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1950-11-20 第8回国会 衆議院 議院運営委員会 第13号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年十一月二十日(月曜日)     午後二時二十二分開議  出席委員    委員長 小澤佐重喜君    理事 寺本  齋君 理事 福永 健司君    理事 石田 一松君       石田 博英君    今村 忠助君       岡延右エ門君    岡西 明貞君       菅家 喜六君    倉石 忠雄君       佐々木秀世君    島田 末信君       田中  元君    塚原 俊郎君       中川 俊思君    柳澤 義男君      山口喜久一郎君    椎熊 三郎君       園田  直君    田中織之進君       土井 直作君    松井 政吉君       竹村奈良一君    梨木作次郎君       中村 寅太君  委員外出席者         議     長 幣原喜重郎君         副  議  長 岩本 信行君         議     員 岡田 春夫君         内閣官房長官  岡崎 勝男君         事 務 総 長 大池  眞君     ————————————— 本日の会議に付した事件  一、第九回国会会期の件  一、第九回国会準備に関する件  一、昭和二十六年度彈劾裁判所予算に関する件  一、昭和二十五年度本院補正予算に関する件  一、常任委員割当調整に関する件  一、特別委員会設置に関する件  一、事務局人事承認に関する件  一、彈劾裁判所裁判員手当支給規程の改正に関  する件 一、農林関係議員米国視察に関する件     —————————————
  2. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それではこれから運営委員会を開きます。  本日の議題は大体明日からの臨時国会開会準備が主なるものであります。まず第一に臨時国会会期を幾日に決定するのが適当であるか、この問題についてお諮りをいたします。  なお本日議長の招集で午前十一時から常任委員長会議を開きましたので、その内容につきまして事務総長から御報告申し上げます。
  3. 大池眞

    大池事務総長 午前十一時に、会期決定については国会法その他に基き、議長として常任委員長意見を徴し、その上で当委員会の御意見を伺い、参議院議長協議をし、決定することになつておる関係から、常任委員長会議を招集いたしまして、明日から召集される第九臨時国会会期はどのくらいが適当であるかということについて諮問いたしましたところ、常任委員長の方では、一応原則として二週間くらいが適当ではなかろうかということになつたのであります。但しこれは常任委員長としての一応の原則的の見解であつて、当運営委員会が開かれることになるので、運営委員会等の御意思に基いて、運営委員長の方に一応御一任を受けた形になつております。今国会会期の問題については、本委員会の御議論に基き、議長としては参議院議長協議をいたしたいという手はずになつております。
  4. 土井直作

    土井委員 この前の委員会で、私の方から官房長官に、政府より提出されるであろうと想像される案件の具体的な提示を願いたいと希望したのですが、それが来ておりますか。
  5. 大池眞

    大池事務総長 この前土井さんからそういう御意向もありましたので、これは全部オーケーをとつておられるのか、どういうことになつておりますか、私の方では承知をいたしておりませんが、一応予定された案件があるはずでございましたので、それをいただきまして刷つたものがございますから、ただいまおまわしいたします。
  6. 土井直作

    土井委員 会期決定するにあたり、政府より提出されるであろう法律案について、関係筋オーケーのとれておるもの、さらに今後オーケーをとる期間の関係等が、会期決定について大きな問題になると思うのであります。もう一つは、議事を進めて行く上において、たとえば明日が召集日、明後日が開会式、二十三日は勤労感謝日休みになると思いますので、二十四日に施政方針演説があるかどうかわからないが、あるとして、二十六日は日曜となつており、事実上の審議に入るのは相当遅れるおそれなしとしない。従つて二週間の会期政府提出案件を議了することができるかどうか。また議員などから提出される案件等も出て参ると思うので、そういうことがはつきりわかつて来ないと、会期問題は簡單にはきめられないのではないか、ことに二週間の約半分を、ほとんど審議に入らないで終らなければならぬという実情であつて簡單に二週間と決定してみましても、それは少し短か過ぎるのではないか。結局会期の延長を行わなければならなくなることは、われわれとしてもとるところではない。従つて会期提出議案とにらみ合せて、審議を終了し得る予想の上に立つて決定が望ましいと考えておるわけであります。そこで官房長官に来ていただいて、その間の事情を報告していただくことが必要ではないかと思う。新聞では、きよう官房長官が出て、それぞれ報告するようなことを書いておるが、どうなつておるのですか。
  7. 小澤佐重喜

    小澤委員長 別にどうこうということは委員会できめてありません。しかしながら皆さんの御要望があれば、土井君の御要望ようにいたしてけつこうです。
  8. 土井直作

    土井委員 きようのラジオの放送によりますと、参議院の方では官房長官が出て、その間の事情を午前十時から開かれる運営委員会で報告する、衆議院の方にも午後一時から官房長官が出て、政府意向を報告するということを言つておりましたが……。
  9. 小澤佐重喜

    小澤委員長 そういう非公式の話もありまして、委員会意見によつてそういうことになれば、すぐ来てもらうかもしれないと言つておきましたが、皆さんに御異議がなければ官房長官を呼ぶことにいたします。
  10. 土井直作

    土井委員 そういうことに願います。
  11. 田中織之進

    田中(織)委員 これは官房長官が出て来てからということになるわけですが、政府提出予定法律案も相当案件がたくさんありますけれども、眼目は二十五年度の補正予算ではないかと考える。その予算案国会への提出の見通しについて、委員長の方で何かお聞きになつておる点はありませんか。
  12. 小澤佐重喜

    小澤委員長 大体私も聞いておりますが、官房長官が来られるなら、事の正確を期する意味において、官房長官から直接お答えを願いたいと思います。
  13. 石田一松

    石田(一)委員 新聞等の報ずるところによると、政府は十二月十日という最大限度のところで、通常国会を召集することを決定しておるという話であります。今土井君の話によると、二十四日に予定通り政府施政方針演説がなされると、事実上二週間といつても、会期はほとんど十日間ということになる。しかもその十日間のうちで二日間が日曜日でありますから、八日間であります。そうすると、補正予算とか相当大きな法案があると思うのですが、実質の審議に八日間しかないという形になりはしないか。これで衆参両院審議が盡されるか。四日ときめておつても、途中でまた一日、二日というよう会期を延長するという、以前の不手ぎわを繰返すことにもなるので、この際は一ぱいまでにしておいていいのではないかと思います。
  14. 土井直作

    土井委員 官房長官が来てから会期の件は論議するとして、そのほかの議員控室の件とか、議席の件とか、簡單なものからまず進めておいていただきたい。
  15. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは会期決定の件は一時伏せておきまして、次の議題に移ります。     —————————————
  16. 小澤佐重喜

    小澤委員長 まず第一に、議員控室の件を議題にいたします。
  17. 大池眞

    大池事務総長 これは事務的に申しまして、控室前回通りということにお願いしたいと思います。
  18. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは議員控室の件は、前回通りで御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  19. 小澤佐重喜

    小澤委員長 御異議ないようですから、さよう決定いたします。     —————————————
  20. 小澤佐重喜

    小澤委員長 次に議席の件を議題に供します。
  21. 大池眞

    大池事務総長 議席はいずれ召集日議長が指定をいたしますが、一応前回通りにしていただきまして、各党内で議席変更の申入れがあれば、その通り変更することに願いたいと思いますが……。
  22. 田中織之進

    田中(織)委員 これは私の方の党もそうですが、隣接しておる党の議員数関係があつて共産党の方とも、自由党の方とも、お互いにまざつておる形になつております。あれは私の方の党は党で、まとめがつくような配慮が考えられませんか。他の党派からもそういう希望があるのですが、技術的に可能ならば、そういうことにしていただきたい。
  23. 大池眞

    大池事務総長 でこぼこの調整は党との御相談で……。
  24. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは議席の件は一応従来通り決定しておきまして、なお各党において意見等があれば、その都度事務的に解決をつけて行くことに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  25. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それではそのよう決定いたします。     —————————————
  26. 小澤佐重喜

    小澤委員長 次に議院運営小委員員数及び小委員の選任の件を議題に供します。
  27. 大池眞

    大池事務総長 これは毎会期一応構成する形になつております。前回は小委員は十名でありまして、自由党が六、民主党が二、社会党と共産党が一、一、こうなつております。小委員の方はオブザーバーは一応認めない。こういうことに前回の御決定はなつております。それから庶務小委員の方は七名となつておりまして、自由党が二、民主が一、社会が一、共産が一、農協が一、それに運営委員長が加わることになつております。これも前回通りに一応御決定願いまして、特に変更の必要ある際には、あらためて御協議願つた方がいいのではないかと思います。
  28. 小澤佐重喜

    小澤委員長 ただいま事務総長からお話通り決定して御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  29. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それではさよう決定いたします。     —————————————
  30. 小澤佐重喜

    小澤委員長 次に特別委員会設置の件。種類及びその員数議題に供します。
  31. 大池眞

    大池事務総長 特別委員会は、前回から今日まで続いておりますのは、海外同胞引揚に関する特別委員会、これは三十人であります。災害地対策が四十五人、考査特別委員会が三十人となつております。考査委員会は次の国会の始まるまで、海外同胞並びに災害地は毎国会に設立され、継続審査を今日までいたしております。従つて、今度の第九国会にどれだけの範囲のものをそのまま認めるか、あるいはさらにふやすか、あるいは減すかという問題があろうと思いますが、従来通りいたしますか。その点御協議願いたいと思います。
  32. 倉石忠雄

    倉石委員 この点は本日はきめないで、保留していただきたいと思います。
  33. 土井直作

    土井委員 考査特別委員会は、この際すつかりよした方がいいのではないかと思う。
  34. 小澤佐重喜

    小澤委員長 倉石君の御発言は、そのお含みがあるのではないですか。
  35. 倉石忠雄

    倉石委員 次会に御決定を願うことにして、本日は保留することに願いたい。
  36. 石田一松

    石田(一)委員 海外災害地は、やつておかぬと体裁が悪いのではないか。
  37. 山口喜久一郎

    山口(喜)委員 必ずしもこれはきよ決定しなければならぬことはないですね。
  38. 土井直作

    土井委員 次会でもいいです。
  39. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それではただいまの問題は、本日は決定を留保いたします。     —————————————
  40. 小澤佐重喜

    小澤委員長 次に議場内交渉係の件を議題に供します。
  41. 大池眞

    大池事務総長 これは前回までは二百名以上の会派は五人、百名以上が四人、二十名以上が三人、それ以下正副一人ということになつております。
  42. 倉石忠雄

    倉石委員 これは前国会通りにしてはいかがですか。
  43. 小澤佐重喜

    小澤委員長 前国会通りで御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  44. 小澤佐重喜

    小澤委員長 御異議がないようでありますから、これは前国会通り決定いたします。     —————————————
  45. 小澤佐重喜

    小澤委員長 次に議事進行係の件を議題に供します。
  46. 大池眞

    大池事務総長 議事進行係は、多数党の方から出て来られることになつておりまして、正副一名ずつということになつております。従つて、今国会も多数党の方にお願いすることになれば、自由党の方にお願いすることになります。自由党の方からは倉石君と福永君という御意見が出ております。
  47. 小澤佐重喜

    小澤委員長 さように決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  48. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは議事進行係の件は、従前通り自由党がやることに決定いたします。
  49. 土井直作

    土井委員 議事進行係は正が倉石君、副が福永君ということですね。
  50. 大池眞

    大池事務総長 そうです。     —————————————
  51. 小澤佐重喜

    小澤委員長 次は発言順位の件を議題に供します。
  52. 大池眞

    大池事務総長 発言順位については別紙を差上げてありまして、所属議員の比率によつて定めることになつております。二十人以上でない小会派は、合せることにして進んでおりますが、一応従前通り原則だけをおきめ願いたいと思います。
  53. 小澤佐重喜

    小澤委員長 これについて御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  54. 小澤佐重喜

    小澤委員長 御異議がないようですから、発言順位の件は従来通り決定いたします。     —————————————
  55. 小澤佐重喜

    小澤委員長 次に開会式に関する件を議題に供します。
  56. 大池眞

    大池事務総長 開会式は日取りをおきめ願つて式次第に入るわけですが、二十一日が召集日、二十三日はただいま申し上げた通り休みになりますので、二十四日まで持ち越すことをやめて、二十二日にお願いすることにしたならばいかがかと思いますが……。
  57. 小澤佐重喜

    小澤委員長 さように決して御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  58. 小澤佐重喜

    小澤委員長 御異議がないようですから、開会式は二十二日に挙行することに決定いたします。
  59. 大池眞

    大池事務総長 開会式式次第は、前回通りにお願いいたしたいと思つております。(「異議なし」と呼ぶ者あり)式次第については、いずれ公報で詳しく御報告申し上げます。  そこで開会式には、衆参両院を代表して、議長式辞を述べることになつておりますが、その式辞の案文がありますから、それについて御協議願いたいと思います。    第九回国会開会式式辞(案)   本日、天皇陛下の御臨席を仰ぎ、第九回国会開会式を挙げるに当り、衆議院および参議院を代表して、式辞を申し上げます。   終戰以来、われわれは、日本民族の独立と民主国家の建設をめざして、ひたすら民心の安定と経済の復興に努めてきましたが、近ごろようやく関係諸国の間に、対日講和促進情勢が熟しつつあるやに看取されますことは、国家ため喜びに堪えません。   わたくしどもは、この際わが国の正常な国際社会への復帰にそなえて、速やかに教育、文化、産業等各般の施策を進め、物心両面にわたつて一層国内態勢の整備を図ることが必要であります。   さきに勃発した隣国動乱国連軍敢鬪にもかかわらず、いまなお終熄をみないことは、まことに遺憾でありまして、これがため災禍を蒙りつつある隣邦国民に対し同情を禁ずることができません。   われわれは、国際正義則つて局地的動乱が一刻も早く收まり、アジア諸民族の上に恒久平和とかがやかしい繁栄がもたらされることを心から念願するものであります。   国民はよく内外の情勢を察し、いよいよ民族的自覚を高め、みずからふるいたつて祖国の再建に邁進することを望んでやみません。   ここに、国会国民の委託にそい、最善の努力をささげてその使命を完うし、もつて日本国憲法の指し示す高邁な理想を達成しようとするものであります。
  60. 田中織之進

    田中(織)委員 大体けつこうだと思うのですが、まん中ごろに、「隣国動乱国連軍敢鬪にもかかわらず、いまなお終熄をみないことは、まことに遺憾でありまして、」という言葉がございますが、「国連軍敢鬪にもかかわらず、」ということは、国会全体としての場合だと、今の情勢では少しさしさわりがあるのではないかと思いますが、いかがですか。
  61. 岡田春夫

    岡田春夫君 私も大体同様に考えるのでありますが、私の案としては、「国連軍敢鬪にもかかわらず、」というところと、「遺憾でありまして」を除いた方がいいと思います。
  62. 石田博英

    石田(博)委員 続いた方がおもしろいのですか。
  63. 岡田春夫

    岡田春夫君 「隣国動乱はいまなお終熄をみず、これがため災禍を蒙りつつある隣邦国民に対し、同情を禁ずることができません。」ということにして、遺憾であるとか、敢鬪云々とか、占領下の現在として、国際関係について敢鬪するというようなことをこちらが言うのはいかぬので、とつた方がいいと思う。
  64. 石田博英

    石田(博)委員 戰争状態が遺憾であるということは、さしつかえないじやないですか。
  65. 岡田春夫

    岡田春夫君 「国連軍敢鬪にもかかわらず」ということがいかぬと言つておる。こういう形は占領下における現在として、さらに考えた方がいいと思う。
  66. 梨木作次郎

    梨木委員 私の方も、今田中さんや岡田さんが言われたように、「国連軍敢鬪にもかかわらず、」というのは不穏当だと思うので、消してもらいたいと思います。「さきに勃発した」から「同情を禁ずることができません。」まではいらぬと思います。
  67. 石田博英

    石田(博)委員 御両君の御意見は、国連軍と片方が対立状態にある際に、こういうことを日本として言うことはいけないというお考えの立場だと思うのですが、われわれの考え方としては、国際連合存在は、われわれとして承認する。何人もこれは承認するであろうと思う。ソビエト連邦といえども国際連合に入つておる。国際連合意思決定は、多数によつてなされている。その意思決定がここに行われておるので、軍隊の出動を見ておる。警察軍出動を見ておるというその過程において、どういう対立があろうと、われわれとしては国際連合立場を認め、同時にその意思決定がなされている以上、その多数の意思決定を、国際連合全体の意向と考えるのは少しもさしつかえない。これは当然のことだと思う。これは多数決の原理に基いて当然のことだと思う。従つて、「国連軍敢鬪にもかかわらず」というのは、世界警察軍としての行動であり、一例を国内問題にとつてみても、どろぼう巡査が追つかけることに対して、その巡査行動に対しては、どろぼう反対だ。これは確かに二つの分裂が行われておる。しかしその巡査行動努力にもかかわらず、どろぼうがまだ逃げておるという状態が遺憾であるということは、何ら社会正義に反するものではないと思う。
  68. 岡田春夫

    岡田春夫君 石田君のただいまの御意見を聞きますと、国際連合意思決定の問題についての石田君の解釈はともかくとして、われわれとしては、国際連合のきめたことについてももう少し研究の余地がある。石田君の言うようなことは、国際社会復帰が行われてから、君が言う通りようなことを言うのはいい。今の段階においてはそこまで触れるべきではないと思う。むしろこの場合には「国連軍敢鬪にもかかわらず」「まことに遺憾でありまして」云々ということは、日本の現在としては触れないで、「隣邦国民に対し同情を禁ずることができません。」ということは、入れたいなら入れてもけつこうです。大体この二点だけは除いた方が私は穏当であろうと思います。
  69. 石田博英

    石田(博)委員 今の岡田君の御発言だと、一番最初は「国連軍敢鬪にもかかわらず」という言葉と、「遺憾である、」という両方を問題にされたが、しかし前段の、戰争状態終熄を見ないことは遺憾であるということについては、異論はないと思うのですね。
  70. 岡田春夫

    岡田春夫君 いやいや同じです。二つともとつた方がいいと言うのです。
  71. 石田博英

    石田(博)委員 あくまでそうですか。たとえば隣国動乱、これにわれわれ賛成するか反対するかということについて……。
  72. 岡田春夫

    岡田春夫君 隣国動乱はいまなお終熄を見ず、これがため災禍をこうむりつつある隣邦国民に対して同情を禁ずることができないというならばいい。動乱はまことに遺憾であるということになると、あなたの今言つたように、何か賛成だとか反対だとかいう意見となるようだから、これはとつた方がいいと思う。
  73. 石田一松

    石田(一)委員 私は今の岡田君あたりの意見もよくわかるのですが、しかし動乱の渦中にある隣国人たち自身も、この動乱を幸福だとは思つていないと思う。これが続くことは遺憾だと思つておると思う。だからその動乱そのもの終熄しないことは遺憾であるということは、どの国民でも、特に隣国である以上なお言い得ると思います。また「国連軍敢鬪にもかかわらず」ということを、そういう思想的に考えないで、国連軍というものが事実上存在していて、それが敢鬪しておることだけは事実なんですから、事実の列記をしておるだけである。そこに言えないことは、中共軍敢鬪しておるとか、ソ連軍がそれを援助しておるにもかかわらず終熄を見ないと言つたらいけない。ただわれわれの知つておるように、国連軍が一生懸命戰つておることは事実なんです。もちろん相手方も戰つておるのでしようけれども、どつちにしてもそれが戰つておることについては事実なんで、それを事実として受入れれば、それほど問題ではないと思います。
  74. 石田博英

    石田(博)委員 今の御議論を聞くと、戰争状態であるということを遺憾と考えるということについては異論はない。従つて岡田君の御意見とすれば「さきに勃発した隣国動乱はいまなお終熄をみないことは、まことに遺憾でありまして」ということになる。「国連軍敢鬪云々」をとつて場合に、戰争状態終熄を見ないことについて遺憾だと考えることについては、御異論ないのでしよう
  75. 土井直作

    土井委員 それはそうだろう。
  76. 石田博英

    石田(博)委員 従つて問題は、「国連軍敢鬪云々」を除いた場合を考えておるわけですね。そこまで限定して議論をしましよう
  77. 土井直作

    土井委員 これは念のためにお聞きしたいのですが、いずれ参議院の方とも協議することになるのでしよう
  78. 大池眞

    大池事務総長 もちろんそうであります。
  79. 土井直作

    土井委員 参議院の方でどういう意見が出るか。いやしくも国会を代表してやることになるのですから、反対意見があつてまとまらないということは、非常に遺憾だと思います。でき得ればこういう式辞ようなものは、全会一致でスムースに進めて行くことが必要だと思う。そこで問題になる箇所だけはこの際削除したらどうかと思います。文章の体裁の上からいつても、削除することはさしつかえないことだから、「さきに勃発した隣国動乱は」の下の「国連軍敢鬪にもかかわらず」ここまでを削除して、以下そのまま承認する。こういう形に持つて行つた万が無難ではないかと思います。これを特に入れなければならない必要性は、私はないと考えておるわけです。
  80. 石田博英

    石田(博)委員 私はもしこの問題が原案として出ない場合においては、それがなくてもさしつかえないと思います。しかし原案がここにこうやつて出たものを削除するということは、私どもとしては承認できません。といいますのは、われわれ何人といえども国際連合というものの存在を承認しておる。それが世界の平和を維持する機関であるという事実についても、これは政党政派を超越して、すべての人が承認しておるはずなんです。その意思決定の方法をわれわれ尊重しないで、その機構だけを尊重するということはあり得ない。機構を尊重し、それが世界平和の機関となる、中心となるという意味における発展をわれわれが願うならば、その意思決定をわれわれが尊重しなければ、その機構の十分な活動というものをはかつて行くことはできない。国連軍の今回の韓国における行動というものは、国際連合意思決定に基いてなされた行動である、その意思決定過程においてそれが合法的であるとか、非合法的であるとか、あるいは正しいとか不当であるとかいうことは、今日国際連合に参加を許されていないわれわれの批判の外です。しかし現在韓国における国際連合行動が、国際連合意思決定によつてなされておる以上は、国際連合の今回の行動を承認せざるを得ないと思う。その行動を否定するがごとき原案の削除には、われわれ賛成できません。
  81. 竹村奈良一

    竹村委員 今のお話を聞いておりますと、国連軍意思決定でなされておるというのですが、その意思決定をなされる過程において、国際連合においてはいろいろ問題があつた。これは何人も認めなければならん。一応中共が参加していないとか、ソ連の方から意見が出ておるとか、このことははつきりしておる。今石田氏が言われたようにとられるのは、日本国際社会復帰した後に初めて言い得ることである。一方においてまだ国際社会復帰していない日本としては、そういう問題に触れることは今後の問題について私はおもしろくないと思います。やはり「国連軍敢鬪にもかかわらず」ということは、削除すべきであるというように解釈いたします、
  82. 石田博英

    石田(博)委員 ただいまの竹村君の御発言は私ども反対に考える。われわれが国際的なすべての立場、独立の地位を回復して、国際連合の一員として参加ができるようなつたあかつきには、国際連合意思決定に対してわれわれが参加する。従つて賛成か反対かの日本としての立場を明らかにする。日本の態度を明らかにした場合は、われわれの立場ははつきりする。しかしわれわれは今国際連合に参加を許されていないから、国際連合意思決定過程においてなされたいきさつについては、われわれ参與もできないし、その過程はわれわれ知り得ない。従つてそれに対して批判し得る立場でない。しかし私ども国際連合というものを、世界平和の維持機関として尊重し、その生成発展を祈つておる。その組織及び規模、機構の生成発展を願うために、われわれはその意思決定を尊重しなければならぬ。それでなければ生成発展は期待できないと思う。われわれはその意思決定過程については参加できないし、批判もできないが、われわれ国際連合に加入していない立場であるからこそわれわれとしては国際連合意思決定に対して尊重しなければならぬと言うのです。われわれが独立国としての立場を回復しておるならば、われわれは国際連合意思決定に参加をして、その意思を明かにすることができるのです。私はそう思います。
  83. 田中織之進

    田中(織)委員 国際連合意思決定過程における問題については、われわれ、国際連合に現在加盟しておらぬのだから、それをとやかく言う立場にないことは石田君の意見に同感です。その立場から見てあなたの言葉は私は適当ではないと思う。なお原案に出ない先ならというのですが、これは案で、ここで審議して最終の決定をする過程にあるわけです。現在「国連軍敢鬪にもかかわらず」ということになると、価値判断の問題が入つて来るわけです。現在国際的な立場に立たない以上、そういう価値判断についていろいろ意見を言うことはできない。そこで土井君から申しましたように、これは国会の総意を代表する意味でありますから、全会一致で行くという意味合いにおいて、この点を削除しても、言わんとするところ、また事実については十分私は盡されると思う。この点はひとつ先ほど土井君から申し上げ、また一番最初に私が申し上げた字句だけは削除願いたいと思います。
  84. 石田一松

    石田(一)委員 私はそう固執することはないと思うのです。国会の総意においてなされるのですが、まとまらない場合は多数決で行くのですから、そうだとすれば、一部に反対意見があつて、一つにまとまらなかつたから、国会の総意ではないとは言えない。そういう点で私は今石田君が言われたように、この文句を何かの意味があるがごとく解釈して削除することについては、賛同できないということは非常に名言だと思う。
  85. 松井政吉

    ○松井(政)委員 開会式の内容を違つた意味で考えてみたいと思う。総意であるとか総意でないとか、あたかも外交論議のような形で議論されておりますけれども、そういうものでなく、末尾におりますように、日本国憲法のさし示す高邁なる理想を達成するという形で、憲法に従つて国会は開会されるのであり、その式辞の中で国連軍敢鬪を入れた方がいいとか悪いとかいうよりも、外国と外国の戰争、あるいは朝鮮事変に対する武力行使に対する批判、あるいは尊嚴、いろいろなことはありましようが、そういう字句を使わなくてもいい立場であるということだけは、憲法上言えると思う。そういう意味で、ことさらに「国連軍敢鬪にもかかわらず」というような、いろいろの意味にとられる武力的な行動、あるいは今言つたように、日本が完全に自由な批判を持つていない場合、議論のあるよう言葉を使わないで、いわゆる憲法の高邁なる理想の形で、すんなり式辞の内容を決定する。先ほど土井さんがおつしやつたように、多少でも議論がある箇所は削つて、すんなりした形になるように、別の角度から考えて検討して行きたい。そういう意味で「国連軍敢鬪」ということでなしに、すぐに隣国動乱はいまなお終熄を見ずとつながつた方が、最後の憲法の高邁なる理想ということに密着性を持つて来ると思う。そういう考え方で、外交論議みたいなことでなしに、これを考えて行つてもらいたいと思う。
  86. 梨木作次郎

    梨木委員 私はこう思うのです。御承知のよう国際連合においては、あの国連軍設置に関する決議について、ソ同盟は参加しておらない、そうしてあの決議は無効だということを主張しておる。従つて、連合軍の一員であるソ同盟は国連軍設置について反対をし、無効だと言つておるのですから、こういう原則的に論議のある問題を、「国連軍敢鬪にもかかわらず」といつて、一方の国連軍敢鬪を支持するというような印象を與える文句をつけることは、きわめて不穏当だと思う。
  87. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それは今までと同じ御議論ですね。
  88. 梨木作次郎

    梨木委員 そういう原則を無視したような表現は削除すべきだということを言つておく。
  89. 石田一松

    石田(一)委員 私はもしこの委員会全会一致でまとまらないというのだつたならば、削除することは反対です。今、石田博英君が発言しており、またこちらではその点を削除しろと言つておる。全部をまとめようとしてもまとまらない。そうすると妥協的の案がなければならぬが、それには国連軍の「軍」をとつたらどうですか。
  90. 椎熊三郎

    椎熊委員 それでは何か空気みたいなものになつてしまう。(笑声)これは事実問題だから、あつてもいいじやないですか。
  91. 石田博英

    石田(博)委員 私は議事進行について言うのですが、これは共産党の諸君の立場というものは妥協を許さぬものだと思う。と同時に、私どもは何も固執するものではないが、この問題に関する限りわれわれの心情からいつて、とうてい妥協できませんので、これ以上話合いを続けて行つても時間を空費するばかりだから、はなはだ遺憾だけれども、やはりこういう問題は委員長において採決をやつていただきたいと思います。
  92. 土井直作

    土井委員 採決をやつたらいいということだけれども、もとよりさつきこつちの、石田君の言うように、全体の意思がまとまらなければ、それは自然多数決で決定することはやむを得ぬ。しかし性質が性質だから、できるだけ全体で決定して行きたいという希望を持つわけです。問題は「国連軍敢鬪にもかかわらず」というところにあると思うのです。今国連軍の軍をとつたらどうかというのですが、その下の敢鬪努力にかえてもいいのじやないのですか。「国連軍努力にもかかわらず」ということになれば、われわれは憲法の第二章の第九條からいつても、軍という言葉を使いたくないところなんで、軍という言葉を使うと、何かそれを認めて行くような形に持つて行くようになるので、それは避けて行きたいと思う。だからさつき石田博英君は、その機関を認めて、その決定をわれわれは承認すると言われておるけれども、われわれはやはり国連軍というものの戰争を何か認めて行く形に見える文句は、こういう式辞には入れたくないと思う。だからここらは国連の努力にもかかわらずというように直して行つたらどうだろう。そうすれば諸君だつて別に異論はないだろうと思う。
  93. 小澤佐重喜

    小澤委員長 今の土井君の御意見に賛成するかしなかは別にして、念のために伺いますが、共産党の諸君は国連の努力ということですか。
  94. 梨木作次郎

    梨木委員 反対です。
  95. 小澤佐重喜

    小澤委員長 土井君の御意見通りに賛成すれば、みんなで考えることもあるが、反対ならばまとまらない。
  96. 石田一松

    石田(一)委員 これはまとまらないから、石田博英君が採決と言いましたが、採決という形をとらないで、議長参議院議長協議をなされるときに、衆議院運営委員会においてはこういう意見があつたということを言つて議長一任ということにしたらどうでしようか。ここで採決する問題じやない。
  97. 石田博英

    石田(博)委員 それならそれでいいです。
  98. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それではこういう議長立場は認める、しかしこういう意向があつたということを議長協議の際に話をしていただくということで……
  99. 石田博英

    石田(博)委員 今、石田一松君の御議論ように、その前提として、この式辞の案を認めて決定する。しかしそのうちに少数意見としてこういうことがあつたということを含んで、議長に一任するということでしよう
  100. 小澤佐重喜

    小澤委員長 そうなんです。それならそういうことに決定しないと……。
  101. 田中織之進

    田中(織)委員 この問題がもし原案に出ない前ならということが出て、国会を代表するということになれば、運営委員会がこの式辞について起草委員なんかをあげて、案文をつくらなければいかぬという行き方が考えられる。従来の例から見ると、ただ話をまとめて行くという建前で考えて行つていいと思います。
  102. 小澤佐重喜

    小澤委員長 土井君の意見に賛成ならそれも言えるが、共産党はそれでも反対だというのだからできないでしよう
  103. 田中織之進

    田中(織)委員 多数決できめるというならば、そういう形が出て来る。
  104. 椎熊三郎

    椎熊委員 共産党も同意ならわれわれも考えてみると言つておるのだから……。
  105. 土井直作

    土井委員 田中君が言うように、今石田君のように案が出た以上はということならば、起草委員をあげて議論しなければいかぬから、本来ならば起草委員をあげて起草してしかる後にここに持つて来るのが正しいやり方です。ただ便宜上これは事務局に案をつくてもらつただけの話で、運営委員会意思は入つていないのだから、原案をあまり固執しないでもらいたい。
  106. 石田博英

    石田(博)委員 私が原案として出ておる以上と言つた言葉は、今の経緯から見れば適当でないと思うが、それを固執するというのではなく、これが議題に上らない前ならよかつたという意味ですから……。
  107. 小澤佐重喜

    小澤委員長 要するに土井君の先ほど言われました通りに、全会一致で行くというならばそういうことにして行きたい。ただ共産党岡田君が反対だということになれば、せつかく土井君が言われても何ら役にも立たないから……。
  108. 岡田春夫

    岡田春夫君 土井君はまとまるよう努力されたけれども、われわれの考えておる趣旨からいつてできぬというのです。
  109. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは原案通り認めて、議長参議院議長と交渉する際には、こういう意見があつたということで実際問題として考えるということですか。
  110. 石田博英

    石田(博)委員 原案をとるということをきめてもらおう。
  111. 田中織之進

    田中(織)委員 原案通りで行くとすれば、こつちからも案が出ておるのだから、採決してもらわなければならぬということになる。
  112. 土井直作

    土井委員 採決ということはこういう式辞に対してはしたくない。
  113. 田中織之進

    田中(織)委員 したくないけれども……。
  114. 小澤佐重喜

    小澤委員長 原案は認める。しかし少数意見としてこういうことがあつたということで、参議院議長と交渉してもらうというのでどうですか。
  115. 石田博英

    石田(博)委員 それでいいじやないですか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  116. 田中織之進

    田中(織)委員 ちよつと待つてください。そういう中途半端なことでなく、原案通りやるならやるで、ぼくらの意見を採決してもらいたい。
  117. 竹村奈良一

    竹村委員 原案通り決定するならば、私は反対です。
  118. 椎熊三郎

    椎熊委員 共産党の諸君としては主張した以上妥協できないでしよう国連軍行動を否認しておるのだから……。
  119. 小澤佐重喜

    小澤委員長 社会党の案は、そこらの措置を考えた案だと思うが、それにも応ずることができないというなら採決するほかはないと思います。それで一応この原案通り決定して、参議院議長議長が交渉をする際には、少数意見としてこういうことがあつたということを参考にする。こういうことでいかがですか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  120. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それではそういうことにいたします。     —————————————
  121. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは会期の問題について岡崎官房長官が見えましたから……。
  122. 椎熊三郎

    椎熊委員 官房長官にお尋ねいたしますが、第九国会政府提出予定法律案というものが四十件ぐらい出しおつて、この中に電力事業の再編成というのが書いてあるが、これは本国会提出するのですか。
  123. 岡崎勝男

    ○岡崎官房長官 そのつもりで今努力しております。
  124. 椎熊三郎

    椎熊委員 こんな短い会期で、審議できるという確信のもとに出されるのですか。
  125. 岡崎勝男

    ○岡崎官房長官 できるだけ御審議願いたいと思つております。
  126. 椎熊三郎

    椎熊委員 そうでなしに、もつと率直なことを聞きたいのです。これはあなたの方だつて重大問題で、いまだに自由党つて論議しておるのですから、国会会期の一週間や三週間の短期で、こういう問題をむりに出さなければならぬ事情があるのでしようか。それの説明を願いたい。それよりももつとコンクリートにして、じつくり審議するためには、来国会でもいいと思うが、何か本国会に出さなければならぬという事情があるのですか。
  127. 岡崎勝男

    ○岡崎官房長官 これはいろいろありましようが、とにかく非常に遅れておることは事実なんです。そこで何とかしてできるだけ早く提出して、できるだけ早く審議を進めていただきたい。こういう希望です。
  128. 椎熊三郎

    椎熊委員 本国会審議未了になるという場合が非常に懸念されるのですが、そういうときは政府はどういう処置をとられますか。
  129. 岡崎勝男

    ○岡崎官房長官 そういう場合にはそのときの情勢で、何とか適当な措置を考えるよりしかたがないと思います。
  130. 椎熊三郎

    椎熊委員 そういう確信のないことでこの法案を二つの短期の国会に出して来るということは、少しおかしいじやないですか、どうしても頭だけでも出しておかなければならぬという事情は、何から来ておるのですか。
  131. 岡崎勝男

    ○岡崎官房長官 それは非常に遅れておるからであります。(笑声)
  132. 椎熊三郎

    椎熊委員 遅れておることは当然なんですが、この前の国会つて出していない。今度の国会に出さなければならぬという事情が何かあるのか。たとえばもつと露骨に言えば、関係方面から第九国会に出すことの指示があつたのですか。
  133. 岡崎勝男

    ○岡崎官房長官 そういうことはありません。この前の国会には実はいろいろな問題がありまして、法案の審議ができかねておつたのです。
  134. 椎熊三郎

    椎熊委員 今度はできるわけですか。
  135. 岡崎勝男

    ○岡崎官房長官 今度は早くまとめて出そうと努力中です。
  136. 椎熊三郎

    椎熊委員 現在まだまとまつていないと言うのですか。
  137. 岡崎勝男

    ○岡崎官房長官 現在まだ法案としては正式に決定しておりません。
  138. 椎熊三郎

    椎熊委員 政府はこの法案を出すについて、審議決定するという自信がないのですか。
  139. 岡崎勝男

    ○岡崎官房長官 それは国会の方の問題ですから、できるだけ早く審議を進めていただきたいと思います。
  140. 椎熊三郎

    椎熊委員 それを国会の責任にするということはおかしい、常識上むりなんです。今度の国会会期延長などということは制約されておる国会なんです。十二月の初旬には通常国会を開会しなければならぬので、九日であるか、八日であるかは別として、十日までには国会を終らなければならぬ。この会期にまとまりもしない重大法案を、どうしてむりに出して来なければならぬのか。そこに何か事情があるのですか。
  141. 岡崎勝男

    ○岡崎官房長官 それは、とにかく早く審議を進めてもらいたいというのです。
  142. 椎熊三郎

    椎熊委員 あすから召集というのに、いまだにきまつていないというのでしよう
  143. 岡崎勝男

    ○岡崎官房長官 いや、もうすぐきまるだろうと思います。
  144. 椎熊三郎

    椎熊委員 そういう不誠意なことでは……。
  145. 岡崎勝男

    ○岡崎官房長官 不誠意じやありません。
  146. 椎熊三郎

    椎熊委員 率直に言つてくだされば、スムースに行くのですが、何か糊塗するような言い方をされると……。
  147. 岡崎勝男

    ○岡崎官房長官 ほんとうにやつておるのです。
  148. 椎熊三郎

    椎熊委員 できないでしよう
  149. 岡崎勝男

    ○岡崎官房長官 できるだろうと思います。
  150. 椎熊三郎

    椎熊委員 もしきよう中にまとまつたとしても、この国会では審議ができないでしよう衆参両院で……。
  151. 石田博英

    石田(博)委員 それはこつちできめることだよ。
  152. 椎熊三郎

    椎熊委員 政府自身としてもその点、考えておるのでしよう
  153. 倉石忠雄

    倉石委員 一日もよけいに審議してもらいたいというのだから……。
  154. 石田博英

    石田(博)委員 自信はあるわけだ。
  155. 椎熊三郎

    椎熊委員 君らは黙つていたまえ。国会を軽視したような態度で出して来るなら……。
  156. 倉石忠雄

    倉石委員 一日も早く皆さんにお目にかけたいと言つておるのだから……。
  157. 椎熊三郎

    椎熊委員 半年も遅れてそんなことがあるものか。
  158. 小澤佐重喜

    小澤委員長 お答えがないですから、別の問題を……。
  159. 土井直作

    土井委員 官房長官にちよつとお伺いしたいのですけれども、四十六件か出ておりますが、この案件の中で、大体オーケーになつておるのはどれくらいですか。
  160. 岡崎勝男

    ○岡崎官房長官 大体おもなるものは、補正予算関係するものが大部分を占めておるわけです。これは補正予算決定いたしますと同時に、実質上のオーケーになるわけです。法律案としてはまだ出していないものもありますけれども、要綱としてはみな相談しておるわけです。
  161. 土井直作

    土井委員 実際上補正予算が承認されれば、それに附随した法律案だから、大体オーケーになるだろうということは自明の理ですが、それを具体的に言つていただきたい。どれだけがオーケーになつておるか、たとえば補正予算と直接関係のないような日発の再編成の問題など、今、椎熊君が言つたような問題があるでしよう。要するにオーケーになつておらないもので、政府が出そうという意味を持つておるものがどれだけあるのか、具体的に説明願いたい。
  162. 岡崎勝男

    ○岡崎官房長官 補正予算関係のあるものはまだきまつていないのです。だから大部分ですけれども……。
  163. 椎熊三郎

    椎熊委員 あすから召集するというのに、大部分きまつていないというようなばかなことはないと思う。
  164. 土井直作

    土井委員 補正予算が、新聞あたりでは、きようきまるというような記事もあるが、いつ頃の見通しですか。
  165. 岡崎勝男

    ○岡崎官房長官 今のところはきようの予定ですけれども……。
  166. 土井直作

    土井委員 見通しがあるのですか。
  167. 岡崎勝男

    ○岡崎官房長官 いずれきよう向うの結論が出て来るだろうと思います。但し多少こちらの意見もありますので、さらにこちらの意見を通そうとすれば、多少また遅れるかもしれません。
  168. 土井直作

    土井委員 見通しとしては、事実上案件国会提出される日取りは、いつごろの見通しですか。
  169. 岡崎勝男

    ○岡崎官房長官 全部とは言いませんが、相当部分は二十四日、二十五日と思つております。
  170. 土井直作

    土井委員 二十四日か二十五日ですね。これ以外に何か政府としてこの臨時国会に出そうというものがありますか。
  171. 岡崎勝男

    ○岡崎官房長官 ただいまのところはありません。
  172. 土井直作

    土井委員 これだけですね。
  173. 岡崎勝男

    ○岡崎官房長官 これだけをただいまのところは考えております。但し突発的に必要があれば別ですが……。それからこの中で多少減るのがあるかもしれません。これは補正予算の結果によりまして……。
  174. 土井直作

    土井委員 わかりました。
  175. 竹村奈良一

    竹村委員 ここに出されたもの以外に、たとえば農村関係の法案で予定されたものがあるのですか。
  176. 岡崎勝男

    ○岡崎官房長官 ただいまのところは予定しておりません。
  177. 竹村奈良一

    竹村委員 そういたしますと、たとえば政府をして、前の運営委員会でだれかが言われましたが、今度の国会は、廣川農林大臣は興農国会であると言明されております。いやしくも農林大臣が興農国会にされるというのに、農村関係の興農に関する法案が一つも出ないということについて、どう考えておりますか。
  178. 岡崎勝男

    ○岡崎官房長官 これは、農林大臣はむろん初めから農村問題、農業問題を非常に考えておられる。そういう御発言があつたかどうか知りませんが、農業問題につきましては、政府としては過去数箇月、非常にまじめにいろいろ研究して参つたのですが、結局相当長期にわたる計画であるので、簡單にはきめきれない問題が多かつたものですから、大部分は通常国会の、来年度の予算に盛つて実現しようと考えておるわけであります。
  179. 竹村奈良一

    竹村委員 そういたしますと、農林大臣は農村のことを考えて興農国会にしようと考えられたが、政府では、これは長期にわたるから、農政方面、いわゆる興農に関する問題については通常国会までほつておく、政府は現在、案がない、こう考えていいでしようか。
  180. 小澤佐重喜

    小澤委員長 竹村君、答弁がないようでありますから、解釈はあなたの方でお願いいたします。あとありませんか。     〔「ありません。」と呼ぶ者あり〕
  181. 小澤佐重喜

    小澤委員長 なければ、官房長官済みました。お帰りになつていただいてけつこうです。
  182. 田中織之進

    田中(織)委員 今官房長官からお伺いいたしますと、予算案提出される時期は早くて二十四日か二十五日ごろという状況でございます。なお椎熊委員等から御指摘になりました電気事業再編成に関する法律案等を提出するという問題についても、この臨時国会は、通常国会召集まで一ぱいの会期をきめておいて、その間にできるだけ政府提出の法案の上げられるものは上げる。参議院関係もあり、ことに補正予算関係もあつて会期中に成立をさせなければならぬとすれば、それも見込まなければならぬ関係もありますから、ひとつ通常国会の開会日まで一ぱいの会期をおきめ願つたらいかがでしようか。
  183. 山口喜久一郎

    山口(喜)委員 田中君のおつしやるのは九日までというわけですね。これは御相談ですが、やぼなことを今になつて言う必要もないが、継続審議が中にはあるでしよう。そうすると継続審議の手続の期間を一日置いて、八日ということであつさりきめたらいかがでしようか。最大限度九日までにすると、審議未了にしてしまわなければならぬので、一日置いて八日ということでは……。
  184. 土井直作

    土井委員 政府並びに與党の顔を立てて、そうしますか。
  185. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは会期は八日一ぱいということに決定して御異議ございませんか。
  186. 田中織之進

    田中(織)委員 ちよつと待つて下さい。八日一ぱいでいいのですが、前の例もあるし、参議院の方では九日一ぱいということになつておるのじやないですか。
  187. 大池眞

    大池事務総長 参議院の方は、午前中の議院運営委員会意向としては九日一ぱいまでやりたいということですが、しかしこれは議院運営委員会だけの決定で、常任委員長には正式に明日協議するということですから、衆議院決定されれば、それと一緒にあわせて正式に協議されると思います。
  188. 田中織之進

    田中(織)委員 参議院の方と協議した上できめるわけでしよう
  189. 大池眞

    大池事務総長 もし衆議院で決議をし、参議院が決議しますと、これは衆議院の方になりますから、結局同調してくれるものと思います。
  190. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは会期は十二月八日までと決定いたしてよろしゆうございますか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  191. 小澤佐重喜

    小澤委員長 御異議ありませんから、そのよう決定いたします。     —————————————
  192. 小澤佐重喜

    小澤委員長 次に国務大臣の演説及び質疑をいつにするか、これに対する各党の質問者の割振り等について、御協議願います。
  193. 大池眞

    大池事務総長 これは明日の議院運営委員会等で御決定つてもよろしゆうございますが、国務大臣の演説が二十四日の午後一時とこちらできまつた場合には、総理並びに大蔵大臣が施政方針の演説をしたい。これは大体口頭であらかじめの申出があります。こちらではつきりきまり次第、文書で申出があると思います。従いまして一時から両大臣の施設方針の演説があつて、それが終り次第参議院の方でやりますから、その日は結局演説を聞き放しということになろうと思います。
  194. 土井直作

    土井委員 いいでしよう
  195. 小澤佐重喜

    小澤委員長 国務大臣の演説は二十四日の午後一時に決定してよろしゆうございますか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  196. 小澤佐重喜

    小澤委員長 御異議ありませんから、さよう決定いたします。     —————————————
  197. 小澤佐重喜

    小澤委員長 質疑はいかがにいたしますか。
  198. 大池眞

    大池事務総長 質疑は二十五日以降に行われるわけであります。この発言の順位はお手元に順位表が差上げてありますが、自由党が五番目までの順位をとり、六番目が民主党、七番目が自由党にもどり、八番目が社会党、九番目が共産党、こうことになつております。従つてこの順位に基いて、質疑の予定者等が各党にあろうと思いますので、それらに対する前回までの先例に基き、時間等の割当関係もありますが、これがきまつておれば、きようでもけつこうでございますが……。
  199. 椎熊三郎

    椎熊委員 幾日ぐらいですか。
  200. 倉石忠雄

    倉石委員 前国会通りでどうでしよう
  201. 石田博英

    石田(博)委員 前国会は二日です。全体の時間は五時間ときめて、その五時間を各党の人員が割つたのです。
  202. 土井直作

    土井委員 それでけつこうでしよう
  203. 小澤佐重喜

    小澤委員長 こまかい割振りはこの次にいたしまして、質問は二日間ということにして、ことに会期も短かいので、日曜も勉強してもらうことでどうでしようか。
  204. 土井直作

    土井委員 二十六日は日曜ですから、二十七日にやろうじやないですか。
  205. 倉石忠雄

    倉石委員 二十三日は勤労感謝の日で休みますから、日曜はやろうじやないですか。
  206. 土井直作

    土井委員 日曜をやる必要はないと思う。
  207. 石田博英

    石田(博)委員 会期が短かいから日曜はやりましよう
  208. 土井直作

    土井委員 二十六日は休みにしましよう。それだけ九日までにやらなければならぬから……。
  209. 石田博英

    石田(博)委員 審議できないというから……。
  210. 土井直作

    土井委員 日曜を休むことなどを入れてちやんと立てておるのだから、二十六日は休むことにして、二十七日にやりましよう
  211. 石田博英

    石田(博)委員 それでは二十五日から質問を始めるということだけきめておいたらどうですか。
  212. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは国務大臣の演説に対する質疑は、二十五日からやるということでいかがですか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  213. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それではさよう決定いたします。     —————————————
  214. 小澤佐重喜

    小澤委員長 次に大和田義榮君に対する追悼演説について、御協議願いたいと思います。
  215. 大池眞

    大池事務総長 福島県第二区選出議員大和田義榮君がなくなられましたが、この追悼演説は次の国会の初めにやることになつております。そこで大和田さんの追悼演説をいつするかということを御決定願いたい。それからこれをやる方も御決定願いたいと思います。これは明日の召集日にしてしまつたらどうでしようか。翌日は開会式になりますし、その次に施政方針があり、その後でもおかしいので、儀礼的なものですから、一番最初に済ましたらどうでしようか。
  216. 土井直作

    土井委員 それはいい。
  217. 大池眞

    大池事務総長 そこで第二区では社会党の鈴木義雄さんが選出議員であります。あとは自由党でございます。私の方ではどなたでもけつこうですが、もしどうしてもおさしつかえがあれば、第一区の方では八百板正さん、第三区の方で松井政吉さんですが……。
  218. 石田博英

    石田(博)委員 松井君どうですか。
  219. 大池眞

    大池事務総長 鈴木さんがどうしてもだめなら松井さんにお願いすることにして……。
  220. 土井直作

    土井委員 大体鈴木さんにお願いしてありますが、鈴木さんが都合が悪ければ、松井君なり八百板君なりにお願いすることにしたらどうですか。
  221. 小澤佐重喜

    小澤委員長 そういうことにお願いいたします。     —————————————
  222. 大池眞

    大池事務総長 もう一つ常任委員の割当でございますが、今期国会に対しまして、従来通り決定に基いてやりますと、自由党の方は差入れがありません。民主党も八十人の八十人で問題はございません。社会党も差入れがございません。共産党の方は一名多くとり過ぎておりますので、現在共産党の方々の委員の中からどこか一名だけお減し願いたい。お出し願つたのは、玉井さんが全然持つておりませんので、一つどうしても持たなければならぬ。そのお出し願つた部分を兼務的に持つていただくということも起ると思います。そこで玉井さんの分はちようど予算に無所属の方が当つておりまして、今だれも入つておりませんから、一応それに入れておくということに事務的に取運びますが、後また各党内で御決定があれば、そのようにいたしたら、どうかと思います。  もう一つ今度の第九国会補正予算でございますが、昭和二十五年度補正経費要求書というのをお手元に配付いたしたわけであります。これは議員さんの応召旅費並びに滯在雑費、それから後八日までの分に当るものでありまして、この補正予算の中へ組み込んでいただくことにしてあります。今まで通りですと、議員の滯在雑費は五百円でありましたが、来年度の予算は千円になります関係から、これを千円に上げていただきたいということで交渉いたしております。これがこの通りに認められれば、この会期中に早速千円に支給規定を直しまして差上げられる。それから通常国会の方は現在五百円の單価で行つておりますから、一緒に補正した金額で認めてもらうということで交渉しております。あとは暖房の燃料費がそこに入つております。一応これで御了承願いたいと思います。
  223. 土井直作

    土井委員 これは通る見込みがあるのですか。
  224. 大池眞

    大池事務総長 大体見込みがあります。
  225. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それではただいまの説明通り、要求するに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  226. 小澤佐重喜

    小澤委員長 御異議ありませんから、さよう決定いたします。
  227. 石田博英

    石田(博)委員 補正予算等の関係もあるので、本国会には会期中に議員の派遣ということは、よほどの場合以外は遠慮することにしようではないか。
  228. 椎熊三郎

    椎熊委員 原則として禁止したらどうか。各常任委員長に強くこの意向を伝えておいてもらいたいと思う。地方財政に及ぼす影響重大なものがあるから……。     —————————————
  229. 小澤佐重喜

    小澤委員長 次に事務局人事承認の件を議題に供します。
  230. 大池眞

    大池事務総長 それから常任委員会の專門員並びに調査員の選考でございますが、農林委員会の專門員が欠けておりますので、難波理平さんという元農林省関係の仕事をしておられ、熊本営林局、大阪営林局長等を経て最近では飼料配給公団の総裁をやつておられた方をお願いしたいという申出があります。  それから調査員として小西常三郎君、これは埼玉の農林技手を振り出しに、蚕糸の試験その他の仕事をやつて参られまして、神奈川県の農林技手にもなり、また埼玉県の製糸協会の主事等をやり、しまいには蚕糸部長をやつておられます。專門員ではありませんので、調査員にお願いしたいということを委員長から申出があつたのであります。このお二人とも十分資格を備えておられる方でありますので、十五日だつたと思いますが、選考委員会を開いて御相談申し上げ、社会党の方はおさしつかえがあつてお見えでありませんでしたが、一応けつこうだろうということになつております。当委員会で御承認を得れば発令いたしたいと思います。この点、事務的には人事院並びに関係方面のオーケーは来ております。
  231. 土井直作

    土井委員 これは恒例によつて、この次の運営委員会でやりましよう
  232. 大池眞

    大池事務総長 次会までに御決定願いたいと思います。
  233. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それではこの問題は次会決定願うことにいたします。     —————————————
  234. 小澤佐重喜

    小澤委員長 次に彈劾裁判所裁判員手当支給規程の改正に関する件を議題に供します。
  235. 大池眞

    大池事務総長 彈劾裁判所のことについては、この前資料を差上げておきました。彈劾裁判所の規程は、訴追委員会の方で手当支給規程をきめまして、それに基いて彈劾裁判所も同じようにやるわけですが、ただその順序が旅費及び手当等支給規程といたしまして、裁判所の方では旅費の方が第一條、手当の方が第二條となつており、旅費の方が先だという関係で、字句の上で少し違いがありますが、内容においてはかわりがございません。訴追委員会の方は手当の方がおもなるもので、旅費のところはたまのことだから、それを最初の方に掲げた、こういう形で條文が規定されております。これも一応ごらんおきを願つて次会までに御決定願いたいと思います。
  236. 小澤佐重喜

    小澤委員長 本問題も次会までに決定いたしますから、あらかじめ御準備願います。     —————————————
  237. 小澤佐重喜

    小澤委員長 次に農林関係議員米国視察に関する件について御協議願います。
  238. 大池眞

    大池事務総長 なお三点だけごく簡單に御報告申し上げておきます。九月三十日に農林立法の視察議員団を派遣してもらいたいという申出がGHQの天然資源局の農業部長のウイリアムソンという方からあつたのでございます。これはこの前国会から参りました議員団と同じような編成でございまして、十二名になつております。そのうち議員が十七、通訳が二名であります。議員衆議院から六名、参議院から四名ということに両院議長等で打合せをいたしまして、それだけの者を推薦願いたい、こういう関係でございます。従つて各党の代表者にお集まりを願い、この六名の割当を決定いたしたのであります。自由党が四人、民主党が一名、社会党が一名ということになりましたので、各党からのお申出によりまして、議長の手元で推薦をいたしたのであります。その方々は森幸太郎君、坂本實君、松野頼三君、足立篤郎君、小林運美君、井上良二君、それに通訳として飜訳課長の市橋和雄君。参議院の方では北村一男君、岡田宗司君、楠見義男君、三好始君、それから渉外課長の猪名川君、それだけです。大体十二月の終りと言つておりますが、少し延びるような状況であります。この方々の問題につきましては、目下天然資源局の方と打合せ中でございます。
  239. 椎熊三郎

    椎熊委員 ちよつと関連して——国会からこうやつて推薦されて行く人の資格の問題ですが、われわれ最初に行く時分には、運営委員会で、これは国会の代表者であるかないかというようなことで、一部の人から議論されたのですが、あまり明確でなしに行つたのです。アメリカの方では日本国会の代表として、連邦国会、上下両院とも正式な歓迎決議文を議決したり、州の議会でも日本国会代表として待遇を與えてくれておる。これを送り出す方の日本国会が、国会代表としてか、あるいは個人の選拔されたものか、不明確なやり方をすることは、向うに対してもどうかと思うし、どうせやるならば行く人にも肩身を広くしてやつた方がいいと思う。今度それを御了承願えば、国会の代表として行くということを明確にしてやつてもらいたいという希望を持つております。
  240. 梨木作次郎

    梨木委員 今のは国会代表というのではなく、要するに人選を依頼して来た。こういうぐあいに了承していいのですか。
  241. 椎熊三郎

    椎熊委員 人選したけれども国会代表としてやつていいではないか。向うで国会の代表として受入れておる。行く者もその方が肩身が広いし、研究の便もあり、今後続々と行く人たちは、これでやるべきだと思う。
  242. 土井直作

    土井委員 異議なし。
  243. 梨木作次郎

    梨木委員 われわれは国会の代表として行くということについては、反対いたします。
  244. 小澤佐重喜

    小澤委員長 大勢の人がそういう気持で行けばいいと思いますから、採決はいたしません。
  245. 土井直作

    土井委員 採決しなければ意味をなさない。
  246. 椎熊三郎

    椎熊委員 これは国会を代表して行くということに決定してもらいたい。
  247. 大池眞

    大池事務総長 もう一つ。今月の一日に、国会課長のウイリアムス氏が来訪されまして、全国の連邦議会、州議会、両方でありますが、連邦議会の方はワシントン、州議会としてはウイスコンシンの議会、そこの委員会における專門員の活動状況、法制部の仕事はどういうことをやつておるか、事務局の仕事並びに図書館における調査立法考査局の仕事、こういう内部の事務関係を調査するために六名を招待いたしたいから、その人を推薦してもらいたいということであります。大体專門員の方は八名の予定をいたしたそうでありますが、費用の関係その他で六名だけしか許可がなかつたために、專門員はやむを得ないから次回にまわしまして両院の事務局から一名、法制局から一名、図書館から二名、二名の中で一名は通訳ということで、六名ということになりました。両院議長から推薦を依頼されたので、衆議院の方では入江法制局長、西澤次長、参議院の方では奥野法制局長、河野議事部長、図書館の方では考査が中心になりますので角倉調査立法考査局長、調査立法考査局におる專門調査員の大久保專門員、この六名を推薦しておるわけであります。この方々の滯在日数は大体二箇月弱だと思いますが、一月の上旬までに出発の準備ができるのではないかということでございます。御了承願いたいと思います。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕     —————————————
  248. 大池眞

    大池事務総長 それから庶務小委員会の御報告があるそうですから……。
  249. 今村忠助

    ○今村委員 庶務小委員従前通りにしておきますか。また第二議員会館もできましたので、運営委員会のあとで、ぜひ庶務小委員会を開きたいと思います。それから庶務部長から話があつたのでありますが、第二議員会館の方の食堂はすでに庶務小委員会で決定を見たのでありますが、あと床屋、文房具店、二、三の店の希望者も、競争するようなものがなくて、事務的にすでに内定しておるそうでありますから、一応御了承願いたいと思います。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  250. 今村忠助

    ○今村委員 明日運営委員会でもありますれば、その後に庶務小委員会を開いていただきたい。     —————————————
  251. 大池眞

    大池事務総長 それから補正予算の点で申し上げるのを落しましたが、彈劾裁判所の方の二十六年度の予算でございます。これは訴追委員会の予算とまつたく同等のものでございまして、御了承を願いたいと思います。間に合いませんから……。  それから国連軍の将兵の慰問並びに韓国の罹災者の救恤義捐金の募集を今やつております。日本国際連合協会の会長ということで、佐藤議長が会長になつておりますが、実際募集に当つておるのは日赤が中心でやつております。従つて前の赤い羽根の例もございますので、一応議員さんにはお心持のある方だけ百円くらいお願いしたいという希望があるわけであります。ほかのことではありませんから、御反対の方から頂戴するわけには行きませんので、一応おさしつかえのない方々にはお願いしたいと思います。
  252. 石田一松

    石田(一)委員 民主党は賛成。
  253. 岡田春夫

    岡田春夫君 歳費からとるというのですか。
  254. 大池眞

    大池事務総長 賛成の方だけいただこうというのです。
  255. 梨木作次郎

    梨木委員 私の方は反対
  256. 大池眞

    大池事務総長 御反対の方は事務局に申し出ていただきます。
  257. 土井直作

    土井委員 社会党はけつこうです。
  258. 椎熊三郎

    椎熊委員 労農党は……。
  259. 岡田春夫

    岡田春夫君 反対
  260. 土井直作

    土井委員 明日は運営委員会は開くのですか。
  261. 石田博英

    石田(博)委員 運営小委員会を開いたらどうですか。
  262. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは運営小委員会を開くということにしていかがですか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  263. 小澤佐重喜

    小澤委員長 御異議ありませんから、さよう決定いたします。どうも御苦労さんでした。  これで散会いたします。     午後四時散会