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高橋(權)
委員 私は河川、
港湾に
関係している
方面について、要望しておきたいと思います。
日本国民は非常に無意識な者が多い。平生塵埃を河川に投じている。その結果、
港湾もおのずから浅くな
つて来るということは、非常に微々たることであるかのようにして、大した問題であります。特に今日の
大阪方面の
被害は、
高潮のみの
損害でなくて、そういうふうで、かねてあの沿岸の川が浅くな
つている結果も、大いに影響しているのであります。こういうことは全国
相当目撃することが多いのでありまして、河川、
港湾に
関係する当局から、そういう塵埃を朝早く起きて、競争のように捨てているような者がありますから、こういうのは大いに私は取締る必要があろうと思いますが、当局は今後そういうものに対しては厳罰に処するお考えがあるかどうか、それをお願いしたいのであります。ただ
工事云々のみ言
つてお
つてもいけない。
第二には、ダムの建設が今後至る所にとなえられるでありましようが、流水というものは、川の沿岸に非常な力を持
つてお
つて、年々歳々岩石もこの水勢によ
つて削られて、河川を深くするものである。ところが石本国の大河川を見ると、常に水力電気のために水をとられている。昔は
ちよつと雨が降
つても、大井川は渡れないと、俗謡にまであつたように、水が多かつたときは非常に河底が深かかつたのである。そういうようにして、常に水を流さないということは、よほど考えなければならぬことである。河川を平生において、時には浚渫されているようなことも見受けるが、今少しく大々的にや
つておく必要がある。そういうことにすれば、
相当量の雨量があ
つても、ただちに田畑を荒すようなことも少くなると思うが、そういう点に今後意を用いられるかということであります。その次には、これはやはりいつも
損害を受けている、先日から当局にお願しましたことに対して、当局の答弁は筑後川の沿岸であ
つて、城島野
方面、つくり酒屋の多いところの
方面の排水のことのみに頭を用いているようである。私が先日から申し上げた
通りに、海面に一刻も早く放水するということは、その沿岸をして安心せしめることになるのである。紆余曲折して洪水を防ぐ方法もあるが、直流さして洪水を防ぐ方法もあるのであります。私が先日からお願いいたしましたのは、六五郎橋というものが設けられているのでありますが、その
方面に流すように、われわれは
昭和十二年の県
会議員当時その方法をお願いし、それに要するところの土砂も十分に用意してあるのであります。それがまだまだあくまで紆余曲折さして城島の
方面に流れるようにしている。それよりもそういう六五郎橋の方に直流さして、一刻も早く海に流す、有明海
方面に流すということを、あまり当局では好んでいないような御答弁があつたのであります。これが直流すれば、城島のその紆余曲折している
方面に大量の水が流れないために、排水も楽になるということは、常識からわか
つているのであります。こういういつも水害に見舞われるところの筑後川の流域のごときも、
一つの例である。私はあながち一箇所を言うのではない。そういうところがあつたならば、でき得る限り注意していただきたい。特にこの筑後川の直流についてはお願いしておくのであります。あながち高等数学を知
つている者のみが偉いのではない。先日も申し上げたが、加藤清正は小学校を卒業していないけれども、あの地震でもびくともしないところの、りつぱな築城をや
つている。熊本も同じである。加藤清正は、流水を緩にしなければならないということで、わざわざ紆余曲折するようにした。その川をこのごろのなまいきな技官たちが、まつすぐに水を流すようにしたから、熊本はいつも大水に見舞
つてもら
つている
実情にあるのであります。こういうことは、ただ談笑裡にすべきことでない。真剣に私は考えてもらいたい。そういうことをお願いすると同時に、洪水の際に一日も早く出張命令さして、このくらいの水量のときにはこのあたりが打撃を受ける、このくらいの水勢に
なつたらこの
方面が非常な水の力を加えられているということを知
つて、そうしてまつすぐにする場合もあり、曲折させる場合もある。こういうことは実際の問題として考えなければならないことであります。そういうことに御留意してもらいたい。
もう
一つは何であるかというと、
工事請負であります。アメリカから来ている将校が言
つておりました。このごろは少しよく
なつたけれども、日本に参つた当時は、請負
工事をかりに千万円で請負わせると、ある大きな土建屋は千万円で請負
つて、次の人間が八百万円で請負
つているというようにして、五、六段ぐらいにずつと下請々々とやる。そのために一番下のものは五、六百万円になる。あまりもうからないからというので、優遇されないから人夫たちは青空を見て寝ている。その結果請負期限よりも遅れる、そういうことになる。ところがアメリカあたりにも下請はあるけれども、
一つくらいしかない。ただ大きな土建屋が請負つたならば、その下の請負人くらいが請負
つておる。そうして期限より厚くするか、期限
通りにきちつとやる。もし期限より遅れたならば、今度は
政府当局が請負人かち罰金を一日幾らとい
つてとるようにしておる。そういうような方法を今後
建設省あたりでも考えられるかどうか。これは今日非常に日本国民の道徳がすた
つておる場合に、私は道徳教育上からでも必要なことだと思うものであります。
もう
一つは、今まで他
委員から
質疑応答されておるのに、百億円の金のためにその出し方が遅いとか早いとかいうようなことを言
つておる。私は今日ただちにその百億円以上の金がとれる方法をここに考えておるのである。何であるかというと、今日官公吏の人も、
ちよつとした人でも、やみタバコをたくさん吸
つておる。やみタバコのために百五十億くらいの脱税はらくにや
つておるということは、私は当局
方面が詳しいと思うのであります。今日このやみタバコをより以上に取締
つて、そういう金を
災害地
対策の
費用に用いることができはしないかと思うのであります。子供に至るまで、やみタバコを堂々と吸
つておる人がたくさんある。しかもこの院内においても吸
つておる。先日私はタバコ専売公社のある出張所の祝賀式に行つたとき、その祝賀式の場所においてもやみタバコを堂堂と芸者にや
つておる者があるから、それを私はふんだくつた。そこで
高橋代議士からなぐられるか、告訴されるかと思
つて青くな
つておつたが、そういうことはしないけれども、しかも専売公社の
関係の祝賀式においてそういうものを見るということは、私ははなはだけしからぬと思う。今後はやみタバコを吸
つておる者は、子供でもいいから、ただちにこれを届けた者には報奨をや
つて、一割や
つても大したものだ、百五十億円も、より以上の脱税があるというならば、このやみタバコを防止するということ。それから私らも
関係しておりますけれども、どぶろくをつく
つて飲んでおるような者は厳罰に処して、営業不振のために納税の義務を盡すことのできないものを、極端なる差押えをしてとるよりも、こういう横着なる人間に対してこそ、堂々と
法律を設けて、そうして脱税の現行犯を押えて、幾倍でもよいところの徴税をして、そういう
費用をこういう災露地の
費用に使つたならば、百億円をことしも来年も議するよりも、私は楽だということを常に考えておるのであります。そうすると、ただこの百億円の
災害地
対策の
費用に用いるのみならず、働かないで金をと
つておるやつは別であるけれども、まじめに働く官公吏の賃金ベースも上げられると私は考えておるのであります。私はその点について当局から、いかなるお考えがあるか、簡単でもいいから、
ちよつと答弁をお願いしたいのであります。