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1950-07-29 第8回国会 衆議院 郵政委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年七月二十一日       飯塚 定輔君    風間 啓吉君       白井 佐吉君    吉田  安君       受田 新吉君 が理事に当選した。     ――――――――――――― 昭和二十五年七月二十九日(土曜日)     午後二時三分開議  出席委員    委員長 池田正之輔君    理事 飯塚 定輔君 理事 風間 啓吉君    理事 吉田  安君 理事 受田 新吉君       高木 松吉君    高田 弥市君       高橋 權六君    玉置  實君       坪川 信三君    降旗 徳弥君       中野 武雄君    深澤 義守君  出席国務大臣         郵 政 大 臣 田村 文吉君  出席政府委員         郵政政務次官  山本 猛夫君  委員外出席者         議     員 高塩 三郎君         郵政事務次官  大野 勝三君         郵政事務官         (郵務局長)  浦島喜久衞君         専  門  員 稻田  穰君         専  門  員 山戸 利生君     ――――――――――――― 七月二十二日  高梁町に普通郵便局設置請願橋本龍伍君紹  介)(第一八九号)  簡易生命保険及び郵便年金積立金融資再開促  進に関する請願水谷昇紹介)(第一九〇  号)  同(松本善壽君外三名紹介)(第二七八号) 同月二十四日  宇都宮吉野町に特定郵便局設置請願高塩  三郎紹介)(第二九七号)  小倉町に簡易郵便局設置請願高塩三郎君紹  介)(第二九八号)  簡易生命保険及び郵便年金積立金融資再開促  進に関する請願大和田義榮紹介)(第二九  九号)  同(奈良治二紹介)(第四〇八号)  同(牧野寛索紹介)(第四〇九号)  南瀬高駅前に無集配特定郵便局設置請願(荒  木萬壽夫紹介)(第四〇五号)  日暮里町八丁目に特定郵便局設置請願天野  公義紹介)(第四〇六号)  西志布志地内通山に郵便局設置請願前田  郁君紹介)(第四〇七号) 同月二十五日  簡易生命保険及び郵便年金積立金融資再開促  進に関する請願早稻田柳右エ門紹介)(第  四七一号)  同(田中角榮紹介)(第四七二号)  同外一件(大内一郎紹介)(第五一九号) 同月二十六日  平井賀局集配事務開始請願鈴木善幸君紹  介)(第六一一号)  簡易生命保険及び郵便年金積立金融資再開促  進に関する請願亘四郎紹介)(第六七八  号)  同(大野伴睦紹介)(第六七九号)  同(小澤佐重喜紹介)(第八〇八号)  室田大字上室田特定郵便局設置請願(小  峯柳多君紹介)(第七三〇号)  森山郵便局集配事務開始請願田口長治郎紹介)(第七  六八号) の審査を本委員会に付託された。 同月二十六日  簡易生命保険並びに郵便年金積立金融資再開  に関する陳情書  (第一六六号)  同(  第二〇三号) 同月二十七日  簡易生命保険並びに郵便年金積立金融資再開  に関する陳情書  (第二三五号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  閉会中審査に関する件  委員派遣承認申請に関する件  郵政行政に関する件     ―――――――――――――   請願  一 簡易生命保険及び郵便年金積立金融資再    開促進に関する請願宮幡靖紹介)(第    五号)  二 同(武藤嘉一紹介)(第六号)  三 同(川崎秀二紹介)(第七号)  四 同(丸山直友紹介)(第五一号)  五 同(大野伴睦紹介)(第五二号)  六 同(平野三郎紹介)(第一〇九号)  七 田原村の新制中学校建設費簡易生命保険    及び郵便年金積立金融資請願淺利三朗    君外二名紹介)(第五三号)  八 高梁町に普通郵便局設置請願橋本龍伍    君紹介)(第一八九号)  九 簡易生命保険及び郵便年金積立金融資再    開促進に関する請願水谷昇紹介)(第    一九〇号) 一〇 同(松本善壽君外三名紹介)(第二七八    号) 一一 宇都宮吉野町に簡易郵便局設置請願(    高塩三郎紹介)(第二九七号) 一二 小倉町に特定郵便局設置請願高塩三郎    君紹介)(第二九八号) 一三 簡易生命保険及び郵便年金積立金融資再    開促進に関する請願大和田義榮紹介)    (第二九九号) 一四 同(奈良治二紹介)(第四〇八号) 一五 同(牧野寛索紹介)(第四〇九号) 一六 南瀬高駅前に無集配特定郵便局設置請願    (荒木萬壽夫紹介)(第四〇五号) 一七 日暮里町八丁目に特定郵便局設置請願(    天野公義紹介)(第四〇六号) 一八 西志布志地内通山に郵便局設置請願(    前田郁紹介)(第四〇七号) 一九 簡易生命保険及び郵便年金積立金融資再    開促進に関する請願早稻田柳右エ門君紹    介)(第四七一号) 二〇 同(田中角榮紹介)(第四七二号) 二一 同外一件(大内一郎紹介)(第五一九    号) 二二 平井賀局集配事務開始請願鈴木善幸    君紹介)(第六一一号) 二三 簡易生命保険及び郵便年金積立金融資再    開促進に関する請願亘四郎紹介)(第    六七八号) 二四 同(大野伴睦紹介)(第六七九号) 二五 同(小澤佐重喜紹介)(第八〇八号) 二六 室田大字上室田特定郵便局設置請願    (小峯柳多君紹介)(第七三〇号) 二七 森山郵便局集配事務開始請願田口長    治郎君紹介)(第七六八号)     ―――――――――――――   陳情書  一 簡易生命保険並びに郵便年金積立金融資    再開に関する陳情書外二件    (第七号)  二 同(第三〇号)  三 青森郵便局庁舎建設に関する陳情書    (第七一号)  四 簡易生命保険並びに郵便年金積立金融資    再開に関する陳情書外三件    (第七八    号)  五 簡易生命保険並びに郵便年金積立金融資    再開に関する陳情書    (第一六六号)  六 同    (第二〇三号)     ―――――――――――――
  2. 池田正之輔

    池田委員長 これより会議を開きます。  前会に引続き郵政行政に関する件を議題といたします。まず郵政大臣より例の簡易保険郵便年金積立金運営に関する問題の、その後の経過について説明をしていただくことにいたします。田村国務大臣
  3. 田村文吉

    田村国務大臣 簡易生命保険郵便年金積立金問題は、御承知のようにさきに両院の決議もありましたし、すでに閣議においても決定いたしておりまして、その後の手続につきまして進行いたしておつたのであります。来年度の予算を組み立てますにあたりまして、その問題が大きな関係を持つて参りまして、先般閣内で御相談いたしました結果、明年度予算には郵政省がこれを引受けてやる、かような方針に決定いたして参つたのであります。さようでございまするので、一応司令部了解を得る必要もありますので……。   速記をとめてください。
  4. 池田正之輔

    池田委員長 速記をとめてください。     〔速記中止
  5. 池田正之輔

    池田委員長 速記を始めてください。
  6. 田村文吉

    田村国務大臣 以上のようなわけでございますので、宿題になつておりました両資金運用につきましては、大体明年度から、大よそ一月の一日から郵政省に返してもらう、こういうようなことに順調に進んでいると申し上げてよろしいと思います。以上報告さしていただきます。
  7. 池田正之輔

    池田委員長 何かこれに関して聞くことはございませんか。
  8. 飯塚定輔

    飯塚委員 たびたび同じことを要望し、同じことをお伺いするようでありますけれども、ただいままでの大臣の御説明大臣の御努力に対しては、心から感謝を申し上げる次第でありますが、それを来年の一月ごろから実現ができる。今までの国会におい決議をし、あるいは要望をしておつたことを、また延ばされるようなことのないように、今のお言葉の裏づけをしていただきたいという気持から、実は今お話を伺う前に、その実現方に対する要望書大臣のお手元まで出したいと考えて、それを実は用意して来ておつたのであります。これを皆さんにお諮りして、大臣のお手元に出して、それを関係大臣にお取次をしていただきたいという気持を持つておりますが、委員長、これを私朗読をして、皆さんの御賛同を得たいのですが、いかがでしようか。
  9. 池田正之輔

    池田委員長 どうぞ……。
  10. 飯塚定輔

    飯塚委員 それではあらかじめ用意して参りました要、望書を読みます。    要望書   第五国会におい簡易生命保険及び郵便年金積立金運用管理を常態に復し、事業者たる郵政省みずからこれに当るよう、すみやかにその措置を講ずべき旨衆議院決議をもつて政府要望して以来、すでに一箇年有余を経過している。しかるにいまだ実現の運びに至らないのは、はなはだ遺憾である。政府はよろしく国会決議を尊重し、一日もすみやかに両積立金運用管理を、大蔵省預金部より郵政省に移管し、もつて事業自主性を確立し、保険年金加入者利益擁護に万遺憾なきを期するとともに、資金地方還元再開に関する地方公共団体等の熾烈なる要望にこたえるべきである。   右要望する。 以上であります。
  11. 池田正之輔

    池田委員長 お諮りいたします。ただいまの飯塚君の動議は、簡易生命保険及び郵便年金積立金運用再開に関する要望書を、本委員会の名をもつて関係大臣に送付せられたいという動議であります。本動議のように要望書を送付するに御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 池田正之輔

    池田委員長 御異議はないようでありますから、さように決定いたします。
  13. 田村文吉

    田村国務大臣 ただいま承りました要望書趣旨は、私十分に了承いたしました。今の問題は、御指摘の通りに、すでに第五国会におい決議されたものが、今日まで荏苒日を経ておつたようなわけでありますので、これは簡單に片づかない問題ではないかと思いますので、先刻御報告申し上げましたように、大体順調に進んでおるとは申しながら、いわゆる百里の道は九十九里が半ばであると申しますから、まだ相当困難な問題があろうかと考えております。この機会に衆議院委員会においてこの要望書をいただきまして、さらに私どもが力を得て押すことができますことは、むしろ私どもの仕合せと考えております。せいぜい御趣旨に沿うように最善努力をいたしますが、また国会におきましても最善の御助勢を賜わらんことをお願いいたします。
  14. 深澤義守

    深澤委員 今いただきました資料のうち、第四の特定局長会廃止についてという欄がありますが、これは郵便業務の円滑な運用をはかる目的をもつて、この特定郵便局長会をなくしたということになつておりますが、このもつと具体的な理由をお聞きしたいと思います。
  15. 大野勝三

    大野説明員 御承知のように特定郵便局長会は過去半世紀の余にわたりまして、全国に多数散在しております小規模郵便業務の円滑な運営に協力する機構といたしまして、相当成績を上げて参つたものでございますが、昨年郵政省設置法ができまして、郵政省の新しい機構が御存じの通りすつかり法律でもつて定められたのでございますが、その設置法上に明確に特定郵便局長会を設けるという趣旨の規定がございませんでしたので、その点を関係筋より指摘されまして、これには説明を申し上げればいろいろと問題もあるのでございますが、とにもかくにも明確に設置法にその根拠がなかつた点は、これは事実でございますので、はつきりとこの七月三十一日をもちまして、この特定局長会廃止するということに相なつたのでございます。もちろん廃止されましたあとの小規模郵便局運営方法につきましては、最善措置を講じますために、目下いろいろと考究をいたしておるような次第でございます。
  16. 深澤義守

    深澤委員 この特定局は一部請負状態なつております関係上、末端に参りますと非常に封建的な局長従業員の間に、徒弟制度的なものが残つておるのであります。日本民主化の建前から申しまして、そうした封建的な雇用関係というものは、一掃されなければならないということはもちろんであります。ところが特定局にそういう請負制度があるために、そういうものが依然として残つておるわけであります。これは今後の日本民主化のために、われわれは非常に考えるべき問題であると思うのでありますが、この特定局請負制度を根本的に廃止するという方針は、現在どういうぐあいに考えられておるのか、その点をひとつお聞きしたいと思います。
  17. 大野勝三

    大野説明員 御承知のようにかつて特定郵便局運営につきましては、相当請負的な要素が取入れられておりましたが、昭和十二年集配をいたします特定郵便局職員直轄制度以来、漸次制度が改まりまして、今日におきましては請負的色彩はまつたくなくなつておるのでございます。ただ特定郵便局以外に、昨年簡易郵便局法が成立いたしまして、その法律に基きまして目下窓口機関請負の形態で、全国的にまだ郵便局の普及しておりません、また郵便利用度数から言いますと比較的低い土地に設けられておりますが、いわゆる特定郵便局におきましては、請負的な要素は今日ではまつたくなくなつておるのでございます。
  18. 深澤義守

    深澤委員 その簡易郵便局請負的なものも廃止しなければならないという要望があるのでありますが、その点についてはどうですか。
  19. 大野勝三

    大野説明員 簡易郵便局につきましては、昨年の国会におきましていろいろ御議論がございましたが、結局国会の議決を経まして、すでに法律なつておるものでございます。今日までのところは、これはこれとして相当実績を上げつつあるように考えておる次第でございます。
  20. 飯塚定輔

    飯塚委員 深澤さんに申し上げるのではありませんけれども、旧体制の特定局請負制度と、現在の簡易郵便局請負という言葉をお使いになつたけれども、これは当局次官としては少しお言葉が不注意ではないかと私は考えるくらい、請負という言葉は当つていないと思います。それは契約郵政大臣町村長との契約なつておりますけれども、その特定局に対しての徒弟制度のような請負という観念で考えられる問題では全然ないことは、去年の審査のときに、そういうことでないということで審査しておりますから、その点御両氏とも御了解願いたいと思います。
  21. 大野勝三

    大野説明員 私は法律的な意味請負と申したのでございますから、御了承願います。
  22. 受田新吉

    受田委員 議事進行としてちよつとお尋ねしますが、最初に簡易保険積立金の問題に関する質問が許されたわけですが、それが一応終つて、どのような質問をしてもいいことになつたのですか。
  23. 池田正之輔

    池田委員長 一般的にやりましよう。
  24. 受田新吉

    受田委員 それでは今の深澤さんの質問に関連するのでありますが、特定局長会が今月一ぱいでなくなる、こういうことに対して、この前の委員会石原君の質問に対して、郵務局長でしたか答弁して、これにかわるべき何らかの機関が、その局長会というような名目でなくて、何らかこれにかわるような、当らずさわらずのような機関ができることはどうか、自主的な機関のできるのはどうかという御質問に対して、そのようなものはできてもさしつかえないというような御答弁があつたと思うのですが、さよう了承してよろしゆうございますか。
  25. 浦島喜久衞

    浦島説明員 この前石原委員の御質問に対しまして、私が一応経過を御説明申し上げまして、しかしこの局長会がなくなりましても、全国多数に、また各地に散在しております小局の特定局業務運営について、実際事務上何らかの別途施設すべき必要があるということは、省としても認めておる。従いましてそれに対する措置を目下考究中であるという点を一つお答え申し上げました。それからさらに何か私的な団体は、つくつてもさしつかえないのじやないかという御質問がございました。これに対しては、現在の局長会公的機関である。公的機関としての局長会はなくなる。しかしこれにかわるべきものという意味ではなくして、別途特定局長である個人の方々が、自分たち相互扶助、あるいはまた儀礼的な活動をするために私的な団体をつくられるという点は、何も禁止すべき趣旨ではない、こういうふうに御答弁申し上げたわけであります。
  26. 受田新吉

    受田委員 郵務局長の御答弁結論は、結局特定局長会にかわるような機関になるおそれがあるので、私は不満を感じておるのですが、特定局長会廃止した。その理由を究明するときにこの局長会がいわゆるボス的な動きをして、特定局員との間においても、ゆだんをするとこれに彈圧を加えるような存在になるという、あるいは選挙に対して干渉を加えるとかいう欠陥も起つたように聞いておるのでありますが、少くともこの特定局長会に、たとい私的な動きであつたにせよ、かわるようなにおいがすることに対しては、この廃止理由に即しない動きに対して、当局は断固たる指導を加える必要があると思いますが、いかがお考えでしようか。
  27. 大野勝三

    大野説明員 まことにごもつともな仰せでございます。そういうわけでありますから、いやしくも局長会を解散いたしました趣旨にもとるような団体は、認めらるべきものではないと考え、また嚴重にわれわれも注意しなければならぬと思います。ただ先ほど郵務局長の申し上げましたのは、現在特定局長個人といたしまして、相互の共済的な目的で、これも最近の国会で成立いたしました生活協同組合法でございますか、これに基いての生活協同組合というものを持つております。これは厚生省所管でございますけれども、この生活協同組合というものについては、さしむき合法的にあるものでございますし、郵政業務自体とは何ら関連がないものでございまので、かれこれ触れる必要がないように考えておるという趣旨で、それを抽象的に申し上げたことと御了解を願います。
  28. 受田新吉

    受田委員 次官の御答弁で、ほぼその動きつつある動き性格がわかつたのでありまするが、この厚生省所管生活協同組合は非常にけつこうなことでありますから、それは大いに奨励していいことだと思うのでありますが、しかしこの特定局長会廃止することになつて、結局そうした全然私的なこれにかわるようなにおいのする存在も認めないという形を進行して行つた場合に、これが一方で特定局の中で普通局として認めらるべき性格のものもあるし、今の簡易局のような形のものもいろいろあつて、それらが将来特定局としての形か、あるいは昔の——これもまた飯塚さんの指摘されたことで、そういう心配がないようにということを示唆されておつたようでしたが、昔のいわゆる末端にある小さな請負局のようなものが、ひよいとできる可能性がありはしないかと憂えるものであるが、この点について絶対にさようなことはないと断言できるかどうか、ひとつお答えいただきたいのであります。
  29. 大野勝三

    大野説明員 私からお答え申し上げることが適当かどうか存じませんが、事務的な立場からお答え申し上げますれば、ただいまのところ特定郵便局というものについては、先ほども申しました通り旧来請負的な色彩はまつたくなくなつております。ただ契約によりまして、比較的まだ通信力の低い、しかも窓口機関の普及していない地方えの郵便サービスを提供するつの便法といたしまして、簡易郵便局という制度が現在ある。これはこれとして相当実績を上げておるということだけを申し上げて、お答えにかえたいと存じます。
  30. 受田新吉

    受田委員 そうしますると、今の簡易郵便局が取扱つておるようなことが、さらに進んで行つて、この特定局長会はなくなり、そして優秀な力のある局は特定局から普通局という形にもなれるし、一方でこの簡易局になるにも非常にむりであつたくらいのところは、いよいよ落伍して行くという形がとられて、結局早晩この特定局の運命が現状のままで行かなくなつて、これをいずれかの方向へわけて行くような空気が起る可能性はないか。私はそこを今憂えておるのでありまして、次官の御答弁において、事務的な立場から、いかなる立場からも請負制復活考えないのだというところへ結論を持つて行けるかどうか。今の御答弁が私が憂えるところの、昔の請負制度復活で、そこへ勤める公務員に非常な不安を与えるような状態が発生するおそれを、私個人で多少感じておるような、向きがあるので、この不安を一掃していただくような御答弁をいただきたいのです。
  31. 大野勝三

    大野説明員 受田委員承知通りでございますが、現在普通局といい、特定局といい、実質的には何ら差異はありません。つまり郵便サービスの上で、あるいは従業員の処遇その他の点におきまして、まつたく同一でありますが、そういう郵便局としてのいわゆる普通局特定局を含めました郵便局としては、すべて直轄で現在でもやつておりますし、それが大体におい郵便サービスを非常にまんべんなく提供いたします上において、原則的な一つの形であるべきであるということにおきましては、私ども議論の余地のないところではないかと考えておるのであります。ただいろいろな面から、たとえば直接には郵政事業会計経理上の問題ということもございますが、ただいまも申しましたような郵便利用度の非常に低い、しかもそこには郵便局が現存していないというようなところに、現在の簡易郵便局法による簡易郵便局が、新たに今後もつくられて行くであろうことは、サービスを普及するという面から申しまして望ましいことではないか、かように考えておる次第であります。
  32. 受田新吉

    受田委員 それは今の公共団体契約の対象になつておるわけでありますが、それが私的な契約にしても、一個人との契約というところへ行くような憂えは絶対ないと御確言できるでしようか。
  33. 大野勝三

    大野説明員 お話の点は、確かに一つの研究問題ではあるろうと思いますが、ただいままでのところではさようなことはございません。
  34. 受田新吉

    受田委員 次に最近関係方面から、特定局長の勤務が、つまり不良なと申しますか、そういう人のために任用試験を行うような何か指示を受けたことはないかという一部の声もあるのですが、さようなことはあるかないか。ちよつとお伺いしたい。
  35. 大野勝三

    大野説明員 さようなことは、私は承知しておりません。
  36. 受田新吉

    受田委員 それでは次に大臣ちよつとお伺いしたいのでありますが、この間から委員会でもお話があつた通り郵政省関係職員待遇は、他の官庁に比較して非常に低い。これは何とか考えなければいけないというお言葉もあつたのでありますが、この給与ースの問題であります。給与ース改訂が不可能になつたこの第八国会現状にかんがみて、全逓の労組の諸君なども盛んに交渉して、要求しておるようでありますが、この間から要求した事態が、こういうふうになつておるように聞いておるのです。八月中に一箇月分の給料を繰上げて支給する。それを一日に出す。さらに十三日に九月上旬の分を出し、それ以後は半月繰上げて出せという要求をしておる。特に人事院に対しても、行政措置要求をしておるように聞いておるのでありますが、これらの最も待遇の悪いといわれておる、大臣自身も認められておるところの郵政省管下従業員待遇に対して、その後いかなるお考えをもつてこれに対応しておられるのか、お伺いしたいと思います。
  37. 田村文吉

    田村国務大臣 御指示通り、まことに給与の貧弱でありますことにつきましては、できるだけこれが改善をはかりたい、かように考えておりますが、いろいろの事情で給与ース改訂が、この国会中にお諮りするまでに至りません。今お話のありましたようなこまかい点について、組合の方からも要求いたしておりましたが、私は割合簡單に何とかなるのではないかと思つて、いずれ研究の上御返事しようと申し上げた。しかしいろいろ相談してみますと、やはり相当手続を経なければならず、それがなかなか簡單に参りませんので、目下この点につきましてせつかく交渉を始めております。これはひとり郵政省だけではからえることでありませんので、やはりそれぞれの関係の省、人事院等了解を得ないとできません。しかし私としましてはできるだけのことはやりたいというので、事務当局いろいろ案を練つております。今かような状況であります。
  38. 受田新吉

    受田委員 大臣のお言葉に非常な誠意を認めるのでありますし、大臣自身郵政省所管職員待遇が、他の省に比較して非常に低いということを認めて、これを何とかしたいとこの間からしきりに言うておられるので、大臣御在任中にこの郵政省従業員待遇が、他との均衡がとれるように、いやしむしろもつと高くこれが評価されるくらいまでに上げるように、努力をいただきたいと思うのでありますが、私も各地を歩いて、特に郵政省管下職員の悲惨な生活を、至るところで見聞しておるのです。この間も福岡の電報局の労組の方で、御承知のように給与改訂もできない今日、二百円か三百円かを貸し出そうという労組自体の動きに対して、みんな夜を徹して申込みをしたというような事態も聞いておるし、どうかひとつ大臣はこの際省内の職員が、他の省と比較して自分たち待遇が悪いんだ、こういうような印象を絶対に持たぬように、これは別にむずかしいことでなくして、郵政省を重きをなさしめるという意味からも努力いただいて、ひとつ大臣の慈愛深き政策を実現に移していただきたいと要望しておきます。
  39. 飯塚定輔

    飯塚委員 受田さんの御要望に関連してでありますが、案は去年の郵便料金値上げのことであります。郵便料金を値上げして赤字を補する。そのときの当局のお答えの中に、なお收入の余力を見て、福利関係の経費もできるだけ出すという御意向があつたのであります。ところがせんだつて大臣から御説明を伺いますと、郵政事業の赤字が十四億にも及んでおるから、これはあるいはむりな要望かもしれませんが、ベースを上げ得ない現状としてはできるだけ気持の上だけでも、福利事業でもう少しゆとりのある生活を援助したいという気持で、その面だけでもやつていただきたいと思いますが、現在の福利関係状態はどういうふうになつておりますか。簡單でよろしゆうございますから、大臣からでなくともよろしゆうございますから、その点一言お伺いしたい。
  40. 田村文吉

    田村国務大臣 こまかい問題の説明事務当局でいたしますが、今のお話の点はごもつともな点であります。まあできるだけのことを——できれば給与ースをかえるということが、一番都合のいいことでありますが、もしそれができなかつた場合に、実質的に福利施設を増進したいというようなことについて、考えたらどうかということでございますが、しごくごもつともなことであるのであります。その点について十分努力してみたいと考えております。ただ先刻もお話がありましたが、郵政省が本年度は十四億も赤字があり、そのために従業員待遇が直せぬというようなことでは、実は困ると思いまして、その点については私は利益がないから、独立採算ができて行かないから、それでしんぼうしてくれというようなことは申したくないのであります。それはいたしたいと思います。しかし一面におきましては、何とかしてできるだけ事業の合理化によりまして、独立採算ができるような方法も考えたい。一方でやむを得ない、支払わなければならぬものがある。しかし一方において何とか收入をはかる方法も考えて行きたい、かように考えておるわけであります。なお福利施設等に関する点につきまして、何かこまかい点について御説明申し上げることがございましたならば、政府委員から申し上げます。
  41. 飯塚定輔

    飯塚委員 大臣の御説明でよくわかりました。実は去年の逓信委員会のときには、福利小委員会をこの委員会などに設けて、その点についても同僚諸君と一緒に研究しておりましたが、なお当局におきましてもそういう御意向のもとに進んで行つていただくことを強く要望申し上げて、別段御説明はいりませんから、どうぞそういう方向に進んで行つていただきたいということを強く要望して終ります。
  42. 池田正之輔

    池田委員長 それでは一般質問はこれで打切ります。     —————————————
  43. 池田正之輔

    池田委員長 次に請願審査に入ります。本会期中本委員会に付託せられました請願は、本日の日程通り二十七件でありまして、ただいまよりその審査に入ります。  なお審査に入ります前に、その方法につきましてお諮りいたしますが、各請願審査の方法は、まず紹介議員の紹介説明を聴取し、次に政府の所見を伺いたいと存じます。  なお各請願の可否は、後刻一括してこれを決したいと存じますが、御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  44. 池田正之輔

    池田委員長 御異議がないと認めます。それではさよう決しました。  それでは請願審査に入りますが、その日程は紹介議員の御出席等で多少移動すると存じますが、あらかじめ御了承を願います。  日程第一、簡易生命保険及び郵便年金積立金融資再開促進に関する請願を議題といたします。  なお日程第二ないし第六、第九、第一○、第一三ないし第一五、第一九ないし第二一、第二三ないし第二五の各請願趣旨は、日程第一の趣旨と同一でありますので、以上の各請願を一括議題といたします。その紹介説明を願いたいと存じます。  なお紹介議員がお見えにならぬようでありますから、専門員をして文書を朗読いたさせます。
  45. 稻田穰

    ○稻田専門員 紹介議員がおられませんから、かわつて要旨を申し上げます。  簡易生命保険及び郵便年金積立金融資再開促進に関する請願(第五号)本請願の要旨は、最近における地方財政は、地方税改正法案の否決により、本年度地方税の徴收は不可能であり、地方公共団体は安定な財源確立と緊急を要する公共事業の遂行には、起債によらなければならない実情であり、長期、低利かつ安定性のある資金の融通を渇望している。一方現在政府資金としては、大蔵省預金部よりの借入れは限定されておるので、低利かつ長期にわたる資金の借入れを希望している。これがためには、簡易生命保険及び郵便年金積立金郵政省から直接融資を受けることであるが、これは第五国会において議案で可決されたにもかかわらず、いまだ実現されていない。ついては簡易保険及び郵便年金積立金を急速に地方資金として、郵政省から直接運用できるよう適当な措置をとられたいというのである。
  46. 池田正之輔

    池田委員長 本請願に対する当局の所見を聴取します。
  47. 山本猛夫

    ○山本政府委員 お答えを申し上げます。簡易生命保険及び郵便年金積立金郵政省における直接運用回復の問題につきましては、長らくの懸案でありまして、これに関する地方団体、その他からの請願は、第二国会以来毎回多数提出されております。郵政省で両積立金を直接に運用すれば、地方公共団体側の要望に沿い得るのみならず、これは事業の再建復興のためにも緊急不可欠でありますので、郵政省が直接運用するように、すでに昨年九月の閣議で政府方針も確定し、関係筋に許可方懇請して参つた次第であります。さらに本月二十五日閣議におきましても、簡保、年金特別会計の予算措置につき決定を見まして、この特別会計予算は、郵政省が直接運用するものとして編成するという方針がきまりました。これで郵政省が直接運用するという政府方針は、名実ともに確立されるわけでありまするが、この線に沿いまして、関係方面とさらに折衝を重ねますれば、何とか許可を得られるのではないかと、かように考えている次第でございます。右お答え申し上げます。
  48. 池田正之輔

    池田委員長 次に日程第一一、宇都宮吉野町に簡易郵便局設置請願を議題とし、その紹介説明を求めます。高塩君。
  49. 高塩三郎

    高塩三郎君 お許しを得まして、二つの請願につきまして、その趣旨簡單に申し上げます。宇都宮吉野町というのは宇都宮郊外でありまして、宇都宿においでになつた方はおわかりでありますが、宇都宮から浅草の東武電車が出ておりますが、その第一の停留所に南宇都宮という停留所がありまして、そのすぐ前が吉野町であります。その裏にはかつては中島飛行機の工場、ただいまは富士産業でありますが、その工場並びにその社員住宅があり、その一つ先に江曽島という所がありまして、ここに旧中島の社員と引揚者、戰災者等の住宅がありまして、非常に繁華な町になつております。その附近には何らの郵便局の施設がないのでありまして、その住民の強い要望でありますから、ぜひそこに簡易郵便局の設置をお願いしたいという趣旨であります。
  50. 池田正之輔

    池田委員長 それでは当局説明を丁聴取いたします。
  51. 山本猛夫

    ○山本政府委員 御趣旨請願につきましては、当局考え方といたしましては、利用の戸数がきわめて少く、さらにまた設置標準にも達しておりませんので、早急に実現をするということは困難と思われるのであります。なお将来計画上の参考として承つておくのでありますが、さらにせつかく請願でございますので、簡易局としてならば御考慮申し上げるという用意もないではございません。右お答え申し上げます。     —————————————
  52. 池田正之輔

    池田委員長 次に日程第一二、小倉町に特定郵便局設置請願を議題といたします。その説明を求めます。高塩君。
  53. 高塩三郎

    高塩三郎君 日程第一二について請願趣旨を申し上げますが、これは日光線の日光の一つ手前にある今市町の小倉町に、簡易郵便局を設置してもらいたいという請願であります。この今市町は、将来市になる大きな町でありまして、現在特定郵便局がありますが、その郵便局は地理的に北部の方に偏しておりますので、南の方に窓口扱いだけの簡易郵硬局を設置してもらいたい。その辺は非常は人口が稠密でありまして、町の全体から申しまして、一つくらいの簡易郵便局の設置が必要である。こういう意味におきまして、その地方の住民の要望によりまして、ぜひとも設置をお願いしたいというのでありますから、何とぞひとつ御採沢あらるるように、切にお願いする次第であります。
  54. 山本猛夫

    ○山本政府委員 請願の件名に小倉町に特定郵便局設置についてとございますが、高塩議員の御説明のように、簡易郵便局としてでございますならば、御考慮申し上げる用意もございます。     —————————————
  55. 池田正之輔

    池田委員長 次に日程第八、高梁町に普通郵便局設置請願を議題とし、紹介議員の説明を求めます。紹介議員の御出席がありませんので、専門員をして文書表を朗読いたさせます。
  56. 稻田穰

    ○稻田専門員 紹介議員がお見えになりませんから、かわつて文書表を朗読いたします。  高梁町に普通郵便局設置請願、文書表第一八九号、本請願の要旨は、岡山県上房郡高梁町は、備中国の中央に位し、山陽、山陰の交通の主要地であり、郡内の政治、経済、教育等文化の中心地であるが、明治五年に三等郵便局が設置されたままであり、しかも本局舎は郵便、電信、電話、為替等の内勤と外勤と、あらゆる部門の業務が同一局舎内でとられ、さらに事務量が相当あり、その業務内容が多岐多様にわたり、要員の訓練、確保、諸施設、局舎の整備等が時代の要請に沿わないばかりでなく、円滑なる業務の遂行に大なる不便を感じている。ついてはすみやかに同町に直轄普通郵便局を設置されたいというのである。
  57. 山本猛夫

    ○山本政府委員 特定局としての高梁郵便局普通局にするということにつきましては、過去の振合いも見まして、将来の実施方を考慮したい、かように考えている次第であります。なお局舎、設備についても、予算等を考慮しまして、将来あわせて考えたいと存ずる次第であります。     —————————————
  58. 池田正之輔

    池田委員長 次に日程第一六、南瀬高駅前に無集配特定郵便局設置請願、文書表番号第四〇五号を議題といたします。まず専門員をして文書表を朗読いたさせます。
  59. 稻田穰

    ○稻田専門員 南瀬高駅前に無集配特定郵便局設置請願(第四〇五号)、本請願の要旨は、福岡県山門郡瀬高町は、鹿児島本線南瀬高駅を中心に発展途上にあるが、地方発展上重要欠くことのできない神経系統である通信機関の設備がないので、郵便物の差し出し、並びに為替、貯金等に、同地方民の不便は少なからぬ状況にあるばかりでなく、同地方発展上大なる支障を来たしている。ついては南瀬高駅前に無集配特定郵便局を設置されたいというのである。
  60. 山本猛夫

    ○山本政府委員 南瀬高駅前に無集配特定局を設置することは、設置標準には達しておるわけでございますが、現下の定員事情及び過去の振合いから、早急に実現は困難かと思われるのであります。なお窓口機関利用上の不便はあるものと思われますので、簡易郵便局の設置といたしましたならば、実現方を考慮いたしたいと考える次第であります。     —————————————
  61. 池田正之輔

    池田委員長 次に日程第一八、西志布志地内通山に郵便局設置請願、文書表番号第四〇七号を議題といたします。その紹介説明を専門員に述べていただきます。
  62. 稻田穰

    ○稻田専門員 西志布志地内通山に郵便局設置請願(第四〇七号)、本請願の要旨は、鹿児島県囎唹郡西志布志村大字野井倉字通山地区は、現在四百世帯、八口二千人の部落で、今回国立結核療養所を設置する予定になつている関係上、人口は増加の一途をたどるものと思われるが、郵便局はなく、電報は大崎町菱田郵便局より配達し、郵便局西志布志郵便局より集配している現状であり、かつ西志布志郵便局まで六キロ、菱田郵便局まで三キロ離れている等、不利不便は大である。ついては文化並びに産業発展の先駆をなす通信施設として、郵便局を通山に設置されたいというのである。
  63. 山本猛夫

    ○山本政府委員 請願の箇所に無集配郵便局を設置するということに対しましては、一応設置標準には達ておりますけれども、現下の定員事情及び過去の振合い上、さしあたり実現は困難かと思われます。なお窓口機関利用上の不便もあろうかと思いますので、簡易郵便局の設置ならば、将来考慮いたしたいと思う次第であります。     —————————————
  64. 池田正之輔

    池田委員長 次に日程第一七、日暮里町八丁目に特定郵便局設置請願、文書表番号第四〇六号を議題とし、その説明は専門員をして文書表を朗読せしめます。
  65. 稻田穰

    ○稻田専門員 日暮里町八丁目に特定郵便局設置請願(第四〇六号)、本請願の要旨は、東京都荒川区日暮里町附近は、現在三千数戸あり、戦後の復興は目ざましいものがあるが、渡辺町、日暮里駅町及び七丁目にあつた郵便局は戦災により焼失したため、現在一つもなく、貯蓄、納税、その他諸事務に大なる不便を感じており、住民の多くはこれが開設を望んでいる。ついてはすみやかに日暮里町八丁目に特定郵便局を設置されたいというのである。
  66. 山本猛夫

    ○山本政府委員 日暮里八丁目に無集配局を設置することにつきましては、設置標準に達しておりますし、窓口機関利用上の不便等も認められますので、定員事情及びその他の振合い等を考えまして、将来設置いたしたいと考える次第でございます。     —————————————
  67. 池田正之輔

    池田委員長 次は日程第七、田原村の新制中学校建設費簡易生命保険及び郵便年金積立金融資請願、文書表番号第五三号を議題とし、その紹介説明を求めます。説明は専門員をして文書表を朗読せしめます。
  68. 稻田穰

    ○稻田専門員 田原村の新制中学校建設費簡易生命保険及び郵便年金積立金融資請願(第五三号)、本請願の要旨は、岩手県江刺郡田原村は、起伏重畳、東西五里、南北二里、四方里の広大な面積と地形の関係上、中学校二、小学校三、教場二を有しているが、村財政の関係から両中学校とも独立校舎を持たず、いずれも小学校の一部を使用している現状であり、そのうち小田代小学校は、明治四十二年の建築と、生徒の増加によるむりな拡張のため、著しい危険に瀕し、民家を借りて授業を続けている状態である。ついては村財政の窮乏にかんがみ、新制中学校舎建設に対して、簡易保険及び郵便年金積立金をもつて融資されたいというのである。
  69. 山本猛夫

    ○山本政府委員 簡易生命保険及び郵便年金積立金融資再開促進に関しましては、ただいまこの案件が促進の過程にあるのでありますから、その実現が期されました上で、考慮いたしたいと存ずる次第であります。     —————————————
  70. 池田正之輔

    池田委員長 次に日程第二二、第二六、第二七の各請願をあわせて議題といたします。その紹介紹介議員が参つておりませんし、文書表も出ておりませんので、この際紹介説明を省略上、政府の意見を聴取いたします。
  71. 山本猛夫

    ○山本政府委員 まず第一に請願六一一号につきまして所見を申し上げます。岩手県の平井賀局集配事務を開始いたしますれば、局所在地附近の郵便物は多少速達することと相なると存じますけれども、その他は現行と大差がないものと考える次第であります。また外勤定員一名の増員を必要とするほか、行政区を字により分割するため、郵便物区分上にも難点が生ずるのでありますので、さしむき現下のところでは実施は困難であると考えられるのであります。  次に請願第七三〇号につきまして所見を申し上げます。請願の箇所に無集配特定局を設置いたしますことは、利用戸数が少いため設置の標準に達しておりません。よつて早急の実現は困難であると考えられるのであります。なおしかし簡易郵便局の設置ということでありまするならば、実現可能性がないでもない、こう存ずる次第であります。次に請願第七六八号につきまして当局考え方を申し上げます。森山局に集配事務を開始いたしますと、郵便物の速達上には多少の効果があるとは存じまするけれども、森山局、有喜局、すなわち現在の受持局でありますが、この森山、有喜局とも受持ち区域が狭小と相なりまして、施設標準に達しないばかりでなく、相当経費の増額を要するものと考えられまするので、さしむき実現は困難であると存ずる次第であります。
  72. 池田正之輔

    池田委員長 これにて各請願紹介説明及び当局の所見の聴取は全部終了いたしました。引続き日程第一より二七までの各請願を一括議題とし、その可否を決します。
  73. 飯塚定輔

    飯塚委員 本日の請願中、日程第一ないし第六、第八ないし第一一、第一三ないし第二一、第二三ないし第二六の各請願趣旨は、いずれも至当と認められますので、採択の上内閣に送付されんことを望みます。
  74. 池田正之輔

    池田委員長 ただいまの飯塚君の動議に御異議ありませんか。     〔「議異なし」と呼ぶ者あり〕
  75. 池田正之輔

    池田委員長 御異議なきものと認めます。よつてさよう決しました。  なお本日議決いたしました各請願の整理につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  76. 池田正之輔

    池田委員長 御異議なしと認めます。それではさよう決しました。  なおこの際委員会の報告書の件についてお諮りいたします。これは先例によりまして委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  77. 池田正之輔

    池田委員長 御異議なしと認めます。それではさよう決しました。     —————————————
  78. 池田正之輔

    池田委員長 次に陳情書審査に移ります。本会期中に送付になりました陳情書は、本日の日程通り六件であります。ただいまより日程第一から第六までを一括議題といたします。これら各陳情書の中には、種々問題のあるのもありますが、これはすべて国民の偽らざる声でありますので、本委員会に送付になりました陳情書全部を、この際委員会において了承いたしたいと存じますが、御異議はありませんか。
  79. 飯塚定輔

    飯塚委員 ただいまの陳情書の一から六までのものを見ますと、今日の請願趣旨にほとんどひとしいようなものと言つてもさしつかえないと思います。ただ一つ、第三の青森郵便局庁舎建設に関する陳情書、これだけであります。ほかは簡易生命保険等に関する陳情書でありますから、ただいま委員長のお諮りの通りに決せられてもさしつかえないことと私は思いますが、さよう御決定を願いたいと思います。
  80. 池田正之輔

    池田委員長 それではさよう決しました。     —————————————
  81. 池田正之輔

    池田委員長 次に閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。  かねて本委員会で国政に関する調査を行つて参りました郵便料金及び特定郵便局制度並びに簡易生命保険郵便年金積立金運用再開に関する件につきましては、会期等の都合によりまして、愼重にその調査をすることができなかつたことはまことに遺憾であります。つきましては本委員会といたしましては、現下両案件の重要性にかんがみまして、閉会中も随時委員会を開きまして、その調査を進めて参りたいと思いますが、委員会が閉会中の審査をいたしますためには、国会法第四十七条第二項によりまして、審査すべき事件について議院の議決により特に付託されなければなりません。この際、一、郵便料金及び特定郵便局制度に関する件、一、簡易生命保険郵便年金積立金運用再開に関する件につきまして、閉会中もなおその審査を行いたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  82. 池田正之輔

    池田委員長 御異議なしと認めます。よつてさよう決しました。  なお手続並びに審査の方法、予定等の問題につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  83. 池田正之輔

    池田委員長 御異議なしと認めます。よつてさよう決しました。  ただいま郵便料金及び特定郵便局制度に関する件、簡易生命保険郵便年金積立金運用再開に関する件につきまして、閉会中審査申出の件を決定いたしたのでありますが、これが議院より本委員会に付託せられましたならば、その調査の一方法といたしまして、現地調査をいたしたいとの御意見等もありまするので、委員派遣承認申請に関する件につきまして御協議を願いたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  84. 池田正之輔

    池田委員長 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。  それでは委員派遣承認申請に関する件についてお諮りいたします。本件に関しましては、御説明いたしましたような目的で委員を派遣したいと思いますが、御異議ありませんか。   [「異議なし」と呼ぶ者あり]
  85. 池田正之輔

    池田委員長 御異議なしと認めます。それではさよう決しました。  なおただいま決定いたしましたようなことで、議長に委員派遣承認申請書を提出せねばなりませんが、その具体的な事項及び手続等につきましては、委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議ありませんか。   [「異議なし」と呼ぶ者あり]
  86. 池田正之輔

    池田委員長 御異議なしと認めます。それではさよう決しました。これにて今会期中における本委員会の議事は全部終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。     午後三時十分散会     〔参照〕  請願に関する報告書     〔都合により別冊附録に掲載〕