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1950-07-28 第8回国会 衆議院 電気通信委員会 第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年七月二十八日(金曜日)     午後一時三十三分開議  出席委員    委員長 關内 正一君    理事 高塩 三郎君 理事 辻  寛一君    理事 松本 善壽君 理事 長谷川四郎君    理事 松井 政吉君       井手 光治君    庄司 一郎君       鈴木 明良君    關谷 勝利君       中村  清君    畠山 重勇君       田島 ひで君  出席国務大臣         電気通信大臣  田村 文吉君  出席政府委員         電波監理委員会         委員長     富安 謙次君         電波監理委員会         委員      網島  毅君         電波監理長官  長谷 愼一君         電気通信政務次         官       加藤隆太郎君         航空保安庁長官 松尾 靜磨君  委員外出席者         議     員 飯塚 定輔君         電波監理委員会         委員      岡崎 恕一君         電気通信事務次         官       靱   勉君         電気通信監   山下知二郎君         電気通信事務官         (業務局長)  田邊  正君         電気通信事務官         (施設局長)  林  一郎君         電気通信事務官         (経理局長)  肥爪 龜三君         專  門  員 吉田 弘苗君         專  門  員 中村 寅市君     ————————————— 七月二十日  委員松井政吉辞任につき、その補欠として米  窪滿亮君が議長指名委員に選任された。 同月二十一日  委員橋本登美三郎君及び原健三郎辞任につき、  その補欠として高塩三郎君及び松本一郎君が  議長指名委員に選任された。 同月二十二日  委員井手光治辞任につき、その補欠として久  野忠治君が議長指名委員に選任された。 同月二十四日  委員久野忠治君及び米窪滿亮辞任につき、そ  の補欠として井手光治君及び松井政吉君が議長  の指名委員に選任された。 同月二十八日  高塩三郎君及び松井政吉君が理事補欠当選し  た。     ————————————— 七月二十日  川俣局電話回線増設請願大内一郎紹介)  (第一六号)  岐阜市島木田地区内電話普通加入区域に編  入の請願武藤嘉一紹介)(第一七号)  長崎電話局電話交換方式改善に関する請願(  西村久之紹介)(第一〇七号)  赤渕郵便局通話事務開始請願飯塚定輔君  紹介)(第一〇八号) 同月二十二日  米子岡山間に專用電話ケーブル架設請願(  門脇勝太郎紹介)(第一四四号)  高梁町に電報電話局設置請願橋本龍伍君紹  介)(第一八八号)  岐阜鵜沼間市外電話回線増設及び那加鵜沼間  市外電話回線架設請願武藤嘉一紹介)(  第二三〇号) 同月二十四日  大隅地区電話線増設及び新設に関する請願(  前田郁紹介)(第三五四号)  宮崎都城間及び宮崎延岡佐伯間市外電話  地下ケーブル敷設促進請願渕通義君外五名  紹介)(第三五五号)  佐賀電話局舎新築並びに電話交換方式改善促進  の請願中村又一君外二名紹介)(第四一〇  号) 同月二十五日  四日市電話局移転に関する請願山手滿男君紹  介)(第四六八号)  阿久根郵便局市外電話回線増設請願(尾崎末  吉君紹介)(第五一八号) 同月二十六日  安城局局舎新築並びに電話交換方式改善に関  する請願三宅則義紹介)(第六九七号)  足立電話局東京局東京局区域編入促進の  請願天野公義紹介)(第七一四号)  田野畑局電話架設請願鈴木善幸紹介)  (第七六一号)  蘇原全域那加電話局普通加入区域編入  の請願武藤嘉一紹介)(第八〇〇号) の審査を本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  理事の互選  電気通信行政に関する件  航空保安事務に関する件  電波管理に関する件  請 願  一 川俣局電話回線増設請願大内一郎君紹    介)(第一六号)  二 岐阜市島木田地区内電話普通加入区域    に編入請願武藤嘉一紹介)(第一七    号)  三 長崎電話局電話交換方式改善に関する請    願(西村久之紹介)(第一〇七号)  四 赤渕郵便局通話事務開始請願飯塚定    輔君紹介)(第一〇八号)  五 米子岡山間に專用電話ケ—ブル架設の請    願(門脇勝太郎紹介)(第一四四号)  六 高梁町に電報電話局設置請願橋本龍伍    君紹介)(第一八八号)  七 岐阜鵜沿間市外電話回線増設及び那加、鵜    沿間市外電話回線架設請願武藤嘉一君    紹介)(第二三〇号)  八 大隅地区電話線増設及び新設に関する請    願(前田郁紹介)(第三五四号)  九 宮崎都城間及び宮崎延岡佐伯間市外    電話地下ケーブル敷設促進請願渕通義    君外五名紹介)(第三五五号) 一〇 佐賀電話局局舎新築並びに電話交換方式    改善促進請願中村又一君他二名紹介)    (第四一〇号) 一一 四日市電話局移転に関する請願山手滿男    君紹介)(第四六八号) 一二 阿久根郵便局市外電話回線増設請願(尾    崎末吉紹介)(第五一八号) 一三 安城局局舎新築並びに電話交換方式改善    に関する請願三宅則義紹介)(第六九    七号) 一四 足立電話局東京局区域編入促進請願    (天野公義紹介)(第七一四号) 一五 田野畑局電話架設請願鈴木善幸君紹    介)(第七六一号) 一六 蘇原全域那加電話局普通加入区域に    編入請願武藤嘉一紹介)(第八〇〇    号)     —————————————
  2. 關内正一

    關内委員長 これより電気通信委員会を開会いたします。  理事補欠選任についてお諮りいたします。去る十九日理事高塩三郎君、二十日理事松井政吉君がそれぞれ委員辞任されましたが、本日までに両君は再び委員に選任されておりますので、従つて両君を再び理事に御指名いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 關内正一

    關内委員長 御異議ないものと認めます。高塩三郎君、松井政吉君を理事指名いたします。     —————————————
  4. 關内正一

    關内委員長 前会に引続き電気通信行政航空保安事務並びに電波管理に関し審議を進めます。まず電気通信行政並びに航空保安事務に関する件を議題とし、質疑を続行いたします。質問の通告があります。これを許します。田島ひで君。
  5. 田島ひで

    田島(ひ)委員 今資料をいただいておりますが、見ておりませんから、あるいはこの資料の中にお答えいただかなくてもいい点が出ておるかもしれません。重複いたすかもしれませんが、一応御質問いたしたいと思います。  電通行政の方につきまして、大臣の先日の御説明の中に、電通事業公共企業体に移行するということについて御説明がありました。この点をもう少し具体的に、どのように進行しておりますか、おわかりになつておる点がありましたら、それを御説明いただきたいと思います。
  6. 田村文吉

    田村国務大臣 さきに衆議院で御決議を願つておりました電気通信事業公共企業体の問題でありますが、いろいろの観点からまだ検討を要する点が多いのでありまして、関係方面に折衝を申し上げておるのでありますので、早急にこれの解決は困難である。現在はかような見通しになつて参つております。
  7. 田島ひで

    田島(ひ)委員 そうしますと、近い国会にこういうような法案をお出しになるという具体的なものは何かありませんか。
  8. 田村文吉

    田村国務大臣 今お尋ねの通りでございまして、近い国会に提案するには立ち至らないと思います。
  9. 田島ひで

    田島(ひ)委員 その次に見返り資金の問題についてちよつとお尋ねいたしたいと思います。昨年見返り資金公共企業体に入りますときに、大蔵委員会などとの連合審査会で、前の小澤大臣にも一応御質問いたしましたが、昨年十月に見返り資金電通事業に入るにつきまして、CCSメモランダムが来ております。これは御承知だと思うのです。このメモランダムによりまして、電通行政相当具体的な条件が進行しておると思うのです。どの程度にこの条件が進行しておりますか、その点をできるだけ詳細に御説明いただきたい。
  10. 田村文吉

    田村国務大臣 その問題をまだ詳しく調べておりませんので、関係の者よりお答えいたさせます。
  11. 肥爪龜三

    肥爪説明員 ただいまの御質問につきましてお答えいたします。確かに仰せのように司令部から覚書が来ておるのでございますが、それは日本政府に対しましてのいろいろ仕事をする上における勧奬事項で、つまりこうやれという親切な意味においての勧告でございます。私どもの方ではその勧告従つて、とるべきものにつきましては取入れてやつておりますが、必ずしもあのメモランダムに全部従うというわけではございません。あれが出ましたのは、実は本年度予算をつくりますときに、見返り資金を借りるというようなこと、あるいは予算のわくをどうするかということ、いろいろ問題を並べまして、その際に大体の筋といたしましては、見返り資金を借りて仕事をするということについては、仕事をしつかりと固定するようにやつて行かなければならぬ。そのためには工事費節約その他の経費の節約等もはかつてやるようにというような方針で、いろいろこまかに書いてあるわけであります。大体そういうふうでございまして、必ずしも全部あれに従うというわけではございません。
  12. 田島ひで

    田島(ひ)委員 そのお答えは昨年小澤大臣からも伺つております。ですから全部お取入れなつたとは思つておりませんけれども、具体的にお取入れなつて進行しておる点の、その後の状態を御説明いただきたいのであります。
  13. 肥爪龜三

    肥爪説明員 たとえて申しますと、本年度予算をつくりますときに相当節約をいたし、損益勘定から建設勘定に繰入れまして、建設資金に充てる必要があるというようなことが主張されまして、そのために昨年度予算におきましては、損益勘定から建設勘定へ繰入れられました金額が四十六億にすぎなかつたのが、本年度におきましては七十四億繰入れております。そういうようなぐあいにして、仕事が引締まつて成績を上げるという面に数字的に現われております。そのことが一番おもなことでございます。それからそのほかに、たとえばできるだけ工程を延ばすようにという話もあつたので、それに基きまして予算以上に仕事をやるというようなこともやつたのでありまして、とにかく以上申しましたような点が枢要なるものでございますが、そういう点に成績を示して来たわけでございます。
  14. 田島ひで

    田島(ひ)委員 私は、あのメモの中に指示されてありました電通事業資産評価の問題なんかも、相当大きな食い違いがあつたと思つております。政府としては資産の再評価格額をたしか千六百億ぐらい見積つておられたと思うのですが、しかしあのメモの中には、あれが五百八十億くらいになつている。そういう点に対してもどういうふうにお考えなつておられるか、伺いたいと思います。
  15. 肥爪龜三

    肥爪説明員 確かに御質問のような数字があげられて来ておるのでございます。しかしあの約六百億ぐらいといいまする数字には、私どもはただちに服従いたしかねます。この資産評価につきましては政府事業に対して強制的な法律関係はございません。資産評価法ができましたが、これは民間の方に適用されるのでございまして、やがて政府内にも一定の基準を立てられることと思うのでございますが、それまでは私どもといたしましては、あのメモランダムには従うことができませんので、予算を編成するにつきましては、約千六百億の再評価をいたしまして、それに対して四分四厘の減価償却率を用いまして、先ほど申しましたような七十三億の減価償却と一億の剩余金繰込れをやつたような次第であります。その点御了承を願いたいと思います。
  16. 田島ひで

    田島(ひ)委員 そうしますと政府といたしましては、このメモの五百八十億という見積りには、承服しないというお考えを堅持されるわけなんでございますね。それからあれの中には、たしか電通事業公共企業体に移行することに関連していると思いますが、再評価額相当する不還負債証書を出し、それに対して年一割の配当金を出せというようなことが出ていたと思いますが、そういう点についてはどういうお考えをお持ちになつておりますか。
  17. 肥爪龜三

    肥爪説明員 あのCCS考え方は、国民資産を預かつて仕事をしているのだ。従いましていわゆる税金は拂いませんが、国民資産に対して一定利潤をもうけて返すということは、企業経営という立場から当然必要なことである。しかし建設資金電気通信事業運営の上において必要であるから、一応返した上で、また国から借りて来て建設すればよいというような意味合いで述べられておるのでありまして、この点はあるいは私個人の見解になるかもしれませんが、企業経営をいたします上におきましては、できますることなら一定利子相当額くらいの利潤をもうけるような能率的な経営をやりまして、それを国民に返す。しかし国民が、お前方の仕事をもつと拡張する必要があるので、貸してやるからこれで仕事をせよということであれば、借りて来て仕事をするというようなぐあいに、企業経営の原理に基きまして仕事をやることがもつともじやないか、かように考えておる次第であります。しかし、繰返して申し上げますが、現実にただちにそれだけの利子相当額国民に返すことができるかどうかは、施設が非常に腐朽いたしておりますので、なかなか困難が多いと思います。しかし理想といたしましては、もつともなことだと考えております。
  18. 田島ひで

    田島(ひ)委員 あのメモランダムの中には、特殊管理所を廃止するというようなことも出ていたと思いますが、それについてはどんなお考えをお持ちになつておりますか。それを実施なさいますお考えですかどうですか。
  19. 靱勉

    靱説明員 特殊管理所につきましては、昨年六月一日新しい機構を制定しました場合にいろいろ問題がございましたが、これにつきましては、やはり仕事が円滑に行くという点を重点といたしまして、当分われわれの案のようなものでやつてもらうという了解を得まして、ただいまにおきましては、これに大きな變更を加えない方針でございます。
  20. 田島ひで

    田島(ひ)委員 そうしますと、全廃の御意思はないと申されるのですか。
  21. 靱勉

    靱説明員 これにつきましては、やがては全体的な管理所形態に持つて行かなければならないと考えておりますが、ただいまのところ当分全廃意思はございません。
  22. 田島ひで

    田島(ひ)委員 やがてという将来への構想を今お持ちになつておられますかどうか。もしお持ちになつておられますれば、大体のところでもお聞かせ願いたいと思います。
  23. 靱勉

    靱説明員 ただいま具体的な構想はございません。在来特殊管理所でいたしております仕事につきましては、なかなか議論が多いのでございまして、これを分割することによりまして、かえつて仕事能率がうまく行かぬという点も考えられますし、またこれを渾然一体となして行くという考え方も否定はできないのであります。私ども変更することによつて仕事能率に支障を及ぼすような事態は、だんだんと解決して行つて、あまり混乱を起さないように持つて行きたいという考えでございますが、この問題は結局一利一害のあるところでございますので、これがよいというふうに判断もできません。現在私どもの方におきましては、仕事のやり方につきまして標準実施方法等を制定いたしておりますので、これらすべてが整備して来まして、仕事が流れ作業的に非常に円滑に動くようになつて来ますれば、そういう形態に持つて行くことが可能であるというふうに、現在は消極的に考えている次第であります。
  24. 田島ひで

    田島(ひ)委員 今度は朝鮮問題に関係しましてお伺いしたいと思います。今月十日の連合通信の記事にはつきり出ているから御承知だと思いますが、七月十日に緊急指令が出まして、電通といたしましても非常時的な態勢がとられているように報ぜられておりますので、緊急指示といいますか、指令といいますか、それの内容についてお伺いしたいと思います。
  25. 靱勉

    靱説明員 ただいまの御質問緊急指令というのは、例の定時退庁の問題のことでございましようか。
  26. 田島ひで

    田島(ひ)委員 七月十日に出されています指示なんです。それはおわかりありませんか。連合通信に出ております内容が確かかどうか。
  27. 靱勉

    靱説明員 それは組合から出たものでございますね。それは私拜見いたしておりません。
  28. 田島ひで

    田島(ひ)委員 そうしますと朝鮮の問題が起りました以後において、いろいろな非常時的な態勢がとられているように聞いておりますけれども、そういう点についてはどうでありますか。いろいろな指示がなされているのかいないのか。これは七月三日の次官会議で、政府自身が、国連の警察権行使意味においての武力を行使する場合には、日本も当然これに協力するというようなことを申されておりますから、これに従つて七月十日に電通省としてもその態勢のもとに、かような指示がなされているのじやないかと考えますけれども、その点の政府の御意見を伺いたいと思います。
  29. 靱勉

    靱説明員 その点は私ちよつと誤解いたしておりました。組合定時退庁指令だと思つたのでございます。御承知のように私どもが担当いたしております電気通信事業は、通信祕密確保というものは絶対に必要であります。と同時にこの施設公共の利益のために常に運営されておるということが必要でありますので、万一これに対しまして破壞があるとか、あるいは通信祕密を侵す、すなわち電気通信線路を破壞するというようなこと、あるいは機械設備に対しても妨害を加えるということに対しては、私ども常日ごろから責任を持つてそれの防護に当つておるわけであります。しかも事態に少しでも問題がある場合におきまして特にであります。われわれに課せられたこの責任を完全に遂行するために、それに必要なる指示を出すことは当然のことでありまして、そういう指示をいたしております。その内容は私責任持てません。今どういう通信がされておるかは存じておりませんが、特に局舍施設の注意、あるいは通信祕密確保ということにつきましては、私ども責任としまして、その職責の遂行につきまして部下に訓令するということはあります。
  30. 田島ひで

    田島(ひ)委員 私がお伺いしたいのは、相当いろいろな点で問題が出ておりますのです。たとえば最近関東電通資材部資材が、朝鮮とか九州向け相当送られているということを聞いておりますけれども、こういう問題も緊急指示によつてなされたのかどうか。そういう点、一つ一つお伺いして行きたいと思いますけれども……。
  31. 林一郎

    林説明員 ただいまの御質問で、朝鮮向け資材が送られているだろうということについては、ただいまのところ事実はございません。これまで連合軍指令に基きまして、いろいろ命令内容に従いまして施設をし、あるいは物品を提供するということはございましたが、ただいまの御質問に対しましてはございません。
  32. 田島ひで

    田島(ひ)委員 そうしますと、朝鮮の内戰以来、特別そういうような問題は起きていないというお答えでございますか。私ども送られているということを聞いておりますから、どんなものが送られているのか、それがはたして確かであるか、緊急指示によつてなされたものであるかどうかということをお伺いしておるのですけれども、今のお答えはそういう事態はないというお答えですか。
  33. 林一郎

    林説明員 ただいま朝鮮に送られているかという御質問でございますので、さようお答えいたしましたが、その内容は別としまして、いろいろ連絡のあることはございます。たとえばこういうものがあるかどうかという照会等は、もちろん受けておるわけでありますけれども、それがいかように使われ、どうするかということは、承知いたしておらない次第でございます。
  34. 田島ひで

    田島(ひ)委員 私がお伺いしたいのは、国内一般公衆通信に使う資材などですね。特にいろいろ点で復旧が遅れていて、不便を感じておる今の通信事業が、サービス事業としてはまだ本来の使命を果していないときに、こういうふうな資材が特別な事態に向けられるということがありますと、相当一般公衆通信の上に、影響するのじやないか、犠牲になるのではないかという点を考えますので、どこにどういうふうに行つているかは別といたしましても、そういうような関係当局指令によつて資材相当出るといたしますと、国内一般公衆に対する犠牲相当なされているのじやないかという点を心配いたしますので、その点どういう処置をとられておるか、お伺いしたいのであります。
  35. 林一郎

    林説明員 ただいまの御懸念は全然ございません。そういうような懸念を私どもつておらぬのであります。
  36. 田島ひで

    田島(ひ)委員 今資材の面で申し上げましたけれども、人的な面でも相当朝鮮問題以来、緊急動員のような形がとられているということを私どもは聞いております。たとえば技術者派遣のために、相当方々から人が引揚げられておるということを聞いておりますが、どういう方面からそういうものが引揚げられておるかの御説明を伺いたいと思います。
  37. 靱勉

    靱説明員 ただいまのところ技術者を韓国、朝鮮派遣しているというようなことはございません。御承知のように在来どもには、占領軍占領目的遂行のために必要なる命令がありまして、進駐軍の要務に派遣する人員というものはございます。その人員は提供いたしておりますが、朝鮮等に派潰しているということは現在においてはありません。 田島(ひ)委員 私は別に朝鮮派遣されていると言うわけじやありませんけれども国内においてもそういう方面相当引揚げられており、そのために必要な人員がなくなつて非常に困つておる。労働強化などがはなはだしくなつているということを聞いておりますので、そういう点でどのくらいの人員緊急事態の方に引揚げられているのか、御説明をお願いいたします。
  38. 靱勉

    靱説明員 緊急事態のために引揚げられているというふうには考えていないのです。在来派遣要員というものはあらかじめ計画いたしておきまして、たとえば進駐軍だけの交換のための要員、あるいはその電話局の技師というようなものに対しまして、提供しているわけでありますが、それが若干ふえた点はあります。これは先回の委員会でやはり田島委員の御質問に対しまして、私からお答え申し上げたのでありますが、現在きわめて少数でありまして、それによつてつておる人に非常な労働強化をしいておるというようなことはないと申し上げたのでございます。ただ御承知のように、こういう事態になりますれば、通信に対する需要というものは、連合軍だけでなく、一般にも非常に多くなつておりまして、国際関係電報電話は非常に輻輳しておる。そのために取扱い局において非常に多忙であるという事実は、私どもはつきり認識しておるのでありますが、ただいまの技術者の提供によつて残つた者が非常に労働強化なつておるという点は、まだ私どもそういうふうには考えてないのでございます。
  39. 田島ひで

    田島(ひ)委員 たしか今月の七日ごろ、国際無線電信管理所無線技術者五十数名に対して、緊急召集電報が来たということを私ども聞いておりますが、事実でございますかどうですか。
  40. 靱勉

    靱政府委員 私は承知いたしておりません。
  41. 田島ひで

    田島(ひ)委員 もう一つ、最近建設部で特別な工作隊が編成されておるというようなことも聞いておりますけれども、これは最近のそういうような事態に応じてなされましたのか。それとも前から何かの計画でなされておるのか。この点をお伺いいたします。
  42. 林一郎

    林説明員 そういう部隊を編成するというようなことは全然ございません。
  43. 田島ひで

    田島(ひ)委員 これは大体私は確実な情報をいただいて御質問いたしておりますが、知らない知らないの御一点張りでは、これはこんにやく問答ですけれども、下の方で相当確実なそういう問題があるのに、知らないというお答えですと、政府としては相当職務に対する怠慢というような、責任上の問題があるのではないかと思いまするけれども、下の方で私は相当の確証を得てお伺いしておるのに、全然知らないというお答えでございますか。
  44. 靱勉

    靱説明員 前の問題は、国際電報局の技術者に緊急電報が来たという事実は、私は聞いておりません。なお施設局長よりお答えいたします。
  45. 林一郎

    林説明員 ただいまの御質問で、国際無線関係要員の要求のありましたことは事実でございますが、そういつた特殊な隊を編成してどうするというようなことについては、私ども承知してないわけでございます。
  46. 松本善壽

    松本(善)委員 議事進行についてちよつて発言をいたしたいと思います。田島君は第五国会からわれわれと一緒にやつて来たので、よくその気持はわかつておるのでありますが、ややもすると、朝鮮事変が起きて、それに対して思惑をしたいというのは人情であります。ことさらに共産党としては、ここに一点を向けようというのは、もちろんこれはむりからぬことでありますけれども、私どもが聞いておりますると、この貴重な時間の中において、非常に仮定の上に立つたり、思惑の上に立つたり、電気通信省からいただいておる資料内容あるいはその他に出て来ない、われわれの聞き知らないような、あるいは仮空の問題を取上げて、ここに論断しようとしておる。そういう質問は差控えていただきたいと私は思うのであります。従いまして今後ある程度の時間はもちろん許さるべきものである。発言は自由であるから、あらゆる構想、あらゆる将来に対する思惑は、人間であるから当然であるという考え方からいたしまして、ただいままでわれわれは、田島君の意見も一応聞いておいてもいいのではないかという考え方から、私ども傾聴しておつたのでありまするが、今度仮空の上に立つて何回も同じことで、この議事運行をされるということはもつてのほかでありまして、実際の事実の上に立つて論断されるならば、われわれとしても当然でありまするが、資料もお手元まで提供してある。その範囲については広汎な範囲で、一般行政の質疑に対してもこれを許すという、この範囲を広めたために、かかる思惑の質問だけが出る結果に相なりますれば、この議題といたしましては、ある一定の限度を設けまして、その議題についてのみ質疑応答をなされるか、あるいは田島君の方でも、仮定に立つて質問はもうこのくらいにして、実際の面に立つて論議するということであれば、あながち私どもは議題を設けて云々とは申しませんけれども田島君の御意見を一応参酌の上に、今後の議事進行をおはかり願いたいと思う。
  47. 關内正一

    關内委員長 田島君、なるべく要点を、そうしてダブらないように、簡潔にお願いいたします。
  48. 田島ひで

    田島(ひ)委員 その点は、私の方からお伺いしておるのに、知らないと言う。結局あとでは、そういう電報が来ておるということをお答えなつておる。政府側自身がはつきりお答えになるなら、問題でないんです。私は仮空なことを言つていない。こういう問題こそ重大な問題であるから、もつと真劍に御討議なさるのが当然であると思う。私は質問しておるわけなんです。私が意見を出して言うておるのではない。知らないから、私は委員として聞きたいのです。一般の大衆から聞かれて来ておる。だから議員として答える義務がありますから、わかつておる点は、お答え願いたい。わからないものを、もちろん私はしつこく言つておるのではありません。ただいま電報が来ておるというお答えだつたから、それに対しまして、人員がどのくらい出ておるのかおわかりでしよう。わかつておるとすれば、人員がどのくらい出ておるか。そうしてそのあとの業務が非常に強化になつておる。私どもは先日国際電報局をちよつと視察させていただきまして、まあ表向きをずつと見ただけでわかりませんけれども、あすこでは仕事は二倍から三倍になつておる。これは実際従業員に聞いてみますと、三倍くらいになつておる。そういう点について、人員が拔かれておるならば、あとの処置をどういうふうにとられておるか、その点もやはりお伺いいたしたいと思います。
  49. 田村文吉

    田村国務大臣 ただいま田島さんからいろいろ御質問があつたのでありますが、要点は、朝鮮事変のために国内の電気通信業務が妨げられておるようなことがあるかどうか。そのために労働が強化されておるかどうかという点におありになるかと思いますが、さようなことにつきましては十分注意いたしております。もつとも今御答弁申し上げましたように、対米関係電話、さようなものはかなり輻湊して参つておりますから、決して忙しくないとは申しませんが、相当忙しくはなつておりますけれども、それがためにさしつかえるという程度には相なつておりません。なおこまかい点につきましての、要員が何名であるかというような御質問があつたのでありますが、さようなことはなるべく答弁を遠慮させていただく方がいいのではないかと考えますので、さよう御承知をいただきたいと思います。
  50. 田島ひで

    田島(ひ)委員 ここで御説明いただけなければ具体的な資料を提出していただきたいと思います。その次に政府といたしましては、第三次の行政整理を行う意思を持つておられますか。その点をお伺いいたしたいと思います。
  51. 田村文吉

    田村国務大臣 ただいまのところ特に格だつて、第三次の行政整理を行うということにはなつておりません。
  52. 田島ひで

    田島(ひ)委員 航空保安の事務について、もう二、三質問さしていただきたいと思います。これは先日私がお尋ねしましたときに、日本には民間の航空事業がない、ないのに現在航空保安庁で仕事をしておられるのは、これは将来の民間航空のためだということを言つておられるのですが、その点もう少し私は、業務の内容がどんなことがなされておるかそれに対して財政的にはやはり通信一般の財政から出されておるのか、お伺いしたいと思います。
  53. 松尾靜磨

    ○松尾政府委員 御存じの通りわが国は終戰の年覚書が出まして、民間航空その他関係一切禁止されております。現在航空保安庁がやつております仕事は、航空保安施設の建設維持運用、そのほかのうちで、特に関係方面からオーソライズされたものだけをやつております。それでその費用は九〇%が終戰処理費でありまして、幹部要員の約一%くらいが一般行政部費から出ております。
  54. 田島ひで

    田島(ひ)委員 もう少しお伺いしたい点がありますけれども、次の電波管理の問題も少しありますので、その方でもう少し時間をいただきますから、このくらいにしておきます。
  55. 松本善壽

    松本(善)委員 質問ではありませんが、私参考の意見をちよつと申し述べてみたいと思うのであります。田島君の総体的な質疑に対して、大臣から御丁寧に御答弁があつたのでありますが、私といたしましては、もちろん現在の状況からして、従業員が忙しいということは理の当然であつて、それに対して多くの思惑をして、従業員に必要以上の心配を与えて、ややもすると仕事に熱意がないような状況にあることをしばしば聞いておるでのあります。ことに従業員組合からの訴えその他によりますると、しばしばそういつた情報に迷つた者がありますがゆえに、政府当局としてはあくまでも従業員に対するところの指導をよくやつてもらいたいということが、第一点であります。  第二点といたしましては、そもそもこの通信事業などといつた仕事は、非常に重要な仕事であります。この重要な仕事に携わる者は、ことにそういうようなないことを流布するような者、あるいはまた従業員組合その他の動向を無理にそういう方面に持つて行こうとする者、すなわちわれわれから言わしめれば、危險思想の持主であるという者、これをこの際通信従業員の、いわゆる実際に実務している従業者の中からは取去つていただきたい、かく私は考えるのであります。そうでありませんければ、いろいろな情報が数限りなく参り、私でさえもこの真偽に対しても迷うようなことがしばしばあるのであります。私もその訴えを聞いて、現実に行つてみまして、そういうことがなかつたという事実も実地において知つておるものでありまするが、そういう点も今後しばしば起るのではないかと思いまするがゆえに、私の考えとしては、そういういわゆる危險思想の従業員は、この際この電気通信事業の従業員としては適格者でないという、強い考え方をすべきではあるまいか。かく私は考えますので、私の希望意見として申べ述べておきたいと思います。
  56. 長谷川四郎

    ○長谷川委員 ちよつと一点だけお聞きしたいのでございますけれども、電信法、無線電信法の罰則の中に、電信法で行きますと三十一条のしまいに、「本条ノ罪ハ告訴ヲ待テ之ヲ論ス」ということになつておりますが、これに対しまして先般私が申し上げました、傍受漏洩という点でございます。これはすなわち受取つた人間が初めて自分のもらつた電信の文を漏洩されたからということによつて、本人が告訴しなければ、ここに何の罪も構成しないということになつておるのであります。従つてこの点について、もつと根本からこの法文を直して行かなければならぬのじやないかということを、先般大臣にもお願いしたのでございますけれども、こういう点について、政府の方においてこの条文を修正する御意思があるかないかをお聞かせ願います。
  57. 田邊正

    ○田邊説明委員 お尋ねの問題につきましては、ただいま研究中でございます。
  58. 長谷川四郎

    ○長谷川委員 先般も申し上げたので、もし政府の方の御意思がなければ、当然議員の方からこれをあなた方にお願いしなければならない最も大きな問題であると私は考えております。すなわち通信祕密ということが生命である以上は、もつとこれをよりよきものにして行かなければならない。こういうふうに考えておるのであります。御研究中でなく、する意思があるならある。ないならないで、さらに私の方から申し上げますから、はつきりお答え願いたい。大臣からひとつ……。
  59. 田村文吉

    田村国務大臣 私まだ条文等もあまり調べておりませんが、今伺つたところでは大分ごもつともの御意見のように考えられるのであります。ただ研究するといういいかげんのおざなりでありませんで、よく研究いたしまして、政府の方でそれを出すようになりますか、あるいはまた国会の方から御提案になりますかというようなことを、もう少し研究さしていただきたい。     —————————————
  60. 關内正一

    關内委員長 次に電波管理に関する件を議題とし、質疑を続行いたします。質問の通告があります。これを許します。
  61. 田島ひで

    田島(ひ)委員 先日も質問いたしましたが、それに関連いたしまして二、三お伺いしておきます。先日私の質問いたしました国内放送が、緊急に朝鮮向けの放送に切りかえられましたときに、国内の法規についての手続をとつておられますかどうかという質問を申し上げましたときに、政府側としては手続をとつたと言われておりますが、それははたしてほんとうにとつておられるかどうか。私はそれがとつておられないと思う。なぜかと申しますと、あれは非常に緊急の問題でありまして、あの問題が出て来てから早急に具体化されておりますので、その点をもう一度はつきお伺いしておきたいと思います。
  62. 長谷愼一

    ○長谷政府委員 お答えいたします。この前申し上げましたときには、国内法規に沿わないではないか、こういう質問考えまして、決して国内法規に違反してはいないということを申し上げたのでありまして、なるほどときによりましては非常に緊急であつたために、手続万端が済まないようなことがあつたことは事実でありますけれども、事後すみやかにすべてを処理いたしておりますし、また事前から国内法規その他にも違反しないということがはつきりいたしておりますので、事後においても何ら問題が起つておりません。
  63. 田島ひで

    田島(ひ)委員 たいへんしつこいようですが、そういたしますと、先日のお答えは間違つていたのですか。あのときは手続をはつきりとつて来たというお答えでしたから、それでしつこく質問いたしますけれども、あのときは手続はとつていなかつたとすると、これは法規上から言えばたいへん問題になつて来る。これは民間航空通信の法規に関する問題だと思いますけれども、そういうややつこしいことは別にいたしまして、あのときはそういうお答えだつた。あのときは今はとつていなかつたけれども、それに対する緊急の場合だつたからあとで処置をとつたというお答えでは……。
  64. 長谷愼一

    ○長谷政府委員 法規上の手続におきましても、書類における手続と口頭における許可指令ということがございます。韓国語の放送の場合には口頭によりまして、われわれ関係当局からまた放送協会の関係の筋に、責任のある手続手段を講じてやつております。ただ書類の上での手続は、時間等のために事後処理になつておるという意味でございます。
  65. 田島ひで

    田島(ひ)委員 それから七月の中ごろにBKでは、二十一名ほど労働組合員ではない人たちまでも局舎の使用が禁止されまして、不当なる断圧がされているということを聞いたわけでありますが、それはどういう理由によつてそういうような処置がなされましたのですか。
  66. 長谷愼一

    ○長谷政府委員 ただいまの御質問に対しまして、われわれいまだ的確なる報告に接しておりません。
  67. 田島ひで

    田島(ひ)委員 御承知なつておられないのですか。
  68. 長谷愼一

    ○長谷政府委員 そういうことでBKにおきますところの進駐軍向けの放送の担当の将校の方の名前において、ある氏名の人に、爾今進駐軍関係の放送を行つておるBKの建物には立入りをするなという掲示が、BKの建物の入口に掲げられたということを聞いておりますが、それがいかなる理由で、またどういうためにそういう人々が立入りを禁止をされたのか。私たちはまだ的確な報告に接しておりません。
  69. 田島ひで

    田島(ひ)委員 私は先ほどの問題は質問を途中で打切つておりますけれども、最近非常に労働強化なつたり、従業員がこれら電通関係におきましても、御承知のように夜二時間か三時間しか寝ないという人々があります。そういう点についてほかの委員の方はあまり問題にされませんけれども、最近では一方では従業員に対するいろいろな彈圧がありまして、社会党ですら政治活動を禁止されておるという状態を聞いておりますので、そういう点と関連いたしまして、これは電波監理委員会だけではございませんけれども、今後やはり従業員に対するそういうような彈圧もなされて行くんじやないか、そういう点を心配いたしまして私はこれを特に——もしおわかりにならないとすればやむを得ませんけれども、今後どういう方針をとられるのかと、お伺いいたしましたが、それの御返事はともかくといたしましてそのほか二、三ありますが、先日私が質問いたした電力の出力の問題ですけれども、たしか放送技術という雑誌の七月号には、これはNHKの雑誌ですが、今回の電力増加は朝鮮向けのためだということをはつきり書いてあります。あのときはお答えはそうではないというお答えだつたのでありまして、ちよつと矛盾いたしますから、その点どつちなのか、はつきりしたお答えをいただきたい。
  70. 長谷愼一

    ○長谷政府委員 この前申し上げましたごとく、東京の放送局の動力は五月中に、当時電波庁でございましたが、電波庁に申請が出ておりまして、その後この増力をするということは、もちろん放送協会としては東京附近の聴取者の利便のため、サービス・エーリアを増大するため増力したいのだ。これはずつと前からの計画に基いて実行されて、準備も万端整つておるのでありますが、電波監理委員会といたしましても、はたして今そういう時期であるかどうか、あるいは電力の増によりまして、どれだけのサービスが改善されるか等をいろいろ研究された上で許可になつたのでありまして、この前も申し上げましたように、たまたま時期を同じうしたような結果になりましたので、御疑問のような点が出たと思うのであります。なお放送技術に執筆された方がどなたであつて、どういう権威をもつてそういうことを述べておるか存じませんけれども、それは明らかに間違いでございます。
  71. 田島ひで

    田島(ひ)委員 次にお尋ねいたしますが、朝鮮向けの放送が非常になされまして、国内放送の一般の聴取者の不満が相当ありますが、そういう点について、どうお考えなつておられますか。同時に私はまだNHKの問題でお伺いしたいのです。できれば古垣さんをお呼びいただいて、お伺いしたいと思いますから、この希望を申し上げまして私の質問は打切ります。
  72. 關内正一

    關内委員長 他に御質疑ございませんか。——別にないようであります。  お諮りいたします。先般来三回にわたりまして行いました電氣通信行政、航空保安事務電波管理全般にわたります質疑は、大体尽きたようでありますから、質疑は一応この程度でとどめたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  73. 關内正一

    關内委員長 別に御異議ないようでありますから、質疑はこの程度でとどめることにいたします。     —————————————
  74. 關内正一

    關内委員長 次に本委員会に付託されました請願十六件の審査に入りたいと思います。日程は紹介議員の御出席の御都合もあり、委員長において適宜変更いたしますから、御了承願いたいと存じます。また紹介議員のお見えになりません請願につきましては、先例によりまして委員の方にかわつてその趣旨を説明していただくことがあろうかと思いますが、あらかじめ御了承を得ておきたいと思います。  では日程第一、川俣局電話回線増設請願大内一郎紹介、文書表第一六号を議題とし、紹介議員の説明を求めます。
  75. 松本善壽

    松本(善)委員 紹介議員の大内一郎氏がおりませんので、私かわつて説明いたします。  川俣局電話回線増設請願、第一六号でありますが、本請願の要旨は、電話通信機関における地位は重大である。しかるに近年同市市外通話が遅々としてはかどらぬため、利用者が著しい不便を感じている状態である。これも現在の電話回線が二回線であることに原因している。ついてはこれを四回線に増線してもらいたい、こういう要旨のものであります。
  76. 關内正一

    關内委員長 本件に対する政府の意見を求めます。
  77. 加藤隆太郎

    ○加藤(隆)政府委員 お答えいたします。福島、川俣間は現在三回線ありまして、一日三百八十八時数で、一回線が平均百二十九時数で、相当輻輳いたしておりますので、御趣旨に沿いまして、本年度におきまして一回線増設し、輻輳の緩和をはかることといたす予定でありますから、御了承をいただきたいと思います。     —————————————
  78. 關内正一

    關内委員長 次に日程第四、赤淵郵便局に通話事務開始請願飯塚定輔紹介、文書表番号第一〇八号を議題とし、紹介議員の説明を求めます。飯塚定輔君。
  79. 飯塚定輔

    飯塚定輔君 これは秋田県横手の電気通信管理所の管内でありますが、山内村というずいぶん大きな村でありますが、その村の一番奥の局であります。その山内村の本局は、鉄道の相野々の駅のすぐ近くにあつて、これは電信も電話も通つておりますけれども、それより約九キロ奥にひつこんだところに赤淵郵便局というのがございます。その周囲は米、薪炭、木材、繭、その他の産業の点から考えますと、その山内村の大半をその赤淵郵便局の近くの部落から生産しております。人口も二千五百以上になつており、夏分はトラツクとかダツトサンとか、そういうもので往復しておりますけれども、特に冬季間になりますと、十一月ごろから四月の半ばごろに至るまでは、ほとんどろくに人が通ることさえできないような山間の道もあります。その点を考えて、どうか電信、電話の事務を、本局との間だけでも開始していただきたいという村民の熱望でございますから、御当局においては、その点御考慮の上において、できるだけ早く電信、電話事務の開始をやつていただきたいという請願の趣旨であります。
  80. 關内正一

    關内委員長 本件に対する政府の意見を求めます。
  81. 加藤隆太郎

    ○加藤(隆)政府委員 せつかく御請願でございますが、実は本件につきましては、全国で通話事務未開始局は二百五十局に達しておるような次第でございまして、二十五年度においては、そのうち約六十局程度を実施し得るにすぎないのでありまして、この状況から、利用度の緊急度という点から考えまして、赤淵局を本年度に実施することはちよつと困難であるのであります。
  82. 飯塚定輔

    飯塚定輔君 それでは当局では実情を御考慮の上に、できるだけその村民の希望をつなぎ得るような御処置をとつていただきたいと思います。     —————————————
  83. 關内正一

    關内委員長 日程第二、岐阜市島木田地区内電話普通加入区域編入請願、文書表番号第一七号を議題とし、紹介議員の説明を求めます。
  84. 松本善壽

    松本(善)委員 紹介議員は武藤嘉一君でありますが、かわつて要旨を申し上げます。  本請願の要旨は、岐阜市島、木田地区は、新忠節橋の架橋により、交通機関が開設され、学校、工場等も新設されて著しい発展を見るようになつた状況であるのに、電話のみ、一部分特別加入区域となつておる関係上、電話利用者は通話に障害を来している。つきましては、岐阜電話局から直距離四キロ内外の短距離にある岐阜市島、木田地内の電話普通加入区域編入されたいという要旨であります。
  85. 關内正一

    關内委員長 本件に対する政府の意見を求めます。
  86. 加藤隆太郎

    ○加藤(隆)政府委員 ただいま御請願の島とおつしやつたのは、こちらには岐阜市且島とございます。岐阜市且島、木田地区内の電話普通加入区域編入するにつきましては、岐阜局よりの距離が通例基準としているところの距離、すなわち三級局で二千三百メートルよりはなはだしく遠いのであつて、現在のところ普通加入区域編入ちよつと困難であります。     —————————————
  87. 關内正一

    關内委員長 日程第三、長崎電話局電話交換方式改善に関する請願西村久之紹介、文書表番號第一○七號を議題とし、紹介議員の説明を求めます。
  88. 松本善壽

    松本(善)委員 紹介議員西村久之君が不在でごあいますので、私かわつて申し上げます。  本請願の要旨は、長崎国際文化都市建設法の公布以来、同市の復興は着々進行して、各種の施設も改善されつつある現状であるが、電話施設もおいおいその復興を見るに至り、戰災によるところの市内回線の九割が通話不能となつていたのが、その九割も現在では復旧し、加入者も激増している。こういうような状態になつているけれども、従来の旧式手動交換ではどうしても不便であるから、自動交換式に改善していただきたという要旨であります。
  89. 關内正一

    關内委員長 本件に対する政府の意見を求めます。
  90. 加藤隆太郎

    ○加藤(隆)政府委員 長崎局は昭和二年三月現在の交換方式に改式をしまして、すでに二十三年を経ているのであります。従つて交換機もすでに耐用年数を超過しておるような次第でありまして、かつまた長崎市の復興発展状況にかんがみまして、自動改式の要は認めておるのでありますが、現在全国で緊急自動式に改式を必要とするものが三十三局もありまして、この中で二十五年度においてはわずか十一局実施するにすぎないような状況であります。この緊急度からかんがみまして、長崎局の改式を早急に実施することは困難なのであります。     —————————————
  91. 關内正一

    關内委員長 日程第五、米子岡山間に專用電話ケーブル架設請願門脇勝太郎紹介、文書表第一四四号を議題とし、紹介議員の説明を求めます。
  92. 松本善壽

    松本(善)委員 紹介議員門脇勝太郎君が不在でありますので、かわつて私が御説明いたします。  本請願の要旨は、米子市は、山陰中部の要地であるが、通信機関に恵まれず、米子岡山間にわずかに一本の裸線があるのみで、冬季には降雪のため故障続出し、風雪はげしい中国山脈では常に危險にさらされ、市民の文化的、経済的活動を阻害している。ついては米子岡山專用電話ケーブルを架設していただきたいというのが、この請願の要旨でございます。
  93. 關内正一

    關内委員長 本件に対する政府の意見を求めます。
  94. 加藤隆太郎

    ○加藤(隆)政府委員 山陽ルートから山陰に通ずる市外ケーブルの施設につきましては、電気通信施設の長期拡張計画の一環として、すでに計画されておりましたが、予算の制約等がありまして、現在までまだ実施の段階に至つておらないのであります。しかし昭和二十六年度計画におきまして、優先的に岡山米子、松江間に八対の市外搬送ケーブル二条を敷設すべく計画を立てまして、これが実現に沿うべく鋭意準備中でございますから、御了承をいただきます。     —————————————
  95. 關内正一

    關内委員長 日程第六、高梁町に電報電話局設置請願橋本龍伍紹介、文書表番号第一八八号を議題とし、紹介議員の説明を求めます。
  96. 松本善壽

    松本(善)委員 紹介議員橋本龍伍君が不在でありますので、かわつて説明いたします。  本請願の要旨は、岡山県上房郡高梁町は、備中国の中央に位し、山陽本線筋の各都市を初め、阪神方面その他南部との交通通信はきわめて頻繁であるが、その通信機関に実は貧弱であるのみならず、現在の郵便局舎は著しく老朽しており、通信業務の円滑なる運営に多大なる影響を及ぼしている。ついては同時に電報電話局を設置されたいというのであります。
  97. 關内正一

    關内委員長 本件に対する政府の意見を求めます。
  98. 加藤隆太郎

    ○加藤(隆)政府委員 岡山県の高梁町に電報電話局を設置することにつきましては、中国電気通信局長からも提案がありましたので、これが設置を前提として目下考究中でありますが、ただ電気通信業務を特定郵便局から分離することにつきましては、定員その他につき郵政省と十分協議して決定しなければならないとともに、他の建物を借上げまたは買收して、電報電話局を設置するものにつきましては、借上げしまたは買收に要する経費、及び内部施設の移転工事に要する経費等の予算的措置を要します関係上、さしあたり本年度において実現は困難と存じますが、昭和二十六年度以降できるだけ早期に実施したい考えであります。なお電報電話局の設置にありましては、局舎の措置が要件の一として考慮されなければならない実情でありますので、局舎及び土地等のあつせん等につきましては、高梁町当局の御協力を特にお願いする次第であります。     —————————————
  99. 關内正一

    關内委員長 次に日程第七、岐阜、鵜沼間市外電話回線増設及び那加鵜沼市外電話回線架設請願武藤嘉一紹介、文書表番号第二三〇号を議題とし、紹介議員の説明を求めます。
  100. 松本善壽

    松本(善)委員 紹介議員武藤嘉一君が不在でありますので、かわつて請願いたします。  本請願の要旨は、鵜沼町より岐阜方面への電話回線は、岐阜、苧ヶ瀬、鵜沼の三局共同線が一回線があるのみであるが、岐阜とは官公署間及び一般商用通話頻繁であり、また那加とは隣接町であるが、電話は岐阜局中継となるため、市外通話の待合時間が非常に長く、多大の支障を来している。ついては電話加入者激増の今日、なお二十数年前と同様の一回線ではむりであるから、岐阜、鵜沼間市外電話回線を増設し、なお那加鵜沼間市外電話回線を架設されたいというのであります。
  101. 關内正一

    關内委員長 本件に対する政府の意見を求めます。
  102. 加藤隆太郎

    ○加藤(隆)政府委員 ごもつともではございますが、岐阜、鵜沼間の通話状況は昭和二十五年度で、計画当時においては総時数が八十六であつたが、最近の統計によると百七十時数に増加しており、相当輻輳していることが認められるので、二十六年度計画においてでき得る限り実現するよう努力いたしたいと思います。なお那加鵜沼間には現在直通線がないため、岐阜中繼で通話が行われているが、両地間通話数は一日わずか六時数であり、両地間に八十時数の通話がなければ、直通線を作成しない標準からすれば、当分直通線の新設は困難であります。しかし二十五年度において岐阜、那加間に二回線増設が計画されており、これが竣工後においては、本区間の通話も相当緩和されるものと思う次第であります。     —————————————
  103. 關内正一

    關内委員長 日程第八、大隅地区電話線増設及び新設に関する請願前田郁紹介、文書表番号第三五四号を議題とし、紹介議員の説明を求めます。
  104. 松本善壽

    松本(善)委員 紹介議員前田郁君不在のため、かわつて紹介いたします。  本請願の要旨は、大隅地方は開発特定地区に指定された地域であり、国策及び県政として着々諸般の計画が実施されつつあるのであります。この開発の中心地帯の電話網の現況を申し上げますならば、その重要性にもかかわらずまことに貧弱であつて、開発促進を著しく阻害しておると思うのであります。つきましては次の事項を実施されたいというのであります。一、岩川、野方間一回線新設のこと。二、野方、志布志間一回線増設のこと。三、岩川、志布志間二回線増設のこと。四、志布志、西志布志間一回線増設のこと。五、末吉、岩崎間一回線増設のこと。六、志布志、伊崎田間に一回線新設のこと。七、岩川、笠木間一回線新設のこと。以上でございます。
  105. 關内正一

    關内委員長 本件に対する政府の意見を求めます。
  106. 加藤隆太郎

    ○加藤(隆)政府委員 市外電話回線増設につきましては、最近の予算範囲では一日一回線、平均百五十時数以上、また直通回線の新設につきましては、八十通話時数以上の区間を計画の対象といたしております。かつまた通話事務開始についても、未開局が全国で約二百五十ありますが、本年度においては、わずか六十局程度しか実現できないような現状であります。請願の十区間の中で、岩川、野方線の新設については、一日わずか十四時数しかなく、また岩川、志布志間が百三十時数、志布志、西志布志間が百三十時数、岩川、松山間が九十時数で、みな標準以下となつておりますために、当分の間実施は困難でありますが、ただ野方、志布志線は百五十五時数であり、相当通話が輻湊いたしておる現状でありますから、二十六年度の計画におきましては、実施するように考慮いたしたいと思つております。末吉、岩崎間、志布志、伊崎田間、岩川、笠木間、森山、田之浦間、志布志、安樂の未開局への回線新設につきましては、以上の事情により当分の間実施は困難でありますことを御了承願います。     —————————————
  107. 關内正一

    關内委員長 日程第九、宮崎都城間及び宮崎延岡佐伯間市外電話地下ケーブル敷設促進請願渕通義君外五名紹介、文書表第三五五号を議題とし、紹介議員の説明を求めます。
  108. 松本善壽

    松本(善)委員 紹介議員淵君以下不在のためかわつて紹介いたします。  本請願の要旨は、宮崎県は気候温暖地味肥沃の地であつて、各種産業に適する天惠の地である。従つて通信交通の不便のため、天然の資源を死蔵しておるというような見地から申し上げますと、特に同県は台風の進路に位置する関係上、例年風水害が非常に多いのでございます。従つて通信が杜絶してしまい、これがために社會的にも国家的にも、その損害が非常に大なるものがあるのであります。現行施行中の電話線路の地下ケーブル施設が、福岡より熊本を経て都城市まで完成しております。つきましてはこの際、宮崎市を中心とする通信機関を完備して、その機能を十分発揮させるためには、宮崎都城間及び宮崎延岡、佐伯間に市外電話地下ケーブルをすみやかに設置していただきたいという要旨であります。
  109. 關内正一

    關内委員長 本件に對する政府の意見を求めます。
  110. 加藤隆太郎

    ○加藤(隆)政府委員 大分から宮崎を経まして都城に至る市外ケーブル施設につきましては、電氣通信施設長期拡張計画におきまして、長距離無装荷ケーブル網の一環として、すでに計画しておつたのでありますが、昭和二十五年度予算の削減等によりまして、現在まで実施の段階に至つておらないのであります。しかし二十六年度の計画におきましては、優先的に都城宮崎、大分、延岡間をそれぞれ八対市外搬送ケーブル二条を敷設すべく計画を立てまして、これが実現を期してただいま準備中であります。     —————————————
  111. 關内正一

    關内委員長 日程第一〇、佐賀電話局局舎新築並びに電話交換方式改善促進請願中村又一君外二名紹介、文書表番号第四一〇号を議題とし、紹介議員の説明を求めます。
  112. 松本善壽

    松本(善)委員 紹介議員中村又一君以下不在のため、かわつて紹介いたします。  本請願の要旨は、佐賀市は人口六万七千人の小都市でありますが、県庁の所在地で、県の中心でございますし、電話の需要度は一般化都市に比較してはるかに大であるにかかわりませず、電話交換方式は最旧式でございまして、故障がひんひんとして起つております。ことに手廻式電話でございまして、かつまた加入者の増加によつて、現在の交換機は收容限度をはるかに突破しております。一個の電話も新規増設ができない状態であるようでありますが、この際佐賀電話局の局舎をすみやかに新築して、こうした障害を除去して電話交換方式を改善していただきたいという要旨でございます。
  113. 關内正一

    關内委員長 本件に対する政府の意見を求めます。
  114. 加藤隆太郎

    ○加藤政府委員 佐賀電話局舎の新築は、二十五年度の下半期計画として、認証の申請を出す予定でございます。従つて年度中には機械棟を新築いたしまして、来年度においては事務棟を一新築の予定でございます。  自動交換方式変更につきましては、昭和二十六年ないし七年反の二箇年継続工事として計画しまして、二十六年度建物勘定予算に、全工程の五〇%を計上しておる現状であります。今後におきまして、でき得る限り御要望に沿うべく努力をいたす次第であります。     —————————————
  115. 關内正一

    關内委員長 日程第一一、四日市電話局移転に関する請願山手滿男紹介、文書表番号第四六八号を議題とし、紹介議員の説明を求めます。
  116. 松本善壽

    松本(善)委員 紹介議員山手滿男君不在でありますので、かわつて紹介いたします。  本請願の要旨は、終戰以来五年を経過しております今日、都市計画復興促進に伴いまして、省線四日市、近鉄諏訪駅を結びます諏訪新道は、東部より着々として道路の完成を見ておる現状でございますが、同道路の中間部には四日市電話局が突出しておるために、工事途行上にも、かつまた同市美観の上からも、大なる障害を来しておるのでございます。つきましては四日市電話局をすみやかに移転していただきたいというにあるのでございます。
  117. 關内正一

    關内委員長 本件に対する政府の意見を求めます。
  118. 加藤隆太郎

    ○加藤(隆)政府委員 御請願の御趣旨ごもつともでございまして、はなはだ申訳ございません。四日市電話局庁舎は、終戰後の仮建築でございまして、都市計画工事上支障がございますので、新築移転の必要を認めまして、二十四年度において敷地約千五百坪を買收いたしまして、二十五年度において局舎の新築を計画いたしましたが、予算関係等で不可能になりましたから、従つて御迷惑をかけておるような次第でございます。二十六年度以降でき得る限り早期に、新築移転を実現いたすべく努力いたすつもりでございますから、御了解のほどをお願い申しておきます。     —————————————
  119. 關内正一

    關内委員長 日程第一二、阿久根郵便局市外電話回線増設請願、尾崎末吉紹介、文書表番号第五一八号を議題とし、紹介議員の説明を求めます。
  120. 松本善壽

    松本(善)委員 紹介議員尾崎末吉君不在でありますがゆえに、私かわつて紹介いたします。  本請願の要旨は、鹿兒島県出水郡阿久根町は、人口三万二千余でございまして、経済力においても県内第二を占めておる現状でございます。申し上げますならば、商業、工業、漁業等県内首位でございます。市外電話回線が少いのに比較いたしまして、平均通話度数は二百五十回でございますため、商業上等の鹿児島を初め長崎、熊本への通話に大なる不便を来しておるのでございます。つきましてはこれが回線の増設をはかり、もつて地方産業の発展に資するがためにも、本郵便局に鹿兒島市直通二回線、水俣市直通一回線を新設する等、すみやかに実施していただきたいのでございます。
  121. 關内正一

    關内委員長 本件に対する政府の意見を求めます。
  122. 加藤隆太郎

    ○加藤(隆)政府委員 最近の拡張予算の範囲では市外線の増設については一日一回線百五十時数以上の通話がある區間を、また直通線の新設につきましては一日八十通話時数以上の区間を、それぞれ計画の対象としておるのであります。本請願の区間の通話の状況は、次の通りであります。阿久根、鹿兒島間が六十八通話時でございます。また阿久根、牛島間が七通話時でございます。また阿久根、脇本間が二十八通路時でございます。かような統計でございますので、この際ちよつと困難と考えておる次第でございます。     —————————————
  123. 關内正一

    關内委員長 日程第一三、安城局局舎新築並びに電話交換方式改善に関する請願三宅則義紹介、文書表番号第六九七号を議題とし、紹介議員の説明を求めます。
  124. 松本善壽

    松本(善)委員 紹介議員三宅則義君不在のためかわつて行います。  安城電報電話局は、郵便局内のきわめて挾隘、不自由の箇所にありまして、磁石式單式交換機を使用しておる関係上もありまして、通話能率が非常に低下しております。にもかかわりませず郡の中心地で、交渉頻繁な本町の市内外通話を阻害しておることがはなはだしいものを感ずるのであります。近年ますます通話数増加の傾向でありまするがゆえに、これが対策といたしまして、局舎の新築、共電式への御変更をお願いしたいのでございます。
  125. 關内正一

    關内委員長 本件に対する政府の意見を求めます。
  126. 加藤隆太郎

    ○加藤(隆)政府委員 安城電報電話局は、本年の四月現在加入数が四百六十で、加入者收容の余裕はまだ百一もございます。今後数年間はなお現状のままで運用は可能であると考えておるのであります。共電式への交換方式変更は、ここ当分の間は、お気の毒でございますが、考慮いたしておらないのであります。また局舎の新築につきましては、全国的に見て他に加入者收容の余裕なく、その上予算関係で新築、増築のできない局が相当数ある現在でありましては、この際交換方式変更との関係もあり、当分の間ちよつと困難と考えておるような次第でございます。     —————————————
  127. 關内正一

    關内委員長 日程第一四、足立電話局東京局区内に編入促進請願天野公義紹介、文書表番号第七一四号を議題とし、紹介議員の説明を求めます。
  128. 松本善壽

    松本(善)委員 紹介議員天野公義君が不在でありますから、かわつて行います。  本請願の要旨は、足立電話局は局内相互におきまする通話よりも、局外との通話が必要であるにもかかわりませず、この回線はわずか七十回線にすぎませず、需要の一割をも満し得ない現状でございます。通話数は昨年四月で十五万七千余、同九月には二十五万七千余と、逐次増加の傾向を示しておるのであります。従いましてどうか二十六年度計画に、足立電話局東京局編入していただきたいという請願の要旨であります。
  129. 關内正一

    關内委員長 本件に対する政府の意見を求めます。
  130. 加藤隆太郎

    ○加藤(隆)政府委員 東京都内の足立区の発展の現状からかんがみまして、足立電話局東京局編入は、基本方針としての編入を一應決定しておるのでございます。予算面の制約等がありまして、その実現が遅れておりますが、目下二十六年度予算には計上を目標として、鋭意努力いたしておりますから、御了承をいただきます。     —————————————
  131. 關内正一

    關内委員長 日程一五、田野畑局電話架設請願鈴木善幸紹介、文書表番号第七六一号を議題とし、紹介議員の説明を求めます。
  132. 松本善壽

    松本(善)委員 紹介議員鈴木善幸君不在でありまするがゆえに、かわつて行います。  本請願の要旨は、当村の電話は平井賀局に公衆電話二十二口、平波沢局に一口あるのみで、集配局でありまする田野畑局には、昭和十五年から再三申請陳情をいたしたのでありまするが、戰争中資材難のために認められておらない現状であります。まだ交換事務開始に至らないということでは、はなはだ支障を来しておりまするので、困窮の極に達しております。終戰後すでに五年、資材もようやく潤沢となつたと思うのでありますから、この機会に何とぞこれの実現を御配慮願いたいのでございます。田野畑局交換事務開始、加入申込者の全部架設という要旨でございます。
  133. 關内正一

    關内委員長 本件に対する政府の意見を求めます。
  134. 加藤隆太郎

    ○加藤(隆)政府委員 本件と同じような御請願は前にもございますが、一体電話交換事務開始の採用基準は、加入希望数が二十五名以上で、もよりの交換局からの距離が三キロ以上で、かつもより交換局の区域外であることを条件といたしておるのであります。田野畑局の場合は加入希望者が十八名で、交換事務開始はかような現状では困難でございます。なお二十五年度において交換事務の開始を必要とする局数が百五十一局ありまして、うち予算の制約等によりまして、実施局は四十五にすぎないのであります。また二十六年度におきましても、予算のいかんによつて相当削減される状況にあるのでございまして、右のような基準外のものを実現いたすことは、この場合ちよつと不可能な状態にあることを御了解願いたいのであります。     —————————————
  135. 關内正一

    關内委員長 日程一六、蘇原全域那加電話局普通加入区域編入請願武藤嘉一紹介、文書表第八〇〇号を議題とし、紹介議員の説明を求めます。
  136. 松本善壽

    松本(善)委員 紹介議員武藤嘉一君不在でありますがゆえに、かわつて私行います。  本請願の要旨は、蘇原町の電話全域那加電報電話局の管轄で、町の南端が普通加入区域でございまして、中央部及び北部は特別加入区域及び加入区域外でございますため、電話の普及、利用上きわめて不便を感じておるのでございます。本年三月那加電報電話局から中央部まで三十回線のケーブル線の架設を見たのでありますが、わずか五戸の増設あつたのみであります。従つて希望等を持つておつたのでありましたが、落胆をいたしておる状況であります。どうかこの際、全町を那加普通加入区域編入していただきたいという請願の要旨でございます。
  137. 關内正一

    關内委員長 本件に対する政府の意見を求めます。
  138. 加藤隆太郎

    ○加藤(隆)政府委員 御請願ごもつともでございます。蘇原町は那加局との距離が約三キロでございまして、区域設定の基準、すなわち五級局の千六百メートルによりますれば、ただいまのところ困難ではありますが、蘇原町は那加町と人家が連続いたしておりまして、総合大学設立本部、会社あるいは工場等もありまして、目下計画中の電話局移転が実現いたしますれば、那加局との距離も短縮されるので、実情調査の上、普通加入区域編入につきましては、でき得るだけ御請願の趣旨に沿うように考慮いたすつもりでございます。
  139. 關内正一

    關内委員長 以上でありますが、各請願の最終決定は愼重を期するため、次会に讓ることにいたします。本日はこの程度にとどめ、次会は明二十九日開会いたす予定でございます。  本日はこれにて散会いたします。     午後三時十七分散会