようという程度における決定であつたわけでございます。その結論は、この法案にありまするように、三千円ということに決定いたしたわけでありますが、衆議院も一応は一万円ということにきまつたようでありました。まあそういうような点が食い違いでございました。俸給等におきましても意見がありましたが、大体参議院案通りに一応なりましたので、今度は衆議院委員長と私とが大蔵省に交渉いたしました。それで、大蔵省におきましてはこの案について、予算的措置をとることに了承をいたしまして、すでに予算化をいたして現在補正予算としての案の中に含まれておるはずであります。臨時国会で提案されるであろうところの補正予算の中には、この法案ように、見積られまして予算が計上されておる段階に来たわけであります。それでその後私と衆議院若林委員長の二人でESSのモス氏等に会見いたしました。モス氏等のほうにおきましてはすでに政府方面から一応の説明は聞いておつたようでありまして、その内容については了承いたしておりました。併しながら予算は全般的に現在検討中である。従いましてこれだけを今よろしいというようなことを言うことはできない。全体の予算を検討いたしまして、全体の予算の一部としましてこれが将来決定されるというよう段階になる場合には自分もそういうふうに実現するよう努力することを一応返事をして置くというよう程度でございました。従いまして恐らく全体の補正予算或いは二十六年度予算決定する段階におきましては司令部のほうにおきましても、この法律内容をなすところの予算の承認は得られるであろうというよう見込を持つて帰つたわけでございます。  次にこの法案内容について申上げますというと、未帰還者俸給につきましては荘百円を千円に改めるということはこの前御決定通りであります。が第二の第八條第一項でありますけれども、帰郷旅費の千七百円を二千二百円にするということもこの前の決定通りであります。第三に遺骨埋葬料千五百円を一万円にするという点につきましては、先ほど申上げましたように、衆議院参議院一致いたしまして一万円ということにいたしましたが、大蔵省等との打合せの結果三千円ということで予算を組むことに落着きましたので、これも三千円ということにこの点は改めたわけでございます。その点は一つ後日御承知をお願いいたしたいと思います。以上でありますが、更に問題はいわゆる恩給を貰つてしまつたというような、傷病兵などの一時恩給を貰つてしまつたというようなことで後になりまして病気が悪くなつて来たという際に、国立病院に入つた場合には療養費の支給を受けないように現在なつているわけでありますが、それを恩給等を頂いた後において発病した場合に国立病院に入つた場合には医療費を貰えるようなふうに直すという八條の六の條文でありますが、これは先般御決定頂いたのでありますが、これは大蔵省折衝いたしましたところでは、この條文は今改めて出すということは全体の法案にも影響いたしますし、この條文がなくても現在の法令の解釈によつてこれを実施することができる。又政府におきましてもそれは実施したい。その程度予算というものは出すことができるというようなつておるから、この條文は出して貰わないほうが却つてその運営の上においてよかろうというよう意見もありました。衆議院参議院でいろいろ相談の結果この條文は取りまして、そうして極めて簡單法律案にいたしまして、そうして第八條の六につきましては、必ずその法律が出さなくてもやれるように現在の法律の解釈によつて実施するという言明を得ましたので、法案の中にも入れないということにいたしたのでございます。  次にこの実施期でありまするが、これは附則に二十六年の一月一日から施行するということになりまして、この点は了承を得て予算の中にそういうふうになつているわけでございます。以上申上げますよう内容的に違いましたのは遺骨埋葬料の一万円が三千円になつたという点が主要なる点でございます。以上簡單でございましたが御報告を申上げます。
  4. 大谷瑩潤

    委員長大谷瑩潤君) 只今の御説明に対しまして何か御質問ございましたらばどうぞ。
  5. 鈴木直人

    鈴木直人君 更にこの提出する法律案参議院において提出するか、或いは衆議院において提出するかということにつきましては、まだ衆議院参議院との間においては相談をいたしておりません。この法律参議院提出して参議院において可決された後に、衆議院に廻しましてこれを決定いたしました法律でありますが、今度の改正につきましては、衆議院提出して参議院に廻つて来たほうがよろしいか、或いは参議院提出して衆議院に廻したほうがいいかという点につきましては、実はどちらでもいいようなふうに衆議院委員長も考えておられましたので、もう少し過ぎましてから皆さんの御意見も聞きましてその態度をきめたいと思いまして、この提出の仕方につきましてはまだ未決定のままでございます。
  6. 大谷瑩潤

    委員長大谷瑩潤君) 御質問ございませんか。そうしますると御質問もないようですが、この埋葬料の、委員会としてきめました一百円を三千円に大蔵省との折衝の結果減額されるということにつきまして、御承認願えますか、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 大谷瑩潤

    委員長大谷瑩潤君) 御異議がないようでありまするから、お認め下さつたものと決定いたします。
  8. 内村清次

    内村清次君 ただこの提出責任者ですね、これをきめて頂きたいのですが、これは一任された委員方々衆議院との政治的折衝をやつておきめになるつもりか。これは当然議員提出としてこの法律案は出すべき性質のものだと思いますが、その点はどういたしますか。
  9. 大谷瑩潤

  10. 鈴木直人

    鈴木直人君 議員提出であることは間違いございません。従つて衆議院議員衆議院のほうに提出するか、参議院議員でありますと我々引揚委員会全員提出者になるわけでありますが、衆議院になりますれば恐らく衆議院引揚委員会全員提出者になると思いますけれども、それをどちらの方面提出するかということについては、一つ意見を承わりまして折衝をいたしたいと思います。
  11. 内村清次

    内村清次君 これは前例はどうなつておりましたかね。この前の提出の場合には、あれは参議院のほうが提出者になつたように伺つておるのですが。
  12. 鈴木直人

    鈴木直人君 私の承知いたしておるところによりますというと、この法律案参議院引揚委員会全員提案者になりまして、参議院において法案を作り提案いたしまして、満場一致つたと思いますが、可決されまして、そうして衆議院のほうに廻りまして、衆議院がそれを通過せしめて法律なつたというようなふうに思つております。
  13. 内村清次

    内村清次君 今回もそういうふうな順序で提出をしては如何でしようか。これは又衆議院関係との折衝中において空気も察せなくちやなりませんが、その点鈴木委員のほうではどういうふうに認められておりますか。
  14. 鈴木直人

    鈴木直人君 この改正法律案は、主として参議院委員会においてとり上げまして、衆議院は余り実は審議されておらないわけでありまして、参議院のほうで相当大蔵省のほうとも折衝したり、成案も出たりいたしましたのに、まあそれと関連を持つて衆議院においてもとり上げたように考えておるのでありまして、主導的なものは今までは参議院が行なつておると、こういうことでありまして、そういう点から言いますれば、参議院が提案するということがこの改正案を今まで審議しておる過程から見れば正当ではないか。又事務参議院引揚委員会事務当局が専属的にやつておりまして、その他沢山の人が常置されておるのでありますが、衆議院のほうにおいては恐らく誰もおらないのではないかと思つておりますので、法律的なことをいろいろやるのにつきましても、全部参議院がやりまして、そうして衆議院委員長も行つて頂く。或いは政府に対する連絡なり、或いは司令部に対する連絡なり、そういうふうな一切の事務は全部参議院委員会事務当局が今までやつております。そうして衆議院は、委員長に来て貰いましてやつておる、こういうよう事務のとり方を現在いたしておるわけでございます。
  15. 内村清次

    内村清次君 この委員会継続審査をやりまして、今日まで各委員方々の御努力、又今回委員会でお願いいたしました方々の御努力によりまして、この点までスムーズに折衝ができておる段階でありますから、この臨時国会も二週間というような短期間らしく、而も又この問題も補正予算と密接な関係のある問題でありまするからして国会の当初にできればこの法案の成立がなさるようにするためには、この委員会提出責任の点につきましても明確にして置いたほうがよくはないかと、かように存じまするが、各委員長のほうで各委員方々の御意見を承わつて頂きたいと思います。
  16. 大谷瑩潤

    委員長大谷瑩潤君) 只今内村君のお説の通りに、相当この問題は参議院においては力を入れて参つた問題でありますので、この際この参議院特別委員会において臨時国会の当初に提出できるようなとりきめをして頂いたほうがよいかと思いまするが、皆さんの御意見一つ承わりたいと思います。
  17. 河崎ナツ

    河崎ナツ君 内村さんの御意見適当だと思いますので、私はそれに賛成いたしたいと思います。
  18. 木内キヤウ

    木内キヤウ君 木内賛成であります。、
  19. 大谷瑩潤

    委員長大谷瑩潤君) 大体皆さん賛成ようでありますから、そういうことにとりきめさして頂きまして、その手続等委員長鈴木委員と二人にお任せを願いまして折衝に当りたいと存じますが、御異議はございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  20. 大谷瑩潤

    委員長大谷瑩潤君) ではさよう決定いたします。  それでは只今議題は以上のよう決定をいたしまして、次に議院の議決によりまして、岩手県、青森県の両県に鈴木及び兼岩委員、それから秋田県、山形県の両県に高良委員が、引揚者及び留守家族の援護の問題の調査のために派遣せられましたが、その調査の御報告をして頂きたいと存じます。
  21. 曾禰益

    曾祢益君 その前に、先ほど委員長から御報告がありました国連問題ですね、司令部との折衝についてもう少し申上げたいと思います。よろしうございましようか。
  22. 大谷瑩潤

    委員長大谷瑩潤君) 只今曾祢君の御動議のよう国連問題に対しまする経過につきまして、いろいろお骨折りを頂きました曾祢君からもう少し附加えて報告がしたいと申されますが……。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  23. 大谷瑩潤

    委員長大谷瑩潤君) では曾祢君から……。
  24. 曾禰益

    曾祢益君 この前の九月の二十二日の委員会におきまして、先ほど委員長から言われましたように、国連総会の議場にできるならば衆参両院のほうから引揚問題促進に関する日本国民の希望を伝えるよう電報等を出すことと、今一つその中に加えましてこれは総司令部との折衝によりまして、総会国民代表として衆参両院代表が行かれるようにする懇請、この二つのことをおきめになつたわけでありますが、実はその折衝が、やつております過程におきまして、他面総司令部政府との間には別に又同様な趣旨の、とにかく日本側から国連代表を送るという話があつたらしいのでございます。甚だ申訳ない次第でありまするが、我々の司令部との折衝のほうが多少時期的にも、或いは内容的にもやや劣つてつたかと思うのでありまするが、結局におきまして、新聞に発表されたように非常にいずれも立派な代表者であり、中山さんといい、齋藤さんといい、国民的な視野から見て誠に立派な代表であり、又今一人の代表と申しまするか、これは事務当局にはどうしても行つて貰わなければならないと思うのでありますが、委員が三名にもうきまつた段階におきまして、実は正式に先ほど申上げましたように、当委員会委員長、それから衆議院委員長中心といたしました陳情団が、シーボルド議長に会うというようなことになつてしまつたわけであります。シーボルド議長説明につきましては、実は自分も初めは五名ぐらい代表日本側から送つて貰うつもりであつたところが、ワシントンとの折衝過程におきまして、その予算が削減されて三名になつた。而してなぜ三名かということについては、やはり総会にはドイツ、西ドイツでございますが、西ドイツからの派遣委員との比較もありまして、振合いの問題もございまして、到頭三名にされてしまつた。そこでその三名の内、一名はどうしてもこれは事務当局から行つて貰わなければならない。あとの二名については、いろいろの御批判はあるかも知れんけれども、まあいろいろな見地から中山齋藤両氏にお願いすることにしたのだと、そういうようなわけであるから、決して先ほど委員長も言いましたように、参議院委員会が特に引揚問題について、衆議院以上な熱意を示されたことは十分に承知しているのであるが遺憾ながら今回だけは予算定員範囲外ということになつたから悪しからず……、こういう御挨拶でありました。尚これに前後いたしまして司令部議会関係であるところの、ガバメント・セクシヨンのドクター・ウイリヤムズと折衝したわけでありまして、特にこの方面におきましては、議会関係者におきまして、参議院引揚委員会が、引揚問題について最も両院中特に勉強しておつたことは十分承知しておりました。若し議会から代表を送るというお話ならば、勿論参議院からも行つて貰うのが当然だと思う。これにつきましては全く同意見でございましたが、今回の経過につきましては、何分にも外交局中心でありますことは、先ほども申上げましたように、政府政府として別途交渉して、このほうが実は先であつた。それは先ほど申しましたように、全般との振合い、殊に西ドイツとの振合いから三名に減少されてしまつたということ、これらの事情から参議院からの代表派遣が間に合わなかつたということにつきましては、私も折衝の一役を買いました以上、誠に皆さんに申訳ないと思います。さよう事情でありますので、これは日本側として、国会政府との関係をどう考えるべきかという問題はありましようが、併し国民的立場から司令部のほうにこれ以上押すということは、私としても、又委員長とされても適当でないのではないかというふうな関係から、今回についてはまあ快く選ばれた国民代表をお送りするほうがいいのではないかという見地に到達しました。  以上多少敷衍して一説明申上げまして、特に折衝に当りました一人といたしまして委員会皆さんにお詫びを申上げたいと思います。
  25. 大谷瑩潤

    委員長大谷瑩潤君) 只今曾称君から御報告がありましたように、非常に御盡力を願つたのでありまして、この点は我々委員一同から厚くお礼を申上げるべきだと存じます。  尚私からもう一言附加えて申上げて置きまするが、シーボルド氏の言もありましたが、いよいよきまつ出席をされるこの三人に対して心から国会の諸君も歓送をして上げてくれというようお話がありましたので、七日の日に議長官舎を借りまして歓送会を催じまして、在京委員方々には御出席を願いまして、衆議院議長参議院議長を初めといたしまして、有志の者が集まつて歓送会を開いた次第であります。尚九日の出発の日には、参議院からもバスを一台、衆議院からもバスを一台提供いたしまして、在京留守家族のかた二百名を限つて羽田の飛行場までお送りをし、又快く行つて頂くのに対して感謝を表したいという申込にありましてその手続をとりまして、羽田から御機嫌よく三名のかたが出発をいたされたということを併せてお報告をして置きます。  では先ほど議員派遣及び視察の模様につきまして御報告を願います。鈴木君。
  26. 鈴木直人

    鈴木直人君 私と兼岩傳一君と二人が岩手県、青森県に調査団を組織いたしまして参りましたのでありますが、岩手県におきましては特に千田君が岩手県の御出身の関係から、一切千田君も行を共にされまして御案内を頂いたのであります。岩手県は千田君が引揚関係を率いられて熱心にやつておられる関係から、この引揚者に関するところのいろいろな厚生施設等につきましては、随分よくできていることを我々は見ることができたのであります。これはお世辞ではありませんが、千田君は実によく県内の、そういう方面の第一線に立つて指導せられているという実績を我々見ることができまして、同僚のために嬉しく感じたわけであります。  視察いたしましたのは七月十七日から七月二十三日までの間でありまするが、大体県、市、或いは関係の住宅その他、特に岩手県におきましては、他の県において非常に困難視せられているところの引揚者方々開拓によつて成功いたしておるという状況を見ることができたわけでございます。岩手県、青森県におきましては、他の県と大体同じよう開拓による定着につきましては必ずしもいい結果をもたらしてはおらなかつたわけでございます。この詳細な点につきましては別に皆様のところにガリ版刷岩手県、青森調査報告鈴木直人、兼岩傳一というパンフレツトを差上げてありまするので、これによつて一つ了承をお願いいたしたいと思います。又この報告書一つ速記録に留めて頂きまして、別に一つ報告書の中に入れて頂くことといたしまして、私のこの際における御報告は極めて簡單にさして頂きたいと思うのでございます。特に一言申上げて置きたいと思いますのは、岩手県におきましても、青森県におきましても問題になつておつたのでありますが、未復員者給與法、或いは特別未復員者給與法には一つ給與を受けるところの対象がはつきりと法律に規定されているのでありまするが、その給與を受ける者の対象を終戰当時つかむことのできないような状態にありましたために、市町村におきましては間違えまして、いわゆる給與金過誤拂というようなことが相当行われておつたようであります。併しながらこれは現在の規定から申しますというと、誤つて給與金を渡しておりましたのでありますから、従いまして現在の段階におきましてはその給與金を取上げるようなことになつておるわけでございますが、この点はその当時いわゆる給與者の、給與を受ける人の認定が困難を極めておつた当時であるということであります。別冊にガリ版で刷りました給與金過誤拂債権の発生事由についての説明というものがございますが、こういうような事由のために過誤拂なつておりましたのでありますか、遺家族、或いはその他の方々も数年前に当然支那を受けるべきであるというふうに考えられまして、金を貰つておつたのがその後取上げられるというようなことになり、又市町村におきましては当然市町村が一方的にこのほうに支拂うことが妥当であるという見解から支拂つておつたようでありますけれども、現在それを取上げるということになりますというと、市町村が非常にまあ過ちを犯したようなことになりまして事実上非常に困難であるというよう事情が聞かれたのであります。これにつきましては、これは或いは少しばかりの過誤拂でありましたら特別立法でもいたしまして、そうしてその過誤拂によつたところのものはもう返さなくてもよろしいというようなことにして貰いたいというようなことが強い意向でございました。これは高良先生が他の地方を御観察になつたのでありますが、その他の地方においてはどういうふうな御意見であつたかと思いまするけれども、この岩手青森両県を調査した限りにおきましては、そういうような御意向が強かつたということを一つ報告をいたしまして、その他のことにつきましてはこの調査報告書で以て御了承をお願いいたしたいと存じます。
  27. 大谷瑩潤

    委員長大谷瑩潤君) 何か特に御質問がありましたらどうぞ。  それじや引続きまして高良委員の御報告を承わります。
  28. 高良とみ

    ○高良とみ君 私のほうからもいずれ明細な調査報告書を提出いたしますつもりでありますが、概略を事務当局において調査されたものがガリ版にできておりますので御覧を願いたいと存じます。  これは一々読上げませんのでありますが、私の調査いたしましたものは山形県と秋田県でありまして、山形県は農地が七〇%もあるものでありますから、幸いに開拓に適する土地を選択されましたので、そこにおける入植状態が非常によく行つていると言うべきであると思うのであります。但し山の中でありまして、非常に困難な原始的な状態のところで、山を越え、谷を越えして渡つて行くところに、而も殆んど樺太の南方くらいの高さの、寒さのところに開拓家族が入つておるのであります。で特に山形県は進んで無縁故者を二万人以上引受けましたので、その関係からの土地の無償拂下の問題があるわけであります。それから更に特別な引揚住宅、庶民住宅を建てておりまするのに対して、町村から弁償費、火災保険費、及び修理費は今まで出しておるのでありますが、それを早急な時期において町村へ無償拂下を実行して貰いたいという要求が切実にあるのであります。そうでありませんと、この国が建てまし先或いは外の残つておりました兵舎等を利用しましたものが国有財産になつておりますると、中に居住しております者等を動かすときも、二割くらいしか入替えをする自由を持つておりませんので、管理上非常に困難があるということであります。で私共視察いたしました引揚住宅の中でも、市街地に近いほうは勿論生活の安定ができつつありますし、殊に本年度の七坪半の引揚住宅の割当によつて建てられて行き、又昨年度のそれで建てておりますものは非常にきれいな、又衛生的な地区に選ばれてできておりますが、その以前に引揚を急に行いました住宅は困難な状態にあるのであります。未帰還者は山形県としては三千人以上おるのでありまして、中共から音信のありまするものが百家族を越えており、香港、広東、天津等に居住しておるという実情がわかつておるのであります。  でこれらの引揚げた人たちに対する更生資金でありますが、これは一万五千円の更生資金を今日の物価に照らし合せまして三万円に増額して貰いたいという希望と、これの償還金が余りに多過ぎるために借りては直ぐ返し、借りては返すということになりますると、更生資金の役をなさないということなんであります。で山形県について申しまするならば、九百二十万円を五ヶ年で借りました更生資金のうち、七百三十万円を償還して行かなければならないというようなことがありまするために、安定した更生資金の役をなさないということは考慮すべきことだと思うのであります。  それから更についででありまするので、ここでまとめて申上げますと、戰歿者の葬儀を文民並に執行する自由を與えられたい。まあこの点は町村長等の要望でありましたが、戰歿者であるために、文民並の葬儀を遠慮しておるというようなことは非常に戰歿家族、又は戰歿の通知を後から受けました者の家族に卑屈な一種の罪悪感を與えて、村町等で困難を感じておるという訴えがございましたことも御報告申上げるべきことだと思うのであります。  幸いに山形県におきましては、農林省から来ております営農資金がよく活用されておりまして、このうちの農機具代、或いは肥料代、家畜代等を潤沢に活用して運用して行きまするために、入植者の更生資金面でない、つまり社会課から来るところの更生資金でないものが非常に入植者を助けておるのです。この点は私共丁度板谷峠の近くにあります入植地に参りましたのでありますが、それを潤おしておりますものは営農資金なのであります。坂谷峠等の高いところにおいて、ああいう困難な生活をしておられる方々の生活費を見ますると、殆んど自分で作つたものを自分で食べるということの外は、月の生活費が四人家族の平均で極く支出金額が少いのでありまして、その点は一年の半分以上は雪と寒さにあるのでありまするから、もう殆んど最低生殖をもつと超えておる。食費等に拂うものが一人当り六百円程度のものでありまして、これではもう栄養……、或いは配給品を取ることもできないということでありまするので、もう少し私共国庫の面からの……、生活から考えましても更生資金を長期に貸與えて行きましたならば、そういう極端な、生活戰線を守ることもできないような状態から入植者を守ることができるということを痛感いたした次第であります。この点私海外へも二、三報告したり、訴えたりいたしまして、日本の帰還入植者の生活が余りにみじめであるという点を数字で出して置いたのでありますが、細かいことはいずれ統計でお目にかけます。で秋田県におきましては無縁故者の帰還引受がやはり非常に多いのでありまして、秋田県では主に集団住宅を見たのでありますが、花岡鉱山地区におきましては五十戸の引揚者住宅があり、このほうはすぐ手元に鉱山という仕事がありまするので、割合に就職状態がよろしいわけであります。併し雄物川住宅と言いますのは三百戸入つておりますが、旧造船所でありまして、近くには何の他の住宅も職業もないものでありまするから、寒風の吹きすさぶ日本海面に当つてこの三百戸が生に日雇人夫をいたしておりまするために生活がなかなか安定しないのであります。これはここに住宅があつたために入れたという応急的なものでありまして、家賃は三十円ずつぐらいとつておりまするが、これに対する県費が二百万円以上もかかつておるのであります。その点から県当局では是非一つ外の地方にありまするところの引揚家屋の割当を早く建てて、そうしてこの集団住宅三百戸というものを解消して行きたいという希望を持つております。こういうふうにこの応急に建てましたもの、殊に引揚初年度に建てましたものは改築費のほうがかかつて行きまするので、風で屋根がふつ飛んでしまうとか、或いは廊下のもう床が拔けておる。畳のごときものは殆んどない住宅が多いのでありまして、極く小部分においてはアンペラを敷いてそうして我慢をしておる。広いところに両側に住宅があつて真中は真暗な通路であつて、そこに辛うじてかまどを据えておるというのでありまして、火災等に危險であります。その外強首にあつた兵舎に二十世帶、沼立というところに二十世帶ありますが、この兵舎の利用もやはり多少似たりよつたりであります。市内のやはり兵舎であつたところにありまする千秋寮秋田住宅というのは三十戸或いは二十戸ぐらい住んでおりますが、このほうは土地柄が都心に近いために余り悲惨な生活を見なかつたのであります。で秋田県の引揚者住宅はどうしても早くこの割当の住宅を建てて、そうして明朗な生活にいたしませんと、いたずらに依頼心の強い、或いは反抗心をさえ持つておるような引揚家族を見まして同情に堪えなかつたわけであります。それから未復員者の実情について調べましたところによると給與法を千円にすべしというのは世論でございまするが、未復員者の中で引揚げて来て……、いえこれは未復員者のほうではありませんが、未復員者の数が秋田県では非常によく調査ができております。フイリツピン、濠州、英国、中国等のことと、それから戰犯の実情もよく調べておりまして、これに対し世話課の世話も行き届いております。ただこの引揚者が帰つて来まして直ちに申告することの遅れておつた人たち、未申告者というのがこの県ではありまして、先ほど鈴木委員からお話のございましたような過誤給與という話は秋田、山形においては聞かなかつたのであります。でその点は更に調査を要するかと思いますが、この両県においてはそれはなかつたものと考えます。で秋田県は入植者が合せて二千九百五十戸あるのでありまして、その中に引揚者は七百六十戸ありまして、これに対する生業資金、更生資金、その両方をやはり長く貸して貰いたいという要求が多かつたのであります。概して秋田県におきましてもこの入植者に対する畜産のための、一戸二万円の家畜資金というものを與え、農具資金は一戸五千円を與え、これを二十四年度は一戸に当つて七万二千円、それから二十五年度は十万円を給與して行く計画を立てておりまするが、これはやはり農林省の資金と、それからこの生業資金との両方面から調整をとつて援助して実施をいたしております。それからそれらに対しまして、この中金の貸出を要望しておるのでありますが、利息を六ヶ月ごとに更新して行くことに困難を感じておるのでありまして、開拓者信用基金というものの第一号というものを秋田県では作つたのであります。それは県と政府とが協力いたしまして、そしてこの中金から貸出を要望して来ておりますが、可なり進んでおりまするけれども、六ヶ月ごとにその利息を拂つて更新して行く。借金の形を更新して行く。この点で非常につらい借金である。併しこれだけのものを借りて入植者を援助しなければならないということを申しておりました。で、山森は国有林が全県の三分の二もあるのでありますから、これをもつと開発して行くことに対して秋田県は計画を持つておるわけであります。  次に県として希望しておりますることは、漁業でありまして、カムチヤツカ漁業或いは日魯漁業ということ、或いは樺太の樵ということは県としての誇りであつたのでありますが、その方面に対する出稼出漁が全部止められましたために、漁業方面からの收入が減り、或いは労働に従事する方法がない。従つて失業問題が秋田としては特に引揚者の間で痛烈になつて来ておるわけであります。この方面は或いは漁業の資金融資ということも考えて行きましたならば、秋田県の海のみでなく他の遠海にも出たいという希望と一応解釈したわけであります。  それから引揚或いは在留同胞の中で、日赤の看護婦の問題が秋田県にはありまして、折角県で以て養成いたしました看護婦の中で帰りました者が昨年二十二名あるのであります。そしてその大部分の実情は、これらの者が引揚げておりまするが、尚新京、ハルピン等に残つておりまする在留同胞の消息がこれらの日赤看護婦を通して聞かれるのであります。で、追加して日赤としましては、こういう秋田県のような地区で日赤看護婦の養成に今まで実績も挙げ随分苦労して働いて来た人のあるところに対しまして、今後共日赤看護婦の養成を非常に程度の高いものとせずに、養成の許可を貰いたいということで、これは厚生関係の要望であります。その理由といたしましては、結核が秋田県では六十万人あるのに対して病床は五万人分しかないので、引揚者の中には非常に沢山の結核があるのにこれに対する援護機関が何らないということであります。で、労働状態は月に二十日間くらいしか働けないのでありまして、県、市社会課等では授産所を作つて働いておりまするが、なかなか今の衣食住一般方面の内職がないものでありますから、授産所の実情を視察いたしましたけれども、秋田地方における生業の途が立たないというところに引揚者も苦労をしておりまする実情を見て参りました次第であります。大分飛び飛びに主だつた條項だけを御報告いたしましたが、細かい数字の報告はこのガリ版に刷りましたほうで御承知願います。
  29. 大谷瑩潤

    委員長大谷瑩潤君) 只今の御報告に何か御質問がありましたらどうぞ。御質問もないようでありまするが、この視察につきましては、出張して頂きました委員のかたが御多忙中にもかかわらず、殊に当時は暑い盛りでありましたが、よく詳細に亘つて御調査を頂きまして、当委員会の将来の運営上参考になる資料を提供して頂きましたことに対して、委員代表いたしまして厚く御礼を申上げる次第であります。つきましては報告はこれで終りといたしまして……。
  30. 草葉隆圓

    ○草葉隆圓君 この機会にかねて大変問題になつておりました未復員者給與法或いは特別未帰還者給與法によりまする給與を受けておりまする者が、いろいろな事情給與金過誤拂或いは重複拂というようなことの発生しておりまするために、大変その家庭が困難を来たし、又その政府機関におきましても金の処理に困るという問題がありまして、私共が調査視察に参りまするたびに各府県なり。或いは当該者から強く訴えが出ておりまする事件が相当多数に上つておりまするので、政府なり或いは委員会としても何とかこの問題を具体的に処理すべきものではないか。最近これをいろいろ調べて見ますると、お手許に資料として差上げておりまするように、第一に債務者の責に帰することのできない事由によつて給與金過誤拂が発生した事例がある。或いは公報の発行が遅れた場合、或いは重複して、事務的な欠陷から重複して支拂をいたした場合、或いは法規の規定によつたために却つて過誤拂を生じたような場合、或いは現地の状態がはつきりしないために過誤拂を生じた場合、こういう場合がかれこれ現在六千件余りの過誤拂に相成つておるよう承知をいたしております。  第二の問題は、債務者の責に帰すべき事由によりまして発生したと思われまするような場合におきまして、或いは帰還の届を遅らかした場合、或いは扶養家族の移動の届を十分にしなかつた場合、或いは誤まつた届によりまする場合、そういうふうな場合等を、いろいろその他にもあろうと存じまするが、現実に現在におきましても約一万四千件くらいの過誤拂により約三千二、三百万円の金が未処置のままに残つており、これを強く正しく請求いたしますると、その家庭は全く困窮の極に達する。従つてこの家族はその多くが割に正義感を持つておりまするので、何とか返さなければならんが、返すことはできない。併し督促をされてそのままになつて困る。いろいろ苦しみを受けた上に更に金を貰つたために苦しんで、もうすでに使つてしまつておるという状態でございまして、この給與金過誤拂を立法措置といたしまして、この委員会に取上げて頂いて、そうしてできるならば成るべく早い機会の国会に立法措置として過誤沸したのは、それを以て止むを得ざるものは打切るという措置の立法化をこの委員会一つお取上げを願うと、随分悩んでおります一万数千軒の家族を救済する途になるのではないか。又このままにして置きますると、この事務扱いとしても何とか処置をせにやならんということになつて来る点でございますので、一つ委員長からお諮りを願つて、これを一つお取りきめを願いたいと思います。
  31. 大谷瑩潤

    委員長大谷瑩潤君) 只今草葉君から御動議がありました過誤拂につきまする立法化につきまして、御意見がございましたら……。
  32. 内村清次

    内村清次君 只今草葉委員から立法化の問題につきましての御動議が提出されておりますが、この問題は只今の御動議の説明内容にも十分言い含められたのでありまするし、資料におきましても十分とその必要性を認むるものでありまして、極めて緊急にして而も適切なる問題だと存じます。私はこの動議に対しまして賛成をいたしまして、速かに一つこの委員会におきまして立法化を図るべく努力いたしたいと、かように存じております。
  33. 大谷瑩潤

    委員長大谷瑩潤君) 外に御意見ございませんか。
  34. 河崎ナツ

    河崎ナツ君 私はこの八月に外の厚生委員会のほうから視察に参りましたのですが、厚生施設関係の中で、引揚者の住宅の方々の厚生関係を拜見をいたしました。そのときにやはりこの問題の話が出ておりまして、私共のはそちちの視察じやなかつたのでありますけれども、やはりそういうことが出ておりまして、私は群馬県、長野県、岐阜県に参りましたのですが、各県とも県としての……、委員会の性質が違いますから、県としての公のことはございませんでしたけれども、いろいろ民生部の方々が御案内下さいましたときに、その話が実は出ておりましたので、これは各県ともそういう問題が外いだろうと思いまして、私もやはりそういう希望が出ておりましたから、そういうふうな際に全体としてまとめて、而も総計三千二、三百万円でございますね。いろいろな関係から、これだけのことで一万何千の世帶の方々の上に安心させられることでありまするから、これは是非内村さんの御賛成通りに私も賛成いたしたいと思うものでございます。
  35. 大谷瑩潤

    委員長大谷瑩潤君) 外にございませんか。
  36. 木内キヤウ

    木内キヤウ君 私も大賛成でございます。
  37. 大谷瑩潤

    委員長大谷瑩潤君) では皆さん異議がないようでありまするので、この過誤拂の立法化につきましては、至急にそのことを取計らつて頂くことに法制局のほうへお願いすることにいたしたいと存じます。なお実はこの委員会が終りましてからお願いしたいと思つておりますが、復員局の経理部長の白井さんが見えておりますので、この問題につきましては、もう少し詳しく御説明をして頂くつもりでおります。……つきましては、この過誤拂の件につきましては御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  38. 大谷瑩潤

    委員長大谷瑩潤君) それではさよう決定いたします。では今日の委員会は大体これで終了いたしましたので……。
  39. 草葉隆圓

    ○草葉隆圓君 今の過誤拂の問題、成るべく早くと申上げましたように、一つ理事会等で原案等を十分御審議願つてお進め願つたらどうかと思います。
  40. 大谷瑩潤

    委員長大谷瑩潤君) それでは只今の草葉君のお説の通りに早い時期におきまして、理事諸君とよく御相談の上で取計らつて参りたいと存じます。さよう承知を願います。  今日の委員会は大体これで終つたのでありまするが、御承知通り二十一日から臨時国会が開かれるようであります。つきましてはその前二十日にもう一回この委員会を開かして頂いて、この特別委員会の今期におきまする終末の取りまとめをいたしたいと存じますが、皆さん如何でございましようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  41. 大谷瑩潤

    委員長大谷瑩潤君) さようであれば……。
  42. 草葉隆圓

    ○草葉隆圓君 その委員会のときに、この前曾祢委員からも私からも申上げて、大蔵省に原案を作るような話までしておりました在外公館借入金の問題を一つ具体的に大蔵省に案を示して貰うように御手配願いたいと思います。
  43. 大谷瑩潤

    委員長大谷瑩潤君) 只今の草葉君の御動議のように、在外公館借入金の問題につきまする大蔵省との交渉をまとめまする点についての御意見がございましたら、今のうちに聞かして頂きたい。若し御意見がないようでしたら今までの方針通りこちらのほうで大蔵省と交渉を進めて参りたいと思います。
  44. 曾禰益

    曾祢益君 同様にやはり理事会と準備会で進めて頂きたいと思います。
  45. 内村清次

    内村清次君 この際希望いたしたいと思いますが、その二十日の特別委員会には外務省関係、それから引揚援護庁関係の引揚状態或いは又一般のその後の状況につきまして説明を聞きたいと思いますが、是非その出席方を委員長から要求して頂きたいと思います。
  46. 大谷瑩潤

    ○百委員長大谷瑩潤君) 内村君の御動議の通りに二十日は一日でありますし、時間の上から申しましても短時間でありますから、どうぞ皆さん出席を成るべく、十時と申しましたら十時に一つお集まりを願うようにいたしたいと存じます。
  47. 森崎隆

    ○森崎隆君 在外公館借入金の問題につきまして、この議題中心に二十日に委員会を開いて頂いたらどうかと思います。相当これはいろいろ各地方から随分熱心な要望がありますから、その点……。
  48. 大谷瑩潤

    委員長大谷瑩潤君) 只今の森崎君の動議に御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  49. 大谷瑩潤

    委員長大谷瑩潤君) それではさようにいたしたいと存じます。  それでは委員会はこれを以て散会いたします。    午前十一時五十九分散会  出席者は左の通り。    委員長     大谷 瑩潤君    理事            内村 清次君            高良 とみ君            木内キヤウ君    委員            草葉 隆圓君            安井  謙君            河崎 ナツ君            小酒井義男君            曾祢  益君            森崎  隆君            飯島連次郎君            鈴木 直人君            堀  眞琴君