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風早委員 断じてないというお話ですから、それは
次官の
一つのそういう認識として承
つておきますが、外商が介入している。特に外商が売上げ代金の一部を保留して、それを特需の買付けに使
つておるということは、これは世間では相当言われている事実なんであります。そういうことについては、すべてこれはないはずのことばかりでありますが、しかし事実それがそう言われておるのであるから、この点については、断じてないと言われただけではやはりはつきりしないと思います。そういう点についても今度はもう少し検討していただいた上でお答えを願いたいと思います。結局そういうことは全然ないと言われますから、現在の
需給関係なり、またひいては
価格問題について、これ以上その面から触れるということはちよつとむりだと思いますから、これでやめますけれ
ども、しかし私が聞いているのは、ただ単にうわさというふうなものではないのでありまして、もしこういうふうなことを前提にすれば、やはりそこから今日のような民需
関係のいろいろの
金融逼迫の問題が当然出て来る。この間
輸入貿手のユーザンスの問題が大体きまつたそうですが、あの場合でも、とにかく日銀が貿手を引受ける場合に、やはり七、八百億円の金がその
ために日銀から出なければならぬと思います。これは緊急
物資ですから、軍需も特にプロパーな軍需だと思います。そういうものを円滑に
輸入する
ためには、どうしても八百億円くらい出さなければならぬ。ところがそれを出せば
インフレになるからそれもいけない、いけないがそれは出さなければならぬということになると、それだけのものはやはり
一般の
金融に対して非常な圧迫を與えるということになり、日銀からの発券総額は押えておいて、その中からこれだけはまわせというようなことになる。おまけに見返り資金から百億円というものをその一部としてまわしてやろうということになりますと、見返り資金の重要な部分がなくな
つてしまう。さらにそれがなかつたならば当然民需にまわつたかもしれないその数百億円というものがまわらないということにな
つて、り
くつから言いますとますます
一般の金詰まりに拍車をかけるということになると思うのです。そういう点で、今のこういうような混乱の収拾について、
政府は一体今後どれだけの確信を持ち、
方針を持
つておられるか、これがはなはだ不安だから、そういう点に少し立ち入
つて政府の今後の施策についての
方針を伺いたいのです。やはりそれがはつきりしないと、こういう
暴利取締りというようなことをいくらや
つてみても、先ほど
阿左美委員が言われましたように、かえ
つて混乱を助長させるだけであ
つて、ほんとうの解決にならない。自由党の
政府はまだ一貫して自由
経済をとられるつもりなのか、あるいはもうこの辺で
統制経済へ、ことに
価格統制へ移らなければならぬと自由党も一体感じているのか、そういう点なんかも一向どうもはつきりしない。非常にごまかしているような感じがする。ちよつと
暴利取締令というような形でごまかしているような感じがする。その
ためにかえ
つていろいろ混乱を起させているというような感を、私
どもだけでなく、
一般に持
つていると思うのです。
経済団体連合会やなんかもそうですが、また特に
紡績関係では、たとえば倉紡の大原社長なんかでもそう言
つておりますし、それから大和紡の
加藤社長なんかも非常に不満を漏らしておる。
大阪へ参りましてもどこへ参りましても、至るところでそういうことは聞くのです。そういうことをずつと総合してみると、どうも今度の
暴利取締令にしても、これはほんとうの腹でや
つているのか、他から命ぜられてやむを得ずや
つているのか、その辺のところもはなはだはつきりしないことにな
つて来る。もう少し
政府の責任を持つた、自分自身から出た
方針はどうこうであるが、しかしこういう
事情があるから、これは今こうや
つているのだというふうな点を、ひ
とつ率直に答えてもらいたいと私は思うのです。