○
高井證人 需要者指導費というものは結局
需要家に正しく
電気の需給の立場を理解していただいたり、なるべく
需用家にも有利なように
電気を使
つていただくというために、
会社がいろいろなことをやりますることに使
つておるのでございまして、大体
需要家にお集まりを願
つて会議をしたりするようなことも入りますし、しかもこれが中央でおえら方を集めてやるというものではなくして、たとえば
関東配電ならば九支店、六支社、一
電力所というような大きな営業及び技術の方の單位、それと本社がある。その先に営業所が百三ありまして、出張所が三百も三百何十もあるというようなその末端におきまして、いろいろ大勢の
需用家から理解していただくためにかける金なのであります。第一に今のような
会議費やら懇談会費やらがございますが、
印刷費というものが、このごろ非常に大きなものになりました。それから
需用家に新聞に広告をいたしまして、割当がかわりましたとか、
電気を節約してくださいとか、そういうものが入ります。それから
あとそれに直接
関係の
旅費であるとか、たとえば
関東配電で
サービス・カーというものをつくりまして、何か拡声機をつけまして、いろいろなところをまわり歩く、そういう需用者の方に正しい
電気の使い方を理解していただくための金でありまするが、ただあるいは御疑念があるかもしれませんので申し上げますが、
需用家指導費というものが、
昭和二十三年度と二十四年度で非常に膨脹しておる。たとえば
関東配電で申しますれば、二十三年度上、下期に千百万円とか何とかそういうぐらいの金でしたが、二十四年度になると、三千何百万円にな
つておるということはあるのでございますが、これは二十四年度から
電力局の掲示によりまして、
需用家の擅用を発見した場合に追徴金をいただいて、そのうちのごくわずかな部分をその発見者個人及びその部署ですかにやるというような、そういう擅用の手当というようなもの、擅用のための懇談会費、そういうものはこれを
需用家指導費の中に整理せよという
お話がありまして、前には
人件費の中の基準外の中に入れておきましたものを整理がえをいたしましたために、
昭和二十四年度からは大きくな
つておるのでございます。なおこの
サービス旬間であるとか、特別に
需用家のために
サービス関係の志気振興であるとかいうことを大々的にやりまする場合には、それがまたふくれる。こういう費目でございます。なお冒頭の
お話の、
配電会社に非常な不正があ
つて、たくさんな金をごまかしているというようなうわさが出ているというのは事実でありまして、そんなうわさを立てられるようなことでははなはだ相済まぬのでございますけれ
ども、これは新聞なんかによりますと、二重、三重帳簿で十何億とか
言つておるが、とてもそんなことのできる
事業ではございませんので、
電気会社の経理というものは、ほかの
事業に比べたならば非常にきちんとしておるということだけ、御
質問でございませんけれ
ども、お断りさしていただきたいと思うのであります。