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1950-07-26 第8回国会 衆議院 内閣委員会 第2号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十五年七月十九日
江花
靜君
坂田
英一
君
土倉
宗明
君
船田
享二
君
鈴木
義男
君 が
理事
に当選した。 ――
―――――――――――
昭和
二十五年七月二十六日(水曜日) 午後一時四十分
開議
出席委員
委員長代理
理事
土倉
宗明
君
理事
江花
靜君
理事
坂田
英一
君
理事
船田
享二
君
理事
鈴木
義男
君
青木
正君 井上 知治君
大内
一郎
君 田中
萬逸
君 森下 孝君
山口喜久一郎
君 松岡 駒吉君
河田
賢治
君
委員外
の
出席者
参 考 人 (元
行政制度審
議会座長
)
庄野
理一
君 専 門 員
龜卦
川 浩君 専 門 員 小關 紹夫君 ――
―――――――――――
七月二十日
委員加藤充
君辞任につき、その補欠として
河田
賢治
君が
議長
の指名で
委員
に
選任
された。 七月二十二日 傷い
恩給改正
に関する
請願
(
大内一郎
君
紹介
) (第二二七号) 同月二十五日 元
軍人老齢者
の
恩給復活
に関する
請願
(
村上勇
君
紹介
)(第四六九号)
国立大学附属学校教員
の
恩給増額
に関する
請願
(
若林義孝
君
紹介
)(第五二〇号) の審査を本
委員会
に付託された。 同月二十日 国勢
調査
に伴う
人口公示
の時期繰上げに関する
陳情書
(第六〇号) 同月二十五日
観光庁設置
の
陳情書
(第一二六号) を本
委員会
に送付された。 ――
―――――――――――
本日の
会議
に付した事件 小
委員
の
選任
に関する件
行政機構
に関する件 ――
―――――――――――
土倉宗明
1
○
土倉委員長代理
これより
会議
を開きます。 本日は
委員長
が所用のため、
理事
の私が職務を行います。 本日はまず小
委員会設置
の件を
議題
にいたします。先日
国政調査
といたしまして、
議長
の承認を得ました
行政機構
に関する事項につきまして、特に小
委員会
を設けたいと存じますが、御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
土倉宗明
2
○
土倉委員長代理
御
異議
がなければ、さよう決定いたします。つきましては、小
委員
を
選任
いたさなければなりませんが、小
委員
の
選任
は
委員長
において指名いたしたいと存じますが、御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
土倉宗明
3
○
土倉委員長代理
御
異議
なければ、小
委員
の数は八名とし
青木
正君
江花
靜君 木村 公平君
坂田
英一
君
土倉
宗明
君
船田
享二
君
鈴木
義男
君
河田
賢治
君を小
委員
に指名いたします。 なお小
委員長
もこの際指名いたしたいのでありますが、いずれ後日小
委員会
を開いて互選をいたしたいと存じますが、御
異議
はございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
土倉宗明
4
○
土倉委員長代理
御
異議
がなければ、さように決定いたしたいと存じます。 —————————————
土倉宗明
5
○
土倉委員長代理
次に
行政機構
に関する件を
議題
といたします。
行政制度審議会
の
座長
を勤められた
庄野理一
君を
参考人
といたし、
意見
を聽取したいと存じますが、御
異議
はありませんか 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり
土倉宗明
6
○
土倉委員長代理
御
異議
がなければ、さよう決定いたします。それでは
行政機構
の
改革
に関する
行政制度審議会
における種々なる
意見
を忌憚なくお述べ願いたいと存じます。
庄野理一
君。
庄野理一
7
○
庄野参考人
私が
庄野
でございます。前
会行政管理庁
の
大野木次長
が参られて、大体
答申案
の要旨を御
説明
いたしたと思いますので、私は
審議会
の経過において特に問題になりました点を拾い上げまして、二、三申し上げてみたいと思います。なお御
質問
がありましたら、できる限りお答えいたしたいと思います。 昨年の第二次
吉田内閣
のときに、どうしても
行政整理
をやらなければならぬというので
行政機構刷新審議会
というものをつくりまして、ごく
少数
の
委員
でしたが、私もその
委員
になりました。そのときは表向きには発表しませんが、大体当時の
人員
の三割を天引したいというような
政府
の御
意向
であつたらしい。その御
意向
に沿うように大体
答申案
を提出いたしました。幸いにしてそれが基本になりまして、昨年の
行政整理
ができました。しかしこれはほんの暫定的なものでありまして、根本的にもう一度
行政整理
をしたいというのが、
吉田総理
のお
考え
でありまして、それで昨年の四月でございますか、
行政制度審議会
というものを設置されて、今度は
ほんとう
に腰を入れて
行政整理
をや
つて
もらいたいということでございました。
内閣
の
首腦部
としては、現在の
行政官
の
人員
が非常に多過ぎる、前
会大野木次長
が申し上げましたでしようが、
昭和
六、七年に比べると約四倍も
官吏
の数がふえているということで、半分くらいに減らしてもいいじやないかという御
意向
であつたそうです。私
ども
は半分にまでは行かないにしても、できるだけ
行政整理
をやらなければならぬ。
行政整理
をやるについては、この
吉田内閣
でなければ
行政整理
などという人気の悪い問題は絶対にできないから、どうしてもこの
内閣
でや
つて
いただかなければならぬといういうので、
委員
も全員張り切りまして
審議
をいたしました。
各省
の
事務次官
、
官房長
、
局長
、はなはだしきに
至つて
は課長まで呼びましていろいろ
意見
を問いただしました。御
承知
の
通り行政官
、特にこの
機構
の問題になりますと、呼びましたその省の
事務次官
、
官房長
などの
説明
を聞きますと、ほとんどその省の
一つ
の局はおろか、
一つ
の課すら減らすことができないような
説明
なんです。
委員
もその点については非常に苦心をいたしました。結局
答申案
を出しました
批評
を聞いてみますと、
官吏
などは、
しろうと
だからあんなことをしておる、
見当違い
をしておるというような
批評
がありますが、思い切つた
行政機構
の
改革
をするには、悪くいえば
しろうと
ですが、
ほんとう
にとらわれない気持で、この
行政機構
の
改革
というものをやらなければならぬだろうということが、私
ども
の
考え
でありましたので、この
答申案
を
ごらん
になりまして、あるいは
見当違い
だというお笑いがあるかもしれませんが、
審議会
の
委員
としては全力を尽したつもりであります。もちろん物足りないところはございます。当初私
ども
の
考え
は、形の上で
安定本部
はもちろん廃止する。それから三つの省は廃止していいだろう、それだけのことはできるだろうというつもりでやりましたのですが、結局
答申案
に現われましたところでは、
電気通信省
をコーポレーションにする。それから
文部省
を
厚生省
と
一緒
にするということで
二つ
の省がつぶれたことになります。
郵政省
を
運輸省
に
一緒
にしたらどうだろうということが
委員会
のかなり強い空気でございまして、ほとんどまとまりかけたのであります。どういう
名称
にしようかという
名称
まで来たのでございますが、
運輸省
と
郵政省
とを
一つ
にするということが、どうも踏切りがつかなかつたものでございますから、これは別々にいたしました。
ちよ
うどこの
答申案
をつくります直前でございました、
参議院
の
運輸委員会
の方がお見えになりまして、
運輸省
と
郵政省
とを
一緒
にしなかつたことは、非常によかつたと一安心しておりましたという
お話
がありましたので、やはり
専門家
が
ごらん
になると、
運輸省
と
郵政省
とは
一緒
にしなか
つたの
がよか
つたの
かとは思いますが、御
承知
の
通り
昔
逓信省
というものがあ
つて
、たしか今の
運輸省——鉄道
は別でございましたけれ
ども
、
運輸省
と
郵政省
とがほとんど
一緒
にや
つて
おりましたものですから、これを
一つ
にするということは、必ずしも不合理じやないと思うのでございますが、
審議会
としてはそこまで踏切りがつきませんで、
答申案
には
郵政省
は
郵政省
、
運輸省
は
運輸省
といたしておきました。それから
文部省
でございますが、これは御
承知
の
通り
、今日では
教育行政
というものをほとんどや
つて
おりませんので、
文部省
というものは置いておく必要はないだろう。そこで
文教委員会
という、いわゆるはやりものの
委員会制度
にしたらどうかという案もございましたが、しかしアメリカで行われておるような
行政委員会
というものを
日本
にそのまま持
つて
来ることのいいか悪いか、いろいろの
委員会
が現に
日本
にありますけれ
ども
、こういうものをこしらえることがいいか悪いかということについて、大きな疑問を
審議会
としては持ちましたので、
答申案
の総論の方にも書いてございましたが、どうも
行政委員会
的なものをあまりつくるということはよくないじやないかという
考え
におちつきましたので、結局
文教委員会
というものにはしないで、ひ
とつ
どこかに
くつつけようじ
やないかというので、いろいろ
考え
ました結果、
厚生省
と
一緒
にいたしまして、
文化省
という
名称
をつけたのでありますが、ある新聞にも、
文化省
のできたのはいいけれ
ども
、
文化省
に
薬務局
があるのはおかしいじやないかという
批評
もありました。もちろんわれわれもそれに気がついて、できれば
薬務局
をどこかへ持
つて
行きたいといろいろ
考え
たのですが、どうも持
つて
行き場がない。通産省で
薬品
を扱
つて
おるからと
考え
てみたのですが、これは
工業薬品
をやるので、医
薬品
をやるところでないから、
薬務局
を持
つて
行くのはたいへんな
見当違い
であります。いたし方ないので、
厚生省
と
文部省
と
一緒
にいたしまして、
文化省
というものをつくりました。実は省をできるだけ少くしてみたいという
考え
で、
厚生省
と
労働省
というものは
一緒
にしたらどうかという案もございました。これは御
承知
の
通り
、前に
労働省
というものは
厚生省
からわかれて行つたものですから、
行政整理
で元へもどすということは、り
くつ
としては
間違
つて
いないかもしれませんが、現在の
社会情勢
においては、少くとも
吉田内閣
が
労働省
を廃止すると言つたら、これはたいへんな問題が起きるからという
意見
もありましたので、多少そういう政治的な点も
考慮
いたしまして、
労働省
と
厚生省
を
一緒
にするということはやめまして、そうして少し非難もあるかもしれませんが、
文部省
と
厚生省
を
一緒
にいたしました。その
一緒
にいたしましたのは、
文部省
を
委員会制度
にできない、そうかとい
つて
文部省
は独立するだけの
存在意義
がないのだから、どこかへ
くつ
つけていいだらうというので、実は
厚生省
に
くつ
つけたわけであります。 それから少し小問題になりますが、
日本
の
行政機構
というものは、御
承知
の
通り
みな縦割に
なつ
ておるのに、
建設省
だけ横割みたいに
なつ
ておる。たとえば営繕とかいうような問題で、いわゆる
土木工事
というものに非常に
重複性
があるから、
建設省
というものをどうしようかという
議論
が起きました。結局
日本
の
国土
を保全するための
治山治水
の省ということに
性格
を改めようじやないかということにいたしまして、これを
国土省
という
名称
にいたしましたが、
行政機構
の
簡素化
とか
合理化
とかいうにかかわらず、この
答申案
に現われました
建設省
の内容というものは、非常にふえております。また
国土省
というものにしたために、たとえば
運輸省
の
港湾局
が非常に問題になりました。
運輸省
の
港湾局
というものを、この
答申案
では
国土省
に移しましたために、非常な
議論
が起きまして、紛糾いたしました。結局
少数意見
に書いてございますが、その
意見
としては、
国土省
である限り
港湾
の
建設
、管理も
国土省
がやるべきだということにおちつきました。 それからこれも
一つ
の大きな問題であり、同時に多年の懸案に
なつ
てお
つたの
でございましようが、
大蔵省
から
主計局
というものを切り離して、
総理府
の今度つくろうと思います
企畫調整庁
というものに併合して、そして予算の編成というものを
総理大臣
のスタツフである
企畫調整庁
でやるということにしようときめたのでございますが、これも非常な
反対
がございました。
豫算
というものは歳入と歳出を見合
つて
やるべきもので、
大蔵省
にあるのが当然であるという強い
反対論
がございました。もちろんそれもり
くつ
でございましようが、多数の
意見
は
政府
の大きな政策を行うについて、その
豫算
を編成するということは、どうしても
総理大臣
の直属の機関にこれをやらせるのが当然ではないかという
意見
で、この
答申案
には、新しく
総理府
にできます
企畫調整庁
の中へ
主計局
を併合するということにいたしました。そのほかこまかいことはいろいろございますが、取立てて申し上げるほどのこともございません。もし御
質問
がありましたら、お答えいたしますが、一応の
説明
はこれで終ります。
土倉宗明
8
○
土倉委員長代理
質疑はありませんか。
鈴木義男
9
○
鈴木
(義)
委員
いろいろお尋ねしたいことがありまするが、今ここで気がついただけ申し上げますと、
法務
府というものが今度
法務省
と改められるのは、どういう都合から
参つたの
ですか。
庄野理一
10
○
庄野参考人
これは私が申し上げるまでもなく、
鈴木
さんがよく御
承知
でございましようが、特に
法務
府というものにしてはあります。けれ
ども
その後の成績を見ると、特に
各省
より一段上の
法務
府という
名称
をつけて、特にその
長官
を三人も置くほどのものではない。
普通一般
の
省並み
で
けつ
こうだという
考え方
で、これを
法務省
にしたのでございます。
鈴木義男
11
○
鈴木
(義)
委員
最初私
ども
の案が
法務省
、だ
つたの
です。ところがそれが
役所
の
性格
が違うのだ、通常の
デパートメント
ではない。つまり今度できるものは
英米
のアツトネイ・ゼネラルというもので、
総理大臣
に対する勧告や、諮問に答える
人間
を
中心
にした
役所
である。アツトネイ・ゼネラル・オフイスと言
つて
おりまして、
デパートメント
とは言
つて
いない。こういう
趣旨
からできた。
名称
の問題は何でもないようですけれ
ども
、
役所
の
性格
の問題として、何とか
違つた名称
を選べということから出て来たわけです。そういう点を御理解の上でまた省にもどされるというのであれば、これはよろしいのですが、念のため申し上げます。 それから
長官
というのは確かに多過ぎるので本来からいうと、やはり
局長
でいいわけです。
総裁
の
名前
を
法務長官
という名にしようとしたのですが、当時の
官僚諸君
が、
自分
が
長官
というのはおかしいというので、
総裁
という
名前
にして、そしてその下に来る人は
長官
としたのであ
つて
、これは特別に何も偉いというわけではない、ほかの
役所
に比べて
局長
の地位でさしつかえないのであります。 それから
機構改革
については
法務
府だけでなく、すべてについて共通の問題ですが、あちらの人の
批評
によると、
日本
の
役所
は
人間
が多過ぎる、一局を設けるごとに何百人、何十人とかいう人がおらなければ局にならぬという
考え方
が人を多くするのだから、できるだけ少く、たとえば五人でできておる
局——まあ局はちよ
つとむりですが、課もあり、合計二十五人くらいの局もあ
つて
いいのだということから、そういう例を
法務
府では一番先に開いて、非常に
人数
が少くて局が非常に多い。局という
名前
がつかなければ課にしてもいいのですが、要するにこれは職業的な
一つ
の分業ですから、分別はしなければならぬが、人の数を多くしないということが立案のときの
趣旨
だ
つたの
で、なるたけそういう意味で局、課をつくることにした。
人権擁護局
というようなものを廃止してしまうようですが、
人数
が少くても、これは独立している
役所
であ
つて
ほしいと思う。
人数
は少いのですが、少いから
官房
に移してしま
つて
よかろうというのでは、
特異性
のある
役所
を少し軽くするというように感ずるのですが、そういう点は御
議論
にならなか
つたの
でしようか。
庄野理一
12
○
庄野参考人
実は
法務
府
関係
は、他の
委員
の方があまりお詳しくはないので、私におまかせにな
つたの
で、ほとんど私一人が立案いたしました。今の
お話
のことも、一々私も
承知
いたしておりますし、
考慮
もいたしたのでございます。たとえば
人権擁護局
などというものがございます。特に
弁護士
から
むりをして局長
を置いている。聞いてみますと、何も
仕事
がない。そうして
宮城
の中にいるのです。だから私は
官房長
にそう
言つたの
です。
人権擁護局
というようなものを置いたからには、
街頭
に出て、
ほんとう
に
人権擁護
に努力しなければならぬのじやないか、それが
人権擁護
の保護を受けようと思
つて
行くと、お城の門の巡査に追い返された。そういうところに置いておく
擁護局
ならよしたらいいと申しましたら、非常に恐縮しておりましたが、実際
仕事
がないのです。置いたことがいいか悪いか問題ですが、御
承知
の
通り人権擁護
というものは、
官権
に対する
人権擁護
であ
つて
、
個人同士
の
人権擁護
は昔から裁判所があるので、ちつともさしつかえない。われわれの言わんとするところの
人権擁護
は、
官権
に対する人民の
人権擁護
だ、それを官の名で
人権
を擁護するというようなことは、して悪いとは申しませんが、むしろこれは
民間
の
弁護士会
か何かにゆだねられるべきもので、廃止したがよいだろうという
自分
の
考え
もあり、また現実に何の用もない。用もないはずだ、
宮城
の中の昔の樞密院の一室に局がある。こういうものこそ、
行政整理
をする場合に、一番に廃止した方がいいのではないか。
けつ
こうな看板だから置いておいた方がいいというわけではないと思います。
鈴木義男
13
○
鈴木
(義)
委員
これは確かに御説の
通り
の問題があります。これは私のときにできたものですが、どうも
役所
に
人権擁護局
というのは変で、
民間
にすでに
自由人権協会
というものがありますから、ああいうものこそ強化して働くべきでありましたが、これも財政すこぶる貧弱で、頼まれたからとい
つて
、出張して調べてやるというほどの
財力
もない。そういう事情を了として、
関係方面
では、しばらく
過度期
において
政府
の方で世話をせよということでありましたが、それにしても、一方には
人権
を蹂躪する
検察局
があり、他方には
擁護局
があるのも変であるから、これは別な
役所
に持
つて
行くべきではないかという説もあつたくらいであります。とにかく国民全体が
擁護局
があることを知らないのです。ああいうところにおるからなおいけないでしようが、実はビルデイングがないからあそこに引込んだわけです。初めは
建設院
、今の人事院にお
つたの
です。そのときには、今言うところの
街頭
に近かつたが、その後あそこに移されてしまつた。とにかく
仕事
はこちらでつくるよりほかはない。しかしこういうものは、まだ今の
日本
の
過度期
では廃止するのは
ちよ
つと早いのではないか。しばらくああいう
役所
でめんどうを見て、そうして
民間
の団体を育成して、それが
相当
の
財力
を持ち、
弁護士会
と協力して、
調査
に乗り出すことができるように
なつ
たならば、廃止しても
けつ
こうだと思うのですが、そういう点もむろん御
考慮
の
上おきめ
に
なつ
たと思います。
坂田英一
14
○
坂田委員
ちよ
つとお伺いしたいと思います。
農林省
の方の
林野庁
を
国土省
に移すという点でありますが、これについて何か
治山治水
を
中心
にしてお
考え
をなされたように承るわけでありますが、
林野庁
の中には、やはり
林産
のいろいろな問題もありますし、農村問題と非常に密接な
関係
のところもありましようが、そういう点については、やはり全部
国土省
に移すというようにお
考え
に
なつ
たものでしようか。こういうことについて何か御
意見
はなかつたでしようか。
庄野理一
15
○
庄野参考人
先ほど申し上げるのを落したのでございまするが、
林野庁
の移管問題についても
相当議論
が起きました。
農林省関係
では、
官吏
に聞いてみますと、何としても
林野庁
というものは
農林省
に置くべきだ、
農林行政
の
一つ
の根幹をなすものだという強い主張がございましたが、
国土省
をつく
つて
、
治山治水
というところに重きを置くとすれば、今
お話
の
林産
その他は、ウエートから見ると非常に少いという建前から、
国土省
に移すということにきめました。たしか
答申案
にはそれが載
つて
おります。当時
参議院議員
の岡田氏が
行政
に大分御経験があるので、
砂防行政
だけは
国土省
に移して、あとの
林野関係
はやはり
農林省
に残すべきだという非常に強い御
意見
があ
つたの
でございますが、
委員会
全体としては、その御
意見
をとりませんで、
林野庁
は
国土省
に移すことにきめました。
船田享二
16
○
船田委員
ちよ
つとお伺いいたします。先ほどの
お話
でございますと、
行政整理
で
人員
を約三割とか削減するということから出発して、御
審議
をお進めに
なつ
たようにも受取れたのでございますが、そうでなく、たとえば
行政事務
の性質とか分量とかいう
方面
からの、いわば合理的な面から
考え
て
行政機構
を
簡素化
する、そういうようなお
考え
は
審議会
でお出にならなか
つたの
でございましようか。
庄野理一
17
○
庄野参考人
私の先ほど申しました三割というのは、この前の
行政整理
のときの
政府
の
注文
だ
つたの
です。今度はそういうことにかかわらずに、
ほんとう
に
行政機構
の
合理化
、
簡素化
ということで
審議
してもらいたいという
政府
の
注文
でございました。こういう
機構
を
簡素化
して、どれだけの
人員
が減るかというようなことは、あまり眼中に置きませんでした。
船田享二
18
○
船田委員
これは一体
行政整理
になるかどうか疑問なんですが、
行政機構
のいわば
合理化
と言いますか、そういうような面から、前々から幾つかの省を合せて府と申しますか、何と申しますか、その上のもので統合する形を
とつ
たらどうかという
意見
、これは主として
参議院方面
などにもあつたようでありますが、たとえば
さつきちよ
つと
お話
になりました
運輸省
と
逓信省
とを合せるというようなこと、たとえばそういう
二つ
の省は省として、あるいは局としてと
つて
おいて、そうしてその上に交通省というべきもの、あるいは交通府と申しますか、
二つ
合せるというふうな
一つ
よけいな段階をつくるという案が、多少論議されたことがあるのでございますが、
審議会
では、そういう
方面
のことについて何か御
意見
が出なか
つたの
でありましようか。
庄野理一
19
○
庄野参考人
省より上のものをつく
つて
統合するというような
考え方
は、
審議会
では一度も出たことはございません。
土倉宗明
20
○
土倉委員長代理
他に御
意見
がなければ、本日はこの程度にいたして、
次会
は明後日午後一時より、
委員会
及び小
委員会
を開会いたします。 本日はこれで散会いたします。 午後二時十一分散会