○石原(登)
委員 私は同僚議員と
名古屋、長野、金沢三
管内をまわ
つたわけでございます。私
どもは出発に先だちまして、従来
国会の国政
調査が、非常に権威がないというたうな風評を聞かされておりましたので、今度は是が非でも、
国会の権威にかけてもしつかりした国政
調査を行おうというような申合せをいたしまして、初めからきわめて緊張した気持で出かけたわけでございます。私
どもがまず心配をいたしましたものは、先ほど申しました
国会の
調査は権威がない、こういうような空気が
郵政部内にもありはしないか、従
つてそういうような空気が、われわれの
調査に対しても相当浮薄な態度で臨まれるのじやないかというような面も、実は危惧いたしたわけでありましたが、私
どもが参りましたこの三
管内におきましては、私
どものこの
調査にたいへんな期待を持たれまして、また心からなる協力を寄せられたことに対しましては、非常に安心をいたしますとともに、
国会の権威が
郵政省を通じて
国民にも浸透しつつあるという、この
実情を見ましてきわめて満足をいたしたような次第でございます。
委員会から示されました
調査事項は、非常に各
方面にわた
つておりまして、たいへんな問題でありましたが、何分にも日数が少いために、これを全部つまびらかにすることはできませんでしたが、それても相当の
調査をなし得たと確信をいたしております。詳しいことは
報告書によりまして提出いたすことにいたしますが、本日はその中で特に申し上げておきたいという申だけを摘出いたしまして、御
報告を申し上げたいと存じます。幸いにいたしまして本日は
政府当局も、各幹部おそろいいただいておりまするので、ぜひ私
どもが実際に見聞いたしました事柄につきましては、十分御
検討を願いまして少しも早い機会において改善できるように、特に
要望を申し上げたい次第でございます。
第一番に考えましたことは、終戰後最も混乱いたしましたところの
郵政従業員が、いち早く立ち直りまして、これではいけない、何とかして早く元の
郵政事業に返らなくてはならないというような、非常に真摯な努力の跡が見受けられたことであります。このことは本省の幹部各位が、あのような事態にあ
つたにもかかわらず、その後事態はきわめてうまく收拾されまして、今日の
状態に復させられたという、この努力に対しては衷心から敬意を表したい、かよりに考えているわけでございます。ただ私はかねてから考えてお
つたのでありますが、また今回の
調査はそういうような趣旨に基いて、他の議員とも御相談して行
つて来たのでありますが、大体において私
どもは中央の幹部の方々の意見は、
委員会その他の機会を通じて、割合に知ることができるわけであります。また
地方の幹部の方々の意見もまた、中央の幹部の方々を通じて相当聞ける。だからわれわれは常に自分たちの意見を、何とかして
郵政事業に反映させたい、こういう貴重な意見を持
つておられる方々が、どうしてもその機会が與えられなか
つた。そういう人の意見を聞くことに努力をいたしました。従いましてたとえて申しますならば、第一線に活動しておりまするところの
郵便集配人の諸君の御参集を願
つて、その第一線の苦労を聞いて参りました。あるいは保險の
募集員のお集りを願いまして、その苦心談も聞いて参りました。こういうことで私
どもはおもに、ほんとうに第一線で働いていらつしやる方々の言い分を聞きました。それに基いてこれを指導していらつしやる方々の、いわゆる幹部の方々の意見も同様お聞きしたわけであります。これは私
どもかねてから、
郵政事業は現業第一主義である、現業がしつかりとしない限りは、いくら中央でどのように旗を振
つても、この
事業の運営がうまく行かない、こういうことを考えたからでございまして、こういう面からの
調査は、私は相当の成果を上げられたのではないかと考えて参
つたのであります。
まず私が申し上げたいことは、これは特に
政府においてもお考え願いたいのでありますが、従来日本の
官庁の機構が、中央集権的に流れておりまする
関係上、担当の者が中央に一度参らないと、どうしても物事の事態の解決ができない。これがために非常に物事の臨機応変な処置ができないというようなうらみがございます。これはひとり
郵政事業だけでなしに、各
官庁にそういうような弊が見られるのでございますけれ
ども、これはどうしても改めてもらわなくてはいけない。特に第一線主義を主張しておりまするところの
郵政省が、もちろん
地方の事情はいろいろな問題によ
つて取上げられると、私は確信はいたすのでございますけれ
ども、中央で旗を振
つて、その
通りに動かすということは、きわめて危險ではないか、そこで私
どもが特に感じましたことは、
地方の第一線の指導者は、もつと具体的に申しますならば、あるいは
郵政監察
局長、こういうような人に大幅に
権限委譲をする必要があるのではないかと考えて参りました。
それはどういうことかと具体的に申しますと、実は
郵政收入を増加するために、一つの問題を私は提起いたしたわけであります。それはひとつ
郵政省で新聞の配達業務を行うことになれば、相当の
收益が上るのじやないか。ある
郵政監察
局長さんに、ひとつあなたの
権限に基いて、どこか
特定の局を選んで、県を選んで
実施して見てくれませんか、その結果よか
つたならば、全国的に
実施してみたいものだということを相談してみたところが、そういうようなことをやるには、どうしても本省の了解が得られなか
つたのではできない。またそのほかにいろいろな企画につきましても、あるいはいろいろな施策についても、中央の許可が必要である。こういうようなことで、実は
郵政局長さん、あるいは部長さん方で、相当傾聽すべき意見を持
つておられるにかかわらず、それが
実施できない。まして課長、係長においては、ま
つたく中央からの文書の指令に基いて、その指令を忠実に実行することのみに汲々としている。これはあまりにも言い過ぎかもわかりませんが、そういうような事態が見受けられるわけでございます。従いまして、その仕事を行います限わにおきましては、あるいはその人の仕事としての責任は、完全になし遂げられたであろうと思いますが、それが
地方的な
実情に即しているかどうかという問題になりますならば、これは大きな問題があるのじやないか。一例をあげて申しますと、
郵便の
局舎をつくる。これもずつと中央から
局舎の設計とか何とかいうものは、一律に一つの規格みたいなものができている。それがために寒暖とか、あるいはその
土地に即したところの
地方の風潮というようなものが取入れられてないために、
能率が上らないだけでなしに、
従業員の健康その他にも相当大きな影響があるように見受けられたわけでございます。そういうわけで
郵便局長に相当大幅に
権限を委譲いたしまして、また第一線の意見を聞き取ることをいたしますならば、相当効果が上げられるのじやないかと思うわけであります。先般何かの雑誌だ
つたと思いますが、中村経理
局長が
アメリカに行かれまして、
アメリカのサゼスチヨン・システムが非常にりつぱであ
つたということを発表されてお
つたようでございます。私もこれはま
つたく同感でありまして、ああいう
制度を日本の場合にも取入れられるならば、おそらく全從業員の諸君が奮い立
つて、業務の運営に貢献するところの努力をいたすだろうというようなことを考えて参
つたわけでございます。
こういうような一つの行き方というものは、実は予算のつくり方にも影響があるようでございます。私はこの予算のやり方つきましても、いろいろ御相談したのでありましたが、今の予算の組み方を見ていると、どうも中央で前年度の
実情を考えられて、それに基いてつく
つておられる。従いまして、
地方の
事業計画というものが取入れられてないとは、もちろん私は申さないのでありますけれ
ども、その時々に応じた、すなわち
事業計画に基いての予算ではないのではないか。たとえばここに
郵便局舎をつくる、あるいはここにどういうような
事業をやると、これだけ
收益が上り、これだけ
支出がある。しかしながら全体としたらこれだけの
收入があるのだ。こういうような
地方々々のいわゆる
事業計画に基いての、全体の国家予算というものが、組まれてないのじやないかというようなことを、特に痛感いたして参りました。こういう点も、どうかひとつお聞き置きが願いたいわけでございます。
もう一つは、私は非常に案じてお
つたのでありますが、
郵政従業員は決して退嬰的な
従業員でないということを、はつきりと知
つて参りました。従来私の経験からいたしましても、
郵政従業員は上司にものを申すということを、非常に遠慮してお
つたというふうに私は考えてお
つたのでありましたが、今回の
調査によりますと、決してそうじやない。何か機会があるならば、自分たちの意見をぜひ聞いてもらいたい。こういうような熱烈な意見を持
つてお
つたようでございます、ただそれを上申する機会がどうしても與えられない。そうしてたまたま自分の係長とか、あるいは課長とか、あるいは部長に、そういうような意見を言う機会があ
つても、どうもそれを無視されるというような傾向が多いのでございます。まず係長が課長に、それから課長が部長にというような順序でありまして、係長はいきなり
局長に自分の意見を言う、あるいは部長に言う、そういうようなことが全然行われていないようでございます。これがために直接の上司が、そういう意見があ
つたにかかわらず、それをどうしてもうまく取次いでくれない。ここのところに相当
従業員に不満があ
つたように見受けられたわけでございます。こういう点につきましても、本省の方からひとつ積極的にこういり意見を取上げる、善悪は別でございますが、意見を取上げる。そして積極的な
郵政従業員を養成する。こういう面にどうか御留意が願いたい、かように考えて参
つたような次第でございます。
それからこういうような
地方の
権限の問題につきましては、物を買うにいたしましても同じようなことでございます。たとえば支給されております被服なんかも、ほとんど中央で買う。あるいは自転車な
ども中央で買う。ところが自転車とか被服は、必ずしも全面的に同じものでいいというわけに行かないようでございます。たとえば九州あたりでは、自転車のブレーキはコースターのブレーキであるこつちは手のブレーキであるこれも簡單なようですが、非常に
能率に影響する。それから
従業員の着ております被服にいたしましても、山形で着るものと、
大阪あるいは九州の福岡で着るものと、決して同じであ
つてはいけないはずであ
つて、その
土地々々に相当適合するようなものをつく
つてやるべきであ
つて、そのためには
地方で調弁することが最も必要である、かように考えて参りました。この
地方で調弁することは、そういう
地方に即したものをつくるというだけでなしに、その
地方々々にあるこういう官署が、
経済的に
地方人と非常に密接な
関係を持ちます
関係上、相当
事業を運営して行く上において便利な点が幾多出て来ようかというようなことも、考えて参
つたようなわけでございます。どうかこういう点はお考えくださいまして、
地方の者ももつと仕事がしやすいように、ぜひ御配慮願いたいわけであります。
次にもう一つ、先ほど申しました人の問題でありますが、これは
事業運営について人の配置が最も重大であることは、申すまでもないわけでございます。私は実はそういう趣旨も考えまして、各
地方の
郵政局あるいは監察局の幹部の方々とは、またできるだけお目にかかりまして、いろいろ意見も聞いて参りました。幸いにいたしまして、きわめて優秀な方々が、しかも第一線で働いていてくださることは、まことに喜びにたえなか
つたのでありますが、今度はその中には、一つのからの中に入られたために、もうま
つたく考え方がコンクリートにな
つてしま
つた。そういうことで、四十年ないし五十年来や
つて参りましたところの
事業に対する考え方が、今日の
事業運営と相当隔たりがあるにかかわらず、やはり従前
通りの考え方でや
つている実例があるのであります。まず大ざつぱに考えましても、
郵政事業は
独立採算制を強要されまして、これは純然たる
事業体に
なつたにかかわらず、その運営の中にまだまだか
つてのいわゆる社会に対する奉仕体、
サービス事業としての形が残
つております。先ほ
ども飯塚議員あるいは
白井議員から、たびたび言われたのでありましたが、
事業運営がどうも奉仕機関だというような形が残
つている。たとえば第三種
郵便にいたしましてもその
通りでありますが、こういうように
事業自体が根本的に行き方がかわ
つて来たにかかわらず、そういうような事態が残
つているということは、これは私
どもの責任でもありますが、また一面にはそういうような頭の切りかえができていない人が、依然として昔のままの考え方でこれを推し進めて行
つているというような事例が、幾多見受けられたのであります。詳しいことは
報告書に書いてございますから、あまり詳しく申し上げませんが、この点もぜひ御配慮が願いたいわけであります。
それから人の問題でありますが、ちようど私
どもが行きましたとき、かなり人事の異動がありまして、中央から優秀な若い方々が配置せられまして、非常に喜ばしいことだと考えて参りました。ただそういう人たちではありませんが、今までの事例といたしまして、大学を出て本省でしばらく
事務官をや
つてお
つた、そういう人が
地方へ行きますと、いきなり部長になり、相当厖大な、しかも重大な仕事の責任者として、一切まかせられるわけであります。ところが残念なことには、こういう人たちは学理的な勉強はしておりますが、
事業実態についてはあまり知
つていらつしやらない。そういう人が、
郵政局に入
つて今まで二十年、三十年、孜々営々として、あるいは行嚢と取組み、あるいはスタンプと取組んだ人たちを指揮するわけであります。ところがその指揮が、これはどうもはなはだ率直で恐れ入りますけれ
ども、権力に立
つて指揮しておるというような面がどうしても見受けられる。そういう人が自分が
郵政事業人として
郵政のことを根本から知ろうという努力でなしに、自分が部長である、おれの言うようにやれと、非常に高圧迫な態度をも
つて臨むようなけはいが感ぜられる。これがために第一線の
従業員の方々と、真から融和できないような面があるように私は見受けて参りました。これは人間の当然の帰結であると思いますが、なにあの若造が、何も知らぬくせに、こういうような気持が、自然に風紀を乱すものがあるのではないか。そこでこの点については、特に
地方の方に栄転される方々については、中央の幹部の皆さん方からぜひよく言い聞かしてもら
つて、少くとも権力でも
つて臨むのだというような態度は拂拭願わなければならない。できますればこういうような人たちは、勉強するというような意味で行くのでありますから、いきなり責任ある部長というようなことでなしに、やはり
郵政局長付とか何とかという形でそこへ持
つて行
つて、現業の第一線を勉強して来る。そうしてほんとうの
郵政人となるまでは、いきなり責任ある地位につけるということは、今後とらない方がいいのじやないかというようなことを、痛切に感じて参
つたようなわけであります。と同時に
地方に二十年、三十年と
郵政事業と取組みまして、それから現業を完全にマスターしておる人間が、これを全体的に
郵政事業の中に取入れた方がいいじやないかという意見を持
つておる人が多分にありますから、今度は
地方の人を中央でとるというようなことについても、今後格段の御配慮が願えたらいいじやないかということを、特に考えて参
つたわけであります。そういう人がいろいろな意見があるにもかかわらず、非常に限られた範囲で、しかもその限られた範囲が、しかも中央の指令の
通り動かなければならないということで、脾肉の歎をかこ
つておるというような人も、若干見受けられたわけであります。
次にもう一つ申し上げておきたいことは、
従業員の将来の問題でございます。従来
逓信省時代には逓信講習所がございまして、この逓信講習所が広く秀才を天下に募りまして、五十名に一人とか、六十名に一人とかいうような割合で人を求めまして、従いましてこれらの試験に合格いたしまして部内に入りました者は、相当優秀でございます、明らかにそういうような諸君は、今日
郵政事業のほんとうの中権の幹部として、今では
地方の
局長あたりにもそういう人たちが多々見受けられるように
なつたことは、非常に喜ばしい次第でございます。しかしながら今度の
制度の改革以来、こういうようなこともなくなりまして、今ではわずかに
郵政研修所とかいうような名目で、
郵政事業に入
つて十年、二十年あるいは三十年にもなんなんとするような人たちを再訓練しているのでありますが、この
実情も相当研究して参りました。確かに再訓練の結果は、実積を上げているようでございます。特にある
郵政局長のごときは、この再訓練に非常に力を入れまして最も優秀な職員をこの面にさいて、あすの
郵政事業発展のために遠大な
計画で努力してくださ
つていることは、心から喜んで参
つたのでありますが、私は今の研修所
制度をさらに一段と飛躍させまして、もう一回昔に返しまして、單なる再訓練ということではなしに、ほんとうに
地方のすぐれた者を全国的にとり、それをほんとうの
郵政従業員として育てあげる、そういう
制度をもう一度復活していただきたい。これを切に
希望いたしているような次第であります。大体以上申し上げたことを特に痛感した次第であります。
最後に
要望事項として、いろいろなことを聞かされて参りました。特に私は最も期待いたしました労働組合の諸君にはつとめて会いましたが、労働組合の諸君の指導は、よほど
政府としても考えなくてはいけないと思います。労働組合の諸君に数十回会いましたが、その
要望はみな同じことであります。いわゆる
給與ベース改訂とか何とか、型にはま
つたことばかりである。だから私はむしろ逆に私の方から、君たちは、
郵政事業は
赤字なんだ、この
赤字をどうしたらいいかという意見はないのかということを聞いたのであります。君たちの知
つていることは同じことで、それは中央で聞いてよく知
つておるから、聞かぬでもよろしい。むしろ君たちは
地方にお
つて、
郵政事業をこうしたらこうなんだという意見を聞かしてくれというようなことを
言つて参りましたが、これは今日の
地方の労働組合の諸君にはむりなことであ
つて、そういう面に対してはやはり
地方地方の役所の責任の方々が、そういう面も指導されて、一致一丸とな
つて郵政事業の
発展のために、全力をあげて行くという方向に御指導願いたいと考えて参
つたわけであります。
そのほか一般的な
要望事項といたしましては、
局舎の建築とか、あるいは職員宿舎の建設とか、あるいは寒冷地帯の問題とか、いろいろな問題がございます。これは一々もつともなことで、でき得る限り早急に解決に努力いたしたいとは考えて参りましたが、なかなか簡單には行かないだろと思います。
ただ私が考えましたのは、長野の
管内で、保險と貯金の第一線の
従業員諸君の座談会を開きました。その当時いろいろな話が出まして、貯金の奨励や保險の
募集なんかに行くと、持
つているカバンが非常にみつともない。中には破れて紙を入れたあぶないようなものもある。ある奨励員なんかは、何か一ぺんに七十万円の預金がもらえて、喜び勇んで飛んで行
つたところが、現金を出して来てくれたので、その現金をカバンの中に入れたら、そのカバンがズツクで、一部が破れていたために、君それじやあぶないというので、取消れたというような事例があ
つて、非常に嘆いているような次第であります。これは確かにカバンのよい、確実だということは、向うに安心させるだけでなしに、やはりいいカバンを持
つて歩いておるということが、
郵政従業員の体面保持の上にも非常に必要なことだと考えましたので、この面に対してもぜひともひとつ御考慮が願いたい、かように考えておるようなわけであります。
それから、これはこまかなことですが、夏必要な扇とかタオルとかいうものも、そういう諸君に行き渡り方が円滑に行
つていないという話もありましたが、非常に苦労して
郵政事業を今日まで守
つて来た諸君の労苦に対して、何とかして報いなくてはならないと、実は考えて来たようなわけであります。
それからこれは
国会の
委員会といたしましても考えなくちやならない、またこれから研究しなくちやならない問題でありますが、
制度の問題でございます。特にこれは保險と貯金に
関係する問題でありますが、
地方では
地方保險局と
郵政局の保險部、
地方貯金局と
郵政局の貯金部、この二つがあ
つて、この二つの仕事は、もちろんその仕事の行き方も任務も違
つているのでありますけれ
ども、これは私
ども考えてみましても、やはり二つが同じように動いて、切めて仕事の活発な運営ができるのじやないかとういとを感じたわけであります。実はある
郵政局へ参りまして、第一線の貯金の処理あるいは保險の
募集について、どういうような指導をしておるか、その場合にどういうものを
資料にするかということを考えてみると、その実際の動きを知るのは
地方保險局、
地方貯金局であ
つて、その動きを知らないでお
つて、あるいは貯金部、あるいは保險部というものがいろいろ企画あるいは指導をしている、こういうような事態が出ておりまして、ここのところは何とか
調整しなければならぬというようなことを深く考えて参
つたようなわけで、この問題については
現地の
貯金局長あるいは保險
局長とも、あるいは
従業員の方々ともいろいろ
検討したのですが、非常に議論がわかれまして、徹底した意見を聞くことはできませんでしたけれ
ども、この問題ももう一ぺん研究する要があるのではないか、かように考えて参
つたような次第でございます。
以上申し上げた
通りでありましたが、幸いにいたしまして、私
どもが参りましたこの三局
管内は、非常に
国会の国政
調査の意義をよく理解してくれまして、しかもこれに非常に大きく期待をしてくれたということにつきましては、私
ども非常に喜ばしい次第であります。従いましてこの
調査によ
つて特に取上げ、この
調査によ
つて非常に期待された
事項につきましては、是が非でも実現をしなければならぬ。こういうようなことを私
どもは実は責任的にも感じているようなわけでございます。なお詳細につきましては、今後
委員会におきまして、あるいはまた私
どもいろいろな機会におきまして、
郵政省当局の方々にもよく御説明を申し上げたいと考えております。以上をも
つて私
どもの
調査の
報告を終りたいと考えております。要は
地方におりますところの優秀な
従業員を、さらにより高度に活用してもらいたい。また中央の有力な方々も
地方に行かれて、第一線主義だという
郵政事業の第一線を、より深く理解して帰
つていただきたい。こういうところに私
どもの
希望がございます。以上申し上げまして私
どもの
調査報告を終ることといたします。