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加藤証人 予算を編成いたしました数字を、最近までに判明いたしておりまする実績を基礎にいたしまして最近の状況と比較して申し上げますると、まず商品勘定でございまするが、予算を編成いたしましたときは、
石炭の売上げによる收入というものを七十五億一百万円というのを見てお
つたわけであります。それが最近までわか
つておりまする実績によりますると、八十一億三千二百万円でございまして、予算より六億三千百万円だけ売上げがふえて来たという実情にございます。コークスにつきましては、予算で八億四千六百万円を見てお
つたのでありますが、最近までの判明しました売上げは八億五千五百万でありまして、約九百万円の売上増である。結局商品勘定におきまして六億四千万円ばかり予算よりもよく売れたという数字が出ております。それから売上げ以外の諸掛または経費
関係の支出でございますが、解散後におきまするいろいろの
運賃だとか諸掛の予算は十八億五千万円でございましたが、実績は十八億百万円というような数字にな
つておりまして、その間五十万円ばかり節約できたという数字にな
つております。それから取引高税は六千百万円の予算でございましたが、その後取引高税の
廃止というようなことがありまして、結局三千五百万円で済みましたので、二千六百万円ばかり支出の節約ができたということにな
つております。それから支拂い利息であります。七億五千四百万円の予算に対しまして、七億五千万円で済みますので、四百万円ばかり支拂い利息が少くて済むという実情にございます。それから経費でございますが、経費と申しますのは、
公団の解散後におきまする事務費でございますが、これは当初三月末までに
公団が解散し
清算が完了するという
建前で組まれてありましたので、九億七千三百万円を組まれておるのであります。その後三月末になりまして債権の回收等の事務があるので、さらに九月まで延期を認めるということになり、三月から九月までの予算というものが組まれるはずでありますが、これが予算編成当時
公団は三月末でなくな
つてしまうという予定でありましたので、予算上この支出を計上することができなか
つたのであります。それで結局
公団の経費を節約し、
公団の解散以後における收支計算によ
つてこれをまかなえということになりまして、結局三月から九月までの経費が四億円ばかり予算に認められてあるのであります。それを加えまして結局十一億三千二百万円、結局一億五千九百万円経費が多くな
つております。結局四億ばかりの経費を要するところでありますが、三月までの経費は節約して繰越して使うことにいたしましたので、新たにふえましたのは一億五千九百万円ということで間に合うというような状況であります。その他
処分益におきまして、固定資産の
処分において当初七百万円の
処分益の経費を計上いたしたのでありますが、一千百万円ほどの
処分益が見込まれましたので、四百万円の益が出せる。受入れ利息においては七千万円の利息を見たのでありますが、結局八千六百万円ほどになりますので、一千六百万円益が出る。それから債権回收不能として十六億六百万円を見込んで予算に組んでありますが、そのうち、その後に補給金の一部が打切りになりましたものがありましたので、十六億九千万円を必要といたすような
事情にな
つております。
従つて八千四百万円の損が出ております。それから減価償却の五百万円がふえまして、結局総計いたしますると、予算では百十九億の欠損がある。そのうち剰余金が七十五億ございまして、差引四十三億五千七百万円という損金であるという予算でございましたが、ただいま申しましたように、最近までの実績によりますと、剰余金がその後さらに
清算になりましてからいろいろ検討した結果、差益金に計上し得るものがふえたりして参
つたのでありまして、結局八十二億四千四百万円、差引いたしまして三十二億三千四百万円の赤字で済むであろう、従いまして四十三億五千七百万円の赤字補填の予算が三十二億三千四百万円で、結局十一億二千三百万円ほど少くて済むであろうという状況にあるのであります。
大蔵省からこの四十三億五千七百万円のうち、すでに三十億もら
つておりますので、この計算で参りますと、さらに二億三千四百万円ほどいただけば済むというような状況でありまするが、しかしただいま申しました実績は、非常にこれはかたく見たのでありまして、ただいままでのいろいろのことを考えますれば、さらにもつと損を少く済ませ得るような気がいたしますので、三十億いただいただけで何とかして済ましたい、かように考えておる次第でございます。